JP3990441B1 - 数値制御装置付き工作機械の自動工具交換方法及び自動工具交換装置 - Google Patents

数値制御装置付き工作機械の自動工具交換方法及び自動工具交換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3990441B1
JP3990441B1 JP2007055563A JP2007055563A JP3990441B1 JP 3990441 B1 JP3990441 B1 JP 3990441B1 JP 2007055563 A JP2007055563 A JP 2007055563A JP 2007055563 A JP2007055563 A JP 2007055563A JP 3990441 B1 JP3990441 B1 JP 3990441B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
turret
spindle head
tool
spindle
rotation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007055563A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007290113A (ja
Inventor
邦夫 小嶋
明彦 藤元
猛 小宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FANUC Corp
Original Assignee
FANUC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FANUC Corp filed Critical FANUC Corp
Priority to JP2007055563A priority Critical patent/JP3990441B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3990441B1 publication Critical patent/JP3990441B1/ja
Publication of JP2007290113A publication Critical patent/JP2007290113A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23QDETAILS, COMPONENTS, OR ACCESSORIES FOR MACHINE TOOLS, e.g. ARRANGEMENTS FOR COPYING OR CONTROLLING; MACHINE TOOLS IN GENERAL CHARACTERISED BY THE CONSTRUCTION OF PARTICULAR DETAILS OR COMPONENTS; COMBINATIONS OR ASSOCIATIONS OF METAL-WORKING MACHINES, NOT DIRECTED TO A PARTICULAR RESULT
    • B23Q3/00Devices holding, supporting, or positioning work or tools, of a kind normally removable from the machine
    • B23Q3/155Arrangements for automatic insertion or removal of tools, e.g. combined with manual handling
    • B23Q3/1552Arrangements for automatic insertion or removal of tools, e.g. combined with manual handling parts of devices for automatically inserting or removing tools
    • B23Q3/15526Storage devices; Drive mechanisms therefor
    • B23Q3/15534Magazines mounted on the spindle

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Automatic Tool Replacement In Machine Tools (AREA)

Abstract

【課題】工具交換動作による衝撃の発生を簡単な構成で抑制する。
【解決手段】腕部材2に回動軸18を中心に回動するタレット38を設ける。該タレット38は複数の工具を保持する。主軸頭34にはタレット38に設けたスイングローラ21と協動するスイングカムCSを備える。主軸頭34が下動するとタレット38はスイングローラ21とカムCSの作用により回動し、図1に示す状態で工具交換を行う。このとき発生する衝撃を緩和させるために、主軸頭34の移動速度を制御する。タレット38の理想的なスイング速度パターンを求める。このスイング速度パターンから各時間毎のタレット38のスイング位置を求める。その位置におけるスイングローラ21とカムCSの位置より主軸頭34の位置を求める。求めた主軸頭34の位置より主軸頭の速度パターンを求めて、この速度パターンで主軸頭34を制御する。理想的なスイング速度パターンが実現できるから衝撃は発生しない。
【選択図】図1

Description

本発明は、工作機械で使用する工具を自動的に交換する自動工具交換方法、装置に関し、特に、数値制御装置付き工作機械における自動工具交換方法及び装置に関する。
数値制御装置で制御される工作機械のCNCドリルに使用される自動工具交換装置は、ドリルが取り付けられる主軸の上下動を利用して、タレットに保持された工具と主軸に取り付けられた工具を交換するようにしている。この工具交換に要する時間を短くし、かつ工具交換時に発生する衝撃を緩和するために、工具交換時にタレットが主軸への接近、離反のためにスイングするとき、タレットを主軸頭の移動方向と同じ方向に移動させて、タレットと主軸の相対速度の差を少なくして、移動中に生じる衝撃を緩和させるものが知られている(特許文献1参照)。
又、工具マガジンに複数のグリップアームを該グリップアームで工具ホルダを保持し、主軸の上下動を利用して、グリップアームを揺動させて主軸に取り付けられた工具ホルダを交換するものにおいて、工具交換領域になると、主軸の動作速度を低速にするようにして、工具交換領域内を移動するときに発生する機械的衝突の衝撃を小さくするようにした工具交換装置も知られている(特許文献2参照)。
図11は、この工具交換時の工具交換動作にともなう衝撃を緩和した特許文献1に記載された自動工具交換装置の概要図である。
自動工具交換装置は、腕部材2の先端部に、外周に複数のグリップ28を有し該グリップ28により工具を保持するタレット38とを備えている。タレット38は、割り出し動作により所望の工具を選定するために減速装置39を具備し、主軸のスピンドルギア32と係合するタレットギア30を介して入力された回転を減速してタレット38を回転させるように構成されている。タレット38は、複数のグリップ28を介して工具ホルダ36を保持し、その背面にはクランク4が固定されている。
また、主軸頭34は、加工に使用される工具が装着される主軸を回転自在に保持し、支柱1上を鉛直方向(Z軸方向)に上下動可能に構成されている。主軸頭34には、クランク4及びタレット38を回動軸18の回りで回動させスイング動作させるためのスイングカムCS、同クランク4及びタレット38を上下動させるためのリフトカムCLとを具備している。スイングカムCSは、直線部分CSaと曲線部分CSb、次に直線部分CScを備えている。また、リフトカムCLは直線部分CLaと曲線部分CLbを備えている。
クランク4の一端は回動軸18に回転自在に軸支され、他端は、スイングカムCSと協働するスイングローラ21が、回転自在に取着されている。また、同クランク4の中央部には、付勢手段26が取着されており、同クランク4は、前記回動軸18を中心として図11において、反時計方向に付勢されている。つまりスイングローラ21は、付勢手段26によりスイングカムCSのカム面上に付勢されるように構成されている。
回動軸18はリフトスライダ16と連結されており、該リフトスライダ16は、腕部材2に固定されたリニアガイド40に沿って鉛直方向に上下動可能に構成されている。リフトスライダ16の他方の端部には、リフトリンク14が取り付けられており、該リフトリンク14はリフトスライダ16と一体的に上下に動作するように構成されている。前記リフトリンク14の他方の端部には、リフトレバーの2本の腕部材8、6を有し回転軸10を中心として回動可能なリフトレバーが、回動自在に取着されている。回転軸10は前記腕部材2に水平に取着されており、前記リフトレバー6、8は、回転軸10を中心として回動可能に取着されている。リフトレバーの腕部材6の先端には、前記リフトカムCLと係合するリフトローラ22が回転自在に取着されている。リフトローラ22が、前記リフトカムCLとの係合により、リフトレバー6、8が回転軸10を中心として回動することにより、前記リフトリンク14及びリフトスライダ16を図中、上下に動作させ、タレット38を上下動させることになる。
主軸頭34は、Z軸サーボモータ41で駆動され、図11では、主軸頭34がZ軸原点にある状態を示している。加工中においては、主軸頭34は、下動した位置にあり、スイングローラ21は、スイングカムCSの直線部分CSaと当接し、クランク4及びタレット38を回動軸18の回りに図11の状態から時計方向に回動させて、タレット38が主軸から離反した状態に保持されている。また、リフトローラ22もリフトカムCLの直線部分CLaに当接している。
この加工中の状態において、工具交換指令が入力されると、Z軸サーボモータ41によりZ軸が駆動され、主軸頭34は、上動を開始し、スイングローラ21が、スイングカムCSのスイング動作開始位置、すなわち曲線部分CSbの開始位置に移動すると、ここで、Z軸(主軸頭34)は停止し、主軸のオリエンテーションを開始し、主軸から工具(工具ホルダ36)を着脱させる回転位置に主軸を位置決めする。そして、オリエンテーション終了によりZ軸(主軸頭34)は再び上動を開始する。Z軸(主軸頭34)の上動によりスイングローラ21は、スイングカムCSの曲線部分CSbを移動し、タレット38は、回動軸18を中心として反時計回りの方向に回動させるスイング動作を開始する。スイングカムCSの曲線部分CSbは、グリップ28の先端が主軸のスピンドルギア32と接触せずに前記工具ホルダ36のV溝に接近し、グリップ28の先端部に具備されたローラがV溝に係合した後は、同ローラがV溝上を正確に移動するような形状とされている。
Z軸(主軸頭34)の上動で、スイングローラ21は、曲線部分CSbを通過し、直線部のCScに移動し、スイング動作は終了する。
一方、スイング動作の減速時においてリフトローラ22はリフトカムCLの曲線部分CLbとの係合により、前記リフトレバー6、8を回転軸10の回りに時計方向に回動させ、リフトリンク14及びリフトスライダ16を上動させ、クランク4及びタレット38をZ軸(主軸頭34)の上動々作に対して同一方向に加速する。その結果スイング動作終了近傍では、タレット38もZ軸(主軸頭34)の上動方向に移動し相対速度がほぼ0となりグリップ28と工具ホルダ36の係合等による衝撃が発生しないように構成されている。
スイング動作終了後、Z軸(主軸頭34)は早送りでタレット割り出し点へ上動し、同時に前記タレット38は、工具ホルダ36を主軸から抜き取るためのリフト動作を開始する。スイングローラ21はスイングカムCSの平坦部CScを移動し、リフトローラ22は、曲線部CLbの頂点位置から元に戻る方向に移動することになり、リフト加速度が主軸頭34の移動方向(上動方向)とは反対向きとなり、スイング動作終了時においてクランク4及びタレット38の主軸頭34に対し相対的に下方に移動して、工具ホルダ36を主軸から抜き取ることになる。
Z軸(主軸頭34)の上動々作終了後、スピンドルギア32と減速装置39のタレットギア30とが係合した状態で、主軸が回転して所望の工具の割り出しが実行される。タレット割り出し動作終了後、Z軸(主軸頭34)は上述した順序とは逆の順序でZ軸(主軸頭34)を下動する。従って、グリップ28から主軸が工具ホルダ36を受承する際には、Z軸(主軸頭34)の下動々作の速度と、タレット38の相対速度は減少しほぼ0となる。前記タレット38の戻りスイング動作終了と共に主軸頭34が元の位置に復帰して工具交換動作が終了する。
図12は、このZ軸(主軸頭34)の移動(図12(a))とタレット38のスイング動作の移動速度パターンの説明図(速度線図)(図12(b))である。この図12では、Z軸(主軸頭34)の上動時におけるタレット38のスイング開始点から、Z軸(主軸頭34)が下動しスイングが終了するまでの速度変化を示している。
この図12で示されるように、従来の工具交換装置では、タレット38のスイング動作を実行する間、Z軸(主軸頭34)を比較的低速の一定速度で移動させている。このZ軸(主軸頭34)の移動をリフトカムCLによりタレット38を支承するリフトスライダの上下方向の移動に変換し、タレット38をZ軸(主軸頭34)と同じ方向に移動させることにより、Z軸(主軸頭34)とタレット38の相対移動速度を減少させほぼ0とすることによって、タレット38のスイング終了時に衝撃を生じないようにしている。
特許第2535479号公報 特開2006−272473号公報
工具交換動作によって衝撃が発生しないようにした上述した従来の自動工具交換装置においては、タレット38をスイング動作させて主軸に接近または退避するとき、タレット38を上下方向に移動させて主軸頭34に対して相対的に移動させ、タレット38と主軸頭34との相対速度を減少(速度差0)させ、衝撃を緩和させるためのカム機構を必要としている。すなわち、リフトレバー8、リフトリンク14、リフトスライダ16、リフトローラ22、リニアガイド40、リフトカムCLを必要とする。しかし、工作機械は加工によって切粉が発生する。この切粉はカム溝(CL)に付着するため、カム溝(CL)頭の清掃を必要とする。この清掃が不十分な場合や、リフトローラ22の潤滑状態が不十分な場合には、カム溝(CL)、リフトローラ22等の摩耗が生じる場合があった。又、そのような場合には、タレット38の円滑なスイング動作が損なわれ、結果としてカムやリフトローラの交換が必要となっていた。
さらに、上述したタレット38を上下方向に移動させるカム機構(リフトレバー8、リフトリンク14、リフトスライダ16、リフトローラ22、リニアガイド40、リフトカムCL)より、工具交換機構全体が複雑になり、部品のコスト及び組立てに要するコストが高くなる等の不利な面を有している。
そこで、本発明の目的は、簡単な構成で工具交換動作による衝撃の発生を抑制できる数値制御装置付き工作機械の自動工具交換方法及び装置を提供することにある。
本願請求項1に係る発明は、主軸を回転自在に支持し上下動する主軸頭と、周上に複数のグリップが配設され各グリップにより工具を保持すると共に所定の回転軸の回りに回転自在に軸支されたタレットを具備し、該タレットの割り出し動作により所定の交換位置を割り出すと共に、前記主軸頭の上下動により前記タレットを回動軸の回りに前記主軸に対して接近、離反の回動動作させ、前記主軸に装着された工具と所望の工具との間で工具交換する数値制御装置付き工作機械の自動工具交換装置における工具交換方法であって、前記タレットの主軸への接近時の回動動作速度パターンが回動動作の回動終了点に滑らかに減速されるパターンに、又、前記タレットが主軸から離反するときの回動動作速度パターンが回動動作の開始から滑らかに加速されるパターンになるようにタレットの回動動作の目標速度パターンを決め、該目標速度パターンより時間に対するタレットの回動位置を求め、該求めた時間に対するタレットの回動位置に基づいて時間に対する主軸頭の位置を求め、該求めた時間に対する主軸頭の位置に基づいて、主軸頭の移動プログラムを作成し、該プログラムで主軸頭を駆動制御することによって、工具交換を行うことを特徴とするものである。
又、請求項2〜9に係る発明は、主軸を回転自在に支持し上下動する主軸頭と、周上に複数のグリップが配設され各グリップにより工具を保持すると共に所定の回転軸の回りに回転自在に軸支されたタレットを具備し、該タレットの割り出し動作により所定の交換位置を割り出すと共に、前記主軸頭の上下動により前記タレットを回動軸の回りに前記主軸に対して接近、離反の回動動作させ、前記主軸に装着された工具と所望の工具との間で工具交換する数値制御装置付き工作機械の自動工具交換装置において、請求項1に係る発明は、前記主軸頭が上下方向へ移動する際の少なくとも前記タレットが前記回動動作する区間を複数の移動区間に分割して、前記タレットの主軸への接近時の回動動作速度パターンが回動動作の回動終了点に滑らかに減速されるパターンで、前記タレットが主軸から離反するときの回動動作速度パターンが回動動作で開始から滑らかに加速されるパターンで構成され、該タレットの回動動作速度パターンが目標速度パターンとなるように、前記タレットの主軸への接近時の回動動作の回動終了点及び前記タレットが主軸から離反時の回動開始点では最低速度となる主軸頭の動作データを各区間毎に記憶する記憶手段と、前記タレットが前記回動動作する区間では、前記記憶手段に記憶された主軸頭の動作データに基づいて、前記主軸頭を上下に移動させる主軸頭駆動手段とを有することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、前記記憶手段に記憶する主軸頭の動作データにおける前記最低速度はゼロとするものであり、請求項4に係る発明は、前記記憶手段に記憶する主軸頭の動作データを、分割した区間のブロックでの移動量と速度とし、前記主軸頭駆動手段は、各区間のブロックから読み出した移動量と速度に基づいて、前記主軸頭を駆動するものとした。さらに、請求項5に係る発明は、前記タレットが前記回動動作する区間の分割を、前記数値制御装置が各制御軸に移動指令を分配する分配周期の間隔での分割とし、前記記憶手段に記憶する主軸頭の動作データは、各分配周期における移動量とし、前記主軸頭駆動手段は、分配周期毎に記憶手段から読み出した移動量で前記主軸頭を駆動するものとした。
請求項6に係る発明は、タレットの回動動作の目標速度パターンより、時間に対するタレットの回動位置を求め、該求めた時間に対するタレットの回動位置に基づいて時間に対する主軸頭の位置を求め、該求めた時間に対する主軸頭の位置に基づいて、前記動作データを求められたものとした。請求項7に係る発明は、タレットの回動動作の目標速度パターンを積分して時間に対するタレットの回動位置として求めたものとした。
請求項8に係る発明は、前記タレットを前記回動軸の回りに前記主軸に対して接近、離反の回動動作を、カム機構で行うものとした。又、請求項9に係る発明は、前記カム機構において、前記主軸頭の位置を、前記求めたタレットの回動位置に対して、カムローラとカムが接触する主軸頭の位置に基づいて求めたものとした。
タレットのスイング動作を理想化するように主軸頭の移動速度を制御したので、俊敏で高速な工具交換動作が達成される。同時に従来必要であったリフト機構が不要となり、リフト機構の構成部品の耐久性に関する問題がなくなる。また、リフト機構が削除されたことで、機構の構成が極めてシンプルになり、工具交換装置に用いられる部品のコスト、及び装置の組立てに要するコストが大幅に削減される。これにより、さらに低価格な工作機械を得ることができる。
図1は、本発明の実施形態における自動工具交換装置の概要図である。図11に示した従来の自動工具交換装置と同じ要素は同一符号を付している。図11に示した従来の自動工具交換装置と相違する点は、工具交換動作時にタレット38を上下方向に移動させるリフト機構が設けられていない点である。すなわち、図11に示したリフトレバー8、リフトリンク14、リフトスライダ16、リフトローラ22、リニアガイド40、リフトカムCLは設けられておらず、また、クランク4を回動自在に軸支する回動軸18が腕部材2に固定されたブラケット42に取り付けられている点で相違し、他は、図11に示した従来の自動工具交換装置と同じ構成である。
動作においても、工具交換動作時にタレット38をスイングさせるときタレット38を上下動させるリフト動作がなくなる点で相違し、このリフト動作の変わりに、主軸頭34を駆動するZ軸の移動速度を衝撃が発生しないように制御するようにした点において本発明は特徴を有するものである。
図2は、工具交換動作時の動作説明図である。図2(a)は加工動作中の状態を示し、Z軸(主軸頭34)は、下降した加工領域にある。そこで、工具交換指令が入力されると、Z軸(主軸頭34)は、上動を開始し、スイングローラ(カムローラ)21が、スイングカムCSがスイング動作開始する曲線部分の開始位置CSbのZ軸原点でその移動を停止し、主軸のオリエンテーションが行われる(図2(b)の状態)。その後、再び上動を開始する。Z軸(主軸頭34)の上動によりスイングローラ21は、スイングカムCSの曲線部分CSbを移動し、タレット38は、回動軸18を中心として反時計回りの方向に回動させるスイング動作を開始し、グリップ28の先端が工具ホルダ36のV溝に係合する(図2(c)の状態)。さらなるZ軸(主軸頭34)の上動でタレット38は、主軸頭34に対し相対的に下方に移動して、工具ホルダ36を主軸から抜き取ることになる。この点の動作は図11に示した従来の自動工具交換装置と同じである。
Z軸(主軸頭34)の上動々作終了後、スピンドルギア32と減速装置39のタレットギア30とが係合した状態となる(図2(d)の状態)。この状態で、主軸が回転してタレット38を回転させ、所望の工具の割り出しが実行される。タレット割り出し動作終了後、Z軸(主軸頭34)は上述した順序とは逆の順序でZ軸(主軸頭34)を下動し、グリップ28から主軸が工具ホルダ36を受承する。この工具交換時の動作は、前述した従来の工具交換装置における動作において、タレット38をZ軸移動方向(上下方向)に移動させて衝撃を緩和させるようにした動作がない点で、相違するのみである。
本実施形態は、衝撃を緩和させる動作を、カム機構ではなく、Z軸の送り速度を制御して行う点で相違するものである。
図3は、本実施形態に適用する、タレット38の理想的なスイング動作の速度パターン(速度線図)と、その速度変化を与えるZ軸移動速度パターン(Z軸移動速度線図)を示すものである。ここで、理想的なスイング動作とは、スムーズで衝撃を含まない動作、すなわち加速度の変化率が有限である動作の滑らかな速度パターンを指す。一般的には変形正弦波やサイクロイド等が知られている。本実施例では記述が比較的容易な直線形加減速処理を2段とした公知のベル型加減速(等躍動=加速度の変化率が一定の速度波形)による滑らかな速度パターンを用いる。
この理想的なグラフが示すように、主軸から工具を引き抜く動作を行う前に行われる、グリップ28の先端部に設けられたローラが工具ホルダ36のV溝に係合させるスイング動作において、該スイング動作の終了時にスムーズにスイング速度をゼロにすること、及び工具装着動作後にグリップ28が工具ホルダ36から離脱するときのスイング動作の開始時にスイング速度をゼロからスムーズに加速することが重要であり、このためには、Z軸は一旦停止又は十分に低速にした2段階の移動動作となる。
タレット38のスイング動作が十分に低速である場合は、Z軸の速度変化に関して熟慮する必要はなく、十分に低い速度で移動させることで安定した工具交換動作が達成される。
しかしながら、工作機械の工具交換動作は、非切削時間の短縮のために最小限の時間で動作終了することが加工効率上、要求されており、工具交換に要する時間を長くすることは好ましくない。
短い時間で工具交換を達成するには、衝撃を発生させないスムーズなタレット38のスイング動作と、Z軸(主軸頭34)の移動速度の組み合わせを必要とする。スイング動作は、スイングカムCSのカム面の形状に依存し、その動作速度は、スイングカムCSの移動速度すなわちZ軸(主軸頭34)の移動速度によって決まる。安定した理想的なスイング動作を得るためには、スイングカムCSのカム面の形状に依存してZ軸移動とスイング動作速度の割合が刻一刻変化するために、スイング動作速度の変化とZ軸(主軸頭34)の移動速度は相似にはならない。むしろ、ベル型加減速等のアルゴリズムでは規定できない、図3(b)に示すようにある程度歪んだ速度波形となる。
そこで、まず、理想的なスイング動作の速度線図(速度パターン)を図3(a)に示すように定義し、タレット38をこの速度線図で動作させるものとする。このスイング速度線図を積分して時刻とスイング位置との対応を求める。次いで各時刻におけるスイング位置にタレット38が位置付けられるスイングローラ21が接触すべきスイングカムCSのカム面の位置を求める。すなわちZ軸座標(主軸頭34の位置)を求める。こうして、理想的なスイング速度線図が得られるZ軸位置(主軸頭34の位置)が求められると、各時刻におけるZ軸位置を時間で微分することにより、各時刻におけるZ軸(主軸頭34)の速度を求められる。言い換えると、理想的なスイング動作を、カム面を介してZ軸移動動作に転写するという方法を行う。こうして求めたZ軸(主軸頭34)の速度線図が図3(b)に示すグラフである。スイング動作をベル型加減速等による滑らかな速度パターンを用いると、スイング停止時、開始時において、滑らかにそのスイング動作がゼロに漸次近づくことになるから、これに対応するZ軸(主軸頭34)の速度もゼロ又はゼロに近い低速となる。なお、Z軸(主軸頭34)の速度を必ずしも求める必要はなく、Z軸(主軸頭34)の時間に対する位置が求められれば十分である。
なお、Z軸速度波形に歪みは認められるが機械的に有意な不都合はなく、Z軸移動自体は衝撃のないスムーズな動作であることも図3(b)の速度線図から明らかである。
こうして、Z軸速度線図が得られれば、このZ軸速度線図に基づいてZ軸を駆動するZ軸サーボモータ41を駆動制御すればよい。
本実施形態では、この工具交換時のタレット38のスイング動作、及び主軸に対して工具の引き抜き、装着動作時のZ軸速度線図(速度パターン)を実現するために、このZ軸速度線図(速度パターン)を微小なブロックに細分化する。
図4は、Z軸上動動作の移動区間における速度パターン(速度線図)を微小なブロックに細分化した例を示している。図4では、タレット38のスイング動作時と、工具引き抜き動作時を細分化した例を示しているが、衝撃が発生するのは、タレット38がスイングするときであるから、最小限タレット38がスイングする区間だけを細分化してもよい。
また、工具交換時のZ軸(主軸頭34)の上下動動作区間全てを細分化してもよい。
細分化する方法として、工作機械を駆動制御する数値制御装置による各軸への移動指令を分配する分配周期時間で分割した場合には、各補間周期毎のその周期速度に対応する移動量(分配周期毎の移動量は実質的に速度を意味する)を数値制御装置の記憶手段に設定すればよい。
こうして、求められたZ軸速度線図(速度パターン)が得られるように各補間周期毎のZ軸の移動量が記憶手段に設定登録しておき、工具交換時に、少なくとも、タレット38がスイングする区間、この記憶手段に記憶した各分配周期毎の移動量を各分配周期毎読み出して出力し、Z軸サーボモータ41を駆動制御すれば、Z軸、すなわち主軸頭34は、図3(b)に示したような理想的な速度線図(速度パターン)で動作することになる。その結果、スイングカムCSとスイングローラとの協動によって動作するタレット38のスイング動作は、図3(a)に示すような理想的な速度線図(速度パターン)となり、衝撃を緩和することになる。
この補間周期毎のZ軸の移動量を記憶手段に記憶しておき、このデータを補間周期毎に読み出して出力する方式では、記憶手段の容量を大きくとる必要があることから、タレット38がスイング動作する区間のみ、この記憶手段に移動量を記憶し、記憶手段から移動量を読み出してZ軸を駆動し他の区間は、通常の数値制御の指令で行えばよい。
この例は、分配周期毎の移動量を記憶手段に設定し、該記憶手段に設定した移動量を各分配周期毎読み出してZ軸サーボモータを駆動する、いわゆるパステーブル運転のように実施した例であるが、分配周期時間よりも長い時間で、上述したZ軸速度線図(速度パターン)を複数の区間分割してもよいものである。この場合には、数値制御装置に、それぞれの区間の移動ブロックにおける移動量と移動速度を設定し、工具交換動作が指令された際に、設定された移動量と速度で順次各ブロックの移動を実行するようにすればよいものである。これは、通常のNCプログラムと格別差異はなく、各ブロック毎に速度指令が付加されているという点のみが、特異な点である。この例の場合は、通常の数値制御の指令方式と格別大きな差異がないことから、Z軸(主軸頭34)の上下動の区間全てをこの方式で行ってもよく、または、タレット38がスイング動作するときのみ、データを記憶させてこの方式で行ってもよいものである。
図5は、本実施形態で用いられている数値制御装置の要部概要図である。CPU101は数値制御装置100を全体的に制御するプロセッサである。CPU101は、ROM102に格納されたシステムプログラムを、バス113を介して読み出し、該システムプログラムに従って数値制御装置全体を制御する。RAM103には一時的な計算データや表示データ及びCRTや液晶等で構成される表示器とキーボード等で構成される手動入力手段とからなる表示器/MDIユニット130を介してオペレータが入力した各種データが格納される。SRAM104は図示しないバッテリでバックアップされ、数値制御装置100の電源がオフされても記憶状態が保持される不揮発性メモリとして構成される。SRAM104中には、図示していないインターフェイスを介して読み込まれた加工プログラムや表示器/MDIユニット130を介して入力された加工プログラム等が記憶される。
PMC(プログラマブル・マシン・コントローラ)105は、数値制御装置100に内蔵されたシーケンスプログラムで制御対象物である工作機械の工具交換装置等の補助装置にI/Oユニット106を介して信号を出力し制御する。また、数値制御装置100で制御される制御対象物である工作機械の本体に配備された操作盤の各種スイッチ等の信号を受け、必要な信号処理をした後、CPU101に渡す。
表示器/MDIユニット130は、バス113に直接接続されると共に、手動入力信号用にインターフェイス107を介してバス113に接続されている。
主軸頭34を駆動するZ軸用の軸制御回路109はCPU101からの移動指令量を受けて、Z軸用のサーボアンプ110に出力する。サーボアンプ110はこの指令を受けてZ軸用のサーボモータ132を駆動する。サーボモータ132は位置・速度検出器133を内蔵し、この位置・速度検出器133からの位置、速度フィードバック信号を軸制御回路109にフィードバックし、軸制御回路109はCPU101からの移動指令と、この位置、速度のフィードバックに基づいて位置・速度のフィードバック制御を行う。
また、スピンドル制御回路111はCPU101から主軸回転指令を受けると共に、ポジションコーダ135から主軸モータ134の回転に同期した帰還パルスを受けて速度のフィードバック制御を行い、スピンドルアンプ112にスピンドル速度信号を出力する。スピンドルアンプ112はスピンドル速度信号を受けて、主軸モータ134を指令された回転速度で回転させる。
なお、図5に示した数値制御装置の例は、本発明に関係する要部のみ記載している。主軸頭34を上下動させるZ軸のモータ、その制御系と、主軸モータとその制御系を記載し、他のX軸、Y軸等のモータ、その制御系は省略している。
そこで、前述したように、工具交換動作を通常のNCプログラムで指令するように、指令ブロックに移動量と速度を設定して、順次各ブロックの指令を実行させるようにすればよいものであるが、各種機械に対応し易いように、本発明の第1の実施形態として、タレット38がスイングする区間は、パラメータ設定データに基づいて処理する形態を以下説明する。この第1の実施形態では、タレット38がスイングする区間のZ軸(主軸頭34)の速度線図(速度パターン)を複数の区間に分割し、それぞれの区間の移動ブロックにおける移動量と移動速度をメモリに設定記憶させておき、この設定された移動量と移動速度に基づいて各ブロックの分配移動指令量をZ軸モータに出力するようにした。
この第1の実施形態の場合、図6に示すように、各区間の移動ブロックに対して移動量L1〜LIと速度をパラメータで設定する。この図6に示す例では、全ての区間の移動ブロックに対して同一の基準速度と、各区間毎のオーバライド値(%)を設定することによって速度が設定されている例を示している。また、図7は、この設定データによるZ軸の設定移動速度変化を示している。この図6、図7に示す例は、タレット38を主軸に近づけるようにスイングさせるとき(グリップ28を主軸に取り付けられた工具ホルダ36に係合させるとき)の設定データ例、及びその設定速度変化を示しており、設定速度(Z軸の上昇速度)は、タレット38のスイングが終了する点で0となるように滑らかに漸次、減少するように設定されている。
なお、主軸に新たな工具ホルダ36を装着して、グリップ28をこの工具ホルダ36から離脱させるときに、タレット38をスイングする区間では、スイング開始から滑らかに漸次、増加するように速度が設定されるものである。この点図示は省略している。
図8は、この第1の実施形態において、数値制御装置が実行する処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。
工具交換指令が入力されると、該工具交換指令と共に指令されている工具番号と現在選択中の工具番号が一致しているか判別し(ステップa1)、一致しているときは、Z軸に対してZ軸原点へ移動させる移動指令をZ軸軸制御回路109に出力し、サーボアンプ110を介してZ軸サーボモータ132を駆動し、図2(b)に示すように、Z軸(主軸頭34)をZ軸の原点位置に位置決めする(ステップa21)。そして、スピンドル制御回路111、スピンドルアンプ112を介して主軸モータ134を駆動して、主軸を所定回転位置に位置決めする主軸オリエンテーションを実行し(ステップa22)、工具交換処理を終了する。
一方、指令されている工具番号と現在選択中の工具番号が一致していないときには、図2(b)に示すように、Z軸(主軸頭34)をZ軸の原点位置に位置決めし(ステップa2)、オリエンテーションを実行し主軸を工具(工具ホルダ36)を着脱させる回転位置に主軸を位置決めする(ステップa3)。なお、この実施形態ではステップa2、a3、又はステップa21、a22でZ軸原点に移動させた後、主軸のオリエンテーションを実行するようにしたが、Z軸を原点に移動させている間に主軸をも回転させてオリエンテーションを同時にさせるようにしてもよいものである。
次に、設定データを読み出すための指標iを「1」にセットし(ステップa4)、パラメータ設定されているi区間の移動量と速度指令、オーバライド値を読み出す(ステップa5)。速度指令にオーバライド値をかけて、実速度指令を求め(ステップa6)、読み出した移動量とこの実速度指令に基づいて移動指令の補間分配処理を行いZ軸の分配周期における移動量を求めZ軸制御回路に出力し、Z軸モータを駆動する(ステップa7)。次に当該i区間の移動ブロックで指令された移動量Liの分配が完了したか判断し(ステップa8)、分配が完了しなければ、ステップa7に戻り、分配周期毎の移動量を求めZ軸用の軸制御回路109に出力し、Z軸サーボモータ132を駆動し、Z軸(主軸頭34)を上昇させる。そして、分配が完了すると、指標iを「1」インクリメントし(ステップa9)、該指標iが区間数Iを超えたか判断し(ステップa10)、超えてなければ、ステップa5に戻り、ステップa5〜a10の処理を実行する。
指標iが設定された区間数Iを超え、タレット38のスイング動作が終了すると(図2(c)の状態)、従来と同じように、工具割り出しZ軸座標位置にZ軸(主軸頭34)を早送りして位置決めし、スピンドルギア32と減速装置39のタレットギア30とが係合した状態とする(ステップa11)。この状態では、図2(d)に示すように工具ホルダ36は主軸から抜き取られ、工具ホルダ36と主軸は干渉しない状態となる。その後、従来と同じように、主軸を駆動し、タレット38を回転させ、指令された工具番号の工具割り出しを行う(ステップa12)。次に、早送りでZ軸(主軸頭34)を下降させて割り出した工具を保持する位置に位置決めする(ステップa13)。これにより、新しい工具ホルダ36が主軸に装着されたことになる。
次に、主軸に装着した工具ホルダ36からグリップ28を抜き取るためにタレット38をスイングさせる区間に対する設定データを読み出すための指標jを「1」にセットし(ステップa14)、パラメータ設定されているj区間の移動量と速度指令、オーバライド値を読み出す(ステップa15)。速度指令にオーバライド値をかけて、実速度指令を求め(ステップa16)、読み出した移動量とこの実速度指令に基づいて移動指令の補間分配処理を行いZ軸の分配周期における移動量を求めZ軸制御回路に出力し、Z軸モータを駆動する(ステップa17)。次に当該j区間の移動ブロックで指令された移動量Ljの分配が完了したか判断し(ステップa18)、分配が完了しなければ、ステップa17に戻り、分配周期毎の移動量を求めZ軸サーボモータに出力する。そして、分配が完了すると、指標jを「1」インクリメントし(ステップa19)、該指標jが区間数Jを超えたか判断し(ステップa20)、超えてなければ、ステップa15に戻り、ステップa15〜a20の処理を実行する。
指標jが設定された区間数Jを超え、タレット38のスイング動作が終了すると、この工具交換処理は終了する。
図9は、本発明の第2の実施形態における工具交換処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。この第2の実施形態は、タレット38がスイングする区間のZ軸(主軸頭34)の移動量を分配周期毎に図10に示すようにSRAM104等に設定しておき、タレット38がスイングする区間になると、各分配周期毎にこの移動量を読み出しZ軸に出力するようにしたものである。図10は、各分配周期毎の移動量が設定されたメモリの説明図である。図10(a)は、グリップ28が主軸に取り付けられた工具ホルダ36に挿入されるときにタレット38がスイングするとき、メモリに設定された移動量A1〜AIを説明する説明図であり、図10(b)は、グリップ28が主軸に取り付けられた工具ホルダ36を抜き取るときメモリに設定されたZ軸移動量B1〜BJを説明する説明図である。なお、i、jは、この移動量を読み出す順番を示す指標である。
工具交換指令が入力されると、図9に示す処理を数値制御装置のプロセッサ11は実行する。
このフローチャートにおいて、図8に示した第1の実施形態と相違する点は、ステップb5〜b8、及びステップb12〜b16のタレット38がスイングする区間の処理であり、ステップb1〜b4は図8のステップa1〜a4と同じであり、ステップb9〜b12は図8のステップa11〜a14と同じであるので、この相違する点を主に説明する。
工具交換指令が入力され、指令された工具番号と現在選択中の工具番号が相違するときには、Z軸をZ軸原点に移動させて、主軸のオリエンテーション処理を行い(ステップb1〜b3)、タレット38が主軸に装着されている工具ホルダ36にグリップ28を挿入する方向にスイングする区間の各分配周期毎の移動量が設定されているメモリ位置を指定する指標iを「1」にセットし(ステップb4)、このメモリのi番目の移動量を読み出し(ステップb5)、この移動量をZ軸の軸制御回路に出力しZ軸モータを駆動しZ軸(主軸頭34)を上昇させる(ステップb6)。次に指標iを「1」インクリメントし(ステップb7)、該指標iが移動量の設定数Iを超えたか判断し(ステップb8)、超えてなければ、ステップb5に戻る。以下、指標iが設定数Iを超えるまで、ステップb5〜b8の処理を分配周期毎実行し、Z軸を駆動する。
こうして、タレット38がスイングする区間のZ軸(主軸頭34)の上昇処理が終了し、タレット38のスイングが停止すると、早送りで、工具割り出し位置にZ軸(主軸頭34)を上昇させ、主軸を回転させて指令工具番号の工具割り出しを行い、Z軸(主軸頭34)を下降させて、指令された工具番号の工具ホルダ36を主軸に保持させる(ステップb9〜b11)。
次に、主軸に装着されている工具ホルダ36からグリップ28を抜き出す方向にタレット38をスイングする区間の各分配周期毎の移動量が設定されているメモリ位置を指定する指標jを「1」にセットし(ステップb12)、このメモリのj番目の移動量を読み出し(ステップb13)、この移動量をZ軸の軸制御回路に出力しZ軸モータを駆動しZ軸(主軸頭34)を下降させる(ステップb14)。次に指標jを「1」インクリメントし(ステップb15)、該指標jが移動量の設定数Jを超えたか判断し(ステップb16)、超えてなければ、ステップb13に戻る。以下、指標jが設定数Jを超えるまで、ステップb13〜b16の処理を分配周期毎実行し、Z軸を駆動する。
指標jが設定数Jを超え、グリップ28が主軸に装着されている工具ホルダ36から抜き取られて、タレット38のスイングが終了すると、この工具交換処理は終了する。
以上のような方法によって、スイング動作の円滑な工具交換動作が実行される。なお、微小ブロック間の速度差で衝撃が生じたり、或いはスイング動作やZ軸移動が不安定になるような場合は、既に周知慣用の補間後加減速制御機能でスムーズにされた速度波形とすることが可能であり、衝撃を発生せず、安定したスムーズなスイング動作を実現できるものである。
なお、本実施形態では主軸の上下動に連動してタレットをスイングさせる手段として、カム機構を用いたが、このカム機構に代えて、クランクやリンク等で構成するリンク機構を用いてもよい。
本発明の実施形態における自動工具交換装置の概要図である。 同実施形態における工具交換動作時の動作説明図である。 同実施形態に適用されるタレットの理想的なスイング動作の速度パターンと、その速度変化を与えるZ軸移動速度パターンを示す図である。 同実施形態における速度パターンを微小なブロックに細分化した例の説明図である。 同実施形態で用いられている数値制御装置の要部概要図である。 本発明の第1の実施形態におけるタレットがスイングする区間を分割して各分割区間にパラメータで設定されたデータ例の説明図である。 同パラメータで設定されたデータによるZ軸の設定速度の例である。 同第1の実施形態における工具交換処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態における工具交換処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。 同第2の実施形態におけるメモリに設定されている移動量の説明図である。 従来の自動工具交換装置の概要図である。 同従来の自動工具交換装置における主軸頭の移動とタレットのスイング動作における移動速度パターンの説明図である。
符号の説明
1 支柱
2 腕部材
4 クランク
18 回動軸
21 スイングローラ
26 付勢手段
28 グリップ
30 タレットギア
32 スピンドルギア
34 主軸頭
36 工具ホルダ
38 タレット
39 減速装置
41 Z軸サーボモータ
CS スイングカム

Claims (9)

  1. 主軸を回転自在に支持し上下動する主軸頭と、
    周上に複数のグリップが配設され各グリップにより工具を保持すると共に所定の回転軸の回りに回転自在に軸支されたタレットを具備し、
    該タレットの割り出し動作により所定の交換位置を割り出すと共に、前記主軸頭の上下動により前記タレットを回動軸の回りに前記主軸に対して接近、離反の回動動作させ、前記主軸に装着された工具と所望の工具との間で工具交換する数値制御装置付き工作機械の自動工具交換装置における工具交換方法であって、
    前記タレットの主軸への接近時の回動動作速度パターンが回動動作の回動終了点に滑らかに減速されるパターンに、又、前記タレットが主軸から離反するときの回動動作速度パターンが回動動作の開始から滑らかに加速されるパターンになるようにタレットの回動動作の目標速度パターンを決め、
    該目標速度パターンより時間に対するタレットの回動位置を求め、
    該求めた時間に対するタレットの回動位置に基づいて時間に対する主軸頭の位置を求め、該求めた時間に対する主軸頭の位置に基づいて、主軸頭の移動プログラムを作成し、
    該プログラムで主軸頭を駆動制御することによって、工具交換を行うことを特徴とする工作機械の自動工具交換装置における工具交換方法。
  2. 主軸を回転自在に支持し上下動する主軸頭と、
    周上に複数のグリップが配設され各グリップにより工具を保持すると共に所定の回転軸の回りに回転自在に軸支されたタレットを具備し、
    該タレットの割り出し動作により所定の交換位置を割り出すと共に、前記主軸頭の上下動により前記タレットを回動軸の回りに前記主軸に対して接近、離反の回動動作させ、前記主軸に装着された工具と所望の工具との間で工具交換する数値制御装置付き工作機械の自動工具交換装置において、
    前記主軸頭が上下方向へ移動する際の少なくとも前記タレットが前記回動動作する区間を複数の移動区間に分割して、前記タレットの主軸への接近時の回動動作速度パターンが回動動作の回動終了点に滑らかに減速されるパターンで、前記タレットが主軸から離反するときの回動動作速度パターンが回動動作の開始から滑らかに加速されるパターンで構成され、該タレットの回動動作速度パターンが目標速度パターンとなるように、前記タレットの主軸への接近時の回動動作の回動終了点及び前記タレットが主軸から離反時の回動開始点では最低速度となる主軸頭の動作データを各区間毎に記憶する記憶手段と、
    前記タレットが前記回動動作する区間では、前記記憶手段に記憶された主軸頭の動作データに基づいて、前記主軸頭を上下に移動させる主軸頭駆動手段と、
    を有することを特徴とする数値制御装置付き工作機械の自動工具交換装置。
  3. 前記記憶手段に記憶する主軸頭の動作データにおける前記最低速度はゼロであることを特徴とする請求項2に記載の数値制御装置付き工作機械の自動工具交換装置。
  4. 前記記憶手段に記憶する主軸頭の動作データは、分割した区間のブロックでの移動量と速度であり、前記主軸頭駆動手段は、各区間のブロックから読み出した移動量と速度に基づいて、前記主軸頭を駆動する請求項2又は請求項3に記載の数値制御装置付き工作機械の自動工具交換装置。
  5. 前記タレットが前記回動動作する区間の分割は、前記数値制御装置が各制御軸に移動指令を分配する分配周期の間隔での分割とし、前記記憶手段に記憶する主軸頭の動作データは、各分配周期における移動量であり、前記主軸頭駆動手段は、分配周期毎に記憶手段から読み出した移動量で前記主軸頭を駆動する請求項2又は請求項3に記載の数値制御装置付き工作機械の自動工具交換装置。
  6. 前記動作データは、タレットの回動動作の目標速度パターンより、時間に対するタレットの回動位置を求め、該求めた時間に対するタレットの回動位置に基づいて時間に対する主軸頭の位置を求め、該求めた時間に対する主軸頭の位置に基づいて求められたものである請求項2乃至5の内いずれか1項に記載の数値制御装置付き工作機械の自動工具交換装置。
  7. タレットの回動位置は、タレットの回動動作の目標速度パターンを積分して時間に対するタレットの回動位置として求められたものである請求項6記載の数値制御装置付き工作機械の自動工具交換装置。
  8. 前記タレットを前記回動軸の回りに前記主軸に対して接近、離反の回動動作させるのは、カム機構であることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載の数値制御装置付き工作機械の自動工具交換装置。
  9. 前記主軸頭の位置は、前記求めたタレットの回動位置に対して、カムローラとカムが接触する主軸頭の位置に基づいて求められたものである請求項8記載の数値制御装置付き工作機械の自動工具交換装置。
JP2007055563A 2006-03-27 2007-03-06 数値制御装置付き工作機械の自動工具交換方法及び自動工具交換装置 Active JP3990441B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007055563A JP3990441B1 (ja) 2006-03-27 2007-03-06 数値制御装置付き工作機械の自動工具交換方法及び自動工具交換装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006085711 2006-03-27
JP2007055563A JP3990441B1 (ja) 2006-03-27 2007-03-06 数値制御装置付き工作機械の自動工具交換方法及び自動工具交換装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3990441B1 true JP3990441B1 (ja) 2007-10-10
JP2007290113A JP2007290113A (ja) 2007-11-08

Family

ID=38640083

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007055563A Active JP3990441B1 (ja) 2006-03-27 2007-03-06 数値制御装置付き工作機械の自動工具交換方法及び自動工具交換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3990441B1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014161974A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Brother Ind Ltd 数値制御装置
JP2015054370A (ja) * 2013-09-11 2015-03-23 ファナック株式会社 工作機械の工具交換装置
US9757835B2 (en) 2014-01-08 2017-09-12 Fanuc Corporation Tool changer with cover means
CN110465822A (zh) * 2019-09-04 2019-11-19 浙江瀚镪自动化设备股份有限公司 一种刀库式刀臂及其加工方法

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5136853B2 (ja) * 2008-09-16 2013-02-06 ブラザー工業株式会社 数値制御式工作機械及び数値制御式工作機械の制御プログラム
JP2013205975A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Brother Ind Ltd 数値制御装置、数値制御方法、及び数値制御プログラム
JP6155902B2 (ja) * 2013-06-27 2017-07-05 ブラザー工業株式会社 工作機械
JP6181709B2 (ja) 2015-06-15 2017-08-16 ファナック株式会社 工作機械の制御装置
JP7024561B2 (ja) * 2018-03-30 2022-02-24 ブラザー工業株式会社 工作機械、コンピュータプログラム及び制御方法
JP7339055B2 (ja) * 2019-07-31 2023-09-05 ファナック株式会社 工作機械
KR102624117B1 (ko) * 2022-07-07 2024-01-11 오토캠 테크놀로지 컴퍼니 리미티드 Ai지능형 의사 결정 자동 공구 교환 장치

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0354824Y2 (ja) * 1987-09-11 1991-12-04
JPH0722860B2 (ja) * 1990-03-15 1995-03-15 ブラザー工業株式会社 工作機械の自動工具交換装置
JP2535479B2 (ja) * 1992-06-23 1996-09-18 ファナック株式会社 自動工具交換装置
JP2006272473A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Brother Ind Ltd 工具交換装置、制御方法及びプログラム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014161974A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Brother Ind Ltd 数値制御装置
JP2015054370A (ja) * 2013-09-11 2015-03-23 ファナック株式会社 工作機械の工具交換装置
US9757835B2 (en) 2014-01-08 2017-09-12 Fanuc Corporation Tool changer with cover means
DE102015100009B4 (de) 2014-01-08 2018-06-21 Fanuc Corporation Werkzeugwechsler mit Abdeckungsmittel
CN110465822A (zh) * 2019-09-04 2019-11-19 浙江瀚镪自动化设备股份有限公司 一种刀库式刀臂及其加工方法
CN110465822B (zh) * 2019-09-04 2024-06-07 浙江瀚镪自动化设备股份有限公司 一种刀库式刀臂及其加工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007290113A (ja) 2007-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3990441B1 (ja) 数値制御装置付き工作機械の自動工具交換方法及び自動工具交換装置
EP1839806B1 (en) Automatic tool changing method and device for machine tool controlled by numerical controller
US7847506B2 (en) Machine tool controller
CN1990176B (zh) 具有倍率功能的转塔伺服控制装置及其控制方法
US7899574B2 (en) Machine-tool controller
US7177720B2 (en) Machine tool and method for operating a machine tool
CN109725602B (zh) 数值控制装置及方法、cnc机床、计算机可读信息记录介质
US20100138018A1 (en) Method for producing a parts program
US20110169440A1 (en) Machine tool
JP2007179314A (ja) 工作機械及びそのプログラム変換方法
JP2010123122A6 (ja) 部品プログラムの作成のための方法
CN101563661B (zh) 加工控制装置
US20150134102A1 (en) Method of controlling a gear cutting machine and gear cutting machine
JP5062417B2 (ja) 旋盤装置
JP2006075916A (ja) 工作機械の保護カバー開閉装置
WO2022009797A1 (ja) 数値制御装置及び制御方法
CN104635624A (zh) 用于控制四轴加工设备的数控系统控制方法及其控制系统
JPH0484629A (ja) パンチプレス機械の工具選択方法
JPH0615547A (ja) 工作機械における1本もしくは1本以上の軸線を制御する方法ならびに装置
WO2022138055A1 (ja) 情報処理装置および情報処理プログラム
JP3766747B2 (ja) 位置決め制御方法、その位置決め制御方法を行うための数値制御装置、および記録媒体
JP4606658B2 (ja) 工作機械、その数値制御装置およびその制御方法
JP2019000969A (ja) 数値制御装置
JPS60201852A (ja) マシニングセンタにおける自動工具交換位置の制御方法
JP2021189783A (ja) 制御装置、工作機械、制御方法、及び制御プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070710

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070719

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100727

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3990441

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100727

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110727

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120727

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120727

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130727

Year of fee payment: 6