JP2006131917A - 光触媒性親水性コーティング組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光触媒性親水性コーティング組成物において、光触媒性金属酸化物粒子と難分解性結着剤と溶媒とフッ素系界面活性剤とを含有させる。
【選択図】なし
Description
さらに光触媒被膜に励起光源を照射すると、それに応じて被膜表面が親水性を呈するようになることも本発明者らにより提案されている(特登第2756474号)。
また基材に光触媒粒子に室温で固着させるための塗料組成物として、光触媒粒子と難分解性結着剤と溶媒からなる塗料組成物も提案されている(特開平7−171408号)。
そこで本発明は、光触媒作用及びそれに基づく効果を損うことなく、優れたレベリング効果を発揮しうるコーティング組成物を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決すべく、光触媒性金属酸化物粒子含有コーティング組成物にフッ素系界面活性剤を含有させることを特徴とする。
光触媒性金属酸化物としては、アナタース型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化第二鉄、チタン酸ストロンチウムの群から選ばれる1種又は2種以上等が使用できる。なかでも、アナタース型二酸化チタンが好ましい。
ここで加水分解性シランとしては、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリプロポキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリブトキシシラン、n−プロピルブトキシシラン、イソプロピルブトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリプロポキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等の加水分解性オルガノシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラメトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン等のテトラアルコキシシランなどが使用できる。
アルキルシリケ−トとしては、メチルシリケ−ト、エチルシリケ−ト、プロピルシリケ−ト、ブチルシリケ−トなどが使用できる。
ポリオルガノシロキサンとしては、上記加水分解性シラン、アルキルシリケ−ト、それらの(部分)加水分解物、加水分解・縮合物などが使用できる。
セメントとしては、早強セメント、普通セメント、中庸熱セメント、耐硫酸塩セメント、ホワイトセメント、油井セメント、地熱井セメントなどのポルトランドセメント、フライアッシュセメント、高硫酸塩セメント、シリカセメント、高炉セメントなどの混合セメント、アルミナセメントなどを使用できる。
プラスタ−としては、セッコウプラスタ−、石灰プラスタ−、ドロマイトプラスタ−などを使用できる。
フッ素系ポリマ−としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化三フッ化エチレン、ポリ四フッ化エチレン、ポリ四フッ化エチレン−六フッ化プロピレンコポリマ−、エチレン−ポリ四フッ化エチレンコポリマ−、エチレン−塩化三フッ化エチレンコポリマ−、四フッ化エチレン−パ−フルオロアルキルビニルエ−テルコポリマ−などの結晶性フッ素樹脂、パ−フルオロシクロポリマ−、ビニルエ−テル−フルオロオレフィンコポリマ−、ビニルエステル−フルオロオレフィンコポリマ−などの非結晶性フッ素樹脂、各種のフッ素ゴムなどを使用できる。
上記割合は使用目的に応じて適宜調整される。ガラスのように、光触媒の光酸化作用による劣化が起きにくい基材には、光触媒性金属酸化物が90%であっても差し支えないが、塗装面や樹脂表面に本発明の組成物を適用する場合には、光触媒性金属酸化物を20〜50%にするか、後述するようにアンダーコート層を設けて光酸化による基材表面の劣化を抑えることが好ましい。また、光触媒性親水性被膜に高度な膜強度や平滑性が要求される場合にも、光触媒性金属酸化物が20〜50%の範囲にあることが好ましい。
パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキルアミノスルホン酸塩、パーフルオロアルキル基含有オリゴマー(例えば、「メガファック」大日本インキ化学工業(株)製など)、パーフルオロアルケニルオキシベンゼンスルホン酸塩、パーフルオロアルケニルオキシベンゼンスルホニルサルコシンナトリウム、パーフルオロアルケニルポリオキシエチレンエーテル、パーフルオロアルケニルオキシベンゼンスルホンアルキルアンモニウムヨージド、パーフルオロアルケニルオキシベンズアミドアルキルアンモニウムヨージド、パーフルオロアルケニルオキシアラルキルベタイン、パーフルオロアルケニルオキシアラルキルホスホン酸、ジグリセリンテトラキス(パーフルオロアルケニルポリオキシエチレンエーテル)(例えば、「フタージェント」(株)ネオス製など)などが挙げられる。これらのフッ素系界面活性剤は、1種類を単独で使用しても、複数を併用しても良い。
多価アルコール型非イオン界面活性剤(グリセロールの脂肪酸モノエステル、ソルビタンエステル、砂糖の脂肪酸エステルなど)、ポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤(高級アルコールのポリオキシアルキレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのポリオキシアルキレンオキサイド付加物、脂肪酸のポリオキシアルキレンオキサイド付加物、高級脂肪族アミンのポリオキシアルキレンオキサイド付加物、プルロニック型非イオン界面活性剤、多価アルコール型非イオン界面活性剤のポリオキシアルキレンオキサイド付加物、ポリエーテル変性オルガノシロキサンなど)、脂肪酸アルカノールアミドなどの非イオン性界面活性剤、
脂肪酸塩(脂肪酸石けんなど)、硫酸エステル塩(α−オレフィン硫酸エステル塩、高級アルコール硫酸エステル塩、脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、硫酸化油、高級アルコールAOAの硫酸エステル塩、アルキルフェノールAOAの硫酸エステル塩など)、スルホン酸塩(α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、α−スルホン化脂肪酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、イゲポンA型、エアロゾルOT型、ポリスチレンスルホン酸塩など)、リン酸エステル塩(高級アルコールのリン酸エステル塩、高級アルコールAOAのリン酸エステル塩など)などのアニオン性界面活性剤、
アミン塩型カチオン界面活性剤(高級脂肪族アミンの塩酸塩など)、第4級アンモニウム塩型界面活性剤(アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩など)などのカチオン性界面活性剤、
アミノ酸型両性界面活性剤(ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウムなど)、ベタイン型両性界面活性剤(ラウリルジメチルベタインなど)、硫酸エステル塩型両性界面活性剤、スルホン酸塩型両性界面活性剤、リン酸エステル塩型両性界面活性剤などの両性界面活性剤、が挙げられる。
これらのうち、非イオン性界面活性剤の利用は、コーティング組成物の安定性を低下させ難いので好ましい。
界面活性剤濃度が0.0005重量%未満では、十分なレベリング性が得られないので好ましくない。
また、界面活性剤が2重量%を超えると、塗布・乾燥後の表面にべたつきが生じるばかりではなく、光触媒性親水性被膜形成後、被膜の耐久性の低下や、親水性が発現するまでの時間が長くなり、好ましくない。
より好ましい界面活性剤の濃度は、0.001〜2重量%、さらに好ましくは0.01〜2重量%、特に好ましくは0.05〜1.0重量%である。
本発明による組成物に添加が可能な酸の例としては、硝酸、硫酸、塩酸、ほう酸、プロピオン酸、酢酸、マレイン酸、アジピン酸、フマル酸、フタル酸、吉草酸、クエン酸、乳酸、酪酸、リンゴ酸、ピクリン酸、ギ酸、炭酸、フェノ−ル等が挙げられる。
これら無機酸化物は充填剤として被膜の強度を向上させる。さらに、このうちジルコニアを添加すると耐水性が向上する。またアルミナ、セリア、イットリアを添加すると暗所親水維持性が向上する。また酸化ルテニウム、酸化銅を添加すると酸化還元力が向上する。また、酸化銀、酸化銅を添加すると抗菌性が向上する。
銀、銅、亜鉛又はそれら金属の化合物の群から選ばれる1種以上を添加することで、抗菌性を付与することができる。
パラジウム、白金、ロジウム、プラチウム、ルテニウム、金、コバルト、鉄、ニッケル又はそれら金属の化合物の群から選ばれる1種以上を添加することで、光半導体の光励起による酸化還元触媒性能を向上させることができる。
ナトリウム、リチウム、ストロンチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム又はそれら金属の化合物の群から選ばれる1種以上を添加することで、光半導体の光励起に応じた親水化性能を向上させることができる。
本発明による組成物に添加が可能な屈折率2以下の物質としては、シリカ(屈折率1.5)、酸化錫(同1.9)、炭酸カルシウム(同1.6)、水酸化カルシウム(同1.6)、炭酸マグネシウム(同1.5)、炭酸ストロンチウム(同1.5)、ドロマイト(同1.7)、フッ化カルシウム(同1.4)、フッ化マグネシウム(同1.4)、アルミナ(同1.6)、ケイ砂(同1.6)、ゼオライト(同1.5)、モンモリロナイト(同1.5)、カオリン(同1.6)、セリサイト(同1.6)、酸化第二鉄(同1.8)、酸化イットリウム(同1.9)などが挙げられる。
アンダーコート層は、前記難分解性結着剤および/または無機酸化物微粒子を少なくとも含んでなるものが好適に利用できる。
なお、基材が塗装面や樹脂であっても、アンダーコート層は必須ではない。前述したように、本発明の組成物中において、固形分中の光触媒性金属酸化物含有率を20〜50%にすることで、光酸化作用を抑制することが可能である。
より具体的には、浴室用又は洗面所用鏡、車両用バックミラ−、歯科用歯鏡、道路鏡のような鏡;眼鏡レンズ、光学レンズ、写真機レンズ、内視鏡レンズ、照明用レンズ、半導体製造用レンズのようなレンズ;プリズム;建物や監視塔の窓ガラス;自動車、鉄道車両、航空機、船舶、潜水艇、雪上車、ロ−プウエイのゴンドラ、遊園地のゴンドラ、宇宙船のような乗り物の窓ガラス;自動車、鉄道車両、航空機、船舶、潜水艇、雪上車、スノ−モ−ビル、オ−トバイ、ロ−プウエイのゴンドラ、遊園地のゴンドラのような乗り物の風防ガラス;防護用又はスポ−ツ用ゴ−グル又はマスク(潜水用マスクを含む)のシ−ルド;ヘルメットのシ−ルド;冷凍食品陳列ケ−スのガラス;計測機器のカバ−ガラス、及びそれら物品に貼着可能なフィルム、ワッペン等である。
より具体的には、外壁や屋根のような建物外装;窓枠;自動車、鉄道車両、航空機、船舶、自転車、オ−トバイのような乗物の外装及び塗装;窓ガラス;看板、交通標識、防音壁、ビニ−ルハウス、碍子、乗物用カバ−、テント材、反射板、雨戸、網戸、太陽電池用カバ−、太陽熱温水器等の集熱器用カバ−、街灯、舗道、屋外照明、人工滝・人工噴水用石材・タイル、橋、温室、外壁材、壁間や硝子間のシ−ラ−、ガ−ドレ−ル、ベランダ、自動販売機、エアコン室外機、屋外ベンチ、各種表示装置、シャッタ−、料金所、料金ボックス、屋根樋、車両用ランプ保護カバ−、防塵カバ−及び塗装、機械装置や物品の塗装、広告塔の外装及び塗装、構造部材、及びそれら物品に貼着可能なフィルム、ワッペン等である。
より具体的には、上記屋外用途部材が含まれることは勿論、その他に、建物の内装材、窓ガラス、住宅設備、便器、浴槽、洗面台、照明器具、台所用品、食器、食器乾燥器、流し、調理レンジ、キッチンフ−ド、換気扇、窓レ−ル、窓枠、トンネル内壁、トンネル内照明、及びそれら物品に貼着可能なフィルム、ワッペン等である。
着雪防止性は特に表面粗さ1μm以下の表面層を設けると顕著に優れた特性が得られ、例えば、雪国用屋根材、アンテナ、送電線及びそれら物品に貼着可能なフィルム、ワッペン等を含む基材に適用可能である。
さらに表面層の膜厚を、0.2μm以下にすると一層好ましい。そうすれば、光の干渉による表面層の発色を防止することができる。
また表面層が薄ければ薄いほどその透明度は向上する。更に、膜厚を薄くすれば、表面層の耐摩耗性が向上する。
より具体的には、光半導体がアナタース型酸化チタンの場合には波長387nm以下、ルチル酸化チタンの場合には波長413nm以下、酸化錫の場合には波長344nm以下、酸化亜鉛の場合には波長387nm以下の光を含有する光線を照射する。
上記光半導体の場合は、紫外線光源により光励起されるので、光源としては、蛍光灯、白熱電灯、メタルハライドランプ、水銀ランプのような室内照明、太陽光や、それらの光源を低損失のファイバ−で誘導した光源等を利用できる。
複合材表面の親水化に必要な、光半導体を光励起するために必要な光の照度は、0.0001mW/cm2以上、好ましくは0.001mW/cm2以上、より好ましくは0.01mW/cm2以上である。
(実施例1)
表1に示す各成分を種々の割合で混合してコーティング組成物#1〜#13を調製した。
表中の数字は組成物に対する重量%を示す。
PC 光触媒性親水性コーティング剤
「ハイドロテクトボディーコートトップコート液ENB10B」TOTO製(アナタース型二酸化チタンおよび無定型シリカ計10重量%、2−プロパノール、水、メタノール、および硝酸が計90重量%、二酸化チタン/シリカ重量比=30/70)
H1 エチレングリコール1重量部、ジエチレングリコールモノエチルエーテル1重量部混合物
H2 ジプロピレングリコールモノメチルエーテル
H3 ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル
S1 ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、三洋化成工業(株)製
S2 フッ素系界面活性剤;パーフルオロアルキル基(親水性基、親油性基)含有オリゴマー、「メガファックF−177」大日本インキ化学工業(株)製
S3 ノニオン性界面活性剤;「ノニポールソフトSS−120」ポリオキシエチレンアルキルエーテル、三洋化成工業(株)製
S4 ノニオン性界面活性剤;「ディスパノールLS−100」、日本油脂(株)製
NPA 1−プロパノール
自動車用アクリルメラミン系塗装鋼板(色:黒、サイズ:70mm×150mm)の表面に、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン(表1のS1;三洋化成工業(株)製)0.3重量%、エチレングリコール1.0重量%、ジエチレングリコール1.5重量%、2−プロパノール10重量%、イオン交換水86.95重量%からなる下地処理剤を12.5g/m2スプレー塗布し、室温(25℃)で15分乾燥させた後、表1に記載の組成物を25g/m2スプレー塗布した。スプレー直後の組成物のレベリング性、および、乾燥後の表面状態を表1に示す。
レベリング性:
○ 良好
△ むらが認められる
× 不良
評価1において、比較的塗膜の外観が良好だった、#9、#10、#11の組成物を塗布した塗装鋼板を太陽光に曝露した。比較として、#2、#8についても同時に曝露した。塗膜表面の水との接触角の経時変化を図1に示す。
表2に示す各成分を種々の割合で混合してコーティング組成物#14〜#22を調製した。
表中の数字は組成物に対する重量%を示す。
PC 光触媒性親水性コーティング剤
「ハイドロテクトボディーコートトップコート液ENB10B1」TOTO製(アナタース型二酸化チタンおよび無定型シリカ計10重量%、2−プロパノール、水、メタノール、および硝酸が計90重量%、二酸化チタン/シリカ重量比=30/70)
H1 エチレングリコール1重量部、ジエチレングリコールモノエチルエーテル1重量部混合物
H4 プロピレングリコールモノメチルエーテル
H5 ジエチレングリコールモノブチルエーテル
S5 フッ素系界面活性剤;パーフルオロアルキル基(親水性基、親油性基)含有オリゴマー、「メガファックF−177S」大日本インキ化学工業(株)製
NPA 1−プロパノール
予めスポンジに水および市販の中性洗剤を含ませてこすり洗い、すすぎ、乾燥させた自動車用アクリルメラミン系塗装鋼板(色:黒、サイズ:70mm×150mm)の表面に、表2に記載の組成物を25g/m2スプレー塗布した。スプレー直後の組成物のレベリング性、および、乾燥後の表面状態を表2に示す。
レベリング性:
○ 良好
△ むらが認められる
× 不良
表3に示す各成分を種々の割合で混合してコーティング組成物#23〜#26を調製した。
表中の数字は組成物に対する重量%を示す。
PC1 光触媒コーティング剤
「ST−K01」石原産業(株)製(アナタース型二酸化チタンおよび無定型シリカ計10重量%、2−プロパノール、水、メタノール、および硝酸が計90重量%、二酸化チタン/シリカ重量比=80/20)1重量部および「ST−K03」石原産業(株)製(アナタース型二酸化チタンおよび無定型シリカ計10重量%、2−プロパノール、水、メタノール、および硝酸が計90重量%、二酸化チタン/シリカ重量比=50/50)1重量部の混合物
S3 ノニオン性界面活性剤;「グランエコー M−12」ポリオキシエチレンアルキルエーテル、三洋化成工業(株)製
S6 ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート、和光純薬工業(株)製
S7 フッ素系界面活性剤;「フタージェントFT−251」ポリオキシエチレンパーフルオロアルケニルエーテル、(株)ネオス製NPA1−プロパノール
予めスポンジに水および市販の中性洗剤(「ママレモン」ライオン(株)製)を含ませてこすり洗い、すすぎ、乾燥させたソーダライムガラス(サイズ:100mm×100mm×1.5mm)の表面に、表3に記載の組成物をフローコートによって塗布した。コーティング処理を施したガラスを、室温で30分放置した後、BLBランプにて紫外線を照射し、塗膜の水との接触角を経時的に測定した。紫外線強度は100μW/cm2(360nm)だった。
界面活性剤を添加した3試料のうち、フッ素系界面活性剤を使用した#25の塗膜は接触角の上昇が最も少なかった。
表4に示す各成分を種々の割合で混合してコーティング組成物#27〜#32を調製した。
表中の数字は組成物に対する重量%を示す。
PC2 酸化チタンゾル
「S5−300B」アナタース型二酸化チタンゾル(水ゾル、pH=11、二酸化チタン=15.5重量%)Millenium社製
B 珪酸カリウム溶液;「1K珪酸カリ」(SiO2=27〜29重量%、K2O=21〜23重量%)日本化学工業(株)製
S3 ノニオン性界面活性剤;「グランエコーM−12」ポリオキシエチレンアルキルエーテル、三洋化成工業(株)製
S6 ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート、和光純薬工業(株)製S7フッ素系界面活性剤;「フタージェントFT−251」ポリオキシエチレンパーフルオロアルケニルエーテル、(株)ネオス製
S8 フッ素系界面活性剤;「メガファックF−142D」ポリオキシエチレンパーフルオロアルキルエーテル、大日本インキ化学工業(株)製
S9 ポリエチレングリコール20000、和光純薬工業(株)製
実施例3と同様の方法で塗膜を形成し、親水性を評価した。
バインダー成分としてアルカリ金属ケイ酸塩を用い、かつ分散媒が水である点が実施例3とは異なる点であるが、本実施例においてもフッ素系界面活性剤を使用した組成物の塗膜は、接触角の上昇が少なかった。
[発明の効果]
本発明によれば、光触媒作用及びそれに基づく効果を損うことなく、優れたレベリング効果を発揮しうるコーティング組成物を提供可能となる。
Claims (11)
- 光触媒性金属酸化物粒子と、難分解性結着剤と、溶媒と、フッ素系界面活性剤とを含有してなり、光触媒性金属酸化物粒子および難分解性結着剤の含有量が、合計量で0.01〜5重量%であることを特徴とする、光触媒性親水性コーティング組成物。
- 前記溶媒は、水および/または水溶性溶媒である、請求項1に記載の組成物。
- 前記水溶性溶媒は沸点120℃未満の水溶性溶媒と、沸点120℃以上の水溶性溶媒の混合溶媒である、請求項2に記載の組成物。
- 前記金属酸化物はアナタース型二酸化チタンである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記難分解性結着剤はシリコン系結着剤である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記フッ素系界面活性剤を0.0005〜2重量%含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物と、噴射剤とを含んでなる、光触媒性親水性エアゾールスプレー組成物。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物を部材表面に適用する工程と、該組成物を乾燥または硬化させる工程とを含む、部材の表面を親水化する方法。
- 前記部材が自動車ボディー、塗装面、樹脂製品、ガラス、石材のいずれかである、請求項8に記載の方法。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物が表面に適用された部材。
- 前記部材が自動車ボディー、塗装面、樹脂製品、ガラス、石材のいずれかである、請求項10に記載の部材。
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- 2006-02-15 JP JP2006038517A patent/JP2006131917A/ja active Pending
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