JPH1148041A - ワイヤカット放電加工機 - Google Patents

ワイヤカット放電加工機

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Publication number
JPH1148041A
JPH1148041A JP22728697A JP22728697A JPH1148041A JP H1148041 A JPH1148041 A JP H1148041A JP 22728697 A JP22728697 A JP 22728697A JP 22728697 A JP22728697 A JP 22728697A JP H1148041 A JPH1148041 A JP H1148041A
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JP
Japan
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moving device
axis
wire
processing
moving
Prior art date
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Pending
Application number
JP22728697A
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English (en)
Inventor
Hideji Okazaki
秀二 岡崎
Takashi Sawazaki
隆 澤崎
Yuzo Doi
祐三 土肥
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sodick Co Ltd
Original Assignee
Sodick Co Ltd
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Publication date
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被加工物の重量もしくは加工液量に影響され
ず、かつUV軸の移動ストロークを大きい、設置スペー
スに対して比較的大型の被加工物を加工できる放電加工
機を提供すること。 【解決手段】 具体的には、ベッド1に固定され被加工
物Wを載置する加工テーブル2に隣接して、X移動装置
3と、Y軸移動装置4と、U軸移動装置5と、V軸移動
装置6とが、各々の軸方向に移動可能に、ベッド1上に
順に多段に搭載される。上部アーム11は、Y軸移動装
置6に昇降可能に設けられた加工ヘッド9の移動に伴っ
てZ軸方向へ移動するように取り付けられ、その端部に
上側ワイヤガイドを含む上側ガイド組体14が設けられ
る。下部アーム15は、Y軸移動装置4に取り付けられ
てY軸移動装置4と一体的に移動するとともに、その先
端部に下側ワイヤガイドを含む下側ガイド組体16が設
けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤカット放電
加工機の機体構造の改良に関するものであり、特にワイ
ヤ電極と被加工物とを相対移動させる移動装置の構成に
関する。
【0002】
【従来の技術】ワイヤカット放電加工機は、ワイヤ電極
に所定の張力を付与した状態で走行させながら、ワイヤ
電極と被加工物を相対移動させつつワイヤ電極と被加工
物との間隙に所定の放電加工用電圧を印加して被加工物
に加工を施すように構成された装置である。現在の汎用
の構成では、被加工物は、ほぼ水平に設置されるベッド
上に搭載された加工テーブルに設けられたワークスタン
ドに取り付けられ。一方、ワイヤ電極は、その被加工物
を挟むように対向配置された2つのワイヤガイドを介し
てほぼ垂直に張架される。そして、加工テーブルあるい
は一対のワイヤガイドを水平方向に移動させる移動装置
を設けてワイヤ電極と被加工物とを相対移動させること
により、水平面においてワイヤ電極が被加工物に対して
任意の軌跡を描くことができるように構成されている。
【0003】また、一般的には、被加工物の加工面が所
定の角度を有する形状もしくはそれよりも複雑な形状が
放電加工できるように、一対のワイヤガイドの何れか一
方を他方に対して相対的に位置をずらすことにより、ワ
イヤ電極を所定の方向に所定の角度だけ傾斜させるよう
にした、いわゆるテーパ加工装置が設けられている。
【0004】従来のワイヤカット放電加工機の機体の概
容を表す側面図が図4に示され、図4の向かって左側が
機体の前部である。図4(1)に示された構成では、ベ
ッド1上にY軸(放電加工機において概念上設定された
座標上の機体側面に対して平行な水平1軸、以下同じ)
方向に敷設されたガイドレール171に沿って往復移動
するスライダ17を搭載し、そのスライダ17上にX軸
(Y軸に対して直角に交差する水平1軸、以下同じ)方
向に敷設されたガイドレール181に沿って往復移動す
るスライダ18を搭載し、これらのスライダを含んでク
ロステーブルを構成している。加工槽8の加工槽壁81
で囲まれた空間内には、加工テーブル2に立設されたワ
ークスタンド7を介して被加工物Wが取り付けられる。
したがって、被加工物Wは、クロステーブルがXY軸方
向に移動することにより、所定水平面上を任意の移動軌
跡を描いて移動することができる。
【0005】ベッド1に直立するコラム19の上面部分
に搭載され機体の前方部分に張り出されたラム20には
ヘッド9が設けられ、スライダ94の摺動によりX軸と
Y軸に対して垂直なZ軸方向に上下移動する。そのヘッ
ド9の下端側にはテーパ加工装置21が設けられてい
る。テーパ加工装置21のスライダ211はU軸(Z軸
方向に沿ってX軸に対して平行な補助軸、以下同じ)方
向に往復移動し、スライダ212はV軸(U軸に直角に
交差しY軸に対して平行な補助軸、以下同じ)方向に往
復移動する。
【0006】スライダ211には上部アーム11が固定
され、その上部アーム11の端部に上側ワイヤガイドを
含む被加工物上面側に加工液噴流を供給するノズルを有
する上側ガイド組体14が設けられるとともに、スライ
ダ211の機体前方部分に自動結線ユニット13が固定
されている。したがって、上側ガイド組体14内の上側
ワイヤガイドは、ヘッド9を移動することにより垂直方
向に移動できるとともに、テーパ加工装置21を駆動さ
せることによりUV軸で形成される水平面上を所望の移
動軌跡を描いて移動することができる。
【0007】下部アーム15はコラム19に一端部が固
定されて片持支持されている。その下部アーム15の先
端部に下側ワイヤガイドを含む被加工物下面側から加工
部へ加工液噴流を吹き上げて供給するノズルを有する下
側ガイド組体16が設けられている。下部アーム15は
コラム19に固定されているので、テーパ加工装置21
が駆動して上側ワイヤガイドが移動すると、上側及び下
側一対のワイヤガイドの相対的な位置が変化して、両ワ
イヤガイド間に張架され案内されているワイヤ電極Eを
所望の方向に傾斜させることができる。
【0008】図示しないワイヤボビン、ブレーキロー
ラ、テンションローラなどのワイヤ電極Eを供給するワ
イヤ供給ユニットは、ラム20の前面か側面に張り出し
て取り付けられるパネル部分に設けられる。また、図示
しないワイヤ搬送装置、巻取ローラなどのワイヤ電極E
を排出するワイヤ排出ユニットは、下部アーム15内か
らコラム19を経てにかけて設けられ、機外の回収バケ
ットにワイヤ電極Eが排出されるようにされている。
【0009】以上のように、図4(1)に示されたワイ
ヤカット放電加工機は、クロステーブルを駆動して加工
テーブル2を移動することで被加工物Wを移動させる構
成であるために、主に中小型機械の構成として利用さ
れ、大きい被加工物もしくは重量のある被加工物には不
向きである。第一に、設置スペースに対する各軸移動装
置の移動ストロークが比較的小さいので、大きい被加工
物の加工を行なうためには、相当の設置スペースを用意
しなければならない。第二に、被加工物あるいは加工液
を浸漬する場合にはその加工液の量が大きくなればなる
ほど、クロステーブルにかかる荷重が大きくなり、駆動
モータにかかる負荷も増大するから、重量の大きい被加
工物の加工には自ずと限界が生じる。第三に、被加工物
の重量あるいは加工液量の変化に伴い、摺動ガイド部分
における摺動抵抗や直接駆動モータにかかる負荷も変化
するために、例えば、被加工物の重量や加工液量が変わ
るとことで、駆動モータのゲインなどの各種制御のパラ
メータを変更するように設定し直さなければならない。
【0010】図4(2)には、第2の従来の技術例とし
て、先の図4(1)に示される第1の従来の技術例とは
異なる構成のワイヤカット放電加工機が示されている。
特に必要と思われる以外の部材については、先の従来の
技術例の説明を参照するものとする。
【0011】図4(2)に示されるワイヤカット放電加
工機は、ベッド1上に搭載される加工テーブル2が固定
されている。コラム19は移動装置192を備え、ガイ
ドレール191に沿ってX軸方向に移動する。このと
き、コラム19は空洞部分を大きくしたり側面に開放窓
を開けるなどして軽量化し、移動装置192にかかる荷
重を小さくしている。コラム19の上部には、ラム20
がガイドレール201に沿ってY軸方向に摺動可能に搭
載される。先端部に下側ガイド組体16が設けられた下
部アーム15は、加工槽壁81とコラム19の空洞部分
を貫通してラム20の下側に垂下されるように取り付け
られ、片持支持される。
【0012】テーパ加工装置21を含む加工ヘッド9の
周辺の構成は、図4(1)に示されるワイヤカット放電
加工機とほぼ同様の構成である。また、ワイヤ供給ユニ
ットやワイヤ排出ユニットなどに関しても、同様の構成
であってよい。
【0013】このように、図4(2)に示される第2の
従来の技術例では、加工テーブル2が移動しない構成で
あるので、それに載置される加工槽8と被加工物Wも固
定される。したがって、図4(1)に示される第1の従
来の技術例と比較してみると、次のような理由で、第2
の従来の技術例のワイヤカット放電加工機の構成は大型
の被加工物に適している。第一に、設置スペースに対す
るXY軸方向の相対移動ストロークが比較的大きい。第
二に、被加工物や加工液量の変更毎に制御パラメータを
変更する必要がない。第三に、加工テーブルの設置面積
が比較的大きくでき、被加工物の重量にも制限がなくな
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第2の
従来の技術例におけるワイヤカット放電加工機において
も、次にあげるように、より進歩させるべき課題があ
る。テーパ加工装置におけるU軸とV軸の移動ストロー
クは第1の従来の技術例とほぼ同じであって、比較的大
きな角度のテーパ加工や大きな板厚の被加工物の加工が
行なえない。これを可能にするべくストロークの大きい
テーパ加工装置を設けたとすると、コラム上に載置され
るラムにY軸移動機構を設け、かつそのラムの端部に加
工ヘッドやテーパ装置を設けた構造のため、オーバハン
グが大きくなる。また、それによる変形を小さくするた
めにはラムの剛性を強くし、さらにそのラムを支えるコ
ラムの剛性をも強くしなければならないが、機体の重量
が大きくなり過ぎることから限界がある。
【0015】この他に、コラム上にY軸移動装置を設置
しているので、駆動伝達機構が複雑になりがちである。
また、ワイヤガイドをY軸方向に移動させるため、下部
アームをL字状にしてコラムを貫通させラムに垂下させ
る構成であるから、下部アームの自重が重くなり、下部
アームの変位が大きくなる。
【0016】本発明の主たる目的は、被加工物の重量も
しくは加工液量に影響されずに加工が行なえ、かつ設置
スペースに対するUV軸の移動ストロークを比較的大き
くして、より大きい角度のテーパ加工やより厚い板厚の
被加工物の加工を行なえるワイヤカット放電加工機を提
供することである。その他の本発明の目的と本発明の構
成により得られる効果については、以下の記載により適
宜記載する。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述の点に鑑みて、本発
明のワイヤカット放電加工機は、具体的には、ベッド
(1)と、ベッド(1)に固定され被加工物(W)を載
置する加工テーブル(2)と、加工テーブル(2)に隣
接してベッド(1)上に設置され水平1軸方向に移動可
能な第1移動装置(3)と、第1移動装置(3)上に設
置され第1移動装置(3)の移動方向にほぼ直角に交差
する水平1軸方向に移動可能な第2移動装置(4)と、
第2移動装置(2)に一端側が取り付けられ第2移動装
置(4)と一体に移動するとともに他端側に下側ワイヤ
ガイドが設けられた下部アームと、第2移動装置(4)
上に設置され第1移動装置(3)の移動方向にほぼ平行
またはほぼ直角に交差する水平1軸方向に移動可能な第
3移動装置(5)と、第3移動装置(5)上に設置され
第3移動装置(5)の移動方向にほぼ直角に交差する水
平1軸方向に移動可能な第4移動装置(6)と、第4移
動装置(6)に設けられ昇降可能な加工ヘッド(9)
と、加工ヘッド(9)の昇降に伴って昇降可能に設けら
れた上部アーム(11)と、上部アーム(11)の一端
側に設けられる上側ワイヤガイドとを含んでなるもので
ある。なお、これらの部材は、本発明の目的を達成する
範囲内において設計変更可能である。
【0018】
【作用】X軸、Y軸、U軸、及びV軸の各移動装置を多
段に重ねた構成としたので、UV軸の移動ストロークが
比較的大きくなる。また、加工テーブルが固定されるの
で、XY軸方向の移動ストロークが比較的大きくできる
とともに、加工テーブルを移動する構成に対して移動装
置に対する被加工物の重量や加工液量による影響がな
い。また、加工ヘッドからテーパ加工装置が排除された
ので、機体の加工ヘッド側にかかる負荷が小さくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1に、本発明のワイヤカット放
電加工機の一実施の形態が示されている。図は側面図で
あり、図の向かって左側が機体の前部で、右側が機体の
後部である。図1に示される実施の形態は、ベッド1上
の機体前部側に加工テーブル2が設置されており、その
加工テーブル2に隣接して機体後部側に、互いに直交す
る水平面軸線上を移動する主たる移動装置である第1移
動装置3と第2移動装置4と、垂直方向に沿って主たる
移動装置の移動軸方向に各々平行な互いに直交する水平
面軸線上を移動するテーパ加工用の移動装置である第3
移動装置5と第4移動装置6が、順に多段に重ねられて
いる。
【0020】加工テーブル2には、ほぼ水平に精度良く
設置される定盤を介してワークスタンド7が立設され、
ワークスタンド7上にクランプ治具により被加工物Wが
取り付けられる。そして、その被加工物Wを取り囲むよ
うに加工槽壁81が取り付けられて加工槽8を形成して
いる。このとき、加工槽壁81が加工テーブル2に対し
て昇降するようにした場合には、加工槽壁81相互間も
しくは加工槽壁81と加工テーブル2との間隙をシール
してその間隙からの加工液の漏出を防止するか、漏出す
る加工液を回収できるようにする必要があるが、この種
の構成ではいくつかの公知の技術があり、これら公知の
技術を採用できる。なお、被加工物Wを加工液に浸漬し
て加工を行なわない場合は、加工槽8は必ずしも必要で
はないが、加工媒体として加工液を用いる場合には、加
工液の飛散を防止する上でも、加工槽8が具備されてい
ることが好ましい。
【0021】固定された加工テーブル2に隣接する機体
後部側のベッド1上にはガイドレール31が敷設されて
いて、ガイドレール31とでリニアモーションベアリン
グ案内機構を形成する可動体32を取り付けたスライダ
33が搭載される。スライダ33には図示しないナット
部が設けられているとともに、それと係合する図示しな
いボールネジが駆動モータ34の回転軸に連結され、ス
ライダ33が駆動モータ34によりガイドレール31に
沿ってX軸方向に摺動する。これらの部材によってX軸
移動装置(ここでは第1移動装置)が構成される。
【0022】X軸移動装置3の上面側には、ガイドレー
ル41がガイドレール31とほぼ直角な方向に敷設され
ていて、ガイドレール41とでリニアモーションベアリ
ング案内機構を形成する可動体42を取り付けたスライ
ダ43が搭載される。スライダ43には図示しないナッ
ト部が設けられているとともに、それと係合するボール
ネジ45が駆動モータ44の回転軸に連結され、スライ
ダ43が駆動モータ44によりガイドレール41に沿っ
てY軸方向に摺動する。これらの部材によってY軸移動
装置(ここでは第2移動装置)が構成される。なお、4
6はスライダ43の補強リブを示しており、上側に搭載
される装置の荷重がこのような補強部分にかかるように
しておくのが好ましい。
【0023】Y軸移動装置4の上面側には、ガイドレー
ル51がガイドレール31と平行な方向に前述した補強
リブ46上に沿って敷設されていて、ガイドレール51
とでリニアモーションベアリング案内機構を形成する可
動体52を取り付けたスライダ53が搭載される。スラ
イダ53には図示しないナット部が設けられているとと
もに、それと係合する図示しないボールネジが駆動モー
タ54の回転軸に連結され、スライダ53が駆動モータ
54によりガイドレール51に沿ってU軸方向に摺動す
る。これらの部材によってU軸移動装置(ここでは第3
移動装置)が構成される。
【0024】U軸移動装置5の上面側には、ガイドレー
ル61がガイドレール31と平行な方向に敷設されてい
て、ガイドレール61とでリニアモーションベアリング
案内機構を形成する可動体62を取り付けたラム63が
その上に搭載される。ラム63にはナット部65が設け
られているとともに、それと係合するボールネジ66が
駆動モータ64の回転軸に連結され、ラム63が駆動モ
ータ64によりガイドレール61に沿ってV軸方向に摺
動する。これらの部材によってV軸移動装置(ここでは
第4移動装置)が構成される。
【0025】V軸移動装置6の前面側端部に固定された
支持板95上にガイドレール92が敷設され、可動体9
2がガイドレール91に軸受部を介して摺接する。可動
体92はスライダ93に取り付けられ、図示しないナッ
トとボールネジの送り機構により駆動モータ94の回転
でスライダ94が上下に移動する。これらの部材によっ
て加工ヘッド(ここでは昇降装置)9が構成される。加
工ヘッド9には、パネル部10と上部アーム11が固定
され、それらは加工ヘッド9が上下方向に移動するのに
伴って一体的に昇降する。
【0026】パネル部10には、ワイヤボビン12が着
脱可能なリール部や図示しないワイヤ電極Eを送り出す
送出ローラ、ワイヤ電極Eに張力を付与するテンション
ローラなどを含むワイヤ供給ユニットが設けられるとと
もに、そのワイヤ供給ユニットの下側に自動結線ユニッ
ト13が取り付けられる。一方、上部アーム11の先端
部分には、上側ワイヤガイド、加工液噴流ノズル、ワイ
ヤ電極Eに給電する通電体を含む上側ガイド組体14が
設けられいる。したがって、上側ワイヤガイドと自動結
線ユニット13もまた、一体的に昇降する。
【0027】下部アーム15はY軸移動装置4に取り付
けられ、その下側から加工槽壁81を貫通して加工槽8
の内側に突出するように片持支持される。被加工物Wを
加工液に浸漬して加工する場合は、加工槽壁81と下部
アーム15との間隙は、例えばシール部材を設けて加工
液の漏出が防止されるようになっている。下部アーム1
5の加工槽8内側に位置する先端部分には、下側ワイヤ
ガイド、加工液噴流ノズル、通電体を含む下側ガイド組
体16が設けられている。したがって、下側ワイヤガイ
ドは、X軸移動装置3の移動に伴ってX軸方向に移動す
るとともに、Y軸移動装置4の移動に伴ってY軸方向に
移動する。
【0028】なお、下部アーム15の内部からその後端
部分にかけて、方向転換プーリやワイヤ電極を排出する
巻取ローラを含むワイヤ排出ユニットが設けられ、ワイ
ヤ電極Eは機外の回収バケットに回収されるようにされ
ている。また、加工液を貯留する加工液槽は本機に併設
するか、ベッド1に設けられた空間内などに設置するこ
とができる。
【0029】この実施の形態におけるワイヤカット放電
加工機は、上述したように構成されているから、単に大
型の被加工物を加工する場合において有利であるばかり
ではなく、広い応用範囲を有している。例えば、放電加
工に伴って発生する電磁波の外部への影響を防止するた
めの電磁シールド用壁材で機体全体を覆うようにしたワ
イヤカット放電加工装置においては、加工するべき被加
工物の大きさに対しての設置面積が必要以上に大きくす
ることが回避される。また、例えば、加工槽が固定され
ているから、被加工物をパレットに搭載して自動的に被
加工物の交換を行なう自動パレット交換システムを採用
できる。もちろん、XYUVZ軸に沿った相対移動を必
要とする装置であるならば、ワイヤカット放電加工機以
外の工作機械に採用することは容易である。
【0030】次に、以上の通り構成されたこの実施の形
態における動作について簡単に説明する。下部アーム1
5に設けられた下側ガイド組体16内の下側ワイヤガイ
ドは、X軸移動装置3とY軸移動装置4を別々にまたは
同時に移動するのにしたがって、所定水平面上を概ね任
意の軌跡を描いて移動する。このとき、U軸移動装置5
とV軸移動装置6とが動作しなければ、U軸移動装置5
とV軸移動装置6がX軸移動装置3とY軸移動装置4の
上に搭載されてるので、加工ヘッド9に設けられた上部
アーム11の先端部に設けられた上側ガイド組体14内
の上側ワイヤガイドもまた、下側ワイヤガイドと同じ軌
跡を描いて移動する。
【0031】U軸装置5とV軸移動装置6の少なくとも
一方が、X軸移動装置3もしくはY軸移動装置4に対し
て移動すれば、上側ワイヤガイドと下側ワイヤガイドの
水平面に対する相対的な位置が異なるので、被加工物を
挟んで設けられた上側ワイヤガイドと下側ワイヤガイド
の間に張架され案内されるワイヤ電極Eは傾斜する。し
たがって、U軸移動装置5もしくはV軸移動装置6の移
動ストロークが比較的大きく確保でき、概ね任意の大き
な角度でワイヤ電極Eを傾斜させることができる。ま
た、それとともに比較的大きな被加工物の加工が可能に
なる。
【0032】以上のように、各軸移動装置3、4、5、
及び6の任意の数の移動装置を同時に移動させることに
より、被加工物Wをほぼ自由に所望の三次元形状に加工
できる。それに加えて、加工ヘッド9を各軸移動装置と
別々もしくは同時に移動させれば、異なる板厚を有する
被加工物Wを加工できる。実際上は、機体に併設される
図示しない数値制御装置によりこれら各軸移動装置及び
昇降装置を同時に制御することができるので、相対的な
移動が複雑になる形状の加工も殆ど自動的に加工でき
る。
【0033】この実施の形態の構成において、パネル部
の取付方法やワイヤ回収装置などの配置、各軸装置の搭
載方式や案内方式など、本発明の趣旨に逸脱しない範囲
での変更が可能である。例えば、上述した実施の形態
は、より好ましい実施の形態として、設置スペースに対
する各軸移動装置の移動ストロークを少しでも大きくで
きるように配慮されているが、X軸移動装置をY軸移動
装置の上側に搭載し、下部アームをX軸移動装置に固定
されるように取り付けた構成としても、本発明の目的を
充分達成できる。なお、実質的に同じ機能を果たすもの
であれば、各種装置、部品、部材の呼称は、必ずしも上
述した説明の通りである必要はない。
【0034】
【発明の効果】本発明のワイヤカット放電加工機は、上
述した通りの構成であるから、次のような効果を奏す
る。第一に、加工テーブルが固定されているので、被加
工物の重量や加工液量の変化に影響される制御パラメー
タの変更の必要がなくなり、加工前の設定作業の負担が
軽減されるばかりでなく、補正によっても補いきれない
精度上の誤差の発生が防止される。また、同様の理由
で、設置スペースに対する加工テーブルや加工槽の面積
を大きくすることができる。その結果、比較的大きな被
加工物の加工を行なうことができる。
【0035】第二に、X軸及びY軸の移動装置上にU軸
及びV軸の移動装置が搭載されているので、X軸及びY
軸方向の相対位置に対するUV軸方向の移動ストローク
をより大きくでき、比較的大きな角度のテーパ加工もし
くは大きな板厚の被加工物の加工が可能になる。また、
同様の理由で、加工ヘッド部を比較的軽量にしてオーバ
ハングを防止し得るか、もしくはこれまでかかっていた
UV軸移動装置の重量分だけ加工ヘッド部にワイヤ供給
ユニットなど別の装置をヘッド部に設けて装置をコンパ
クトにできる。さらに、同様の理由で、移動装置の駆動
力の伝達機構を比較的簡易な構成にすることも可能であ
り、そのようにした場合には、製造工程における負担の
軽減や加工精度の向上を図れる。
【0036】さらに、加工テーブルが固定かつ第3及び
第4の移動装置が第1及び第2移動装置の上に移動可能
に搭載されている構成である場合は、第2移動装置に下
部アームを取り付ければ、下部アームの自重を必要以上
大きくすることがなく、下部アームの変位を抑制するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワイヤカット放電加工機の実施の形態
を示す側面図である。
【図2】従来のワイヤカット放電加工機を示す側面図で
ある。
【符号の説明】
E、ワイヤ電極 W、被加工物 1、ベッド 2、加工テーブル 3、X軸移動装置 31、41、51、61、91、ガイドレール 32、42、52、62、92、可動体駆動モータ 33、43、53、93、スライダ 34、44、54、64、94、駆動モータ 4、Y軸移動装置 5、U軸移動装置 6、V軸移動装置 63、ラム 8、加工槽 81、加工槽壁 9、加工ヘッド 95、取付板 11、上部アーム 13、自動結線ユニット 14、上側ガイド組体 15、下部アーム 16、下側ガイド組体 1

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも次の部材を含んで成るワイヤ
    カット放電加工機、基台と、基台に固定され被加工物を
    載置する加工台と、加工台に隣接して基台上に設置され
    水平1軸方向に移動可能な第1移動装置と、第1移動装
    置上に設置され第1移動装置の移動方向にほぼ直角に交
    差する水平1軸方向に移動可能な第2移動装置と、第2
    移動装置に一端側が取り付けられ第2移動装置と一体に
    移動するとともに他端側に下側ワイヤガイドが設けられ
    た下部アームと、第2移動装置上に設置され第1移動装
    置の移動方向にほぼ平行またはほぼ直角に交差する水平
    1軸方向に移動可能な第3移動装置と、第3移動装置上
    に設置され第3移動装置の移動方向にほぼ直角に交差す
    る水平1軸方向に移動可能な第4移動装置と、第4移動
    装置に設けられ昇降可能な昇降装置と、該昇降装置の昇
    降に伴って上下移動可能に設けられた上部アームと、上
    部アームの一端側に設けられる上側ワイヤガイド。
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