JPH11349932A - エアゾ―ル製品 - Google Patents

エアゾ―ル製品

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JPH11349932A
JPH11349932A JP11098970A JP9897099A JPH11349932A JP H11349932 A JPH11349932 A JP H11349932A JP 11098970 A JP11098970 A JP 11098970A JP 9897099 A JP9897099 A JP 9897099A JP H11349932 A JPH11349932 A JP H11349932A
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aerosol
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container
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聡 目加多
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアゾール製品の性能を向上させ、1回あた
りの使用量を低減させることにより、1回使用あたりの
容器の比率を低くし、また、輸送費も低減させるなど、
環境にやさしいエアゾール製品を提供すること。 【解決手段】 原液40〜80重量%に噴射剤20〜6
0重量%を乳化または分散させてなるフォーム性エアゾ
ール組成物であり、乳化または分散させた粒子が平均粒
子径0.01〜10μmであることを特徴とするエアゾ
ール製品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエアゾール製品を製
造し、使用する技術分野に属する。さらに詳しくは、有
効成分の含有率および噴射剤の含有率が従来品と比較し
て高く、かつ原液に噴射剤が乳化または分散しており、
乳化または分散している粒子の平均粒子径0.01〜1
0μmであるフォーム性エアゾール組成物がエアゾール
容器に充填されたエアゾール製品を製造し、使用する技
術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、セット剤、トリートメント剤
などの頭髪用化粧品の場合、有効成分が5〜20重量%
(以下、%という)、界面活性剤が0.1〜2%、噴射
剤が3〜10%、水またはエタノールなどの溶媒が70
〜90%からなるフォーム(ムース)性エアゾール組成
物をエアゾール容器に充填したエアゾール製品が製造さ
れ、使用されている。また、殺菌消毒剤、消炎鎮痛剤な
どの医薬品、医薬部外品では、有効成分が0.01〜
0.5%、噴射剤が5〜20%含まれているフォーム性
エアゾール製品が製造され、使用されている。
【0003】前記エアゾール製品とは別に、オイルリッ
チで、流動性があり、加圧可能で、泡立特性があり、安
定で透明であり、とくに皮膚のクレンジングおよびスキ
ンケア用に使用可能な、いわゆる転相法によって得られ
た超微細なO/Wタイプエマルジョンをエアゾール容器
に充填したエアゾール製品が開示されている(特開平1
0−7522号公報)。
【0004】前記超微細なO/Wタイプエマルジョン
は、(A)少なくとも1種の化粧オイルを0.5〜50
%、(B)HLB9〜18の非イオン性乳化剤の少なく
とも1種を0.5〜30%、(C)泡立性界面活性剤の
少なくとも1種を1〜40%、(D)水を10〜90%
含有し、該エマルジョンの油相を形成する粒子の平均粒
子径が50〜1000nmで分散している。そして、該
エマルジョン80〜99.5%が、噴射剤0.5〜20
%とともにエアゾール容器に充填されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のエアゾール
製品の場合、フォーム性エアゾール組成物中の有効成分
の割合が低いため、所望の効果を得るために必要な1回
あたりの使用量も多くなり、製品自体大きなものとな
る。その結果、使用しおわったエアゾール容器が廃棄さ
れる量も多く、省資源、環境にやさしい製品などの観点
から、問題なしとはいえず、環境問題がクローズアップ
されている近年、より一層省資源、環境にやさしい製品
などを指向した製品の開発が望まれるようになってきて
いる。
【0006】また、前記超微細なO/Wタイプエマルジ
ョンを原液とするエアゾール製品は、有効成分を高濃度
で含有するものを含むため、1回あたりの使用量の低減
などをはかり得るものではあるが、噴射した場合、クリ
ーム状で吐出され、発泡性が低いため、吐出される有効
成分量が必要以上に多くなるという問題を有する。ま
た、エアゾール容器にエマルジョンを充填したのち噴射
剤を充填しているため、噴射剤は微細に分散できず、分
離しやすい。また、場合によってはエマルジョンの油相
と噴射剤とが合わさって大きな油相となり、分散性がわ
るく、微細化した効果が得られない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題を解
決する方法について各種方面から鋭意検討を重ねた結
果、エアゾール製品の有効成分の割合を多くして、一回
に使用される有効成分量が従来品と同量となるよう噴射
量を調整(少なく)することにより、1回の使用あたり
の容器の比率が低くなるので、製品一本あたりの性能
(1回に使用される有効成分量、製品1本あたりの使用
回数)を従来品と同程度に保ったまま製品サイズを小さ
くすることができると考えた。その結果、組成物の原料
やエアゾール容器の原料(アルミニウム、ブリキなど)
の使用量を少なくすることができ、最終的に環境にやさ
しい製品を得ることができるとの結論に達した。さら
に、工場、倉庫、店、使用場所(たとえば家庭)などで
の保管に必要なスペースを低減させることもできる。
【0008】本発明者は、前記結論を実現する具体的な
方策について鋭意検討を重ねた結果、有効成分の濃度を
高めて従来と同様の方法、すなわち噴射剤以外の成分と
噴射剤とを別々に充填する方法で従来と同様の量の噴射
剤を使用してエアゾール製品を製造する場合、有効成分
を多く使用した分発泡倍率が高くなるわけではなく、有
効成分を多く用いるだけであり、一方、噴射剤の量をふ
やすと、噴射後の発泡状態が従来と異なり、泡が粗くな
り、きめ細かな泡が得られず、破泡が速くなりやすいこ
とを見出した。
【0009】そこで、従来の噴射剤量よりも多量の噴射
剤を用い、噴射剤以外の成分と噴射剤とを予め混合機に
より混合し、平均粒子径0.01〜10μmになるよう
に乳化または分散させてから充填する方法でエアゾール
製品を製造したところ、噴射剤の乳化または分散の安定
性に優れ、かつ噴射後の発泡状態を従来品と同等にする
ことができることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0010】すなわち、本発明は、原液40〜80%に
噴射剤20〜60%を乳化または分散させてなるフォー
ム性エアゾール組成物であり、乳化または分散させた粒
子が平均粒子径0.01〜10μmであることを特徴と
するエアゾール製品(請求項1)、前記原液40〜80
%が、有効成分0.1〜60%、界面活性剤0.1〜1
0%および溶媒10〜50%(合計40〜80%)から
なる請求項1記載のエアゾール製品(請求項2)、前記
フォーム性エアゾール組成物が、エアゾール容器に充填
される前に予め混合機により混合されている請求項1記
載のエアゾール製品(請求項3)および前記エアゾール
容器が定量噴射機構または噴射量抑制機構を装着したも
のである請求項1記載のエアゾール製品(請求項4)に
関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のエアゾール製品は、有効
成分の含有率が高く、1回の使用量を少なくすることが
でき、かつ、噴射剤の含有率が高く、原液に噴射剤を乳
化または分散させた粒子の平均粒子径が0.01〜10
μmであるため、高発泡倍率で従来と同等のフォームを
形成することができ、従来品と同量の有効成分を配合し
たエアゾール製品と比べて、内容量が少なく、製品を小
型化できるようにしたエアゾール製品である。
【0012】前記原液に噴射剤を乳化または分散させた
粒子は、噴射剤のみからなる粒子であってもよいが、さ
らに噴射剤および原液中の油相(たとえば有効成分)か
らなる粒子、原液中の油相からなる粒子などが含まれて
いてもよい(以後、前記原液に噴射剤を乳化または分散
させた粒子を、噴射剤を含んだ油相粒子ともいい、該乳
化または分散させた粒子を形成している油相を、噴射剤
を含んだ油相ともいう)。
【0013】本発明のエアゾール製品に使用されるエア
ゾール容器には特別な限定はなく、通常のものであれば
使用し得る。
【0014】前記エアゾール容器に充填されるフォーム
性エアゾール組成物は、容器内では液状を保ち、吐出ま
たは噴射後はフォーム(ムース)状に発泡する組成物で
あり、その組成は、原液40〜80%、好ましくは45
〜75%(原液40〜80%、好ましくは45〜75%
は、有効成分0.1〜60%、好ましくは1〜50%、
界面活性剤0.1〜10%、好ましくは0.5〜8%、
溶媒10〜50%、好ましくは15〜45%からなる)
および噴射剤20〜60%、好ましくは25〜55%か
らなり、噴射剤を含んだ油相が平均粒子径0.01〜1
0μm、好ましくは0.05〜5μmで乳化または分散
している。
【0015】前記有効成分の割合は、従来品と比較して
2〜10倍であり、前記範囲内の場合には、従来品と比
較して少量の吐出で必要とする有効成分量が得られる点
から好ましく、また、前記界面活性剤の割合が前記範囲
内の場合には、液膜強度が強く、発泡後すぐに破泡しな
い点から好ましく、さらに、前記溶媒の割合が前記範囲
内の場合には、噴射剤を含んだ油相を0.01〜10μ
mの大きさで乳化、分散できる点から好ましく、そし
て、前記噴射剤の割合が前記範囲内の場合には、溶媒へ
の乳化、分散が容易で、高い発泡倍率の発泡物が得られ
る点から好ましい。また、前記噴射剤を含んだ油相が、
前記平均粒子径の範囲内で乳化または分散している場合
には、噴射剤が小さな泡として発泡し、従来からのフォ
ームと同様のフォームが得られる点から好ましい。前記
有効成分の割合が0.1%未満の場合には、本発明の目
的である少量の使用で所望の効果が得られず、多量に使
用する必要があり、60%をこえて使用しても、他の成
分の割合が低くなり、多量に使用した分の効果が得られ
にくくなる。前記界面活性剤の割合が0.1%未満の場
合には、噴射剤を含んだ油相が乳化、分散しにくくな
り、分離しやすくなるため発泡しにくくなり、また、1
0%をこえると、皮膚への刺激が大きくなり、べとつき
により使用感が低下する。また、前記溶媒の割合が10
%未満の場合には、噴射剤を含んだ油相が良好に乳化、
分散せず、充分な発泡物が得られにくくなり、また50
%をこえると、有効成分を所望の濃度にしにくくなる。
さらに、前記噴射剤の割合が20%未満の場合には、高
濃度の有効成分にみあう高発泡倍率にすることが困難に
なり、また、有効成分にセット剤を用いた場合には、ス
テムやボタンで詰まるおそれがあり、また、60%をこ
えると乳化、分散が困難になり、破泡が早くなり、ま
た、W/O型となり、発泡しないおそれがある。また、
前記平均粒子径が0.01μm未満の場合には、きめ細
かな泡が得られるが、発泡速度が遅くなり、10μmを
こえる場合には泡が粗く、破泡が速くなる。
【0016】前記有効成分としては、噴射剤を含んだ油
相の乳化、分散を阻害したり、安定性をわるくするなど
のごとき性質を有しないものであるかぎり、とくに限定
はないが、その具体例としては、たとえばセット剤の有
効成分として用いられるポリビニルピロリドン、ポリビ
ニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルピロ
リドン−酢酸ビニル−プロピオン酸ビニル共重合体、ポ
リビニルピロリドン−アルキルアミノアクリレート共重
合体、ポリビニルピロリドン−アクリレート−(メタ)
アクリル酸共重合体、ポリビニルピロリドン−アルキル
アミノアクリレート−ビニルカプロラクタム共重合体な
どのポリビニルピロリドン系高分子化合物;メチルビニ
ルエーテル−無水マレイン酸アルキルハーフエステル共
重合体などの酸性ビニルエーテル系高分子化合物;酢酸
ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸
−ネオデカン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−クロトン
酸−プロピオン酸ビニル共重合体などの酸性ポリ酢酸ビ
ニル系高分子化合物;アクリル酸アルキル共重合体エマ
ルジョン、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエス
テル−アルキルアクリルアミド共重合体、ジアルキルア
ミノエチル(メタ)アクリレート−(メタ)アクリル酸
アルキルエステル共重合体、アクリル酸ヒドロキシプロ
ピル−メタクリル酸ブチルアミノエチル−アクリル酸オ
クチルアミド共重合体、アクリル酸オクチルアミド−ア
クリル酸ヒドロキシプロピル−メタクリル酸ブチルアミ
ノエチル共重合体などのアクリル系高分子化合物;アク
リルアミド・アクリルエステル系四元共重合体などの塩
基性アクリル系高分子化合物;カチオン性セルロース誘
導体などのセルロース誘導体;ヒドロキシプロピルキト
サン、カルボキシメチルキチン、カルボキシメチルキト
サンなどのキチン・キトサン誘導体;ポリビニルアルコ
ールなどの樹脂や、可塑剤、トリートメント剤の有効成
分として用いられる油脂、液状、固状の炭化水素、ロ
ウ、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級アルコー
ル、シリコーン油などや、さらにはエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グ
リセリン、1,3−ブチレングリコールなどの保湿剤、
パラアミノ安息香酸誘導体(パラジメチルアミノ安息香
酸オクチルなど)、メトキシケイ皮酸誘導体(メトキシ
ケイ皮酸オクチルなど)などの紫外線吸収剤、ジブチル
ヒドロキシトルエン、トコフェロール類などの酸化防止
剤、メントール、カンフルなどの清涼化剤、サリチル
酸、塩化ベンザルコニウム、イソプロピルメチルフェノ
ールなどのフケ、カユミ用薬剤、パラ安息香酸エステ
ル、フェノキシエタノールなどの防腐剤、アミノ安息香
酸エチル、塩酸ジブカイン、塩酸テトラカイン、塩酸リ
ドカインなどの局所麻酔剤、塩酸ジフェンヒドラミン、
マレイン酸クロルフェミラミン、プロメタジンなどの抗
ヒスタミン剤、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニ
ウム、レゾルシンなどの殺菌消毒剤、サルチル酸メチ
ル、カンフル、ジフェンヒドラミン、インドメタシン、
ピロキシカム、フェルビナク、ケトプロフェン、クロタ
ミトンなどの消炎鎮痛剤、各種の香料などがあげられ
る。
【0017】また、前記界面活性剤は、前記噴射剤を含
んだ油相を乳化または分散させるものである。前記界面
活性剤としては、非イオン型界面活性剤、陰イオン型界
面活性剤、陽イオン型界面活性剤、両性型界面活性剤、
高分子界面活性剤、天然界面活性剤があげられる。これ
らは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用い
てもよい。これらのうちでは皮膚への刺激性、乳化安定
性の点から、非イオン型界面活性剤が好ましい。なかで
も乳化安定性、乳化のしやすさの点から、HLBが7以
上、さらには7.5以上の非イオン型界面活性剤が、さ
らに好ましい。
【0018】なお、従来のフォーム性エアゾール組成物
製品では、静置時に組成物が水相と油相とに分離してお
り、噴射する前に製品を振ることによってエマルジョン
化される。しかし、噴射剤量が多くなると、製品を振っ
ただけで均質なエマルジョンにすることが困難な場合が
あり、すぐに破泡しない充分に安定な泡立ちを得ること
が困難となる場合がある。本発明は、フォーム性エアゾ
ール組成物をエアゾール容器に充填する際に、噴射剤を
含んだ油相を平均粒子径0.01〜10μmになるよう
に分散させることにより、前記問題の改善が図られ、安
定できめの細かな泡を得ることができるものであるが、
一旦水相と油相とが分離してしまうと、再度微細な分散
状態を得ることが困難となりやすい。したがって、噴射
剤を含んだ油相を細かく分散させた効果を充分に得るた
めには、できるだけ乳化安定性に優れたフォーム性エア
ゾール組成物を得ることが好ましい。また、エアゾール
容器が定量噴射機構を装着したものである場合には、定
量室(タンク)内に空間(ヘッドスペース)がないた
め、製品を振っても定量室内の組成物が混合されにくい
ので、とくに乳化安定性に優れたフォーム性エアゾール
組成物を得ることが好ましい。
【0019】前記各種界面活性剤としては、たとえば以
下のようなものがあげられるが、いずれもこれらに限定
されるものではない。また、これらはいずれも単独で使
用してもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0020】前記非イオン型界面活性剤としては、たと
えばソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミ
テート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセス
キステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタ
ンセスキオレエート、ソルビタントリオレエートなどの
ソルビタン脂肪酸エステル類;グリセリルモノステアレ
ート、グリセリルモノオレエートなどのグリセリン脂肪
酸エステル類;デカグリセリルモノステアレート、デカ
グリセリルモノオレエート、デカグリセリルジステアレ
ート、デカグリセリルジオレエート、デカグリセリルト
リステアレート、デカグリセリルトリオレエートなどの
デカグリセリン脂肪酸エステル類;ジグリセリルモノオ
レエート、テトラグリセリルモノオレエート、ヘキサグ
リセリルモノミリステートなどのポリグリセリン脂肪酸
エステル類;POE(n)−ソルビタンモノステアレー
ト、POE(n)−ソルビタンモノオレエート、POE
(n)−ソルビタンモノラウレートなどのポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル類;POE(n)−ソ
ルビットテトラオレエート、POE(n)−ソルビット
モノラウレートなどのポリオキシエチレンソルビット脂
肪酸エステル類;POE(n)−グリセリルモノオレエ
ート、POE(n)−グリセリルモノステアレートなど
のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類;P
OE(n)−モノステアレート、POE(n)−モノオ
レエートなどのポリエチレングリコール脂肪酸エステル
類;POE(n)−セチルエーテル、POE(n)−ラ
ウリルエーテル、POE(n)−ステアリルエーテル、
POE(n)−オレイルエーテルなどのポリオキシエチ
レンアルキルエーテル類;POE(n)POP(m)−
セチルエーテル、POE(n)POP(m)−デシルテ
トラデシルエーテルなどのポリオキシエチレンポリオキ
シプロピレンアルキルエーテル類;POE(n)−ノニ
ルフェニルエーテル、POE(n)−オクチルフェニル
エーテルなどのポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル類;POE(n)−ヒマシ油、POE(n)−硬
化ヒマシ油などのポリオキシエチレンヒマシ油・硬化ヒ
マシ油類やポリオキシエチレンヒマシ油誘導体;POE
(n)−ステアリルアミン、POE(n)−オレイルア
ミン、POE(n)−ステアリン酸アミド、POE
(n)−オレイン酸アミドなどのポリオキシエチレンア
ルキルアミン・脂肪酸アミド類などがあげられる。な
お、前記(n)は(CH2CH2O)の重合数を、前記
(m)は(CH2CH(CH3)O)の重合数を、前記P
OEはポリオキシエチレンを、前記POPはポリオキシ
プロピレンを表わす。
【0021】前記陰イオン型界面活性剤としては、たと
えばアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル硫酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシルメチル
タウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸
塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテルリン酸塩、セッケン用素地、ラウリン酸ナトリウ
ム、パルミチン酸ナトリウムなどの脂肪酸セッケン、ラ
ウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウムなどの高
級アルキル硫酸エステル塩、POEラウリル硫酸トリエ
タノールアミン、POEラウリル硫酸ナトリウムなどの
アルキルエーテル硫酸エステル塩、ラウロイルサルコシ
ンナトリウムなどのN−アシルサルコシン酸、N−ミリ
ストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪
酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリ
ッドナトリウムなどの高級脂肪酸アミドスルホン酸塩、
POEオレイルエーテルリン酸ナトリウム、POEステ
アリルエーテルリン酸などのリン酸エステル塩、ジ−2
−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウ
ロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホ
コハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコー
ルスルホコハク酸ナトリウムなどのスルホコハク酸塩、
リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニア
ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リ
ニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアル
キルベンゼンスルホン酸塩、N−ラウロイルグルタミン
酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナ
トリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナ
トリウムなどのN−アシルグルタミン酸塩、硬化ヤシ油
脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウムなどの高級脂肪酸エス
テル硫酸エステル塩、ロート油などの硫酸化油、POE
アルキルエーテルカルボン酸、POEアルキルアリルエ
ーテルカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高
級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エ
ステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル
塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウ
ム、N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノール
アミン、カゼインナトリウムなどがあげられる。
【0022】前記陽イオン型界面活性剤としては、たと
えばアルキルアンモニウム塩、塩化ステアリルトリメチ
ルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム
などのアルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化ジステ
アリルジメチルアンモニウムなどのジアルキルジメチル
アンモニウム塩、塩化ポリ(N,N′−ジメチル−3,
5−メチレンピペリジニウム)、塩化セチルピリジニウ
ムなどのアルキルピリジニウム塩、アルキル四級アンモ
ニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩な
どのアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキ
ノリニウム塩、ジアルキルモルホニウム塩、POEアル
キルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導
体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化ベンザルコニ
ウム、塩化ベンゼトニウムなどがあげられる。
【0023】前記両性型界面活性剤としては、たとえば
酢酸ベタイン、イミダゾリウムベタイン、2−ウンデシ
ル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチ
ル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2
−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエ
チロキシ2ナトリウム塩などのイミダゾリン系両性型界
面活性剤、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−
N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウ
リルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、
アミドベタイン、スルホベタインなどのベタイン系両性
型界面活性剤などがあげられる。
【0024】前記高分子界面活性剤としては、たとえば
アルギン酸ナトリウム、トラガカントゴムなどがあげら
れる。
【0025】前記天然界面活性剤としては、たとえばレ
シチン、サポニン、大豆リン脂質、大豆リゾリン脂質液
などがあげられる。
【0026】また、乳化安定性を向上させる目的で水溶
性高分子を配合してもよい。具体例としては、カラギー
ナン、ペクチン、デンプン、キサンタンガム、ゼラチ
ン、変性ポテトスターチ、メチルセルロース、エチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、ポリビニルアルコール、カルボキシ
ビニルポリマー、カチオンポリマー、ベントナイト、ケ
イ酸アルミニウムマグネシウム(ビーガム)などがあげ
られる。
【0027】また、前記溶媒としては、組成物の基剤と
なる水(通常、水道水、蒸留水、イオン交換水などが使
用される)や、水に不溶な有効成分を溶解させるために
使用されるアルコール類などがあげられる。
【0028】前記アルコール類の具体例としては、エチ
ルアルコール、イソプロピルアルコールなどの1価アル
コールの他、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ソルビ
トールなどの多価アルコールがあげられる。これらのな
かでは、エチルアルコール、変性エチルアルコール、イ
ソプロピルアルコールなどの1価アルコールが、低温に
おいて組成物が凍結するのを防止するのに役立つ点から
好ましい。
【0029】前記噴射剤は、組成物を吐出または噴射さ
せるとともに、吐出または噴射された組成物を発泡させ
る。
【0030】前記噴射剤としては、炭素数3〜6の飽和
炭化水素が好ましい。炭素数がこの範囲内の場合、キメ
の細かい泡が得られやすいため好ましい。前記炭素数が
3未満の場合には前記容器内の圧力が高くなりすぎるた
め危険であり、また、吐出または噴射後すぐに破泡しや
すい。また、前記炭素数が6をこえる場合には、常温で
は気化しにくいため、吐出または噴射後に組成物を発泡
させることが難しい。前記噴射剤は単独で用いてもよい
が、所望の発泡状態、冷感などを得るために、前記炭化
水素を混合して圧力調整をすることが好ましい。また、
前記炭化水素を含んだ油相の乳化、分散を阻害しない範
囲でジメチルエーテルを混合してもよく、前記炭化水素
の混合以外の方法で圧力調整する場合には、チッ素、炭
酸ガス、亜酸化チッ素、圧縮空気などの圧縮ガスを別途
充填してもよい。
【0031】前記フォーム性エアゾール組成物の具体例
としては、つぎのものがあげられる。
【0032】セット剤として使用される、樹脂、その
他の有効成分、界面活性剤、エタノールおよび水を含有
してなる原液と、噴射剤とからなり、樹脂の割合が5〜
40%、その他の有効成分の割合が1〜55%、界面活
性剤の割合が0.1〜10%、エタノールの割合が0〜
30%、水の割合が10〜40%および噴射剤の割合が
20〜60%であり、原液中に噴射剤を含んだ油相が
0.01〜10μmの大きさで乳化、分散するように、
あらかじめ混合した組成物。
【0033】前記組成物は耐圧性の容器に充填され、エ
アゾール製品にされる。該組成物は吐出後ただちに発泡
し、頭髪へ塗布した場合、くしなどにより剪断をかける
ことによって消泡し、頭髪へ有効成分をなじませること
ができる。
【0034】トリートメント剤として使用される、ト
リートメント剤の有効成分、界面活性剤、エタノールお
よび水からなる原液と、噴射剤とからなり、トリートメ
ント剤の有効成分の割合が30〜60%、界面活性剤の
割合が0.1〜10%、エタノールの割合が5〜20
%、水の割合が5〜35%および噴射剤の割合が20〜
60%であり、原液中に噴射剤を含んだ油相が0.01
〜10μmの大きさで乳化、分散するように、あらかじ
め混合した組成物。
【0035】前記組成物は耐圧性の容器に充填され、エ
アゾール製品にされる。該組成物は吐出後ただちに発泡
し、頭髪へ塗布した場合、くしなどにより剪断をかける
ことによって消泡し、頭髪へ有効成分をなじませること
ができる。
【0036】シェービングフォームなどとして使用さ
れる、水と油分、保湿剤、アルカリ、薬剤などとが界面
活性剤により乳化された原液と、噴射剤とからなり、前
記水の割合が10〜40%、油分、保湿剤、アルカリ、
薬剤の割合が20〜50%、界面活性剤の割合が0.1
〜10%および噴射剤の割合が20〜50%であり、原
液中に噴射剤を含んだ油相が0.01〜10μmの大き
さで乳化、分散するようにあらかじめ混合させ、耐圧容
器に充填され、エアゾール製品にされる。該組成物(シ
ェービングフォーム)は、吐出後直ちに発泡し、皮膚へ
塗布した場合、安定した発泡状態を保ち、良好な使用感
が得られる。
【0037】オイル分、その他の有効成分、界面活性
剤、エタノール、水を含有してなる原液と、液化石油ガ
スを含む噴射剤とからなり、前記オイル分の割合が1〜
15%、その他の有効成分の割合が20〜50%、界面
活性剤の割合が0.1〜10%、エタノールの割合が0
〜20%、水の割合が10〜40%であり、原液中に噴
射剤を含んだ油相が0.01〜10μmの大きさで乳化
・分散するようにあらかじめ混合させ、耐圧容器に充填
され、エアゾール製品にされる。該組成物は原液と噴射
剤を含んだ油相との乳化状態が安定に維持されるため、
常に安定した噴射特性と優れた発泡特性とを有する。
【0038】前記のフォーム性エアゾール組成物に用
いられる樹脂としては、ポリビニルピロリドン、ポリビ
ニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルピロ
リドン−酢酸ビニル−プロピオン酸ビニル共重合体、ポ
リビニルピロリドン−アルキルアミノアクリレート共重
合体、ポリビニルピロリドン−アクリレート−(メタ)
アクリル酸共重合体、ポリビニルピロリドン−アルキル
アミノアクリレート−ビニルカプロラクタム共重合体な
どのポリビニルピロリドン系高分子化合物;メチルビニ
ルエーテル−無水マレイン酸アルキルハーフエステル共
重合体などの酸性ビニルエーテル系高分子化合物;酢酸
ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸
−ネオデカン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−クロトン
酸−プロピオン酸ビニル共重合体などの酸性ポリ酢酸ビ
ニル系高分子化合物;アクリル酸アルキル共重合体エマ
ルジョン、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエス
テル−アルキルアクリルアミド共重合体、ジアルキルア
ミノエステル(メタ)アクリレート−(メタ)アクリル
酸アルキルエステル共重合体、アクリル酸ヒドロキシプ
ロピル−メタクリル酸ブチルアミノエチル−アクリル酸
オクチルアミド共重合体、アクリル酸オクチルアミド−
アクリル酸ヒドロキシプロピル−メタクリル酸ブチルア
ミノエチル共重合体などのアクリル系高分子化合物;ア
クリルアミド・アクリルエステル系四元共重合体などの
塩基性アクリル系高分子化合物;カチオン性セルロース
誘導体などのセルロース誘導体;ヒドロキシプロピルキ
トサン、カルボキシメチルキチン、カルボキシメチルキ
トサンなどのキチン・キトサン誘導体;ポリビニルアル
コールなどが用いられ、その他の有効成分としては、目
的に応じて紫外線吸収剤、ふけ・かゆみ用薬剤などが用
いられる。
【0039】噴射剤としては、各種液化石油ガス、液化
石油ガスとジメチルエーテルとの混合物などが用いられ
る。
【0040】前記のフォーム性エアゾール組成物に用
いられるトリートメント剤としては油脂(オリーブ油、
合成トリグリセライドなど)、炭化水素(流動パラフィ
ン、ワセリン、セレシンなど)、ロウ(ミツロウ、ラノ
リン)、陽イオン型界面活性剤(塩化ステアリルトリメ
チルアンモニウムなど)、高級脂肪酸(ラウリン酸、ミ
リスチン酸など)、高級脂肪酸エステル(ミリスチン酸
イソプロピル、ステアリン酸ブチルなど)、高級アルコ
ール(セタノール、ステアリルアルコールなど)、シリ
コーン油、保湿剤(プロピレングリコール、グリセリン
など)などが用いられ、水性原液および噴射剤とが乳化
・分散せしめられる。
【0041】前記のシェービングフォーム性エアゾー
ル組成物としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ヤシ
油脂肪酸などの油分、グリセリン、エチレングリコール
などの保湿剤、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ト
リエタノールアミンなどのアルカリなど、用いる薬剤に
適したものが用いられる。また、前記薬剤としては、目
的に応じて任意のもの、たとえばアラントイン、L−メ
ントール、ヒノキチオール、サリチル酸、ヒビテングリ
コネート塩酸塩、クエン酸などや、さらに必要に応じて
用いられる香料、エモリエント剤、あるいは通常この分
野における製剤に用いられる種々の薬剤が用いられる。
さらに、噴射剤としては、各種液化石油ガスなどの液化
ガスが用いられ得る。
【0042】また、前記のフォーム性エアゾール組成
物に用いられるオイル分としては、パラフィン化合物、
エステル化合物から選ばれたもの、具体的には、流動パ
ラフィン、ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸ジイ
ソプルピル、ミリスチン酸イソブチルなどが用いられ、
その他の有効成分としては、当該エアゾール組成物の用
途などによって適宜選択されたものが用いられ、とくに
限定されないが、具体例としてはトリクロロヒドロキシ
ジフェニルエーテル、L−メントール、グリチルリチン
酸カリウム、乳酸、乳酸ナトリウム(50%)、イソプ
ロピルメチルフェノール、ビタミンE、ヒノキチオー
ル、N,N−ジエチル−m−トルアミド、香料などが用
いられ、界面活性剤としては、とくに非イオン型界面活
性剤、具体的にはソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンセチルエーテ
ル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどが用いら
れる。
【0043】また、前記フォーム性エアゾール組成物の
別の具体例としては、たとえば廃棄物、排泄物などの汚
物処理に伴う悪臭、不快感を防止するとともにこれら汚
物の浄化・殺菌効果をも有する簡便なフォーム性エアゾ
ール製剤である。
【0044】界面活性剤、水および噴射剤をベースと
する液体エアゾール組成物と、殺菌作用と界面活性作用
を有する薬剤とからなり、前記薬剤の割合が0.1〜6
0%、界面活性剤の割合が0.1〜10%、水の割合が
10〜50%、噴射剤の割合が20〜55%からなる持
続性フォーム性エアゾール組成物などがあげられる。
【0045】前記のフォーム性エアゾール組成物に用
いられる殺菌作用と界面活性作用とを有する薬剤として
は、アルキルジアミノエチルグリシン、これらの混合
物、たとえばドデシルジアミノエチルグリシンおよびテ
トラデシルジアミノエチルグリシンの混合物が用いら
れ、界面活性剤としては、陰イオン型、陽イオン型、非
イオン型および両性型の界面活性剤、とくにアルキルス
ルホネート、アルキルアリールスルホネート、高級脂肪
酸のアルカリ塩、サポニンなどの強く泡立つ物質および
これらの混合物が好ましく用いられ、また、トリエタノ
ールアミンラウリルサルフェート、トリエタノールアミ
ンアルキルアリールスルホネート、ナトリウムラウリル
サルフェート、トリエタノールアミンポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルサルフェート、ヤシ脂肪酸ジエタノ
ールアミド、ステアリン酸、ラウリン酸、ラウリル酸、
ミリスチン酸、ヘベニン酸、オレイン酸などの高級脂肪
酸のトリエタノールアミン塩、これらの混合物も有利に
用いられ、噴射剤としては、プロパン、イソブタン、ノ
ルマルブタンなどの低級炭化水素を適宜混合して使用す
ることができる。
【0046】前記フォーム性エアゾール組成物をエアゾ
ール容器に充填する方法としては、たとえば噴射剤以外
の成分および噴射剤をあらかじめ混合し、噴射剤を含ん
だ油相が原液中で0.01〜10μmの大きさで乳化・
分散した混合物を製造したのち、エアゾール容器に充填
するのが、噴射剤を含んだ油相が他の成分中に均一に乳
化または分散しやすく、吐出または噴射後の発泡物が、
従来のエアゾール製品(有効成分含有率が低く、1回あ
たりの使用量が多く、トータルとして環境にやさしくな
い製品)を使用した場合と同等のフォーム状態を有する
高発泡物にすることができる点から好ましい。
【0047】前記噴射剤以外の成分および噴射剤の混合
物を製造したのち、該混合物をエアゾール容器に充填す
る場合について具体的に説明する。
【0048】基本的には2つ以上の定量圧送手段を用い
て一定の比率で別々の液状物を混合手段に送り込み、撹
拌して均一に溶解あるいは混合した状態で1つの出口よ
り連続的に取り出すことを1セットとし、必要に応じて
混合手段で得られた液状物に、さらに別の液状物を混合
したい場合には、混合手段ののちに定量圧送手段を2〜
3つ設けて別の混合手段に送り込む作業を繰り返して充
填する混合物を製造する方法である。
【0049】使用する原料としては、前述のものが用い
られる。
【0050】噴射剤を用いる場合も定量圧送手段に送る
前に熱交換器によって液状物の沸点以下に冷却しておき
調合作業を行なうことができるので、従来法では装置全
体を冷却しておく必要があるのに比べ、少量づつ連続的
に冷却、混合、取り出しを密閉状態のもとで行なうこと
ができる。
【0051】定量圧送手段は、原料容器と第1の混合手
段との間に設けられ、原料容器内の原料を定量的、かつ
連続的に第1の混合手段に供給せしめ得るものが用いら
れる。たとえばギアポンプ、エアーポンプ、モーノポン
プなどがあげられる。
【0052】混合手段としては具体的にスタチックミキ
サー、パイプラインホモミキサーなどがあげられる。
【0053】さらに必要に応じて、第1の混合手段から
送り出された混合物と、他の液状物とをそれぞれ定量圧
送手段を用いて別々に他の混合手段に送り込み混合する
工程を1回以上繰り返して目的とする最終混合物を得る
ことができる。
【0054】そのための装置としては、さらに第2の混
合手段を設け、第1の混合手段と第2の混合手段との
間、および別の原料容器またはガス容器と第2の混合手
段との間にそれぞれ定量圧送手段を設け、第2の混合手
段内で混合された混合物を第2の混合手段の外に連続的
に送り出す送り出し手段を設ければよい。
【0055】前記定量圧送手段は単位時間あたりの流量
を予め調整することで2つの液状物をどのような比率で
でも混合することが可能である。
【0056】この方法では、従来のように調合タンクに
おいて一度に原料を調合するのではなく、2以上の液状
物をそれぞれ定量圧送手段を用いて別々に混合手段に送
り込んで混合するので、加温冷却を必要とする調合方法
の場合であっても短時間で必要量のみを密閉状態で調合
することができ、脱泡に要する時間も省略できる。
【0057】また、必要に応じ、定量圧送手段により混
合手段に送り込む工程を繰り返すことができるので、エ
マルジョンを作る方法において水性液部分に油性液部分
を何回かに分けて投入混合したい場合に、非常によい方
法である。
【0058】この方法により、前記噴射剤以外の成分お
よび噴射剤をエアゾール容器に充填する前にあらかじめ
混合してから充填する場合には、原液の水相成分中で噴
射剤を含んだ油相が0.01〜10μmの大きさで乳化
・分散が可能となるため、吐出または噴射後の発泡状態
を従来品と同等にすることができ、吐出または噴射後の
発泡状態のちがいをなくすことができる。その結果、有
効成分の含有率が高いフォーム性エアゾール組成物を少
量用いて従来品と同等のフォーム状態のものを得ること
ができ、従来品と同等の性能を有するにもかかわらず、
従来品よりも小型化できる。
【0059】本発明に使用されるエアゾール容器は、従
来から使用されている一般的なエアゾール容器でよい
が、フォーム性エアゾール組成物中にしめる有効成分の
濃度を高め、1回あたりの使用量をへらしたことによる
使いにくさを解消するために、定量(適量)噴射機構ま
たは噴射量抑制機構が装着されているものが好ましい。
前記定量噴射機構または噴射量抑制機構を装着したエア
ゾール容器を使用する場合には、高濃度で有効成分を含
むエアゾール製品を少量使用する場合に生じがちな使用
量のバラツキ、使用のしすぎなどの問題が少なくなる。
【0060】前記エアゾール容器に取り付けられている
定量噴射機構は、とくに限定されないが、その具体例と
しては、たとえば実開平2−104861号公報の従来
の技術として記載されている定量バルブ、実開平2−1
04861号公報の考案品として記載されている定量バ
ルブ、特開平6−255688号公報に記載の定量噴射
型エアゾール容器に使用されている定量バルブなどがあ
げられるが、これらに限定されるものではない。これら
のうちでは、特開平6−255688号公報に記載の定
量バルブが定量性の精度が優れている点から好ましい。
【0061】前記定量バルブのうちの特開平6−255
688号公報に記載の定量噴射型エアゾール容器に使用
されている定量バルブを例にとって定量バルブを具体的
に説明しておく。
【0062】図1は、前記定量バルブを取り付けた定量
噴射型エアゾール容器の定常状態(静止状態)を示す概
略断面図である。
【0063】前記定量バルブは、ノズル1と連接された
ステム2の下方に設けられたスプリング3によってステ
ムラバー4がマウティングキャップ5に押圧され、ステ
ムラバー4を固定しているガイドブッシュ8とハウジン
グ10との間にタンク9が固定され、ガイドブッシュ8
とタンク9との間に形状安定部材18(たとえばガイド
ブッシュ8と一体化されたもの)が設けられていてもよ
い構造を有している。
【0064】前記定量バルブは、容器本体6とマウンテ
ィングキャップ5とによって固定され、ガスケット7、
ステムラバー4によって、エアゾール容器が密閉状態に
保たれている。
【0065】ステムラバー4を固定しているガイドブッ
シュ8の外周には、たとえばゴム、エラストマー、軟質
プラスチックなどで代表される可撓性を有する材料から
なるタンク9が設けられ、タンク9は、ハウジング10
によって固定されている。ハウジング10の下面には、
ディップチューブ11が接続されている。
【0066】エアゾール容器内に充填された組成物は、
ディップチューブ11をとおしてハウジング10内に入
り、ステム2とタンク9との間隙およびステム2とガイ
ドブッシュ8との間隙をとおってガイドブッシュ8の内
部に入り、ついでホール12をとおってガイドブッシュ
8とタンク9との間に形成された定量室13内に充填さ
れる。
【0067】ノズル1を下方に押圧することにより、図
2に示されるように作動させることができる。
【0068】エアゾール容器内の組成物は、ディップチ
ューブ11をとおってハウジング10内に入るが、ステ
ム2の下部がタンク9との間で完全にシールされている
ので、ガイドブッシュ8内には該組成物は導入されな
い。
【0069】エアゾール容器の内圧は、エアゾール容器
の外圧(大気圧)よりも大であるから、ノズル1を下方
に押圧したときにノズル1の導通孔14と定量室13と
がステム孔15、ガイドブッシュ8を介して連通された
ときに、連通ホール16をとおって導入されたエアゾー
ル容器内の組成物の圧力によって図2に示されるよう
に、タンク9が変形し、定量室13内の組成物がホール
12、ステム孔15および導通孔14を順次とおって噴
射孔17から噴射される。
【0070】なお、ガイドブッシュ8とタンク9との間
に形状安定部材18が設けられている場合には、組成物
を噴射孔17から噴射した際に、タンク9は、ほぼ均一
形状に変形し、その形状が安定化され、形状安定部材1
8が設けられていないときのように、タンク9が不規則
に変形することがないので、繰り返して組成物を定量的
に噴射させることができる。
【0071】図1および図2における形状安定部材18
は、ガイドブッシュ8の外周面にいわゆるリブとして形
成されており、形状安定部材18の形状についてはとく
に限定がないが、たとえば四角柱状、半円柱状などがあ
げられる。なお、タンク9を規則正しい形状に変形させ
るようにするためには、形状安定部材18とタンク9と
の間には、図1および2に示されているように、間隙を
設けないことが好ましい。また、形状安定部材18をガ
イドブッシュ8とタンク9との間に設ける箇所が少なす
ぎる場合には、タンク9が均一形状に変形しがたくな
り、また多すぎる場合には、タンク9の変形量が小さく
なって組成物の噴射量が少なくなるので、形状安定部材
18の形状にもよるが、通常3〜16カ所程度であるの
が好ましい。
【0072】なお、前記定量バルブを装着したエアゾー
ル容器を用いたエアゾール製品の吐出量は、タンクの容
量によって異なるが、通常0.05〜2ml/回、さら
には0.1〜1.5ml/回程度である。
【0073】また、前記エアゾール容器に取り付けられ
ている噴射量抑制機構は、とくに限定されないが、たと
えば以下の(1)〜(3)に記載したような構造が適用
される。
【0074】(1)噴射ボタンの内部に設けられた組成
物の通路に、圧縮ばねを介してプランジャーを挿入し、
圧縮ばねと通路内面およびプランジャーとの隙間を組成
物の通路とし、噴射量が0.1g/秒以下である機構
(図3、4)(特開平10−218262号公報参
照)。
【0075】(2)バルブの通路に、軸方向に伸びる複
数本の微少通路を形成した円柱状の部材(フィルター)
を設けた機構(図5)(特願平11−36009号明細
書参照)。
【0076】(3)バルブの通路に、断面円状の少なく
とも4本の心材を互いに密接するように束ねて充填し、
心材間で形成される連続する長い通路を組成物の通路と
した機構(図6)(特開平7−132981号公報参
照)。
【0077】図3は、前記(1)の噴射量抑制機構を示
す断面図であり、図4は、押しボタンに噴射量抑制機構
を挿入した実施形態である。
【0078】図3〜4において、噴射量抑制機構を備え
た押しボタン構造19は、押しボタン構造体19aと、
押しボタン構造体19aの内部に設けられた下部通路2
0と、下部通路20と連通する上部通路21と、上部通
路21に設けられたノズル22と、前記下部通路20お
よび(または)上部通路21のいずれかに圧縮ばね23
を介して挿入されたプランジャ24から構成されてい
る。下部通路20の下側に径大部が形成されており、そ
の径大部に、バルブのステムが挿入される。
【0079】かかる構成を有する噴射量抑制機構を備え
た押しボタン構造19の場合、プランジャ24と下部通
路20および(または)上部通路21の内面との間の隙
間C 2から圧縮ばね23の部分を除いた螺旋状の空間が
エアゾールの実質的な通路として機能する(図3参
照)。なお、プランジャ24は、下部通路20または上
部通路21のいずれかに挿入することもでき、また両方
に挿入することもできる。
【0080】図5、6は、噴射量抑制機構の他の例を示
す断面図であり、図7は、噴射量抑制機構をバルブに挿
入した実施形態である。
【0081】図5に示す(すなわち前記(2)の構造
の)噴射量抑制機構は、プランジャ24の軸線方向に平
行に複数の溝Gが形成されている。この軸線方向に形成
された複数の溝Gがエアゾール組成物の実質的な通路と
して機能する(図5参照)。この機構は、組成物が細く
長い通路を通ることにより、通路抵抗を受けて噴射量が
抑制される。
【0082】また、前記(3)の構造について、図6を
参照しつつ説明する。
【0083】図6に示したプランジャ24は、コアワイ
ヤaの回りに6本のワイヤbを螺旋状に配してなる構造
を有するワイヤである。ワイヤは4本以上設けることが
好ましく、ワイヤ間の隙間が組成物の通路となる。この
機構も組成物が細く長い隙間を通ることにより、通路抵
抗を受けて噴射量が抑制される。プランジャ24に採用
されるワイヤの構造は、図6に示す構造に限られること
はなく、たとえばJIS G 3525やJIS G
3540(ワイヤロープ)に規定されている構造のワイ
ヤロープなども採用することができる。
【0084】前記(1)の機構は、噴射量を非常に少な
くしたい場合に好適に用いられ、圧縮ばねの巻数や太さ
をかえることによって任意の噴射量にすることができ
る。また、前記(2)〜(3)の機構は、通路の開口が
詰まりにくい形状を有し、かつ、連続した長い通路であ
るため、噴射量を通路抵抗により充分抑制できるだけで
なく、詰まりやすい内容物にも好適に使用できる。
【0085】これら噴射量抑制機構の使用例としては、
噴射ボタン(図4)やバルブ(図7)に設けることがで
き、これらを組み合わせて用いてもよい。
【0086】本発明のエアゾール製品は、たとえばセッ
ト剤、ヘアトリートメント剤、保湿剤、クレンジング剤
などの化粧品、殺菌消毒剤、消炎鎮痛剤、局所麻酔剤、
抗ヒスタミン剤などの医薬品、自動車や家具のつや出し
剤、くもり止め剤、ガラス洗浄剤などに好適に使用され
得る。
【0087】
【実施例】本発明のエアゾール製品を実施例に基づいて
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。
【0088】なお、実施例および比較例で用いた原材料
のうち内容について説明が必要なものについては以下に
まとめて説明する。
【0089】有効成分 ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート−(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(ユカフォー
マー SM、三菱化学社製) 流動パラフィン(ハイコール K−230) シリコーン油(SH−200、トーレ・シリコーン
(株)製) 香料(フレーバー H−4、長谷川香料(株)製) 界面活性剤 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(HCO−40、HL
B 12.5、日光ケミカルズ(株)製) POE(20)ソルビタンモノステアレート(TS−1
0、HLB 14.9、日光ケミカルズ(株)製) POE(2)セチルエーテル(BC−2、HLB 8.
0、日光ケミカルズ(株)製) POE(10)ノニルフェニルエーテル(NP−10、
HLB 16.5、日光ケミカルズ(株)製) デカグリセリルトリオレエート(Decaglyn3−
0、HLB 7.0、日光ケミカルズ(株)製) POE(60)硬化ヒマシ油(HCO−60、HLB
14.0、日光ケミカルズ(株)製) 噴射剤 炭素数3、4の飽和炭化水素の混合物(プロパン、イソ
ブタン、ノルマルブタン混合物) ジメチルエーテル また、実施例、比較例における評価は以下の方法によっ
て行なった。
【0090】(平均粒子径)色素を配合した原液と噴射
剤からなるエアゾール組成物を、耐圧性の透明な樹脂容
器に充填し、バルブを取り付けた。この製品を顕微鏡に
て観察した。
【0091】(発泡状態)得られたエアゾール製品を噴
射し、噴射時の状態を目視観察し、以下の判定基準にし
たがって評価した。 ○:噴射後すぐに発泡し、剪断をかけると容易に消泡し
た △:噴射後すぐに発泡し、しばらく泡状を保つが、自然
に消泡した ×:噴射後すぐに発泡するが、すぐに消泡した
【0092】(泡比重)噴射後の発泡状態を評価するた
めに、得られたエアゾール製品を25℃に保ち、半径1
7mm、深さ17mm、容積10mlの半球状のくぼみ
に噴射し、水平にすりきって、その重量を測定し、泡比
重(g/ml)を求める。泡比重が小さいほど、発泡性
が大であることがわかる。
【0093】(乳化安定性)得られたエアゾール組成物
を、耐圧性のガラス容器(ガラス内外面をPET樹脂で
コートした透明な容器、満注量100ml)に40g充
填した。これを室温にて保存し、乳化の安定性を目視に
て評価した。異常のなかったものを○、2層(油相と水
相)に分離したものを×とした。
【0094】(バルブ・ボタン詰まり)製品を噴射した
のち、45℃で乾燥、5℃で保存の手順を繰り返し、バ
ルブやボタンの詰まりを確認し、以下の判定基準にした
がって評価した。 ○:異常なし ×:噴射できず
【0095】実施例1〜2 図1に示したような内容積100ml、1回あたりの吐
出量0.1mlの定量バルブを取り付けたエアゾール容
器に、表1に示した有効成分を含んだ原液30gと噴射
剤20gとをパイプラインホモミキサーによりあらかじ
め混合し、噴射剤を原液に乳化、分散させた混合物50
gを充填したエアゾール製品を製造した。
【0096】なお、実施例1はセット剤、実施例2はト
リートメント剤用のエアゾール製品である。
【0097】得られたエアゾール製品の平均粒子径、発
泡状態、泡比重およびバルブ・ボタン詰まりを、前記方
法にしたがって評価した。結果を表1に示す。
【0098】比較例1 図1に示したような内容積100mlの容器に、表1に
示した有効成分を含んだ原液30gを充填したのち、1
回あたりの吐出量0.1mlの定量バルブを取り付け
た。その容器に表1に示した噴射剤20gを充填し、エ
アゾール製品を製造した。
【0099】得られたエアゾール製品の平均粒子径、発
泡状態、泡比重およびバルブ・ボタン詰まりを、前記方
法にしたがって評価した。結果を表1に示す。
【0100】比較例2 図1に示したような内容積100mlの容器に、表1に
示した有効成分を含んだ原液(成分割合は実施例1と同
様のもの)45gを充填したのち、1回あたりの吐出量
0.1mlの定量バルブを取り付けた。その容器に表1
に示した噴射剤5gを充填し、エアゾール製品を製造し
た。
【0101】得られたエアゾール製品の平均粒子径、発
泡状態、泡比重およびバルブ・ボタン詰まりを、前記方
法にしたがって評価した。結果を表1に示す。
【0102】実施例3 表1に示した有効成分を含んだ原液15.0gと噴射剤
15.0g(0.4MPa)とをあらかじめ混合し、噴
射剤を原液に乳化・分散させた混合物30gを内容積6
0mlの耐圧性容器に充填し、一回あたりの噴射量が
0.1mlの定量バルブを取り付けてエアゾール製品を
製造した。得られたエアゾール製品の有効成分濃度は
1.3%であった。なお、前記エアゾール製品は傷用殺
菌消毒剤用エアゾール製品である。
【0103】得られたエアゾール製品の平均粒子径、発
泡状態、泡比重およびバルブ・ボタン詰まりを、前記方
法にしたがって評価した。結果を表1に示す。
【0104】比較例3 表1に示した有効成分を含んだ原液125.0gを内容
積200mlの耐圧性容器に充填し、バルブ(噴射量
0.3g/秒)をクリンチしたのち、表1に示した噴射
剤8.0g(0.4MPa)を充填する従来の方法でエ
アゾール製品を得た。得られたエアゾール製品の有効成
分濃度は0.3%であった。
【0105】得られたエアゾール製品の平均粒子径、発
泡状態、泡比重およびバルブ・ボタン詰まりを、前記方
法にしたがって評価した。結果を表1に示す。
【0106】
【表1】
【0107】水相および油相、噴射剤をあらかじめ機械
内に混合して、噴射剤を含んだ油相を乳化・分散させる
ことにより、有効成分および炭化水素を多く配合してい
るにもかかわらず、従来のフォーム製品と同等の特性を
有する発泡物が得られた。
【0108】また、実施例3では、一回使用あたりの有
効成分量は9.5×10-4g、比較例3では一回あたり
1秒間噴射したとすると9.0×10-4gとなり、噴射
される有効成分量は同程度であるにもかかわらず、製品
の大きさを約1/3にすることができた。
【0109】実施例4〜5 表2に示した組成の原液と噴射剤を用いてエアゾール組
成物を調製し、あらかじめ乳化機にて混合して所定のガ
ラス容器に充填し(このときの平均粒子径は、実施例4
の場合2.8μm、実施例5の場合3.6μm)、乳化
安定性を前記方法にしたがって評価した。結果を表2に
示す。
【0110】比較例4 表2に示した組成になるように、原液と噴射剤とを従来
の方法にて別々に充填し(このときの平均粒子径28.
6μm)、乳化安定性を前記方法にしたがって評価し
た。結果を表2に示す。
【0111】
【表2】
【0112】
【発明の効果】本発明のエアゾール製品によれば、従来
のものと同様の効果がありながら、従来のものに比べ
て、1回あたりの使用量を著しく低減させることができ
るため、1回の使用あたりの容器の比率が低くなり、ま
た、輸送費も低減させることができるなど、環境にやさ
しいエアゾール製品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかわる定量噴射型エ
アゾール容器の静止状態を示す概略断面図である。
【図2】図1の定量噴射型エアゾール容器の作動状態を
示す概略断面図である。
【図3】本発明の噴射量抑制機構の一例にかかわる断面
説明図である。
【図4】図3の噴射量抑制機構を備えた押しボタン構造
の断面図である。
【図5】本発明の噴射量抑制機構の他の例を示す断面説
明図である。
【図6】本発明の噴射量抑制機構のさらに他の例を示す
断面説明図である。
【図7】本発明の噴射量抑制機構を備えたバルブ構造の
断面図である。
【符号の説明】
1 ノズル 2 ステム 3 スプリング 4 ステムラバー 5 マウンティングキャップ 6 容器本体 7 ガスケット 8 ガイドブッシュ 9 タンク 10 ハウジング 11 ディップチューブ 12 ホール 13 定量室 14 導通孔 15 ステム孔 16 連通ホール 17 噴射孔 18 形状安定部材 19 噴射量抑制機構を備えた押しボタン構造 19a 押しボタン構造体 20 下部通路 21 上部通路 22 ノズル 23 圧縮ばね 24 プランジャ 25 噴射量抑制機構を備えたバルブ構造 C2 隙間 C3 隙間 G 溝 a コアワイヤ b ワイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B65D 83/44

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原液40〜80重量%に噴射剤20〜6
    0重量%を乳化または分散させてなるフォーム性エアゾ
    ール組成物であり、乳化または分散させた粒子が平均粒
    子径0.01〜10μmであることを特徴とするエアゾ
    ール製品。
  2. 【請求項2】 前記原液40〜80重量%が、有効成分
    0.1〜60重量%、界面活性剤0.1〜10重量%お
    よび溶媒10〜50重量%からなる請求項1記載のエア
    ゾール製品。
  3. 【請求項3】 前記フォーム性エアゾール組成物がエア
    ゾール容器に充填される前に予め混合機により混合され
    ている請求項1記載のエアゾール製品。
  4. 【請求項4】 前記エアゾール容器が定量噴射機構また
    は噴射量抑制機構を装着したものである請求項1記載の
    エアゾール製品。
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