JPH11194806A - 位置決め制御方法、その位置決め制御方法を行うための数値制御装置、ncプログラム作成装置、および記録媒体 - Google Patents
位置決め制御方法、その位置決め制御方法を行うための数値制御装置、ncプログラム作成装置、および記録媒体Info
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Abstract
体の高速化を図ることを目的とする。 【解決手段】ワークおよび工具の相対位置を決定する位
置決め制御方法80は、工作機械に応じた比較基準量を
予め設定する設定ステップ81と、早送り移動指令G0
0による指令量を検出する検出ステップ82と、比較基
準量および指令量を比較する比較ステップ83と、比較
基準量よりも指令量が小さい場合、早送り移動指令G0
0を直線補間指令G01に変更し、比較基準量よりも指
令量が大きい場合、早送り移動指令G00をそのまま実
行し、比較基準量と指令量とが等しい場合、早送り移動
指令G00および直線補間指令G01のいずれかを選択
して実行する判断ステップ84とを備えている。
Description
および工具の位置を決定するために、前記工具および/
または前記ワークを最大速度で所定の位置に移動させる
早送り移動指令と、前記工具および/または前記ワーク
のいずれかを直線補間しながら移動させる直線補間指令
とを備えた位置決め制御方法、その位置決め制御方法を
行う数値制御装置、その位置決め制御方法を実行可能と
するNCプログラム作成装置、およびその位置決め制御
方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録した
コンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
置)により工作機械を制御するワークの加工方法におい
て、ワークおよび工具の相対的な位置決め制御を行う場
合、早送り移動指令(G00コード)をNC装置に入力
し、ワークおよび工具のいずれかを相対的に最大速度で
移動させることにより、位置決め制御を高速化してワー
クの加工の高速化を図っていた。位置決め制御において
はワークおよび工具の最終的な相対位置が重要であり、
その過程は問題とされないので、工具等の目標位置を付
加してG00コードをNC装置に入力した場合、図6の
P1の加減速工程に示すように、工具等は、徐々に加速
されて最大速度で移動し、目標位置に近づくと減速して
停止する。ここで、多軸の位置決め制御において、例え
ば、G00X100Y200(工具をX=100mm、Y
=200mmの位置に位置決めせよ。)という指令をする
と、X軸、Y軸、各軸の位置制御は独立して行われる。
そして、位置移動終了後、NC装置では、目標位置と実
際の工具等の位置とを比較するインポジションチェック
が行われる。
うなG00コードによる位置決め制御では、G00コー
ドが加減速工程を含んでいるので、工具等の移動距離が
短いと、図6のP2に示すように、工具等が最大速度に
達しないうちに減速工程に入ってしまい、ワークの位置
決めを行うに際して十分な高速化が図れないという問題
がある。また、G00コードによる位置決め制御では、
上述したように、工具等の停止後、インポジションチェ
ックを行うが、チェックのための時間が必要とされ、や
はり高速化を十分に図ることができないという問題があ
る。特に、比較的短い距離の移動指令をG00コードの
連続で指令した場合、工具等の移動速度が最大まで達せ
ず、かつすべての停止点でインポジションチェックを行
わなければならず、工具等の位置決め制御を含むワーク
の加工全体の高速化を図るのに限界があるという問題が
ある。
図ることのできる位置決め制御方法、その位置決め制御
方法を行うための数値制御装置、NCプログラム作成装
置、および記録媒体を提供することにある。
に、第1発明に係る位置決め制御方法は、工作機械のワ
ークおよび工具の位置を決定するために、前記工具およ
び/または前記ワークを最大速度で所定の位置に移動さ
せる早送り移動指令と、前記工具および/または前記ワ
ークを直線補間しながら移動させる直線補間指令とを備
えた位置決め制御方法であって、前記工作機械に応じた
比較基準量を予め設定する設定ステップと、前記早送り
移動指令による早送り移動の指令量を検出する検出ステ
ップと、前記比較基準量および前記指令量を比較する比
較ステップと、この比較ステップにより、前記比較基準
量よりも前記指令量が小さい場合、早送り移動指令を直
線補間指令に変更し、前記比較基準量よりも前記指令量
が大きい場合、前記早送り移動指令をそのまま実行し、
前記比較基準量と前記指令量とが等しい場合、前記早送
り移動指令および前記直線補間指令のいずれか一方を選
択して実行する判断ステップと、を備えていることを特
徴とする。
装置の制御命令のうち、G01コードに相当する指令を
いい、G01コードにより入力される工具軌跡と実際の
加工軌跡とをチェックし、これらの軌跡のずれを一定の
許容値内に納めながら直線的に移動させる指令である。
具体的には、直線補間指令は、G01コードに続けて目
標地点(X100Y200等)および速度(F20)等
を設定することにより行われる。
れる比較基準量は、以下のような考えに基づいて設定さ
れる。すなわち、今、工具TをX軸方向に100mm、Y
軸方向に200mm移動させる位置決め制御を考える。 G00コードによる移動の場合、図1に示すよう
に、工具Tは、経路G0または経路G1のいずれかを、
X軸駆動機構、Y軸駆動機構それぞれの最大送り速度で
送られ、工具Tが座標X=100、Y=200の位置に
到達すると、インポジションチェックが行われる。
合、工具Tは、経路G1に沿って設定された速度(F=
20等)で直線補間しながら移動する。尚、この場合、
工具Tは直線補間しながら移動しているので、到達後の
インポジションチェックは行われない。 G00コード、G01コードどちらを採用すれば工
具Tを早く移動させることができるかは、それぞれのコ
ードによる移動時間(G00コードの場合インポジショ
ンチェックの時間も含む。)を予測すればよい。
の移動可能範囲およびパラメータ設定された工具等の移
動量の関係、各軸駆動機構の送り最大速度および最大速
度に達するまでの時間、直線補間指令によるパラメータ
設定等を考慮し、位置決め制御の対象となる工作機械に
応じて比較基準量を設定すればよい。尚、設定された比
較基準量は、当該工作機械を制御するNC装置等に記録
しておくのがよい。
される指令量とは、G00コードにより指定される各軸
の移動量を意味し、例えば、G00X100Y200と
いう早送り移動指令であれば、X軸については100、
Y軸については200が指令量となる。
断ステップを備えているので、検出ステップが検出した
指令量が設定した比較基準量よりも小さい場合、すなわ
ち、早送り移動指令(G00)では、工具等を最大速度
で移動させることができないと判断された場合、早送り
移動指令(G00)を直線補間指令(G01)に変更
し、工具等を一定速度で送らせることが可能となる。従
って、工具等を加減速する時間のロスがなくなり、位置
決め制御を高速に行うことが可能となり、ワークの加工
の高速化が図られる。また、この場合、直線補間指令
(G01)により、目標とする工具軌跡と実際の工具軌
跡との間のずれを一定の許容値内に納めて工具等を移動
させているので、工具等が目標位置に達した後にインポ
ジションチェックを行う必要がなく、この点でも位置決
め制御の高速化が図られる。
は、さらに、設定ステップ、比較ステップ、判別ステッ
プを実行開始または実行停止を選択可能とする選択ステ
ップを備えているのが好ましい。すなわち、選択ステッ
プを備えていれば、上述した位置決め制御方法による自
動変換を必要に応じて実行することが可能となるので、
位置決め制御における自動変換が必要のない場合は数値
制御装置等による処理を簡素化して、より柔軟に数値制
御装置を利用することが可能となる。
またはワークの回転軸となる主軸が空気軸受により支承
された工作機械を制御するために用いられるのが好まし
い。すなわち、このような工具またはワークの回転軸と
なる主軸が空気軸受により支承される工作機械では、上
述したワークの加工の高速化が問題とされ、本発明の有
用性が高いからである。
発明に係る位置決め制御方法は、ワークおよび/または
工具の位置を決定するために、前記工具および/または
前記ワークを最大速度で所定の位置に移動させる早送り
移動指令と、前記工具および/または前記ワークを直線
補間しながら移動させる直線補間指令とを備えた位置決
め制御方法であって、前記早送り移動指令による早送り
移動の指令量を検出する検出ステップと、この指令量に
基づいて、前記早送り移動指令による移動時間および前
記直線補間指令による移動時間を予測する予測ステップ
と、両者の移動時間を比較して、前記早送り移動指令お
よび前記直線補間指令のいずれか一方を選択して実行す
る判断ステップとを備えていることを特徴とする。
り移動指令による移動時間、直線補間指令による移動時
間の予測は、工作機械の各軸移動機構の移動可能範囲お
よび工具等の移動距離の関係、各軸駆動機構の送り最大
速度および最大速度に達するまでの時間、直線補間指令
によるパラメータ設定等を勘案して行われる。このよう
な第2発明によれば、予測ステップを備えているので、
第1発明の場合と同様に位置決め制御を高速に行うこと
が可能となるうえ、第1発明の場合に比較して、比較基
準量の設定を行う必要がないので、位置決め制御方法の
実行操作の簡単化が図られる。
ずれかの位置決め制御方法を行うNC装置であって、ワ
ークおよび工具を制御する加工プログラムを入力する加
工プログラム入力部と、この加工プログラム入力部から
入力された加工プログラムを解読して制御信号を出力す
る加工プログラム処理部と、前記いずれかの位置決め制
御方法を実行する実行処理部とを備えていることを特徴
とする。すなわち、このようなNC装置によれば、入力
された加工プログラムのG00コードに応じて前記いず
れかの位置決め制御方法を実行し、適切な早送り移動を
行うことができる。
装置は、前記いずれかの位置決め制御方法を実行可能と
するNCプログラム作成装置であって、ワークおよび工
具を制御する加工プログラムを作成、編集する加工プロ
グラム作成部と、作成された加工プログラムに前記いず
れかの位置決め制御方法を実行可能に組み込む組込処理
部とを備えていることを特徴とする。
は、加工プログラムを自動的に作成するためのAPTシ
ステムを搭載したコンピュータや、画面上の図面データ
を加工プログラムに変換する機能を有するCAD/CA
Mシステムを搭載したコンピュータ等が考えられる。ま
た、CADシステムを搭載し、加工プログラム作成機能
を有するNC装置等も考えられる。すなわち、このよう
なNCプログラム作成装置であれば、組込処理部により
加工プログラムに前記いずれかの位置決め制御方法が実
行可能に組み込まれるので、加工プログラムが入力され
るNC装置の設定によらず、当該NC装置に上述した位
置決め制御方法を実行させることが可能となり、汎用性
が大幅に向上する。
れかの位置決め制御方法を実行させるためのプログラム
を記録していることを特徴とする。ここで、記録媒体と
は、要するにNC装置、コンピュータ等のNCプログラ
ム作成装置等で読み取り可能な記録媒体をいい、紙テー
プに情報孔を形成したいわゆるNCテープの他、ハード
ディスクやフロッピーディスク等の磁気記録媒体、CD
−ROMやCD−R(Conpact Disk Re
cordable)等の光記録媒体、フラッシュメモリ
等の記録媒体をも含むものである。
た位置決め制御方法を実行させるプログラム本体の他、
バージョン情報、作成者等のプログラム群を管理する情
報や、プログラム読み出し側のOS(オペレーティング
システム)等に依存する情報、例えばプログラムをOS
上で識別表示するアイコン等の情報をも記録し得る。さ
らに、上述した記録媒体は、位置決め制御方法を実行さ
せるプログラムを含む種々のプログラムを、コンピュー
タにインストールするためのプログラムや、当該インス
トールプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプ
ログラムを含めることもできる。
記録媒体を介して種々のNC装置にプログラムをインス
トールすることが可能となるので、上述したプログラム
の汎用性が向上する。特に、記録媒体がOS情報、イン
ストールプログラム、解凍プログラム等を含んでいれ
ば、インストール作業の簡単化が図られるので、プログ
ラムの汎用性は一層向上する。
面に基づいて説明する。図2は本発明に係る位置決め制
御方法により位置決め制御される工作機械を示す斜視図
である。同図に示すように、この工作機械は、NC装置
により制御され、ベース1と、このベース1上に設置さ
れた機械本体11と、この機械本体11の駆動を制御す
る制御手段としてのNC装置41とを備える。
にレベラなどを介して据え付けられたベッド12と、こ
のベッド12の上面に前後方向(Y軸方向)へ移動可能
に設けられたテーブル13と、前記ベッド12の両側に
立設された一対のコラム14,15と、この両コラム1
4,15の上部間に掛け渡されたクロスレール16と、
このクロスレール16に沿って左右方向(X軸方向)へ
移動可能に設けられたスライダ17と、このスライダ1
7に上下方向(Z軸方向)へ昇降可能に設けられたスピ
ンドルヘッド18と、前記コラム14,15間の前面部
を覆うように設けられ内部が透視可能でかつ上端を支点
として上下方向へ開閉可能なスプラッシュガード19と
から構成されている。
案内するガイド(図示省略)とともに、テーブル13を
Y軸方向へ移動させるY軸駆動機構21が設けられてい
る。Y軸駆動機構21としては、サーボモータと、その
サーボモータによって回転する送りねじ軸とからなる送
りねじ機構が用いられている。前記各コラム14,15
は、側面形状が、上部に対して下部が広くなった略三角
形状に形成されている。これにより、下部が安定した構
造であるから、スピンドルヘッド18が高速回転するも
のであっても、振動の発生を低減できる。
17を移動可能に案内する2本のガイドレール23が設
けられているとともに、スライダ17をX軸方向へ移動
させるX軸駆動機構24が設けられている。前記スライ
ダ17には、前記スピンドルヘッド18をZ軸方向へ案
内するガイド(図示省略)とともに、スピンドルヘッド
18をZ軸方向へ昇降させるZ軸駆動機構25が設けら
れている。これらの駆動機構24,25についても、前
記Y軸駆動機構21と同様に、サーボモータと、そのサ
ーボモータによって回転する送りねじ軸とからなる送り
ねじ機構が用いられている。
ように、空気軸受スピンドルヘッドによって構成されて
いる。つまり、前記クロスレール16に昇降自在に設け
られ前記Z軸駆動機構25によって昇降されるハウジン
グ31と、このハウジング31に空気軸受32,33,
34を介して回転可能かつZ軸方向と平行に支承され途
中にフランジ35Aを有する主軸35と、この主軸35
を回転駆動させるモータ36とを備えた空気軸受スピン
ドルヘッドによって構成されている。これにより、主軸
35は、30000〜50000rpmで高速回転でき
るようになっている。
には、主軸35に向かって軸直交方向から空気を吹き出
す吹出口37が複数形成されている。これらの各吹出口
37から噴出される空気によって主軸35をラジアル方
向に支持するラジアル軸受が形成されている。また、前
記空気軸受33,34の互いに対向する軸方向端面に
は、主軸35のフランジ35Aに向かって空気を噴出す
る吹出口38が複数形成されている。これらの各吹出口
38から噴出される空気によって主軸35をスラスト方
向に支持するスラスト軸受が形成されている。なお、図
2において、39は各吹出口37,38に高圧空気を供
給する給気通路、40は排気通路、Tはエンドミルなど
の回転工具である。
入力部42と、RAM43と、ROM44と、CPU4
5と、サーボモータドライバ46とから構成されてい
る。入力部42は、NCテープリーダ、キーボード、ネ
ットワーク通信手段等から構成され、この入力部42か
らワークの加工プログラム61が入力される。RAM4
3は、入力部42により入力された加工プログラム61
および種々のNCの制御に対応するためのパラメータ等
が格納される記憶領域である。尚、このRAM43に
は、NC装置41全体の電源からの電力供給の他、電池
等による電力供給がなされ、NC装置41の停電による
保存データの消滅が防止されている。
れる記憶領域であり、具体的には、早送り移動指令(G
00コード)、直線補間指令(G01コード)を含む準
備機能ワード(Gコード)、工具機能ワード(Tコー
ド)、補助機能ワード(Mコード)等の工作機械に特定
の動作をさせる制御コードが格納されている。CPU4
5は、ROM44の制御コードを使用し、RAM43の
加工プログラム61を解読しつつ、一時的に格納が必要
なデータをRAM43の領域にストアするとともに、解
読した加工プログラム61に基づいて移動指令を算出
し、サーボモータドライバ46に出力する。サーボモー
タドライバ46に出力された移動指令は通信回線47を
介して、上述したX軸駆動機構24、Y軸駆動機構2
1、Z軸駆動機構25に伝達され、これにより、移動指
令に基づいて内部に設けられるサーボモータ48が動作
する。
駆動機構24、Y軸駆動機構21、Z軸駆動機構25に
は、サーボモータ48による実際の移動軌跡をチェック
するために、エンコーダ49が設けられている。そし
て、X軸駆動機構24、Y軸駆動機構21、Z軸駆動機
構25のそれぞれの実際の移動軌跡は、前記サーボモー
タドライバ46を介してCPU45に送られるととも
に、移動指令に基づく工具軌跡と実際の移動軌跡とのず
れは、表示装置62に表示され、オペレータにより確認
可能となっている。
図5に示すフローチャートに示されるようなプログラム
80に基づいて実行される。このプログラム80は、比
較基準量を設定する設定手段81と、指令値を検出する
検出手段82と、比較基準量および指令量を比較する比
較手段83と、この比較手段83による比較結果に基づ
いて工具Tの移動指令を行う判断手段84とを含み構成
されている。尚、プログラム80は、上述したROM4
4に格納され、NC装置41の起動とともに、CPU4
5に呼び出されるようになっている。
ラム80を実行し、機械本体11のX軸駆動機構24、
Y軸駆動機構21を動作させる手順について説明する。 設定手段81により予め比較基準量を設定し、その
設定値をRAM43のパラメータ領域に格納する。尚、
比較基準量は、工作機械の各軸駆動機構21、24の移
動可能範囲およびパラメータ設定された工具T等の移動
量の関係、G00コードにおける送り最大速度および最
大速度に達するまでの時間、直線補間指令によるパラメ
ータ設定等考慮して設定される。すなわち、上述した工
作機械の場合、これらを考慮すると、比較基準量をX軸
方向およびY軸方向とも20と設定される。
m、Y軸方向に200m移動させる場合、G00X100
Y200という位置制御命令を書き込んだ加工プログラ
ム61をNC装置41の入力部42に入力する。 検出手段82により、G00X100Y200とい
う制御コードからX方向の移動量100、Y方向の移動
量200という値を指令量として検出する。 比較手段83によって比較基準量20と指令量10
0、200を比較する。
手段84によって早送り移動指令(G00)、直線補間
指令(G01)いずれの移動指令で工具Tを移動させる
かを判断する。この場合、X軸方向、Y軸方向いずれも
比較基準量の方が小さいので、早送り移動指令G00コ
ードにより工具Tを動作させるのが適切であることが判
る。従って、工具Tは、G00コードにより図1におけ
る移動軌跡G0またはG01に沿ってX=100mm、Y
=200mmまで移動し、実際の工具Tの位置と入力座標
とのずれが所定の範囲内にあるか否かを確認するために
インポジションチェックを行う。
軸方向19mm移動させる場合、G00X10Y19とい
う位置制御命令を書き込んだ加工プログラム61を前述
と同様に入力部42に入力する。 上述と同様に検出手段82、比較手段83によって
比較基準量と指令量とを比較し、判断手段84により、
G00コードのままで実行してよいのか、G01コード
に変更した方がよいのかを判断する。この場合、X1
0、Y19が比較基準量20よりも小さいので、G01
コードにより位置決め制御が行われ、工具Tは、図1の
移動軌跡G1に沿って直線補間をしながら、目標地点X
10Y19まで移動する。
うな効果がある。すなわち、比較基準量に対する指令量
の大小によってG00コード、G01コードのいずれか
の位置決め制御を選択するかを判断する判断ステップを
実行する判断手段84を備えているので、位置決め制御
を高速に行うことができ、位置決め制御を含むワークの
加工全体の高速化を図ることができる。また、指令量が
比較基準量よりも小さい場合、G01コードによって位
置決め制御が行われ、このG01コードではインポジシ
ョンチェックを行う必要がないので、その分位置決め制
御の高速化を図ることができる。特に、G00X10Y
19のように短い距離の移動が連続する場合、インポジ
ションチェックを省略することのできる本実施形態に係
る位置決め制御方法の有用性は高い。
する設定手段81によって種々の値に設定可能となって
いるので、工作機械等の仕様に応じて適切な比較基準量
を設定することができ、プログラム80は汎用性の極め
て高いものとなっている。そして、主軸35が空気軸受
32,33,34に支承され、高速加工を必要とする工
作機械を制御対象としているので、本発明に係る位置決
め制御方法を採用することの有用性が高い。
るものではなく、次に示すような変形をも含むものであ
る。すなわち、前述の実施形態では、プログラム80は
NC装置41の起動とともにCPU45に呼び出され、
G00コードの入力とともに自動的にプログラム80が
実行するように構成されていた。しかし、これに限ら
ず、図5における設定手段81の前に設定ステップ〜判
断ステップを実行開始または停止とする選択ステップを
設けてもよい。
が格納される領域の内、G70番台等の未設定領域にプ
ログラム80を実行するか否かの指示コードを予め設定
しておくことが考えられる。また、NC装置41のRA
M43、ROM44の中にプログラム80の実行の可否
を判断するための基準値(装置固有の値として設定さ
れ、上述した比較基準量とは異なるもの)を予め設定し
ておいてもよい。このような選択ステップを備えていれ
ば、本発明に係る位置決め制御方法を数値制御装置内で
必要に応じて実行することができるので、位置決め制御
における自動変換が必要のない場合はNC装置の処理を
簡素化して、より柔軟にNC装置を利用することができ
る。
御方法では、比較基準量を設定ステップにより設定し、
検出ステップにより検出された指令量と比較することに
より、G00コード、G01コードのいずれを選択する
かを判断していた。しかしながら、本発明の目的を達成
できる位置決め制御方法はこれに限らず、設定ステップ
を省略し、検出ステップにより検出された指令量に基づ
いて、G00コードによる移動時間、およびG01コー
ドによる移動時間を予測する予測ステップと、両者の予
想された移動時間を比較していずれかのコードを選択し
て実行する判断ステップとを備えた位置決め制御方法で
あってもよい。すなわち、予測ステップを備えているの
で、第1発明の場合と同様に位置決め制御を高速に行う
ことが可能となるうえ、前述の実施形態に係る位置決め
制御方法のように、オペレータが比較基準量を設定する
作業が省略され、位置決め制御方法の実行操作の簡単化
を図ることができる。
御方法を実行させるプログラム80は、NC装置41に
記録され、実行されていたが、これに限られない。すな
わち、APTシステムやCADシステムを搭載し、加工
プログラムを作成するNCプログラム作成装置におい
て、作成された加工プログラムに本発明に係る位置決め
制御方法を実行可能に組み込む組込処理部が設けられた
場合であっても、前述の実施形態に係る効果と同様の効
果を享受することができる。さらに、NC装置の設定に
よらず、本発明に係る位置決め制御方法を実行すること
ができるので、本発明に係る位置決め制御方法の利用性
が向上する。
80は、NC装置41のROM44の領域に記録されて
いたが、これに限らず、プログラム80がRAM43に
格納されるようなNC装置に本発明を利用しても前述の
実施形態で述べた効果と同様の効果を享受することがで
きる。ここで、本発明に係る位置決め制御方法を実行さ
せるプログラムは、フロッピーディスク等の磁気記録媒
体、CD−ROM等の光記録媒体等に記録され、NC装
置の入力部から必要に応じて入力可能となっているのが
好ましい。このようなプログラムが記録された記録媒体
であれば、記録媒体を介して種々のNC装置にプログラ
ムをインストールすることができ、プログラムの汎用性
が一層向上する。
方法を実行させるプログラム80は、当該プログラム8
0がインストールされたNC装置41の動作自体を制御
するものであったがこれに限られない。すなわち、ネッ
トワーク上で外部端末からプログラムをインストール
し、実際の制御がネットワーク上のホストコンピュータ
によって遂行されるものであっても、ネットワークを介
して外部の記録媒体から、プログラムを含む情報群を出
力装置に供給するような構成であっても、本発明を利用
することができ、前述の実施形態の効果と同様の効果を
享受することができる。
は、前述の実施形態のように1つの機器から構成される
装置に利用するばかりでなく、複数の機器から構成され
るシステムに適用してもよい。この場合、本発明を達成
するためのソフトウエアによって表されるプログラムを
格納した記録媒体を当該システムに読み出すことによっ
て、そのシステムが本発明の効果を享受することが可能
となる。
ク上のデータベースから通信プログラムによりダウンロ
ードして読み出すことによって、そのシステムが本発明
の効果を享受することが可能となる。尚、このようなプ
ログラムの読み出しは、1つの機器から構成される装置
であっても、採用することが可能である。その他、本発
明の実施の際の具体的な構造および形状等は本発明の目
的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
制御装置、NCプログラム作成装置、および記録媒体に
よれば、判断ステップにより移動距離に応じた適切な位
置決め制御を行うことができるので、位置決め制御を含
むワークの加工時間を大幅に低減することができる。
を示す平面図である。
である。
である
式図である。
フローチャートである。
変化を表すグラフである。
Claims (7)
- 【請求項1】工作機械のワークおよび工具の位置を決定
するために、前記工具および/または前記ワークを最大
速度で所定の位置に移動させる早送り移動指令と、前記
工具および/または前記ワークを直線補間しながら移動
させる直線補間指令とを備えた位置決め制御方法であっ
て、 前記工作機械に応じた比較基準量を予め設定する設定ス
テップと、 前記早送り移動指令による早送り移動の指令量を検出す
る検出ステップと、 前記比較基準量および前記指令量を比較する比較ステッ
プと、 この比較ステップにより、前記比較基準量よりも前記指
令量が小さい場合、早送り移動指令を直線補間指令に変
更し、 前記比較基準量よりも前記指令量が大きい場合、前記早
送り移動指令をそのまま実行し、 前記比較基準量と前記指令量とが等しい場合、前記早送
り移動指令および前記直線補間指令のいずれか一方を選
択して実行する判断ステップと、を備えていることを特
徴とする位置決め制御方法。 - 【請求項2】請求項1に記載の位置決め制御方法におい
て、 前記位置決め制御方法は、さらに、前記設定ステップ、
前記検出ステップ、前記比較ステップ、および前記判断
ステップを実行開始または実行停止を選択可能とする選
択ステップを備えていることを特徴とする位置決め制御
方法。 - 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の位置決め
制御方法において、 前記工具または前記ワークの回転軸となる主軸が空気軸
受により支承された工作機械を制御するために用いられ
ることを特徴とする位置決め制御方法。 - 【請求項4】ワークおよび工具の位置を決定するため
に、前記工具および/または前記ワークを最大速度で所
定の位置に移動させる早送り移動指令と、前記工具およ
び/または前記ワークを直線補間しながら移動させる直
線補間指令とを備えた位置決め制御方法であって、 前記早送り移動指令による早送り移動の指令量を検出す
る検出ステップと、 この指令量に基づいて、前記早送り移動指令による移動
時間、および前記直線補間指令による移動時間を予測す
る予測ステップと、 両者の移動時間を比較して、前記早送り移動指令および
前記直線補間指令のいずれか一方を選択して実行する判
断ステップとを備えていることを特徴とする位置決め制
御方法。 - 【請求項5】請求項1〜請求項4のいずれかに記載の位
置決め制御方法を行う数値制御装置であって、ワークお
よび工具を制御する加工プログラムを入力する加工プロ
グラム入力部と、この加工プログラム入力部から入力さ
れた加工プログラムを解読して制御信号を出力する加工
プログラム処理部と、この加工プログラムに基づいて前
記いずれかの位置決め制御方法を実行する実行処理部と
を備えていることを特徴とする数値制御装置。 - 【請求項6】請求項1〜請求項4のいずれかに記載の位
置決め制御方法を実行可能とするNCプログラム作成装
置であって、ワークおよび工具を制御する加工プログラ
ムを作成、編集する加工プログラム作成部と、作成され
た加工プログラムに前記いずれかの位置決め制御方法を
実行可能に組み込む組込処理部とを備えていることを特
徴とするNCプログラム作成装置。 - 【請求項7】請求項1〜請求項4のいずれかに記載の位
置決め制御方法を実行させるためのプログラムを記録し
たコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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1999
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