JPH1140454A - セラミック電子部品 - Google Patents

セラミック電子部品

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JPH1140454A
JPH1140454A JP9196631A JP19663197A JPH1140454A JP H1140454 A JPH1140454 A JP H1140454A JP 9196631 A JP9196631 A JP 9196631A JP 19663197 A JP19663197 A JP 19663197A JP H1140454 A JPH1140454 A JP H1140454A
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雅義 宮崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実装状態でのセラミック電子部品が、温度変
化により基板から受ける熱衝撃のために破壊されること
を確実に防止する。 【解決手段】 チップ状のセラミック電子部品本体2の
両端部に形成された端子電極3に、U字状に折り曲げら
れた金属板6をもって構成された端子部材5を取り付け
る。端子部材5の折り曲げ状態において内側に向く面に
は、半田になじまない半田非親和面12を形成し、外側
に向く面には、半田になじむ半田親和面13を形成す
る。基板10への実装のための半田が、端子部材5の折
り曲げにおける一方側部分7と他方側部分9との間に入
り込んでブリッジを形成することがなく、端子部材5の
動きが阻害されることがないので、基板から受ける熱衝
撃を端子部材5の動きによって確実に吸収できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、セラミック電子
部品に関するもので、特に、たとえば積層セラミックコ
ンデンサのようにチップ状のセラミック電子部品本体を
備えるセラミック電子部品の端子部分の構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】たとえば、熱放散性に優れたアルミニウ
ムからなる基板上に積層セラミックコンデンサのような
セラミック電子部品を実装すると、アルミニウム基板と
セラミック電子部品との熱膨張の差が大きいため、温度
の上昇および下降を繰り返す温度サイクルにおいて、セ
ラミック電子部品の破壊等を生じやすい、という問題が
ある。特に、電源市場で求められている高容量のPb系
積層セラミックコンデンサの場合には、その抗折強度が
比較的低いため、この問題がより生じやすい。
【0003】上述の問題を解決するための技術が、たと
えば特開平5−283280号公報に記載されている。
特開平5−283280号公報では、積層セラミックコ
ンデンサの外部電極に、外部電極より分岐し外部電極に
接近させるように折り曲げた端子部材を設け、この端子
部材を基板に半田付けすることにより、積層セラミック
コンデンサを基板に実装した状態とすることが記載され
ている。このような実装状態によれば、温度変化により
基板が膨張・収縮した場合でも、その応力が端子部材の
動きにより吸収され、直接、コンデンサ本体へは加わら
ないようにすることができる。なお、この公報には、端
子部材の半田付け性を良くするため、端子部材に半田め
っきを施しておくことも記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た構造の端子部材には、次のような問題がある。すなわ
ち、端子部材は、外部電極に接近するように折り曲げら
れているので、たとえば、積層セラミックコンデンサを
基板に実装するために付与される半田が、端子部材と外
部電極との隙間に入り込んで、これらの間で半田からな
るブリッジを生じやすい。この半田ブリッジは、端子部
材の動きを阻害する。その結果、前述したような温度変
化による基板の応力を吸収し得る作用を、最早、端子部
材には期待できなくなり、端子部材を設けているにもか
かわらず、積層セラミックコンデンサが熱衝撃により破
壊されることがある。
【0005】そこで、この発明の目的は、上述したよう
な問題を解決し得るセラミック電子部品を提供しようと
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述した技
術的課題を解決するため、両端部に端子電極が形成され
た、チップ状のセラミック電子部品本体と、U字状に折
り曲げられた金属板をもって構成され、折り曲げ状態に
おいて外側に向く面を端子電極に対向させながら折り曲
げにおける一方側部分が各端子電極に取り付けられ、折
り曲げにおける他方側部分が基板への取付け側とされ
た、端子部材とを備え、端子部材の折り曲げ状態におい
て内側に向く面には、半田になじまない半田非親和面が
形成され、端子部材の折り曲げ状態において外側に向く
面には、半田になじむ半田親和面が形成されていること
を特徴としている。
【0007】この発明の一実施形態では、金属板は、半
田付け性の良好な表面を有し、上述の半田非親和面は、
この金属板の表面を半田になじまないように処理するこ
とによって形成され、半田親和面は、この金属板の表面
自身によって与えられる。上述した半田になじまないよ
うにするための処理は、好ましくは、樹脂を含む材料を
金属板の表面に付与する処理を含む。この樹脂を含む材
料は、たとえば、非導電性樹脂、ゴム、または導電性樹
脂等である。
【0008】また、上述のように、半田付け性の良好な
表面を有する金属板は、半田親和面を形成する面におい
て、半田引きされてもよい。この発明の他の実施形態で
は、金属板は、半田付け性の悪い表面を有し、上述の半
田非親和面は、この金属板の表面自身によって与えら
れ、半田親和面は、この金属板の表面を半田になじむよ
うに処理することによって形成される。
【0009】上述の半田になじむようにするための処理
は、半田になじむ金属材料を金属板の表面に付与する処
理を含む。この半田になじむ金属材料は、たとえば、半
田、Ag、Au、Pd等である。この発明において、端
子部材の折り曲げにおける一方側部分と他方側部分と
は、少なくとも一部において互いに接触していてもよ
い。
【0010】また、この発明に係るセラミック電子部品
は、複数のセラミック電子部品本体を備え、これら複数
のセラミック電子部品本体の各々の端子電極に端子部材
が共通に取り付けられている構造を有していてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の第1の実施形
態によるセラミック電子部品1を示す正面図である。図
2は、図1の部分IIを拡大して断面で示す正面図であ
る。図1を参照して、セラミック電子部品1は、たとえ
ば積層セラミックコンデンサを構成する、2つのチップ
状のセラミック電子部品本体2を備え、各セラミック電
子部品本体2の両端部には、端子電極3が形成されてい
る。端子電極3は、スパッタリング、蒸着、めっき等の
薄膜形成技術により形成されても、導電性ペーストを付
与し焼き付ける厚膜形成技術により形成されても、さら
には、厚膜形成技術により形成された厚膜上にめっきを
施すことによって形成されてもよい。これらセラミック
電子部品本体2は、同様に配向されながら上下に積み重
ねられ、接着剤4により接合されている。
【0012】上述した2つのセラミック電子部品本体2
の各々の端子電極3に共通に端子部材5が取り付けられ
ている。より詳細には、端子部材5は、U字状に折り曲
げられた金属板6をもって構成され、折り曲げ状態にお
いて外側に向く面を端子電極3に対向させながら折り曲
げにおける一方側部分7が各端子電極3にたとえば半田
または導電性接着剤のような導電材8を介して取り付け
られている。半田を介して取り付ける場合、半田浸漬に
よる方法、半田ペーストを付与しリフローする方法等を
採用することができる。
【0013】端子部材5の、折り曲げにおける他方側部
分9は、破線で示した基板10への取付け側となるもの
で、その端部は、基板10に沿うようにさらに折り曲げ
られて接続端子部11を構成している。なお、図1にお
いて、接続端子部11は、実線で示すように内側に折り
曲げられて形成されても、2点鎖線で示すように外側に
折り曲げられて形成されてもよい。
【0014】一例として、厚さ0.1mmの金属板6が用
いられ、一方側部分7と他方側部分9との間隔は0.5
mmとされる。上述した端子部材5の折り曲げ状態におい
て内側に向く面には、半田になじまない半田非親和面1
2が形成され、同じく外側に向く面には、半田になじむ
半田親和面13が形成されている。この実施形態では、
金属板6として、半田付け性の良好な表面を有するもの
が用いられ、半田非親和面12は、この金属板6の表面
を半田になじまないように処理することによって形成さ
れ、半田親和面13は、この金属板6の表面自身によっ
て与えられる。より具体的には、金属板6の半田非親和
面12を与えるべき面には、たとえば、非導電性樹脂、
ゴム、または導電性樹脂のような樹脂を含む材料からな
る半田非親和層14が形成される。なお、半田非親和面
12を与えるため、このような樹脂を含む半田非親和層
14の形成に代えて、金属板6の表面を酸化するといっ
た化学的処理を施すようにしてもよい。他方、金属板6
の、半田親和面13を形成すべき面は、さらなる半田付
け性の向上のため、半田引きされてもよい。また、半田
引き以外にも、半田やAg、Au、Pd等をたとえばめ
っきにより形成することが行なわれる。
【0015】上述のように、端子部材5の折り曲げ状態
において外側に向く面には、半田親和面13が形成され
ているので、このセラミック電子部品1を基板10上に
実装するときに付与される半田(図示せず。)は、この
半田親和面13と基板10とを接続するように回り込
み、所望の電気的接続および機械的取付けを達成する。
他方、端子部材5の折り曲げ状態において内側に向く面
には、半田非親和面12が形成されているので、上述の
半田は、端子部材5の折り曲げにおける一方側部分7と
他方側部分9との間の隙間には回り込まず、それゆえ、
この半田によるブリッジが形成されることもない。
【0016】なお、図1に示すように、端子部材5の一
方側部分7は、その端部において、セラミック電子部品
本体2の端子電極3を覆うように折り曲げられている。
このことも、不所望な部分への半田の回り込みを防止す
るのに有効である。図3は、この発明の第2の実施形態
によるセラミック電子部品21を示す正面図である。図
4は、図3の部分IVを拡大して断面で示す正面図であ
る。このセラミック電子部品21は、前述した第1の実
施形態によるセラミック電子部品1と比較して、多くの
共通する構成を備えている。したがって、図3および図
4において、図1および図2に示した要素に相当する要
素には同様の参照符号を付し、重複する説明は省略す
る。
【0017】図3および図4を参照して、端子部材22
は、U字状に折り曲げられた金属板23をもって構成さ
れ、折り曲げにおける一方側部分7と他方側部分9と
は、そのほとんどの部分において互いに接触している。
図1および図2を参照して説明した実施形態の場合と同
様、端子部材22の折り曲げ状態において内側に向く面
には、半田になじまない半田非親和面12が形成され、
同じく外側に向く面には、半田になじむ半田親和面13
が形成されている。この実施形態では、金属板23とし
て、半田付け性の悪い表面を有するものが用いられ、半
田非親和面12は、この金属板23の表面自身によって
与えられ、半田親和面13は、金属板23の表面を半田
になじむように処理することによって形成される。より
具体的には、金属板23として、ステンレス鋼からなる
板が用いられ、この金属板23の表面がそのまま半田非
親和面12とされ、半田親和面13を与えるべき面に
は、たとえば、半田引きによる半田親和層24が形成さ
れる。
【0018】この実施形態によれば、端子部材22の折
り曲げ状態において内側に向く面には、ステンレス鋼か
らなる金属板23自身の表面による半田非親和面12が
形成されているので、このセラミック電子部品21を基
板上に実装するときに付与される半田(図示せず。)
は、端子部材22の折り曲げにおける一方側部分7と他
方側部分9との間の隙間には回り込まず、それゆえ、こ
の半田によるブリッジが形成されることもないばかりで
なく、一方側部分7と他方側部分9とが互いに接触して
いるので、次のような効果も期待できる。
【0019】すなわち、一方側部分7と他方側部分9と
の接触は金属板23自身の表面相互の接触となるので、
この接触部分では、電気的導通が可能である。したがっ
て、端子部材22自身の長さに比べて、この端子部材2
2を通る実際の電気的導通経路を短くすることができ
る。このことは、比較的長い端子部材22において、不
所望にも、比較的大きなインダクタンス成分が生じるこ
とを防止する効果がある。
【0020】なお、上述した効果を奏することを可能に
するため、第1の実施形態のように、半田非親和面12
を与えるために半田非親和層14を形成する場合には、
この半田非親和層14を導電性樹脂のような導電性材料
により形成するようにすればよい。図5は、この発明の
第3の実施形態によるセラミック電子部品31を示す正
面図であり、一部において破断して断面を示している。
このセラミック電子部品31も、前述した第1の実施形
態によるセラミック電子部品1と比較して、多くの共通
する構成を備えている。したがって、図5において、図
1および図2に示した要素に相当する要素には同様の参
照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0021】図5を参照して、このセラミック電子部品
31は、セラミック電子部品本体32のための端子電極
33が接合材としても機能し、この端子電極33によっ
て、端子部材5が取り付けられていることを特徴として
いる。より具体的には、セラミック電子部品本体32
は、積層セラミックコンデンサとして構成され、その内
部に形成された内部電極34が図5において図示されて
いる。セラミック電子部品本体32の端部に形成される
端子電極33は、たとえば導電性樹脂からなり、この導
電性樹脂は、内部電極34に電気的に接続されるよう
に、セラミック電子部品本体32の端部に付与されると
ともに、この導電性樹脂によって、端子部材5がセラミ
ック電子部品本体32に接合される。
【0022】図5に示した端子部材5に関する構成は、
前述した第1の実施形態における端子部材5と実質的に
同様である。なお、端子部材5に関する構成は、第2の
実施形態における端子部材22と同様、折り曲げにおけ
る一方側部分7と他方側部分9とを互いに接触させたも
のに代えてもよい。以上、この発明を図示した実施形態
に関連して説明したが、この発明の範囲内において、そ
の他、種々の変形例が可能である。
【0023】たとえば、図示した各実施形態では、セラ
ミック電子部品1、21または31は、2つのセラミッ
ク電子部品本体2または32を備えていたが、セラミッ
ク電子部品本体の数は任意に変更でき、3つ以上であっ
ても、単に1つであってもよい。また、セラミック電子
部品本体2または32は、積層セラミックコンデンサを
構成するものであったが、他のセラミック電子部品を構
成するものであってもよい。また、セラミック電子部品
本体2または32は、両端部に端子電極3または33を
形成するものであったが、少なくとも両端部に端子電極
を形成している限り、他の部分にさらに端子電極を形成
するものでもよい。
【0024】また、端子部材5または22の折り曲げの
態様に関して、図示した実施形態では、最も基本的かつ
典型的な折り曲げの態様を示したにすぎず、他の種々の
折り曲げの態様を採用することができる。
【0025】
【実施例1】以下の要領にて、図1に示すようなセラミ
ック電子部品1を作製した。図1に示した正面方向で見
たときの寸法が縦2.5mm、横5.0mmであり、図1の
紙面に直交する方向での寸法が5.5mmのPb系積層セ
ラミックコンデンサ(容量50μF)となるべき2つの
セラミック電子部品本体2を用意した。これらセラミッ
ク電子部品本体2をホルダに装着し、スパッタリングに
より、Tiが0.1μm、Ni30%Cuが0.5μ
m、Agが0.7μmの各厚みを有する多層薄膜からな
る端子電極3を形成した。次いで、これらセラミック電
子部品本体2を、エポキシ系接着剤4を介して重ね合わ
せて接合した。
【0026】他方、半田非親和面12を与えるための半
田非親和層14を形成すべくフッ化エチレン系樹脂でコ
ートされ、半田親和面13側には半田(Sn/Pb=9
/1)引きされた、厚さ0.1mmの黄銅製の金属板6を
用意した。この金属板6をU字状に折り曲げ、この折り
曲げにおける一方側部分7と他方側部分9との間隔を
0.3mmに設定した。
【0027】次に、端子部材5を端子電極3に接触させ
た状態で、高温半田(Sn/Pb=8/92)で、端子
部材5を端子電極3に取り付けた。このようにして得ら
れた実施例1に係るセラミック電子部品1について、熱
衝撃サイクル信頼性を評価するため、基板10上の所定
の位置にセラミック電子部品1を位置決めした状態で、
共晶半田(Sn/Pb=60/40)を用いてリフロー
で、セラミック電子部品1を基板10上に実装した。熱
衝撃サイクル信頼性は、−50℃(30分)〜25℃
(3分)〜125℃(30分)の温度条件を500サイ
クル付与した前後の容量をそれぞれ測定し、その結果か
ら容量変化率を求めることにより評価した。
【0028】容量変化率が10%以上のものを不良とし
たが、この実施例1に係るセラミック電子部品1では、
試料数36個のうち、不良となるものが全くなかった。
これらセラミック電子部品1の端子部材5を観察した
が、そこには半田ブリッジが全く生じていなく、このこ
とが不良の皆無の原因となったと考えることができる。
他方、比較例として、半田非親和層14が形成されず、
両面が半田(Sn/Pb=9/1)引きされていること
を除いて、実施例1と同様の端子部材を用いて同様の方
法により試料を作製したところ、熱衝撃サイクル信頼性
試験において、試料数36個のうち、9個の試料が不良
となった。これら比較例に係るセラミック電子部品の端
子部材を観察したが、そこには半田ブリッジがいくつか
生じていて、このことが不良の原因となったと考えるこ
とができる。
【0029】
【実施例2】以下の要領にて、図3に示すようなセラミ
ック電子部品21を作製した。実施例1と同様のPb系
積層セラミックコンデンサとなるべき2つのセラミック
電子部品本体2を用意した。これらセラミック電子部品
本体2の両端部に、銀/パラジウム粉末を含有するペー
ストを塗布し、600℃以上の温度で焼き付けて、厚膜
からなる端子電極3を形成した。次いで、これらセラミ
ック電子部品本体2を、エポキシ系接着剤4を介して重
ね合わせて接合した。
【0030】他方、端子部材22のための金属板23と
して、その半田親和面13側には半田(Sn/Pb=9
/1)引きによる半田親和層24が形成された、厚さ
0.1mmのステンレス鋼からなる金属板23を用意し
た。この金属板23をU字状に折り曲げ、この折り曲げ
における一方側部分7と他方側部分9とを互いに接触さ
せた。
【0031】次に、高温半田(Sn/Pb=8/92)
ペーストを介して端子部材22と端子電極3とを位置決
めした状態で、リフローにより半田ペーストを溶融さ
せ、端子部材22を端子電極3に取り付けた。次いで、
実施例1と同様の要領により、熱衝撃サイクル信頼性を
評価した。その結果、この実施例2に係るセラミック電
子部品21でも、試料数36個のうち、不良となるもの
が全くなかった。これらセラミック電子部品21の端子
部材22においても、半田ブリッジが全く生じていなか
った。
【0032】また、この実施例2に係るセラミック電子
部品21について、共振周波数を測定したところ、38
5kHzを示した。他方、比較のため、前述した実施例
1に係るセラミック電子部品1について、共振周波数を
測定したところ、300kHzしか示さなかった。この
ことから、実施例1では、端子部材5自身の長さがその
ままインダクタンス成分の形成に寄与したが、この実施
例2では、端子部材22の一方側部分7と他方側部分9
とが互いに接触しており、この接触部分での電気的導通
が可能であるので、端子部材22を通る実際の電気的導
通経路を、端子部材22自身の長さに比べて短くするこ
とができ、そのため、インダクタンス成分を減じる効果
があることがわかる。
【0033】
【実施例3】以下の要領にて、図1に示すようなセラミ
ック電子部品1を作製した。実施例1と同様のPb系積
層セラミックコンデンサとなるべき2つのセラミック電
子部品本体2を用意した。これらセラミック電子部品本
体2の両端部に、銀粉末を含有するペーストを塗布し、
600℃以上の温度で焼き付け、この銀厚膜上に、Ni
およびSn/Pbの各湿式めっきを行なうことによっ
て、端子電極3を形成した。次いで、これらセラミック
電子部品本体2を、エポキシ系接着剤4を介して重ね合
わせて接合した。
【0034】他方、半田(Sn/Pb=4/6)引きさ
れた、厚さ0.1mmのリン青銅製の金属板6を用意し、
この金属板6の一方面に半田非親和面12を与えるため
の半田非親和層14を形成すべく耐熱性ゴムを付与し
た。この金属板6をU字状に折り曲げ、この折り曲げに
おける一方側部分7と他方側部分9との間隔を0.3mm
に設定した。
【0035】次に、導電性樹脂により、端子部材5を端
子電極3に取り付けた。次いで、実施例1と同様の要領
により、熱衝撃サイクル信頼性を評価した。その結果、
この実施例3に係るセラミック電子部品1でも、試料数
36個のうち、不良となるものが全くなかった。これら
セラミック電子部品1の端子部材5においても、半田ブ
リッジが全く生じていなかった。
【0036】
【実施例4】以下の要領にて、図5に示すようなセラミ
ック電子部品31を作製した。実施例1と同様のPb系
積層セラミックコンデンサとなるべき2つのセラミック
電子部品本体32を用意した。このセラミック電子部品
本体32をバレル研磨し、その内部の内部電極34の端
部を十分に露出させた。次いで、これらセラミック電子
部品本体32を、エポキシ系接着剤4を介して重ね合わ
せて接合した。
【0037】他方、半田(Sn/Pb=4/6)引きさ
れた、厚さ0.1mmの黄銅製の金属板6を用意し、この
金属板6の一方面に半田非親和面12を与えるための半
田非親和層14を形成すべく導電性樹脂を付与した。こ
の金属板6をU字状に折り曲げ、この折り曲げにおける
一方側部分7と他方側部分9とを互いに接触させた。次
に、関連の内部電極34に接続されるように、セラミッ
ク電子部品本体32の両端部に、導電性樹脂を付与し、
これによって端子電極33を形成するとともに、同じ導
電性樹脂により、端子部材5をセラミック電子部品本体
32の各端部に接合した。
【0038】次いで、実施例1と同様の要領により、熱
衝撃サイクル信頼性を評価した。その結果、この実施例
4に係るセラミック電子部品31でも、試料数36個の
うち、不良となるものが全くなかった。これらセラミッ
ク電子部品31の端子部材5においても、半田ブリッジ
が全く生じていなかった。また、この実施例4に係るセ
ラミック電子部品31について、共振周波数を測定した
ところ、360kHzを示した。
【0039】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、チッ
プ状のセラミック電子部品本体の両端部に形成された端
子電極には、U字状に折り曲げられた金属板をもって構
成される端子部材が取り付けられるとともに、この端子
部材の折り曲げ状態において内側に向く面には、半田に
なじまない半田非親和面が形成され、同じく外側に向く
面には、半田になじむ半田親和面が形成されている。し
たがって、このチップ状電子部品を基板に実装するため
に付与される半田は、内側に向く半田非親和面の作用に
より、端子部材の折り曲げにおける一方側部分と他方側
部分との隙間に入り込むことが防止されるとともに、外
側に向く半田親和面になじみながら当該端子部材と基板
との間での適正な半田付けを達成する。
【0040】そのため、端子部材の折り曲げにおける一
方側部分と他方側部分との間で半田からなるブリッジが
生じることを確実に防止でき、また、この半田ブリッジ
によって端子部材の動きが阻害されることもない。した
がって、実装状態において、温度変化による基板の膨張
および収縮応力を端子部材の動きによって有利に吸収で
きるので、熱衝撃によりセラミック電子部品が損傷を受
けることを防止できる。
【0041】また、上述のように、半田非親和面の作用
により、端子部材の折り曲げにおける一方側部分と他方
側部分との隙間に半田が入り込むことを確実に防止でき
るので、半田の入り込みを防止するために、端子部材の
折り曲げにおける一方側部分と他方側部分との間隔をあ
えて広げなくてもよい。そのため、チップ状電子部品が
端子部材のために大型化されたり、端子部材が変形され
やすい形態とされたりする必要がない。
【0042】また、この発明によれば、端子部材の折り
曲げにおける一方側部分と他方側部分との間に半田が入
り込むことが防止されているので、半田の入り込みを考
慮することなく、これら一方側部分と他方側部分とを、
少なくとも一部において互いに接触させることができ
る。このように、一方側部分と他方側部分とが互いに接
触していると、半田非親和面を導電性にすることによ
り、この接触部分での電気的導通を可能にすることがで
きる。したがって、端子部材自身の長さに比べて、この
端子部材を通る実際の電気的導通経路を短くすることが
でき、この端子部材において生じ得る不要なインダクタ
ンス成分を減じることができる。
【0043】また、この発明に係るセラミック電子部品
が複数のセラミック電子部品本体を備え、これら複数の
セラミック電子部品本体の各々の端子電極に端子部材が
共通に取り付けられていると、端子部材によって、これ
らセラミック電子部品本体相互を電気的に接続しかつ機
械的に固定する機能も果たさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態によるセラミック電
子部品1の外観を示す正面図である。
【図2】図1の部分IIを拡大して断面で示す正面図で
ある。
【図3】この発明の第2の実施形態によるセラミック電
子部品21の外観を示す正面図である。
【図4】図3の部分IVを拡大して断面で示す正面図で
ある。
【図5】この発明の第3の実施形態によるセラミック電
子部品31を示す正面図であり、一部において破断して
断面を示している。
【符号の説明】
1,21,31 セラミック電子部品 2,32 セラミック電子部品本体 3,33 端子電極 5,22 端子部材 6,23 金属板 7 一方側部分 8 導電材 9 他方側部分 10 基板 11 接続端子部 12 半田非親和面 13 半田親和面 14 半田非親和層 24 半田親和層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 英樹 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部に端子電極が形成された、チップ
    状のセラミック電子部品本体と、 U字状に折り曲げられた金属板をもって構成され、折り
    曲げ状態において外側に向く面を前記端子電極に対向さ
    せながら折り曲げにおける一方側部分が各前記端子電極
    に取り付けられ、折り曲げにおける他方側部分が基板へ
    の取付け側とされた、端子部材とを備え、 前記端子部材の折り曲げ状態において内側に向く面に
    は、半田になじまない半田非親和面が形成され、 前記端子部材の折り曲げ状態において外側に向く面に
    は、半田になじむ半田親和面が形成されている、セラミ
    ック電子部品。
  2. 【請求項2】 前記金属板は、半田付け性の良好な表面
    を有し、前記半田非親和面は、前記金属板の表面を半田
    になじまないように処理することによって形成され、前
    記半田親和面は、前記金属板の表面自身によって与えら
    れる、請求項1に記載のセラミック電子部品。
  3. 【請求項3】 前記半田になじまないようにするための
    処理は、樹脂を含む材料を前記金属板の表面に付与する
    処理を含む、請求項2に記載のセラミック電子部品。
  4. 【請求項4】 前記樹脂を含む材料は、非導電性樹脂、
    ゴム、および導電性樹脂からなる群から選ばれた1種で
    ある、請求項3に記載のセラミック電子部品。
  5. 【請求項5】 前記金属板は、前記半田親和面を形成す
    る面において、半田引きされている、請求項2ないし4
    のいずれかに記載のセラミック電子部品。
  6. 【請求項6】 前記金属板は、半田付け性の悪い表面を
    有し、前記半田非親和面は、前記金属板の表面自身によ
    って与えられ、前記半田親和面は、前記金属板の表面を
    半田になじむように処理することによって形成される、
    請求項1に記載のセラミック電子部品。
  7. 【請求項7】 前記半田になじむようにするための処理
    は、半田になじむ金属材料を前記金属板の表面に付与す
    る処理を含む、請求項6に記載のセラミック電子部品。
  8. 【請求項8】 前記半田になじむ金属材料は、半田、A
    g、Au、Pdのいずれかである、請求項7に記載のセ
    ラミック電子部品。
  9. 【請求項9】 前記端子部材の折り曲げにおける前記一
    方側部分と前記他方側部分とは、少なくとも一部におい
    て互いに接触している、請求項1ないし8のいずれかに
    記載のセラミック電子部品。
  10. 【請求項10】 複数の前記セラミック電子部品本体を
    備え、前記複数のセラミック電子部品本体の各々の前記
    端子電極に前記端子部材が共通に取り付けられている、
    請求項1ないし9のいずれかに記載のセラミック電子部
    品。
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