JPH1143481A - アゾ化合物、アゾ金属キレート化合物及び光記録媒体 - Google Patents

アゾ化合物、アゾ金属キレート化合物及び光記録媒体

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JPH1143481A
JPH1143481A JP9215981A JP21598197A JPH1143481A JP H1143481 A JPH1143481 A JP H1143481A JP 9215981 A JP9215981 A JP 9215981A JP 21598197 A JP21598197 A JP 21598197A JP H1143481 A JPH1143481 A JP H1143481A
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compound
recording medium
alkyl group
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JP9215981A
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English (en)
Inventor
Yasunobu Ueno
泰伸 植野
Tsutomu Sato
勉 佐藤
Tatsuya Tomura
辰也 戸村
Noboru Sasa
登 笹
Yasuhiro Azuma
康弘 東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の波長域より短波長に発振波長を有する
半導体レーザを用いるDVD−Rディスクシステムに適
用可能な耐光性、保存安定性に優れた光記録媒体を提供
すること、及び現状システムで記録、再生が可能で且つ
次世代の高密度光ディスクシステムにおいても再生のみ
は可能なCD−R媒体用の記録媒体を提供すること、並
びにこれら媒体用の記録材料とその前駆体を提供するこ
と。 【解決手段】 下記一般式(III)で示されるアゾ金属
キレート化合物の少なくとも1種あるいは該化合物と6
80〜750nmに最大吸収波長を有する有機色素とを
記録層に含有させる。 【化3】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なアゾ化合物、
アゾ金属キレート化合物及び該アゾ金属キレート化合物
を用いた光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、次世代大容量光ディスクとしてD
VD−R(大容量追記型コンパクトディスク)の開発が
進められている。記録容量の向上の要素技術は、記録ピ
ット微少化のための記録材料開発、MPEG2に代表さ
れる画像圧縮技術の採用、記録ピット読みとりのための
半導体レーザの短波長化等の技術開発が必要である。こ
れまで赤色波長域の半導体レーザとしては、バーコード
リーダ、計測器用に670nm体のAlGaInPレー
ザダイオードが商品化されているのみであったが、光デ
ィスクの高密度化に伴い、赤色レーザが本格的に光スト
レージ市場で使用されつつある。DVDドライブの場
合、光源として635nm帯と650nm帯のレーザダ
イオードの2つの波長で規格化されている。高密度記録
のためには、波長はより短波長化が望ましく、追記メデ
ィア用ドライブとしては波長635nmが好ましい。一
方、再生専用のDVD−ROMドライブは波長約650
nmで商品化されている。
【0003】このような状況下で最も好ましいDVD−
Rメディアは、波長約635nmで記録、再生が可能で
且つ波長約650nmでも再生が可能なメディアであ
る。DVD−Rに関しては、例えばイミダゾール系アゾ
メチン色素+金属反射層を記録材としたもの(特開平8
−198872号、同8−209012号、同8−28
3263号各公報)やシアニン色素/金属反射層を記録
材料として用いたもの(PIONEER R&D vo
l.6 No.2:DVD−Recordableの開
発、DVD−R色素ディスクの基礎開発)などが報告さ
れているが、耐光性、保存安定性に優れ、650nm以
下のレーザを用いた光ピックアップで記録、再生が可能
な記録材料は未だに開発されていないのが現状である。
【0004】現在のCD−Rディスクシステムは、使用
レーザの発振波長が770〜790nmで、記録、再生
が行えるように構成されている。CD−Rは記録層に6
80〜750nmに最大吸収波長を有する色素を用い、
その光学定数及び膜厚構成から770〜790nmに高
い反射率が得られるように設定してあるため、700n
m以下の波長域では反射率は極めて低く、レーザー波長
の発波長化に対応できず現在のCD−Rシステムで記
録、再生している情報が、DVD−Rディスクシステム
では再生できない事態を招く。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は上記
のような状況に鑑みてなされたものであって、上記従来
システムに比べて、短波長に発振波長を有する半導体レ
ーザを用いるDVD−Rディスクシステムに適用可能な
耐光性、保存安定性に優れた光記録媒体用の記録材料を
提供するとともに、CD−Rディスクシステムで記録し
た情報がDVD−Rディスクシステムで再生が可能とな
るCD−R媒体用の記録材料を提供すること目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、特定の構造を有する色素を主成分とする記
録層を設けることにより、発振波長700nm以下の半
導体レーザを用いる次世代大容量光ディスクシステムに
適用可能なことを見い出し、また、本発明の化合物を現
在のCD−R用記録材料として用いられている有機色素
と混合して用いることにより、700nm以下の波長域
にも高い反射率を得ることが可能であることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明によれば、第一に、下記一般
式(I)で示されるアゾ化合物が提供される。
【化1】 (式中、R1は置換若しくは未置換のアルキル基又は置
換若しくは未置換のフェニル基を表し、R2〜R4は、そ
れぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は
ニトロ基を表し、R5は、水素原子、炭素数1〜5の置
換若しくは未置換のアルキル基又は置換若しくは未置換
のフェニル基を表し、R6は、水素原子又は置換若しく
は未置換のアルキル基を表す。) 第二に、下記一般式(II)で示されるアゾ化合物が提供
される。
【化2】 (式中、R7は置換若しくは未置換のアルキル基又は置
換若しくは未置換のフェニル基を表し、R8は、水素原
子又は置換若しくは未置換のアルキル基を表し、R
9は、水素原子、炭素数1〜5の置換若しくは未置換の
アルキル基又は置換若しくは未置換のフェニル基を表
す。) 第三に、下記一般式(III)で示されるアゾ金属キレー
ト化合物が提供される。
【化3】 (式中、R10は、置換若しくは未置換のアルキル基又は
置換若しくは未置換のフェニル基を表し、R11〜R
13は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基
を表し、R14は、水素原子、炭素数1〜5の置換若しく
は未置換のアルキル基又は置換若しくは未置換のフェニ
ル基を表し、Mは、遷移金属原子を表し、nは、1、
2、3の何れかの整数を表す。) 第四に、下記一般式(IV)で示されるアゾ金属キレート
化合物が提供される。
【化4】 (式中、R15は、置換若しくは未置換のアルキル基又は
置換若しくは未置換のフェニル基を表し、R16は、水素
原子、炭素数1〜5の置換若しくは未置換のアルキル基
又は置換若しくは未置換のフェニル基を表し、MはCo
原子、Ni原子及びCu原子から選ばれる金属原子を表
し、nは、1、2、3の何れかの整数を表す。) 第五に、第1基板上に直接又は下引き層を介して記録層
を設け、更に反射層、保護層又は第2基板を設けてなる
光記録媒体において、前記記録層中に上記第三又は第四
に記載したアゾ金属キレート化合物を少なくとも1種含
有することを特徴とする光記録媒体が提供される。第六
に、上記第五に記載した光記録媒体において、記録波長
が630〜690nmであることを特徴とする光記録媒
体が提供される。第七に、上記第五に記載した光記録媒
体において、前記記録層が上記第三又は第四に記載した
アゾ金属キレート化合物と680〜750nmに最大吸
収波長を有する色素との混合層からなることを特徴とす
る光記録媒体が提供される。第八に、上記第七に記載し
た光記録媒体において、680〜750nmに最大吸収
波長を有する色素がシアニン色素、フタロシアニン色素
及びアゾ金属キレート化合物の少なくとも1種であるこ
とを特徴とする光記録媒体が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明におけるアゾ系化合物としては、下記一般式
(I)で示される化合物が挙げられる。より好ましいア
ゾ化合物としては、下記一般式(II)で示される化合物
が挙げられる。
【化1】
【化2】
【0009】上記アゾ化合物は、2−アミノイミダゾー
ル系化合物を常法に従いジアゾ化し、3−アミノ安息香
酸系化合物とカップリングさせて得ることができる。
【0010】また、本発明におけるアゾ金属キレート化
合物としては、下記一般式(III)で示される化合物が挙
げられる。より好ましいアゾ化合物としては、下記一般
式(IV)で示される化合物が挙げられる。
【化3】
【化4】
【0011】上記アゾ金属キレート化合物は、前記アゾ
化合物と金属塩とを水及び/又はメタノール、エタノー
ル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジオ
キサン等の有機溶媒中で反応させることによって得るこ
とができる。上記アゾ金属キレート化合物に用いる金属
塩は、金属原子が遷移金属であればよく、好ましくはコ
バルト、ニッケル、銅であり、陰イオンとしては、フッ
化物、塩化物、過塩素酸、臭化物、ヨウ化物、チオシア
ン酸、酢酸イオン等が挙げられる。
【0012】一般式(I)において、R1は置換若しく
は未置換のアルキル基又は置換若しくは未置換のフェニ
ル基を表し、R2〜R4は、それぞれ独立して水素原子、
ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、R5は、
水素原子、炭素数1〜5の置換若しくは未置換のアルキ
ル基又は置換若しくは未置換のフェニル基を表し、R6
は、水素原子又は置換若しくは未置換のアルキル基を表
す。一般式(II)において、R7は置換若しくは未置換
のアルキル基又は置換若しくは未置換のフェニル基を表
し、R8は、水素原子又は置換若しくは未置換のアルキ
ル基を表し、R9は、水素原子、炭素数1〜5の置換若
しくは未置換のアルキル基又は置換若しくは未置換のフ
ェニル基を表す。
【0013】一般式(III)において、R10は、置換若
しくは未置換のアルキル基又は置換若しくは未置換のフ
ェニル基を表し、R11〜R13は、水素原子、ハロゲン原
子、シアノ基又はニトロ基を表し、R14は、水素原子、
炭素数1〜5の置換若しくは未置換のアルキル基又は置
換若しくは未置換のフェニル基を表し、Mは、遷移金属
原子を表し、nは、1、2、3の何れかの整数を表す。
一般式(IV)において、R15は、置換若しくは未置換の
アルキル基又は置換若しくは未置換のフェニル基を表
し、R16は、水素原子、炭素数1〜5の置換若しくは未
置換のアルキル基又は置換若しくは未置換のフェニル基
を表し、MはCo原子、Ni原子及びCu原子から選ば
れる金属原子を表し、nは、1、2、3の何れかの整数
を表す。
【0014】一般式(I)〜(IV)におけるR1、R6
8、R10及びR15のアルキル基の具体例は、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペ
ンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オク
チル基、n−ノニル基、n−デシル基等の一級アルキル
基;イソブチル基、イソアミル基、2−メチルブチル
基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4
−メチルペンチル基、2−エチルブチル基、2−メチル
ヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシ
ル基、5−メチルヘキシル基、2−エチルペンチル基、
3−エチルペンチル基、2−メチルヘプチル基、3−メ
チルヘプチル基、4−メチルヘプチル基、5−メチルヘ
プチル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル
基、イソプロピル基、sec−ブチル基、1−エチルプ
ロピル基、1−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロ
ピル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルブチル基、
1,3−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル
基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1−メチルヘ
キシル基、1−エチルヘプチル基、1−プロピルブチル
基、1−イソプロピル−2−メチルプロピル基、1−エ
チル−2−メチルブチル基、1−エチル−2−メチルブ
チル基、1−プロピル−2−メチルプロピル基、1−メ
チルヘプチル基、1−エチルヘキシル基、1−プロピル
ペンチル基、1−イソプロピルペンチル基、1−イソプ
ロピル−2−メチルブチル基、1−イソプロピル−3−
メチルブチル基、1−メチルオクチル基、1−エチルヘ
プチル基、1−プロピルヘキシル基、1−イソブチル−
3−メチルブチル基等の二級アルキル基;ネオペンチル
基、tert−ブチル基、tert−ヘキシル基、te
rt−アミル基、tert−オクチル基等の三級アルキ
ル基;シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル
基、4−エチルシクロヘキシル基、4−tert−ブチ
ルシクロヘキシル基、4−(2−エチルヘキシル)シク
ロヘキシル基、ボルニル基、イソボルニル基、アダマン
タン基等のシクロアルキル基等が挙げられる。
【0015】更に、これら一級及び二級アルキル基は、
ヒドロキシル基あるいはハロゲン原子を以て置換されて
いてもよく、また酸素、硫黄、窒素などの原子を介して
前記のアルキル基で置換されていてもよい。酸素を介し
置換されているアルキル基としては、メトキシメチル
基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエ
チル基、ブトキシエチル基、エトキシエトキシエチル
基、フェノキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキ
シプロピル基などが、硫黄を介し置換されているアルキ
ル基としては、メチルチオエチル基、エチルチオエチル
基、エチルチオプロピル基、フェニルチオエチル基など
が、窒素を介して置換されているアルキル基としては、
ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基、ジ
エチルアミノプロピル基などが挙げられる。
【0016】一般式(I)〜(IV)におけるR2〜R4
びR11〜R13のハロゲン原子の具体例は、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素原子等が挙げられる。一般式(I)〜
(IV)におけるR5、R9、R14及びR16の炭素数1〜5
のアルキル基の具体例は、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル
基、ネオペンチル基、イソアミル基、2−メチルブチル
基等の1級アルキル基、イソプロピル基、sec−ブチ
ル基、1−エチルプロピル基、1−メチルブチル基、
1,2−ジメチルプロピル基等の2級アルキル基、te
rt−ブチル基等の3級アルキル基等が挙げられる。
【0017】本発明の前記一般式(I)及び(II)で示
されるアゾ化合物の具体例としては、例えば表1に示さ
れるものが挙げられる。
【0018】
【表1】
【0019】本発明の前記一般式(III)で示されるア
ゾ金属キレート化合物の具体例としては、例えば表2−
(1)及び表2−(2)で示される。
【0020】
【表2−(1)】
【0021】
【表2−(2)】
【0022】本発明の光記録媒体は、第1基板上に直接
又は下引き層を介して記録層を設け、更に反射層、保護
層又は第2基板を設けてなる光記録媒体において、前記
記録層中に前記一般式(III)又は(IV)で示されるア
ゾ金属キレート化合物を少なくとも1種含有することを
特徴とする。
【0023】即ち、本発明の光記録媒体は、記録層中に
前記一般式(III)、好ましくは前記一般式(IV)で示さ
れるアゾ金属キレート化合物を含有させたことから、発
振波長700nm以下の半導体レーザーを用いるDVD
−Rディスクシステムに適用できる耐光性、保存安定性
に優れたものとなる。
【0024】また、本発明の光記録媒体は、前記構造の
光記録媒体において、前記記録層が前記一般式(III)又
は(IV)で示されるアゾ金属キレート化合物と680〜
750nmに最大吸収波長を有する色素との混合層から
なることを特徴とする。
【0025】即ち、本発明の光記録媒体は、記録層が前
記一般式(III)、好ましくは前記一般式(IV)で示され
るアゾ金属キレートと680〜750nmに最大吸収波
長を有する色素との混合層からなることから、700n
m以下の波長域にも高い反射率を得ることができるもの
となり、CD−Rディスクシステムで記録した情報がD
VD−Rディスクシステムで再生できるものとなる。こ
の場合の680〜750nmに最大吸収波長を有する色
素としては、シアニン色素(特にペンタメチンのシアニ
ン色素)、フタロシアニン色素及びアゾ金属キレート化
合物が好ましい。
【0026】シアニン色素の好ましい例としては、下記
一般式(V)で示されるものが挙げられる。
【化5】 式中、R21、R22は炭素数1〜3のアルキル基、R23
24は炭素数1〜6の置換又は未置換のアルキル基、Z
1は酸アニオンを表わす。なお、芳香族環は他の芳香族
環と縮合されていてもよく、また、アルキル基、ハロゲ
ン原子、アルコキシ基又はアシル基で置換されていても
よい。
【0027】フタロシアニン色素の好ましい例として
は、下記一般式(VI−1)若しくは(VI−2)で示され
るものが挙げられる。
【化6】 式中、M1はNi、Pd、Cu、Zn、Co、Mn、F
e、TiO又はVOを、X5〜X8はそれぞれ独立に置換
位置α位の−OR又は−SRを、Rは置換されていても
よい炭素数3〜12の直鎖、分岐若しくは脂環式アルキ
ル基又は同じく置換されていてもよいアリール基を表わ
す。X5〜X8以外のベンゼン環の置換基は水素原子又は
ハロゲン原子である。
【0028】
【化7】 式中、M2は、Si、Ge、In、又はSnを、X9〜X
12はそれぞれ独立に置換位置α位の−OR又は−SR
を、Rは置換されていてもよい炭素数3〜12の直鎖、
分岐若しくは脂環式アルキル基又は同じく置換されてい
てもよいアリール基を、Y5、Y6は−OSiR1516
17、−OCOR151617、又は−OPOR151617
を表わし、R15〜R17はそれぞれ独立に炭素数1〜10
のアルキル基又はアリール基を表わす。X9〜X12以外
のベンゼン環の置換基は、水素原子又はハロゲン原子で
ある。
【0029】また、アゾ金属キレート色素の好ましい例
としては、下記一般式(VII)で示されるアゾ系化合物
と金属とのアゾ金属キレート化合物の1種又は2種以上
が挙げられ、、金属の好ましい例としては、Ni、P
t、Pd、Co、Cu、Znなどが挙げられる。
【化8】 式中、Aはそれが結合している炭素原子及び窒素原子と
一緒になって複素環を形成する残基を表わし、Bはそれ
が結合している二つの炭素原子と一緒になって芳香環又
は複素環を形成する残基を表わし、またXは活性水素を
有する基を表わす。
【0030】本発明の前記一般式(III)又は(IV)で示
される少なくとも1種の色素と前記一般式(V)〜(VI
I)で示される少なくとも1種の色素とを併用する場合
の重量組成比は、本発明色素/〔(V)〜(VII)の色
素〕=10/100〜90/100、好ましくは40/
100〜20/100である。また、両色素を併用した
場合の記録層の膜厚は500Å〜5μm、好ましくは1
000Å〜5000Åである。
【0031】次に、本発明の記録媒体の構成について述
べる。図1(a)〜(d)は、本発明の記録媒体に適用
し得る層構成例を示す図で、これは追記型光ディスクの
例である。図1を2枚貼合わせたいわゆるエアーサンド
イッチ、又は密着貼合わせ構造としてもよい。図2
(a)〜(c)は、本発明の記録媒体に適用し得る別の
タイプの層構成例を示す図で、これはCD−Rメディア
の例である。また、図3(a)〜(d)は、同じく本発
明の記録媒体に適用し得る別のタイプの層構成例を示す
図で、DVD−Rメディアの例である。
【0032】次に、構成各層の必要特性及びその構成材
料について述べる。本発明の記録媒体の構成としては、
第1基板と第2基板とを記録層を介して接着剤で貼り合
わせた構造を基本構造とする。記録層は有機色素層単層
でもよく、反射率を高めるため有機色素層と金属反射層
との積層でも良い。記録層と基板間は下引き層あるいは
保護層を介して構成してもよく、機能向上のためそれら
を積層化した構成でも良い。最も通常に用いられるの
は、第1基板/有機色素層/金属反射層/保護層/接着
層/第2基板構造である。
【0033】1)基板 基板の必要特性としては、基板側より記録再生を行なう
場合には使用レーザ光に対して透明でなければならない
が、記録層側から記録再生を行なう場合は透明である必
要はない。従って、本発明では、基板を1層しか用いな
い場合は、請求項に記載の第2の基板のみが透明であれ
ば、第1の透明、不透明は問わない。基板材料として
は、例えばポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミド、
ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミドなどのプラスチッ
ク、ガラス、セラミックあるいは金属などを用いること
ができる。なお、基板を1層しか用いない場合、あるい
は基板2枚をサンドイッチ状で用いる場合は請求項に記
載の第1の基板の表面にトラッキング用の案内溝や案内
ピット、更にアドレス信号などのプレフォーマットが形
成されていてもよい。
【0034】2)記録層 記録層はレーザ光の照射により何らかの光学的変化を生
じさせその変化により情報を記録できるものであって、
この記録層中には前記一般式(III)又は(IV)で示さ
れる化合物の少なくとも1種が含有されていることが必
要で、記録層の形成に当たって前記一般式(III)又は
(IV)で示される化合物を1種又は2種以上の組合せで
用いてもよい。更に、これらの本発明の色素は光学特
性、記録感度、信号特性の向上のため、他の有機色素及
び金属、金属化合物と混合又は積層化して用いること
も、もちろん可能である。この場合の他の有機色素とし
ては、ポリメチン色素、ナフタロシアニン系、フタロシ
アニン系、スクアリリウム系、クロコニウム系、ピリリ
ウム系、ナフトキノン系、アントラキノン(インダンス
レン)系、キサンテン系、トリフェニルメタン系、アズ
レン系、テトラヒドロコリン系、フェナンスレン系、ト
リフェノチアジン系染料、及び金属キレート化合物など
が挙げられ、上記の染料を単独で用いてもよいし、2種
以上の組合せにしてもよい。また、金属、金属化合物例
としては、In、Te、Bi、Se、Sb、Ge、S
n、Al、Be、TeO2、SnO、As、Cdなどが
挙げられ、それぞれを分散混合あるいは積層の形態で用
いることができる。更に、上記染料中に高分子材料、例
えばアイオノマー樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル系樹
脂、天然高分子、シリコーン、液状ゴムなどの種々の材
料若しくはシランカップリング剤などを分散混合しても
良いし、特性改良の目的で、安定剤(例えば遷移金属錯
体)、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性
剤、可塑剤などと一緒に用いることができる。
【0035】記録層の形成は蒸着、スパッタリング、C
VD又は溶剤塗布などの通常の手段によって行なうこと
ができる。塗布法を用いる場合には、上記染料などを有
機溶剤に溶解して、スプレー、ローラーコーティング、
ディッピング又はスピンコーティングなどの慣用のコー
ティング法で行なうことができる。用いられる有機溶剤
としては、一般にメタノール、エタノール、イソプロパ
ノールなどアルコール類、アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノンなどのケトン類、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどの
アミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド
類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのエー
テル類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、ク
ロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、四塩化炭
素、トリクロロエタンなどの脂肪族ハロゲン化炭素類、
ベンゼン、キシレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベ
ンゼンなどの芳香族類、あるいはメトキシエタノール、
エトキシエタノールなどのセルソルブ類、ヘキサン、ペ
ンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの
炭化水素類などが挙げられる。記録層の膜厚は、100
Å〜10μm、好ましくは200Å〜2000Åが適当
である。
【0036】3)中間層 下引き層等を含め基板、記録層、反射層、保護層以外に
設けられた層をここでは中間層と呼ぶことにする。この
中間層は、接着性の向上、水又はガスなどに対する
バリヤー、記録層の保存安定性の向上、反射率の向
上、溶剤からの基板の保護、案内溝、案内ピット、
プレフォーマットの形成などを目的として使用される。
の目的に対しては高分子材料、例えばアイオノマー樹
脂、ポリアミド、ビニル系樹脂、天然樹脂、天然高分
子、シリコーン、液状ゴムなどの種々の高分子化合物及
びシランカップリング剤などを用いることができ、及
びの目的に対しては、上記高分子材料以外に無機化合
物、例えばSiO2、MgF2、SiO、TiO2、Zn
O、TiN、SiNなどがあり、更に金属又は半金属、
例えばZn、Cu、Ni、Cr、Ge、Se、Au、A
g、Alなどを用いることができる。また、の目的に
対しては、金属、例えばAl、Au、Agなどや、金属
光沢を有する有機薄膜、例えばメチン染料、キサンテン
系染料などを用いることができ、及びの目的に対し
ては、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、熱可塑性樹脂など
を用いることができる。下引き層の膜厚は0.01〜3
0μm、好ましくは0.05〜10μmが適当である。
【0037】4)反射層 反射層は単体で高反射率の得られる腐食されにくい金
属、半金属などが使用できる。材料例としては、Au、
Ag、Al、Fe、Snなどが挙げられ、反射率、生産
性の点からAu、Ag、Alが最も好ましい。これらの
金属、半金属は単独で使用してもよく、2種以上の合金
としてもよい。膜形成法としては蒸着、スパッタリング
などが挙げられ、膜厚としては50〜5000Å、好ま
しくは100〜3000Åである。
【0038】5)保護層、基板表面ハードコート層 保護層又は基板表面ハードコート層は、記録層(反射
吸収層)を傷、埃、汚れなどから保護する、記録層
(反射吸収層)の保存安定性の向上、反射率の向上な
どを目的として使用される。これらの目的に対しては、
前記の下引き層に示した材料を用いることができる。ま
た、無機材料としてSiO、SiO2なども用いること
もでき、有機材料としてポリメチルアクリレート、ポリ
カーボネート、エポキシ樹脂、ポリスチレン、ポリエス
テル樹脂、ビニル樹脂、セルロース、脂肪族炭化水素樹
脂、天然ゴム、スチレン−ブタジエン樹脂、クロロプレ
ンゴム、ワックス、アルキッド樹脂、乾性油、ロジンな
どの熱軟化性、熱溶融性樹脂も用いることができる。上
記材料のうち最も好ましいものは、生産性に優れた紫外
線硬化樹脂である。保護層又は基板表面ハードコート層
の膜厚は0.01〜30μm、好ましくは0.05〜1
0μmが適当である。
【0039】本発明において、前記の下引き層、保護層
及び基板表面ハードコート層には記録層の場合と同様
に、安定剤、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面
活性剤、可塑剤などを含有させることができる。
【0040】
【実施例】以下実施例について本発明を説明するが、本
発明これらに限定されるものではない。
【0041】実施例1 2−アミノ−4,5−ジシアノイミダゾール1.33g
を濃塩酸2.03g及び酢酸20gに溶解し、5℃にお
いて亜硝酸ナトリウム0.76gを水10gに溶解した
溶液を滴下しジアゾ化した。次いで、3−ブチルアミノ
安息香酸メチル2.07gを酢酸10gに溶解した溶液
に、5℃において前記ジアゾ化液を滴下しカップリング
した。5℃の下、10時間撹拌した後、水600mlを
加えた。析出した沈殿物を濾取した後、水で洗浄し、乾
燥して下記(A)で示される化合物(収率68%)を得
た。得られた化合物のIRスペクトルを図4に示す。
【0042】
【化9】
【0043】実施例2 2−アミノ−4,5−ジシアノイミダゾール1.33g
を濃塩酸2.03g及び水32gに溶解し、5℃におい
て5N−亜硝酸ナトリウム水溶液2.13gを滴下しジ
アゾ化した。次いで、3−(1−メチルプロピル)アミ
ノ安息香酸1.93gをエタノール20gに溶解した溶
液に、4℃において前記ジアゾ化液を滴下しカップリン
グした。4℃の下、3時間撹拌し一晩放置した後、水5
00mlを加えた。析出した沈殿物を濾取した後、水で
洗浄し、乾燥して下記(B)で示される化合物(収率7
5%)を得た。得られた化合物のIRスペクトルを図5
に示す。
【化10】
【0044】実施例3 1−メチル−2−アミノ−4,5−ジシアノイミダゾー
ル1.47gを濃硫酸13.0gに溶解し、−10℃に
おいて45%ニトロシル硫酸2.50gを滴下しジアゾ
化した。次いで、3−(1−メチルプロピル)アミノ−
4−ニトロ安息香酸2.38gをメタノール50g及び
水50gに溶解した溶液に、0℃において前記ジアゾ化
液を滴下しカップリングした。0℃で3時間撹拌し、2
0℃で一晩放置した。析出した沈殿物を濾取した後、水
で洗浄し、乾燥して下記(C)で示される化合物(収率
75%)を得た。得られた化合物のIRスペクトルを図
6に示す。
【0045】
【化11】
【0046】実施例4 式(A)で示される化合物0.50gをメタノール10
0ml及び水200mlに懸濁した後、溶液のpHが弱
塩基性になるまで1N−水酸化ナトリウム水溶液を加え
た。次いで、塩化コバルト0.25gを水15gに溶解
した溶液を前記溶液にpHが酸性状態にならぬようにア
ンモニア水で調整しながら加えた後、100℃にて4時
間撹拌した。析出した沈殿物を濾取し、水で洗浄し、乾
燥した後、クロマトグラムにより精製して、下記(D)
で示される化合物(収率38%)を得た。得られた化合
物のポリカーボネート基板上に製膜した薄膜の吸収スペ
クトルを図7に示す。
【0047】
【化12】
【0048】実施例5 式(B)で示される化合物0.50gをジメチルホルム
アミド20mlに溶解した。次いで、過塩素酸ニッケル
0.30gを水5gに溶解した溶液を前記溶液にpHが
酸性状態にならぬように0.5N−水酸化カリウム水溶
液で調整しながら加えた後、100℃にて4時間撹拌し
た後、水500mlを加えた。析出した沈殿物を濾取
し、水で洗浄し、乾燥した後、クロマトグラムにより精
製して、下記(E)で示される化合物(収率51%)を
得た。得られた化合物のポリカーボネート基板上に製膜
した薄膜の吸収スペクトルを図8に示す。
【0049】
【化13】
【0050】実施例6 式(B)で示される化合物0.50gをメタノール10
0mlに溶解した。次いで、酢酸銅0.30gを水10
gに溶解した溶液を前記溶液に加えた後、100℃にて
4時間撹拌した後、溶液のpHを0.1N−水酸化ナト
リウム水溶液で調整した後、水500mlを加えた。析
出した沈殿物を濾取し、水で洗浄し、乾燥した後、クロ
マトグラムにより精製して、下記(F)で示される化合
物(収率50%)を得た。得られた化合物のポリカーボ
ネート基板上に製膜した薄膜の吸収スペクトルを図9に
示す。
【0051】
【化14】
【0052】実施例7 厚さ0.6mmの射出成形ポリカーボネート基板上に、
フォトポリマーにて深さ1400Å、半値幅0.35μ
m、トラックピッチ1.0μmの案内溝を形成した基板
上に、化合物具体例No.1のメチルセルソルブ溶液を
スピンナー塗布し、厚さ500Åの記録層を設けて記録
媒体を得た。
【0053】実施例8〜11 実施例7において、化合物具体例No.1の代わりに、
化合物具体例No.2No.3、No.4、No.5を
用いたこと以外は、実施例7と同様にして実施例8〜1
1の記録媒体を得た。
【0054】比較例1 実施例7において、化合物具体例No.1の代わりに下
記式(VIII)で示される化合物を用いたこと以外は、実
施例7と同様にして比較例1の記録媒体を得た。
【化15】
【0055】前記の実施例7〜11及び比較例1の記録
媒体を用い、下記の記録条件で基板から光を入射して記
録し、その後記録位置を再生光によりC/N比及び反射
率を測定した。その結果を表3に示す。 記録条件: レーザ発振波長 635nm 記録周波数 1.25MHz 記録線速 3.0m/sec 再生条件: レーザ発振波長 650nm 再生パワー 0.6〜0.9mWの連続光 スキャニングバンド巾 30KHz 耐光テスト条件: 耐光テスト 4万Lux、Xe光、20時間連続照射 保存テスト 85℃、85%、500時間放置
【0056】
【表3】
【0057】実施例12 深さ1400Å、半値幅0.35μm、トラックピッチ
1.0μmの案内溝を有する厚さ0.6mmの射出成形
ポリカーボネート基板上に、化合物具体例No.6をメ
チルシクロヘキサン、2−メトキシエタノール、メチル
エチルケトンの混合溶液に溶解した液をスピンナー塗布
し、厚さ800Åの記録層を形成し、次いでその上にス
パッタ法により金2000Åの反射層を設け、更にその
上にアクリル系フォトポリマーにて5μmの保護層を設
け、記録媒体を得た。
【0058】実施例13〜16 実施例12において、化合物具体例No.6の代わりに
それぞれ化合物具体例No.7、No.8、No.9、
No.10を用いたこと以外は、実施例12と同様にし
て実施例13〜16の記録媒体を得た。
【0059】比較例2 実施例12において、化合物具体例No.6の代わりに
比較例1で用いた前記式(VIII)で示される化合物を用
いたこと以外は、実施例12と同様にして比較例2の記
録媒体を得た。
【0060】実施例12〜16及び比較例2の記録媒体
に発振波長635nm、ビーム径1.0μmの半導体レ
ーザ光を用い、トラッキングしながらEFM信号を記録
し(線速3.0m/sec、最短マーク長0.4μ
m)、発振波長650nmの半導体レーザの連続光で再
生し、再生波形を観察した。その結果を表4に示す。
【0061】
【表4】
【0062】実施例17 深さ1500Å、半値幅0.40μm、トラックピッチ
1.1μmの案内溝を有する厚さ1.2mmの射出成形
ポリカーボネート基板上に、前記の式(VIII)で示され
る化合物と化合物具体例No.11とを、重量比(1/
1)のメチルシクロヘキサン、2−メトキシエタノー
ル、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン混合溶媒
に溶解し、スピンナー塗布して、厚さ1700Åの記録
層を形成し、次いで、スパッタ法により金2000Åの
反射層を形成して、更にその上にアクリル系フォトポリ
マーにて5μmの保護層を設け、記録媒体を得た。
【0063】実施例18及び19 実施例17において、化合物具体例No.11の代わり
にそれぞれ化合物具体例No.12、No.13を用い
たこと以外は、実施例17と同様にして実施例17〜1
9の記録媒体を得た。
【0064】実施例20〜22 実施例17において、化合物具体例No.11の代わり
にそれぞれ化合物具体例No.14、No.15、N
o.16を用い、且つ前記式(VIII)で示される化合物
の代わりに下記式(IX)で示される化合物を用いたこと
以外は、実施例17と同様にして実施例20〜22の記
録媒体を得た。
【0065】
【化16】
【0066】比較例3及び4 実施例17において、記録層をそれぞれ前記一般式(VI
II)で示される化合物のみ、前記一般式(IX)で示され
る化合物のみとしたこと以外は、実施例17と同様にし
て比較例3及び4の記録媒体を得た。
【0067】実施例17〜22と比較例3及び4の記録
媒体に発振波長780nm、ビーム径1.6μmの半導
体レーザ光を用い、トラッキングしながらEFM信号を
記録し(線速1.4m/sec)、前記レーザ及び発振
波長650nm、ビーム径1.0μmの半導体レーザの
連続光で再生し、再生波形を観察した。その結果を表5
に示す。
【0068】
【表5】
【0069】
【発明の効果】請求項1及び2の新規なアゾ化合物は、
光記録媒体用の記録材料として有用なアゾ金属キレート
化合物の前駆体として有用な化合物である。
【0070】請求項3及び4の新規なアゾ金属キレート
化合物は、波長700nm以下に高い光吸収能と光反射
性を有しているため、DVD−Rディスクシステムに適
用可能な光記録媒体用の記録材料として有用な化合物で
ある。
【0071】請求項5の光記録媒体は、前記一般式(II
I)又は(IV)で示されるアゾ金属キレート化合物の少
なくとも1種を記録層中に含有してなるものとしたこと
から、波長700nm以下に高い光吸収能と光反射性を
有しているため、高密度記録が可能な700nm以下の
波長域のレーザ光で記録、再生が可能(DVD−Rディ
スクシステムに適用可能)であり、しかも耐光性、保存
安定性に優れている。
【0072】請求項6の光記録媒体は、記録層が波長6
30〜690nmのレーザ光によって記録されるもので
あるため、770〜830nm対応の光記録媒体に比べ
1.6〜1.8倍の高密度化追記型光記録媒体が得られ
る。
【0073】請求項7の光記録媒体は、記録層を前記一
般式(III)又は(IV)で示される化合物の少なくとも
1種と680〜750nmに最大吸収波長を有する有機
色素との混合層からなるものとしたことから、現状シス
テムで記録、再生が可能で、しかも次世代の高密度光デ
ィスクシステム(DVD−Rディスクシステム)でも、
記録された情報を再生することが可能になる。
【0074】請求項8の光記録媒体は、680〜750
nmに最大吸収波長を有する有機色素として、シアニン
色素、フタロシアニン色素及びアゾ金属キレート化合物
の少なくとも一種を選択したことから、高品位の信号特
性が記録可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は本発明の記録媒体に適用し得
る通常の追記型光記録媒体としての層構成例を示す図で
ある。
【図2】(a)〜(c)は本発明の記録媒体に適用し得
るCD−R用としての層構成例を示す図である。
【図3】(a)〜(d)は本発明の記録媒体に適用し得
るDVD−R用としての層構成例を示す図である。
【図4】実施例1で得られた化合物のIRスペクトル図
である。
【図5】実施例2で得られた化合物のIRスペクトル図
である。
【図6】実施例3で得られた化合物のIRスペクトル図
である。
【図7】実施例4で得られた化合物のポリカーボネート
基板上に製膜した薄膜の吸収スペクトル図である。
【図8】実施例5で得られた化合物のポリカーボネート
基板上に製膜した薄膜の吸収スペクトル図である。
【図9】実施例6で得られた化合物のポリカーボネート
基板上に製膜した薄膜の吸収スペクトル図である。
【符号の説明】
1 基板 2 記録層(有機色素層) 3 下引き層 4 保護層 5 ハードコート層 6 反射層 7 接着層 8 スペーサー 9 半透明膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹 登 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 東 康弘 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示されるアゾ化合
    物。 【化1】 (式中、R1は置換若しくは未置換のアルキル基又は置
    換若しくは未置換のフェニル基を表し、R2〜R4は、そ
    れぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は
    ニトロ基を表し、R5は、水素原子、炭素数1〜5の置
    換若しくは未置換のアルキル基又は置換若しくは未置換
    のフェニル基を表し、R6は、水素原子又は置換若しく
    は未置換のアルキル基を表す。)
  2. 【請求項2】 下記一般式(II)で示されるアゾ化合
    物。 【化2】 (式中、R7は置換若しくは未置換のアルキル基又は置
    換若しくは未置換のフェニル基を表し、R8は、水素原
    子又は置換若しくは未置換のアルキル基を表し、R
    9は、水素原子、炭素数1〜5の置換若しくは未置換の
    アルキル基又は置換若しくは未置換のフェニル基を表
    す。)
  3. 【請求項3】 下記一般式(III)で示されるアゾ金属
    キレート化合物。 【化3】 (式中、R10は、置換若しくは未置換のアルキル基又は
    置換若しくは未置換のフェニル基を表し、R11〜R
    13は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基
    を表し、R14は、水素原子、炭素数1〜5の置換若しく
    は未置換のアルキル基又は置換若しくは未置換のフェニ
    ル基を表し、Mは、遷移金属原子を表し、nは、1、
    2、3の何れかの整数を表す。)
  4. 【請求項4】 下記一般式(IV)で示されるアゾ金属キ
    レート化合物。 【化4】 (式中、R15は、置換若しくは未置換のアルキル基又は
    置換若しくは未置換のフェニル基を表し、R16は、水素
    原子、炭素数1〜5の置換若しくは未置換のアルキル基
    又は置換若しくは未置換のフェニル基を表し、MはCo
    原子、Ni原子及びCu原子から選ばれる金属原子を表
    し、nは、1、2、3の何れかの整数を表す。)
  5. 【請求項5】 第1基板上に直接又は下引き層を介して
    記録層を設け、更に反射層、保護層又は第2基板を設け
    てなる光記録媒体において、前記記録層中に請求項3又
    は請求項4に記載のアゾ金属キレート化合物を少なくと
    も1種含有することを特徴とする光記録媒体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の光記録媒体において、
    記録波長が630〜690nmであることを特徴とする
    光記録媒体。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の光記録媒体において、
    前記記録層が請求項3又は4に記載のアゾ金属キレート
    化合物と680〜750nmに最大吸収波長を有する色
    素との混合層からなることを特徴とする光記録媒体。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の光記録媒体において、
    680〜750nmに最大吸収波長を有する色素がシア
    ニン色素、フタロシアニン色素及びアゾ金属キレート化
    合物の少なくとも1種であることを特徴とする光記録媒
    体。
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