JP4348791B2 - ワイヤ放電加工機及びワイヤ放電加工機の原点復帰方法 - Google Patents

ワイヤ放電加工機及びワイヤ放電加工機の原点復帰方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工槽をXY軸方向へ移動させると共に、ワイヤを支持する上ガイドをUVZ軸方向へ移動させるように構成されたワイヤ放電加工機及びワイヤ放電加工機の原点復帰方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワイヤ放電加工機においては、従来より、図8に示すような加工槽1を、XY駆動機構によりXY軸方向へ移動させるように構成されている。上記加工槽1の内部には、図示しない加工テーブルが加工槽1と一体に移動するように配設されている。上記加工テーブルに、ワークが取り付けられる。そして、加工槽1の内部には、例えば水が貯留されるように構成されている。また、図示しないワイヤ(電極)を支持する上ガイド2を、UVZ駆動機構によりUVZ軸方向へ移動させるように構成されている。尚、ワイヤを支持する下ガイド3は、静止部位に固定されている。
【0003】
このような構成のワイヤ放電加工機では、電源投入時等に、加工槽1及び上ガイド2の原点復帰動作が実行される。この原点復帰動作を行う場合、まず、上ガイド2をZ軸の原点(Z軸方向)へ移動させた後、上ガイド2をUV軸の原点へ移動させる動作と、加工槽1をXY軸の原点へ移動させる動作とを同時に実行させるように構成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成において、上ガイド2のUV軸の原点は、ワイヤを垂直方向から本機の最大傾斜角度以上傾けた位置であるため、上ガイド2をUV軸の原点へ移動させると共に、加工槽1をXY軸の原点へ移動させると、上ガイド2が加工槽1の側壁部にかなり接近した状態となる。ところで、近年、ワイヤ放電加工機の全体構成を小形化したり、製造コストを低減したりするために、加工槽1を小形化することが要請されている。しかし、加工槽1を小形化すると、上ガイド2をUV軸の原点へ移動させると共に、加工槽1をXY軸の原点へ移動させたときに、上ガイド2が加工槽1の側壁部に衝突してしまうという不具合が発生した。
【0005】
そこで、本発明の目的は、加工槽を小形化しながら、上ガイド及び加工槽を原点復帰させるときに、上ガイドが加工槽に衝突することを防止できるワイヤ放電加工機及びワイヤ放電加工機の原点復帰方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のワイヤ放電加工機は、加工槽をXY軸方向へ移動させるXY駆動手段と、ワイヤを支持する上ガイドをUV軸方向へ移動させるUV駆動手段とを備えて成るワイヤ放電加工機において、前記上ガイドがUV軸の原点へ移動するときに前記上ガイドが前記加工槽に衝突しないようにする衝突回避位置へ前記加工槽を移動させる手段と、前記加工槽が衝突回避位置へ移動した後、前記上ガイドをUV軸の原点へ移動させる手段と、前記上ガイドがUV軸の原点へ移動した後、前記上ガイドを、前記ワイヤがXY平面に対して垂直方向に延びるように配置させるワイヤ垂直位置へ移動させる手段と、前記上ガイドがワイヤ垂直位置へ移動した後、前記加工槽をXY軸の原点へ移動させる手段とを備えたところに特徴を有する。
【0007】
上記構成によれば、加工槽を衝突回避位置へ移動させた後、上ガイドをUV軸の原点へ移動させるので、加工槽が小形であっても、上ガイドをUV軸の原点へ移動させたときに、上ガイドが加工槽に衝突しない。そして、この後、上ガイドをワイヤ垂直位置へ移動させた後で、加工槽をXY軸の原点へ移動させるので、加工槽が小形であっても、加工槽をXY軸の原点へ移動させるときに、上ガイドと加工槽とが衝突することがない。従って、加工槽を小形化しながら、上ガイド及び加工槽を原点復帰させるときに、上ガイドが加工槽に衝突することを防止できる。
【0008】
本発明の他のワイヤ放電加工機は、加工槽をXY軸方向へ移動させるXY駆動手段と、ワイヤを支持する上ガイドをUV軸方向へ移動させるUV駆動手段とを備えて成るワイヤ放電加工機において、前記上ガイドを、前記ワイヤがXY平面に対して垂直方向に延びるように配置させるワイヤ垂直位置へ移動させる手段と、前記上ガイドがワイヤ垂直位置へ移動した後、前記加工槽をXY軸の原点へ移動させる手段と、前記加工槽がXY軸の原点へ移動した後、前記上ガイドをUV軸原点へ移動させるときに前記上ガイドが前記加工槽に衝突しないようにする衝突回避位置へ前記加工槽を移動させる手段と、前記加工槽が衝突回避位置へ移動した後、前記上ガイドをUV軸の原点へ移動させる手段と、前記上ガイドがUV軸の原点へ移動した後、前記上ガイドを、前記ワイヤがXY平面に対して垂直方向に延びるように配置させるワイヤ垂直位置へ移動させる手段と、前記上ガイドがワイヤ垂直位置へ移動した後、前記加工槽をXY軸の原点へ移動させる手段とを備えたところに特徴を有するものである。
【0009】
また、前記上ガイドをUV軸原点へ移動させるときのU軸方向の移動量を(−ΔU)、V軸方向の移動量を(−ΔV)としたとき、前記加工槽の衝突回避位置のXY座標を、(ΔU、ΔV)と設定することが好ましい。更に、前記加工槽の衝突回避位置のXY座標を指定する指定手段を備えることが良い構成である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例について図1ないし図7を参照しながら説明する。まず、図4及び図5は、本実施例のワイヤ放電加工機の全体構成を示す正面図及び側面図である。これら図4及び図5に示すように、ワイヤ放電加工機のベッド11上には、クロステーブル12が水平面内においてY軸方向(図4中左右方向)及びこのY軸方向と直交するX軸方向(図5中左右方向)に沿って移動可能に設けられている。このクロステーブル12は、X軸モータ51(図5参照)によりX軸方向に移動駆動されると共に、Y軸モータ52(図4参照)によりY軸方向に移動駆動されるように構成されている。この場合、クロステーブル12、X軸モータ51、Y軸モータ52等からXY駆動手段が構成されている。
【0011】
上記クロステーブル12上には、加工液として例えば水を貯留する加工槽13が取り付けられている。この加工槽13内には、被加工物であるワーク14を固定する加工テーブル15が上記加工槽13と一体に移動するように配設されている。
【0012】
また、ベッド11上における図4中右方には、コラム16が上方へ向けて突設されている。このコラム16は、ベッド11上に立設された脚柱部17と、この脚柱部17の上部から図4中左方へ向けて突設された上アーム部18と、脚柱部17の中央部から図4中左方へ向けて突設された下アーム部19とから構成されている。上アーム部18は、Y軸とほぼ平行なV軸に沿って延びており、先端部が加工槽13の上方に位置している。
【0013】
下アーム部19は、Y軸とほぼ平行な軸に沿って延びており、先端部が加工槽13内に配置されていると共にワーク14の下方に配置されている。尚、下アーム部19は加工槽13の側壁部を貫通するように設けられており、下アーム部19と加工槽13の側壁部との間には、図示しないシール機構が設けられている。このシール機構により、固定された下アーム部19に対して加工槽13がXY方向に移動可能に構成されていると共に、加工槽13内の加工液が下アーム部19部分から極力漏れないように構成されている。
【0014】
また、上アーム部18の上面には、V軸ガイドベアリング20が設けられており、このV軸ガイドベアリング20にV軸サドル21に設けられたV軸ガイドレール22が嵌合されている。これにより、V軸サドル21はV軸方向に移動可能に構成されている。そして、V軸サドル21は、V軸モータ23によりV軸方向に移動駆動されるように構成されている。
【0015】
上記V軸サドル21の図4中左端部には、U軸ガイドレール24が設けられており、このU軸ガイドレール24にU軸テーブル25に設けられたU軸ガイドベアリング26が嵌合されている。これにより、U軸テーブル25はU軸方向に移動可能に構成されている。そして、U軸テーブル25は、U軸モータ27によりU軸方向に移動駆動されるように構成されている。この場合、V軸サドル21、V軸モータ23、U軸テーブル25、U軸モータ27等からUV駆動手段が構成されている。
【0016】
上記U軸テーブル25の図4中左端部には、Z軸ガイドベアリング28が設けられており、このZ軸ガイドベアリング28にZ軸スライダ29に設けられたZ軸ガイドレール30が嵌合されている。これにより、Z軸スライダ29は、XY平面と直交するZ軸方向に移動可能に構成されている。そして、Z軸スライダ29は、Z軸モータ31(図6参照)によりZ軸方向に移動駆動されるように構成されている。
【0017】
上記Z軸スライダ29の下端部には、ワーク14を切断加工するためのワイヤ(ワイヤ電極)32をガイドする上ガイド33が設けられている。Z軸スライダ29の上部には、上ガイド33にワイヤ32を案内するガイドローラ34が設けられている。
【0018】
また、下アーム部19の先端部には、ワイヤ32をガイドする下ガイド35が設けられている。この下ガイド35にガイドされたワイヤ32は、ガイドローラ36に案内されてワイヤ駆動装置37に至るように構成されている。このワイヤ駆動装置37は、ワイヤ32を回収箱38内へ送って収納するように構成されている。
【0019】
一方、図5に示すように、送り出しロール39に巻かれたワイヤ32は、テンションローラ40、ピンチローラ41を介してガイドローラ34へ案内されるように構成されている。そして、上記ガイドローラ34へ案内されたワイヤ32は、図4に示すように、上ガイド33及び下ガイド35にガイドされ、更に、ガイドローラ36に案内され、そして、ワイヤ駆動装置37により回収箱38内へ送り出されて収納されるようになっている。
【0020】
また、上記構成のワイヤ放電加工機は、5つの軸のモータ23、27、31、51、52を通電制御するためのNC装置(数値制御装置)42を備えており、このNC装置42の電気的構成(ブロック図)を図6に示す。この図6に示すように、NC装置42は、CPU43、メモリ44、5つの軸のモータ23、27、31、51、52のコントローラ45〜49、5つの軸のモータ23、27、31、51、52のドライバ53〜57、キーボード58、ディスプレイ59等から構成されている。
【0021】
上記メモリ44は、ROMやRAM等で構成されており、このメモリ44内には、NC装置42を制御するための制御プログラムや、ワイヤ放電加工機用のNCプログラムや、各種のデータ等が記憶されている。上記CPU43は、制御プログラムやNCプログラム等に従って、各軸のコントローラ45〜49及び各軸のドライバ53〜57を介して各軸のモータ23、27、31、51、52を通電制御するように構成されている。
【0022】
尚、各軸のモータ23、27、31、51、52は、例えばサーボモータで構成されていると共に、それぞれロータリエンコーダを有しており、NC装置42により例えばフィードバック制御されるように構成されている。上記構成の場合、NC装置42が、本発明の各請求項の種々の手段や種々のステップとしての機能を実現するように構成されている。
【0023】
また、NC装置42のキーボード58は、作業者により操作されることにより、種々のデータ(後述する加工槽13の衝突回避位置の設定データを含む)や各種の指令やNCプログラム等をNC装置42に入力するための装置である。尚、種々のデータや各種の指令やNCプログラム等を、パソコン等からNC装置42へ通信ラインを介して送信するように構成しても良いし、フロッピーディスク(フロッピーディスクドライブ)等を介してNC装置42に読み込ませるように構成しても良い。更に、NC装置42のディスプレイ59は、種々のデータやメッセージ等を表示するための表示装置である。
【0024】
尚、上記NC装置42は、ワイヤ放電加工機のワイヤ32を送り出すワイヤ駆動装置37を駆動制御する機能も有している。また、ワイヤ放電加工機は、ワイヤ32に給電するための給電装置(図示しない)等を備えている。
【0025】
さて、上述したような構成のワイヤ放電加工機では、ワイヤ32に高電圧が印加されると、ワイヤ32とワーク14との間に高電圧差が生じ、放電が発生する。そして、クロステーブル12により、加工槽13ひいてはワーク14を水平面上(XY平面上)で適宜移動させることにより、所望の形状に沿った放電加工が実行される構成となっている。また、V軸モータ23及びU軸モータ27により、上ガイド33をUV平面上で適宜移動させることにより、上ガイド33と下ガイド35との間に案内されたワイヤ32が傾斜され、いわゆるテーパー加工が実行される構成となっている。
【0026】
次に、上記構成のワイヤ放電加工機において、電源投入時等に実行する加工槽13及び上ガイド33の原点復帰動作について、図1ないし図3も参照して説明する。
【0027】
(1)まず、Z軸モータ31により、Z軸スライダ29をZ軸方向(この場合、上方)へ移動させて、上ガイド33をZ軸の原点へ移動させるステップaを実行する。
【0028】
(2)続いて、X軸モータ51及びY軸モータ52により、加工槽13を水平面上(XY平面上)でX軸方向及びY軸方向へ移動させて、図1に示すようなリファレンス点A(この位置は、本発明の衝突回避位置に相当している)へ移動させるステップb(即ち、本発明の請求項5の第1ステップ)を実行する。この場合、加工槽13をリファレンス点(衝突回避位置)Aに移動させた状態で、上ガイド33をUV軸の原点へ移動させると、上ガイド33が加工槽13に衝突しないように設定されている。
【0029】
具体的には、上ガイド33をUV軸の原点へ移動させるときに、上ガイド33のU軸方向の移動量が(−ΔU)、上ガイド33のV軸方向の移動量が(−ΔV)であったとすると、加工槽13の衝突回避位置AのXY座標を、例えば(ΔU、ΔV)と設定すれば、上ガイド33が加工槽13に衝突しなくなる。この場合、加工槽13を衝突回避位置Aに移動させるとは、加工槽13の図1中左下のコーナー部(UV軸の原点に最も近いコーナー部)を原点とするXY座標を仮に設定したときに、下ガイド35が衝突回避位置Aの位置(具合的には、上記したように設定したXY座標の点(ΔU、ΔV))に位置するように、加工槽13を移動させることを意味している。
【0030】
尚、上記各移動量(−ΔU)、(−ΔV)は、下ガイド35からのUV軸方向の移動量を示している。この場合、ΔU、ΔVがそれぞれ例えば100mmであったとすると、衝突回避位置Aは(100mm、100mm)となる。
【0031】
また、加工槽13のリファレンス点(衝突回避位置)Aは、上記したXY座標の点(ΔU、ΔV)に限られるものではなく、上ガイド33をUV軸の原点へ移動させたときに、上ガイド33が加工槽13に衝突しないようになる加工槽13の位置であれば、どのような位置でも良い。更に、加工槽13のリファレンス点AのXY座標は、ユーザーがNC装置42に予め入力(指定)しておくように構成することが好ましい。この場合、リファレンス点AのXY座標をパラメータで指定したり、NCプログラム中のブロック(命令)等で指定したりすることが好ましい構成である。
【0032】
(3)次に、上記ステップbの実行後、U軸モータ27及びV軸モータ23により、上ガイド33をUV平面上で移動させて、上ガイド33をUV軸の原点へ移動(復帰)させるステップc(即ち、本発明の請求項5の第2ステップ)を実行する(図2参照)。
【0033】
(4)そして、このステップcの実行後、U軸モータ27及びV軸モータ23により、上ガイド33をUV平面上で移動させて、上ガイド33を、ワイヤ32がXY平面に対して垂直方向に延びるように配置させるワイヤ垂直位置Bへ移動させるステップd(即ち、本発明の請求項5の第3ステップ)を実行する(図3参照)。上記ワイヤ垂直位置Bは、上ガイド33と下ガイド35がUV平面上で重なる位置(上ガイド33のUV座標が下ガイド35のUV座標に等しくなる位置)である。尚、上ガイド33は、原点復帰動作の完了時、即ち、ワイヤ放電加工機の加工開始時には、上記ワイヤ垂直位置Bに位置していることが好ましい構成である。
【0034】
(5)続いて、上記ステップdの実行後、X軸モータ51及びY軸モータ52により、加工槽13をXY平面上で移動させて、加工槽13をXY軸の原点(即ち、機械原点)へ移動させるステップe(即ち、本発明の請求項5の第4ステップ)を実行する。これにより、加工槽13及び上ガイド33を原点に復帰させる制御(処理)が完了する。
【0035】
上記構成の場合、(1)〜(5)の各ステップa〜eの動作は、NC装置42により実行制御されるように構成されている。従って、NC装置42が、上ガイド33がUV軸の原点へ移動するときに上ガイド33が加工槽13に衝突しないようにする衝突回避位置Aへ加工槽13を移動させる手段、加工槽13が衝突回避位置Aへ移動した後、上ガイド33をUV軸の原点へ移動させる手段、上ガイド33がUV軸の原点へ移動した後、上ガイド33を、ワイヤ32がXY平面に対して垂直方向に延びるように配置させるワイヤ垂直位置Bへ移動させる手段、及び、上ガイド33がワイヤ垂直位置Bへ移動した後、加工槽13をXY軸の原点へ移動させる手段としての各機能を実現している。
【0036】
このような構成の本実施例によれば、加工槽13を衝突回避位置(リファレンス点)Aへ移動させた後、上ガイド33をUV軸の原点へ移動させるので、加工槽13が小形であっても、上ガイド33をUV軸の原点へ移動させたときに、上ガイド33が加工槽13の内側壁に衝突しなくなる。そして、この後、上ガイド33をワイヤ垂直位置Bへ移動させた後で、加工槽13をXY軸の原点へ移動させるので、加工槽13が小形であっても、加工槽13をXY軸の原点へ移動させるときに、上ガイド33と加工槽13とが衝突することがない。従って、加工槽13を小形化しながら、上ガイド33及び加工槽13を原点復帰させるときに、上ガイド33が加工槽13に衝突することを確実に防止することができる。
【0037】
そして、上記実施例によれば、図7に示すように、加工テーブル15上にワーク14を治具60により固定したときに、治具60がUV軸の原点付近に配置されることがあっても、上ガイド33及び加工槽13を原点復帰させるときに、上ガイド33が上記治具60に衝突する事態を極力防止することができる。
【0038】
尚、上記実施例では、上ガイド33及び加工槽13を原点復帰させるに際して、先に上ガイド33をUV軸の原点に復帰させた後、加工槽13をXY軸の原点に復帰させるように動作させたが、これに代えて、先に加工槽13をXY軸の原点に復帰させた後、上ガイド33をUV軸の原点に復帰させるように動作させる構成としても良い。この変形例の構成について、以下、具体的に説明する。
【0039】
(1´)まず、上記実施例と同様にして、Z軸モータ31により、Z軸スライダ29をZ軸方向(この場合、上方)へ移動させて、上ガイド33をZ軸の原点へ移動させるステップa´を実行する。
【0040】
(2´)続いて、U軸モータ27及びV軸モータ23により、上ガイド33をUV平面上で移動させて、上ガイド33を、ワイヤ32がXY平面に対して垂直方向に延びるように配置させるワイヤ垂直位置Bへ移動させるステップb´(即ち、本発明の請求項6の第1ステップ)を実行する。
【0041】
(3´)次に、上記ステップb´の実行後、X軸モータ51及びY軸モータ52により、加工槽13をXY平面上で移動させて、加工槽13をXY軸の原点へ移動(復帰)させるステップc´(即ち、本発明の請求項6の第2のステップ)を実行する。尚、この場合、加工槽13をXY軸の原点へ移動させる際の移動速度は、遅い送り速度である。
【0042】
(4´)そして、上記ステップc´の実行後、X軸モータ51及びY軸モータ52により、加工槽13をXY平面上で移動させて、加工槽13を、上ガイド33がUV軸の原点へ移動するときに上ガイド33が加工槽13に衝突しないようにする衝突回避位置(リファレンス点)Aへ移動させるステップd´(即ち、本発明の請求項6の第3ステップ)を実行する。
【0043】
(5´)更に、上記ステップd´の実行後、U軸モータ27及びV軸モータ23により、上ガイド33をUV平面上で移動させて、上ガイド33をUV軸の原点へ移動させるステップe´(即ち、本発明の請求項6の第4ステップ)を実行する。
【0044】
(6´)更に続いて、上記ステップe´の実行後、U軸モータ27及びV軸モータ23により、上ガイド33をUV平面上で移動させて、上ガイド33を、ワイヤ32がXY平面に対して垂直方向に延びるように配置させるワイヤ垂直位置Bへ移動させるステップf´(即ち、本発明の請求項6の第5ステップ)を実行する。
【0045】
(7´)そして、上記ステップf´の実行後、X軸モータ51及びY軸モータ52によって、加工槽13をXY平面上で移動させることにより、加工槽13をXY軸の原点へ移動させるステップg´(即ち、本発明の請求項6の第6ステップ)を実行する。尚、この場合、加工槽13をXY軸の原点へ移動させる際の移動速度は、(3´)のステップc´の移動速度に比べて早い速度である早送り速度である。このような早送り速度で移動させることが可能な理由は、(3´)のステップc´において、加工槽13をXY軸の原点へ移動させる処理が完了して、XY軸の原点が確定しているためである。
【0046】
そして、上記構成の場合、(1´)〜(7´)の各ステップa´〜g´の動作は、NC装置42により実行制御されるように構成されている。従って、NC装置42が、上ガイド33をワイヤ垂直位置Bへ移動させる手段、上ガイド33がワイヤ垂直位置Bへ移動した後、加工槽13をXY軸の原点へ移動させる手段、加工槽13がXY軸の原点へ移動した後、加工槽13を衝突回避位置Aへ移動させる手段、加工槽13が衝突回避位置Aへ移動した後、上ガイド33をUV軸の原点へ移動させる手段、上ガイド33がUV軸の原点へ移動した後、上ガイド33をワイヤ垂直位置Bへ移動させる手段、及び、上ガイド33がワイヤ垂直位置Bへ移動した後、加工槽13をXY軸の原点へ移動させる手段としての各機能を実現している。
【0047】
尚、上述した以外の上記変形例の構成は、前記実施例の構成と同じ構成となっている。従って、上記変形例においても、前記実施例とほぼ同じ作用効果を得ることができる。
【0048】
【発明の効果】
本発明は以上の説明から明らかなように、加工槽を衝突回避位置へ移動させた後、上ガイドをUV軸の原点へ移動させ、そしてこの後、上ガイドをワイヤ垂直位置へ移動させた後で、加工槽をXY軸の原点へ移動させるように構成したので、加工槽を小形に構成しながら、上ガイド及び加工槽を原点復帰させるときに、上ガイドが加工槽に衝突することを防止できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すものであり、加工槽と下ガイドを示す上面図
【図2】加工槽と上ガイドと下ガイドを示す上面図
【図3】加工槽と上ガイドと下ガイドを示す縦断正面図
【図4】加工槽を縦断面にして示すワイヤ放電加工機の全体の正面図
【図5】ワイヤ放電加工機の全体の側面図
【図6】ブロック図
【図7】ワークを加工テーブルに治具を介して取り付けた状態を示す部分正面図
【図8】従来構成を示すものであり、加工槽と上ガイドと下ガイドを示す斜視図
【符号の説明】
11はベッド、12はクロステーブル、13は加工槽、14はワーク、15は加工テーブル、16はコラム、21はV軸サドル、23はV軸モータ、25はU軸テーブル、27はU軸モータ、29はZ軸スライダ、31はZ軸モータ、32はワイヤ、33は上ガイド、35は下ガイド、37はワイヤ駆動装置、42はNC装置、51はX軸モータ、52はY軸モータ、58はキーボード、59はディスプレイを示す。

Claims (6)

  1. 加工槽をXY軸方向へ移動させるXY駆動手段と、ワイヤを支持する上ガイドをUV軸方向へ移動させるUV駆動手段とを備えて成るワイヤ放電加工機において、
    前記上ガイドがUV軸の原点へ移動するときに前記上ガイドが前記加工槽に衝突しないようにする衝突回避位置へ前記加工槽を移動させる手段と、
    前記加工槽が衝突回避位置へ移動した後、前記上ガイドをUV軸の原点へ移動させる手段と、
    前記上ガイドがUV軸の原点へ移動した後、前記上ガイドを、前記ワイヤがXY平面に対して垂直方向に延びるように配置させるワイヤ垂直位置へ移動させる手段と、
    前記上ガイドがワイヤ垂直位置へ移動した後、前記加工槽をXY軸の原点へ移動させる手段とを備えたことを特徴とするワイヤ放電加工機。
  2. 加工槽をXY軸方向へ移動させるXY駆動手段と、ワイヤを支持する上ガイドをUV軸方向へ移動させるUV駆動手段とを備えて成るワイヤ放電加工機において、
    前記上ガイドを、前記ワイヤがXY平面に対して垂直方向に延びるように配置させるワイヤ垂直位置へ移動させる手段と、
    前記上ガイドがワイヤ垂直位置へ移動した後、前記加工槽をXY軸の原点へ移動させる手段と、
    前記加工槽がXY軸の原点へ移動した後、前記上ガイドをUV軸の原点へ移動させるときに前記上ガイドが前記加工槽に衝突しないようにする衝突回避位置へ前記加工槽を移動させる手段と、
    前記加工槽が衝突回避位置へ移動した後、前記上ガイドをUV軸の原点へ移動させる手段と、
    前記上ガイドがUV軸の原点へ移動した後、前記上ガイドを、前記ワイヤがXY平面に対して垂直方向に延びるように配置させるワイヤ垂直位置へ移動させる手段と、
    前記上ガイドがワイヤ垂直位置へ移動した後、前記加工槽をXY軸の原点へ移動させる手段とを備えたことを特徴とするワイヤ放電加工機。
  3. 前記上ガイドをUV軸原点へ移動させるときのU軸方向の移動量を(−ΔU)、V軸方向の移動量を(−ΔV)としたとき、前記加工槽の衝突回避位置のXY座標を、(ΔU、ΔV)と設定することを特徴とする請求項1または2記載のワイヤ放電加工機。
  4. 前記加工槽の衝突回避位置のXY座標を指定する指定手段を備えたことを特徴とする請求項1または2記載のワイヤ放電加工機。
  5. 加工槽をXY軸の原点へ移動させると共に、ワイヤを支持する上ガイドをUV軸の原点へ移動させるワイヤ放電加工機の原点復帰方法において、
    前記上ガイドがUV軸の原点へ移動するときに前記上ガイドが前記加工槽に衝突しないようにする衝突回避位置へ前記加工槽を移動させる第1ステップと、
    この第1ステップを実行した後、前記上ガイドをUV軸の原点へ移動させる第2ステップと、
    この第2ステップを実行した後、前記上ガイドを、前記ワイヤがXY平面に対して垂直方向に延びるように配置させるワイヤ垂直位置へ移動させる第3ステップと、
    この第3ステップを実行した後、前記加工槽をXY軸の原点へ移動させる第4ステップとを備えたことを特徴とするワイヤ放電加工機の原点復帰方法。
  6. 加工槽をXY軸の原点へ移動させると共に、ワイヤを支持する上ガイドをUV軸の原点へ移動させるワイヤ放電加工機の原点復帰方法において、
    前記上ガイドを、前記ワイヤがXY平面に対して垂直方向に延びるように配置させるワイヤ垂直位置へ移動させる第1ステップと、
    この第1ステップを実行した後、前記加工槽をXY軸の原点へ移動させる第2のステップと、
    この第2ステップを実行した後、前記上ガイドをUV軸原点へ移動させるときに前記上ガイドが前記加工槽に衝突しないようにする衝突回避位置へ前記加工槽を移動させる第3ステップと、
    この第3ステップを実行した後、前記上ガイドをUV軸の原点へ移動させる第4ステップと、
    この第4ステップを実行した後、前記上ガイドを、前記ワイヤがXY平面に対して垂直方向に延びるように配置させるワイヤ垂直位置へ移動させる第5ステップと、
    この第5ステップを実行した後、前記加工槽をXY軸の原点へ移動させる第6ステップとを備えたことを特徴とするワイヤ放電加工機の原点復帰方法。
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