JP2004042624A - 光記録媒体、これを用いる光記録方法及び光記録装置 - Google Patents
光記録媒体、これを用いる光記録方法及び光記録装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】基板上に記録層を設けてなる光記録媒体において、該記録層中に、(i)ホルマザン化合物と金属からなるホルマザン金属キレート化合物であって、その膜の吸収スペクトルの最大吸収波長が500〜650nmの範囲にあるホルマザン金属キレート化合物A、(ii)スクアリリウム化合物と金属からなるスクアリリウム金属キレート化合物であって、その膜の吸収スペクトルの最大吸収波長が500〜650nmの範囲にあるスクアリリウム金属キレート化合物及び(iii)ホルマザン化合物と金属とからなるホルマザン金属キレート化合物であって、その膜の吸収スペクトルの最大吸収波長が650〜750nmの範囲にあるホルマザンキレート化合物Bを含有していることを特徴とする光記録媒体。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光記録媒体、これを用いる光記録方法及び光記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、次世代大容量光ディスクとして追記型DVDメディアの開発が進められている。記録容量向上の要素技術として、記録ピット微少化のための記録材料開発、MPEG2に代表される画像圧縮技術の採用、記録ピット読みとりのための半導体レーザの短波長化等の技術開発が必要である。
これまで赤色波長域の半導体レーザとしては、バーコードリーダ、計測器用に670nm帯のAlGaInPレーザダイオードが商品化されているのみであったが、光ディスクの高密度化に伴い、赤色レーザが本格的に光ストレージ市場で使用されつつある。DVDドライブの場合、光源として630〜690nm帯のレーザダイオードの波長で規格化されている。一方、再生専用のDVD−ROMドライブは波長約650nmで商品化されている。
このような状況下で最も好ましい追記型DVDメディアは、波長630〜690nmで記録、再生が可能なメディアである。今日までに種々の色素系材料が記録層として提案されてきた。
しかしながら、これらの材料は、色素系メディアの特徴である高反射率を得るために、図1のように色素膜の吸収スペクトルの吸収帯の長波長端が、記録、再生波長になるように設計されているために、波長依存性が大きいという問題点があった。
一方、記録型DVDドライブ等に用いられる半導体レーザーは使用環境により発振波長が変動する事が知られている。特に高温度の環境に置かれた場合、発振波長が長波長にシフトしてしまうため、記録層に用いられている色素材料の吸収係数kが小さくなり記録感度が不足してしまう、と言う問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の光記録媒体に比べて、短波長側に発振波長を有する半導体レーザーを用いる追記型DVDディスクシステムに適用可能な光記録媒体、特に記録波長依存性を低減した光記録媒体、該光記録媒体を用いた光記録方法及び光記録装置を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、種々検討した結果、追記型DVDメディアの記録材料である、ホルマザン金属キレート化合物とスクアリリウム金属キレート化合物の混合化合物(最大吸収波長500〜650nm)材料に、それより長波長側に最大吸収波長を有する別のホルマザン金属キレート化合物(最大吸収波長650〜750nm)を添加することにより、半導体レーザーの波長シフトに対する依存性の少ない光記録媒体が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示す光記録媒体、光記録方法及び光記録装置が提供される。
(1)基板上に記録層を設けてなる光記録媒体において、該記録層中に(i)ホルマザン化合物と金属からなるホルマザン金属キレート化合物であって、その膜の吸収スペクトルの最大吸収波長が500〜650nmの範囲にあるホルマザン金属キレート化合物A、(ii)スクアリリウム化合物と金属からなるスクアリリウム金属キレート化合物であって、その膜の吸収スペクトルの最大吸収波長が500〜650nmの範囲にあるスクアリリウム金属キレート化合物B及び(iii)ホルマザン化合物と金属とからなるホルマザン金属キレート化合物であって、その膜の吸収スペクトルの最大吸収波長が650〜750nmの範囲にあるホルマザンキレート化合物Cを含有していることを特徴とする光記録媒体。
(2)該ホルマザン金属キレート化合物Aと該スクアリリウム金属キレート化合物Bとの重量比が10:90〜50:50であり、さらに該ホルマザン金属キレート化合物Cの含有量が、該ホルマザン金属キレート化合物Aと該スクアリリウム金属キレート化合物Bとの合計量に対し、0.5〜20重量%であることを特徴とする前記(1)に記載の光記録媒体。
(3)該ホルマザン金属キレート化合物A及び/又はCが、下記一般式(I)及び/又は下記一般式(II)で表されるホルマザン化合物と金属からなることを特徴とする前記(1)〜(2)のいずれかに記載の光記録媒体。
【化5】
(式中、環Aは窒素原子を含む置換もしくは無置換の5員環又は6員環を示し、Zは環Aを与える原子群を示し、該含窒素複素環には他の環が縮合していてもよく、Aは置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアルキルカルボニル基、置換基を有していてもよいアリールカルボニル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよい複素環基又は置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基を示し、Bは置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基又は置換基を有していてもよいアリール基を示す)
【化6】
(式中、環B及び環Cは、同一または異なっていてもよくそれぞれ窒素原子を含む置換もしくは無置換の5員環又は6員環を示し、Z1、Z2はそれぞれ環B及び環Cを与える原子群を示し、該含窒素複素環には他の環が縮合していてもよく、A1、A2はそれぞれ置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアルキルカルボニル基、置換基を有していてもよいアリールカルボニル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよい複素環基又は置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基を示し、B1、B2はそれぞれ置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアルケニレン基又は置換基を有していてもよいアリーレン基を示し、Wは−CH2−又は−SO2−を示し、nは0又は1の整数である)
(4)該ホルマザン金属キレート化合物A及び/又はCの金属成分が、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛及びパラジウムの中から選ばれる金属であるか又は該金属の酸化物もしくはハロゲン化物であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の光記録媒体。
(5)該スクアリリウム金属キレート化合物Bが下記一般式(III)で表される化合物であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の光記録媒体。
【化7】
[式中、R1及びR2は同一又は異なっていてもよく、水素原子、置換基を有していてもよい脂肪族基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよい複素環基を示し、Mは配位能を有している金属原子を示し、mは2又は3の整数を示し、Xは置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基又はZ3=CH−(式中、Z3は置換基を有していてもよい複素環基を表す)を示す]
(6)該一般式(III)中のXが下記一般式(IV)で表される基であることを特徴とする前記(5)に記載の光記録媒体。
【化8】
(式中、R3及びR4は同一又は異なっていてもよく、置換基を有していてもよい脂肪族基を示すか、あるいはR3とR4は結合して炭素環又は複素環を形成してもよく、R5は水素原子、置換基を有していてもよい脂肪族基、置換基を有していてもよいアラルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を示し、R6〜R9は同一又は異なっていてもよく、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい脂肪族基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ニトロ基、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示し、互いに隣り合う2つの基が結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよい)
(7)該一般式(III)中のMがアルミニウムであることを特徴とする前記(5)又は(6)に記載の光記録媒体。
(8)記録再生波長±5nmの波長領域の光に対する記録層単層の屈折率nが1.5≦n≦3.0であり、消衰係数kが0.02≦k≦0.3であることを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載の光記録媒体。
(9)反射層を有し、該反射層が金、銀、銅及びアルミニウムの中から選ばれる金属であるか又は該金属の合金であることを特徴とする前記(1)〜(8)のいずれかに記載の光記録媒体。
(10)該基板上のトラックピッチが0.7〜0.8μmであり、溝幅が半値幅で、0.18〜0.40μmであることを特徴とする前記(1)〜(9)のいずれかに記載の光記録媒体。
(11)600〜720nmの記録波長で記録が可能であることを特徴とする前記(1)〜(10)のいずれかに記載の光記録媒体。
(12)前記(1)〜(11)のいずれかに記載の光記録媒体に、600〜720nmの記録波長で記録することを特徴とする光記録方法。
(13)前記(1)〜(11)のいずれかに記載の光記録媒体を搭載した光記録装置。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の光記録媒体は、その記録層中に、(i)ホルマザン化合物と金属からなる第1のホルマザン金属キレート化合物A、(ii)スクアリリウム化合物と金属とからなるスクアリリウム金属キレート化合物B及び(iii)ホルマザン化合物と金属からなる第2のホルマザン金属キレート化合物Cを含有する。この場合、ホルマザン化合物としては、従来公知の各種のものを用いることができるが、好ましくは下記一般式(I)及び(II)で表されるものの中から選ばれる少なくとも1種が用いられる。
【化9】
【化10】
【0006】
前記式中、環A、環B、環Cはそれぞれ置換もしくは無置換の含窒素5員環又は6員環を示し、Z、Z1、Z2は、それぞれ、環A、環B及び環Cを与える原子群を示す。このような原子群には、炭素原子の他、ヘテロ原子が包含されていてもよい。また、ヘテロ原子には、窒素原子(−N−)、イオウ原子(−S−)、酸素原子(−O−)、セレン原子(−Se−)等が包含される。
【0007】
環A、環B及び環Cには、それぞれ他の環Dが縮合していてもよい。この場合の環Dには炭素環の他、複素環が包含される。炭素環の場合、その環構成炭素数は、好ましくは6〜20、より好ましくは6〜10である。その具体例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、シクロヘキサン環等が挙げられる。一方、複素環の場合、その環構成原子数は好ましくは5〜20、さらに好ましくは5〜14、より好ましくは5〜6である。その具体例としては、ピロリジン環、チアゾール環、イミダゾール環、オキサゾール環、ピラゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、キノリン環、インドリン環、カルバゾール環等が挙げられる。
【0008】
前記環A、環B及び環Cの具体例を示すと、チアゾール環、イミダゾール環、チアジアゾール環、オキサゾール環、トリアゾール環、ピラゾール環、オキサジアゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環等が挙げられる。
【0009】
環A、環B及び環Cに結合する前記置換基の具体例としては、それぞれ独立にハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、カルバモイル基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよいアルキルアミノ基、置換基を有していてもよいアリールアミノ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアリールオキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアルキルカルボキサミド基、置換基を有していてもよいアリールカルボキサミド基、置換基を有していてもよいアルキルカルバモイル基、置換基を有していてもよいアリールカルバモイル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキルスルファモイル基等があげられる。
【0010】
前記一般式(I)及び(II)において、A、A1、A2は、それぞれ置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアルキルカルボニル基、置換基を有していてもよいアリールカルボニル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよい複素環基又は置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基を示す。この場合のアルキル基及びアルケニル基には、鎖状及び環状のものが包含される。アルキル基において、その炭素数は好ましくは1〜15、より好ましくは1〜8である。アルケニル基において、その炭素数は好ましくは2〜8、より好ましくは2〜6である。
【0011】
前記一般式(I)において、Bは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基又は置換基を有していてもよいアリール基を示す。この場合のアルキル基及びアルケニル基には、鎖状及び環状のものが包含される。アルキル基の炭素数は好ましくは1〜15、より好ましくは1〜8であり、アルケニル基の炭素数は好ましくは2〜8、より好ましくは2〜6である。アリール基において、その炭素数は好ましくは6〜18、より好ましくは6〜14である。
【0012】
前記一般式(II)において、B1、B2は、それぞれ置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアルケニレン基又は置換基を有していてもよいアリーレン基を示す。この場合のアルキレン基及びアルケニレン基には鎖状及び環状のものが包含される。アルキレン基において、その炭素数は好ましくは1〜15、より好ましくは1〜8である。アルケニレン基において、その炭素数は好ましくは2〜8、より好ましくは2〜6である。アリーレン基において、その炭素数は好ましくは6〜18、より好ましくは6〜14である。
【0013】
前記各アルキル基の具体例としては好ましくは炭素数1〜15のものが挙げられ、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等の直鎖状アルキル基、イソブチル基、イソアミル基、2−メチルブチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、2−エチルブチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、2−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、4−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、1−エチルプロピル基、1−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1−メチルヘキシル基、1−エチルヘプチル基、1−プロピルブチル基、1−イソプロピル−2−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルブチル基、1−プロピル−2−メチルプロピル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルヘキシル基、1−プロピルペンチル基、1−イソプロピルペンチル基、1−イソプロピル−2−メチルブチル基、1−イソプロピル−3−メチルブチル基、1−メチルオクチル基、1−エチルヘプチル基、1−プロピルヘキシル基、1−イソブチル−3−メチルブチル基、ネオペンチル基、tert−ブチル基、tert−ヘキシル基、tert−アミル基、tert−オクチル基等の分岐状アルキル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基、4−(2−エチルヘキシル)シクロヘキシル基、ボルニル基、イソボルニル基、アダマンチル基等のシクロアルキル基等が挙げられ、中でも、炭素数1〜8のものが好ましい。
また、アルキレン基としては、前記アルキル基から水素原子を1つ除いたものが挙げられる。
【0014】
前記各アルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、シアノ基等で置換されていてもよく、また、特定の置換基を有していてもよい(例えば、ハロゲン原子もしくはニトロ基により置換されていてもよい)アリール基や複素環基等で置換されていてもよい。さらに、酸素、硫黄、窒素等のヘテロ原子を介して前記アルキル基等の他の炭化水素基で置換されていてもよい。
【0015】
酸素を介して他の炭化水素基で置換されているアルキル基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基、フェノキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基等のアルコキシ基やアリールオキシ基等で置換されたアルキル基が挙げられる。これらのアルコキシ基やアリールオキシ基は置換基を有していてもよい。
【0016】
硫黄を介して他の炭化水素基で置換されたアルキル基としては、メチルチオエチル基、エチルチオエチル基、エチルチオプロピル基、フェニルチオエチル基等のアルキルチオ基やアリールチオ基等で置換されたアルキル基が挙げられる。これらのアルキルチオ基やアリールチオ基は置換基を有していてもよい。
【0017】
窒素を介して他の炭化水素基で置換されているアルキル基としては、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基、ジエチルアミノプロピル基、フェニルアミノメチル基等のアルキルアミノ基やアリールアミノ基等で置換されたアルキル基が挙げられる。これらのアルキルアミノ基やアリールアミノ基は置換基を有していてもよい。
【0018】
前記アルケニル基の具体例としては、好ましくは炭素数2〜8のもの、例えばビニル基、アリル基、1−プロペニル基、メタクリル基、クロチル基、1−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ペンテニル基、4−ペンテニル基、2−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、2−ヘプテニル基、2−オクテニル基等があげられる。アルケニル基の置換基としては、前記アルキル基の場合と同様のものがあげられる。
アリール基の具体例としては、例えばフェニル基、ナフチル基、アントラニル基、フルオレニル基、フェナレニル基、フェナントラニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基等が挙げられる。
アルキレン基及びアルケニレン基としては、前記アルキル基及びアルケニル基から、水素原子を一つ除いたものが挙げられる。
また、アリーレン基としては前記アリール基から、水素原子を一つ除いたものが挙げられる。
【0019】
前記アリール基及びアリーレン基は、アルキル基、アルケニル基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、シアノ基、トリフルオロメチル基、特定の置換基を有していてもよい(例えば、ハロゲン原子もしくはニトロ基により置換されていてもよい)アリール基、特定の置換基を有していてもよい(例えば、ハロゲン原子もしくはニトロ基により置換されてもよい)複素環基で置換されていてもよく、また酸素、硫黄、窒素等の原子を介して前記アルキル基等で置換されていてもよい。ここで、アルキル基、アルケニル基、アリール基としては、前記と同様のものが挙げられ、ハロゲン原子としては、後述するものと同様のものが挙げられる。
【0020】
複素環基の具体例としては、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、カルバゾリル基、ピリジル基、ピペリジル基、キノリル基、イソキノリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、キノキサリニル基等があげられる。
前記複素環基は、水酸基、アルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、シアノ基、特定の置換基を有していてもよい(例えば、ハロゲン原子もしくはニトロ基により置換されていてもよい)アリール基、特定の置換基を有していてもよい(例えば、ハロゲン原子もしくはニトロ基により置換されてもよい)複素環基等で置換されていてもよく、また酸素、硫黄、窒素等のヘテロ原子を介して前記のアルキル基等の炭化水素基で置換されていてもよい。
ここで、アルキル基、アリール基および複素環基の具体例としては、前述の具体例を挙げることができ、ハロゲン原子としては、後述するものと同様のものが挙げられる。
【0021】
前記ハロゲン原子の具体例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素の各原子があげられる。
前記置換基を有していてもよいアルコキシ基は、酸素原子に直接置換基を有していてもよいアルキル基が結合されているものであればよい。そのアルキル基および置換基の具体例としては、前述の具体例をあげることができる。
前記置換基を有していてもよいアリールオキシ基は、酸素原子に直接置換基を有していてもよいアリール基が結合されているものであればよい。そのアリール基および置換基の具体例としては、前述の具体例をあげることができる。
前記置換基を有していてもよいアルキルチオ基は、硫黄原子に直接置換基を有していてもよいアルキル基が結合されているものであればよい。そのアルキル基および置換基の具体例としては、前述の具体例をあげることができる。
前記置換基を有していてもよいアリールチオ基は、硫黄原子に直接置換基を有していてもよいアリール基が結合されているものであればよい。そのアリール基および置換基の具体例としては、前述の具体例をあげることができる。
前記置換基を有していてもよいアルキルアミノ基は、窒素原子に直接置換基を有していてもよいアルキル基が結合されているものであればよい。そのアルキル基および置換基の具体例としては、前述の具体例をあげることができる。また、アルキル基同士が結合し、酸素原子、窒素原子等を含んでピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジニル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基のように環を形成していてもよい。
前記置換基を有していてもよいアリールアミノ基は、窒素原子に直接置換基を有していてもよいアリール基が結合されているものであればよい。そのアリール基および置換基の具体例としては、前述の具体例をあげることができる。
【0022】
前記置換基を有していてもよいアルキルカルボニル基は、カルボニル基の炭素原子に直接置換基を有していてもよいアルキル基が結合されているものであればよい。そのアルキル基および置換基の具体例としては前述の具体例をあげることができる。
前記置換基を有していてもよいアリールカルボニル基は、カルボニル基の炭素原子に直接置換基を有していてもよいアリール基が結合されているものであればよい。そのアリール基および置換基の具体例としては前述の具体例をあげることができる。
前記置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基は、酸素原子(−O−)に直接置換基を有していてもよいアルキル基が結合されているものであればよい。そのアルキル基および置換基の具体例としては前述の具体例をあげることができる。
前記置換基を有していてもよいアリールオキシカルボニル基は、酸素原子(−O−)に直接置換基を有していてもよいアリール基が結合されているものであればよい。そのアリール基および置換基の具体例としては前述の具体例をあげることができる。
前記置換基を有していてもよいアルキルカルボキサミド基は、カルボキサミドの炭素原子に直接置換基を有していてもよいアルキル基が結合されているものであればよい。そのアルキル基および置換基の具体例としては前述の具体例をあげることができる。
前記置換基を有していてもよいアリールカルボキサミド基は、カルボキサミドの炭素原子に直接置換基を有していてもよいアリール基が結合されているものであればよい。そのアリール基および置換基の具体例としては前述の具体例をあげることができる。
【0023】
前記置換基を有していてもよいアルキルカルバモイル基は、カルバモイル基の窒素原子に直接置換基を有していてもよいアルキル基が結合されているものであればよい。そのアルキル基および置換基の具体例としては、前述の具体例をあげることができる。また、アルキル基同士が結合し、また場合により酸素原子、窒素原子等を含んでピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジニル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基のように環を形成していてもよい。
前記置換基を有していてもよいアリールカルバモイル基は、カルバモイル基の窒素原子に直接置換基を有していてもよいアリール基が結合されているものであればよい。そのアリール基および置換基の具体例としては前述の具体例をあげることができる。
前記置換基を有していてもよいアルキルスルファモイル基は、スルファモイル基の窒素原子に直接置換基を有していてもよいアルキル基が結合されているものであればよい。そのアルキル基および置換基の具体例としては前述の具体例をあげることができる。
【0024】
ホルマザン金属キレート化合物A又はBにおける金属成分は、ホルマザンにキレートを形成し得る金属又は金属化合物であればよく、このようなものには、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、テクネチウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム及びこれら金属の酸化物やハロゲン化物等が包含される。本発明では、このホルマザンとキレートを形成し得る金属成分としては、特に、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、パラジウムが好ましく、これらの金属を含むホルマザン金属キレート化合物を用いた本発明の光記録媒体は、光学特性が優れている。ハロゲン化物の中では、塩化物が好ましく使用される。
【0025】
本発明において用いる第1のホルマザン金属キレート化合物Aは、その膜の吸収スペクトルの最大吸収波長が500〜650nmの範囲にあるものである。本発明において用いる第2のホルマザン金属キレート化合物Bは、その膜の吸収スペクトルの最大吸収波長が650〜750nmの範囲にあるものである。
ホルマザン金属キレート化合物において、その膜の吸収スペクトルの最大吸収波長の調節は、そのホルマザン化合物の種類と、金属の種類とによって行うことができる。
【0026】
前記一般式(I)及び(II)で表される膜の最大吸収波長が500〜650nmの範囲にあるホルマザン金属キレート化合物Aの具体例を表1〜4に示す。以下の表中、Phはフェニル基を表す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
前記一般式(I)及び(II)で表される膜の最大吸収波長が650〜750nmの範囲にあるホルマザン金属キレート化合物Cの具体例を表5〜6に示す。
【0032】
【表5】
【0033】
【表6】
【0034】
次に、スクアリリウム金属キレート化合物Bについて詳述する。
本発明で用いるスクアリリウム化合物Bとしては、従来公知の各種のものを用いることができる。
本発明の光記録媒体では、記録再生波長に600〜720nmのレーザー光を用いることが好ましいが、この波長での光学特性から、スクアリリウム金属キレート化合物の中でも下記一般式(III)で表されるものが好ましい。
【化11】
【0035】
前記式中、R1及びR2は同一又は異なっていてもよく、水素原子、置換基を有していてもよい脂肪族基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよい複素環基を示す。
Mは配位能を有している金属原子を示す。mは2あるいは3の整数を示す。Xは置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、又はZ3=CH−(Z3は置換基を有していてもよい複素環基を表す)を示す。
【0036】
前記一般式(III)中のXとしては、下記一般式(IV)で表される含窒素環基が好ましい。
【化12】
【0037】
前記式中、R3及びR4は同一又は異なっていてもよく、置換基を有していてもよい脂肪族基を表すか、あるいはR3とR4は結合して、炭素環又は複素環を形成してもよい。R5は水素原子、置換基を有していてもよい脂肪族基、置換基を有していてもよいアラルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を示す。R6〜R9は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい脂肪族基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ニトロ基、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示す。
前記R6〜R9のうち、隣り合う2つの基は結合して、置換基を有していてもよい炭素環や複素環を形成していてもよい。
脂肪族基には、アルキル基及びアルケニル基が包含される。また、これらのアルキル基及びアルケニル基は鎖状又は環状のものであることができる。
この脂肪族基において、鎖状の場合、その炭素数1〜6であるものが好ましく、環状の場合、その炭素数3〜8であるものが好ましい。
【0038】
前記脂肪族基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、メタクリル基、クロチル基、1−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ペンテニル基、4−ペンテニル基、2−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、2−ヘプテニル基、2−オクテニル基等が挙げられる。前記アルコキシ基におけるアルキル基部分は、鎖状又は環状のアルキル基であることができる。鎖状の場合、その炭素数1〜6のものが好ましく、環状の場合、3〜8のものが好ましい。そのアルキル基の具体例としては、前記と同様なものを挙げることができる。
アラルキル基としては、炭素数7〜15のアラルキル基が挙げられ、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基等が挙げられる。
アリール基としては、炭素数6〜18のものが好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、アズレニル基等が挙げられる。
【0039】
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
アラルキル基、アリール基、アルコキシ基、芳香族環又は複素環基の置換基としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアミノ基等が挙げられる。ハロゲン原子、アルキル基及びアルコキシ基としては、前記と同様なものが挙げられる。これらの置換基は、分子中に1つ又は複数個であることができる。
脂肪族基の置換基としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基等が挙げられる。ハロゲン原子およびアルコキシ基としては、前記と同様なものが挙げられる。これらの置換基は、分子中に1つ又は複数個であることができる。
アミノ基の置換基としては、同一または異なっていてもよい1〜2個のアルキル基が挙げられ、この場合のアルキル基としては前記と同様のものが挙げられる。
【0040】
金属原子Mとしては、スクアリリウム化合物に対して配位能を有する各種の金属が用いられ、例えば、アルミニウム、亜鉛、銅、鉄、ニッケル、クロム、コバルト、マンガン、イリジウム、バナジウム、チタン等が挙げられ、特にアルミニウムのスクアリリウム金属キレート化合物を用いた本発明の光記録媒体は、光学特性が優れている。
【0041】
R6〜R9のうちの、隣り合う2つの基は結合して形成される炭素環には、ベンゼン環等の炭素数6〜14の芳香環の他、シクロヘキサン等の炭素数3〜10の脂肪族環が包含される。
【0042】
前記一般式(III)において、複素環基における複素環やR3とR4とが結合することによって形成される複素環としては、例えば、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子の中から選ばれる少なくとも1個の原子を含む5員または6員の単環性芳香族あるいは脂肪族複素環、3〜8員の環が縮合した二環又は三環性で窒素原子、酸素原子及び硫黄原子の中から選ばれる少なくとも1個の原子を含む縮環性芳香族あるいは脂肪族複素環等が挙げられ、より具体的にはピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、キノリン環、イソキノリン環、フタラジン環、キナゾリン環、キノキサリン環、ナフチリジン環、シンノリン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、チオフェン環、フラン環、チアゾール環、オキサゾール環、インドール環、イソインドール環、インダゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンズトリアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、プリン環、カルバゾール環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、チオモルホリン環、ホモピペリジン環、ホモピペラジン環、テトラヒドロピリジン環、テトラヒドロキノリン環、テトラヒドロイソキノリン環、テトラヒドロフラン環、テトラヒドロピラン環、ジヒドロベンゾフラン環、テトラヒドロカルバゾール環等が挙げられる。
【0043】
前記一般式(III)中のZ3の複素環基としては、インドリン−2−イリデン、ベンズ〔e〕インドリン−2−イリデン、2−ベンゾチアゾリニリデン、ナフト〔2,1−d〕チアゾール−2(3H)−イリデン、ナフト〔1,2−d〕チアゾール−2(1H)−イリデン、1,4−ジヒドロキノリン−4−イリデン、1,2−ジヒドロキノリン−2−イリデン、2−ベンゾセレナゾリニリデン等が挙げられる。
【0044】
R3とR4が結合することによって形成される炭素環としては、好ましくは炭素数3〜8のものが挙げられ、飽和または不飽和のものであってもよく、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環、シクロペンテン環、1,3−シクロペンタジエン環、シクロヘキセン環、シクロヘキサジエン環等が挙げられる。
【0045】
以下、前記一般式(III)で表される化合物の一般的な製法についての反応式を以下に示す。ここで、一般式(III)で表される化合物を化合物(III)と表現することもある。ほかの式番号の化合物についても同様である。
(1)反応式(1−a)
【化13】
【0046】
(2)反応式(1−b)
【化14】
【0047】
(3)反応式(1−c)
【化15】
【0048】
(4)反応式(1−d)
【化16】
【0049】
前記式中、R1、R2、X、M及びmはそれぞれ前記と同義であり、Yは水素原子、カリウム、ナトリウム等を表す。Meはメチル基を示す。
【0050】
前記反応式(1−a)による化合物の製造について以下に示す。
化合物(VII)は、化合物(V)と0.5〜2倍モルの化合物(VI)とを、要すれば塩基存在下、溶媒中、室温〜40℃で30分〜15時間反応させることにより得られる。
塩基としては、例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基またはトリエチルアミン、ナトリウムメトキシド等の有機塩基が用いられる。
溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド等が用いられる。
【0051】
前記反応式(1−b)による化合物の製造について以下に示す。
化合物(VIII)は、化合物(VII)をアルカリ性溶媒中、または酸性溶媒中、室温〜40℃で30分〜15時間反応させることにより得られる。
アルカリ性溶媒としては、例えば、炭酸カリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等が用いられる。
酸性溶媒としては、例えば、塩酸の50%容量/容量のジメチルスルホキシド水溶液、塩酸の50%容量/容量のジメチルホルムアミド水溶液等が用いられる。
【0052】
前記反応式(1−c)による化合物の製造について以下に示す。
化合物(IX)は、化合物(VIII)と0.5〜2倍モルのX−Hとを、要すれば、0.5〜2倍モルの塩基存在下で、溶媒中、80〜120℃で1〜15時間反応させることにより得られる。
溶媒としては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール等の炭素数2〜8のアルコール系溶媒のみ、または該アルコール系溶媒とベンゼン、トルエンもしくはキシレンとの混合溶媒(アルコール50容量/容量%以上)が用いられる。
塩基としては、例えば、キノリン、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基または炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基等が用いられる。
【0053】
前記反応式(1−d)による化合物の製造について以下に示す。
化合物(III)は、化合物(IX)と(0.5〜2)/m倍モルのMm+(金属イオンを与える原料)とを、必要に応じて、0.5〜2倍モルの酢酸存在下で、溶媒中、室温〜120℃で1〜15時間反応させることにより得られる。
金属イオンを与える原料としては、例えば、アルミニウムトリスアセチルアセトネート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、アルミニウムイソプロキシド、アルミニウムsec−ブトキシド、アルミニウムエトキシド、塩化アルミニウム、塩化銅、酢酸銅、酢酸ニッケル等が用いられる。
溶媒としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、テトラヒドロフラン、メチル−tert−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒等が用いられる。
【0054】
前記一般式(III)で表されるスクアリリウム化合物の具体例を表7〜9に示す。
【0055】
以下の表中、nPrはn−プロピル基を表し、iPrはイソプロピル基を表し、nBuはn−ブチル基を表し、Phはフェニル基を表す。
【0056】
【表7】
【表8】
【表9】
【0057】
記録層中における前記ホルマザン金属キレート化合物Aとスクアリリウム金属キレート化合物Bとの配合割合は、重量比で10:90〜50:50であるのが好ましく、また、記録層中には、ホルマザン金属キレート化合物Cを0.5〜20%(ホルマザン金属キレート化合物Aとスクアリリウム金属キレート化合物Bの合計量に対する重量%)、さらには3〜10%含むことが好ましい。スクアリリウム金属キレート化合物Bが上記範囲であるとホルマザン金属キレート化合物が効果的にはたらき高い耐光性が得られる。また、スクアリリウム金属キレート化合物Bが上記範囲であると、高い反射率が得られるので好ましい。500〜650nmにその膜の吸収スペクトルの最大吸収波長を有するホルマザン金属キレート化合物Aと、同様に500〜650nmにその膜の吸収スペクトルの最大吸収波長を有するスクアリリウム金属キレート化合物Bの混合物に、さらに650〜750nm(記録再生波長付近)にその膜の吸収スペクトルの最大吸収波長を有するホルマザン金属キレート化合物Cを上記範囲で添加することにより、追記型DVDメディアの基本特性は維持しながら、記録レーザーの波長変動に対する記録感度の低下、いわゆる波長依存性が低減する。
【0058】
次に本発明の光記録媒体の記録層を構成するのに必要な項目として、光学特性および耐光性が挙げられる。
光学特性として、記録再生波長である600〜720nmに対して短波長側に大きな吸収帯を有し、かつ記録再生波長が該吸収帯の長波長端近傍にあることが好ましい。これは、記録再生波長である600〜720nmで大きな屈折率と消衰係数を有することを意味する。
具体的には、記録再生波長±5nmの波長領域の光に対する記録層単層の屈折率nが1.5以上3.0以下であり、消衰係数kが0.02以上0.3以下の範囲にあることが好ましい。nが1.5以上の場合には、十分な光学的変化が得られるため、記録変調度が高くなるため好ましく、nが3.0以下の場合には、波長依存性が高くならず、記録再生波長領域であっても再生エラーが起きにくく好ましい。また、kが0.02以上の場合には、記録感度がよくなるため好ましく、kが0.3以下の場合には、50%以上の反射率を得やすく好ましい。また、吸光係数が大きいほど屈折率nも大きく取れるため、そのlogε(εはモル吸光係数)は5以上のものが好ましい。
さらに耐光性として、繰り返し100万回以上の再生安定性と室内放置下で褪色しない堅牢性があることが好ましい。
基板は通常、深さ1000〜2500Åの案内溝を有している。トラックピッチは、通常、0.7〜1.0μmであるが、高容量化の用途には0.7〜0.8μmであるのが好ましい。溝幅は、半値幅で0.18〜0.40μmであるのが好ましい。0.18μm以上では十分なトラッキングエラー信号強度を得やすく好ましい。また、0.40μm以下の場合には、記録したときに記録部が横に広がりにくく好ましい。
【0059】
次に、本発明の光記録媒体の構成について述べる。
図2は、本発明の光記録媒体に適用し得る層構成例を示す図で、これは追記型光ディスクの例である。基板1の上に、必要に応じて下引き層3を介して、記録層2を設け、更に必要に応じ保護層4が設けられている。また、必要に応じて基板1の下にハードコート層5を設けることができる。
【0060】
図3は、本発明の光記録媒体に適用し得る別のタイプの層構成例を示す図で、これはCD−Rメディアの例である。図1の構成の記録層2の上に反射層6が設けられている。
【0061】
図4は、本発明の光記録媒体に適用し得る別のタイプ(DVD−R用)の層構成例を示す図で、この場合、図3の構成の保護層4の上に接着層8と保護基板7が設けられている。
即ち、本発明の光記録媒体は、図2及び図3に示した構成の記録層(有機薄膜層)を内側にして、他の基板と空間を介して密封したエアーサンドイッチ構造にすることもできるし、また保護層を介して接着した貼合せ構造にすることもできる。
【0062】
本発明の光記録媒体を追記型DVDメディアとして適用する場合の記録媒体は、第1の基板と第2の基板(以降第1基板、第2基板と記すことがある)とを記録層を介して接着剤で張り合わせた構造を基本構造とする。記録層は有機色素単層でもよく、反射層を高めるため有機色素層と金属反射層との積層でもよい。記録層と基板間は下引き層あるいは保護層を介して層成してもよく、機能向上のためそれらを積層化した構成でもよい。最も通常に用いられるのは、第1基板/有機色素層/金属反射層/保護層/接着層/第2基板構造である。
【0063】
<基板>
基板の必要特性としては基板側より記録再生を行う場合のみ使用するレーザー光に対して透明でなければならず、記録層側から記録、再生を行う場合基板は透明である必要はない。従って、本発明では、基板2枚をサンドイッチ状で用いる場合は、例えば一方の基板(第2の基板)のみが透明であれば、他方の基板(第1の基板)の透明、不透明は問わない。
基板材料としては例えば、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド等のプラスチック、ガラス、セラミックあるいは金属等を用いることができる。
なお、基板を1層しか用いない場合はその基板表面に、また基板2枚をサンドイッチ状で用いる場合は第1の基板の表面に、トラッキング用の案内溝や案内ピット、さらにアドレス信号等のプレフォーマットが形成されていてもよい。
【0064】
<記録層>
記録層はレーザー光の照射により何らかの光学的変化を生じ、その変化により情報を記録できるものであって、この記録層中には前記の本発明の特徴とする色素混合物[2種類のホルマザン金属キレート化合物A及びCとスクアリリウム金属キレート化合物Bとの混合物]が含有されていることが必要である。
記録層の形成にあたっては前記本発明の特徴とする色素混合物を1種ずつ、又は複数の組合せで用いてもよい。さらに、本発明の特徴とする前記色素混合物の他に、光学特性、記録感度、信号特性等の向上の目的で他の有機色素を混合又は積層化してもよい。
このような他の有機色素の例としては、ポリメチン色素、ナフタロシアニン系、フタロシアニン系、クロコニウム系、ピリリウム系、ナフトキノン系、アントラキノン(インダンスレン)系、キサンテン系、トリフェニルメタン系、アズレン系、テトラヒドロコリン系、フェナンスレン系、トリフェノチアジン系染料、及び金属キレート化合物等が挙げられ、これら色素は単独で用いてもよいし、2種以上の組合せにしてもよい。
前記色素混合物中に金属や金属化合物、例えば、In、Te、Bi、Se、Sb、Ge、Sn、Al、Be、TeO2、SnO、As、Cd等を分散混合あるいは積層の形態で用いることもできる。
【0065】
さらに、前記色素混合物中に高分子材料、例えば、アイオノマー樹脂、ポリアミド系樹脂、ビニル系樹脂、天然高分子、シリコーン、液状ゴム等の種々の材料もしくはシランカップリング剤等を分散混合して用いてもよいし、あるいは特性改良の目的で安定剤(例えば遷移金属錯体)、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤等を一緒に用いることもできる。
【0066】
記録層の形成は、蒸着、スパッタリング、CVDまたは溶液塗布等の通常の手段によって行うことができる。塗布法を用いる場合には前記色素混合物等を有機溶剤等に溶解してスプレー、ローラーコーティング、ディッピングおよび、スピンコーティング等の慣用のコーティング法によって行われる。
用いられる有機溶剤としては一般にメタノール、エタノール、イソプロパノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、四塩化炭素、トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、キシレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族類、メトキシエタノール、エトキシエタノール等のセロソルブ類、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類等が挙げられる。
記録層の膜厚は好ましくは100Å〜10μm、より好ましくは200Å〜2000Åが適当である。
【0067】
<下引き層>
下引き層は(a)接着性の向上、(b)水又はガス等のバリアー、(c)記録層の保存安定性の向上、(d)反射率の向上、(e)溶剤からの基板や記録層の保護、(f)案内溝・案内ピット・プレフォーマット等の形成等を目的として使用される。
(a)の目的に対しては高分子材料、例えばアイオノマー樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル系樹脂、天然樹脂、天然高分子、シリコーン、液状ゴム等の種々の高分子物質、およびシランカップリング剤等を用いることができ、(b)及び(c)の目的に対しては、前記高分子材料以外に無機化合物、例えばSiO2、MgF2、SiO、TiO2、ZnO、TiN、SiN等、さらに金属、又は半金属、例えばZn、Cu、Ni、Cr、Ge、Se、Au、Ag、Al等を用いることができる。また(d)の目的に対しては金属、例えばAl、Ag等や、金属光沢を有する有機薄膜、例えばメチン染料、キサンテン系染料等を用いることができ、(e)及び(f)の目的に対しては紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、熱可塑性樹脂等を用いることができる。
下引き層の膜厚は好ましくは0.01〜30μm、より好ましくは0.05〜10μmが適当である。
【0068】
<反射層>
反射層の材料としては、単体で高反射率の得られる腐食されにくい金属、半金属等が挙げられ、これの具体例としてはAu、Ag、Cr、Ni、Al、Fe、Sn、Cu等が挙げられるが、反射率、生産性の点からAu、Ag、Al、Cuが最も好ましく、これらの金属、半金属は単独で使用してもよく、2種以上の合金としてもよい。
反射層の膜形成法としては蒸着、スパッタリング等が挙げられ、膜厚は、好ましくは50〜5000Å、より好ましくは100〜3000Åである。
【0069】
<保護層、基板表面ハードコート層>
保護層、又は基板表面ハードコート層は(a)記録層(反射吸収層)の傷、ホコリ、汚れ等からの保護、(b)記録層(反射吸収層)の保存安定性の向上、(c)反射率の向上等を目的として使用される。これらの目的に対しては、前記下引き層に示した材料を用いることができる。また、無機材料としてSiO、SiO2等も用いることができ、有機材料としてポリメチルアクリレート、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリスチレン、ポリエステル樹脂、ビニル樹脂、セルロース、脂肪族炭化水素樹脂、芳香族炭化水素樹脂、天然ゴム、スチレンブタジエン樹脂、クロロプレンゴム、ワックス、アルキッド樹脂、乾性油、ロジン等の熱軟化性、熱溶融性樹脂、紫外線硬化樹脂等も用いることができる。前記材料のうち保護層、又は基板表面ハードコート層に最も好ましい例としては生産性に優れた紫外線硬化樹脂である。
保護層又は基板表面ハードコート層の膜厚は好ましくは0.01〜30μm、より好ましくは0.05〜10μmが適当である。
【0070】
本発明においては、前記下引き層、保護層、及び基板表面ハードコート層には記録層の場合と同様に、安定剤、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤等を含有させることができる。
【0071】
<保護基板>
保護基板はこの保護基板側からレーザー光を照射する場合、使用レーザー光に対し透明でなくてはならず、単なる保護板として用いる場合、透明性は問わない。使用可能な材料は前記の基板材料と全く同様であり、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド等のプラスチック又は、ガラス、セラミックあるいは、金属等を用いることができる。
【0072】
<接着剤、接着層>
2枚の記録媒体を接着できる材料なら何でもよく、生産性を考えると、紫外線硬化型もしくはホットメルト型接着剤が好ましい。
【0073】
【実施例】
次に本発明を実施例により詳述する。
【0074】
実施例1
溝深さ1750Å、半値幅0.25μm、トラックピッチ0.74μmの案内溝を有する厚さ0.6mmの射出成形ポリカーボネート基板上に、化合物例A−9、B−4とC−3の混合物(混合比は表1参照)を2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールに溶解させ、その溶液をスピンナー塗布して厚さ1000Åの有機色素層を形成し、次いでスパッタ法により金1300Åの反射層を設け、その上にアクリル系フォトポリマーにて5μmの保護層を設けた。さらに厚さ0.6mmの射出成形ポリカーボネート基板をアクリルフォトポリマーにて接着し記録媒体とした。
【0075】
実施例2〜10
表10に示すような組み合わせの色素を用いて、実施例1と全く同様に記録媒体を形成した。
【0076】
比較例1
表10に示すような組み合わせの色素を用いて、実施例1と全く同様に記録媒体を形成した。
ただし、比較例1は長波長側にその膜の吸収スペクトルの最大吸収波長を有するホルマザン金属キレート化合物Cを含まないものである。
【0077】
<記録条件>
前記記録媒体に発振波長658nm、ビーム径1.0μmの半導体レーザ光を用い、トラッキングしながら(線速3.5m/秒)記録し、発振波長658nmの半導体レーザの連続光(再生パワー0.7mW)で再生し、再生波形を観察した。さらに、発振波長670nmの半導体レーザでも同様な記録・再生を行った。その評価結果を表10に示す。
【0078】
【表10】
* ( )内は、色素の重量比
* ホルマザン金属キレート化合物▲1▼は短波長側にその膜の吸収スペクトルの最
大吸収波長を有する化合物A
* ホルマザン金属キレート化合物▲2▼は長波長側にその膜の吸収スペクトルの最
大吸収波長を有する化合物C
【0079】
【発明の効果】
前記の通り、本発明によれば、600〜720nmの波長域のレーザー光で記録、再生が可能で、耐光性、保存安定性に優れた光記録媒体が提供できた。特に、500〜650nmにその膜の吸収スペクトルの最大吸収波長を有するホルマザン金属キレート化合物Aとスクアリリウム金属キレート化合物Bのみの混合物を用いたときに比べ、半導体LDの波長シフトに対する依存性の少ない光記録媒体の提供が可能となった。また、本発明によれば、安定した高反射率かつ高変調度で記録再生できる光記録媒体が提供できた。さらに、本発明によれば、安定した記録及び再生のできる光記録媒体が提供できた。さらにまた、本発明の光記録媒体を用いることにより、記録波長の限定をすることで新規な光記録法、記録装置の提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】記録層に用いる色素混合物の吸収スペクトルと、記録再生波長の関係を表す図である。
【図2】(a)〜(d)は、通常の追記型光記録媒体を表す図である。
【図3】(a)〜(c)は、CD−R用光記録媒体の構成を表す図である。
【図4】(a)〜(c)は、DVD−R用光記録媒体の構成を表す図である。
【符号の説明】
1 基板
2 記録層
3 下引き層
4 保護層
5 ハードコート層
6 金属反射層
7 保護基板
8 接着層
Claims (13)
- 基板上に記録層を設けてなる光記録媒体において、該記録層中に、(i)ホルマザン化合物と金属からなるホルマザン金属キレート化合物であって、その膜の吸収スペクトルの最大吸収波長が500〜650nmの範囲にあるホルマザン金属キレート化合物A、(ii)スクアリリウム化合物と金属からなるスクアリリウム金属キレート化合物であって、その膜の吸収スペクトルの最大吸収波長が500〜650nmの範囲にあるスクアリリウム金属キレート化合物B及び(iii)ホルマザン化合物と金属とからなるホルマザン金属キレート化合物であって、その膜の吸収スペクトルの最大吸収波長が650〜750nmの範囲にあるホルマザンキレート化合物Cを含有していることを特徴とする光記録媒体。
- 該ホルマザン金属キレート化合物Aと該スクアリリウム金属キレート化合物Bとの重量比が10:90〜50:50であり、さらに該ホルマザン金属キレート化合物Cの含有量が、該ホルマザン金属キレート化合物Aと該スクアリリウム金属キレート化合物Bとの合計量に対し、0.5〜20重量%であることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
- 該ホルマザン金属キレート化合物A及び/又はCが、下記一般式(I)及び/又は下記一般式(II)で表されるホルマザン化合物と金属からなることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の光記録媒体。
- 該ホルマザン金属キレート化合物A及び/又はCの金属成分が、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛及びパラジウムの中から選ばれる金属であるか又は該金属の酸化物もしくはハロゲン化物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光記録媒体。
- 該一般式(III)中のXが下記一般式(IV)で表される基であることを特徴とする請求項5に記載の光記録媒体。
- 該一般式(III)中のMがアルミニウムであることを特徴とする請求項5又は6に記載の光記録媒体。
- 記録再生波長±5nmの波長領域の光に対する記録層単層の屈折率nが1.5≦n≦3.0であり、消衰係数kが0.02≦k≦0.3であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光記録媒体。
- 反射層を有し、該反射層が金、銀、銅及びアルミニウムの中から選ばれる金属であるか又は該金属の合金であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の光記録媒体。
- 該基板上のトラックピッチが0.7〜0.8μmであり、溝幅が半値幅で、0.18〜0.40μmであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の光記録媒体。
- 600〜720nmの記録波長で記録が可能であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の光記録媒体。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の光記録媒体に、600〜720nmの記録波長で記録することを特徴とする光記録方法。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の光記録媒体を搭載した光記録装置。
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