JPH1150006A - 光触媒性親水性被膜形成前の表面の前処理法並びにそれに用いられる洗浄剤およびアンダーコート組成物 - Google Patents

光触媒性親水性被膜形成前の表面の前処理法並びにそれに用いられる洗浄剤およびアンダーコート組成物

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JPH1150006A
JPH1150006A JP15623298A JP15623298A JPH1150006A JP H1150006 A JPH1150006 A JP H1150006A JP 15623298 A JP15623298 A JP 15623298A JP 15623298 A JP15623298 A JP 15623298A JP H1150006 A JPH1150006 A JP H1150006A
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water
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silicone
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JP15623298A
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English (en)
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Mitsumasa Sugano
野 充 誠 菅
Makoto Hayakawa
川 信 早
Masahiro Shibato
戸 雅 博 柴
Masahiro Yamamoto
本 政 宏 山
Mitsuyoshi Machida
田 光 義 町
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な光触媒性親水性被膜を得ることができ
る、光触媒性親水性被膜を形成する前の基材表面を処理
方法を含めた、光触媒性親水性被膜の形成方法、並びに
その方法に用いられる洗浄剤およびアンダーコート組成
物の提供。 【解決手段】 基材表面を所定の洗浄剤で洗浄し、また
は基材表面を所定の洗浄剤で洗浄し、その後基材表面に
所定のアンダーコート組成物を適用してアンダーコート
層を形成し、その後に光触媒性親水性コ−ティング液を
塗布し、硬化させて被膜を形成することにより、良好な
光触媒性親水性被膜が得られる。そして、本発明におい
て洗浄剤とは、界面活性剤、研磨剤、酸、および塩基か
らなる群から選択される少なくとも一種を含んでなるも
のであり、アンダーコート組成物とは、無機酸化物粒子
またはシリコーン若しくはシリコーン前駆体と、溶媒と
を少なくとも含んでなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】発明の分野 本発明は、基材表面に光触媒により高親水性を呈する被
膜を形成する前に、基材表面処理する方法、その処理に
用いられる洗浄剤および前処理剤組成物に関する。
【0002】背景技術 PCT/WO96/29375号は、基材表面に形成さ
れた光触媒含有層表面が、光触媒の光励起に応じて、高
度の親水性(例えば、水との接触角に換算して10゜以
下)を呈することを開示している。この性質を利用し
て、ガラス、レンズ、鏡等の透明部材の防曇・視界確保
性向上、物品表面の水洗浄性・降雨洗浄性向上等を図る
ことが出来る。
【0003】
【発明の概要】本発明者らは、今般、前記の光触媒性親
水性被膜を基材に形成する前に、所定の前処理操作を行
うことで、良好な光触媒性親水性被膜を形成出来るとの
知見を得た。
【0004】従って、本発明は、良好な光触媒性親水性
被膜を得ることができる、光触媒性親水性被膜を形成す
る前の基材表面を処理方法を含めた、光触媒性親水性被
膜の形成方法の提供をその目的としている。
【0005】また、本発明は、この光触媒性親水性被膜
の形成法に用いられる洗浄剤およびアンダーコート組成
物の提供をその目的としている。
【0006】そして、本発明による光触媒性親水性被膜
の形成法は、基材表面を所定の洗浄剤で洗浄し、光触媒
性親水性コ−ティング液を塗布し、硬化させること、ま
たは基材表面を所定の洗浄剤で洗浄し、その後基材表面
に所定のアンダーコート組成物を適用してアンダーコー
ト層を形成し、このアンダーコート層上に光触媒性親水
性コ−ティング液を塗布し、硬化させて光触媒性親水性
被膜を形成することを含んでなるものである。
【0007】そして、上記において用いられる、光触媒
性親水性被膜が形成される基材表面を洗浄するための洗
浄剤は、界面活性剤、研磨剤、酸、および塩基からなる
群から選択される少なくとも一種を含んでなるものであ
る。
【0008】また、上記において用いられる、光触媒性
親水性被膜が形成される基材表面にアンダーコート層を
形成するためのアンダーコート組成物は、無機酸化物粒
子またはシリコーン若しくはシリコーン前駆体と、溶媒
とを少なくとも含んでなるものである。
【0009】また、本発明によれば、基材と、その上に
形成されたアンダーコート層と、さらにこのアンダーコ
ート層上に形成された光触媒親水性被膜とを含んでなる
部材であって、アンダーコート層が、無機酸化物粒子、
シリコーン、およびシリカからなる群から選択される一
以上を含んでなるものが提供される。
【0010】
【発明の具体的説明】基材表面の前処理 本発明において光触媒性親水性被膜とは、前記したPC
T/WO96/29375号に記載のものを基本的に意
味する(この公報の開示内容は本明細書において本発明
の開示の一部として引用する)。
【0011】本発明にあっては、この光触媒性親水性被
膜を基材表面に形成する前に、(i)基材表面を後記す
る洗浄剤により洗浄し、(ii)場合によって、洗浄した
基材表面に後記するアンダーコート組成物を適用してア
ンダーコート層を形成する。
【0012】そして、このような前処理が行われた基材
表面に、光触媒性親水性コ−ティング液を塗布し、硬化
させて、光触媒性親水性被膜を形成する。
【0013】基材表面の洗浄 良好な光触媒性親水性被膜の形成のためには、基材表面
が清浄であることが極めて望ましい。
【0014】本発明によれば、光触媒性親水性被膜が形
成される前に、基材表面を、界面活性剤、研磨剤、酸、
塩基、および溶剤からなる群から選択される少なくとも
一種を含んでなる洗浄剤によって洗浄する。これら成分
は、洗浄しようとする基材表面の汚れの種類を考慮して
適宜決定されてよい。例えば、油性汚れの除去には塩基
または界面活性剤を用い、難溶性カルシウム塩に起因す
る汚れや、シリカゲルを主成分とする窓ガラスの永久汚
れを除去するためには酸を利用することが好ましい。
【0015】また、本発明の好ましい態様によれば、本
発明による洗浄剤は、その洗浄性を高めるために、研磨
剤を少なくとも含んでなるのが好ましい。従って、本発
明の一つの好ましい態様によれば、(a)研磨剤と、
(b)界面活性剤、酸、塩基、および溶剤からなる群か
ら選択される少なくとも一種とを含んでなる洗浄剤が提
供される。
【0016】また、本発明の別の好ましい態様によれ
ば、界面活性剤として非イオン性界面活性剤の利用が好
ましい。非イオン性界面活性剤は、光触媒性親水性コー
ティング液に含まれる光触媒微粒子の凝集を生じさせに
くい。従って、洗浄剤を用いて洗浄した表面に界面活性
剤が残っていても、それが非イオン性界面活性剤である
場合には、良好な光触媒性親水性被膜を阻害しないから
である。
【0017】さらに、本発明の別の好ましい態様によれ
ば、シリカゲルを主成分とする永久汚れや、シリコーン
被膜を除去するためには、本発明による洗浄剤は、フッ
化水素、酸性フッ化アンモニウム、および酸性フッ化カ
リウムからなる群から選択される少なくとも一種を含ん
でなることが好ましい。これらの汚れは、研磨剤によっ
ても除去できるが、研磨剤は人手やポリッシャーなどの
動力によって「こすり取る」作業を必要とする。フッ化
水素、酸性フッ化アンモニウム、および酸性フッ化カリ
ウムは、これら汚れを化学的に除去できることから好ま
しい。
【0018】本発明による洗浄剤は、洗浄剤を用いた表
面の浄化方法として一般的に知られた手法により、光触
媒性親水性被膜を形成する前の基材表面の浄化に用いら
れてよい。例えば、本発明による洗浄剤を含浸させた
布、ウエス、脱脂綿等で拭いて、基材表面に付着してい
る汚れを除去してよい。本発明による洗浄剤は、基材表
面に残存しないことが好ましいことから、洗浄剤による
汚れの除去の後、水を含浸させた布、ウエス、脱脂綿等
で拭いて、基材表面に残存する洗浄剤を除去し、さらに
ワイパ−、乾いた布、ウエス、脱脂綿等で、水を拭き取
るのが好ましい。
【0019】本発明による洗浄剤の成分の好ましい例を
挙げれば下記の通りである。 (a)界面活性剤 界面活性剤としては、スルホン酸ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエ−テルアンモニウム塩、スルホン酸ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエ−テルナトリウム
塩、脂肪酸カリセッケン、脂肪酸ナトリウムセッケン、
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、アルキルサルフ
ェ−ト、アルキルエ−テルサルフェ−ト、アルキルサル
フェ−トソ−ダ塩、アルキルエ−テルサルフェ−トソ−
ダ塩、ポリオキシエチレンアルキルエ−テルサルフェ−
ト、ポリオキシエチレンアルキルエ−テルサルフェ−ト
ソ−ダ塩、アルキルサルフェ−トTEA塩、ポリオキシ
エチレンアルキルエ−テルサルフェ−トTEA塩、2−
エチルヘキシルアルキル硫酸エステルナトリウム塩、ア
シルメチルタウリン酸ナトリウム、ラウロイルメチルタ
ウリン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スル
ホコハク酸ラウリル2ナトリウム、ポリオキシエチレン
スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、ポリカルボン
酸、オレオイルザルコシン、アミドエ−テルサルフェ−
ト、ラウロイルザルコシネ−ト、スルホFAエステルナ
トリウム塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パー
フルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキル
リン酸塩、パーフルオロアルケニルオキシベンゼンスル
ホン酸ナトリウム、パーフルオロアルケニルオキシベン
ゼンスルホニルサルコシンナトリウム、パーフルオロア
ルケニルオキシアラルキルホスホン酸、等のアニオン性
界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエ−テル、ポ
リオキシエチレントリデシルエ−テル、ポリオキシエチ
レンアセチルエ−テル、ポリオキシエチレンステアリル
エ−テル、ポリオキシエチレンオレイルエ−テル、ポリ
オキシエチレンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレン
アルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルフェノ
−ルエ−テル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ−
テル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエ−テル、
ポリオキシエチレンラウラ−ト、ポリオキシエチレンス
テアレ−ト、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ−
テル、ポリオキシエチレンオレエ−ト、ソルビタンアル
キルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキル
エステル、ポリエ−テル変性シリコ−ン、ポリエステル
変性シリコ−ン、ソルビタンラウラ−ト、ソルビタンス
テアレ−ト、ソルビタンパルミテ−ト、ソルビタンセス
キオレエ−ト、ソルビタンオレエ−ト、ポリオキシエチ
レンソルビタンラウラ−ト、ポリオキシエチレンソルビ
タンステアレ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンパル
ミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンオレエ−ト、
グリセロ−ルステアレ−ト、ポリグリセリン脂肪酸エス
テル、アルキルアルキロ−ルアミド、ラウリン酸ジエタ
ノ−ルアミド、オレイン酸ジエタノ−ルアミド、オキシ
エチレンドデシルアミン、ポリオキシエチレンドデシル
アミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキ
シエチレンオクタデシルアミン、ポリオキシエチレンア
ルキルプロピレンジアミン、ポリオキシエチレンオキシ
プロピレンブロックポリマ−、ポリオキシエチレンステ
アレ−ト、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加
物、パーフルオロアルキルエチレンオキシド・プロピレ
ンオキシド付加物、パーフルオロアルキルプロピレンオ
キシド付加物、パーフルオロアルキルオリゴマー、パー
フルオロアルケニルポリオキシエチレンエーテル、パー
フルオロアルケニルオキシオキシエチレンエーテル、ジ
グリセリンテトラキス(パーフルオロアルケニルオキシ
オキシエチレンエーテル)等の非イオン性界面活性剤;
ジメチルアルキルベタイン、アルキルグリシン、アミド
ベタイン、イミダゾリン、パーフルオロアルキルアミノ
スルホン酸塩、パーフルオロアルキルベタイン、パーフ
ルオロアルケニルオキシアラルキルベタイン等の両性界
面活性剤;オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム
クロライド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムク
ロライド、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウム
クロライド、ジオレイルジメチルアンモニウムクロライ
ド、1−ヒドロキシ−2−アルキルイミダゾリン4級
塩、アルキルイソキノリニウムブロマイド、高分子アミ
ン、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、
アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシル
トリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリ
メチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルア
ンモニウムクロライド、アルキルイミダゾリン4級塩、
ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド、オクタデ
シルアミン酢酸塩、テトラデシルアミン酢酸塩、アルキ
ルプロピレンジアミン酢酸塩、ジデシルジメチルアンモ
ニウムクロライド、パーフルオロアルキルトリメチルア
ンモニウム塩、パーフルオロアルキル第4級アンモニウ
ム塩、パーフルオロアルケニルオキシベンゼンスルホン
アルキルアンモニウムヨージド、パーフルオロアルケニ
ルオキシベンズアミドアルキルアンモニウムヨージド等
のカチオン性界面活性剤等が利用できる。
【0020】(b)研磨剤 研磨剤としては、酸化セリウム、けい石粉、トリポリ、
ドロマイト、珪藻土、酸化アルミニウム、アルミナ、シ
リカ、タルク、カオリン、ベントナイト、リン酸水素カ
ルシウム、炭酸カルシウム、含水ケイ酸、珪酸アルミニ
ウム、珪石、炭化珪素、水酸化アルミニウム、メタリン
酸ナトリウム、リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウ
ム、ゼオライト、ジルコンサンド、酸化ジルコン、珪酸
ジルコニア、ガラス粉、パーライト、酸化マグネシウ
ム、活性白土、酸性白土、酸化チタン、酸化鉄、酸化ク
ロム、酸化亜鉛、ダイヤモンドパウダー、チッ化ホウ
素、炭化ホウ素、等が利用できる。これら研磨剤の平均
粒子径は、基材にキズが難いとの観点から、0.01〜
100μm程度が好ましく、より好ましくは0.01〜
10μm程度である。
【0021】(c)酸 利用できる酸としては、硫酸、硝酸、塩酸、リン酸、弗
化水素、酸性弗化アンモニウム、酸性弗化カリウム等の
無機酸や、ぎ酸、酢酸、シュウ酸、クエン酸、リンゴ
酸、コハク酸、スルファミン酸、グリコール酸、グルコ
ン酸等の有機酸が挙げられる。
【0022】(d)塩基 利用できる塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、リン酸ナト
リウム、アンモニア水、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミンや、アルカリ電解
水等が挙げられる。
【0023】(e)溶剤 溶剤としては、好ましくは水および/または有機溶剤が
利用でき、有機溶剤の例としては、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、ノルマルプロパノール、イソ
ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、ジプロピ
ルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢
酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酪酸エチル
等のエステル類、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプ
タン等の炭化水素類、ケロシン、ホワイトスピリット、
ミネラルスピリット、ナフサ等の石油類、ジエチレング
リコール、エチレングリコールアルキルエーテル、ジエ
チレングリコールアルキルエーテル、オリゴエチレング
リコールアルキルエーテル、ジプロピレングリコール、
プロピレングリコールアルキルエーテル、ジプロピレン
グリコールアルキルエーテル、オリゴプロピレングリコ
ールアルキルエーテル、等のグリコール系溶媒やグリセ
リン等が挙げられる。
【0024】(f)その他の成分 本発明による洗浄剤は、上記の成分に加えて、ビルダ
ー、安定剤、溶媒、可溶化剤等を含んでなることができ
る。
【0025】ビルダーとしては、炭酸ナトリウム、リン
酸ナトリウム、リン酸カリウム、メタ珪酸ナトリウム、
珪酸ナトリウム、ゼオライト、トリポリリン酸ナトリウ
ム、ピロリン酸カリウム、硫酸ナトリウム、クエン酸ナ
トリウム、エチレンジアミン4酢酸ナトリウム、ニトリ
ロ3酢酸ナトリウム、3−オキサペンタン酸ナトリウ
ム、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸/メタクリ
ル酸共重合体ナトリウム塩、アクリル酸/マレイン酸共
重合体ナトリウム塩、カルボキシメチルセルロースナト
リウム塩等が利用できる。
【0026】安定剤としては、カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム塩、メチルセルロース、エチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコ
ール、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸塩、
ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルピロリドン、ポリビニルアセテート鹸化物、キサンタ
ンガム、グアーガム、アルギン酸ナトリウム、アラビア
ゴム、寒天、ゼラチン、ペクチン、デキストリン、デン
プン、リグニンスルフォン酸塩、酢酸ビニル、イソブチ
ルマレイン酸共重合物、カルボン酸塩、珪酸アルミニウ
ムマグネシウム、珪酸マグネシウム、ベントナイト、モ
ンモリロナイト、アタパルジャイト、セピオライト等が
利用できる。
【0027】溶媒は洗浄剤の他の成分を溶解または分散
させうるものであれば特に限定なく利用可能であり、そ
の好ましい例は上記した(e)溶剤において例示したも
のが挙げられる。また(e)溶剤が、既に洗浄剤に添加
されている場合、この溶剤は溶媒を兼ねるものであって
もよい。可溶化剤としては、パラトルエンスルホン酸、
スルホコハク酸ナトリウム等が利用できる。
【0028】基材表面へのアンダーコート層の形成 本発明によれば、上記のような洗浄操作に付された基材
表面に、アンダーコート層を設けることが好ましい。本
発明によるアンダーコート層により、後記する光触媒性
親水性被膜を形成するコーティング液に対する濡れ性を
改善し、コーティング液を均一に基材表面に適用するこ
とができ、その結果良好な光触媒性親水性被膜を形成す
ることができる。また、アンダーコート層は、基材と光
触媒性親水性被膜とを強固に密着させる効果を有する。
さらに、光触媒性親水性被膜に含まれる光触媒は、光励
起によって酸化作用を奏することがあり、この酸化作用
は場合によって基材表面を侵してしまうことがある。例
えば、基材表面が塗装表面または樹脂表面である場合、
光触媒の酸化作用によって表面の劣化を引き起こしてし
まうおそれがある。アンダーコート層は、光触媒性親水
性被膜と基材との間にあって、光触媒の酸化作用によっ
て基材表面が侵されてしまうことを防止する。
【0029】また、本発明の別の態様によれば、基材
と、その上に形成されたアンダーコート層と、さらにこ
のアンダーコート層上に形成された光触媒親水性被膜と
を含んでなる部材であって、アンダーコート層が、無機
酸化物粒子、シリコーン、およびシリカからなる群から
選択される一以上を含んでなるものが提供される。特に
アンダーコート層の存在が有利な基材としては、光触媒
の作用によって基材表面が侵されるおそれのある自動車
ボディー、ガラス、または塗装面(例えば、外壁の塗装
面、シャッター外面等)などが挙げられる。
【0030】本発明によるアンダーコート層を形成する
ためのアンダーコート組成物は、無機酸化物粒子、シリ
コーン樹脂被膜を形成可能なシリコーン、シリコーン樹
脂被膜を形成可能なシリコーン前駆体、およびシリカ被
膜を形成可能なシリカ前駆体とからなる群から選択され
る一種と、そして溶媒とを少なくとも含んでなるもので
ある。
【0031】すなわち、本発明によるアンダーコート組
成物は四つの態様に分けられ、まずその第一の態様は、
無機酸化物粒子と溶媒とを少なくとも含んでなるもので
あり、その第二の態様は、シリコーンと溶媒とを少なく
とも含んでなるものであり、その第三の態様は、シリコ
ーン前駆体と、溶媒とを少なくとも含んでなるものであ
り、そしてその第四の態様は、シリカ前駆体と溶媒とを
少なくとも含んでなるものである。
【0032】第一の態様によるアンダーコート組成物に
含まれる無機酸化物粒子の例としては、シリカ、アルミ
ナ、ジルコニア、セリア、イットリア、ボロニア、マグ
ネシア、カルシア、フェライト、無定型チタニア、ハフ
ニア等の単一酸化物に加え、チタン酸バリウム、ケイ酸
カルシウム、水ガラス、アルミノケイ酸塩、リン酸カル
シウム等の複合酸化物が挙げられる。
【0033】本発明の好ましい態様によれば、これら無
機酸化物は、水を分散媒とした水性コロイド、またはエ
チルアルコール、イソプロピルアルコールまたはエチレ
ングリコールなどの親水性溶媒にコロイド状に分散させ
たオルガノゾルの形態とされるのが好ましい。特に、コ
ロイダルシリカの利用が好ましい。
【0034】無機酸化物粒子の粒径は特に限定されない
が、水性コロイドまたはオルガノゾルの形態とされたと
き5〜50nm程度の粒径が、最終的な光触媒性親水性
被膜の光沢、濁り、曇り、透明性等の観点から好まし
い。
【0035】本発明の好ましい態様によれば、この第一
の態様によるアンダーコート組成物は、コロイダルシリ
カ、界面活性剤、および溶媒を含んでなるものが好まし
い。ここで、コロイダルシリカは、水を分散媒とした水
性コロイダルシリカ、エチルアルコール、イソプロピル
アルコールまたはエチレングリコールなどの親水性溶媒
にコロイド状に分散させたオルガノゾルのいずれであっ
てもよい。
【0036】また、この態様における好ましい界面活性
剤としては、脂肪酸塩(脂肪酸石けん、フッ素系な
ど)、硫酸エステル塩(α−オレフィン硫酸エステル
塩、高級アルコール硫酸エステル塩、脂肪酸エステルの
硫酸エステル塩、硫酸化油、高級アルコールAOAの硫
酸エステル塩、アルキルフェノールAOAの硫酸エステ
ル塩、フッ素系など)、スルホン酸塩(α−オレフィン
スルホン酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、α−スルホン
化脂肪酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、
イゲポンA型、エアロゾルOT型、ポリスチレンスルホ
ン酸塩など)、リン酸エステル塩(高級アルコールのリ
ン酸エステル塩、高級アルコールAOAのリン酸エステ
ル塩など)などのアニオン性界面活性剤、アミン塩型カ
チオン界面活性剤(高級脂肪族アミンの塩酸塩など)、
第4級アンモニウム塩型界面活性剤(アルキルジメチル
ベンジルアンモニウム塩など)などのカチオン性界面活
性剤、アミノ酸型両性界面活性剤(ラウリルアミノプロ
ピオン酸ナトリウムなど)ベタイン型両性界面活性剤
(ラウリルジメチルベタインなど)、硫酸エステル塩型
両性界面活性剤、スルホン酸塩型両性界面活性剤、リン
酸エステル塩型両性界面活性剤などの両性界面活性剤、
多価アルコール型非イオン界面活性剤(グリセロールの
脂肪酸モノエステル、ソルビタンエステル、砂糖の脂肪
酸エステルなど)、ポリエチレングリコール型非イオン
界面活性剤(高級アルコールのポリオキシアルキレンオ
キサイド付加物、アルキルフェノールのポリオキシアル
キレンオキサイド付加物、脂肪酸のポリオキシアルキレ
ンオキサイド付加物、高級脂肪族アミンのポリオキシア
ルキレンオキサイド付加物、プルロニック型非イオン界
面活性剤、多価アルコール型非イオン界面活性剤のポリ
オキシアルキレンオキサイド付加物、ポリエーテル変性
オルガノシロキサン、フッ素アルコールのポリオキシア
ルキレンオキサイド付加物など)、脂肪酸アルカノール
アミドなどの非イオン性界面活性剤が挙げられる。
【0037】本発明の好ましい態様によれば、界面活性
剤は非イオン性界面活性剤がこのましく、特にその2質
量%水溶液の曇点が50℃以上のものが好ましい。曇点
が50℃以上であるものによれば、均一な薄膜が容易に
得られるからである。本発明の特に好ましい態様によれ
ば、非イオン性界面活性剤としてポリエーテル変性オル
ガノポリシロキサンが好ましい。組成物中のコロイダル
シリカの量は0.05〜2.0質量%程度が好ましく、
界面活性剤は0.05〜2.0質量%程度が好ましい。
【0038】組成物を構成する溶媒は、好ましくは水溶
性溶剤および/または水からなるのが好ましい。水溶性
溶剤の例としては、エチレングリコール、エチレングリ
コールモノメチルエーテルなどのグリコール系溶剤や炭
素数1〜4のアルコール、アセトン、n-メチルピロリ
ドンなどが挙げられる。特に沸点180〜235℃の水
溶性溶剤と炭素数1〜4のアルコール類の併用が好まし
い。沸点180〜235℃の水溶性溶剤の例としては、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレング
リコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロ
ピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレン
グリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレング
リコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジブ
チルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジイソプロピルエーテル、ト
リエチレングリコールジメチルエーテル、グリセリンモ
ノメチルエーテル、トリメチレングリコール、Nメチル
ピロリドンが挙げられるがこれらに特に限定されるもの
ではない。また、C1〜4のアルコール類としては、メ
チルアルコール、エチルアルコール、n−プロビルアル
コール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、イソブチルアルコール、s−ブチルアルコール、t
−ブチルアルコール、アセトン、エチルメチルケトン、
1,3ブタンジオール、2,3ブタンジオール、1,4
ブタンジオールおよびイソプロピル変性エチルアルコー
ルなどの変性アルコールが挙げられる。エチルアルコー
ル、変性エチルアルコール、イソプロピルアルコール、
n−ブチルアルコールが好ましい。
【0039】この第一の態様の組成物は、必要により防
腐剤、香料、酸化防止剤、キレート剤、消泡剤などを含
んでなることができる。
【0040】第二の態様によるアンダーコート組成物に
含まれるシリコーンとは、好ましくは下記の平均組成式
で表されるものである: Rp SiO(4-p)/2 (式中、Rは、水素原子および有機基の一種または二種
以上の基からなる群から選択される基であり、Xはアル
コキシ基またはハロゲン原子であり、pは0<p<2を
満足する数である)。ここで、Rが表す有機基とは、ア
ルキル(より好ましくは炭素数1〜18の非置換アルキ
ル、最も好ましくは炭素数3〜18のアルキルである)
またはアリール(好ましくは、フェニルである)を意味
する。
【0041】このようなシリコーンは、アンダーコート
組成物中に添加されたシリコーン前駆体を加水分解また
は脱水縮重合して与えられてもよく、このシリコーン前
駆体が添加されたアンダーコート組成物は、上記第三の
態様によるアンダーコート組成物である。ここで、シリ
コーン前駆体の好ましい例としては、平均組成式 Rp SiXq O(4-p-q)/2 (式中、Rは、先に定義したものと同義であり、Xはア
ルコキシ基またはハロゲン原子であり、pは0<p<2
を、qは0<q<4をそれぞれ満足する数である)で表
されるシロキサンが挙げられる。
【0042】また、本発明による組成物に利用可能なシ
リコーン皮膜を形成可能なシリコーン皮膜前駆体の別の
好ましい例としては、一般式 Rp SiX4-p (式中、Rは、先に定義したものと同義であり、Xはア
ルコキシ基またはハロゲン原子であり、pは1または2
である)で表される加水分解性シラン誘導体が挙げられ
る。
【0043】上記加水分解性シラン誘導体の好ましい具
体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリ
エトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチル
トリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチ
ルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、
エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポ
キシシラン、フェニルトリブトキシシラン、ジメチルジ
メトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチル
ジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエ
チルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ
エチルジプロポキシシラン、ジエチルジブトキシシラ
ン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチル
ジエトキシシラン、フェニルメチルジプロポキシシラ
ン、フェニルメチルジブトキシシラン、n−プロピルト
リメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、
n−プロピルトリプロポキシシラン、n−プロピルトリ
ブトキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン等が挙げられる。
【0044】また、上記シロキサンとしては、上記の加
水分解性シラン誘導体の部分加水分解および脱水縮重
合、または上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分解
物と、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、
テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジエ
トキシジメトシシラン等の部分加水分解物との脱水縮重
合により調製したものを利用することができる。
【0045】さらに本発明の好ましい態様によれば、シ
リコーンまたはその前駆体は、架橋可能な官能基を含有
するオルガノ基がケイ素原子に結合してなるシリコ−ン
またはその前駆体とされるのが好ましい。この架橋可能
な官能基の架橋反応によって、アンダーコート層は、前
記基材表面およびアンダーコート層上に形成される光触
媒性親水性被膜と強固に固着出来る。このようなシリコ
ーンまたはその前駆体の具体的な例としては、上記した
組成式中のRが架橋可能な官能基を有する有機基である
ものが挙げられる。架橋可能な官能基には、エポキシ
基、エステル基、シアノ基、リン酸基、アミノ基、アミ
ド基、メルカプト基、カルボニル基、アルケニル基、ス
ルホン酸基、エ−テル基、ニトリル基、ニトロ基、カル
ボキシル基等が挙げられ、これら官能基によって形成さ
れる架橋には、エポキシ架橋、ウレタン架橋、加硫架
橋、ペプチド架橋等が含まれる。
【0046】架橋可能な官能基を含むシリコ−ンの前駆
体の例としては、γ−グリコキシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピルトリエト
キシシラン、γ−グリコキシドキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピルメチルジ
エトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−メ
タアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタ
アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタア
クリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタ
アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメト
キシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルメチルジエトキシシラン等の加水分解性シラン誘
導体、その加水分解物、その部分加水分解物、その加水
分解物の重合物、その部分加水分解物の重合物等が挙げ
られる。
【0047】また、第四の態様によるアンダーコート組
成物が含むシリカ皮膜前駆体の好ましい例としては、平
均組成式 SiXq O(4-q)/2 (式中、Xはアルコキシ基またはハロゲン原子であり、
qは0<q<4を満足する数である)で表されるシリケ
ートが挙げられる。
【0048】また、シリカ皮膜前駆体の別の好ましい例
としては、一般式 SiX4 (式中、Rは、前記式で定義したものと同義であり、X
はアルコキシ基またはハロゲン原子である)で表される
四官能加水分解性シラン誘導体が挙げられる。
【0049】さらに、上記四官能加水分解性シラン誘導
体の好ましい具体例としては、テトラメトキシシラン、
テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テト
ラブトキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン等があ
げられる。
【0050】本発明によるアンダーコート組成物が含む
溶媒としては、上記成分を安定に溶解または分散させる
ものであれば特に限定されないが、水、エタノ−ル、イ
ソプロパノ−ル、n−プロパノ−ル、ブタノ−ル等のア
ルコ−ル、およびそれらの混合溶媒が好ましい。
【0051】本発明の好ましい態様によれば、本発明に
よるアンダーコート組成物は前記無機酸化物粒子、シリ
コ−ン、またはシリカを基材表面に固着させる結着剤を
さらに含んでなるのが好ましい。結着剤としては水溶性
ポリマ−、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロ
ース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、キサンタンガム、グアーガム、寒天、デキストリ
ン、デンプン、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、アラ
ビアゴム、ゼラチン、リグニンスルフォン酸塩、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、カルボ
キシビニルポリマー、アクリル酸エステル系重合体、ポ
リアクリル酸塩、ポリアクリルアミド、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテー
ト、ポリビニルアセテート鹸化物、アクリル酸エステル
系重合体、イソブチルマレイン酸共重合物、アクリル酸
/メタクリル酸共重合体、アクリル酸/マレイン酸共重
合体、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合
体、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ア
クリルシリコン樹脂、フッ素系ポリマー、フッ素系モノ
マー等の有機系結着剤、水ガラス、けい酸カリウム、け
い酸リチウム、等のけい酸塩、リン酸アルミニウム、リ
ン酸亜鉛、ヒドロキシアパタイト、リン酸カルシウム等
のリン酸塩、重リン酸塩、セメント、石灰、セッコウ、
長石、釉薬、プラスター、ほうろう用フリット、層状酸
化物、粘土、ホウ酸塩、アルミノケイ酸塩、ホウケイ酸
塩、アルミナ、有機チタネート、チタン系カップリング
剤、シラン系カップリング剤、等の無機系結着剤、が利
用できる。ここで、セメントとしては、早強セメント、
普通セメント、中庸熱セメント、耐硫酸塩セメント、ホ
ワイトセメント、油井セメント、地熱井セメントなどの
ポルトランドセメント、フライアッシュセメント、高硫
酸塩セメント、シリカセメント、高炉セメントなどの混
合セメント、アルミナセメントなどを使用できる。プラ
スターとしては、セッコウプラスター、石灰プラスタ
ー、ドロマイトプラスターなどを使用できる。フッ素系
ポリマーとしては、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化
ビニル、ポリ塩化三フッ化エチレン、ポリ四フッ化エチ
レン、ポリ四フッ化エチレン−六フッ化プロピレンコポ
リマー、エチレン−ポリ四フッ化エチレンコポリマー、
エチレン−塩化三フッ化エチレンコポリマー、四フッ化
エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルコポリ
マーなどの結晶性フッ素樹脂、パーフルオロシクロポリ
マー、ビニルエーテル−フルオロオレフィンコポリマ
ー、ビニルエステル−フルオロオレフィンコポリマーな
どの非結晶性フッ素樹脂、各種のフッ素ゴムなどを使用
できる。
【0052】本発明によるアンダーコート組成物は、上
記成分に加えてシリコ−ンの加水分解触媒、シリコ−ン
の硬化(重合)触媒、界面活性剤、レベリング剤等を含
んでなることが好ましい。
【0053】加水分解触媒としては、pH2〜5の硝
酸、塩酸、酢酸、硫酸、マレイン酸、プロピオン酸、ア
ジピン酸、フマル酸、フタル酸、吉草酸、乳酸、酪酸、
クエン酸、リンゴ酸、ピクリン酸、ギ酸、炭酸、フェノ
−ル等が好適に利用できる。
【0054】硬化触媒としては、アルミニウムキレ−
ト、アルミニウムアセチルアセトナ−ト、過塩素酸アル
ミニウム、塩化アルミニウム、アルミニウムイソブトキ
シド、アルミニウムイソプロポキシドのようなアルミニ
ウム化合物;テトライソプロピルチタネ−ト、テトラブ
トキシチタネ−トのようなチタン化合物;水酸化ナトリ
ウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、ナトリウムメ
チラ−ト、酢酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、酢酸カリ
ウム、ギ酸カリウム、プロピオン酸カリウム、テトラメ
チルアンモニウムヒドロキシドのような塩基性化合物
類;n−ヘキシルアミン、トリブチルアミン、ジアザビ
シクロウンデセン、エチレンジアミン、ヘキサンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンベンタミ
ン、トリエチレンテトラミン、エタノ−ルアミン類、γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノメチ
ル)−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−
アミノメチル)−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ンのようなアミン化合物;錫アセチルアセトナ−ト、ジ
ブチル錫オクチレ−トのような錫化合物;コバルトオク
チレ−ト、コバルトアセチルアセトナ−ト、鉄アセチル
アセトナ−トのような金属化合物類;リン酸、硝酸、フ
タル酸、p−トルエンスルホン酸、トリクロル酢酸のよ
うな酸性化合物類などが挙げられる。
【0055】界面活性剤としては、スルホン酸ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエ−テルアンモニウム塩、
スルホン酸ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ−テ
ルナトリウム塩、脂肪酸ナトリウムセッケン、脂肪酸カ
リセッケン、ジオクチスルホコハク酸ナトリウム、アル
キルサルフェ−ト、アルキルエ−テルサルフェ−ト、ア
ルキルサルフェ−トソ−ダ塩、アルキルエ−テルサルフ
ェ−トソ−ダ塩、アルキルサルフェ−トTEA塩、ポリ
オキシエチレンアルキルエ−テルサルフェ−トソ−ダ
塩、ポリオキシエチレンアルキルエ−テルサルフェ−
ト、ポリオキシエチレンアルキルエ−テルサルフェ−ト
TEA塩、2エチルヘキシルアルキル硫酸エステルナト
リウム塩、アシルメチルタウリン酸ナトリウム、ラウロ
イルメチルタウリン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム、スルホコハク酸ラウリル2ナトリ
ウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル2ナ
トリウム、ポリカルボン酸、オレオイルザルコシン、ア
ミドエ−テルサルフェ−ト、ラウロイルザルコシネ−
ト、スルホFAエステルナトリウム塩等のアニオン性界
面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエ−テル、ポリ
オキシエチレントリデシルエ−テル、ポリオキシエチレ
ンステアチルエ−テル、ポリオキシエチレンオレイルエ
−テル、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル、ポリオ
キシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエ−テル、ポリオキシエチレンラウラ−
ト、ポリオキシエチレンステアレ−ト、ポリオキシエチ
レンオレエ−ト、ソルビタンステアレ−ト、ソルビタン
アルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアル
キルエステル、ポリエ−テル変性シリコ−ン、ポリエス
テル変性シリコ−ン、ソルビタンラウラ−ト、ソルビタ
ンパルミテ−ト、ソルビタンオレエ−ト、ソルビタンセ
スキオレ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンラウラ−
ト、ポリオキシエチレンソルビタンステアレ−ト、ポリ
オキシエチレンソルビタンパルミテ−ト、ポリオキシエ
チレンソルビタンオレエ−ト、グリセロ−ルステアレ−
ト、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルアルキロ
−ルアミド、ラウリン酸ジエタノ−ルアミド、オレイン
酸ジエタノ−ルアミド、ポリオキシエチレンアルキルア
ミン、ポリオキシエチレンステアレ−ト、ポリオキシエ
チレンアルキルプロピレンジアミン等の非イオン性界面
活性剤;アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロラ
イド、1−ヒドロキシエチル2−アルキルイミダゾリン
4級塩、アルキルイソキノリニウムブロマイド、高分子
アミン、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、
アルキルイミダゾリン4級塩、ジアルキルジメチルアン
モニウムクロライド、オクタデシルアミン酢酸塩、アル
キルプロピレンジアミン酢酸塩、テトラデシルアミン酢
酸塩、ジオレイルジメチルベンジルアンモニウムクロラ
イド等のカチオン性界面活性剤;ジメチルアルキルベタ
イン、アルキルグリシン、アミドベタイン、イミダゾリ
ン等の両性界面活性剤等が好適に利用できる。
【0056】レベリング剤としては、ジアセトンアルコ
−ル、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、4−ヒ
ドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、ジプロピレン
グリコ−ル、トリプロピレングリコ−ル、1−エトキシ
−2−プロパノ−ル、1−ブトキシ−2−プロパノ−
ル、プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル、1−プ
ロポキシ−2−プロパノ−ル、ジプロピレングリコ−ル
モノメチルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルモノエチ
ルエ−テル、トリプロピレングリコ−ルモノエチルエ−
テル等が好適に利用できる。
【0057】本発明によるアンダーコート組成物は、上
記成分を全て含んだ組成物として供給されてよいが、一
部成分を別々の容器に入れて提供され、使用直前に全て
の成分を混合して含む組成物とされることが好ましいこ
とがある。
【0058】例えば、第一の態様によるアンダーコート
組成物に含まれる無機酸化物粒子、とりわけ無機酸化物
コロイドは、界面活性剤が存在するとその分散安定性が
損なわれてしまうおそれがある。また、逆に界面活性剤
が無機酸化物コロイドの分散媒である水によって分解さ
れてしまうおそれがある。そこで、無機酸化物コロイド
と、界面活性剤とを別々の容器に入れて供給し、使用直
前に両者を混合することが好ましい。さらに本発明の好
ましい態様によれば、この両者を図1に示されるような
二室AおよびBからなる容器に入れ、使用直前に二室の
間にある隔壁を破るまたはこの隔壁に設けた栓を除き二
室を連通させて混合し、使用することが好ましい。
【0059】本発明の好ましい態様によれば、本発明に
よるアンダーコート組成物が適用される場合、基材表面
の浄化の程度はそれほど高くなくともよい。本発明によ
るアンダーコート組成物によるアンダーコート層が基材
表面を実質的に平滑化し、かつ後記する光触媒性親水性
被膜を形成し得る組成物への濡れ性を良好にするため、
基材表面が浄化されていなくとも良好な光触媒性親水性
被膜を形成出来るからである。例えば、自動車等の車両
ボディについては、洗浄剤による十分な浄化が望ましい
が、本発明によるアンダーコート組成物を用いる場合に
は、ボディ表面の浄化の程度は必ずしも高いものである
必要はない。
【0060】一方で、ガラス表面など、高い透明度を要
求される部材にあっては、アンダーコート組成物を利用
するよりも、上記の洗浄剤によってできるだけその表面
を浄化し、その上に光触媒性親水性被膜を形成すること
が望ましい。
【0061】本発明によるアンダーコート組成物の基材
表面への適用は、スプレ−コ−ト、フロ−コ−ト、スピ
ンコ−ト、ディップコ−ト、グラヴィアコ−ト、ロ−ル
コ−ト、布拭き法、スポンジ拭き法、刷毛塗り等の方法
によって実施できる。基材の汚れが撥水性シリコーンに
起因する汚れ(例えば、シリコーンシーリング材、自動
車ウインドーのシリコーン撥水剤など)である場合、前
記の洗浄剤によって洗浄操作を行った後、基材表面に紫
外線を照射するか、または基材表面をコロナ放電処理に
付し、その後、アンダーコート組成物を基材表面に適用
することが好ましいことがある。撥水性シリコーンに起
因する汚れを取り除くことには困難が伴う。研磨剤によ
る除去には強い「こすり」が必要であり、またフッ化水
素などによる化学的な除去には基材が侵されるおそれさ
らには作業者の安全性が損なわれるおそれがある。一方
で、本発明による前記の洗浄剤によって除去可能な程度
の汚れ(例えば、有色汚れ)を除き、シリコーンが表面
に残留している基材に紫外線照射またはコロナ放電処理
を行うと、シリコーンの有機基が分解され、表面に親水
性のOH基が形成される。このOH基の形成によって基
材表面はシリコーンに起因する汚れが残留しているにも
かかわらず、親水化され、コーティング組成物を均一か
つ強固に基材表面に設けることができる。紫外線を照射
する紫外線光源としては、例えば、水銀灯、キセノンラ
ンプ、殺菌灯等が利用できる。
【0062】光触媒性親水性被膜 前記したように、本発明において光触媒性親水性被膜と
は、前記したPCT/WO96/29375号に記載の
ものを基本的に意味する。
【0063】上記の本発明による洗浄剤によって浄化さ
れた基材表面、さらには上記の本発明によるアンダーコ
ート組成物によるアンダーコート層が形成された基材表
面に、前記の光触媒性親水性被膜を形成する。
【0064】本発明の好ましい態様によれば、上記の本
発明による洗浄剤によって浄化された基材表面、さらに
は上記の本発明によるアンダーコート組成物によるアン
ダーコート層が形成された基材表面に、好ましく適用さ
れて光触媒性親水性被膜を形成するコーティング液が提
供される。
【0065】このコーティング液は、基本的に、(a)
金属酸化物からなる光触媒粒子と、(b)無機酸化物粒
子、シリコーン樹脂皮膜を形成可能なシリコーン樹脂皮
膜前駆体、およびシリカ皮膜を形成可能なシリカ皮膜前
駆体からなる群から選択される少なくとも一種と、そし
て(c)溶媒ととを含んでなる。
【0066】本発明による組成物が含んでなる光触媒粒
子は、基本的に金属酸化物からなる。具体的には、本発
明において光触媒とは、その結晶の伝導帯と価電子帯と
の間のエネルギーギャップよりも大きなエネルギー(す
なわち短い波長)の光(励起光)を照射したときに、価
電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝導電子と
正孔を生成しうる物質を意味する。また、光触媒性酸化
物としては、例えば、アナターゼ型酸化チタン、ルチル
型酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化第二鉄、三酸化
二ビスマス、三酸化タングステン、チタン酸ストロンチ
ウムの酸化物などが挙げられる。
【0067】この光触媒粒子の平均結晶子径は、好まし
くは100nm以下である。その上限は好ましくは20
nm程度以下であり、より好ましくは10nm程度以下
である。また、その下限は好ましくは1nm程度以上で
あり、より好ましくは3nm程度以上である。光触媒粒
子の平均結晶子径が上記範囲にあることで、親水化作用
を充分に発揮し、かつ組成物を適用した表面が粒子によ
る可視光の散乱により透明性を失ってしまうことを防止
できる。
【0068】本発明による組成物に利用可能な無機酸化
物粒子の例としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア、
セリア、イットリア、ボロニア、マグネシア、カルシ
ア、フェライト、無定型チタニア、ハフニア等の単一酸
化物に加え、チタン酸バリウム、ケイ酸カルシウム、水
ガラス、アルミノケイ酸塩、リン酸カルシウム等の複合
酸化物が挙げられる。
【0069】本発明の好ましい態様によれば、これら無
機酸化物は、水を分散媒とした水性コロイド、またはエ
チルアルコール、イソプロピルアルコールまたはエチレ
ングリコールなどの親水性溶媒にコロイド状に分散させ
たオルガノゾルの形態とされるのが好ましい。特に、コ
ロイダルシリカの利用が好ましい。
【0070】無機酸化物粒子の粒径は特に限定されない
が、水性コロイドまたはオルガノゾルの形態とされたと
き5〜50nm程度の粒径が、最終的な光触媒性親水性
被膜の光沢、濁り、曇り、透明性等の観点から好まし
い。
【0071】また、本発明による組成物に利用可能なシ
リコーン皮膜を形成可能なシリコーン皮膜前駆体の好ま
しい例としては、平均組成式 Rp SiXq O(4-p-q)/2 (式中、Rは、水素原子および有機基の一種または二種
以上の基からなる群から選択される基であり、Xはアル
コキシ基またはハロゲン原子であり、pは0<p<2
を、qは0<q<4をそれぞれ満足する数である)で表
されるシロキサンが挙げられる。
【0072】また、本発明による組成物に利用可能なシ
リコーン皮膜を形成可能なシリコーン皮膜前駆体の別の
好ましい例としては、一般式 Rp SiX4-p (式中、Rは、先に定義したものと同義であり、Xはア
ルコキシ基またはハロゲン原子であり、pは1または2
である)で表される加水分解性シラン誘導体が挙げられ
る。
【0073】ここで、Rが表す有機基とは、アルキル
(より好ましくは炭素数1〜18の非置換アルキル、最
も好ましくは炭素数3〜18のアルキルである)または
アリール(好ましくはフェニルである)を意味する。
【0074】上記加水分解性シラン誘導体の好ましい具
体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリ
エトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチル
トリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチ
ルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、
エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポ
キシシラン、フェニルトリブトキシシラン、ジメチルジ
メトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチル
ジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエ
チルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ
エチルジプロポキシシラン、ジエチルジブトキシシラ
ン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチル
ジエトキシシラン、フェニルメチルジプロポキシシラ
ン、フェニルメチルジブトキシシラン、n−プロピルト
リメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、
n−プロピルトリプロポキシシラン、n−プロピルトリ
ブトキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン等が挙げられる。
【0075】また、上記シロキサンとしては、上記の加
水分解性シラン誘導体の部分加水分解および脱水縮重
合、または上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分解
物と、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、
テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジエ
トキシジメトシシラン等の部分加水分解物との脱水縮重
合により調製したものを利用することができる。
【0076】上記前駆体を後記する方法により部分的に
加水分解または脱水縮重合することにより得られるシリ
コーン樹脂は、下記の平均組成式で表されるものであ
る: Rp SiO(4-p)/2 (式中、Rは、上で定義したものと同義であり、Xはア
ルコキシ基またはハロゲン原子であり、pは0<p<2
を満足する数である)。
【0077】本発明による組成物に含まれる上記前駆体
の添加量は適宜決定されてよいが、例えば光触媒粒子1
重量部に対して、シリカ換算重量で10重量部以下が好
ましく、より好ましくは5重量部以下であり、最も好ま
しくは1重量部以下であり、また0.05重量部以上が
好ましく、より好ましくは0.1重量部以上であり、最
も好ましくは0.2重量部以上である。
【0078】本発明による組成物に含まれる溶媒は、上
記光触媒粒子および上記前駆体を安定に分散させ、最終
的に親水化表面が得られる限り限定されないが、例えば
水もしくは有機溶媒またはそれらの混合溶媒がその例と
して挙げられる。特に水もしくはアルコールまたはそれ
らの混合溶媒が好ましい。
【0079】本発明による組成物における溶媒の量は、
上記した光触媒粒子および前駆体のシリカ換算重量の合
計(以下、「固形分濃度」ということがある)量の濃度
を組成物中で0.01超過5重量%以下の範囲に置くも
のとされる。ここで、固形分濃度は、簡便には、組成物
を400〜500℃の温度で、3時間加熱し、液体成分
を蒸発させた後に残る固形成分の重量を、組成物の重量
で乗したものの百分率として表すことができる。固形分
濃度が5重量%を超えると、組成物が適用された表面が
白濁した外観を有しまたは干渉縞を有してしまうことが
あり望ましくない。より好ましい上限値は1重量%であ
る。また、固形分濃度が0.01重量%未満であると、
十分な親水性表面を効率よく形成することができなくな
るおそれがある。より好ましい下限値は0.05重量%
であり、最も好ましくは0.1重量%である。本発明に
よる組成物にあっては、光触媒粒子固形分濃度が上記範
囲にあるように溶媒量が決定されてなる。
【0080】本発明の好ましい態様によれば、分子量6
0〜300、好ましくは分子量60〜100、の常温で
液体のアルコールの利用が好ましい。
【0081】アルコールの好ましい具体例としては、メ
タノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパ
ノール、t−ブタノール、イソブタノール、n−ブタノ
ール、2−メチルプロパノール、ペンタノール、エチレ
ングリコール、モノアセトンアルコール、ジアセトンア
ルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、4
−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、ジプロピ
レングリコール、プロピレングリコール、トリプロピレ
ングリコール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−
ブトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2−プ
ロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、2−ブトキシエタノ
ール等が挙げられる。
【0082】また、シリカ皮膜前駆体の好ましい例とし
ては、平均組成式 SiXq O(4-q)/2 (式中、Xはアルコキシ基またはハロゲン原子であり、
qは0<q<4を満足する数である)で表されるシリケ
ートが挙げられる。
【0083】また、シリカ皮膜前駆体の別の好ましい例
としては、一般式 SiX4 (式中、Rは、前記式で定義したものと同義であり、X
はアルコキシ基またはハロゲン原子である)で表される
四官能加水分解性シラン誘導体が挙げられる。
【0084】さらに、上記四官能加水分解性シラン誘導
体の好ましい具体例としては、テトラメトキシシラン、
テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テト
ラブトキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン等があ
げられる。
【0085】また、上記シリケートの好ましい具体例と
しては、上記四官能加水分解性シラン誘導体の部分加水
分解および脱水縮重合などが挙げられる。
【0086】本発明の好ましい態様によれば、このコー
ティング液は、常温から150℃程度の温度で基材に固
着し得るものであることが好ましい。よって、例えば、
熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、湿分硬化性樹脂の前
駆体を添加することも可能である。また、これら樹脂に
は耐光触媒酸化性や耐光性の観点からシリコン樹脂を用
いるのが好ましい。
【0087】コーティング液の溶媒としては、水、アル
コ−ル等が利用できる。特に、分子量60〜300の液
状アルコ−ルが好ましい。このようなアルコールは、蒸
発が適度に遅いために、コーティング液を塗布する際
に、コーティング液の分散性の溶媒蒸発を原因とする変
動を抑制することができ、それによって透明かつ均一な
塗膜を形成することが可能となるからである。
【0088】分子量60〜300の液状アルコ−ルの例
としては、n−プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、t−
ブタノ−ル、イソブタノ−ル、n−ブタノ−ル、2−メ
チルプロパノ−ル、ペンタノ−ル、エチレングリコ−
ル、モノアセトンアルコ−ル、ジアセトンアルコ−ル、
エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、4−ヒドロキ
シ−4−メチル−2−ペンタノン、ジプロピレングリコ
−ル、プロピレングリコ−ル、トリプロピレングリコ−
ル、1−エトキシ−2−プロパノ−ル、1−ブトキシ−
2−プロパノ−ル、1−プロポキシ−2−プロパノ−
ル、プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル、ジプロ
ピレングリコ−ルモノメチルエ−テル、ジプロピレング
リコ−ルモノエチルエ−テル、トリプロピレングリコ−
ルモノメチルエ−テル等が好適に利用できる。
【0089】コ−ティング液は、上記成分に加えて、界
面活性剤、重合硬化触媒、加水分解触媒、レベリング
剤、抗菌金属、pH調整剤、香料、保存安定剤などを含
んでなることができる。
【0090】重合触媒としては、アルミニウムキレ−
ト、アルミニウムアセチルアセトナ−ト、過塩素酸アル
ミニウム、塩化アルミニウム、アルミニウムイソブトキ
シド、アルミニウムイソプロポキシドのようなアルミニ
ウム化合物;テトライソプロピルチタネ−ト、テトラブ
トキシチタネ−トのようなチタン化合物;水酸化ナトリ
ウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、ナトリウムメ
チラ−ト、酢酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、酢酸カリ
ウム、ギ酸カリウム、プロピオン酸カリウム、テトラメ
チルアンモニウムヒドロキシドのような塩基性化合物
類;n−ヘキシルアミン、トリブチルアミン、ジアザビ
シクロウンデセン、エチレンジアミン、ヘキサンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンベンタミ
ン、トリエチレンテトラミン、エタノ−ルアミン類、γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノメチ
ル)−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−
アミノメチル)−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ンのようなアミン化合物;錫アセチルアセトナ−ト、ジ
ブチル錫オクチレ−トのような錫化合物;コバルトオク
チレ−ト、コバルトアセチルアセトナ−ト、鉄アセチル
アセトナ−トのような金属化合物類;リン酸、硝酸、フ
タル酸、p−トルエンスルホン酸、トリクロル酢酸のよ
うな酸性化合物類などが挙げられる。
【0091】加水分解触媒としては、pH2〜5の硝
酸、塩酸、酢酸、硫酸、スルホン酸、マレイン酸、プロ
ピオン酸、アジピン酸、フマル酸、フタル酸、吉草酸、
乳酸、酪酸、クエン酸、リンゴ酸、ピクリン酸、ギ酸、
炭酸、フェノ−ル等が好適に利用できる。
【0092】レベリング剤としては、ジアセトンアルコ
−ル、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、4−ヒ
ドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、ジプロピレン
グリコ−ル、トリプロピレングリコ−ル、1−エトキシ
−2−プロパノ−ル、1−ブトキシ−2−プロパノ−
ル、プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル、1−プ
ロポキシ−2−プロパノ−ル、ジプロピレングリコ−ル
モノメチルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルモノエチ
ルエ−テル、トリプロピレングリコ−ルモノエチルエ−
テル等が好適に利用できる。
【0093】抗菌金属としては、Ag、Cu、Znのよ
うな金属を添加することができる。前記金属を添加した
場合、形成される被膜は、表面に付着した細菌や黴を暗
所でも死滅させることができる。
【0094】コーティング液には、Pt、Pd、Ru、
Rh、Ir、Osのような白金族金属を添加することが
できる。前記金属を添加した場合、形成される被膜は、
光触媒の酸化還元活性を増強でき、有機物汚れの分解
性、有害気体や悪臭の分解性を向上させることができ
る。
【0095】コーティング液はさらに界面活性剤を含む
ことができる。好ましい界面活性剤の例としては、アン
ダーコート層について例示したものが挙げられる。界面
活性剤の添加によって、コーティング液の基材表面への
濡れ性を向上させることができる。
【0096】本発明のコーティング液は、基本的には、
基材表面にコーティング液を塗布し、硬化させて、光触
媒性親水性被膜とすることができる。上記コーティング
液の塗布方法としては、スプレ−コ−ティング法、ディ
ップコ−ティング法、フロ−コ−ティング法、スピンコ
−ティング法、ロ−ルコ−ティング法、刷毛塗り、スポ
ンジ塗り等の方法が好適に利用できる。硬化は、加熱、
室温放置、紫外線照射等によって実施することができ
る。
【0097】基材表面上に形成された光触媒性親水性被
膜は、光触媒の光励起に応じて親水性を呈する。ここ
で、光触媒の光励起により、基材表面が高度に親水化さ
れるためには、励起光の照度は0.001mW/cm2
以上あればよいが、0.01mW/cm2以上だと好ま
しく、0.1mW/cm2以上だとより好ましい。
【0098】光触媒性酸化物が、アナタ−ゼ型酸化チタ
ン、ルチル型酸化チタン、酸化亜鉛、チタン酸ストロン
チウムの場合には、光触媒の光励起に用いる光源として
は、太陽光、室内照明、蛍光灯、水銀灯、白熱電灯、キ
セノンランプ、高圧ナトリウムランプ、メタルハライド
ランプ、BLBランプ等が好適に利用できる。 また、
光触媒性酸化物が酸化錫の場合には、殺菌灯、BLBラ
ンプ等が好適に利用できる。
【0099】部材表面に形成される光触媒性親水性被膜
の厚さは親水性が発現される範囲で適宜決定されてよい
が、0.4μm以下にするのが好ましく、0.2μm以
下がより好ましい。この程度の厚さの光触媒性親水性被
膜は、実質的に透明であり、また耐摩耗性を向上させる
ことができる。
【0100】PCT/WO96/29375号に示され
るように、光触媒性親水性被膜が形成された基材表面
が、水との接触角に換算して10゜以下の状態であれ
ば、空気中の湿分や湯気が結露しても、凝縮水が個々の
水滴を形成せずに一様な水膜になる傾向が顕著になる。
従って、表面に光散乱性の曇りを生じない傾向が顕著に
なる。同様に、窓ガラスや車両用バックミラ−や車両用
風防ガラスや眼鏡レンズやヘルメットのシ−ルドが降雨
や水しぶきを浴びた場合に、離散した目障りな水滴が形
成されずに、高度の視界と可視性を確保できる。よっ
て、車両や交通の安全性、種々の作業や活動の能率を向
上させることができる。
【0101】また、同様にPCT/WO96/2937
5号に示されるように、基材表面が水との接触角に換算
して20゜以下の状態であれば、都市煤塵、自動車等の
排気ガスに含有されるカ−ボンブラック等の燃焼生成
物、油脂、シ−ラント溶出成分等の疎水性汚染物質、お
よび無機粘土質汚染物質双方が付着しにくく、付着して
も降雨や水洗により簡単に落せる状態になる。
【0102】基材表面が上記のような高度の親水性を呈
し、かつその状態を維持することで、上記防曇、表面清
浄化の他、帯電防止(ほこり付着防止効果)、断熱、水
中での気泡付着防止、熱交換器における効率向上、生体
親和性向上等を図ることができる。
【0103】本発明による前処理が適用可能であり、か
つ形成された光触媒性親水性被膜に防曇の効果が期待で
きる基材の例としては、車両用後方確認ミラ−、浴室用
鏡、洗面所用鏡、歯科用鏡、道路鏡のような鏡;眼鏡レ
ンズ、光学レンズ、照明用レンズ、半導体用レンズ、複
写機用レンズ、車両用後方確認カメラレンズのようなレ
ンズ;プリズム;建物や監視塔の窓ガラス;自動車、鉄
道車両、航空機、船舶、潜水艇、雪上車、ロ−プウエイ
のゴンドラ、遊園地のゴンドラ、宇宙船のような乗物の
窓ガラス;自動車、オ−トバイ、鉄道車両、航空機、船
舶、潜水艇、雪上車、スノ−モ−ビル、ロ−プウエイの
ゴンドラ、遊園地のゴンドラ、宇宙船のような乗物の風
防ガラス;防護用ゴ−グル、スポ−ツ用ゴ−グル、防護
用マスクのシ−ルド、スポ−ツ用マスクのシ−ルド、ヘ
ルメットのシ−ルド、冷凍食品陳列ケ−スのガラス、中
華饅頭等の保温食品の陳列ケ−スのガラス;計測機器の
カバ−、車両用後方確認カメラレンズのカバ−、レ−ザ
−歯科治療器等の集束レンズ、車間距離センサ−等のレ
−ザ−光検知用センサ−のカバ−、赤外線センサ−のカ
バ−;カメラ用フィルタ−、及び上記物品表面に貼着さ
せるためのフィルム、シ−ト、シ−ル等をが挙げられ
る。これら基材の材質はガラス、プラスチック等が一般
的であろう。
【0104】また、本発明による前処理が適用可能であ
り、かつ形成された光触媒性親水性被膜に表面清浄化効
果が期待できる基材の例としては、建材、建物外装、建
物内装、窓枠、窓ガラス、構造部材、乗物の外装及び塗
装、機械装置や物品の外装、防塵カバ−及び塗装、交通
標識、各種表示装置、広告塔、道路用遮音壁、鉄道用遮
音壁、橋梁、ガ−ドレ−ルの外装及び塗装、トンネル内
装及び塗装、碍子、太陽電池カバ−、太陽熱温水器集熱
カバ−、ビニ−ルハウス、車両用照明灯のカバ−、住宅
設備、便器、浴槽、洗面台、照明器具、照明カバ−、台
所用品、食器、食器洗浄器、食器乾燥器、流し、調理レ
ンジ、キッチンフ−ド、換気扇、及び上記物品表面に貼
着させるためのフィルム、シ−ト、シ−ル等が挙げられ
る。これら基材の材質は、金属、セラミック、ガラス、
プラスチック、木、石、セメント、コンクリ−ト、繊
維、布帛、それらの組合せ、それらの積層体が一般的で
あろう。
【0105】さらに、本発明による前処理が適用可能で
あり、かつ形成された光触媒性親水性被膜に乾燥促進効
果が期待できる基材の例としては、自動車車体、窓、舗
道及び上記物品表面に貼着させるためのフィルム、シ−
ト、シ−ル等が挙げられる。これら基材の材質は、金
属、セラミック、ガラス、プラスチック、木、石、セメ
ント、コンクリ−ト、繊維、布帛、それらの組合せ、そ
れらの積層体が一般的であろう。
【0106】さらにまた、本発明による前処理が適用可
能であり、かつ形成された光触媒性親水性被膜に帯電防
止効果が期待できる基材の例としては、ブラウン管、磁
気記録メディア、光記録メディア、光磁気記録メディ
ア、オ−ディオテ−プ、ビデオテ−プ、アナログレコ−
ド、家庭用電気製品のハウジングや部品や外装及び塗
装、OA機器製品のハウジングや部品や外装及び塗装、
建材、建物外装、建物内装、窓枠、窓ガラス、構造部
材、乗物の外装及び塗装、機械装置や物品の外装、防塵
カバ−及び塗装、及び上記物品表面に貼着させるための
フィルム、シ−ト、シ−ル等が挙げられる。これら基材
の材質は、金属、セラミック、ガラス、プラスチック、
木、石、セメント、コンクリ−ト、繊維、布帛、それら
の組合せ、それらの積層体が一般的であろう。
【0107】光触媒性親水性被膜形成セット 本発明によれば、上記のように光触媒性親水性被膜を形
成する基材表面の前処理に用いられる洗浄剤およびアン
ダーコート組成物が提供されるが、本発明の別の面によ
れば、これら洗浄剤およびアンダーコート組成物のセッ
ト、さらにはこれら洗浄剤および/またはアンダーコー
ト組成物と、前記の光触媒性親水性被膜を形成しうるコ
ーティング剤とのセットが提供される。
【0108】前記したように自動車等の車両ボディにつ
いては、洗浄剤による十分な浄化が望ましいが、本発明
によるアンダーコート組成物を用いる場合には、ボディ
表面の浄化の程度は必ずしも高いものである必要はな
い。言い換えれば、洗浄剤とアンダーコート組成物とは
セットで使用者が入手できれば望ましい。さらに、洗浄
剤とアンダーコート組成物と光触媒性親水性被膜を形成
可能なコーティング液とがセットとして使用者が入手で
きれば望ましいといえる。本発明によれば、このように
使用に便利な、洗浄剤およびアンダーコート組成物のセ
ット、さらには洗浄剤と、アンダーコート組成物と、前
記の光触媒性親水性被膜を形成しうるコーティング剤と
のセットが提供される。
【0109】一方で、上記したようにガラス表面など高
い透明度を要求される部材にあっては、アンダーコート
組成物を利用するよりも、上記の洗浄剤によってできる
だけその表面を浄化し、その上に光触媒性親水性被膜を
形成することが望ましい。このような場合は、洗浄剤
と、前記の光触媒性親水性被膜を形成しうるコーティン
グ剤とのセットが使用者に提供されるのが好ましい。
【0110】
【実施例】実施例A 実施例A1〜9 :窓ガラスへの適用実施例A1 北側に面した窓の一部領域の周辺部を、塗料の周辺への
飛散を防止するためにマスキングした。その後、界面活
性剤としてアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムおよ
び脂肪酸アルカノ−ルアミドが添加されている水系洗浄
剤(pH9.5)を含浸させたウエスで窓を拭いて付着
汚れを除去した。次いで、水を含浸させたウエスで窓を
拭いて洗浄剤を除去し、さらにワイパ−および乾いたウ
エスにて窓に付着する水分を除去した。
【0111】石原産業社製光触媒コ−ティング液ST−
K01(酸化チタン粒子8重量部と、アルキルシリケ−
ト2重量部と、硝酸水溶液54.8重量部と、メタノ−
ル28重量部と、プロパノ−ル7.2重量部塗を含んで
なる組成物)と、石原産業社製光触媒コ−ティング液S
T−K03(酸化チタン粒子5重量部と、アルキルシリ
ケ−ト5重量部と、硝酸水溶液54.8重量部と、メタ
ノ−ル28重量部と、プロパノ−ル7.2重量部とを含
んでなる組成物)とを1対1で混合し、得られた液を2
−プロパノ−ルで25倍希釈して、光触媒コーティング
液(I)を得た。上記洗浄処理を施した窓ガラス表面
に、φ0.8mmのエアガンを用いて、105g/m2
の塗布量でスプレ−コ−ティング法により塗布した後、
20℃で20分乾燥させて塗膜を硬化させて、試料A1
を得た。
【0112】比較のため、上記洗浄処理を施していない
北側に面した窓に上記光触媒コーティング液(I)を同
様にスプレ−コ−ティング法により塗布した後、20℃
で20分乾燥させることにより、塗膜を硬化させて、試
料A2を得た。
【0113】試料A1およびA2について、水との接触
角および外観を調べた。窓ガラス試料を、塗膜形成後2
日放置して太陽光に晒すことにより、紫外線が照射され
るようにした。その後、取り外した窓ガラスについて、
水との接触角を接触角測定器(協和界面科学,CA−X
150)を用い、マイクロシリンジから試料表面に水滴
を滴下30秒後に測定することにより調べた。
【0114】その結果、試料A1では水との接触角は3
0゜程度であったのに対し、試料A2では水との接触角
は0゜まで超親水化された。
【0115】また、試料A2の表面はやや白濁する様子
が見られたのに対し、試料A2は透明であった。
【0116】実施例A2 ノニオン系界面活性剤とアルカリ無機ビルダ−が添加さ
れている水系洗浄剤(pH11.9)を含浸させたウエ
スで窓を拭いて付着汚れを除去した以外は、実施例A1
と同様にして、試料A3を得た。この試料について、実
施例A1と同様にして、水との接触角および外観を調べ
た。その結果、試料は水との接触角が0゜まで超親水化
され、また、試料は透明であった。
【0117】実施例A3 ノニオン系界面活性剤とレベリング剤が添加されている
石油および水を溶媒とする洗浄剤(pH6.9)を含浸
させたウエスで窓を拭いて付着汚れを除去した以外は、
実施例A1と同様にして、試料A4を得た。この試料に
ついて、実施例A1と同様にして、水との接触角および
外観を調べた。その結果、試料は水との接触角が0゜ま
で超親水化され、また、試料は透明であった。
【0118】実施例A4 ノニオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤が添加さ
れている水系洗浄剤(pH7.9)を含浸させたウエス
で窓を拭いて付着汚れを除去した以外は、実施例A1と
同様にして、試料A5を得た。この試料について、実施
例A1と同様にして、水との接触角および外観を調べ
た。その結果、試料は水との接触角が0゜まで超親水化
され、また、試料は透明であった。
【0119】実施例A5 西側に面した窓について、ノニオン系界面活性剤とアミ
ンが添加されている水系洗浄剤(pH11.8)を含浸
させたウエスで窓を拭いて付着汚れを除去した以外は、
実施例A1と同様にして、試料A6を得た。この試料に
ついて、実施例A1と同様にして、水との接触角および
外観を調べた。その結果、試料は水との接触角が0゜ま
で超親水化され、また、試料は透明であった。
【0120】実施例A6 西側に面した窓について、電解アルカリ水を成分とする
洗浄剤(ペイントハウス製、ハングリーウォーター)を
含浸させたウエスで窓を拭いて付着汚れを除去した以外
は、実施例A1と同様にして、試料A7を得た。この試
料について、実施例A1と同様にして、水との接触角お
よび外観を調べた。その結果、試料は水との接触角が0
゜まで超親水化され、また、試料は透明であった。
【0121】実施例A7 西側に面した窓について、酸化セリウム研磨剤が添加さ
れている洗浄剤を含浸させたウエスで窓を拭いて付着汚
れを除去した以外は、実施例A1と同様にして、試料A
8を得た。この試料について、実施例A1と同様にし
て、水との接触角および外観を調べた。その結果、試料
は水との接触角が0゜まで超親水化され、また、試料は
透明であった。
【0122】実施例A8 西側に面した窓の一部領域の周辺部を、塗料の周辺への
飛散を防止するためにマスキングした。その後、水を含
浸させたウエスで窓を拭いた後、n−ヘキサンを含浸さ
せたウエスで窓を拭いて付着汚れを除去し、さらに、乾
いたウエスにて窓に付着する溶剤を除去した。上記洗浄
処理を施した窓ガラス表面に、実施例A1において得た
光触媒性コーティング液(I)を、実施例A1と同様に
して塗膜を形成して試料A9を得た。この試料につい
て、実施例A1と同様にして、水との接触角および外観
を調べた。その結果、試料は水との接触角が0゜まで超
親水化され、また、試料は透明であった。
【0123】実施例A9 西側に面した窓について、塩基性シリカゾル、モノエタ
ノールアミン、非イオン性界面活性剤、グリコール系溶
媒、エタノール、および水からなる洗浄剤を含浸させた
ウエスで窓を拭いて付着汚れを除去した以外は、実施例
A1と同様にして試料A10を得た。この試料につい
て、実施例A1と同様にして、水との接触角および外観
を調べた。その結果、試料は水との接触角が0゜まで超
親水化され、また、試料は透明であった。
【0124】実施例A10〜12:永久汚れが付着した
窓ガラスへの適用実施例A10 北側に面した空調機の室外機の噴出口近くに設置された
窓の塗布面周辺を、塗料の周辺への飛散を防止するため
にマスキングした。その後、酸性弗化アンモニウムが添
加されてなる洗浄剤を含浸させたウエスで、有色付着汚
れおよび永久汚れを除去した。次いで、水道水で洗い流
した後、水を含浸させたウエスで窓を拭いて洗浄剤を除
去し、さらにワイパ−および乾いたウエスにて窓に付着
する水分を除去した。上記洗浄処理を施した窓ガラス表
面に、実施例A1において得た光触媒性コーティング液
(I)を、実施例A1と同様にして塗膜を形成して試料
A11を得た。
【0125】比較のため、上記洗浄処理を施していない
北側に面した窓に上記光触媒性コーティング液(I)を
同様に塗布し、乾燥させて試料A12を得た。これらの
試料について、実施例A1と同様にして、水との接触角
および外観を調べた。その結果、試料A11および試料
A12共に0゜まで超親水化された。しかし、その外観
は、試料A12では白色汚れが認められたのに対し、試
料A11では透明性を維持した。
【0126】実施例A11 酸化セリウム研磨剤が添加されている洗浄剤を含浸させ
たウエスで、有色付着汚れおよび永久汚れを除去した以
外は、実施例A10と同様にして試料A13を得た。こ
の試料について、実施例A1と同様にして、水との接触
角および外観を調べた。その結果、試料は水との接触角
が0゜まで超親水化され、また、試料は透明であった。
【0127】実施例A12 ケイ酸系鉱物からなる研磨剤が添加されている洗浄剤
(東陶機器、TOTOパウダ−)を含浸させたウエス
で、有色付着汚れおよび永久汚れを除去した以外は、実
施例A10と同様にして試料A14を得た。この試料に
ついて、実施例A1と同様にして、水との接触角および
外観を調べた。その結果、試料は水との接触角が0゜ま
で超親水化され、また、試料は透明であった。
【0128】実施例A13〜16:シリコーンシーリン
グ剤に起因する汚れが付着した窓ガラスへの適用実施例A13 北側に面したシリコ−ンシ−ラントの下部に設置された
窓の塗布面周辺を、塗料の周辺への飛散を防止するため
にマスキングした後、酸性弗化アンモニウムが添加され
ている洗浄剤を含浸させたウエスで、有色付着汚れおよ
びシ−ラント付着汚れを除去した。次いで、水道水で洗
い流した後、水を含浸させたウエスで窓を拭いて洗浄剤
を除去し、さらにワイパ−および乾いたウエスにて窓に
付着する水分を除去した。上記洗浄処理を施した窓ガラ
ス表面に、実施例A1において得た光触媒性コーティン
グ液(I)を、実施例A1と同様にして塗膜を形成して
試料A15を得た。
【0129】比較のため、上記洗浄処理を施していない
北側に面した窓に上記光触媒性コーティング液(I)を
同様に塗布したが、コ−ティング液が基材表面になじま
ずに弾かれてしまい、均一な塗膜形成ができなかった。
その後、20℃で20分乾燥させることにより、塗膜を
硬化させて、試料A16を得た。これらの試料につい
て、実施例A1と同様にして、水との接触角を調べた。
その結果、試料A16では水との接触角は80゜であっ
たのに対し、試料A15では水との接触角は0゜まで超
親水化された。
【0130】実施例A14 酸化セリウム研磨剤が添加されている洗浄剤を含浸させ
たウエスで拭い、有色付着汚れおよびシ−ラント付着汚
れを除去した以外は、実施例A13と同様にして試料A
17を得た。この試料について、実施例A1と同様にし
て、水との接触角を調べた。その結果、試料は水との接
触角が0゜まで超親水化された。
【0131】実施例A15 酸化セリウム研磨剤が添加されている洗浄剤を含浸させ
たウエスで窓を拭いた後、乾いたウエスで洗浄剤を除去
し、次いで、電解アルカリ水を成分とする洗浄剤(ペイ
ントハウス社製、ハングリーウォーター)を含浸させた
ウエスで窓を拭き、水を含浸させたウエスで洗浄剤を除
去した以外は、実施例A13と同様にして試料A18を
得た。この試料について、実施例A1と同様にして、水
との接触角を調べた。その結果、試料は水との接触角が
0゜まで超親水化された。
【0132】実施例A16 けい酸系鉱物からなる研磨剤が添加されている洗浄剤
(東陶機器、TOTOパウダー)を含浸させたウエスで拭
い、有色付着汚れおよびシ−ラント付着汚れを除去した
以外は、実施例A13と同様にして試料A19を得た。
この試料について、実施例A1と同様にして、水との接
触角を調べた。その結果、試料は水との接触角が0゜ま
で超親水化された。
【0133】実施例A17〜18:難溶性カルシウム塩
に起因する汚れが付着した鏡への適用実施例A17 難溶性カルシウム塩に起因する汚れが付着して表面が白
化した洗面鏡の塗布面周辺を、塗料の周辺への飛散を防
止するためにマスキングした。その後、塩酸水溶液(p
H2)を含浸させたウエスで、カルシウム塩付着汚れを
除去した。次いで、水道水で洗い流した後、水を含浸さ
せたウエスで窓を拭いて洗浄剤を除去し、さらにワイパ
−および乾いたウエスにて窓に付着する水分を除去し
た。石原産業製光触媒コ−ティング液ST−K01を2
−プロパノ−ルで25倍希釈して、光触媒性コ−ティン
グ液(II)を調製した。このコーティング液を上記洗浄
処理を施した窓ガラス表面に、φ0.8mmのエアガン
を用いて、105g/m2の塗布量でスプレ−コ−ティ
ング法により塗布した後、20℃で20分乾燥させて塗
膜を硬化させて、試料A20を得た。
【0134】この試料A20について水の濡れ性および
外観を調べた。水との濡れ性は、鏡をハンドスプレーに
て水を噴霧することによって評価した。その結果、噴霧
した水はウィンドウ上で水滴を形成すること無く、一様
な水膜を形成した。また、試料は透明であった。
【0135】実施例A18 酸化セリウム研磨剤(プロスタッフ社製、キイロビンス
プレー)が添加されている洗浄剤を含浸させたウエス
で、カルシウム塩付着汚れを除去した以外は、実施例A
17と同様にして試料A21を得た。この試料につい
て、実施例A17と同様にして水の濡れ性および外観を
調べた。その結果、噴霧した水はウィンドウ上で水滴を
形成すること無く、一様な水膜を形成した。また、試料
は透明であった。
【0136】実施例A19〜20:自動車窓ガラスへの
適用実施例A19 自動車リアウィンドウを、塗料の周辺への飛散を防止す
るためにマスキングした後、酸化セリウム研磨剤(プロ
スタッフ社製、キイロビンスプレー)が添加されてなる
洗浄剤を含浸させたウエスで拭いて付着汚れを除去し
た。次いで、水を含浸させたウエスでウィンドウを拭い
て洗浄剤を除去し、さらにワイパ−および乾いたウエス
にてウィンドウに付着する水分を除去した。石原産業製
光触媒コ−ティング液ST−K01を1−プロパノ−ル
で50倍希釈し、光触媒コ−ティング液(III)を得
た。このコーティング液を上記洗浄処理を施したウィン
ドウ表面に、φ0.8mmのエアガンを用いて、30g
/m2の塗布量でスプレ−コ−ティング法により塗布し
た後、20℃で20分乾燥させて塗膜を硬化させて、試
料A22を得た。この試料を2日間太陽光に晒すことに
より、紫外線が照射されるようにした。この試料につい
て、実施例A17と同様にして水の濡れ性および外観を
調べた。その結果、噴霧した水はウィンドウ上で水滴を
形成すること無く、一様な水膜を形成した。また、試料
は透明であった。
【0137】実施例A20 自動車リアウィンドウを、塗料の周辺への飛散を防止す
るためにマスキングした。その後、塩基性シリカゾル、
モノエタノールアミン、非イオン性界面活性剤、グリコ
ール系溶媒、エタノール、および水からなる洗浄剤を含
浸させたウエスでウィンドウを拭いて付着汚れを除去し
た。石原産業製光触媒コ−ティング液ST−K01を、
1−プロパノ−ル、レベリング剤からなる混合溶媒(1
−プロパノール90重量部、プロピレングリコールエチ
ルエーテル10重量部)で50倍希釈して、光触媒コ−
ティング液(IV)を得た。このコーティング液を上記洗
浄処理を施したウィンドウ表面に、ポリプロピレン製不
織布により塗布した後、20℃で20分乾燥させて塗膜
を硬化させて、試料A23を得た。この試料を2日間太
陽光に晒すことにより、紫外線を照射した。この試料に
ついて実施例A17と同様にして水の濡れ性および外観
を調べた。その結果、噴霧した水はウィンドウ上で水滴
を形成すること無く、一様な水膜を形成した。また、試
料は透明であった。
【0138】実施例A21〜24:自動車ボディーへの
適用実施例A21 自動車のボンネットを水を流しながら洗車用スポンジで
洗い、泥汚れを除去した。その後、ワックス塗布用スポ
ンジを用いて液体コンパウンド(武蔵ホルト製)でボン
ネット表面を軽くこすった。コンパウンドが乾かないう
ちにウェスで除去し、ボンネットを乾燥させた。石原産
業製光触媒コ−ティング液ST−K01を溶媒(2−プ
ロパノ−ル9重量部とジアセトンアルコール1重量部と
の混合液)で100倍希釈して光触媒コ−ティング液
(V)を得た。このコーティング液を、上記洗浄処理を
施したボンネットに、φ0.8mmのエアガンを用い
て、30g/m2の塗布量でスプレ−コ−ティング法に
より塗布した後、20℃で20分乾燥させて塗膜を硬化
させて、試料A24を得た。
【0139】比較のため、水を流しながら洗車用スポン
ジで泥汚れを除去した後、コンパウンド処理を行わない
自動車のボンネットに、光触媒コ−ティング液(V)を
上記と同様の条件で塗布、乾燥させて、試料A25を得
た。
【0140】試料A24およびA25について塗布直後
の外観を比較したところ、試料A24は塗布前と同様で
あったのに対し、試料A25は塗膜が白濁した。
【0141】試料A24については、2日間太陽光に晒
すことにより、紫外線を照射した。その後、ハンドスプ
レーにて水を噴霧したところ、水滴が形成されず、水が
一様に広がる様子が観察された。
【0142】実施例A22 実施例A21と同様に自動車のボンネットを洗浄処理し
た。さらにこのボンネットに、コロイダルシリカゾル
(日産化学製、オルガノシリカゾル、IPA-ST)をイソプ
ロパノールで希釈して固形分濃度を0.3重量%として
得たアンダーコート液を、スポンジ拭きにより塗布し
た。このボンネットに、実施例A21で得られたコーテ
ィング液(V)を、実施例A21と同様にして塗布し、
乾燥させて試料A26を得た。
【0143】比較のため、自動車のボンネットを、水を
流しながら洗車用スポンジで泥汚れを除去した後、コン
パウンド処理を行わないボンネットに、上記のアンダー
コート液をスポンジ拭きにより塗布し、光触媒コ−ティ
ング液(V)を実施例A21と同様にして塗布し、乾燥
させて試料A27を得た。
【0144】これら試料について塗布直後の外観を比較
したところ、試料A26は塗布前と同様であったのに対
し、試料A27は塗膜が白濁した。
【0145】試料A26を3時間太陽光に晒すことによ
り、紫外線を照射した。その後ハンドスプレーにて水を
噴霧したところ、水滴が形成されず、水が一様に広がる
様子が観察された。
【0146】実施例A23 自動車のボンネットを水をかけて洗い、泥汚れを除去し
た。その後、ボンネットを無機微粒子研磨剤およびアニ
オン性界面活性剤が添加されている水系洗浄剤によっ
て、洗車用スポンジを用いて軽くこするように洗浄し
た。水で充分洗い流し、乾いたウェスで水分を拭き取っ
た後、ボンネットを乾燥させた。このボンネットに、実
施例A22で得たアンダーコート液をスポンジ拭きによ
り塗布した。さらにこのボンネットに、実施例A21で
得られたコーティング液(V)を、実施例A21と同様
にして塗布し、乾燥させて試料A28を得た。
【0147】この試料の塗布直後の外観は塗布前と同様
であった。また、3時間太陽光に晒すことにより、紫外
線を照射した。その後、ハンドスプレーにて水を噴霧し
たところ、水滴が形成されず、水が一様に広がる様子が
観察された。
【0148】なお、比較として、実施例A22で得たア
ンダーコート液を塗布しなかったこと以外は上記と同様
にして試料を得た。この試料は、3時間太陽光に晒すし
たのち水を噴霧してみたが水滴が形成されて、十分に親
水化していない様子が観察された。しかしながら、屋外
放置2日後に、水を噴霧してみたところ水滴が形成され
ず、水が一様に広がる様子が観察された。
【0149】実施例A24 自動車のボンネットを水をかけながら洗浄し、泥汚れを
除去した。その後、ボンネットをノニオン系界面活性剤
およびアルカリ無機ビルダ−が添加されている水系洗浄
剤(pH11.9)によって、洗車用スポンジを用いて
軽くこするように洗浄した。水で充分洗い流し、乾いた
ウェスで水分を拭き取った後、ボンネットを乾燥させ
た。
【0150】このボンネットに、実施例A22で得たア
ンダーコート液をスポンジ拭きにより塗布した。さらに
このボンネットに、実施例A21で得られたコーティン
グ液(V)を、実施例A21と同様にして塗布し、乾燥
させて試料A29を得た。
【0151】この試料の塗布直後の外観は塗布前と同様
であった。また、3時間太陽光に晒すことにより、紫外
線を照射した。その後、ハンドスプレーにて水を噴霧し
たところ、水滴が形成されず、水が一様に広がる様子が
観察された。
【0152】実施例A25:シリコーンシーリング材に
起因する汚れが付着した窓ガラスへの適用実施例A25 北側に面したシリコ−ンシ−ラントの下部に設置された
窓の一部領域の周辺部を、塗料の周辺への飛散を防止す
るためにマスキングした。その後、界面活性剤としてア
ルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムおよび脂肪酸アル
カノ−ルアミドが添加されている水系洗浄剤(pH9.
5)を含浸させたウエスで窓を拭いて有色付着汚れを除
去した。次いで、水道水で洗い流した後、水を含浸させ
たウエスで窓を拭いて洗浄剤を除去し、さらにワイパ−
および乾いたウエスにて窓に付着する水分を除去した。
その後、ガラス表面に500Wの水銀灯を照射した。
【0153】このガラス表面に、実施例A1において得
た光触媒性コ−ティング液(I)を、上記洗浄処理を施
した窓ガラス表面に、実施例A1と同様にして塗膜を形
成して試料A30を得た。この試料について、実施例A
1と同様にして、水との接触角を調べた。その結果、試
料は0゜まで超親水化された。
【0154】実施例B1 γ−グリコキシドプロピルトリメトキシシラン4重量部
とトリメトキシシラン5重量部(溶媒:エタノ−ル)と
の混合液に、水分散コロイダルシリカ1重量部を添加し
た組成物を用意した。この組成物を、ポリエチレンテレ
フタレ−トフィルム上に塗布し、乾燥させた。このフィ
ルム上に、実施例A1において得た光触媒性コーティン
グ液(I)を、φ0.8mmのエアガンを用いて、10
5g/m2の塗布量でスプレ−コ−ティング法により塗
布した。20℃で3時間乾燥させて、塗膜を硬化させ
て、試料B1を得た。この試料表面にセロハンテ−プを
貼着後、素早く剥した。テープの剥離前後で試料面に明
瞭な外観上の変化は認められなかった。
【0155】また、試料を3時間太陽光に晒すことによ
り、紫外線を照射した。その後、水を噴霧したところ、
水滴が形成されず、水が一様に広がる様子が観察され
た。また、この試料について表面の水との接触角を確認
したところ0゜であり、超親水化されていることが確認
された。
【0156】実施例B2 市販の透明アクリル板(ポリメチルメタクリレート)を
基材として用意した。エチルシリケート40(コルコー
ト社製)を1重量部、エチルシリケートを28(コルコ
ート社製)を1重量部、メタノールを15重量部、60
%硝酸を0.1重量部、蒸留水を2.9重量部を混合
し、室温で約16時間撹拌した溶液を要した。この溶液
20重量部に対して、溶媒(イソプロピルアルコール7
重量部とジアセトンアルコール3重量部との混合溶媒)
80重量部を混合して、アンダーコート液Aを調製し
た。
【0157】また、イソプロピルアルコール7重量部と
ジアセトンアルコール3重量部との混合溶媒を79.9
2重量部、紫外線吸収剤(住友化学製、スミソーブ57
7、ヒンダードアミン系)を0.08重量部とした以外
は同様にしてアンダーコート液Bを調製した。
【0158】このアンダーコート液を基材に、φ0.8
mmのエアガンを用いて、30g/m2の塗布量でスプ
レ−コ−ティング法により塗布し、80℃10分乾燥さ
せた。光触媒コーティング剤(石原産業社製、粒径約1
0nmの微細酸化チタン粒子5重量部と、無定型シリカ
5重量部と、硝酸、水、メタノ−ルおよび2−プロパノ
−ルが90重量部からなる組成物)を、溶媒(イソプロ
ピルアルコール7重量部とジアセトンアルコール3重量
部との混合溶媒)で希釈して固形分濃度を0.3重量%
に調製したコーティング液を用意した。このコーティン
グ液を、φ0.8mmのエアガンを用いて、30g/m
2の塗布量でスプレ−コ−ティング法により塗布し、8
0℃10分乾燥して試料を得た。アンダーコート液Aを
用いた試料を試料B2−A、そしてアンダーコート液B
を用いた試料を試料B2−Bとした。
【0159】また、比較のため、市販の透明アクリル板
に上記光触媒コーティング液を上記と同様にして塗布
し、乾燥させて試料B2−Cを得た。得られた試料を、
サンシャインウェザーメータによる促進耐候性試験(6
3℃、120分中18分降雨)に付した。
【0160】その結果、試料B2−AおよびB2−Bは
300時間後においても水との接触角が5゜であり、親
水性が維持されていた。一方、試料B2−Cは6時間後
に表面の被膜が剥離し、水との接触角が50゜と上昇し
た。300時間後の試料B2−AおよびB2−Bの透過
ヘイズをヘイズメータ(ビックケミー・ジャパン社製、
ヘイズガードプラス)を用いて測定した結果、試料B2
−Aは5.77%であり、試料B2−Bは2.82%で
あった。試料B2−Bは紫外線吸収剤がアンダーコート
層に含まれるものであり、紫外線吸収剤の添加による耐
光性の向上が確認された。
【0161】実施例C1 自動車のボンネットを水をかけながら洗浄し、泥汚れを
除去した。その後、車体を縦に2分割し、一方の側に市
販のワックス処理を行い対照区とした。もう一方の側に
以下の処理を行った。まずボンネットを無機微粒子研磨
剤およびアニオン性界面活性剤が添加されている水系洗
浄剤によって、洗車用スポンジを用いて軽くこするよう
に洗浄した。水で充分洗い流し、乾いたウェスで水分を
拭き取った後、ボンネットを乾燥させた。
【0162】オルガノシリカゾル(日産化学、IPA−
ST、固形分濃度30重量%)を、イソプロパノール9
重量部とジアセトンアルコール1重量部との混合液によ
って、シリカ濃度が0.1重量%となるよう希釈した溶
液を用意した。この溶液を、φ0.8mmのエアガンを
用いて104g/m2の塗布量でスプレ−コ−ティング
法により塗布し、常温で乾燥させた。
【0163】このボンネットに、実施例A21で得られ
たコーティング液(V)を、φ0.8mmのエアガンを
用いて、20g/m2の塗布量でスプレ−コ−ティング
法により塗布し、常温で乾燥させた。乾燥直後に水を噴
霧してみたが、水滴が形成されて、十分に親水化してい
ない様子が観察された。しかし2日後に水を噴霧したと
ころ、水滴が形成されず、水が一様に広がる様子が観察
された。
【0164】また、1ヶ月間屋外に放置後、対照区と比
較して、上記処理が行われたボンネットは水あか等の汚
れ付着が少ない様子が観察された。5ヶ月間放置後も水
あか等の汚れ付着が少ない様子が維持されていた。ま
た、5ヶ月間屋外に放置後も、ボンネットの光沢の低下
は観察されなかった。さらに、比較のため、オルガノシ
リカゾル希釈溶液を適用せず、さらにボンネットに実施
例A21で得られたコーティング液(V)を20g/m
2の塗布量で適用した以外は、上記と同様の処理を行っ
た。その結果、塗布直後に水を噴霧してみたが水滴が形
成されて、十分に親水化していない様子が観察された。
しかし2日後に水を噴霧したところ水滴が形成されず、
水が一様に広がる様子が観察された。
【0165】また、1ヶ月間屋外放置後に観察したとこ
ろ、対照区と比較して、上記処理が行われたボンネット
は水あか等の汚れ付着が少ない様子が観察された。しか
し、1ヶ月間屋外に放置後に、目視により明らかにボン
ネットの光沢の低下が確認された。
【0166】実施例C2 自動車塗装鋼板70mm×150mmを基材として用意
した。また、オルガノシリカゾル(日産化学、IPA−
ST、固形分濃度30重量%)を、イソプロパノール9
重量部とジアセトンアルコール1重量部との混合液によ
って、シリカ濃度が0.2重量%となるよう希釈し、さ
らにシランカップリング剤(信越化学工業製、KBM6
03、KBM903、またはKBE903)を0.02
重量%添加した。このアンダーコート液を、φ0.8m
mのエアガンを用いてスプレ−コ−ティング法により塗
布し、常温で乾燥させた。この基材に、実施例A21で
得られたコーティング液(V)を、φ0.8mmのエア
ガンを用いてスプレ−コ−ティング法により塗布し、常
温で乾燥させて試料を得た。
【0167】また、比較のために、シランカップリング
剤を添加しなかったこと以外は、上記と同様にして試料
を得た。30分乾燥後、濡れスポンジで基材表面を1往
復擦った。その結果、シランカップリング剤を添加した
試料および添加しなかった試料のいずれも親水性を失っ
た(水との接触角は70〜80°程度であった)。試料
を屋外に暴露したが、親水性は回復しなかった。従っ
て、上記スポンジの摺動によって光触媒性親水性被膜が
剥離した推定された。
【0168】24時間乾燥させた試料について、濡れス
ポンジで1往復擦った。その結果、いずれの試料も親水
性を失った。しかしながら、シランカップリング剤を添
加した試料は、屋外暴露により親水性が回復した(水と
の接触角は20〜30°まで回復した)。シランカップ
リング剤を添加しなかったテストピースは親水性が回復
しなかった。(水との接触角は60°程度であった)シ
ランカップリング剤の添加による、液の凝集、塗布む
ら、白化などの外観不良、親水化の阻害は観察されなか
った。また、シランカップリング剤の種類による違いは
観察されなかった。
【0169】実施例C3 自動車のボンネットを水をかけながら洗浄し、泥汚れを
除去した。その後、車体を縦に2分割し、一方の側に市
販のワックス処理を行い対照区とした。もう一方の側に
以下の処理を行った。まずボンネットを無機微粒子研磨
剤およびアニオン性界面活性剤が添加されている水系洗
浄剤によって、洗車用スポンジを用いて軽くこするよう
に洗浄した。水で充分洗い流し、乾いたウェスで水分を
拭き取った後、ボンネットを乾燥させた。
【0170】水性コロイダルシリカ(粒径7〜12n
m)を0.2重量%、ポリエーテル変性オルガノポリシ
ロキサン(2%曇点:78℃)を0.3重量%、エチレ
ングリコールを1重量%、2−プロパノールを1.5重
量%、水を87重量%含んでなるアンダーコート液を調
製した。このアンダーコート液をポリプロピレン製不織
布にてしみこませ、ボンネットの半分に塗り広げ、常温
で乾燥させた。塗布量はおよそ7g/cm2とした。
【0171】光触媒コーティング剤(石原産業社製、粒
径約10nmの微細酸化チタン粒子5重量部、無定型シ
リカ5重量部、硝酸、水、メタノ−ル、および2−プロ
パノ−ルが90重量部からなる組成物)を1−プロパノ
ールで50倍希釈して、コーティング液を調製した。こ
のコーティング液を、φ0.8mmのエアガンを用い
て、25g/m2の塗布量でスプレ−コ−ティング法に
より塗布し、常温で乾燥させた。
【0172】上記と同様の処理を13台の自動車につい
て行った。自動車は毎日走行させた。駐車は屋外放置と
した。水を噴霧して水滴が形成されなくなる程度まで処
理面が親水化されるまで平均6.2日を要した。その
間、晴天日数は2.2日だった。上記処理面は3週間
後、対照区と比較して、水あか等の汚れ付着が少ない様
子が観察された。
【0173】実施例C4 自動車のボンネットを水をかけながら洗浄し、泥汚れを
除去した。その後、車体を縦に2分割し、一方の側に市
販のワックス処理を行い対照区とした。もう一方の側に
以下の処理を行った。まずボンネットを無機微粒子研磨
剤およびアニオン性界面活性剤が添加されている水系洗
浄剤によって、洗車用スポンジを用いて軽くこするよう
に洗浄した。水で充分洗い流し、乾いたウェスで水分を
拭き取った後、ボンネットを乾燥させた。
【0174】水性コロイダルシリカ(粒径7〜12n
m)を0.2重量%、ポリエーテル変性オルガノポリシ
ロキサン(2%曇点:78℃)を0.3重量%、エチレ
ングリコールを1重量%、2−プロパノールを1.5重
量%、水を87重量%含んでなるアンダーコート液を調
製した。このアンダーコート液をポリプロピレン製不織
布にてしみこませ、ボンネットの半分に塗り広げ、常温
で乾燥させた。塗布量はおよそ7g/cm2とした。
【0175】光触媒コーティング剤(石原産業社製、粒
径約10nmの微細酸化チタン粒子5重量部、無定型シ
リカ5重量部、硝酸、水、メタノ−ル、および2−プロ
パノ−ルが90重量部からなる組成物)を1−プロパノ
ールで100倍希釈したものを40重量部、ジメチルエ
ーテル60重量部をエアゾールスプレー容器に充填し
て、エアゾール組成物を得た。このエアゾール組成物を
ボンネットに吹き付けて光触媒性親水性被膜を形成させ
た。親水性コーティング液の塗布量は25g/m2とし
た。エアゾールスプレー塗布後、常温で乾燥させた。
【0176】上記と同様の処理を5台の自動車について
行った。自動車は毎日走行させた。駐車は屋外放置とし
た。水を噴霧して水滴が形成されなくなる程度まで処理
面が親水化されるまで平均6.2日を要した。その間、
晴天日数は2.6日だった。上記処理面は3週間後、対
照区と比較して、水あか等の汚れ付着が少ない様子が観
察された。
【0177】実施例C4 自動車のボンネットを水をかけながら洗い、泥汚れを除
去した。その後、ボンネットをノニオン系界面活性剤お
よびアルカリ無機ビルダ−が添加されている水系洗浄剤
(pH11.9)によって、洗車用スポンジを用いて軽
くこするように洗浄した。水で充分洗い流し、乾いたウ
ェスで水分を拭き取った後、ボンネットを乾燥させた。
【0178】常温硬化型シリコーンコーティング剤(信
越化学工業製、X−40−9740)を溶媒(イソプロ
ビルアルコール8重量部とプロピレングリコールモノプ
ロピルエーテル2重量部との混合物)で50倍希釈し
た。この液をφ0.8mmのエアガンを用いて、100
g/m2の塗布量でスプレ−コ−ティング法により塗布
し、80℃で1時間乾燥させた。石原産業製光触媒コ−
ティング液ST−K01とST−K03を1:1で混合
した液を、イソプロビルアルコール8重量部とプロピレ
ングリコールモノプロピルエーテル2重量部との混合溶
媒で50倍希釈して、コーティング液を得た。この液を
φ0.8mmのエアガンを用いて、スプレ−コ−ティン
グ法により塗布し、80℃で1時間乾燥させてた。
【0179】自動車を屋外放置した。その結果、処理4
日後に降雨にあったが、ボンネット表面には雨滴が形成
せず、一様に水膜が形成されている様子が観察された。
6ヶ月後も親水性は維持されていた。
【0180】実施例D 下記の組成のアンダーコート組成物を実施例D1〜D1
0として調製した。
【0181】 実施例D1 水性コロイダルシリカ 0.1重量% (粒径:10〜20nm) ポリオキシエチレンラウリルエーテル 0.5重量% (2%曇点:80℃) プロピレングリコール 0.5重量% イソプロピルアルコール 5重量% 水 残量
【0182】 実施例D2 水性コロイダルシリカ 0.2重量% (粒径:10〜20nm) ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 0.3重量% (2%曇点:55℃) エチレングリコール 1重量% メタノール変性エチルアルコール 1重量% 水 残量
【0183】 実施例D3 水性コロイダルシリカ 0.4重量% (粒径:10〜20nm) ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン 0.3重量% (2%曇点:78℃) ジエチレングリコールモノエチルエーテル 2重量% イソプロピルアルコール 2重量% 水 残量
【0184】 実施例D4 水性コロイダルシリカ 0.2重量% (粒径:7〜12nm) ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン 0.3重量% (2%曇点:62℃) エチレングリコール 1重量% ジエチレングリコールモノエチルエーテル 1.5重量% イソプロピルアルコール 10重量% 水 残量
【0185】 実施例D5 水性コロイダルシリカ 0.4重量% (粒径:7〜12nm) ジ(2−エチルヘキシルスルホサクシネート ナトリウム塩) 0.3重量% トリエチレングリコールジメチルエーテル 0.5重量% イソプロピルアルコール 20重量% 水 残量
【0186】 実施例D6 水性コロイダルシリカ 0.8重量% (粒径:7〜12nm) ポリオキシエチレンラウリルエーテル 1.2重量% (2%曇点:80℃) プロピレングリコール 1重量% ジエチレングリコールモノエチルエーテル 2重量% メタノール変性エチルアルコール 15重量% 水 残量
【0187】 実施例D7 水性コロイダルシリカ 1.6重量% (粒径:7〜12nm) ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 0.1重量% (2%曇点:55℃) ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン 0.1重量% (2%曇点:78℃) エチレングリコール 1.5重量% トリエチレングリコールジメチルエーテル 0.2重量% イソプロピルアルコール 5重量% 水 残量
【0188】 実施例D8 オルガノシリカゾル 0.1重量% (分散媒:エチレングリコール、粒径:10〜20nm) ジ(2−エチルヘキシルスルホサクシネート 0.2重量% ナトリウム塩) プロピレングリコール 0.5重量% エチレングリコール 0.5重量% メタノール変性エチルアルコール 83重量% 水 残量
【0189】 実施例D9 オルガノシリカゾル 0.5重量% (分散媒:エチレングリコール、粒径:10〜20nm) ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン 0.2重量% (2%曇点:78℃) プロピレングリコール 0.5重量% エチレングリコール 0.5重量% ジエチレングリコールモノエチルエーテル 0.5重量% メタノール変性エチルアルコール 50重量% 水 残量
【0190】 実施例D10 オルガノシリカゾル 2重量% (分散媒:エチレングリコール、粒径:10〜20nm) ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン 0.5重量% (2%曇点:62℃) トリエチレングリコールジメチルエーテル 0.5重量% イソプロピルアルコール 97重量%
【0191】評価試験 上記実施例D1〜D10のアンダーコート組成物を、3
0cm×30cmの鋼板または透明アクリル樹脂板にス
プレー塗布し、15分間常温で乾燥させた。その後、実
施例C4で得られたコーティング液をスプレーにて塗布
し、光触媒性親水性被膜を形成した。なお、アンダーコ
ート組成物の塗布量は下記の通りとした。
【0192】実施例 塗布量(g/m2 D1 15 D2 10 D3 10 D4 12 D5 8 D6 7 D7 5 D8 20 D9 10D10 5
【0193】得られた試料について、下記の評価を行っ
た。 (1)表面処理剤の塗布性 アンダーコート組成物を基材上に塗布し、乾燥させたと
きのハジキ現象の有無および塗布ムラの発生程度を肉眼
で判定した。その結果、鋼板上において実施例D5、
6、および8の組成物の塗布ムラがやや観察されたが、
他の組成物は鋼板および透明アクリル樹脂板上でハジキ
もなく、また塗布ムラも認められなかった。
【0194】(2)光干渉縞 得られた試料の光干渉縞の有無を肉眼で判定した。その
結果、全ての試料において光干渉縞は全く観察されなか
った。
【0195】(3)光触媒塗布後の表面状態 酸化チタンゾルを基材に塗布し、乾燥させたときの表面
の状態を肉眼で観察した。その結果、実施例D5および
D8の組成物にやや塗布ムラが観察されたが、他の組成
物は鋼板および透明アクリル樹脂板上で透明かつ均一で
塗布ムラは観察されなかった。
【0196】(4)劣化 得られた試料を太陽光の当たる屋外に180日間に放置
した。放置後の表面状態を肉眼で観察した。
【0197】その結果、全ての試料において、表面状態
の変化は全く認められなかった。
【0198】実施例E アンダーコート組成物として、次の二液を別々に調製し
た。これら二液は試料直前によく混合してアンダーコー
ト組成物として使用される。
【0199】 A液 コロイダルシリカ(粒径10〜20nm) 0.23重量% 水 99.77重量% B液 シリコン系界面活性剤 2.3重量% イソプロピルアルコール 78.1重量% エチレングリコール 7.7重量% ジエチレングリコールモノエチルエーテル 11.5重量% 香料 0.39重量%
【0200】実施例F1:シャッター塗装面への応用 北側に面したシャッター(三和シャッター社製、オーバ
ースライダー、アクリルウレタン系塗装)の塗布面周辺
を、塗料の周辺への飛散を防止するためにマスキングし
た後、界面活性剤としてアルキルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム及び脂肪酸アルカノールアミドが添加されてい
る水系洗浄剤(pH9.5)でブラッシングして付着汚
れを除去した。次いで、水道ホースで洗剤を洗い流した
後、水を含ませたウエスで細部の汚れを拭き取った後、
乾いたウエスで水分を拭き取り、自然乾燥させた。
【0201】次いで、石原産業製光触媒コーティング液
ST−K01と、石原産業製光触媒コーティング液ST
−K03を1対1で混合して得た液を2−プロパノール
およびレベリング剤からなる混合溶媒(2−プロパノー
ル90重量部、ジアセトンアルコール10重量部)で2
0倍希釈して得た光触媒コーティング液を、上記洗浄処
理を施したシャッター表面にφ1.2mmのエアガンを
用いて105g/m2の塗布量でスプレーコーティング
法により塗布後、常温乾燥させることにより、塗膜を硬
化させた。
【0202】塗布後2週間後、処理面および比較面(上
記洗浄処理のみを施した面)に水をハンドスプレーで吹
きかけるたところ、処理面は水滴を形成せず、水が一様
に塗れ広がったのに対し、比較面は水滴が形成された。
このことから、処理面が親水化されたことが確認され
た。コーティング液を塗布してから定期的に塗布面の外
観を観察した。塗布後1ヶ月後から、比較面に対して汚
れの付着が少ない様子が観察され、1年経過後は、汚れ
の付着の差が顕著だった。
【0203】実施例F2:リシン吹きつけ塗装外壁部へ
の応用 北側に面した建物外壁のリシン吹きつけ塗装面(軽量気
泡コンクリート製、アクリルエマルジョン系塗装)を、
塗料の周辺への飛散を防止するためにマスキングした
後、界面活性剤としてアルキルベンゼンスルホン酸ナト
リウム及び脂肪酸アルカノールアミドが添加されている
水系洗浄剤(PH9.5)でフラッシングして付着汚れ
を除去した。次いで、水道ホースで洗剤を洗い流した
後、自然乾燥させた。
【0204】次いで、石原産業製光触媒コーティング液
ST−K01と、石原産業製光触媒コーティング液ST
−K03を1対1で混合して得た液を2−プロパノール
およびレベリング剤からなる混合溶媒(2−プロパノー
ル90重量部、ジアセトンアルコール10重量部)で2
0倍希釈して得た光触媒コーティング液を、上記洗浄処
理を施した外壁表面にローラーを用いて塗布後、常温乾
燥させることにより、塗膜を硬化させた。
【0205】コーティング液を塗布してから定期的に塗
布面の外観を観察した。塗布後4ヶ月後から、比較面
(上記洗浄処理のみを施した面)に対して汚れの付着が
少ない様子が観察され、1年経過後は、汚れの付着の差
が顕著だった。処理面および比較面の親水性は、表面形
状が凹凸だったため、評価ができなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアンダーコート組成物を収納する
容器を示す図であって、この容器はAおよびBの二室か
らなる。この二室にアンダーコート組成物を構成する無
機酸化物粒子、とりわけ無機酸化物コロイドと、界面活
性剤とを別々に収納する。使用直前に二室の間にある隔
壁を破るまたはこの隔壁に設けた栓を除き二室を連通さ
せて混合し、使用する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴 戸 雅 博 福岡県北九州市小倉北区中島二丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 山 本 政 宏 福岡県北九州市小倉北区中島二丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 町 田 光 義 福岡県北九州市小倉北区中島二丁目1番1 号 東陶機器株式会社内

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】界面活性剤、研磨剤、酸、塩基、および溶
    剤からなる群から選択される少なくとも一種を含んでな
    る、光触媒性親水性被膜が形成される基材表面を洗浄す
    るための洗浄剤。
  2. 【請求項2】研磨剤を少なくとも含んでなる、請求項1
    に記載の洗浄剤。
  3. 【請求項3】(a)研磨剤と、(b)界面活性剤、酸、
    塩基、および溶剤からなる群から選択される少なくとも
    一種とを含んでなる、請求項1に記載の洗浄剤。
  4. 【請求項4】前記界面活性剤として非イオン性界面活性
    剤を含んでなる、請求項3に記載の洗浄剤。
  5. 【請求項5】前記研磨剤の平均粒子径が0.01〜10
    0μmである、請求項3に記載の洗浄剤。
  6. 【請求項6】pHが10以上である、請求項1に記載の
    洗浄剤。
  7. 【請求項7】フッ化水素、酸性フッ化アンモニウム、お
    よび酸性フッ化カリウムからなる群から選択される少な
    くとも一種を含んでなる、請求項1に記載の洗浄剤。
  8. 【請求項8】光触媒性親水性被膜が形成される基材表面
    にアンダーコート層を形成するためのアンダーコート組
    成物であって、 無機酸化物粒子、シリコーン樹脂被膜を形成可能なシリ
    コーン、シリコーン樹脂被膜を形成可能なシリコーン前
    駆体、およびシリカ被膜を形成可能なシリカ前駆体とか
    らなる群から選択される一種と、そして溶媒とを少なく
    とも含んでなる、アンダーコート組成物。
  9. 【請求項9】前記酸化物粒子、シリコーン、またはシリ
    カを前記基材表面に固着させる結着剤をさらに含んでな
    る、請求項8に記載のアンダーコート組成物。
  10. 【請求項10】前記シリコーンまたはその前駆体が、架
    橋可能な官能基を含有するオルガノ基がケイ素原子に結
    合してなるシリコ−ンまたはその前駆体であって、この
    架橋可能な官能基の架橋反応によって、アンダーコート
    層が、前記基材表面およびアンダーコート層上に形成さ
    れる光触媒性親水性被膜と固着する、請求項8に記載の
    アンダーコート組成物。
  11. 【請求項11】基材表面に光触媒性親水性被膜を形成す
    る方法であって、 基材表面を請求項1〜7のいずれか一項に記載の洗浄剤
    で洗浄し、 光触媒性親水性コ−ティング液を塗布し、硬化させるこ
    とを含んでなる、方法。
  12. 【請求項12】基材表面に光触媒性親水性被膜を形成す
    る方法であって、 基材表面を請求項1〜7のいずれか一項に記載の洗浄剤
    で洗浄し、その後基材表面に請求項8〜10のいずれか
    一項に記載のアンダーコート組成物を適用してアンダー
    コート層を形成し、 該アンダーコート層上に光触媒性親水性コ−ティング液
    を塗布し、硬化させて光触媒性親水性被膜を形成するこ
    とを含んでなる、方法。
  13. 【請求項13】前記基材表面が塗装面である、請求項1
    1または12に記載の方法。
  14. 【請求項14】前記基材表面がガラス表面である、請求
    項11または12に記載の方法。
  15. 【請求項15】前記基材表面が難溶性カルシウム塩に起
    因する汚れが付着した基材表面である、請求項11また
    は12に記載の方法。
  16. 【請求項16】前記基材表面が永久汚れが付着した窓ガ
    ラス表面である、請求項11または12に記載の方法。
  17. 【請求項17】前記基材表面が撥水性シリコーンに起因
    する汚れが付着した基材表面である、請求項11または
    12に記載の方法。
  18. 【請求項18】前記基材表面が撥水性シリコーンに起因
    する汚れが付着した基材表面であるとき、該基材表面を
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の洗浄剤で洗浄する
    工程の後、 基材表面に紫外線を照射するかまたは基材表面をコロナ
    放電処理に付する工程をさらに行い、その後請求項18
    〜20のいずれか一項において定義された光触媒性親水
    性コ−ティング液を塗布し、硬化させる工程を行う、請
    求項11に記載の方法。
  19. 【請求項19】前記光触媒性親水性コ−ティング液が、 金属酸化物からなる光触媒粒子と、 無機酸化物粒子、シリコーン樹脂被膜を形成可能なシリ
    コーン、シリコーン樹脂皮膜を形成可能なシリコーン樹
    脂皮膜前駆体、およびシリカ皮膜を形成可能なシリカ皮
    膜前駆体からなる群から選択される少なくとも一種と、
    そして溶媒ととを含んでなるものである、請求項11ま
    たは12に記載の方法。
  20. 【請求項20】前記シリコーン樹脂皮膜前駆体が、下記
    の平均組成式: RpSiXq(4-p-q)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
    なる官能基、または、一価の有機基と水素基から選ばれ
    た2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、
    または、ハロゲン原子であり、pおよびqは0<p<
    2、0<q<4を満足する数である)で表されるシロキ
    サンである、請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】前記シリカ皮膜前駆体が、下記の平均組
    成式: SiXq(4-q)/2 (式中、Xはアルコキシ基またはハロゲン原子であり、
    qは0<q<4を満足する数である)で表されるシリケ
    −トである、請求項19に記載の方法。
  22. 【請求項22】請求項1〜7のいずれか一項に記載の洗
    浄剤と、請求項8〜10のいずれか一項に記載のアンダ
    ーコート組成物とのセット。
  23. 【請求項23】請求項1〜7のいずれか一項に記載の洗
    浄剤および/または請求項8〜10のいずれか一項に記
    載のアンダーコート組成物と、請求項18〜20のいず
    れか一項において定義された光触媒性親水性コ−ティン
    グ液とのセット。
  24. 【請求項24】基材と、その上に形成されたアンダーコ
    ート層と、さらに該アンダーコート層上に形成された光
    触媒親水性被膜とを含んでなる部材であって、前記アン
    ダーコート層が、無機酸化物粒子、シリコーン、および
    シリカからなる群から選択される一以上を含んでなるも
    のである、部材。
  25. 【請求項25】基材が、自動車ボディー、ガラス、また
    は塗装面である、請求項24に記載の部材。
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