JPH1144025A - コンクリート型枠パネル及びコンクリート型枠並びにコンクリート型枠の構築方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 左右、上下方向に簡単、確実に連結でき、組
立、取外し作業が、簡単、安全、短時間で行え、能率的
な作業が期待でき、構成簡素で、堅牢で、量産に適し、
低廉で、土木コンクリート構造物の表面を綺麗な装飾部
で構成でき、産業廃棄物を生み出さず、環境問題に役立
つコンクリート型枠パネルを提供する。 【解決手段】 プレキャストコンクリートで形成するパ
ネル基体Ａ１の正面に装飾部１を形成し、背面の一側面
部分に連結用側部ボックス５を複数埋設し、背面の下面
部分に連結用下部ボックス８を複数埋設し、他側面に側
部埋込みナット７を複数埋設し、上面に上部埋込みナッ
ト１０を複数埋設し、挿通孔６に挿通するボルト１３を
側部埋込みナット７に螺着して、左右方向にパネル基体
Ａ１を連結でき、挿通孔９に挿通するボルト１３を上部
埋込みナット１０に螺着して、上下方向にパネル基体Ａ
１を連結できるよう構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、主に、擁壁や、堰
堤等の土木コンクリート構造物を構築する際に用いら
れ、構築後も土木コンクリート構造物の一部となって良
好な景観を提供でき、しかも、能率的な作業が期待でき
るように工夫したコンクリート型枠パネル及びコンクリ
ート型枠並びにコンクリート型枠の構築方法に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の型枠パネルやコンクリー
ト型枠にあっては、例えば、木製或いは金属製の型枠を
利用すると共に、これらを適宜締付け金具やパイプ材等
で固定支持して、コンクリート型枠を構成するものが一
般的である。そして、このコンクリート型枠は、コンク
リートの打設、硬化後に、取外すようにしている。ま
た、土木コンクリート構造物を装飾すべく、その表面に
適宜凹凸を設ける（例えば、擬石模様）ようにするに
は、型枠パネルの表面に、発泡スチロール、シリコン樹
脂、ゴム等を張り付けること等によって行っていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の型枠
パネルを用いたコンクリート型枠による土木コンクリー
ト構造物の構築手段にあっては、コンクリート型枠の組
立作業や、取外し作業に時間と労力がかかり、能率的な
作業が行い難い難点や、取外し作業に於いて、産業廃棄
物を多く生み出す難点もあった。また、土木コンクリー
ト構造物の表面に適宜凹凸を設けるようにすると、樹脂
系の産業廃棄物を多く生み出してしまう難点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、前述
の如き難点等を解消すると共に、コンクリート型枠の組
立作業や、取外し作業が簡単に、安全に、且つ能率的に
行えるようにし、産業廃棄物を生ぜず、環境問題に役立
ち、しかも、外観上体裁の良い土木コンクリート構造物
を提供できるようにすべく創出されたもので、請求項１
記載のコンクリート型枠パネルＡにあっては、土木コン
クリート構造物を構築する際に使用されるコンクリート
型枠パネルＡであって、プレキャストコンクリートの一
体成型によって略矩形厚板状のパネル基体Ａ１を形成
し、このパネル基体Ａ１の正面には適宜装飾部１を形成
し、パネル基体Ａ１の背面の一側面部分には挿通孔６を
備えた連結用側部ボックス５を複数埋設し、パネル基体
Ａ１の背面の下面部分には挿通孔９を備えた連結用下部
ボックス８を複数埋設し、パネル基体Ａ１の他側面には
側部埋込みナット７を複数埋設し、パネル基体Ａ１の上
面には上部埋込みナット１０を複数埋設し、連結用側部
ボックス５の挿通孔６に挿通されるボルト１３を側部埋
込みナット７に螺着せしめることで、左右方向にパネル
基体Ａ１を連結でき、連結用下部ボックス８の挿通孔９
に挿通されるボルト１３を上部埋込みナット１０に螺着
せしめることで、上下方向にパネル基体Ａ１を連結でき
るよう構成する手段を採用した。

【０００５】また、請求項２記載のコンクリート型枠パ
ネルＡにあっては、パネル基体Ａ１の上面には凸部２を
突設し、パネル基体Ａ１の下面には前記凸部２に合致す
る凹部３を凹設する手段を採用した。

【０００６】更に、請求項３記載のコンクリート型枠パ
ネルＡにあっては、パネル基体Ａ１の背面には背面部埋
込みナット１１を複数埋設し、パネル連結具１６やパネ
ルサポート１７等の端部が螺着可能となるように構成す
る手段を採用した。

【０００７】次に、請求項４記載のコンクリート型枠パ
ネルＡにあっては、パネル基体Ａ１の上面には吊上げ用
フック１２を複数突設する手段を採用した。

【０００８】そして、請求項５記載のコンクリート型枠
にあっては、左右方向及び上下方向に連結可能な複数の
コンクリート型枠パネルＡと、下部に配されるコンクリ
ート型枠パネルＡを基礎コンクリート２５に固定するパ
ネル取付金具１５と、その両端がコンクリート型枠パネ
ルＡ背面に装着可能に形成されると共に、適宜間隔で対
向するように配されるコンクリート型枠パネルＡ相互間
に横架配設されるパネル連結具１６と、その一端がコン
クリート型枠パネルＡ背面に装着可能に形成されると共
に、その他端が基礎コンクリート２５或いはパネル取付
金具１５に固定可能なパネルサポート１７とで構成する
手段を採用した。

【０００９】それから、請求項６記載のコンクリート型
枠の構築方法にあっては、土木コンクリート構造物を構
築する際に複数のコンクリート型枠パネルＡの連結によ
って構成されるコンクリート型枠の構築方法であって、
コンクリート型枠パネルＡの下面に固定したパネル取付
金具１５を基礎コンクリート２５上面に固定すると共
に、コンクリート型枠パネルＡ相互の側面を連結して、
複数のコンクリート型枠パネルＡを基礎コンクリート２
５の所定位置に配置させ、更に、パネルサポート１７の
一端をコンクリート型枠パネルＡの背面に装着すると共
に、パネルサポート１７の他端を基礎コンクリート２５
或いはパネル取付金具１５に固定し、パネル連結具１６
の両端をコンクリート型枠パネルＡの背面に装着して、
適宜間隔で対向するように配されるコンクリート型枠パ
ネルＡ相互間にパネル連結具１６を横架配設し、コンク
リート型枠パネルＡの上にコンクリート型枠パネルＡを
順次積み重ね、上下のコンクリート型枠パネルＡ相互を
連結すると共に、左右のコンクリート型枠パネルＡ相互
を連結し、パネル連結具１６の両端を順次積み重ねられ
たコンクリート型枠パネルＡの背面に装着して、順次積
み重ねられたコンクリート型枠パネルＡ相互間にパネル
連結具１６を横架配設する手段を採用した。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明を図示例について説
明する。図中Ａは、主に、土木コンクリート構造物を構
築する際に使用される本発明のコンクリート型枠パネル
を示し、このコンクリート型枠パネルＡは、プレキャス
トコンクリートの一体成型によって、上面には断面略半
円状の凸部２を長手方向に沿って突設し、下面には前記
凸部２に合致する断面略半円状の凹部３を長手方向に沿
って凹設してなる略矩形厚板状のパネル基体Ａ１を形成
し、このパネル基体Ａ１の正面には適宜装飾部１を形成
し、パネル基体Ａ１の背面の一側面部分には挿通孔６を
備えた連結用側部ボックス５を複数埋設し、パネル基体
Ａ１の背面の下面部分には挿通孔９を備えた連結用下部
ボックス８を複数埋設し、パネル基体Ａ１の他側面には
側部埋込みナット７を複数埋設し、パネル基体Ａ１の上
面には上部埋込みナット１０を複数埋設し、連結用側部
ボックス５の挿通孔６に挿通されるボルト１３を側部埋
込みナット７に螺着せしめることで、左右方向にパネル
基体Ａ１を連結でき、連結用下部ボックス８の挿通孔９
に挿通されるボルト１３を上部埋込みナット１０に螺着
せしめることで、上下方向にパネル基体Ａ１を連結でき
るよう構成されている。また、パネル基体Ａ１の背面に
は背面部埋込みナット１１を複数埋設して、パネル連結
具１６やパネルサポート１７等の端部が螺着可能となる
ように構成し、更に、パネル基体Ａ１の上面には吊上げ
用フック１２を複数突設して構成してある。

【００１１】パネル基体Ａ１の正面に形成される適宜装
飾部１は、パネル基体Ａ１を構成する際に、予めその正
面に適宜凹凸模様を施したり、自然石や、セラミック
や、合成樹脂や、金属や、非鉄金属や、木材や、擬石
や、或いは、これらの複合体等をパネル基体Ａ１正面に
予め埋込んで構成することによって実施される。すなわ
ち、装飾部１によって、土木コンクリート構造物の外観
上の体裁が良好となるように形成してある。

【００１２】パネル基体Ａ１の上面に形成される凸部２
は、その両脇（正面がわ、背面がわ）に平坦部分を残す
ように突設され、前記吊上げ用フック１２が配置される
部分には突設されないように形成してある（図１参
照）。

【００１３】パネル基体Ａ１の下面に形成される凹部３
は、その両脇（正面がわ、背面がわ）に平坦部分を残す
ように凹設され、パネル基体Ａ１を上下方向に安定的に
且つ強固に積重ねできるよう構成してある（図５参
照）。すなわち、コンクリート型枠パネルＡの正面、背
面に直交する方向からの外力に対して大きな抵抗力を発
揮できるよう構成してある。

【００１４】連結用側部ボックス５は、背面がわが開放
された金属製の略矩形箱状を呈し、パネル基体Ａ１の一
方の側面部分上下に埋設されている。しかも、挿通孔６
が穿設されいる側板部分がパネル基体Ａ１の一方の側面
に露出すると共に、その表面がパネル基体Ａ１の側面に
揃うように配置してある（図１参照）。尚、挿通孔６
は、コンクリート型枠パネルＡを左右方向に連結する際
に、その組立て誤差等を考慮してルーズホールとしてあ
る。

【００１５】側部埋込みナット７は、パネル基体Ａ１の
他方の側面部分上下に埋設されており、雌ネジ孔が露出
している基端部分がパネル基体Ａ１の側面に揃うように
配置してある（図２参照）。

【００１６】連結用下部ボックス８は、背面がわが開放
され、且つ下板部分が凹部３と同様に凹設されている金
属製の略矩形箱状を呈し、パネル基体Ａ１の下面部分に
所定間隔で埋設されている。しかも、挿通孔９が穿設さ
れいる下板部分がパネル基体Ａ１の下面に露出すると共
に、その表面がパネル基体Ａ１の下面に揃うように配置
してある（図１、図５参照）。尚、挿通孔９は、コンク
リート型枠パネルＡを上下方向に連結する際に、その組
立て誤差等を考慮してルーズホールとしてある。ところ
で、連結用下部ボックス８は、背面がわが開放された金
属製の略矩形箱状に形成し、挿通孔９が穿設されいる下
板部分がパネル基体Ａ１の凹部３部分に露出するように
配置しても良い（図示せず）。

【００１７】上部埋込みナット１０は、パネル基体Ａ１
の上面部分（凸部２上面）に所定間隔で埋設されてお
り、雌ネジ孔が露出している基端部分がパネル基体Ａ１
の上面部分（凸部２上面）に揃うように配置してある
（図１、図５参照）。

【００１８】背面部埋込みナット１１は、パネル基体Ａ
１の背面部分の所定位置に埋設されており、雌ネジ孔が
露出している基端部分がパネル基体Ａ１の背面部分に揃
うように配置してある（図１参照）。

【００１９】吊上げ用フック１２は、パネル基体Ａ１の
上面部分の所定位置（凸部２を設けてない部分）に埋設
されており、上部の円盤状部分に、適宜係止金具を着脱
自在に係止せしめて、コンクリート型枠パネルＡを吊上
げられるように構成してある。尚、吊上げ用フック１２
は、パネル基体Ａ１内の鉄筋等に連係せしめるように構
成して、不意の強力な外力等によってパネル基体Ａ１か
ら簡単に抜脱されることがないようにしてある。

【００２０】尚、コンクリート型枠パネルＡの具体的構
成、形状、寸法、材質、パネル基体Ａ１の具体的構成、
形状、寸法、材質、装飾部１の具体的構成、形状、寸
法、材質、凸部の具体的形状、寸法、凹部３の具体的形
状、寸法、連結用側部ボックス５の具体的構成、形状、
寸法、材質、数、配設位置、挿通孔６の具体的形状、寸
法、配設位置、側部埋込みナット７の具体的構成、形
状、寸法、材質、数、配設位置、連結用下部ボックス８
の具体的構成、形状、寸法、材質、数、配設位置、挿通
孔９の具体的形状、寸法、配設位置、上部埋込みナット
１０の具体的構成、形状、寸法、材質、数、配設位置、
背面部埋込みナット１１の具体的構成、形状、寸法、材
質、数、配設位置、吊上げ用フック１２の具体的構成、
形状、寸法、材質、数、配設位置等は、図示例のもの等
に限定されることなく適宜自由に設定できるものであ
る。

【００２１】次に、本発明のコンクリート型枠は、左右
方向及び上下方向に連結可能な複数の前記コンクリート
型枠パネルＡと、下部に配されるコンクリート型枠パネ
ルＡを基礎コンクリート２５に固定するパネル取付金具
１５と、その両端がコンクリート型枠パネルＡ背面に装
着可能に形成されると共に、適宜間隔で対向するように
配されるコンクリート型枠パネルＡ相互間に横架配設さ
れるパネル連結具１６と、その一端がコンクリート型枠
パネルＡ背面に装着可能に形成されると共に、その他端
が基礎コンクリート２５或いはパネル取付金具１５に固
定可能なパネルサポート１７とで構成されている。

【００２２】パネル取付金具１５は、例えば、矩形板状
に形成され、基礎コンクリート２５の上面にアンカーボ
ルト等を介して固定されると共に、その先端部分がコン
クリート型枠パネルＡの下面部分に合致するように形成
され、しかも、連結用下部ボックス８の挿通孔９に合致
するような挿通孔が穿設され、ボルト、ナットを介して
連結用下部ボックス８に固定できるように形成されてい
る。

【００２３】パネル連結具１６は、例えば、ターンバッ
クル等を介してその長さ調節が可能となるように形成さ
れると共に、その両端に背面部埋込みナット１１に螺着
できるような雄ネジ部分を設けて構成され（図３参
照）、適宜間隔で対向するように配されるコンクリート
型枠パネルＡ相互の間隔を維持できるように構成されて
いる。尚、雄ネジ部分の基端がわには適宜継手を設け
て、折曲げ可能に形成しても良い。

【００２４】パネルサポート１７は、その一端に背面部
埋込みナット１１に螺着できるような雄ネジ部分を設け
て形成されると共に、その他端が基礎コンクリート２５
或いはパネル取付金具１５に固定可能に構成され、適宜
間隔で対向するように配されるコンクリート型枠パネル
Ａ下部を支持できるように構成されている。尚、雄ネジ
部分の基端がわには適宜継手を設けて、折曲げ可能に形
成しても良い。

【００２５】尚、パネル取付金具１５の具体的構成、形
状、寸法、材質、基礎コンクリート２５への具体的固定
手段、パネル連結具１６の具体的構成、形状、寸法、材
質、パネルサポート１７の具体的構成、形状、寸法、材
質、基礎コンクリート２５或いはパネル取付金具１５へ
の具体的固定手段等は、図示例のもの等に限定されるこ
となく適宜自由に設定できるものである。

【００２６】更に、本発明のコンクリート型枠の構築方
法は、先ず、コンクリート型枠パネルＡの下面にパネル
取付金具１５を固定し、このパネル取付金具１５をアン
カーボルト等によって基礎コンクリート２５上面に固定
して、コンクリート型枠パネルＡを基礎コンクリート２
５上面の所定位置に固定する。そして、パネル取付金具
１５を介して基礎コンクリート２５上面に固定されたコ
ンクリート型枠パネルＡ相互の側面をボルト１３、座金
１４を介して連結して（図４参照）、複数のコンクリー
ト型枠パネルＡを基礎コンクリート２５の所定位置に配
置させる。すなわち、ボルト１３を連結用側部ボックス
５の挿通孔６に挿通せしめると共に、他のコンクリート
型枠パネルＡの側部埋込みナット７に螺着せしめること
で、左右に配されるコンクリート型枠パネルＡ相互を強
固に連結する。それから、パネルサポート１７の一端を
コンクリート型枠パネルＡの背面の背面部埋込みナット
１１に螺着すると共に、パネルサポート１７の他端を基
礎コンクリート２５或いはパネル取付金具１５に固定す
る。更に、パネル連結具１６の両端をコンクリート型枠
パネルＡの背面の背面部埋込みナット１１に螺着して、
コンクリート型枠パネルＡ相互が所定間隔で対向する状
態を確実に維持できるようにする（図３参照）。次に、
凸部２と凹部３とが合致するようにコンクリート型枠パ
ネルＡの上にコンクリート型枠パネルＡを順次積み重
ね、ボルト１３、座金１４を介して上下のコンクリート
型枠パネルＡ相互を連結すると共に、左右のコンクリー
ト型枠パネルＡ相互を連結する。このとき、ボルト１３
を連結用下部ボックス８の挿通孔９に挿通せしめると共
に、他のコンクリート型枠パネルＡの上部埋込みナット
１０に螺着せしめることで、上下に配されるコンクリー
ト型枠パネルＡ相互を強固に連結する。また、パネル連
結具１６の両端を順次積み重ねられたコンクリート型枠
パネルＡの背面の背面部埋込みナット１１に螺着して、
左右に配されるコンクリート型枠パネルＡ相互を強固に
連結する。

【００２７】尚、コンクリート型枠パネルＡの上に他の
コンクリート型枠パネルＡを積み上げる時は、吊上げ用
フック１２に適宜係止具を係止せしめると共に、この係
止具をクレーン等によって所定位置まで持ち上げて積み
上げるようにする。

【００２８】ところで、図６、図７に示すようなパネル
固定補助具２０は、取付部材２１に突設した挿入係止部
２２をコンクリート型枠パネルＡの水抜孔２４に挿入す
ると共に、取付部材２１の上部左右に連結した一対の伸
縮調節可能なフック杆２３の上部を上方のコンクリート
型枠パネルＡの上面部分に係止せしめて、上方のコンク
リート型枠パネルＡを安定的に支持できるように構成さ
れたものである。すなわち、コンクリート型枠パネルＡ
を積み上げた後に、これを安定的に仮支持できるように
すべく使用される。

【００２９】

【発明の効果】従って、請求項１記載のコンクリート型
枠パネルＡは、土木コンクリート構造物を構築する際に
使用されるコンクリート型枠パネルＡであって、プレキ
ャストコンクリートの一体成型によって略矩形厚板状の
パネル基体Ａ１を形成し、このパネル基体Ａ１の正面に
は適宜装飾部１を形成し、パネル基体Ａ１の背面の一側
面部分には挿通孔６を備えた連結用側部ボックス５を複
数埋設し、パネル基体Ａ１の背面の下面部分には挿通孔
９を備えた連結用下部ボックス８を複数埋設し、パネル
基体Ａ１の他側面には側部埋込みナット７を複数埋設
し、パネル基体Ａ１の上面には上部埋込みナット１０を
複数埋設し、連結用側部ボックス５の挿通孔６に挿通さ
れるボルト１３を側部埋込みナット７に螺着せしめるこ
とで、左右方向にパネル基体Ａ１を連結でき、連結用下
部ボックス８の挿通孔９に挿通されるボルト１３を上部
埋込みナット１０に螺着せしめることで、上下方向にパ
ネル基体Ａ１を連結できるよう構成したので、コンクリ
ート型枠パネルＡ相互を、左右方向に、上下方向に簡単
に且つ確実に連結できるようになり、コンクリート型枠
の組立作業や、取外し作業が、簡単に、安全に、短時間
で行えるようになると共に、その労力が少なくて済み、
能率的な作業が期待できるようになる。しかも、コンク
リート型枠パネルＡ自体の構成が簡素で、堅牢で、量産
に適し、低廉に提供できるようになる。

【００３０】特に、パネル基体Ａ１の正面には適宜装飾
部１を形成したので、コンクリート型枠パネルＡ自体を
土木コンクリート構造物の一部とすることができるよう
になり、土木コンクリート構造物の表面を綺麗な装飾部
１で構成できるようになり、土木コンクリート構造物の
表面を綺麗に装飾でき、外観上体裁の良い土木コンクリ
ート構造物を提供することができるようになる。しか
も、コンクリート型枠パネルＡ自体を土木コンクリート
構造物の一部とすることにより、コンクリート型枠パネ
ルＡの取外しが不要となり、産業廃棄物を生み出す虞れ
もなくなり、環境問題に役立つものとなる。

【００３１】また、請求項２記載のコンクリート型枠パ
ネルＡは、パネル基体Ａ１の上面には凸部２を突設し、
パネル基体Ａ１の下面には前記凸部２に合致する凹部３
を凹設したので、コンクリート型枠パネルＡの上にコン
クリート型枠パネルＡを安定的に且つ強固に積重ねでき
るようになる。しかも、コンクリート型枠パネルＡの正
面、背面に直交する方向からの外力に対して大きな抵抗
力を発揮できるようになる。

【００３２】更に、請求項３記載のコンクリート型枠パ
ネルＡは、パネル基体Ａ１の背面には背面部埋込みナッ
ト１１を複数埋設し、パネル連結具１６やパネルサポー
ト１７等の端部が螺着可能となるように構成したので、
パネル連結具１６やパネルサポート１７等の端部をコン
クリート型枠パネルＡに簡単に、迅速に、確実に、且つ
強固に装着できるようになる。

【００３３】次に、請求項４記載のコンクリート型枠パ
ネルＡは、パネル基体Ａ１の上面には吊上げ用フック１
２を複数突設したので、吊上げ用フック１２に適宜係止
具を係止せしめて、クレーン等によって所定位置まで持
ち上げられるようになり、コンクリート型枠パネルＡの
上に他のコンクリート型枠パネルＡを容易に且つ能率的
に積み上げられるようになる。

【００３４】そして、請求項５記載のコンクリート型枠
は、左右方向及び上下方向に連結可能な複数のコンクリ
ート型枠パネルＡと、下部に配されるコンクリート型枠
パネルＡを基礎コンクリート２５に固定するパネル取付
金具１５と、その両端がコンクリート型枠パネルＡ背面
に装着可能に形成されると共に、適宜間隔で対向するよ
うに配されるコンクリート型枠パネルＡ相互間に横架配
設されるパネル連結具１６と、その一端がコンクリート
型枠パネルＡ背面に装着可能に形成されると共に、その
他端が基礎コンクリート２５或いはパネル取付金具１５
に固定可能なパネルサポート１７とで構成したので、パ
ネル取付金具１５によって下部のコンクリート型枠パネ
ルＡを基礎コンクリート２５の上に確実に固定できるよ
うになると共に、適宜間隔で対向するように配されるコ
ンクリート型枠パネルＡ相互間にパネル連結具１６を確
実に横架配設せしめられるようになり、更に、コンクリ
ート型枠パネルＡ背面にパネルサポート１７の一端を確
実に装着して、基礎コンクリート２５或いはパネル取付
金具１５にパネルサポート１７他端を確実に固定できる
ようになり、コンクリート型枠全体の強度及び剛性を高
めることができるようになる。しかも、コンクリート型
枠の組立作業や、取外し作業が、簡単に、安全に、短時
間で行えるようになると共に、その労力が少なくて済
み、能率的な作業が期待できるようになる。しかも、コ
ンクリート型枠自体の構成が簡素で、堅牢となる。

【００３５】それから、請求項６記載のコンクリート型
枠の構築方法は、土木コンクリート構造物を構築する際
に複数のコンクリート型枠パネルＡの連結によって構成
されるコンクリート型枠の構築方法であって、コンクリ
ート型枠パネルＡの下面に固定したパネル取付金具１５
を基礎コンクリート２５上面に固定すると共に、コンク
リート型枠パネルＡ相互の側面を連結して、複数のコン
クリート型枠パネルＡを基礎コンクリート２５の所定位
置に配置させ、更に、パネルサポート１７の一端をコン
クリート型枠パネルＡの背面に装着すると共に、パネル
サポート１７の他端を基礎コンクリート２５或いはパネ
ル取付金具１５に固定し、パネル連結具１６の両端をコ
ンクリート型枠パネルＡの背面に装着して、適宜間隔で
対向するように配されるコンクリート型枠パネルＡ相互
間にパネル連結具１６を横架配設し、コンクリート型枠
パネルＡの上にコンクリート型枠パネルＡを順次積み重
ね、上下のコンクリート型枠パネルＡ相互を連結すると
共に、左右のコンクリート型枠パネルＡ相互を連結し、
パネル連結具１６の両端を順次積み重ねられたコンクリ
ート型枠パネルＡの背面に装着して、順次積み重ねられ
たコンクリート型枠パネルＡ相互間にパネル連結具１６
を横架配設するので、パネル取付金具１５によって下部
のコンクリート型枠パネルＡを基礎コンクリート２５の
上に容易に固定できるようになると共に、適宜間隔で対
向するように配されるコンクリート型枠パネルＡ相互間
にパネル連結具１６を容易に横架配設せしめられるよう
になり、更に、コンクリート型枠パネルＡ背面にパネル
サポート１７の一端を容易に装着して、基礎コンクリー
ト２５或いはパネル取付金具１５にパネルサポート１７
他端を容易に固定でき、下部のコンクリート型枠パネル
Ａを基礎コンクリート２５の上に容易に装着できるよう
になる。そして、順次積み重ねられるコンクリート型枠
パネルＡを上下で容易に連結できると共に、左右で容易
に連結でき、しかも、積み重ねられたコンクリート型枠
パネルＡ相互間にパネル連結具１６を容易に横架配設で
き、強度及び剛性の高いコンクリート型枠が、簡単に、
安全に、短時間で組立てられるようになる。しかも、コ
ンクリート型枠自体を土木コンクリート構造物の一部と
することができるようになり、コンクリート型枠の取外
しが不要となり、産業廃棄物を生み出す虞れもなくな
り、環境問題に役立ち、労力が少なくて済み、能率的な
作業が期待できるコンクリート型枠の構築方法となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のコンクリート型枠パネルを例示する斜
視図である。

【図２】本発明のコンクリート型枠パネルを利用したコ
ンクリート型枠の組立例を示す斜視図である。

【図３】本発明のコンクリート型枠パネルを利用したコ
ンクリート型枠の組立例を示す側面図である。

【図４】本発明のコンクリート型枠パネルを利用したコ
ンクリート型枠を例示する部分正面図である。

【図５】本発明のコンクリート型枠パネルを利用したコ
ンクリート型枠を例示する部分側断面図である。

【図６】本発明のコンクリート型枠パネルを利用したコ
ンクリート型枠を例示する一部切欠側面図である。

【図７】本発明のコンクリート型枠パネルを利用したコ
ンクリート型枠を例示する部分正面図である。

【符号の説明】

Ａ コンクリート型枠パネル Ａ１
パネル基体 １ 装飾部 ２
凸部 ３ 凹部 ５ 連結用側部ボックス ６
挿通孔 ７ 側部埋込みナット ８
連結用下部ボックス ９ 挿通孔 １０
上部埋込みナット １１ 背面部埋込みナット １２
吊上げ用フック １３ ボルト １４
座金 １５ パネル取付金具 １６
パネル連結具 １７ パネルサポート ２０ パネル固定補助具 ２１
取付部材 ２２ 挿入係止部 ２３
フック杆 ２４ 水抜孔 ２５
基礎コンクリート

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ Ｅ０４Ｂ 2/86 ６０１Ｋ ６１１Ｋ ６１１Ｎ

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 土木コンクリート構造物を構築する際に
   使用されるコンクリート型枠パネルであって、プレキャ
   ストコンクリートの一体成型によって略矩形厚板状のパ
   ネル基体を形成し、このパネル基体の正面には適宜装飾
   部を形成し、パネル基体の背面の一側面部分には挿通孔
   を備えた連結用側部ボックスを複数埋設し、パネル基体
   の背面の下面部分には挿通孔を備えた連結用下部ボック
   スを複数埋設し、パネル基体の他側面には側部埋込みナ
   ットを複数埋設し、パネル基体の上面には上部埋込みナ
   ットを複数埋設し、連結用側部ボックスの挿通孔に挿通
   されるボルトを側部埋込みナットに螺着せしめること
   で、左右方向にパネル基体を連結でき、連結用下部ボッ
   クスの挿通孔に挿通されるボルトを上部埋込みナットに
   螺着せしめることで、上下方向にパネル基体を連結でき
   るよう構成したことを特徴とするコンクリート型枠パネ
   ル。
2. 【請求項２】 パネル基体の上面には凸部を突設し、パ
   ネル基体の下面には前記凸部に合致する凹部を凹設した
   ことを特徴とする請求項１記載のコンクリート型枠パネ
   ル。
3. 【請求項３】 パネル基体の背面には背面部埋込みナッ
   トを複数埋設し、パネル連結具やパネルサポート等の端
   部が螺着可能となるように構成したことを特徴とする請
   求項１または請求項２記載のコンクリート型枠パネル。
4. 【請求項４】 パネル基体の上面には吊上げ用フックを
   複数突設したことを特徴とする請求項１または請求項２
   または請求項３記載のコンクリート型枠パネル。
5. 【請求項５】 左右方向及び上下方向に連結可能な複数
   のコンクリート型枠パネルと、下部に配されるコンクリ
   ート型枠パネルを基礎コンクリートに固定するパネル取
   付金具と、その両端がコンクリート型枠パネル背面に装
   着可能に形成されると共に、適宜間隔で対向するように
   配されるコンクリート型枠パネル相互間に横架配設され
   るパネル連結具と、その一端がコンクリート型枠パネル
   背面に装着可能に形成されると共に、その他端が基礎コ
   ンクリート或いはパネル取付金具に固定可能なパネルサ
   ポートとで構成したことを特徴とするコンクリート型
   枠。
6. 【請求項６】 土木コンクリート構造物を構築する際に
   複数のコンクリート型枠パネルの連結によって構成され
   るコンクリート型枠の構築方法であって、コンクリート
   型枠パネルの下面に固定したパネル取付金具を基礎コン
   クリート上面に固定すると共に、コンクリート型枠パネ
   ル相互の側面を連結して、複数のコンクリート型枠パネ
   ルを基礎コンクリートの所定位置に配置させ、更に、パ
   ネルサポートの一端をコンクリート型枠パネルの背面に
   装着すると共に、パネルサポートの他端を基礎コンクリ
   ート或いはパネル取付金具に固定し、パネル連結具の両
   端をコンクリート型枠パネルの背面に装着して、適宜間
   隔で対向するように配されるコンクリート型枠パネル相
   互間にパネル連結具を横架配設し、コンクリート型枠パ
   ネルの上にコンクリート型枠パネルを順次積み重ね、上
   下のコンクリート型枠パネル相互を連結すると共に、左
   右のコンクリート型枠パネル相互を連結し、パネル連結
   具の両端を順次積み重ねられたコンクリート型枠パネル
   の背面に装着して、順次積み重ねられたコンクリート型
   枠パネル相互間にパネル連結具を横架配設することを特
   徴としたコンクリート型枠の構築方法。