JPH1142844A - 孔版印刷機及び印刷方法 - Google Patents

孔版印刷機及び印刷方法

Info

Publication number
JPH1142844A
JPH1142844A JP20007997A JP20007997A JPH1142844A JP H1142844 A JPH1142844 A JP H1142844A JP 20007997 A JP20007997 A JP 20007997A JP 20007997 A JP20007997 A JP 20007997A JP H1142844 A JPH1142844 A JP H1142844A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate cylinder
printing
peripheral surface
inner peripheral
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP20007997A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3848744B2 (ja
Inventor
Yasunori Tsukuda
保徳 佃
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Star Micronics Co Ltd
Original Assignee
Star Micronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Star Micronics Co Ltd filed Critical Star Micronics Co Ltd
Priority to JP20007997A priority Critical patent/JP3848744B2/ja
Publication of JPH1142844A publication Critical patent/JPH1142844A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3848744B2 publication Critical patent/JP3848744B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Screen Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷前の孔版原紙のインク濃度を適切に設定
可能な孔版印刷機及び印刷方法を提供する。 【解決手段】 本孔版印刷機は、インクが供給される内
周面を有する可撓性の版胴10を回転させるとともに、
印刷時には版胴10の内側に配置されたスキージ部材2
4を第1圧力で内周面に押し当てて孔版原紙10を印刷
用紙26に接触させる。ここで、印刷の前にスキージ部
材24によって第1圧力よりも小さい第2圧力が版胴1
0の内周面に加えられるようにスキージ部材24を制御
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、版胴を備える孔版
印刷機及び印刷方法に関わり、特に、版胴内のインクを
版胴に巻回してある孔版原紙になじませる機構に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の孔版印刷機は特公平5-7643
3号公報に記載されている。同公報に記載の孔版印刷機
においては、インク供給ローラが版胴の内面に常接さ
れ、印刷前に、その接触圧を印刷時の圧力よりも一時的
に増大させ、給紙を行わずに版胴を回転させることで、
版胴の孔内に含むインキの通りを良くさせることが開示
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の孔版印刷機においては、版胴の孔内に含むインキ
の通りを良くさせる際、インク供給ローラを版胴の内周
面に強く押し付けているため、インクが版胴の外周面に
山盛り状態まで過剰に出たり、内周面においても、イン
ク供給ローラの端部にインクが片寄りすぎたりして、印
刷濃度が濃くなりすぎたり、これらのインクが孔版原紙
の隅から漏れたり、又、版胴が膨張収縮する変形で、着
版されている孔版原紙にしわが発生したりしてしまう不
具合が生じる場合があった。
【0004】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであり、印刷前の孔版原紙のインク濃度を
適切に設定可能な孔版印刷機及び印刷方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る孔版印刷機
は、孔版原紙が巻かれる外周面及びインクが供給される
内周面を有する可撓性の版胴を所定の軸回りに回転させ
るとともに、印刷時には版胴の内側に配置されたスキー
ジ部材を第1圧力で内周面に押し当てて孔版原紙を被印
刷体に接触させる孔版印刷機において、印刷の前にスキ
ージ部材によって第1圧力よりも小さい第2圧力が内周
面に加えられるようにスキージ部材を制御する制御手段
を備えたことを特徴とする。
【0006】本孔版印刷機によれば、印刷の前にスキー
ジ部材が第1圧力よりも小さい第2圧力で内周面に当た
るように制御されるため、スキージ部材によって版胴に
摺り込まれるインキ量を適切にすることができる。
【0007】版胴に摺り込まれるインキ量をさらに好適
にするためには、第2圧力がスキージ部材をこの第2圧
力で版胴に当てた場合に版胴が変形しない程度の圧力で
あることが好ましい。
【0008】上述のようにスキージ部材を制御可能な孔
版印刷機は、可撓性の版胴と、版胴の内周面に離接可能
なスキージ部材と、スキージ部材の内周面に対する位置
を少なくとも3段階に決めれるように版胴内に配置され
たカムとを備える。カムはスキージ部材の位置を3段階
に決めることができる。
【0009】なお、上述の機能を達成するためには、非
印刷時にはスキージ部材を版胴の内周面から最も離隔さ
せる位置に、印刷前のインキ摺り込み量調整時にはスキ
ージ部材が版胴の内周面に僅かに接触する位置に、印刷
時にはスキージ部材が版胴の内周面に強く接触する位置
に、カムがスキージ部材の位置を決めればよい。
【0010】また、本発明に係る印刷方法は、印刷時に
孔版原紙が巻かれる可撓性の版胴を所定の軸回りに回転
させつつ、版胴に第1圧力をかけて孔版原紙を被印刷体
に接触させる工程と、印刷の前に版胴を所定の軸回りに
回転させつつ、版胴に第1圧力よりも小さい第2圧力を
かける工程とを備える。
【0011】本方法によれば、印刷の前に印刷時の第1
圧力よりも小さい第2圧力を版胴にかけて版胴を回転さ
せるため、版胴に摺り込まれるインキ量を適切化するこ
とができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に係る孔版印刷
機及び印刷方法について説明する。同一要素又は同一機
能を有する要素には同一符号を用いるものとし、重複す
る説明は省略する。
【0013】図1は本発明の実施形態に係る孔版印刷機
のシステム構成図である。本印刷機は、孔版原紙が巻か
れる外周面及びインクが供給される内周面を有する可撓
性の版胴10を有する。円筒形の版胴10はその軸回り
に回転することができる。本印刷機は、版胴10内に配
置されたスキージ部材24及びスキージ部材24を支持
する支持部材28を有する。スキージ部材24は版胴1
0の内周面に対して離接可能であって、支持部材28を
移動させることによって同図中の矢印Zの方向に移動す
ることができる。
【0014】また、本印刷機は版胴10内に配置された
カム64を有する。カム64とスキージ部材24とは支
持部材28を介して機械的に接続されている。支持部材
28の一部分はカム64の外周面に当接して支持される
ことができる。カム64は版胴10の軸に平行な軸回り
に回転することができる。カム64の外周面とカム64
の回転軸との間の距離は回転位置に応じて段階的に3つ
値をとることができる。したがって、カム64を回転さ
せるとカム64の回転に連動して、この外周面で一部分
が支えられた支持部材28が移動し、スキージ部材24
が矢印Z方向に沿って段階的に離接移動する。詳説すれ
ば、カム64の外周面とカム64の回転軸との間の距離
は回転位置に応じて段階的に3つ値をとることができる
ため、カム64はスキージ部材24と版胴10の内周面
との間の最短距離Xを3段階に決めることができる。な
お、距離Xは、無負荷状態(スキージ部材24が当接し
ていない状態)の版胴10の内周面からスキージ部材2
4に向かう方向を正とし、これを逆向きの方向を負とす
る。
【0015】カム64の回転位置が第1位置(以下、印
刷位置とする)のときの最短距離Xは0よりも僅かに小
さく、カム64が支持部材28を支えていない状態であ
る。したがって、スキージ部材24はその自重及び/又
はスキージ部材24に対して版胴10の内側から外側に
働く外力によって距離Xの負方向に第1圧力で付勢され
る。
【0016】カム64の回転位置が第2位置(以下、非
印刷位置とする)のときの最短距離Xは1mm以上であ
って、カム64が支持部材28を支えている状態であ
り、したがって、版胴10の内周面は無負荷状態にあ
る。
【0017】カム64の回転位置が第3位置(以下、印
刷準備位置とする)のときの最短距離Xは0以上0.5
mm以下であって、カム64が支持部材28を支えてい
るものの、スキージ部材24又はスキージ部材24と版
胴10の内周面との間に介在するインク層の当接による
第2圧力が、版胴10の内周面に加えられる。第2圧力
は第1圧力よりも小さく、また、スキージ部材24をこ
の第2圧力で版胴10に当てた場合に版胴10が変形し
ない程度の圧力である。
【0018】上述の3段階カム64はカム駆動用モータ
72によって回転させられる。また、版胴10は版胴回
転用モータ101によって回転させられる。版胴10の
外周面には受けローラ22の外周面が所定の間隙Yだけ
離隔して配置されている。この間隙Y内には用紙搬送装
置102によって印刷用紙(被印刷体)26が搬送され
る。これらのカム駆動用モータ72、版胴回転用モータ
101及び用紙搬送装置102は制御装置100によっ
て制御される。
【0019】制御装置100は、印刷時にカム駆動用モ
ータ72を駆動してカム64を印刷位置まで回転させる
とともに、版胴回転用モータ101を駆動して版胴10
を回転させ、さらに、用紙搬送装置102を駆動して印
刷用紙26を版胴20と受けローラ22との間に搬送す
るように、モータ72,101及び搬送装置102を制
御する。したがって、版胴10の内周面には第1圧力が
かかり、版胴10の外周面の孔版原紙が印刷用紙26に
接触する。
【0020】制御装置100は、非印刷時にカム駆動用
モータ72を駆動してカム64を非印刷位置まで回転さ
せるとともに、版胴回転用モータ101を停止させて版
胴10を静止させ、さらに、用紙搬送装置102を停止
させて印刷用紙26が版胴10と受けローラ22との間
に搬送されないように、モータ72,101及び搬送装
置102を制御する。
【0021】制御装置100は、印刷時の前の印刷準備
時にカム駆動用モータ72を駆動してカム64を印刷準
備位置まで回転させるとともに、版胴回転用モータ10
1を駆動して版胴10を回転させ、さらに、用紙搬送装
置102を停止させて印刷用紙26が版胴10と受けロ
ーラ22との間に搬送されないように、モータ72,1
01及び搬送装置102を制御する。したがって、版胴
10の内周面には第2圧力がかかり、版胴10の外周面
の孔版原紙をしわにすることなく、版胴10内面に供給
されるインクを版胴10内に十分に浸透させ、かつ、版
胴に過剰なインクを浸透させないようにすることができ
る。
【0022】なお、第1圧力は版胴10のニップ巾変形
量に換算して10mm±2mm、第2の圧力は0〜5m
mであることが好ましい。
【0023】以上、説明したように本孔版印刷装置は、
孔版原紙が巻かれる外周面及びインクが供給される内周
面を有する可撓性の版胴10を所定の軸回りに回転させ
るとともに、印刷時には版胴10の内側に配置されたス
キージ部材24を第1圧力で内周面に押し当てて孔版原
紙を被印刷体26に接触させる孔版印刷機において、印
刷の前にスキージ部材24によって第1圧力よりも小さ
い第2圧力が内周面に加えられるようにスキージ部材2
4を制御する制御手段64,10,100を備える。本
装置には種々の構成が考えられる。好適には上述のよう
に、可撓性の版胴10と、版胴10の内周面に離接可能
なスキージ部材24と、スキージ部材24の内周面に対
する位置を少なくとも3段階に決めれるように版胴10
内に配置されたカム64とを備える。例えば、偏心カム
によってスキージローラの版胴への接触圧を制御する特
公平5−76433号公報記載の孔版印刷機において、
偏心カムを上述の3段階カムに換えることによっても、
このような装置を実現できる。
【0024】また、上述の印刷方法は、印刷時に孔版原
紙が巻かれる可撓性の版胴10を所定の軸回りに回転さ
せつつ、版胴10に第1圧力をかけて孔版原紙を被印刷
体26に接触させる工程と、印刷の前に版胴10を所定
の軸回りに回転させつつ、版胴10に第1圧力よりも小
さい第2圧力をかける工程とを備える。
【0025】以下、上記孔版印刷機の好適な機械構成に
ついて更に説明する。
【0026】図2は、版胴10の長手方向に沿って本孔
版印刷機を切った断面図である。なお、この孔版印刷機
の主要構成以外は簡単のため省略する。本印刷機は、外
部フレーム12に固定支持された固定版胴軸14と、版
胴軸14を回転の中心とするように固定版胴軸14にボ
ールベアリング105を介して回転可能に取付けられた
回転板104と、回転板104に巻きつけられた版胴1
0とを備える。版胴10内には、固定版胴軸14に固定
された内部フレーム30が配置されている。版胴10
は、固定版胴軸14及び内外フレーム30,12に対し
て相対的に回転することができる。
【0027】また、本印刷機は、内部フレーム30に回
転可能に取付けられた外周円筒状のドクタローラ34
と、ドクタローラ34の回転軸32を部材中程の支点と
して揺動する概略L字形のレバー部材(支持部材)28
とを備えている。レバー部材28の支点から所定距離の
位置にはインク供給ローラ(スキージ部材)24が回転
可能に取付けられている。ドクタローラ34とインク供
給ローラ24とは隣接し、且つ、共に版胴回転軸14に
沿って延びている。このドクタローラ34とインク供給
ローラ24との境界上方には複数の孔が側壁に穿設され
たインク供給パイプ36が版胴回転軸14に沿って延び
ており、インク供給パイプ36から滴下されたインク
は、この境界に供給される。
【0028】図3は、図2に示した孔版印刷機を版胴長
手方向に垂直に切った断面図(図中II-II矢印断面図)
である。なお、同図は印刷時の印刷機断面を示す。円筒
状の版胴10は、円筒状の版胴周壁16及び版胴周壁1
6の外周面に巻きつけられた孔版原紙18を有する。版
胴周壁16は内部に供給されるインクを外部に向けて透
過させて孔版原紙18に供給するための複数のインク孔
16aを有する。なお、孔版原紙18の円周方向に沿っ
た端部は、版胴10に設けられたクランプ20によって
版胴周壁16に固定されている。
【0029】インク供給ローラ24は、回転軸32を中
心として揺動可能な概略L字形のレバー部材28の所定
位置に設けられている。レバー部材28の回転軸32に
対してインク供給ローラ24と反対側のレバー部材28
の一端部に、版胴10の外側から内側に向かう力を加え
ると、回転軸32を中心としてレバー部材28の該所定
位置がインク供給ローラ24とともに版胴10の内側か
ら外側へ移動する。なお、本印刷機においては、インク
供給ローラ24と反対側のレバー部材28の一端部にバ
ネ40の張力を加える。このように、版胴10内に配置
されたインク供給ローラ24が版胴10の内側から外側
に移動することによって、インク供給ローラ24は受け
ローラ22とともに版胴10を挟持することができる。
【0030】バネ40は、レバー部材28の上記一端と
アーム46の一端46aとの間に設けられている。版胴
回転軸14に垂直な断面内において断面コの字形のアー
ム46は、バネ40の張設方向に穿設されたスリット4
6bを有している。ベース板44に回動可能に配置され
た調整ナット54に螺合するネジ56は、スリット46
bの伸延方向に対して平行に延びており、このネジ56
の両端がアーム46の両端部にそれぞれ固定されてい
る。ベース板44は、図2に示した内部フレーム30に
固定されており、スリット46b内にはベース板44に
設けられたT字形突起44aが位置している。したがっ
て、アーム46の移動は、内部フレーム30に対して固
定されたT字形突起44aによってスリット46bの伸
延方向に規制され、バネ40の張設方向にのみ移動す
る。
【0031】調整ナット54を回転させることにより、
ネジ56及びこれに固定されたアーム46がバネ40の
張設方向に沿って移動すると、バネ40を介してレバー
部材28の上記一端に加わる張力が調整される。なお、
調整ナット54は歯車50,48に噛合しており、した
がって、歯車48を回転させるモータ52を駆動するこ
とにより、上記張力を調整することができる。
【0032】レバー部材28の回転軸32に対してイン
ク供給ローラ24と同じ側の一端部には、カムフォロア
62が設けられている。カムフォロア62は、上述の3
段階カム64の回転位置によってはカム64の外周面と
接触することができる。なお、カム64に固定された回
転軸66は図2に示した内部フレーム30に対して回転
可能に支持されている。回転軸66には歯車68が固定
されている。歯車68は内部フレーム30に固定された
モータ72の歯車70に噛合している。したがって、モ
ータ72を駆動することにより、カム64は回転軸66
を中心として回転することができる。本印刷機の印刷時
においては、カム64の回転位置が上記印刷位置にあ
り、カムフォロア62とカム64の外周面とは接触して
おらず、したがって、インク供給ローラ24は自重及び
バネ40の張力によって版胴10の内周面に押し付けら
れている。
【0033】このとき、インク供給パイプ36からのイ
ンクが、インク供給ローラ24とドクタローラ34との
間に供給されると、これらの境界により形成される溝に
インク38が溜まる。ドクタローラ34が回転すると、
境界溝に溜められたインク38がインク供給ローラ24
の外周をつたって版胴10の内周面に供給される。な
お、インクの供給量はローラ34,24間のギャップに
より規制されており、常に一定厚のインクがインク供給
ローラ24上に供給される。インク供給ローラ24を版
胴10の内周面に押し当てて、受けローラ22とともに
印刷用紙26を挟持したまま、版胴10を回転させる
と、版胴10内に浸透したインクがインク孔16aを介
して孔版原紙18に供給され、孔版原紙18に書込まれ
た文字や図形が印刷用紙26に印刷されつつ、受けロー
ラ22との間の印刷用紙26が版胴10の回転方向と同
方向に排出される。
【0034】図4は、印刷時のインク供給ローラ24周
辺部を抜出して本印刷機の動作をさらに詳しく説明する
ための説明図である。なお、版胴10について若干の説
明をしておく。版胴10は、薄い金属板、樹脂フィルム
などのうえに多数の穿孔を設けた円筒体16aと、その
外周面に巻き付けられたスクリーンメッシュ16bと、
サーマルヘッド等により穿孔処理されインクの通過孔が
形成される孔版原紙18とよりなる積層構造をしてお
り、インクはこれらの間をしみ出して印刷用紙26に供
給される。
【0035】印刷時には、インク供給ローラ24及び受
けローラ22がそれぞれ図中左及び右回転し、版胴10
が図中下方向に押し出される。インク供給ローラ24が
受けローラ22とともに版胴10及び印刷用紙26を第
1圧力で挟むと、積層構造の版胴10が若干変形し、予
め版胴10の層内に保持されたインクが版胴10外部へ
滲み出て印刷用紙26に供給される。なお、インク供給
ローラ24と版胴10の接点部には、インク供給ローラ
24と版胴10の図矢示方向への回転に伴い,微少なイ
ンク溜まり38xが形成されている。
【0036】図5は、図2に示した孔版印刷機を版胴長
手方向に垂直に切った断面図(図中II-II矢印断面図)
であるが、同図は非印刷時の印刷機断面を示す。
【0037】本印刷機の非印刷時においては、カム64
の回転位置が上記非印刷位置にあり、カムフォロア62
とカム64の外周面とは接触しており、したがって、イ
ンク供給ローラ24は回転軸32を揺動中心とし、バネ
40の張力に抗して版胴10の内周面から遠ざかるよう
に持ち上げられる。このとき、インク供給パイプ36か
らのインクの供給は停止する。
【0038】図6は、非印刷時のインク供給ローラ24
周辺部を抜出して本印刷機の動作をさらに詳しく説明す
るための説明図である。非印刷時には、インク供給ロー
ラ24と版胴10の内周面との間には大きな隙間X=1
mm以上があり版胴10上にインクが供給されないた
め、初期設定や版胴10の回転立ち上がり時などの版胴
の非定常回転時に過剰なインクが版胴10に供給され
ず、印刷濃度が濃くなりすぎたり、孔版原紙のすみから
インクが漏れだしたりすることがない。また版胴10と
受けローラ22との間隙Yも本印刷機においては1mm
以上であり、孔版原紙上のインクがこの状態で受けロー
ラ22に付着することもない。
【0039】図7は、図2に示した孔版印刷機を版胴長
手方向に垂直に切った断面図(図中II-II矢印断面図)
であるが、同図は印刷準備時の印刷機断面を示す。この
印刷準備時の工程は、上述の印刷時前に行われ、版胴1
0内へのインク供給の適性化を行う。
【0040】本印刷機の印刷準備時においては、カム6
4の回転位置が上記印刷準備位置にあり、カムフォロア
62とカム64の外周面とは接触しており、したがっ
て、インク供給ローラ24は回転軸32を揺動中心と
し、バネ40の張力に抗して版胴10の内周面から遠ざ
かるように持ち上げられる。このとき、インク供給パイ
プ36からはインクが供給されるが、印刷用紙は版胴1
0と受けローラ22との間には介在しない。
【0041】図8は、印刷準備時のインク供給ローラ2
4周辺部を抜出して本印刷機の動作をさらに詳しく説明
するための説明図である。印刷準備時には、インク供給
ローラ24と版胴10の内周面との間には僅かな隙間X
=0〜0.5mmがあるが版胴10の内周面にはインク
が供給される。この状態ではインク供給ローラ24は版
胴10を押し出さない程度に版胴10に当接している。
隙間X=0〜0.5mmの時、インク供給ローラ24か
ら版胴10の内周面上にインクは供給されるが、過剰に
インクが押し出されることにより孔版原紙にしわが発生
したり、孔版原紙のすみからインクが漏れだしたりする
ことのない状態になっている。また、隙間Yは1mm以
上に設定される。この状態で版胴10を最低一回転させ
ることにより、印刷前に版胴10のインクのつまりを防
止したり、適切な量のインク供給を行って、一枚目から
の印刷を適切な濃度に保つ機能を達成しつつ、同時にイ
ンクの過剰による不具合の発生も防止できる。
【0042】また、版胴10は所定のテンションが発生
するような構造となっており(例えば、版胴10中の金
属円筒体16aを所定の張力を発生する弾性体で構成す
る等)、本実施形態においてはその張力は約900gで
ある。従って,インク供給ローラ24が版胴10に接触
する場合でも、その押圧力が版胴10に与えらた張力以
下であれば版の変形は発生せず、孔版原紙のしわ等が防
止できる。
【0043】なお、本実施形態の受けローラ22は、印
刷用紙をクランプして搬送する大径のローラ(転写ロー
ラ)であるが、版との間で印刷用紙を挟んで搬送する機
能だけを持った小径のプレスローラでもよい。また、本
実施形態の印刷機はインナープレス型であるが、本印刷
方法はアウタープレス型の印刷機にも適用できる。
【0044】また、インク供給ローラ24にかわるスキ
ージ部材として、スキージ片24’を用いることもでき
る。図9、図10及び図11は、それぞれ、非印刷時、
印刷準備時及び印刷時の印刷機概略構成を示す。非印刷
時においては、スキージ片24’が版胴10の内周面か
ら離れており、版胴10の外周面は受けローラ22に接
触していない。印刷準備時においては、スキージ片2
4’が版胴10の内周面には僅かに接しているものの、
版胴10の外周面は受けローラ22には接していない。
さらに、印刷時には、スキージ片24’が版胴10の内
周面に押しつけられており、版胴10の外周面は印刷用
紙26を介して受けローラ22を付勢している。
【0045】以上説明したように、上記実施形態に係る
孔版印刷機は、可撓性を有する外周面には孔版原紙18
を巻回し、内周面にはインクを供給されて回転する版胴
10と、版胴10の回転軸方向の所定の幅に渡って版胴
10の内周面と離接可能に配置され、回転する版胴10
の内周面に接触する時には内周面のインクを版胴の外周
面方向に摺り込ますスキージ部材24と、非印刷時に、
スキージ部材を回転する版胴10の内周面に対して印刷
時よりも小さな力で当接させる制御をする第1の制御手
段とを有する。
【0046】また、上記実施形態に係る孔版印刷機にお
いて、スキージ部材24は、自身の中心軸線の周りに回
転可能に軸支され、且つ版胴10の内周面にインクを供
給するインク供給ローラ24である。
【0047】また、上記実施形態に係る孔版印刷機は、
版胴10の回転軸14と一定距離離れた中心軸線の周り
に回転可能に軸支され、版胴10の外にあってインク供
給ローラ24と対向する位置にあり、版胴10と非接触
状態で同期回転される受けローラ22と、インク供給ロ
ーラ24が回転する版胴10の内周面に対して当接後、
更に版胴10の内周面を押接させ、版胴10と受けロー
ラ22を押圧状態にさせる制御をする第2の制御手段と
を有する。
【0048】また、上記実施形態に係る孔版印刷機は、
孔版印刷機の内部フレーム30に回転軸32を支持さ
れ、一端にはカムフォロワー62を枢支し、このカムフ
ォロワー62と回転軸32との間に、インク供給ローラ
24を枢支するレバー28と、さらに上記カムフォロワ
ー62を連動させ、インク供給ローラ24を版胴10の
内周面から離間した位置と、版胴10を突出させずにこ
の版胴10の内周面に当接させる位置と、版胴10を変
形させてこの版胴10と受けローラ22を押圧状態にさ
せる位置とにレバー28を変位させるカム部材64とを
有する。
【0049】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係る本
孔版印刷機及び印刷方法によれば、印刷の前にスキージ
部材が第1圧力よりも小さい第2圧力で内周面に当たる
ように制御されるため、スキージ部材によって版胴に摺
り込まれるインキ量を適切にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る孔版印刷機のシステム構成図。
【図2】版胴の長手方向に沿って本孔版印刷機を切った
断面図。
【図3】図2に示した孔版印刷機を版胴長手方向に垂直
に切った断面図。
【図4】印刷時のインク供給ローラ周辺部の説明図。
【図5】図2に示した孔版印刷機を版胴長手方向に垂直
に切った断面図。
【図6】非印刷時のインク供給ローラ周辺部の説明図。
【図7】図2に示した孔版印刷機を版胴長手方向に垂直
に切った断面図。
【図8】印刷準備時のインク供給ローラ周辺部の説明
図。
【図9】非印刷時の別の実施形態の孔版印刷機の説明
図。
【図10】印刷準備時の別の実施形態の孔版印刷機の説
明図。
【図11】印刷時の別の実施形態の孔版印刷機の説明
図。
【符号の説明】
10…版胴、24…スキージ部材、64…カム、64,
72,100…制御手段。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 孔版原紙が巻かれる外周面及びインクが
    供給される内周面を有する可撓性の版胴を所定の軸回り
    に回転させるとともに、印刷時には前記版胴の内側に配
    置されたスキージ部材を第1圧力で前記内周面に押し当
    てて前記孔版原紙を被印刷体に接触させる孔版印刷機に
    おいて、前記印刷の前に前記スキージ部材によって前記
    第1圧力よりも小さい第2圧力が前記内周面に加えられ
    るように前記スキージ部材を制御する制御手段を備えた
    ことを特徴とする孔版印刷機。
  2. 【請求項2】 前記第2圧力は前記スキージ部材をこの
    第2圧力で前記版胴に当てた場合に前記版胴が変形しな
    い程度の圧力であることを特徴とする請求項1に記載の
    孔版印刷機。
  3. 【請求項3】 可撓性の版胴と、前記版胴の内周面に離
    接可能なスキージ部材と、前記スキージ部材の前記内周
    面に対する位置を少なくとも3段階に決めれるように前
    記版胴内に配置されたカムとを備える孔版印刷機。
  4. 【請求項4】 印刷時に孔版原紙が巻かれる可撓性の版
    胴を所定の軸回りに回転させつつ、前記版胴に第1圧力
    をかけて前記孔版原紙を被印刷体に接触させる工程と、
    前記印刷の前に前記版胴を前記所定の軸回りに回転させ
    つつ、前記版胴に前記第1圧力よりも小さい第2圧力を
    かける工程とを備える印刷方法。
JP20007997A 1997-07-25 1997-07-25 孔版印刷機及び印刷方法 Expired - Fee Related JP3848744B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20007997A JP3848744B2 (ja) 1997-07-25 1997-07-25 孔版印刷機及び印刷方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20007997A JP3848744B2 (ja) 1997-07-25 1997-07-25 孔版印刷機及び印刷方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1142844A true JPH1142844A (ja) 1999-02-16
JP3848744B2 JP3848744B2 (ja) 2006-11-22

Family

ID=16418512

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20007997A Expired - Fee Related JP3848744B2 (ja) 1997-07-25 1997-07-25 孔版印刷機及び印刷方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3848744B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008201119A (ja) * 2007-01-22 2008-09-04 Komori Corp 輪転式孔版印刷機のインキ刷り移し部材位置調整方法及び装置
JP2009018564A (ja) * 2007-06-14 2009-01-29 Komori Corp 輪転式孔版液体塗布機械の液体刷り移し部材押圧力調整方法及び装置
US8714083B2 (en) 2007-01-22 2014-05-06 Komori Corporation Ink transfer member position adjusting method and apparatus of rotary stencil printing press

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008201119A (ja) * 2007-01-22 2008-09-04 Komori Corp 輪転式孔版印刷機のインキ刷り移し部材位置調整方法及び装置
JP2013166394A (ja) * 2007-01-22 2013-08-29 Komori Corp 輪転式孔版印刷機のインキ刷り移し部材位置調整方法及び装置
US8714083B2 (en) 2007-01-22 2014-05-06 Komori Corporation Ink transfer member position adjusting method and apparatus of rotary stencil printing press
JP2015131499A (ja) * 2007-01-22 2015-07-23 株式会社小森コーポレーション 輪転式孔版印刷機のインキ刷り移し部材位置調整方法及び装置
JP2009018564A (ja) * 2007-06-14 2009-01-29 Komori Corp 輪転式孔版液体塗布機械の液体刷り移し部材押圧力調整方法及び装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3848744B2 (ja) 2006-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3267334B2 (ja) 孔版転写印刷方法及び孔版転写印刷装置
JP3848744B2 (ja) 孔版印刷機及び印刷方法
JP2001315422A (ja) 孔版印刷装置
JP3222581B2 (ja) 印刷装置
JP6313679B2 (ja) 箔転写装置
JPH1158919A (ja) 孔版印刷機
JP2965413B2 (ja) 孔版印刷装置
JP3287880B2 (ja) 孔版印刷装置
JP3523930B2 (ja) 孔版印刷ドラム
JP2899386B2 (ja) 孔版印刷装置
JP2000318236A (ja) 画像形成装置
JP3434274B2 (ja) 枚葉オフセット印刷機の運転方法
JP4846934B2 (ja) 孔版印刷装置
JP3880270B2 (ja) 印刷装置のインク供給機構
JP2001162916A (ja) 孔版印刷装置
JP2754404B2 (ja) 孔版印刷装置の画像濃度調整装置
JP2014233906A (ja) 印刷装置
JP2000085229A (ja) 孔版印刷装置
JPH0576433B2 (ja)
JPH0911600A (ja) 製版印刷装置
JP2843248B2 (ja) 製版印刷装置
JP2905584B2 (ja) 輪転式孔版印刷装置
JP2001347742A (ja) 孔版印刷装置
JPH0584891A (ja) シート巻付装置
JP2005279945A (ja) 孔版印刷装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040406

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20051226

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060306

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060404

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060425

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060822

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060828

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090901

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120901

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees