JPH1135767A - 塩素化塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

塩素化塩化ビニル系樹脂組成物

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JPH1135767A
JPH1135767A JP9202597A JP20259797A JPH1135767A JP H1135767 A JPH1135767 A JP H1135767A JP 9202597 A JP9202597 A JP 9202597A JP 20259797 A JP20259797 A JP 20259797A JP H1135767 A JPH1135767 A JP H1135767A
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JP
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weight
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vinyl chloride
core
chlorinated vinyl
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JP9202597A
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Hiroshi Sakabe
宏 坂部
Toshio Hosokawa
俊男 細川
Hiroshi Hagiwara
博 萩原
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Kureha Corp
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
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    • C08L27/22Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Compositions of derivatives of such polymers modified by chemical after-treatment
    • C08L27/24Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Compositions of derivatives of such polymers modified by chemical after-treatment halogenated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 塩素化塩化ビニル樹脂が本来有している耐熱
性、耐候性、耐薬品性および絶縁性等の各特性を損なう
ことなく、優れた耐衝撃性および一層改善された透明性
を有する塩素化塩化ビニル系樹脂組成物の提供。 【解決手段】 1,3−ブタジエン30〜80重量%
と、スチレン系化合物および(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルから選ばれた少なくとも1種のビニル系単量
体70〜20重量%とからなる共重合体をコア成分と
し、アルキル基の炭素数が1〜4のメタクリル酸アルキ
ルエステル、アルキル基の炭素数が1〜8のアクリル酸
アルキルエステル、アクリロニトリルおよびスチレン系
化合物から選ばれた少なくとも1種の単量体を1段以上
でグラフト重合させて得られるコア/シェルグラフト共
重合体2〜30重量部を耐衝撃性改質剤として、塩素化
塩化ビニル系樹脂98〜70重量部に配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた耐衝撃性お
よび透明性を具備した塩素化塩化ビニル系樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】塩素化塩化ビニル樹脂は、塩化ビニル樹
脂の持つ優れた長所を損なうことなく、その欠点である
耐熱性の低さを改善した樹脂である。さらに、塩素化塩
化ビニル樹脂は、塩化ビニル樹脂に比べて優れた耐薬品
性、絶縁性および抗張力をも具備する樹脂として極めて
有用である。これらの長所を有することから、塩素化塩
化ビニル樹脂は、給湯管等の高温状態で使用される各種
部品に使用されている。このように熱湯にも耐えうる耐
熱性を有しかつ加工性が良好で、比較的安価なプラスチ
ック素材は、塩素化塩化ビニル樹脂のほかには見いださ
れていない。
【0003】しかしながら、塩素化塩化ビニル樹脂に
は、塩化ビニル樹脂と同様に、耐衝撃性が低いという欠
点を有しており、これがその適用用途が限定される原因
となっている。塩素化塩化ビニル樹脂の有する優れた特
性を損なうことなく、その耐衝撃性を改良する方法は、
種々検討されており、塩化ビニル樹脂の改質剤として公
知なMBS樹脂(メタクリル酸メチル−ブタジエン−ス
チレン共重合体樹脂)を配合する例がある。しかしなが
ら、塩素化塩化ビニル樹脂の改質剤としてMBS樹脂を
用いた場合には、その成形体の耐衝撃性は改良されるも
のの、塩素化塩化ビニル樹脂の重要な特性である透明性
が損なわれるという問題があった。また、MBS樹脂を
用いたときに透明性が損なわれるという問題を解決する
方法として、改質剤として用いるグラフト共重合体の屈
折率と、そのグラフト共重合体の製造に用いるエラスト
マーの膨潤度とを調節する方法(特公平7−74299
号公報)が提案されているが、塩素化塩化ビニル樹脂本
来の透明性が充分に維持されているとは言い難い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、塩
素化塩化ビニル樹脂が本来有している耐熱性、耐候性、
耐薬品性および絶縁性等の各特性を損なうことなく、優
れた耐衝撃性および一層改善された透明性を有する塩素
化塩化ビニル系樹脂組成物を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の塩素化塩化ビニ
ル系樹脂組成物は、1,3−ブタジエン30〜80重量
%と、スチレン系化合物および(メタ)アクリル酸アル
キルエステルから選ばれた少なくとも1種のビニル系単
量体70〜20重量%とからなる共重合体をコア成分と
し、アルキル基の炭素数が1〜4のメタクリル酸アルキ
ルエステル、アルキル基の炭素数が1〜8のアクリル酸
アルキルエステル、アクリロニトリルおよびスチレン系
化合物から選ばれた少なくとも1種の単量体を1段以上
でグラフト重合させて得られるコア/シェルグラフト共
重合体であって、コア部の屈折率をA、コア/シェルグ
ラフト共重合体の屈折率をBとしたときに、下記条件
(1)および(2) A−B≧−0.005 ・・・(1) 1.542≦B≦1.565 ・・・(2) を満足するコア/シェルグラフト共重合体2〜30重量
部と、塩素化塩化ビニル系樹脂98〜70重量部とから
なることを特徴とするものである。
【0006】本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物
は、上記した特公平7−74299号公報に記載の塩素
化塩化ビニル系樹脂組成物(以下、上記先行技術の組成
物という)を、更に発展的に改善することにより得られ
たものである。すなわち、本発明者らの研究によれば、
上記先行技術の組成物においては、従来の塩化ビニル系
樹脂に対し耐衝撃性改質剤として用いられていたMBS
系グラフト共重合体を、得られる組成物の透明性に着目
して塩素化塩化ビニル系樹脂用耐衝撃性改質剤として適
するように改変することにより得られたものであるが、
その改変の程度が、未だ充分なものとは云い難く、未だ
塩化ビニル系樹脂用耐衝撃性改質剤の転用の範疇に止ま
る。すなわち、透明性の良い樹脂組成物を得るために
は、成分樹脂の屈折率をできるだけ近接させることが望
ましい。そして、塩化ビニル系樹脂の屈折率が1.54
0程度であるのに対して、塩素化塩化ビニル系樹脂の屈
折率は1.544−1.560程度であり、上記先行技
術の組成物においては、耐衝撃性改質剤として用いられ
るMBS系グラフト共重合体の屈折率を塩化ビニル系樹
脂用のそれより高い1.541−1.565に設定する
ことを教示している。しかしながら、本発明者らが、該
MBS系グラフト共重合体の組成を詳細に検討したとこ
ろ、該MBS系グラフト共重合体の屈折率の増大は、グ
ラフト重合体部分の屈折率を増大させることによっての
み達成され、コア重合体(エラストマー)の組成につい
ては塩化ビニル系樹脂用耐衝撃性改質剤としてのMBS
系グラフト共重合体のそれと本質的に変わっていない。
そして、グラフト重合体部分の屈折率を、例えばスチレ
ン系化合物成分の増加により増大させて、全体のMBS
系グラフト共重合体の屈折率を増大させる結果、コア重
合体部分とグラフト重合体部分との間の屈折率差はむし
ろ増大し、また耐衝撃性改質剤としてのMBS系グラフ
ト共重合体の組成のバランスも崩れていることが見出さ
れた。本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物は、この
ような知見に基づき、耐衝撃性改質剤としてのMBS系
グラフト共重合体を、そのコア重合体部分から改質し
て、真に塩素化塩化ビニル系樹脂用耐衝撃性改質剤とし
て適したものとし、これを含むことにより透明性が一層
向上し、また耐衝撃性のバランスのよい樹脂組成物とし
て得られたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂
組成物を構成する成分であるコア/シェルグラフト重合
体のコア部は、1,3−ブタジエン30〜80重量%
と、スチレン系化合物および(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルから選ばれた少なくとも1種のビニル系単量
体70〜20重量%とからなる共重合体である。スチレ
ン系化合物および(メタ)アクリル酸アクリルエステル
としては、後述するグラフト重合体部分の形成に用いら
れるものと同様なものが用いられる。このコア部重合体
の製造方法は特に制限されないが、コア/シェルグラフ
ト共重合体を得るために、乳化重合法を用いることが望
ましい。コア部を構成する単量体のうち1,3−ブタジ
エンの量が80重量%を越えると成形体の耐衝撃性を改
良する効果は大きくなるものの成形体の透明性が損なわ
れるので好ましくなく、1,3−ブタジエンの量が30
重量部未満の場合には成形体の透明性は維持されるもの
の成形体の耐衝撃性を改良する効果に乏しく好ましくな
い。透明性を維持しつつ優れた耐衝撃性改良効果を発現
するためには、1,3−ブタジエンの量が40〜70重
量%であることが特に好ましい。また、コア部の重合に
は、ジビニルベンゼン、アリルメタクリレート等の架橋
剤およびt−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメル
カプタン等の連鎖移動剤を適宜使用することができる。
コア部の平均粒子径は成形体の耐衝撃性と透明性に影響
を与え、平均粒子径が小さければ透明性は損なわれない
が耐衝撃性改良効果は小さく、逆に平均粒子径が大きけ
れば耐衝撃性改良効果が大きいものの透明性が損なわれ
る。従って、透明性を損なわない範囲で平均粒子径は大
きいことが好ましく、平均粒子径が80〜300nmで
あることが好ましく、100〜250nmであることが
特に好ましい。この範囲の平均粒子径を得る方法は特に
制限されないが、シード重合法、酸あるいは塩等の肥大
化剤を用いる方法、高分子系肥大化剤を用いる方法等を
挙げることができる。
【0008】グラフト重合においては、アルキル基の炭
素数が1〜4のメタクリル酸アルキルエステル、アルキ
ル基の炭素数が1〜8のアクリル酸アルキルエステル、
アクリロニトリルおよびスチレン系化合物から選ばれる
少なくとも1種の単量体が使用され、前述のコア部重合
体に1段以上でグラフト重合される。アルキル基の炭素
数が1〜4のメタクリル酸アルキルエステルとしては、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸プロピル、メタクリル酸n−ブチルを挙げることがで
き、このうちメタクリル酸メチルが好ましい。アルキル
基の炭素数が1〜8のアクリル酸アルキルエステルとし
ては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸2
−エチルヘキシル等を挙げることができ、これらの中で
もアクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチルが好まし
い。スチレン系化合物としては、スチレン、α−メチル
スチレンおよびビニルトルエン等を挙げることができ、
これらのうちスチレンが好ましい。
【0009】グラフト重合は、乳化重合法を適用するこ
とができる。上述したグラフト重合に用いる単量体を1
段あるいは2段以上に分割してグラフト重合を行う。こ
のとき、各段の単量体の組成は同一であっても、異なっ
ていてもよく、また各段の単量体を一括して添加して
も、連続的に添加しても、あるいはこれらを組み合わせ
てもよい。
【0010】グラフト重合後、必要に応じて酸化防止剤
等の添加剤を添加し、粉体状のコア/シェルグラフト共
重合体として分離する。粉体として分離する方法は特に
制限されないが、塩酸等の凝固剤を添加することによっ
て凝析させスラリー状とし、脱水・乾燥して分離する方
法を挙げることができる。
【0011】成形体の透明性を損なわないようにするた
めには、得られるコア/シェルグラフト共重合体の屈折
率(B)が、1.542〜1.565であり、好ましく
は1.544〜1.560であり、さらにコア/シェル
グラフト共重合体のコア部の屈折率(A)とコア/シェ
ルグラフト共重合体の屈折率(B)の間にA−B≧−
0.005という関係が成り立つように使用される単量
体の種類と量が選択される。前述したように、コア/シ
ェルグラフト共重合体の屈折率を調整するだけでは成形
体の透明性を維持するには不充分であり、コア部の屈折
率をコア/シェルグラフト共重合体と比較して、概略同
等か、あるいはより高く設定することで、充分な透明性
を維持することができる。A−B≧−0.005がコア
/シェルグラフト共重合体のコア部の屈折率とコア/シ
ェルグラフト共重合体の屈折率の間の関係であるが、
0.015≧A−B≧−0.005を満足することが好
ましい。上述のようにコア部の屈折率およびコア/シェ
ルグラフト共重合体の屈折率が設定される限りにおい
て、コア/シェルグラフト共重合体のうちコア部を形成
する成分の割合は自由に選ぶことができるが、コア部を
形成する成分が80〜95重量%であることが好まし
く、さらに80〜90重量%であることが特に好まし
い。すなわち、コア部重合体の屈折率増大に伴なって起
り得る耐衝撃性改善効果の低下を、コア部重合体の増量
により補償して、全体として、得られる組成物成形体の
透明性と耐衝撃性の向上を図ることが好ましい。
【0012】本発明の組成物を構成する塩素化塩化ビニ
ル系樹脂は、塩化ビニル系樹脂を塩素化したものであ
り、例えば塩化ビニルの単独重合体、または塩化ビニル
80重量%以上と他の塩化ビニルと共重合可能な単量
体、例えば、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、
プロピレン、アクリロニトリル、アクリル酸およびその
エステル、メタクリル酸およびそのエステル等から選ば
れる少なくとも1種以上との共重合体からなる塩化ビニ
ル系樹脂の塩素化物、あるいはこれらの塩素化物から選
ばれる少なくとも1種以上の5重量%以上、好ましくは
30重量%以上と、塩化ビニル樹脂との混合物である。
塩素化物の塩素化率は特に制限されないが、塩素含有率
58〜72重量%、好ましくは64〜68重量%の塩素
化塩化ビニル系樹脂を使用することができる。(因に、
塩化ビニル樹脂の塩素含有率は約56.8重量%であ
る。)また、塩素化塩化ビニル系樹脂の重合度も特に制
限されるものではなく、加工方法や成型物の使用用途に
応じて自由に選択できる。
【0013】このような塩素化塩化ビニル系樹脂として
は、通常の市販品を用いることができ、市販品として
は、セキスイPVC HA−15F(商品名、塩素含有
率64%、屈折率(n D 23)1.548)、セキスイ
PVC HA−31K(商品名、塩素含有率68%、屈
折率(n D 23)1.552)等を挙げることができ
る。
【0014】本発明の組成物において、コア/シェルグ
ラフト共重合体と塩素化塩化ビニル系樹脂との割合は、
コア/シェルグラフト共重合体が2〜30重量部で塩素
化塩化ビニル系樹脂が98〜70重量部であり、コア/
シェルグラフト共重合体が5〜25重量部で、塩素化塩
化ビニル系樹脂が95〜75重量部であることが成型物
の透明性と耐衝撃性の観点から更に好ましく、また必要
に応じて、安定剤、着色剤、加工助剤、添加剤等の添加
物を添加することができる。さらに必要に応じて、ヘン
シェルミキサー、リボンブレンダー等の混合機を用いて
均一に分散された組成物を得ることができる。
【0015】得られた組成物は、成型物の使用用途に応
じて、ミキシングロール、射出成型機、押出機等の加工
機械を用いて成形加工することができる。
【0016】以下、実施例によって本発明をさらに詳し
く説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制
限されるものではない。
【0017】なお、平均粒子径は、サブミクロン粒子径
分析装置コールターカウンターN4(コールターエレク
トロニクス社製)を用いて測定し、コア部およびコア/
シェルグラフト共重合体の屈折率は、アッベ屈折率計を
用いて測定した。衝撃強度は、JIS K 7110に
準じて測定し、全光線透過率および曇価は、ヘーズメー
ターを用いて、JIS K 6714に準じて測定し
た。
【0018】(実施例1) [コア部の製造]撹拌機付耐圧容器に ピロリン酸四ナトリウム塩 0.14 重量部 硫酸第一鉄 0.004重量部 エチレンジアミンテトラ酢酸ジナトリウム塩 0.006重量部 ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.03 重量部 オレイン酸カリウム 0.23 重量部 蒸留水 175 重量部 を仕込み、窒素置換した後で プロピルベンゼンハイドロパーオキサイド 0.08 重量部 ジビニルベンゼン 0.34 重量部 ブタジエン 50 重量部 スチレン 35 重量部 を添加し、50℃で6時間保持し、 ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.078重量部 オレイン酸カリウム 0.38 重量部 を添加し、50℃でさらに10時間保持したのち、 塩酸水溶液(0.055モル/リットル) 40 重量部 を添加したのち、 水酸化ナトリウム 0.04 重量部 を添加し、平均粒子径180nmのラテックスを得た。
得られたコア部重合体のラテックスに、 スチレン 4 重量部 ジビニルベンゼン 0.04 重量部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.03 重量部 ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.03 重量部 を添加し、60℃で5時間保持することで、第1段のグ
ラフト重合を行った。このラテックスに、 メタクリル酸メチル 11 重量部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.03 重量部 ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.03 重量部 を添加し、60℃で5時間保持することで、第2段のグ
ラフト重合を行ってコア/シェルグラフト共重合体ラテ
ックスを得た。
【0019】このラテックスにブチル化ヒドロキシトル
エン(BHT)0.5重量部を添加した後、0.3%塩
酸水溶液で凝析を行い、水洗、脱水、乾燥して粉体状の
コア/シェルグラフト共重合体を得た。
【0020】(比較例1)コア部重合体形成用、第1段
グラフト重合用および第2段グラフト重合用単量体組成
物として、それぞれ下記のものを用いる以外は、実施例
1とほぼ同様にして粉体状コア/シェルグラフト共重合
体を得た。 [コア部形成用] プロピルベンゼンハイドロパーオキサイド 0.065重量部 ジビニルベンゼン 0.28 重量部 ブタジエン 50 重量部 スチレン 20 重量部 [第1段グラフト重合用] スチレン 19 重量部 ジビニルベンゼン 0.19 重量部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.03 重量部 ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.03 重量部 [第2段グラフト重合用] メタクリル酸メチル 11 重量部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.03 重量部 ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.03 重量部
【0021】(比較例2)コア部重合体形成用、第1段
グラフト重合用および第2段グラフト重合用単量体組成
物として、それぞれ下記のものを用いる以外は、実施例
1とほぼ同様にして粉体状コア/シェルグラフト共重合
体を得た。 [コア部形成用] プロピルベンゼンハイドロパーオキサイド 0.065重量部 ジビニルベンゼン 0.28 重量部 ブタジエン 20 重量部 スチレン 38 重量部 アクリル酸n−ブチル 12 重量部 [第1段グラフト重合用] スチレン 13 重量部 メタクリル酸メチル 6 重量部 ジビニルベンゼン 0.13 重量部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.03 重量部 ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.03 重量部 [第2段グラフト重合用] メタクリル酸メチル 11 重量部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.03 重量部 ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.03 重量部
【0022】(比較例3)コア部重合体形成用、第1段
グラフト重合用および第2段グラフト重合用単量体組成
物として、それぞれ下記のものを用いる以外は、実施例
1とほぼ同様にして粉体状コア/シェルグラフト共重合
体を得た。 [コア部形成用] プロピルベンゼンハイドロパーオキサイド 0.08 重量部 ジビニルベンゼン 0.34 重量部 ブタジエン 50 重量部 スチレン 35 重量部 [第1段グラフト重合用] メタクリル酸メチル 4 重量部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.03 重量部 ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.03 重量部 [第2段グラフト重合用] メタクリル酸メチル 11 重量部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.03 重量部 ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.03 重量部
【0023】(比較例4)コア部重合体形成用、第1段
グラフト重合用および第2段グラフト重合用単量体組成
物として、それぞれ下記のものを用い、粒子径肥大化の
ための塩酸水溶液の添加を行なわない以外は、実施例1
とほぼ同様にして粉体状コア/シェルグラフト共重合体
を得た。 [コア部形成用] プロピルベンゼンハイドロパーオキサイド 0.065重量部 ブタジエン 45 重量部 スチレン 15 重量部 1,3−ブチレンジメタクリレート 0.3 重量部 [第1段グラフト重合用] スチレン 30 重量部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.03 重量部 ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.03 重量部 [第2段グラフト重合用] メタクリル酸メチル 9 重量部 アクリル酸エチル 1 重量部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.03 重量部 ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.03 重量部
【0024】(実施例2)コア部重合体形成用、第1段
グラフト重合用および第2段グラフト重合用単量体組成
物として、それぞれ下記のものを用い、粒子径肥大化の
ための塩酸水溶液の添加を行なわない以外は、実施例1
とほぼ同様にして粉体状コア/シェルグラフト共重合体
を得た。 [コア部形成用] プロピルベンゼンハイドロパーオキサイド 0.065重量部 ブタジエン 45 重量部 スチレン 35 重量部 1,3−ブチレンジメタクリレート 0.4 重量部 [第1段グラフト重合用] スチレン 10 重量部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.03 重量部 ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.03 重量部 [第2段グラフト重合用] メタクリル酸メチル 9 重量部 アクリル酸エチル 1 重量部 t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.03 重量部 ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.03 重量部。
【0025】(組成物性能試験)上記各例で得られたコ
ア/シェルグラフト共重合体のそれぞれについて下記配
合の成分を用意し、ヘンシェルミキサーに投入し、撹拌
しながら115℃まで昇温して、均一に混合された塩素
化塩化ビニル系樹脂組成物を得た。
【0026】 塩素化塩化ビニル系樹脂 100 重量部 (積水化学工業(株)製「セキスイPVCHA−15F」; 塩素含有率64%) 上記コア/シェルグラフト共重合体 12 重量部 オクチル錫メルカプチド 2.0 重量部 (共同薬品(株)製「KS−2000A」) グリセリンモノステアレート 1.5 重量部 (理研ビタミン(株)製「リケマール S−100」) ステアリン酸 0.7 重量部 (花王(株)製「ルナック S−90」) このようにして得られた組成物をロール温度200℃の
ミキシングロールで3分間混練したのち、200℃のプ
レスで5分間予熱し、さらに同温度で75kgf/cm
2 の圧力を5分間印加して試験片を調製した。得られた
試験片(厚さ3mm)を用いて、その衝撃強度、全光線
透過率、曇価を測定した。
【0027】結果を下表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】上記表1の結果より判る通り、本発明の実
施例1および2の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物は、良
好な耐衝撃性と、特に優れた透明性(大なる全光線透過
率および小なる曇価)を有する。これに対し、比較例1
および4の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物は、上記特公
平7−74299号公報に記載の組成物に相当するが、
コア部の屈折率(A)が、コア/シェルグラフト共重合
体の屈折率(B)に比べて低過ぎるため透明性が低下し
ており、また耐衝撃性においても実施例に比べて若干低
い値を示している。
【0030】比較例2の組成物から得られた成形体は、
実施例1とほぼ同等な優れた透明性を有するが、コア部
に対する1,3−ブタジエンの量が少なすぎるために、
耐衝撃性が著しく低下している。比較例3の組成物から
得られた成形体は、実施例1とほぼ同等な優れた耐衝撃
性を有するが、コア/シェルグラフト共重合体の屈折率
が低すぎるために、透明性が著しく低下している。
【0031】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の塩素化塩化
ビニル系樹脂組成物は、塩素化塩化ビニル系樹脂が本来
有している優れた特性である透明性を高いレベルで維持
し、優れた耐衝撃性を有する成形体を与え得るものであ
る。したがって、本発明の組成物は、従来の塩素化塩化
ビニル系樹脂では、透明性や耐衝撃性が劣ることから適
用できなかった用途への適用を可能にするものである。
特に、本来的に有する耐熱性に加えて、高いレベルで維
持された透明性は、熱水等の高熱配管であって内容物の
透視が望ましい用途並びにその配管における継手施工の
管理を容易とする利点を与える。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,3−ブタジエン30〜80重量%
    と、スチレン系化合物および(メタ)アクリル酸アルキ
    ルエステルから選ばれた少なくとも1種のビニル系単量
    体70〜20重量%とからなる共重合体をコア成分と
    し、アルキル基の炭素数が1〜4のメタクリル酸アルキ
    ルエステル、アルキル基の炭素数が1〜8のアクリル酸
    アルキルエステル、アクリロニトリルおよびスチレン系
    化合物から選ばれた少なくとも1種の単量体を1段以上
    でグラフト重合させて得られるコア/シェルグラフト共
    重合体であって、コア部の屈折率をA、コア/シェルグ
    ラフト共重合体の屈折率をBとしたときに、下記条件
    (1)および(2) A−B≧−0.005 ・・・(1) 1.542≦B≦1.565 ・・・(2) を満足するコア/シェルグラフト共重合体2〜30重量
    部と、塩素化塩化ビニル系樹脂98〜70重量部とから
    なることを特徴とする塩素化塩化ビニル系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 コア/シェルグラフト共重合体のうちコ
    ア部を形成する成分が80〜95重量%であることを特
    徴とする請求項1に記載の塩素化塩化ビニル系樹脂組成
    物。
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