JPH11349951A - ガス精製方法 - Google Patents
ガス精製方法Info
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- JPH11349951A JPH11349951A JP10172120A JP17212098A JPH11349951A JP H11349951 A JPH11349951 A JP H11349951A JP 10172120 A JP10172120 A JP 10172120A JP 17212098 A JP17212098 A JP 17212098A JP H11349951 A JPH11349951 A JP H11349951A
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- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02C—CAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
- Y02C20/00—Capture or disposal of greenhouse gases
- Y02C20/40—Capture or disposal of greenhouse gases of CO2
Landscapes
- Treating Waste Gases (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 石炭などのガス化によって得られる生成ガス
を吸収液と気液接触させてガス中に含まれる硫化水素等
を吸収除去する脱硫工程と、この工程を経た吸収液を加
熱して硫化水素等を含む再生ガスを分離し、吸収液を再
生する再生工程とを有し、再生工程で再生された吸収液
を脱硫工程に戻して循環使用するガス精製方法におい
て、前記吸収液の短期間での劣化を簡易な構成で防止す
る。 【解決手段】 脱硫工程において硫黄化合物とともに生
成ガス中の一酸化炭素を吸収した吸収液から、一酸化炭
素を除去する一酸化炭素除去工程(フラッシングドラム
30)を、再生工程の前に設ける。
を吸収液と気液接触させてガス中に含まれる硫化水素等
を吸収除去する脱硫工程と、この工程を経た吸収液を加
熱して硫化水素等を含む再生ガスを分離し、吸収液を再
生する再生工程とを有し、再生工程で再生された吸収液
を脱硫工程に戻して循環使用するガス精製方法におい
て、前記吸収液の短期間での劣化を簡易な構成で防止す
る。 【解決手段】 脱硫工程において硫黄化合物とともに生
成ガス中の一酸化炭素を吸収した吸収液から、一酸化炭
素を除去する一酸化炭素除去工程(フラッシングドラム
30)を、再生工程の前に設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭ガス化プロセ
ス等の生成ガスの精製方法に係わり、詳しくは、硫黄化
合物吸収用の吸収液の短期間での劣化が簡易な構成で防
止でき、前記吸収液の劣化に起因する運転コスト及び設
備コストの増加を低く抑えることができるガス精製方法
に関する。
ス等の生成ガスの精製方法に係わり、詳しくは、硫黄化
合物吸収用の吸収液の短期間での劣化が簡易な構成で防
止でき、前記吸収液の劣化に起因する運転コスト及び設
備コストの増加を低く抑えることができるガス精製方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、石油資源の枯渇、価格の高騰か
ら、燃料の多様化が叫ばれ、石炭や石油(特に重質油)
の利用技術開発が進められており、その一つとして、石
炭や石油をガス化して発電燃料や合成原料とする技術が
注目されている。また、ガス化ガスによる発電は、石炭
や石油による従来の火力発電に比較して効率が良いの
で、有限な資源の有効利用の点からも注目されている。
ら、燃料の多様化が叫ばれ、石炭や石油(特に重質油)
の利用技術開発が進められており、その一つとして、石
炭や石油をガス化して発電燃料や合成原料とする技術が
注目されている。また、ガス化ガスによる発電は、石炭
や石油による従来の火力発電に比較して効率が良いの
で、有限な資源の有効利用の点からも注目されている。
【0003】しかし、このガス化生成ガスには、数10
0〜数1000ppmの硫黄化合物(主に硫化水素)が
含まれ、これは公害防止のため、或いは後流機器(例え
ばガスタービン等)の腐食防止等のため、除去する必要
が有る。この除去方法としては、例えば特開平7−48
584号公報に示されるように、ガスを吸収液に気液接
触させる湿式のガス精製方法が知られている。
0〜数1000ppmの硫黄化合物(主に硫化水素)が
含まれ、これは公害防止のため、或いは後流機器(例え
ばガスタービン等)の腐食防止等のため、除去する必要
が有る。この除去方法としては、例えば特開平7−48
584号公報に示されるように、ガスを吸収液に気液接
触させる湿式のガス精製方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ガス精製方法では、脱硫用の吸収剤として通常使用され
ている吸収液中のアミン化合物(弱アルカリ性)が経時
的に劣化し、短期間で脱硫能力が低下するという問題が
あることが、最近になって判明した。このため、上記ガ
ス精製方法を実用化するにあたっては、劣化生成物の除
去設備が必要になったり、吸収液の交換頻度が増加して
運転コストが増大する恐れがある。なお、アミン吸収液
は非常に高価なものであるため、劣化する度に交換して
いたのでは、運転コストが多大なものとなる。
ガス精製方法では、脱硫用の吸収剤として通常使用され
ている吸収液中のアミン化合物(弱アルカリ性)が経時
的に劣化し、短期間で脱硫能力が低下するという問題が
あることが、最近になって判明した。このため、上記ガ
ス精製方法を実用化するにあたっては、劣化生成物の除
去設備が必要になったり、吸収液の交換頻度が増加して
運転コストが増大する恐れがある。なお、アミン吸収液
は非常に高価なものであるため、劣化する度に交換して
いたのでは、運転コストが多大なものとなる。
【0005】そこで本発明は、硫黄化合物吸収用の吸収
液の短期間での劣化を防止することを第1の目的とし、
さらに、この吸収液の劣化が簡易な構成で防止でき、運
転コスト及び設備コストの増加を低く抑えることができ
るガス精製方法を提供することを第2の目的としてい
る。
液の短期間での劣化を防止することを第1の目的とし、
さらに、この吸収液の劣化が簡易な構成で防止でき、運
転コスト及び設備コストの増加を低く抑えることができ
るガス精製方法を提供することを第2の目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、実機相当の試験設備により研究を進めたところ、上
記吸収液の劣化の原因となっている物質は、脱硫工程に
おいて生成ガス中から吸収液中に僅かに溶け込んだ一酸
化炭素(COガス)であり、このCOガスが再生工程に
おける加熱により下記反応(1)によってギ酸(HCO
OH)になるためであることを、発明者らが見い出し
た。
め、実機相当の試験設備により研究を進めたところ、上
記吸収液の劣化の原因となっている物質は、脱硫工程に
おいて生成ガス中から吸収液中に僅かに溶け込んだ一酸
化炭素(COガス)であり、このCOガスが再生工程に
おける加熱により下記反応(1)によってギ酸(HCO
OH)になるためであることを、発明者らが見い出し
た。
【0007】
【化1】 CO +H2O → HCOOH (1)
【0008】なお、ギ酸によりアミン化合物の脱硫能力
が劣化するのは、アルカリであるアミン化合物がギ酸に
より中和されるためと考えられる。本発明は、以上のよ
うな新たな知見によりなされたものであって、以下のよ
うな特徴により、前述の課題を解決する。
が劣化するのは、アルカリであるアミン化合物がギ酸に
より中和されるためと考えられる。本発明は、以上のよ
うな新たな知見によりなされたものであって、以下のよ
うな特徴により、前述の課題を解決する。
【0009】即ち、請求項1記載のガス精製方法は、石
炭や石油のガス化によって得られる生成ガスを硫黄化合
物の吸収液と気液接触させることにより前記生成ガス中
に含まれる硫黄化合物を吸収除去する脱硫工程と、この
脱硫工程で前記硫黄化合物を吸収した吸収液を加熱して
硫黄化合物を含む再生ガスを分離排出し、吸収液を再生
する再生工程とを有し、前記再生工程で再生された吸収
液を前記脱硫工程に戻して循環使用するガス精製方法に
おいて、前記脱硫工程において前記硫黄化合物とともに
前記生成ガス中の一酸化炭素を吸収した吸収液から、一
酸化炭素を除去する一酸化炭素除去工程を、前記再生工
程の前に設けたことを特徴とする。
炭や石油のガス化によって得られる生成ガスを硫黄化合
物の吸収液と気液接触させることにより前記生成ガス中
に含まれる硫黄化合物を吸収除去する脱硫工程と、この
脱硫工程で前記硫黄化合物を吸収した吸収液を加熱して
硫黄化合物を含む再生ガスを分離排出し、吸収液を再生
する再生工程とを有し、前記再生工程で再生された吸収
液を前記脱硫工程に戻して循環使用するガス精製方法に
おいて、前記脱硫工程において前記硫黄化合物とともに
前記生成ガス中の一酸化炭素を吸収した吸収液から、一
酸化炭素を除去する一酸化炭素除去工程を、前記再生工
程の前に設けたことを特徴とする。
【0010】また、請求項2記載のガス精製方法は、前
記一酸化炭素除去工程が、前記脱硫工程の圧力よりも低
い圧力に保持した減圧タンクに前記吸収液を導入して減
圧することによって、前記吸収液中に溶け込んだ一酸化
炭素を含む気体を前記減圧タンクの上部からオフガスと
して分離排出する処理であることを特徴とする。
記一酸化炭素除去工程が、前記脱硫工程の圧力よりも低
い圧力に保持した減圧タンクに前記吸収液を導入して減
圧することによって、前記吸収液中に溶け込んだ一酸化
炭素を含む気体を前記減圧タンクの上部からオフガスと
して分離排出する処理であることを特徴とする。
【0011】また、請求項3記載のガス精製方法は、前
記一酸化炭素除去工程において、蒸気又は不活性ガスよ
りなるキャリアガスを前記減圧タンク内の吸収液中に吹
込み、一酸化炭素の気相中への分離を促進することを特
徴とする。
記一酸化炭素除去工程において、蒸気又は不活性ガスよ
りなるキャリアガスを前記減圧タンク内の吸収液中に吹
込み、一酸化炭素の気相中への分離を促進することを特
徴とする。
【0012】また、請求項4記載のガス精製方法は、前
記一酸化炭素除去工程において、前記減圧タンク内の吸
収液を、液中の一酸化炭素によりギ酸が生じる温度より
も低い温度範囲内で加熱し、一酸化炭素の気相中への分
離を促進することを特徴とする。
記一酸化炭素除去工程において、前記減圧タンク内の吸
収液を、液中の一酸化炭素によりギ酸が生じる温度より
も低い温度範囲内で加熱し、一酸化炭素の気相中への分
離を促進することを特徴とする。
【0013】また、請求項5記載のガス精製方法は、前
記再生工程で生じた再生ガスを燃焼させて亜硫酸ガスを
含む排煙に転換させる燃焼工程と、この燃焼工程で生じ
た排煙中の亜硫酸ガスを湿式石灰石膏法により吸収して
石膏を副生する石膏回収工程とを、さらに有し、前記一
酸化炭素除去工程で生じた一酸化炭素を含むオフガス
を、前記燃焼工程において再生ガスとともに燃焼させて
処理することを特徴とする。
記再生工程で生じた再生ガスを燃焼させて亜硫酸ガスを
含む排煙に転換させる燃焼工程と、この燃焼工程で生じ
た排煙中の亜硫酸ガスを湿式石灰石膏法により吸収して
石膏を副生する石膏回収工程とを、さらに有し、前記一
酸化炭素除去工程で生じた一酸化炭素を含むオフガス
を、前記燃焼工程において再生ガスとともに燃焼させて
処理することを特徴とする。
【0014】また、請求項6記載のガス精製方法は、前
記一酸化炭素除去工程で生じた一酸化炭素を含むオフガ
スを、前記脱硫工程の圧力以上に加圧し、前記生成ガス
とともに前記脱硫工程に導入して処理することを特徴と
する。
記一酸化炭素除去工程で生じた一酸化炭素を含むオフガ
スを、前記脱硫工程の圧力以上に加圧し、前記生成ガス
とともに前記脱硫工程に導入して処理することを特徴と
する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図面に基づいて説明する。図1は、本例のガス精製方
法の概略構成を示す図である。ガス化により生成したガ
スは、脱硫工程でアミン化合物を含む吸収液と気液接触
して、主に硫化水素よりなる硫黄化合物や二酸化炭素な
どを吸収除去され、精製ガスとして排出される。一方、
上記硫黄化合物などを吸収した脱硫工程後の吸収液(脱
硫吸収液)は、まず熱交換器において、再生工程を経た
吸収液(再生吸収液)により加熱された後、一酸化炭素
除去工程に送られてCOガスを含む気体がオフガスとし
て分離除去される。その後脱硫吸収液は、吸収液の再生
工程に送られ、ここで蒸気によりさらに加熱されて、硫
黄化合物を含む気体が再生ガスとして分離除去される。
この再生工程において処理された吸収液(即ち再生吸収
液)は、前記熱交換器において脱硫吸収液との熱交換で
冷却された後、脱硫工程に戻され循環使用される。
を図面に基づいて説明する。図1は、本例のガス精製方
法の概略構成を示す図である。ガス化により生成したガ
スは、脱硫工程でアミン化合物を含む吸収液と気液接触
して、主に硫化水素よりなる硫黄化合物や二酸化炭素な
どを吸収除去され、精製ガスとして排出される。一方、
上記硫黄化合物などを吸収した脱硫工程後の吸収液(脱
硫吸収液)は、まず熱交換器において、再生工程を経た
吸収液(再生吸収液)により加熱された後、一酸化炭素
除去工程に送られてCOガスを含む気体がオフガスとし
て分離除去される。その後脱硫吸収液は、吸収液の再生
工程に送られ、ここで蒸気によりさらに加熱されて、硫
黄化合物を含む気体が再生ガスとして分離除去される。
この再生工程において処理された吸収液(即ち再生吸収
液)は、前記熱交換器において脱硫吸収液との熱交換で
冷却された後、脱硫工程に戻され循環使用される。
【0016】一方、再生工程で生じた再生ガスは、燃焼
工程で燃焼し、再生ガス中の硫化水素が亜硫酸ガスに転
換される。その後再生ガスは、石膏回収工程に導入され
て、湿式石灰石膏法の脱硫装置などにより亜硫酸ガスを
除去され、この際、吸収した亜硫酸ガスから石膏が副生
される。また、一酸化炭素除去工程で生じたCOガスを
含むオフガスは、再生ガスとともに燃焼工程に導入され
て処理されるか、脱硫工程に戻されて生成ガスとともに
処理される。なお、この図1における熱交換器は後述す
る吸収液熱交換器24に相当する。
工程で燃焼し、再生ガス中の硫化水素が亜硫酸ガスに転
換される。その後再生ガスは、石膏回収工程に導入され
て、湿式石灰石膏法の脱硫装置などにより亜硫酸ガスを
除去され、この際、吸収した亜硫酸ガスから石膏が副生
される。また、一酸化炭素除去工程で生じたCOガスを
含むオフガスは、再生ガスとともに燃焼工程に導入され
て処理されるか、脱硫工程に戻されて生成ガスとともに
処理される。なお、この図1における熱交換器は後述す
る吸収液熱交換器24に相当する。
【0017】次に、図2は、上記ガス精製を実施する装
置の具体例における前処理部及び脱硫部の構成を示す図
であり、図3は同装置における再生部及び石膏回収部の
構成を示す図である。
置の具体例における前処理部及び脱硫部の構成を示す図
であり、図3は同装置における再生部及び石膏回収部の
構成を示す図である。
【0018】まず、前処理部の構成及び基本動作につい
て説明する。図1に示すように、ガス化炉1では、例え
ば石炭が酸素濃度の高い空気をガス化剤としてガス化さ
れ、一酸化炭素及び水素を主成分とした生成ガスAが発
生する。このように石炭を原料とし空気をガス化剤とし
てなる生成ガスAには、二酸化炭素や窒素(N2)に加
えて、通常、1000〜1500ppm程度のH2S
(硫黄化合物)と、100ppm程度のCOS(硫黄化
合物)とが含有され、さらに、100〜1500ppm
程度のNH3(窒素化合物)と、100ppm程度のH
Cl(塩素化合物)が含有されている。また生成ガスA
は、炉出口直後においては通常1000℃〜2000℃
であるが、通常炉出口側に設けられたスチームヒータ
(図示省略)により熱回収されて例えば350℃程度に
冷却され、その圧力は例えば26ata程度である。
て説明する。図1に示すように、ガス化炉1では、例え
ば石炭が酸素濃度の高い空気をガス化剤としてガス化さ
れ、一酸化炭素及び水素を主成分とした生成ガスAが発
生する。このように石炭を原料とし空気をガス化剤とし
てなる生成ガスAには、二酸化炭素や窒素(N2)に加
えて、通常、1000〜1500ppm程度のH2S
(硫黄化合物)と、100ppm程度のCOS(硫黄化
合物)とが含有され、さらに、100〜1500ppm
程度のNH3(窒素化合物)と、100ppm程度のH
Cl(塩素化合物)が含有されている。また生成ガスA
は、炉出口直後においては通常1000℃〜2000℃
であるが、通常炉出口側に設けられたスチームヒータ
(図示省略)により熱回収されて例えば350℃程度に
冷却され、その圧力は例えば26ata程度である。
【0019】この生成ガスAは、まずサイクロン2とポ
ーラスフィルタ3に順次導入され、比較的大径な粉塵と
微細な粉塵とがそれぞれ分離除去される構成となってい
る。ポーラスフィルタ3の後流には、熱交換器4が設け
られ、ポーラスフィルタ3から導出されたガスA1の熱
により浄化された後のガスA4が加熱される。なお、ガ
スA1はこの熱交換器4において逆に熱を奪われて、例
えば230℃程度まで冷却される。
ーラスフィルタ3に順次導入され、比較的大径な粉塵と
微細な粉塵とがそれぞれ分離除去される構成となってい
る。ポーラスフィルタ3の後流には、熱交換器4が設け
られ、ポーラスフィルタ3から導出されたガスA1の熱
により浄化された後のガスA4が加熱される。なお、ガ
スA1はこの熱交換器4において逆に熱を奪われて、例
えば230℃程度まで冷却される。
【0020】この熱交換器4の後流には、COS(硫化
カルボニル)をH2Sに変換する触媒が装填された変換
器5が設けられ、生成ガスA1中のCOSのほとんどが
ここでH2Sに変換される。またこの変換器5の後流に
は、熱交換器6が設けられ、変換器5から導出されたガ
スA2の熱によっても浄化された後のガスA4が加熱さ
れる構成となっている。
カルボニル)をH2Sに変換する触媒が装填された変換
器5が設けられ、生成ガスA1中のCOSのほとんどが
ここでH2Sに変換される。またこの変換器5の後流に
は、熱交換器6が設けられ、変換器5から導出されたガ
スA2の熱によっても浄化された後のガスA4が加熱さ
れる構成となっている。
【0021】そして、熱交換器6の後流には、ガスA2
を後述の脱硫塔20に導入する前に、洗浄液Bに気液接
触させる洗浄塔7が設置されている。洗浄塔7は、この
場合いわゆる充填式の気液接触塔であり、塔底部に貯留
された水を主成分とする洗浄液Bが循環ポンプ8により
吸上げられて、塔上部のスプレーパイプ9から噴射さ
れ、ガスA2と気液接触しつつ充填材10を経由して流
下して再び塔底部に戻って循環する構成となっている。
また洗浄塔7は、この場合いわゆる向流式のものであ
り、塔下部から導入されたガスA2が、流下する洗浄液
Bに対向して塔内を上昇し、NH3やHClを除去された
後、塔頂部から洗浄後のガスA3として排出される。
を後述の脱硫塔20に導入する前に、洗浄液Bに気液接
触させる洗浄塔7が設置されている。洗浄塔7は、この
場合いわゆる充填式の気液接触塔であり、塔底部に貯留
された水を主成分とする洗浄液Bが循環ポンプ8により
吸上げられて、塔上部のスプレーパイプ9から噴射さ
れ、ガスA2と気液接触しつつ充填材10を経由して流
下して再び塔底部に戻って循環する構成となっている。
また洗浄塔7は、この場合いわゆる向流式のものであ
り、塔下部から導入されたガスA2が、流下する洗浄液
Bに対向して塔内を上昇し、NH3やHClを除去された
後、塔頂部から洗浄後のガスA3として排出される。
【0022】ここで、洗浄液Bの一部は、この場合循環
ポンプ8の吐出側から分岐する流路により抜き出され、
排水Cとして系外に排出されるようになっている。ま
た、洗浄液Bの循環経路のいずれかには、排水Cとして
或いはガス中に含まれて持去られる分を補う量の補給水
Dと、洗浄液BのpHを後述する如く調整するための酸
E(例えば、H2SO4)が適宜供給可能となっている。
また、洗浄塔7の塔上部には、ガス中のミストを分離除
去するミストエリミネータ11が設けられ、後流側に流
出するいわゆる同伴ミストの量が低く抑えられる構成と
なっている。
ポンプ8の吐出側から分岐する流路により抜き出され、
排水Cとして系外に排出されるようになっている。ま
た、洗浄液Bの循環経路のいずれかには、排水Cとして
或いはガス中に含まれて持去られる分を補う量の補給水
Dと、洗浄液BのpHを後述する如く調整するための酸
E(例えば、H2SO4)が適宜供給可能となっている。
また、洗浄塔7の塔上部には、ガス中のミストを分離除
去するミストエリミネータ11が設けられ、後流側に流
出するいわゆる同伴ミストの量が低く抑えられる構成と
なっている。
【0023】なお、ガスA2中には通常HClよりもN
H3が多量に含まれているため、なんらpH調整をしなけ
れば、洗浄液Bはアルカリ性になる。洗浄液Bがアルカ
リ性になると、NH3の吸収性能が低下するばかりか、ガ
スA2中に含有される弱酸性のH2Sも相当量が洗浄液
B中に吸収され、排水Cに含有されることになる。そこ
で、必要に応じて酸Eを添加して洗浄液BのpHを調整
し、洗浄液BのpHを例えば弱酸性以下に保持する。こ
れにより、排水Cに含有されるH2Sの量を抑制して、面
倒な排水処理を回避できる。なおこの場合でも、HCl
は強酸であるため、弱酸性領域であれば十分吸収可能で
ある。
H3が多量に含まれているため、なんらpH調整をしなけ
れば、洗浄液Bはアルカリ性になる。洗浄液Bがアルカ
リ性になると、NH3の吸収性能が低下するばかりか、ガ
スA2中に含有される弱酸性のH2Sも相当量が洗浄液
B中に吸収され、排水Cに含有されることになる。そこ
で、必要に応じて酸Eを添加して洗浄液BのpHを調整
し、洗浄液BのpHを例えば弱酸性以下に保持する。こ
れにより、排水Cに含有されるH2Sの量を抑制して、面
倒な排水処理を回避できる。なおこの場合でも、HCl
は強酸であるため、弱酸性領域であれば十分吸収可能で
ある。
【0024】次に、脱硫部及び再生部の構成及び動作を
図2及び図3により説明する。本例では、脱硫工程が脱
硫塔20により実施され、一酸化炭素除去工程がフラッ
シングドラム30(減圧タンク)で実施され、さらに再
生工程が再生塔40により実施される。脱硫塔20は、
前述の洗浄塔7と同様な気液接触塔であり、再生塔40
の塔底部に貯留された硫化水素の吸収液F1が循環ポン
プ23により吸上げられて、吸収液熱交換器24で冷却
された後、塔上部のスプレーパイプ25から噴射され、
ガスA3と気液接触しつつ充填材26を経由して流下す
る構成となっている。
図2及び図3により説明する。本例では、脱硫工程が脱
硫塔20により実施され、一酸化炭素除去工程がフラッ
シングドラム30(減圧タンク)で実施され、さらに再
生工程が再生塔40により実施される。脱硫塔20は、
前述の洗浄塔7と同様な気液接触塔であり、再生塔40
の塔底部に貯留された硫化水素の吸収液F1が循環ポン
プ23により吸上げられて、吸収液熱交換器24で冷却
された後、塔上部のスプレーパイプ25から噴射され、
ガスA3と気液接触しつつ充填材26を経由して流下す
る構成となっている。
【0025】また、吸収液F1と気液接触してH2Sや
二酸化炭素を除去されたガスA4は、ミストエリミネー
タ27により同伴ミストを除去された後、この脱硫塔2
0の塔頂部から排出され、前述の熱交換器6及び熱交換
器4により加熱されて、精製ガスA5となる。なお、精
製ガスA5の圧力は例えば25.5ata程度、その温
度は300℃程度となり、またその硫黄分(H2S及び
COSの濃度)は10ppm以下となる。
二酸化炭素を除去されたガスA4は、ミストエリミネー
タ27により同伴ミストを除去された後、この脱硫塔2
0の塔頂部から排出され、前述の熱交換器6及び熱交換
器4により加熱されて、精製ガスA5となる。なお、精
製ガスA5の圧力は例えば25.5ata程度、その温
度は300℃程度となり、またその硫黄分(H2S及び
COSの濃度)は10ppm以下となる。
【0026】一方、ガスA4と気液接触してH2S等を
吸収した吸収液F1は脱硫塔20の塔底部に流下し、循
環ポンプ28により吸上げられて、吸収液熱交換器24
で加熱された後、脱硫後の吸収液F2としてフラッシン
グドラム30に送られる。なお、この脱硫後の吸収液F
2には、H2Sや二酸化炭素の他に、ガス中から僅かに溶
け込んだ一酸化炭素も含まれている。また、この吸収液
F2は、脱硫塔20においては40℃程度であるが、吸
収液熱交換器24で80〜110℃程度まで加熱されて
フラッシングドラム30に送られる。
吸収した吸収液F1は脱硫塔20の塔底部に流下し、循
環ポンプ28により吸上げられて、吸収液熱交換器24
で加熱された後、脱硫後の吸収液F2としてフラッシン
グドラム30に送られる。なお、この脱硫後の吸収液F
2には、H2Sや二酸化炭素の他に、ガス中から僅かに溶
け込んだ一酸化炭素も含まれている。また、この吸収液
F2は、脱硫塔20においては40℃程度であるが、吸
収液熱交換器24で80〜110℃程度まで加熱されて
フラッシングドラム30に送られる。
【0027】フラッシングドラム30は、例えば図3に
示すようなタンクであり、吸収液F2がバルブ31を経
由した後に図示省略した小径な流入口(オリフィス)を
介して側面から流入し、オフガスF4が上部から排出さ
れる構成とされ、底部には吸収液の液溜まりが設けられ
ているものである。そして、タンクの底部には、吸収液
の液溜まり内にキャリアガスG1(例えば、窒素ガス又
は蒸気)を吹込むためのスプレーパイプ32が設けられ
ており、タンクの内側面には、前記流入口を覆う飛散防
止用の覆い部材33が設けられている。また、オフガス
F4の排出ラインには、オフガスF4中の同伴ミストを
除去しタンク内に戻すためのミストエリミネータ34が
設けられている。
示すようなタンクであり、吸収液F2がバルブ31を経
由した後に図示省略した小径な流入口(オリフィス)を
介して側面から流入し、オフガスF4が上部から排出さ
れる構成とされ、底部には吸収液の液溜まりが設けられ
ているものである。そして、タンクの底部には、吸収液
の液溜まり内にキャリアガスG1(例えば、窒素ガス又
は蒸気)を吹込むためのスプレーパイプ32が設けられ
ており、タンクの内側面には、前記流入口を覆う飛散防
止用の覆い部材33が設けられている。また、オフガス
F4の排出ラインには、オフガスF4中の同伴ミストを
除去しタンク内に戻すためのミストエリミネータ34が
設けられている。
【0028】このフラッシングドラム30内の圧力は、
後述する如く脱硫工程の圧力よりも格段に低い圧力に保
持されるようになっており、これにより内部に流入した
吸収液F2の圧力が急激に減圧され、この吸収液F2中
に溶け込んでいた一酸化炭素を含む気体がタンクの上部
からオフガスF4として分離排出されるようになってい
る。なお、排出されたオフガスF4は、この場合図3に
示すように、後述の燃焼炉51に導入されて、再生ガス
H1とともに処理されるが、図2及び図3に点線で示す
ように、コンプレッサ35等によって脱硫工程の圧力以
上に加圧した後に、脱硫塔20に戻し、生成ガスA3と
ともに処理するようにしてもよい。
後述する如く脱硫工程の圧力よりも格段に低い圧力に保
持されるようになっており、これにより内部に流入した
吸収液F2の圧力が急激に減圧され、この吸収液F2中
に溶け込んでいた一酸化炭素を含む気体がタンクの上部
からオフガスF4として分離排出されるようになってい
る。なお、排出されたオフガスF4は、この場合図3に
示すように、後述の燃焼炉51に導入されて、再生ガス
H1とともに処理されるが、図2及び図3に点線で示す
ように、コンプレッサ35等によって脱硫工程の圧力以
上に加圧した後に、脱硫塔20に戻し、生成ガスA3と
ともに処理するようにしてもよい。
【0029】次に、再生塔40は、フラッシングドラム
30の塔底部に貯留された吸収液F3が循環ポンプ41
により吸上げられて、塔上部のスプレーパイプ42から
噴射され、塔内を上昇する吸収液の蒸気や吸収成分(オ
フガス)と接触しつつ充填材43を経由して流下する構
成となっている。
30の塔底部に貯留された吸収液F3が循環ポンプ41
により吸上げられて、塔上部のスプレーパイプ42から
噴射され、塔内を上昇する吸収液の蒸気や吸収成分(オ
フガス)と接触しつつ充填材43を経由して流下する構
成となっている。
【0030】この再生塔40の塔底部の吸収液F1は、
リボイラ44において水蒸気G2により80〜145℃
まで加熱され、これにより、吸収成分である二酸化炭素
やH2Sがこの再生塔40においてガス側に放散される
ようになっている。そして、このH2Sを含むオフガス
H(再生ガス)は、ミストエリミネータ45においてミ
ストを除去された後、再生塔40の頂部に設けられた還
流部を経て、より高濃度にH2Sを含むオフガスH1と
して、後述の石膏回収部に送られる。
リボイラ44において水蒸気G2により80〜145℃
まで加熱され、これにより、吸収成分である二酸化炭素
やH2Sがこの再生塔40においてガス側に放散される
ようになっている。そして、このH2Sを含むオフガス
H(再生ガス)は、ミストエリミネータ45においてミ
ストを除去された後、再生塔40の頂部に設けられた還
流部を経て、より高濃度にH2Sを含むオフガスH1と
して、後述の石膏回収部に送られる。
【0031】なおここで、再生塔40の頂部に設けられ
た還流部は、オフガスHが冷却器46により冷却される
ことにより生成され、タンク47に貯留されたオフガス
Hの凝縮液Iが、ポンプ48によりスプレーパイプ49
から噴射されるもので、これによりオフガスH中の蒸気
がより多く液化し、液中の吸収成分であるH2S等がより
多く放散して、例えば体積パーセントで20%程度の高
濃度のH2Sを含むオフガスH1が得られる。
た還流部は、オフガスHが冷却器46により冷却される
ことにより生成され、タンク47に貯留されたオフガス
Hの凝縮液Iが、ポンプ48によりスプレーパイプ49
から噴射されるもので、これによりオフガスH中の蒸気
がより多く液化し、液中の吸収成分であるH2S等がより
多く放散して、例えば体積パーセントで20%程度の高
濃度のH2Sを含むオフガスH1が得られる。
【0032】次に、石膏回収部の構成及び動作について
説明する。本例の石膏回収部は、オフガスH1を空気J
と反応させて含有されるH2Sを燃焼させる燃焼炉51
と、この燃焼炉51でオフガスH1が燃焼してなる燃焼
ガスH2からSO2(亜硫酸ガス)等の硫黄酸化物を吸収
除去して無害な排ガスH3として排出する湿式石灰石膏
法による脱硫装置とを組合せたものである。
説明する。本例の石膏回収部は、オフガスH1を空気J
と反応させて含有されるH2Sを燃焼させる燃焼炉51
と、この燃焼炉51でオフガスH1が燃焼してなる燃焼
ガスH2からSO2(亜硫酸ガス)等の硫黄酸化物を吸収
除去して無害な排ガスH3として排出する湿式石灰石膏
法による脱硫装置とを組合せたものである。
【0033】脱硫装置は、H2Sが燃焼してなるSO2を
高濃度に含む燃焼ガスH2を、内部に供給されたカルシ
ウム化合物を含有するスラリKと気液接触させて排出す
る反応器52と、この反応器52内のスラリ中に酸化用
空気Lを多数の微細気泡として吹込む空気供給手段(図
示略)と、反応器52から抜き出されたスラリM(石膏
スラリ)を固液分離する遠心分離機等の固液分離手段5
4と、この固液分離手段54により得られた固形分M1
(二水石膏の石膏ケーキ)を120℃〜150℃程度ま
で加熱して半水石膏M2とする燃焼炉等の石膏加熱装置
55とを備える。
高濃度に含む燃焼ガスH2を、内部に供給されたカルシ
ウム化合物を含有するスラリKと気液接触させて排出す
る反応器52と、この反応器52内のスラリ中に酸化用
空気Lを多数の微細気泡として吹込む空気供給手段(図
示略)と、反応器52から抜き出されたスラリM(石膏
スラリ)を固液分離する遠心分離機等の固液分離手段5
4と、この固液分離手段54により得られた固形分M1
(二水石膏の石膏ケーキ)を120℃〜150℃程度ま
で加熱して半水石膏M2とする燃焼炉等の石膏加熱装置
55とを備える。
【0034】なお、図2において符号56で示すもの
は、燃焼ガスH2をSO2等の吸収に好ましい温度に冷却
するとともに、排ガスH3を加熱するための熱回収を行
う熱交換器である。また、固液分離手段54における固
液分離により生成した分離水M3は、反応器52内のス
ラリを構成する水分として、この場合反応器52内に直
接戻されている。
は、燃焼ガスH2をSO2等の吸収に好ましい温度に冷却
するとともに、排ガスH3を加熱するための熱回収を行
う熱交換器である。また、固液分離手段54における固
液分離により生成した分離水M3は、反応器52内のス
ラリを構成する水分として、この場合反応器52内に直
接戻されている。
【0035】ここで反応器52は、具体的には、例えば
塔底部に酸化用空気Lが吹込まれるスラリタンクを有
し、燃焼ガスH2が流通する塔上部に、スラリタンク内
のスラリが噴射される充填式、スプレー式、又は液柱式
等の気液接触部を備えた、スラリ循環式のいわゆる吸収
塔により構成できる。或いはこの反応器52は、タンク
内のスラリ中に酸化用空気Lと燃焼ガスH2の両者が吹
込まれ、SO2等の吸収と酸化が全てタンク内で行われる
いわゆるバブリング方式のものであってもよい。いずれ
にしろ反応器52では、例えば以下の反応式(2)乃至
(4)で示されるような反応が進行して、主にSO2が
吸収され、二水石膏が生成される。
塔底部に酸化用空気Lが吹込まれるスラリタンクを有
し、燃焼ガスH2が流通する塔上部に、スラリタンク内
のスラリが噴射される充填式、スプレー式、又は液柱式
等の気液接触部を備えた、スラリ循環式のいわゆる吸収
塔により構成できる。或いはこの反応器52は、タンク
内のスラリ中に酸化用空気Lと燃焼ガスH2の両者が吹
込まれ、SO2等の吸収と酸化が全てタンク内で行われる
いわゆるバブリング方式のものであってもよい。いずれ
にしろ反応器52では、例えば以下の反応式(2)乃至
(4)で示されるような反応が進行して、主にSO2が
吸収され、二水石膏が生成される。
【0036】
【化2】 SO2 +H2O → H+ +HSO3 - (2) H+ +HSO3 - +1/2O2 → 2H+ +SO4 2- (3) 2H+ +SO4 2- +CaCO3 +H2O → CaSO4・2H2O +CO2 (4)
【0037】なお、反応器52に供給されるスラリK
は、例えば石灰石(CaCO3)等のカルシウム化合物が
図示省略したスラリタンクにおいて、工業用水等と攪拌
混合されてなるものであるが、カルシウム化合物は微細
化した固形状態のまま直接反応器52に供給するように
してもよい。また、石膏加熱装置55(石膏加熱工程)
を削除して、固液分離手段54で得られた二水石膏の固
形分をそのまま副生品として利用することもできる。
は、例えば石灰石(CaCO3)等のカルシウム化合物が
図示省略したスラリタンクにおいて、工業用水等と攪拌
混合されてなるものであるが、カルシウム化合物は微細
化した固形状態のまま直接反応器52に供給するように
してもよい。また、石膏加熱装置55(石膏加熱工程)
を削除して、固液分離手段54で得られた二水石膏の固
形分をそのまま副生品として利用することもできる。
【0038】次に、上記ガス精製装置において実施され
る本発明のガス精製方法の要部詳細について説明する。
本例では、本発明の特徴部分である一酸化炭素除去工程
が、前述したようにフラッシングドラム30により実行
される。すなわち、フラッシングドラム30内への吸収
液F2の流入部には、前述したバルブ31や小径な流入
口(オリフィス)が設けられているため、ここで相当な
圧力損失を発生させることができる。また、フラッシン
グドラム30から排出されるオフガスF4は、燃焼炉5
1に導入されるか、コンプレッサ35により加圧されて
脱硫塔20に戻される。さらに、フラッシングドラム3
0から排出される吸収液F3はポンプ41により吸い出
され再生塔40へと送り出されている。ここで、燃焼炉
51の圧力はほぼ常圧であり、再生塔40の圧力も、脱
硫塔20の圧力(25ata程度)よりも格段に低い圧
力(例えば、1〜3ata程度)である。このため、上
記バルブ31等の圧力損失や、オフガスF4や吸収液F
3の流路の圧力損失や、コンプレッサ35或いはポンプ
41の吸込み圧力を、適度に設定することにより、フラ
ッシングドラム30内の圧力は、例えば再生塔40内の
圧力にほぼ等しい低い圧力に保持することができる。
る本発明のガス精製方法の要部詳細について説明する。
本例では、本発明の特徴部分である一酸化炭素除去工程
が、前述したようにフラッシングドラム30により実行
される。すなわち、フラッシングドラム30内への吸収
液F2の流入部には、前述したバルブ31や小径な流入
口(オリフィス)が設けられているため、ここで相当な
圧力損失を発生させることができる。また、フラッシン
グドラム30から排出されるオフガスF4は、燃焼炉5
1に導入されるか、コンプレッサ35により加圧されて
脱硫塔20に戻される。さらに、フラッシングドラム3
0から排出される吸収液F3はポンプ41により吸い出
され再生塔40へと送り出されている。ここで、燃焼炉
51の圧力はほぼ常圧であり、再生塔40の圧力も、脱
硫塔20の圧力(25ata程度)よりも格段に低い圧
力(例えば、1〜3ata程度)である。このため、上
記バルブ31等の圧力損失や、オフガスF4や吸収液F
3の流路の圧力損失や、コンプレッサ35或いはポンプ
41の吸込み圧力を、適度に設定することにより、フラ
ッシングドラム30内の圧力は、例えば再生塔40内の
圧力にほぼ等しい低い圧力に保持することができる。
【0039】そして、このようにフラッシングドラム3
0内が低圧に維持されると、ここに流入した吸収液F2
の圧力(全圧)が急激に減圧され、それに応じて各成分
の分圧が激減することになるため、この吸収液F2中に
溶け込んでいた一酸化炭素を含む気体の多くが気相中に
放出されドラム30の上部からオフガスF4として分離
排出される。特に、溶解度が硫化水素に比べて極端に低
い一酸化炭素は、再生塔40よりも低温な条件でありな
がら、液相中から放出される割合が格段に多い。しかも
この場合、ドラム30内の温度は、吸収液熱交換器24
により吸収液F2が加熱されることにより80〜110
℃程度とされ、脱硫塔20に比べれば比較的高温とされ
ているため、液相中からの気体の放出がより起こりやす
くなっており、吸収液F2中の一酸化炭素は、そのほと
んどが気相中に放出される。
0内が低圧に維持されると、ここに流入した吸収液F2
の圧力(全圧)が急激に減圧され、それに応じて各成分
の分圧が激減することになるため、この吸収液F2中に
溶け込んでいた一酸化炭素を含む気体の多くが気相中に
放出されドラム30の上部からオフガスF4として分離
排出される。特に、溶解度が硫化水素に比べて極端に低
い一酸化炭素は、再生塔40よりも低温な条件でありな
がら、液相中から放出される割合が格段に多い。しかも
この場合、ドラム30内の温度は、吸収液熱交換器24
により吸収液F2が加熱されることにより80〜110
℃程度とされ、脱硫塔20に比べれば比較的高温とされ
ているため、液相中からの気体の放出がより起こりやす
くなっており、吸収液F2中の一酸化炭素は、そのほと
んどが気相中に放出される。
【0040】また、この際、前記スプレーパイプ32か
ら吹込まれるキャリアガスG1は、減圧タンク内の底部
から上部に向うより多量な気泡又はガスの流れを形成
し、減圧により生じた前記気体がこの気泡や流れに付着
し又は巻き込まれて上部に流れるので、前記気体がオフ
ガスF4として分離排出されるのを促進する作用があ
る。また、覆い部材33は、減圧タンク内における液の
飛散を抑制し、ミストエリミネータ34の負荷を軽減す
る。なお、ドラム30内の吸収液を例えば蒸気の熱で加
熱する熱交換器などを設けて、吸収液の温度を積極的に
高温とし、上記一酸化炭素を含む気体の分離排出をさら
に促進するようにしてもよい。また、加熱により蒸気を
発生させ、この蒸気を上述のキャリアガスとして機能さ
せるようにしてもよい。
ら吹込まれるキャリアガスG1は、減圧タンク内の底部
から上部に向うより多量な気泡又はガスの流れを形成
し、減圧により生じた前記気体がこの気泡や流れに付着
し又は巻き込まれて上部に流れるので、前記気体がオフ
ガスF4として分離排出されるのを促進する作用があ
る。また、覆い部材33は、減圧タンク内における液の
飛散を抑制し、ミストエリミネータ34の負荷を軽減す
る。なお、ドラム30内の吸収液を例えば蒸気の熱で加
熱する熱交換器などを設けて、吸収液の温度を積極的に
高温とし、上記一酸化炭素を含む気体の分離排出をさら
に促進するようにしてもよい。また、加熱により蒸気を
発生させ、この蒸気を上述のキャリアガスとして機能さ
せるようにしてもよい。
【0041】但し、この一酸化炭素除去工程では、吸収
液の温度を過度に上昇させてはならない。すなわち、こ
こでの吸収液の温度は、前述した反応式(1)の反応が
起きてギ酸が生じる温度よりも低い温度範囲(110℃
以下)内で、できるだけ高い温度に維持する必要があ
る。これにより、ギ酸の発生による吸収液の劣化を回避
しつつ、ギ酸発生のもととなる一酸化炭素をより効果的
に除去することができる。
液の温度を過度に上昇させてはならない。すなわち、こ
こでの吸収液の温度は、前述した反応式(1)の反応が
起きてギ酸が生じる温度よりも低い温度範囲(110℃
以下)内で、できるだけ高い温度に維持する必要があ
る。これにより、ギ酸の発生による吸収液の劣化を回避
しつつ、ギ酸発生のもととなる一酸化炭素をより効果的
に除去することができる。
【0042】本例のガス精製方法によれば、以下のよう
な優れた効果がある。 (1)再生工程(再生塔40)の前流で、吸収液中の一
酸化炭素が除去されるため、再生工程における加熱で吸
収液中に発生するギ酸による吸収液の劣化が格段に抑制
される。そして一酸化炭素は、硫化水素に比べ極端に溶
解度が低いので、上述したような簡単な構造の減圧タン
ク(フラッシングドラム30)に導入して減圧するだけ
で、オフガスF4として効果的に除去することが可能で
ある。このため、吸収液の短期間での劣化が簡易な構成
で防止でき、吸収液の劣化に起因する運転コスト及び設
備コストの増加を低く抑えることができる。
な優れた効果がある。 (1)再生工程(再生塔40)の前流で、吸収液中の一
酸化炭素が除去されるため、再生工程における加熱で吸
収液中に発生するギ酸による吸収液の劣化が格段に抑制
される。そして一酸化炭素は、硫化水素に比べ極端に溶
解度が低いので、上述したような簡単な構造の減圧タン
ク(フラッシングドラム30)に導入して減圧するだけ
で、オフガスF4として効果的に除去することが可能で
ある。このため、吸収液の短期間での劣化が簡易な構成
で防止でき、吸収液の劣化に起因する運転コスト及び設
備コストの増加を低く抑えることができる。
【0043】なお、ギ酸による吸収液の劣化を防止する
手法としては、例えば水酸化ナトリウム等のアミン化合
物よりも強いアルカリ剤を吸収液中に投入し、ギ酸を中
和する方法も考えられる。しかしこの場合には、水酸化
ナトリウム等の薬剤を別途購入し、それを投入する設備
が必要になるばかりが、中和により生じた生成物を除去
する設備も必要になるため、極端なコスト高になる。こ
の点、本方法は、なんら薬剤を投入することなく吸収液
の劣化防止が可能であり、また生成物の除去設備も不要
であるため、非常に実用的である。また、水酸化ナトリ
ウム等を添加した場合、脱硫塔20においてナトリウム
等の有害成分が生成ガスA4に混入し、後流のガスター
ビン等に悪影響を及ぼす恐れがあるが、このような懸念
も本方法では全くない。
手法としては、例えば水酸化ナトリウム等のアミン化合
物よりも強いアルカリ剤を吸収液中に投入し、ギ酸を中
和する方法も考えられる。しかしこの場合には、水酸化
ナトリウム等の薬剤を別途購入し、それを投入する設備
が必要になるばかりが、中和により生じた生成物を除去
する設備も必要になるため、極端なコスト高になる。こ
の点、本方法は、なんら薬剤を投入することなく吸収液
の劣化防止が可能であり、また生成物の除去設備も不要
であるため、非常に実用的である。また、水酸化ナトリ
ウム等を添加した場合、脱硫塔20においてナトリウム
等の有害成分が生成ガスA4に混入し、後流のガスター
ビン等に悪影響を及ぼす恐れがあるが、このような懸念
も本方法では全くない。
【0044】(2)また、本例の一酸化炭素除去工程で
は、上述したような減圧操作により一酸化炭素を除去す
るため、フラッシングドラム30で分離排出されるオフ
ガスF4中には二酸化炭素も比較的多く含まれる。この
ため、再生塔での負荷(分離排出すべき吸収成分の量)
が軽減され、吸収液の循環流量や再生塔での蒸気使用量
をその分節減することができるという効果もある。
は、上述したような減圧操作により一酸化炭素を除去す
るため、フラッシングドラム30で分離排出されるオフ
ガスF4中には二酸化炭素も比較的多く含まれる。この
ため、再生塔での負荷(分離排出すべき吸収成分の量)
が軽減され、吸収液の循環流量や再生塔での蒸気使用量
をその分節減することができるという効果もある。
【0045】(3)また本例では、一酸化炭素除去工程
で生じたオフガスF4を燃焼工程(燃焼路51)に導入
し、再生ガス(オフガスH1)とともに燃焼させて処理
するようにしているので、オフガスF4に僅かに含有さ
れている硫化水素も従来と同様に内部処理され、石膏回
収工程(脱硫装置)から出る排ガスH3のみが系外に排
出されることになる。このため、装置全体としてのクリ
ーン度が従来同様に高く維持される。また、一酸化炭素
除去工程で生じたオフガスF4を脱硫工程(脱硫塔2
0)に戻し、生成ガスA3とともに処理するようにした
場合でも、系外に排出される排ガスは排ガスH3のみで
あるため、装置全体としてのクリーン度は従来同様に高
く維持できる。
で生じたオフガスF4を燃焼工程(燃焼路51)に導入
し、再生ガス(オフガスH1)とともに燃焼させて処理
するようにしているので、オフガスF4に僅かに含有さ
れている硫化水素も従来と同様に内部処理され、石膏回
収工程(脱硫装置)から出る排ガスH3のみが系外に排
出されることになる。このため、装置全体としてのクリ
ーン度が従来同様に高く維持される。また、一酸化炭素
除去工程で生じたオフガスF4を脱硫工程(脱硫塔2
0)に戻し、生成ガスA3とともに処理するようにした
場合でも、系外に排出される排ガスは排ガスH3のみで
あるため、装置全体としてのクリーン度は従来同様に高
く維持できる。
【0046】なお、本発明は上記形態例に限られず各種
の態様がありうる。例えば、上記形態例において、減圧
による気体の放出のみにより一酸化炭素が十分除去でき
る場合には、フラッシングドラム30内にキャリアガス
G1を吹込むといった操作はもちろん不要である。ま
た、フラッシングドラム30における吸収液の温度条件
によっては、熱交換器24の前流側(熱交換器24と脱
硫塔20の間)にフラッシングドラム30を設け、熱交
換器24で吸収液を加熱する前に、一酸化炭素除去工程
を実施してもよい。
の態様がありうる。例えば、上記形態例において、減圧
による気体の放出のみにより一酸化炭素が十分除去でき
る場合には、フラッシングドラム30内にキャリアガス
G1を吹込むといった操作はもちろん不要である。ま
た、フラッシングドラム30における吸収液の温度条件
によっては、熱交換器24の前流側(熱交換器24と脱
硫塔20の間)にフラッシングドラム30を設け、熱交
換器24で吸収液を加熱する前に、一酸化炭素除去工程
を実施してもよい。
【0047】また、本発明の石膏回収工程は、図3に示
したような石灰石膏法による脱硫処理に限らず、他の態
様(例えば、脱硫塔において吸収された硫黄分から硫黄
単体を回収する態様)でもよい。また、図2に示した洗
浄塔11による洗浄工程も、本発明の必須構成でないこ
とはいうまでもない
したような石灰石膏法による脱硫処理に限らず、他の態
様(例えば、脱硫塔において吸収された硫黄分から硫黄
単体を回収する態様)でもよい。また、図2に示した洗
浄塔11による洗浄工程も、本発明の必須構成でないこ
とはいうまでもない
【0048】
【発明の効果】請求項1記載のガス精製方法では、脱硫
工程において吸収液中に溶解した一酸化炭素を吸収液中
から除去する一酸化炭素除去工程を、再生工程の前に設
けた。このため、再生工程における加熱で吸収液中に少
なくとも過度な量のギ酸が発生することが回避され、ひ
いては吸収液の劣化が格段に抑制される。
工程において吸収液中に溶解した一酸化炭素を吸収液中
から除去する一酸化炭素除去工程を、再生工程の前に設
けた。このため、再生工程における加熱で吸収液中に少
なくとも過度な量のギ酸が発生することが回避され、ひ
いては吸収液の劣化が格段に抑制される。
【0049】さらに、請求項2記載のガス精製方法で
は、脱硫工程の圧力よりも低い圧力に保持した減圧タン
クに吸収液を導入して減圧することによって、吸収液中
に溶け込んだ一酸化炭素を含む気体を前記減圧タンクの
上部からオフガスとして分離排出するという簡単な処理
によって、前記一酸化炭素除去工程を実現している。こ
のため、吸収液の短期間での劣化が簡易な構成で防止で
き、吸収液の劣化に起因する運転コスト及び設備コスト
の増加を特に低く抑えることができる。
は、脱硫工程の圧力よりも低い圧力に保持した減圧タン
クに吸収液を導入して減圧することによって、吸収液中
に溶け込んだ一酸化炭素を含む気体を前記減圧タンクの
上部からオフガスとして分離排出するという簡単な処理
によって、前記一酸化炭素除去工程を実現している。こ
のため、吸収液の短期間での劣化が簡易な構成で防止で
き、吸収液の劣化に起因する運転コスト及び設備コスト
の増加を特に低く抑えることができる。
【0050】また、請求項3記載のガス精製方法では、
前記一酸化炭素除去工程において、蒸気又は不活性ガス
よりなるキャリアガスを前記減圧タンク内の吸収液中に
吹込み、一酸化炭素の気相中への分離を促進する。或い
は、請求項4記載のガス精製方法では、前記一酸化炭素
除去工程において、前記減圧タンク内の吸収液を、液中
の一酸化炭素によりギ酸が生じる温度よりも低い温度範
囲内で加熱し、一酸化炭素の気相中への分離を促進す
る。このため、再生工程において生じるギ酸の量をより
低減して、吸収液の劣化をより長期間に渡って回避でき
る。
前記一酸化炭素除去工程において、蒸気又は不活性ガス
よりなるキャリアガスを前記減圧タンク内の吸収液中に
吹込み、一酸化炭素の気相中への分離を促進する。或い
は、請求項4記載のガス精製方法では、前記一酸化炭素
除去工程において、前記減圧タンク内の吸収液を、液中
の一酸化炭素によりギ酸が生じる温度よりも低い温度範
囲内で加熱し、一酸化炭素の気相中への分離を促進す
る。このため、再生工程において生じるギ酸の量をより
低減して、吸収液の劣化をより長期間に渡って回避でき
る。
【0051】また、請求項5記載のガス精製方法では、
再生工程で生じた再生ガスを燃焼させて亜硫酸ガスを含
む排煙に転換させる燃焼工程と、この燃焼工程で生じた
排煙中の亜硫酸ガスを湿式石灰石膏法により吸収して石
膏を副生する石膏回収工程とを、さらに有し、前記一酸
化炭素除去工程で生じた一酸化炭素を含むオフガスを、
前記燃焼工程において再生ガスとともに燃焼させて処理
する。このため、上記オフガスに僅かに含有されている
硫化水素も従来と同様に内部処理され、石膏回収工程
(脱硫装置)から出る排ガスのみが系外に排出されるこ
とになり、装置全体としてのクリーン度が従来同様に高
く維持される。
再生工程で生じた再生ガスを燃焼させて亜硫酸ガスを含
む排煙に転換させる燃焼工程と、この燃焼工程で生じた
排煙中の亜硫酸ガスを湿式石灰石膏法により吸収して石
膏を副生する石膏回収工程とを、さらに有し、前記一酸
化炭素除去工程で生じた一酸化炭素を含むオフガスを、
前記燃焼工程において再生ガスとともに燃焼させて処理
する。このため、上記オフガスに僅かに含有されている
硫化水素も従来と同様に内部処理され、石膏回収工程
(脱硫装置)から出る排ガスのみが系外に排出されるこ
とになり、装置全体としてのクリーン度が従来同様に高
く維持される。
【0052】また、請求項6記載のガス精製方法では、
前記一酸化炭素除去工程で生じた一酸化炭素を含むオフ
ガスを、脱硫工程の圧力以上に加圧し、生成ガスととも
に脱硫工程に導入して処理する。このため、上記オフガ
スに僅かに含有されている硫化水素が系外に排出される
ことなく内部処理され、やはり装置全体としてのクリー
ン度が従来同様に高く維持される。
前記一酸化炭素除去工程で生じた一酸化炭素を含むオフ
ガスを、脱硫工程の圧力以上に加圧し、生成ガスととも
に脱硫工程に導入して処理する。このため、上記オフガ
スに僅かに含有されている硫化水素が系外に排出される
ことなく内部処理され、やはり装置全体としてのクリー
ン度が従来同様に高く維持される。
【図1】本発明の一例であるガス精製方法の概略を説明
する図である。
する図である。
【図2】本発明の一例を実施する精製装置の洗浄部と脱
硫部の構成を示す図である。
硫部の構成を示す図である。
【図3】同装置における再生部及び石膏回収部の構成を
示す図である。
示す図である。
1 ガス化炉 20 脱硫塔(硫化水素等の除去装置) 30 フラッシングドラム(減圧タンク) 31 バルブ 32 スプレーパイプ 33 覆い部材 34 ミストエリミネータ 40 再生塔 51 燃焼炉 52 反応器(脱硫装置;亜硫酸ガス除去装置) A 生成ガス(精製前) A1〜A3 生成ガス(精製中) A4〜A5 生成ガス(精製後) F1 吸収液(再生された吸収液) F2 吸収液(脱硫後の吸収液) F3 吸収液(一酸化炭素除去工程後の吸収液) F4 オフガス(一酸化炭素除去工程で生じたオフガ
ス) G1 キャリアガス H,H1 オフガス(再生ガス)
ス) G1 キャリアガス H,H1 オフガス(再生ガス)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本城 新太郎 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内
Claims (6)
- 【請求項1】 石炭や石油のガス化によって得られる生
成ガスを硫黄化合物の吸収液と気液接触させることによ
り前記生成ガス中に含まれる硫黄化合物を吸収除去する
脱硫工程と、この脱硫工程で前記硫黄化合物を吸収した
吸収液を加熱して硫黄化合物を含む再生ガスを分離排出
し、吸収液を再生する再生工程とを有し、前記再生工程
で再生された吸収液を前記脱硫工程に戻して循環使用す
るガス精製方法において、 前記脱硫工程において前記硫黄化合物とともに前記生成
ガス中の一酸化炭素を吸収した吸収液から、一酸化炭素
を除去する一酸化炭素除去工程を、前記再生工程の前に
設けたことを特徴とするガス精製方法。 - 【請求項2】 前記一酸化炭素除去工程は、前記脱硫工
程の圧力よりも低い圧力に保持した減圧タンクに前記吸
収液を導入して減圧することによって、前記吸収液中に
溶け込んだ一酸化炭素を含む気体を前記減圧タンクの上
部からオフガスとして分離排出する処理であることを特
徴とする請求項1記載のガス精製方法。 - 【請求項3】 前記一酸化炭素除去工程では、蒸気又は
不活性ガスよりなるキャリアガスを前記減圧タンク内の
吸収液中に吹込み、一酸化炭素の気相中への分離を促進
することを特徴とする請求項2記載のガス精製方法。 - 【請求項4】 前記一酸化炭素除去工程では、前記減圧
タンク内の吸収液を、液中の一酸化炭素によりギ酸が生
じる温度よりも低い温度範囲内で加熱し、一酸化炭素の
気相中への分離を促進することを特徴とする請求項2又
は3記載のガス精製方法。 - 【請求項5】 前記再生工程で生じた再生ガスを燃焼さ
せて亜硫酸ガスを含む排煙に転換させる燃焼工程と、こ
の燃焼工程で生じた排煙中の亜硫酸ガスを湿式石灰石膏
法により吸収して石膏を副生する石膏回収工程とを、さ
らに有し、 前記一酸化炭素除去工程で生じた一酸化炭素を含むオフ
ガスを、前記燃焼工程において再生ガスとともに燃焼さ
せて処理することを特徴とする請求項1乃至4のいずれ
かに記載のガス精製方法。 - 【請求項6】 前記一酸化炭素除去工程で生じた一酸化
炭素を含むオフガスを、前記脱硫工程の圧力以上に加圧
し、前記生成ガスとともに前記脱硫工程に導入して処理
することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載
のガス精製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10172120A JPH11349951A (ja) | 1998-06-05 | 1998-06-05 | ガス精製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10172120A JPH11349951A (ja) | 1998-06-05 | 1998-06-05 | ガス精製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11349951A true JPH11349951A (ja) | 1999-12-21 |
Family
ID=15935933
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10172120A Pending JPH11349951A (ja) | 1998-06-05 | 1998-06-05 | ガス精製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11349951A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101520729B1 (ko) * | 2013-10-28 | 2015-05-20 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 일산화탄소 흡수액의 제조방법 및 상기 흡수액을 이용하여 전로가스로부터 일산화탄소를 분리 및 회수하는 방법 |
CN114474819A (zh) * | 2022-01-12 | 2022-05-13 | 中国矿业大学 | 一种真空力与压力连续施加的煤气化细渣快速脱水、型块脱模装置及方法 |
CN115463521A (zh) * | 2022-05-31 | 2022-12-13 | 华能营口热电有限责任公司 | 一种低能耗碳捕集装置及方法 |
-
1998
- 1998-06-05 JP JP10172120A patent/JPH11349951A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101520729B1 (ko) * | 2013-10-28 | 2015-05-20 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 일산화탄소 흡수액의 제조방법 및 상기 흡수액을 이용하여 전로가스로부터 일산화탄소를 분리 및 회수하는 방법 |
CN114474819A (zh) * | 2022-01-12 | 2022-05-13 | 中国矿业大学 | 一种真空力与压力连续施加的煤气化细渣快速脱水、型块脱模装置及方法 |
CN114474819B (zh) * | 2022-01-12 | 2023-07-25 | 中国矿业大学 | 一种煤气化细渣快速脱水、型块脱模装置及方法 |
CN115463521A (zh) * | 2022-05-31 | 2022-12-13 | 华能营口热电有限责任公司 | 一种低能耗碳捕集装置及方法 |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050419 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090619 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090818 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090911 |