JPH11349864A - 艷消し電着塗料およびその電着塗装方法 - Google Patents
艷消し電着塗料およびその電着塗装方法Info
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- JPH11349864A JPH11349864A JP17409598A JP17409598A JPH11349864A JP H11349864 A JPH11349864 A JP H11349864A JP 17409598 A JP17409598 A JP 17409598A JP 17409598 A JP17409598 A JP 17409598A JP H11349864 A JPH11349864 A JP H11349864A
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Abstract
も優れる水性のミクロゲルを含有する艶消し電着塗料お
よびその電着塗装方法を提供する。 【解決手段】 (A)(a)α,β−エチレン性不飽和
カルボン酸単量体、(b)β−メチル基置換グリシジル
(メタ)アクリレート、および(c)その他のα,β−
エチレン性不飽和単量体を共重合したアクリル樹脂、お
よび(B)アミノ樹脂からなる混合物を、塩基で中和し
て水性樹脂分散液を得、次いでこの水性樹脂分散液を加
温反応させて得られる樹脂組成物を含有する、艶消し電
着塗料およびその電着塗装方法。
Description
よび、艶消し電着塗装方法に関する。詳しくは、(A)
(a)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体、
(b)β−メチル基置換グリシジル(メタ)アクリレー
ト、および(c)その他のα,β−エチレン性不飽和単
量体をを、必須成分として共重合したアクリル樹脂およ
び、(B)アミノ樹脂からなる、水性のミクロゲルを含
有する艶消し電着塗料および、該電着塗料を使用して、
被塗装物を陽極として電着塗装法により塗膜を得ること
を特徴とする艶消し電着塗装方法に関する。
な模様を隠蔽することのない艶消し塗料としては塗料中
にマイクロシリカを分散させたものが一般的であった。
しかしながらマイクロシリカは耐薬品性、特に耐アルカ
リ性の点で劣り、また良好な透明性を有する塗膜が得ら
れず、更には塗装作業上複雑な被塗装物ではマイクロシ
リカの被塗装物への沈積があり、被塗装物部位により特
に上下面などに艶の差が生じる等の欠点があった。
分散させる方法が知られている。しかしながらこの方
法、例えば特公昭51−8975号公報に記載されてい
るような有機微粒体を塗料に分散させたものは、一般溶
剤型の吹き付け塗料や浸漬型塗装用塗料としては実用性
があるが、電着用塗料としては不適当であった。その理
由としては、該有機微粒体の電気泳動性が全く考慮され
ていないため、通電により定率で泳動するという特性に
欠け、水洗によって脱落することもあった。
ジュール熱の拡散、水洗性等の点から電着浴の粘度は水
の粘度とほぼ同程度に設定されているが、前記公報記載
の有機微粒体はこのような低粘度(通常水分が80〜9
5%)の電解質の浴中では均一な分散性が劣り、さらに
電着塗料において、光沢調整、水洗性向上、塗膜抵抗値
を下げる等の目的で使用される溶剤および、塗料の必須
成分以外の夾雑電解質の排除についても考慮されていな
い等の欠点があった。
中に不溶性の粒子内ミクロゲルを形成させ、低光沢を達
成する方法が知られている。ミクロゲルの形成方法につ
いても種々提案されているが、その一つは主剤樹脂にア
ルコキシシリル基を導入し、アルコキシシリル基による
縮合反応により、共重合体樹脂中に不溶性の粒子内ミク
ロゲルを形成させる方法が提案されている。例えば特開
昭59−67396号公報、特開昭64−14281号
公報、特開平05−263296号公報がこの技術に相
当するが、塗装条件による光沢値が変動すること、電着
後の洗浄工程の影響を受け易いなど、特に電着塗装作業
性において制約条件がある。
記のアルコキシシリル基の縮合反応に依存した、艶消し
電着塗料の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、α,
β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体、下記の一般式
で表されるβ−メチル基置換グリシジル(メタ)アクリ
レート、およびその他のα,β−エチレン性不飽和単量
体を、共重合したアクリル樹脂を用いることにより、優
れた艶消し外観を有し、塗装作業性にも優れる電着塗料
およびその電着塗装方法を見出した。
−エチレン性不飽和カルボン酸単量体、(b)β−メチ
ル基置換グリシジル(メタ)アクリレート、および
(c)その他のα,β−エチレン性不飽和単量体を共重
合したアクリル樹脂および、(B)アミノ樹脂からなる
混合物を、塩基で中和して水性樹脂分散液を得、次いで
この水性樹脂分散液を加温反応させて得られる樹脂組成
物を含有する、艶消し電着塗料および電着塗装方法であ
る。
本発明において使用する(A)アクリル樹脂は、(a)
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体、(b)β
−メチル基置換グリシジル(メタ)アクリレート、およ
び(c)その他のα,β−エチレン性不飽和単量体を共
重合することにより得ることができる。
電気泳動性を付与し、また成分(b)のβ−メチル基置
換グリシジル基と反応してミクロゲルを形成するために
使用するものであり、例えばアクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、ビニル酢酸、イタコン酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等が挙げ
られる。これらの1種あるいは2種以上を混合して用い
ることができる。
ル樹脂 の酸価が30〜150、より好しくは40〜1
00となるような範囲で使用される。アクリル樹脂の酸
価が30未満では、十分な水分散安定性が得られず、ま
た成分(b)のβ−メチル基置換グリシジル基との反応
が不足して、十分な艶消し効果が得られない。また15
0を超えると、電気泳動性が劣り、耐水性及び耐候性が
低下する。
基と反応してミクロゲルを形成する為に使用するもので
ある。β−メチル基置換グリシジル(メタ)アクリレー
トは、β−メチル基を有しないグリシジル基と比較し
て、アクリル樹脂の重合反応中は、β−メチル基置換グ
リシジル基とカルボキシル基の反応はほとんど起こらな
い。重合反応後、塩基で中和して水分散化を行った後、
加温反応を行うと初めてミクロゲルが生成する。一方β
−メチル基を有しないグリシジル基の場合は、重合反応
中からグリシジル基とカルボキシル基の反応が起こり、
必要以上に高分子量化し極端な場合は重合反応中にゲル
化して好ましくない。また成分(b)の使用量について
は、アクリル樹脂中1〜10重量%が特に好ましい。
て、(B)アミノ樹脂と反応して、硬化性を付与する水
酸基を有するα,β−エチレン性不飽和単量体を使用す
るの好ましい。例示すると2−ヒドロキシエチルアクリ
レート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレー
ト、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等および、こ
れらのラクトン変性物が挙げられ、1種あるいは2種以
上を混合して用いることができる。
リル酸、メタクリル酸のアルキルエステル、あるいはそ
の他のビニル単量体を用いることができる。具体的な化
合物を例示すると、メチルアクリレート、メチルメタク
リレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレー
ト、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリ
レート、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタ
クリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタ
クリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタ
クリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタ
クリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキ
シルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリル
メタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリル
メタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2
−エチルヘキシルメタクリレート、ヘプチルアクリレー
ト、ヘプチルメタクリレート、ジエチレングリコールモ
ノアクリレート、ジエチレングリコールモノメタクリレ
ート等のアクリル酸、メタクリル酸のエステル、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニ
ル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニル
単量体、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチロー
ルアクリルアミド、メチロールメタクリルアミド、メト
キシメチルアクリルアミド、n−ブトキシメチルアクリ
ルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ジアセトンメア
クリルアミド等のアミド系単量体が挙げられる。これら
は1種あるいは2種以上を混合して用いることができ
る。
酸基価が60〜150、好ましくは70〜130となる
ような範囲で使用される。水酸基価が60未満では、硬
化性が不十分であり、また160を超えると塗膜が脆化
し、耐水性が低下して十分な性能が得られない。
ル樹脂の好ましい重量平均分子量は10000〜100
000である。重量平均分子量が10000未満の場合
は、塗膜耐久性が十分に得られず、また100000越
える場合は、水分散性が低下し、塗料の取り扱い性が不
良になる。特に艶消し性と塗料安定性の点で、重量平均
分子量が20000〜70000であるのが好ましい。
分子量はGPC測定装置を使用し、ポリスチレン標準サ
ンプルを用いて測定する。またアクリル樹脂の好ましい
ガラス転移温度は−10〜60℃であり、特に10〜4
0℃が艶消し性と柔軟性の点で好ましい。
記各単量体(a)、(b)および(c)を溶液重合、非
水性分散重合、塊状重合、エマルジョン重合、懸濁重合
等の公知の方法で重合することによって得られるが、特
に溶液重合が好ましく、反応温度としては通常40〜1
70℃が選ばれる。
ル、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、
イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t
−ブチルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル等の親水性溶剤を用るのが好ましい。ま
た、重合開始剤としては、有機過酸化物、アゾ系化合
物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等、公知のも
のを用いることができる。
るために、樹脂中のカルボキシル基の少なくとも一部を
塩基性物質、例えば有機アミンあるいは無機塩基で中和
する。かかる塩基性物質としては、モノメチルアミン、
ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロ
ピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピル
アミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチ
ルアミン等のアルキルアミン、ジエタノールアミン、ジ
イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、ジメ
チルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等の
アルカノールアミン、エチレンジアミン、プロピレンジ
アミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン等のアルキレンポリアミン、アンモニア、エチレンイ
ミン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリ
ン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げられる。
このような塩基性物質による中和率は30〜100%が
適当であるが、特に50〜90%であると水分散性が良
好で、光沢ムラを生じないので好ましい。
ては、従来から公知のメラミン樹脂、ベンゾグアナミン
樹脂、尿素樹脂等が例示されるが、中でも好適なもの
は、メチロール基の少なくとも一部を低級アルコールで
アルコキシ化したアルキルエーテル化メチロールメラミ
ン化メラミン樹脂であって、低級アルコールとしては、
メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコ
ール、ブチルアルコール等の1種または2種以上が使用
できる。また1種のメラミン樹脂であっても、また2種
以上のメラミン樹脂が組み合わされても問題はない。
脂を例示すると、三井サイテック社製のサイメル26
6、232、235、238、236、マイコート50
6、508、住友化学社製のスミマールM−66B、三
和ケミカル社製のニカラックMX−40、MX−45等
があるが、これらに限定されない。
しい範囲は、重量比で(A)アクリル樹脂100に対し
40〜120であるが、この範囲より少ない場合は、光
沢低減が不十分であり、塗膜の架橋が不十分なため機械
特性、耐溶剤性、耐薬品性等が低下し、逆に多い場合は
アクリル樹脂との親和性が不十分になり、水分散液の安
定性不良、分散粒径の不均一性、電着後の水洗性不良、
撥水現象、塗膜の光沢ムラ、乳白性等の問題点が生じ
る。
リル樹脂と(B)アミノ樹脂を混合し、塩基で中和して
水分散化を行って水性樹脂分散液を得、次いでこの水性
樹脂分散液を、40〜120℃、好ましくは60〜10
0℃で加温反応を行いミクロゲルを生成する。40℃よ
り低い場合はミクロゲル化反応が進みにくく、十分な艶
消し効果が得られない。また120℃より高い場合はミ
クロゲル化反応が進みすぎて、塗料の流動性が低下し、
塗膜にピンホールが多数生成して耐薬品性が低下する。
また塗膜の肌荒れも顕著であり好ましくない。
より、必要ならば、例えば、キシレン樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等を併用すること
が可能である。
応じて脱イオン水、あるいは親水性溶剤を一部含有する
脱イオン水で希釈し、電着塗装に供せられる。本発明に
おける艶消し電着塗料を実施する場合の、塗料浴の固形
分濃度は4〜20重量%が適当である。4重量%より低
い場合には、必要な塗膜厚を得るのに長時間を要し、2
0重量%を越えると浴液の状態が不安定となり、塗装系
外に持ち出される塗料量も多く問題である。
して電着塗装を行うが、塗装電圧は30〜350V、、
好ましくは50〜300Vであり、通電時間は0.5〜
7分、好ましくは1〜5分である。電圧が高いほど通電
時間は短く、逆に電圧が低いほど通電時間は長くなる。
塗装電圧は通電と同時に設定電圧をかける方法、あるい
は徐々に設定電圧まで上げていく方法のどちらでもかま
わない。塗装された被塗装物は必要により水洗し、次い
で150〜200℃で15〜60分間加熱し最終塗膜を
得る。塗膜厚は5〜30μmが好ましい。
物は、導電性を有するものであれば特に限定されない
が、アルミニウムあるいはアルミニウム合金を用いた場
合は、平滑性等の性能にも優れた、均一な艶消し塗膜が
得られ、また機械特性、耐溶剤性、耐薬品性、耐候性、
作業性等に優れた塗膜を得ることができる。
特別な表示のない場合は重量部を表している。
装置、還流冷却装置を有する反応装置を準備する。 (1) エチレングリコールモノブチルエーテル 10.2部 (2) イソプロピルアルコール 40.8部 (3) 2−エチルヘキシルメタアクリレート 5.0部 (4) n−ブチルアクリレート 22.1部 (5) メチルメタクリレート 33.6部 (6) スチレン 10.0部 (7) 2−ヒドロキシエチルアクリレート 18.6部 (8) アクリル酸 7.7部 (9) M−GMA(注) 3.0部 (10) アゾビスイソブチロニトリル 1.0部 (11) アゾビスイソブチロニトリル 1.0部 (注)M−GMA:β−メチル基置換グリシジルメタアクリレート (1)、(2)を反応装置に仕込み、撹拌下に還流温度
まで上昇させ、(3)〜(10)を予め均一に混合した
後、3時間かけて滴下した。温度は90℃を維持した。
滴下終了後、1.5時間後に(11)を加えて、更に9
0℃で1.5時間反応を継続した後冷却した。樹脂固形
分=65%、酸価=60mgKOH/g樹脂固形分の透
明で粘調な樹脂液A1を得た。
モノマー滴下装置、還流冷却装置を有する反応装置を準
備する。 (1) エチレングリコールモノブチルエーテル 10.2部 (2) イソプロピルアルコール 40.8部 (3) 2−エチルヘキシルメタアクリレート 5.0部 (4) n−ブチルアクリレート 20.9部 (5) メチルメタクリレート 31.8部 (6) スチレン 10.0部 (7) 2−ヒドロキシエチルアクリレート 18.6部 (8) アクリル酸 7.7部 (9) M−GMA 6.0部 (10) アゾビスイソブチロニトリル 1.0部 (11) アゾビスイソブチロニトリル 1.0部 (1)、(2)を反応装置に仕込み、撹拌下に還流温度
まで上昇させ、(3)〜(10)を予め均一に混合した
後、3時間かけて滴下した。温度は90℃を維持した。
滴下終了後、1.5時間後に(11)を加えて、更に9
0℃で1.5時間反応を継続した後冷却した。樹脂固形
分=65%、酸価=60mgKOH/g樹脂固形分の透
明で粘調な樹脂液A2を得た。
モノマー滴下装置、還流冷却装置を有する反応装置を準
備する。 (1) エチレングリコールモノブチルエーテル 10.2部 (2) イソプロピルアルコール 40.8部 (3) 2−エチルヘキシルメタアクリレート 5.0部 (4) n−ブチルアクリレート 19.7部 (5) メチルメタクリレート 30.0部 (6) スチレン 10.0部 (7) 2−ヒドロキシエチルアクリレート 18.6部 (8) アクリル酸 7.7部 (9) M−GMA 9.0部 (10) アゾビスイソブチロニトリル 1.0部 (11) アゾビスイソブチロニトリル 1.0部 (1)、(2)を反応装置に仕込み、撹拌下に還流温度
まで上昇させ、(3)〜(10)を予め均一に混合した
後、3時間かけて滴下した。温度は90℃を維持した。
滴下終了後、1.5時間後に(11)を加えて、更に9
0℃で1.5時間反応を継続した後冷却した。樹脂固形
分=65%、酸価=60mgKOH/g樹脂固形分の透
明で粘調な樹脂液A3を得た。
反応装置を準備し、反応装置に表1に示す製造例1〜4
の配合量に従って(1)から(5)を仕込み、60℃で
1時間撹拌混合した。(6)を加えた後、、(7)を徐
々に添加して、樹脂分散液を得た。この樹脂分散液を8
0℃で6時間保温してミクロゲル化の反応を終了し、
(8)を加えて、固形分30%樹脂分散液1〜4を得
た。
表2に示す配合で電着浴液を得た。この電着浴液を塩ビ
性の槽に入れ、陰極をSUS304鋼板とし、6063
Sアルミ合金板にアルマイト処理(アルマイト膜厚=9
μm)を施し、更に黒色に電解着色した後、定法により
湯洗されたアルミ材を陽極(被塗物)として電着塗装を
行った。
浴温22℃、極間距離12cm、極比(+/−)2/1
として、常法により、130Vで10μmとなる様に通
電し、電着終了後洗浄し、引き続いて185℃で30分
間焼き付けを行った後、塗膜性能の評価を行った。結果
を表3に示す。
滴下装置、還流冷却装置を有する反応装置を準備する。 (1) エチレングリコールモノブチルエーテル 10.2部 (2) イソプロピルアルコール 40.8部 (3) 2−エチルヘキシルメタアクリレート 5.0部 (4) n−ブチルアクリレート 20.9部 (5) メチルメタクリレート 31.8部 (6) スチレン 10.0部 (7) 2−ヒドロキシエチルアクリレート 18.6部 (8) アクリル酸 7.7部 (9) グリシジルメタアクリレート 6.0部 (10) アゾビスイソブチロニトリル 1.0部 (11) アゾビスイソブチロニトリル 1.0部 (1)、(2)を反応装置に仕込み、撹拌下に還流温度
まで上昇させ、(3)〜(10)を予め均一に混合した
後、3時間かけて滴下した。温度は90℃を維持した。
滴下終了後、1.5時間後に反応物はゲル化した。
カルボン酸単量体、(b)β−メチル基置換グリシジル
(メタ)アクリレート、(c)その他のα、β−エチレ
ン性不飽和単量体を共重合したアクリル樹脂、および
(B)アミノ樹脂からなる水性のミクロゲルを含有する
樹脂組成物を使用することで、優れた艶消し特性を有す
る電着塗料が得られる。
法
よび、艷消し電着塗装方法に関する。詳しくは、(A)
(a)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体、
(b)β−メチル基置換グリシジル(メタ)アクリレー
ト、および(c)その他のα,β−エチレン性不飽和単
量体を、必須成分として共重合したアクリル樹脂およ
び、(B)アミノ樹脂からなる、水性のミクロゲルを含
有する艷消し電着塗料および、該電着塗料を使用して、
被塗装物を陽極として電着塗装法により塗膜を得ること
を特徴とする艷消し電着塗装方法に関する。
な模様を隠蔽することのない艷消し塗料としては塗料中
にマイクロシリカを分散させたものが一般的であった。
しかしながらマイクロシリカは耐薬品性、特に耐アルカ
リ性の点で劣り、また良好な透明性を有する塗膜が得ら
れず、更には塗装作業上複雑な被塗装物ではマイクロシ
リカの被塗装物への沈積があり、被塗装物部位により特
に上下面などに艷の差が生じる等の欠点があった。
分散させる方法が知られている。しかしながらこの方
法、例えば特公昭51−8975号公報に記載されてい
るような有機微粒体を塗料に分散させたものは、一般溶
剤型の吹き付け塗料や浸漬型塗装用塗料としては実用性
があるが、電着用塗料としては不適当であった。その理
由としては、該有機微粒体の電気泳動性が全く考慮され
ていないため、通電により定率で泳動するという特性に
欠け、水洗によって脱落することもあった。
ジュール熱の拡散、水洗性等の点から電着浴の粘度は水
の粘度とほぼ同程度に設定されているが、前記公報記載
の有機微粒体はこのような低粘度(通常水分が80〜9
5%)の電解質の浴中では均一な分散性が劣り、さらに
電着塗料において、光沢調整、水洗性向上、塗膜抵抗値
を下げる等の目的で使用される溶剤および、塗料の必須
成分以外の夾雑電解質の排除についても考慮されていな
い等の欠点があった。
中に不溶性の粒子内ミクロゲルを形成させ、低光沢を達
成する方法が知られている。ミクロゲルの形成方法につ
いても種々提案されているが、その一つは主剤樹脂にア
ルコキシシリル基を導入し、アルコキシシリル基による
縮合反応により、共重合体樹脂中に不溶性の粒子内ミク
ロゲルを形成させる方法が提案されている。例えば特開
昭59−67396号公報、特開昭64−14281号
公報、特開平05−263296号公報がこの技術に相
当するが、塗装条件による光沢値が変動すること、電着
後の洗浄工程の影響を受け易いなど、特に電着塗装作業
性において制約条件がある。
記のアルコキシシリル基の縮合反応に依存した、艷消し
電着塗料の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、α,
β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体、下記の一般式
で表されるβ−メチル基置換グリシジル(メタ)アクリ
レート、およびその他のα,β−エチレン性不飽和単量
体を、共重合したアクリル樹脂を用いることにより、優
れた艷消し外観を有し、塗装作業性にも優れる電着塗料
およびその電着塗装方法を見出した。
−エチレン性不飽和カルボン酸単量体、(b)β−メチ
ル基置換グリシジル(メタ)アクリレート、および
(c)その他のα,β−エチレン性不飽和単量体を共重
合したアクリル樹脂および、(B)アミノ樹脂からなる
混合物を、塩基で中和して水性樹脂分散液を得、次いで
この水性樹脂分散液を加温反応させて得られる樹脂組成
物を含有する、艷消し電着塗料および電着塗装方法であ
る。
本発明において使用する(A)アクリル樹脂は、(a)
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体、(b)β
−メチル基置換グリシジル(メタ)アクリレート、およ
び(c)その他のα,β−エチレン性不飽和単量体を共
重合することにより得ることができる。
電気泳動性を付与し、また成分(b)のβ−メチル基置
換グリシジル基と反応してミクロゲルを形成するために
使用するものであり、例えばアクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、ビニル酢酸、イタコン酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等が挙げ
られる。これらの1種あるいは2種以上を混合して用い
ることができる。
ル樹脂 の酸価が30〜150、より好しくは40〜1
00となるような範囲で使用される。アクリル樹脂の酸
価が30未満では、十分な水分散安定性が得られず、ま
た成分(b)のβ−メチル基置換グリシジル基との反応
が不足して、十分な艷消し効果が得られにくい。また1
50を超えると、電気泳動性が劣り、耐水性及び耐候性
が低下する。
基と反応してミクロゲルを形成する為に使用するもので
ある。β−メチル基置換グリシジル(メタ)アクリレー
トは、β−メチル基を有しないグリシジル基と比較し
て、アクリル樹脂の重合反応中は、β−メチル基置換グ
リシジル基とカルボキシル基の反応はほとんど起こらな
い。重合反応後、塩基で中和して水分散化を行った後、
加温反応を行うと初めてミクロゲルが生成する。一方β
−メチル基を有しないグリシジル基の場合は、重合反応
中からグリシジル基とカルボキシル基の反応が起こり、
必要以上に高分子量化し極端な場合は重合反応中にゲル
化して好ましくない。また成分(b)の使用量について
は、アクリル樹脂中、0.1〜10重量%が好ましく、
また1〜10重量%が特に好ましい。
て、(B)アミノ樹脂と反応して、硬化性を付与する水
酸基を有するα,β−エチレン性不飽和単量体を使用す
るの好ましい。例示すると2−ヒドロキシエチルアクリ
レート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレー
ト、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等および、こ
れらのラクトン変性物が挙げられ、1種あるいは2種以
上を混合して用いることができる。
リル酸、メタクリル酸のアルキルエステル、あるいはそ
の他のビニル単量体を用いることができる。具体的な化
合物を例示すると、メチルアクリレート、メチルメタク
リレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレー
ト、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリ
レート、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタ
クリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタ
クリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタ
クリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタ
クリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキ
シルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリル
メタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリル
メタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2
−エチルヘキシルメタクリレート、ヘプチルアクリレー
ト、ヘプチルメタクリレート、ジエチレングリコールモ
ノアクリレート、ジエチレングリコールモノメタクリレ
ート等のアクリル酸、メタクリル酸のエステル、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニ
ル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニル
単量体、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチロー
ルアクリルアミド、メチロールメタクリルアミド、メト
キシメチルアクリルアミド、n−ブトキシメチルアクリ
ルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ジアセトンメタ
クリルアミド等のアミド系単量体が挙げられる。これら
は1種あるいは2種以上を混合して用いることができ
る。
酸基価が好ましくは40〜160、特に好ましくは50
〜140となるような範囲で使用される。水酸基価が4
0未満では、硬化性が不十分であり、また160を超え
ると塗膜が脆化し、耐水性が低下して十分な性能が得ら
れない。
ル樹脂の好ましい重量平均分子量は10000〜100
000である。重量平均分子量が10000未満の場合
は、塗膜耐久性が十分に得られず、また100000越
える場合は、水分散性が低下し、塗料の取り扱い性が不
良になる。特に艷消し性と塗料安定性の点で、重量平均
分子量が20000〜70000であるのが好ましい。
分子量はGPC測定装置を使用し、ポリスチレン標準サ
ンプルを用いて測定する。またアクリル樹脂の好ましい
ガラス転移温度は−10〜60℃であり、特に10〜4
0℃が艷消し性と柔軟性の点で好ましい。
記各単量体(a)、(b)および(c)を溶液重合、非
水性分散重合、塊状重合、エマルジョン重合、懸濁重合
等の公知の方法で重合することによって得られるが、特
に溶液重合が好ましく、反応温度としては通常40〜1
70℃が選ばれる。
ル、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、
イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t
−ブチルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル等の親水性溶剤を用るのが好ましい。ま
た、重合開始剤としては、有機過酸化物、アゾ系化合
物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等、公知のも
のを用いることができる。
るために、樹脂中のカルボキシル基の少なくとも一部を
塩基性物質、例えば有機アミンあるいは無機塩基で中和
する。かかる塩基性物質としては、モノメチルアミン、
ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロ
ピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピル
アミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチ
ルアミン等のアルキルアミン、ジエタノールアミン、ジ
イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、ジメ
チルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等の
アルカノールアミン、エチレンジアミン、プロピレンジ
アミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン等のアルキレンポリアミン、アンモニア、エチレンイ
ミン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリ
ン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げられる。
このような塩基性物質による中和率は30〜100%が
適当であるが、特に50〜90%であると水分散性が良
好で、光沢ムラを生じないので好ましい。
ては、従来から公知のメラミン樹脂、ベンゾグアナミン
樹脂、尿素樹脂等が例示されるが、中でも好適なもの
は、メチロール基の少なくとも一部を低級アルコールで
アルコキシ化したアルキルエーテル化メチロールメラミ
ン化メラミン樹脂であって、低級アルコールとしては、
メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコ
ール、ブチルアルコール等の1種または2種以上が使用
できる。また1種のメラミン樹脂であっても、また2種
以上のメラミン樹脂が組み合わされても問題はない。
脂を例示すると、三井サイテック社製のサイメル26
6、232、235、238、236、マイコート50
6、508、住友化学社製のスミマールM−66B、三
和ケミカル社製のニカラックMX−40、MX−45等
があるが、これらに限定されない。
脂の中で、メラミン1分子中に存在するアミノ基に結合
した水素を全てメチロール化した後、そのメチロール基
をアルコールでアルキルエーテル化する際、その35%
以上が炭素数4〜10のアルコールでエーテル化され、
残りのメチロール基はメチルアルコール、エチルアルコ
ール、あるいはプロピルアルコールでアルキルエーテル
化されたアルキルエーテル化メチロールメラミン樹脂を
用いるとより好ましい。また水洗性、塗膜の光沢ムラ、
乳白性を考慮すると、炭素数4〜10のアルキルエーテ
ル基量は35〜80%がさらに好ましい。
適度に塗膜表層部に相分離し、塗膜のフロー性が向上し
て、塗膜の荒れ肌が抑制され、平滑性、肉持ち感、ダイ
スマーク隠蔽性、前処理ムラ隠蔽性が向上すると考えら
れる。また炭素数4〜10のアルキルエーテル基につい
てはブチルエーテル基が特に好ましく、また残りのアル
キルエーテル基についてはメチルエーテル基が特に好ま
しい。
5%より少ない場合は、メラミン樹脂の親水性が大きく
なり、アクリル樹脂との相溶性が向上し、焼き付け過程
中にメラミン樹脂が塗膜表面に分離することが少なくな
る。炭素数4〜10のアルキルエーテル基が35%以上
という条件は、1種のメラミン樹脂であっても、また2
種以上のメラミン樹脂が組み合わされても問題はない。
け過程中の塗膜の光沢で評価する。具体的には、電着塗
装した塗膜を風乾後、70℃×20分放置した後の光沢
を測定する。この光沢を70℃光沢と呼び、70℃光沢
が高い程、焼き付け時のフロー性が大きく、塗膜の肌荒
れが少なく、平滑性、肉持ち感、ダイスマーク隠蔽性、
前処理ムラ隠蔽性に優れた塗膜が得られる。焼き付け時
のフロー性を十分確保するためには、70℃光沢は25
以上が特に好ましい。
しい範囲は、重量比で(A)アクリル樹脂100に対し
40〜120、より好ましくは50〜110、さらに好
ましくは65〜100であり、塗膜の荒れ肌が抑制さ
れ、平滑性、肉持ち感、ダイスマーク隠蔽性、前処理ム
ラ隠蔽性に優れた塗膜が得られる。この範囲より少ない
場合は、光沢低減が不十分であり、塗膜の架橋が不十分
なため機械特性、耐溶剤性、耐薬品性等が低下し、逆に
多い場合はアクリル樹脂との親和性が不十分になり、水
分散液の安定性不良、分散粒径の不均一性、電着後の水
洗性不良、撥水現象、塗膜の光沢ムラ、乳白性等の問題
点が生じる。
リル樹脂と(B)アミノ樹脂を混合し、塩基で中和して
水分散化を行って水性樹脂分散液を得、次いでこの水性
樹脂分散液を、好ましくは30〜120℃、さらに好ま
しくは40〜100℃で加温反応を行いミクロゲルを生
成する。反応温度が低い場合はミクロゲル化反応が進み
にくく、短時間の反応では十分な艷消し効果が得られな
い。また120℃より高い場合はミクロゲル化反応が進
みすぎて、塗料の流動性が低下し、塗膜にピンホールが
多数生成して耐薬品性が低下する。また塗膜の肌荒れも
顕著であり好ましくない。
より、必要ならば、例えば、キシレン樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等を併用すること
が可能である。
応じて脱イオン水、あるいは親水性溶剤を一部含有する
脱イオン水で希釈し、電着塗装に供せられる。本発明に
おける艷消し電着塗料を実施する場合の、塗料浴の固形
分濃度は4〜20重量%が適当である。4重量%より低
い場合には、必要な塗膜厚を得るのに長時間を要し、2
0重量%を越えると浴液の状態が不安定となり、塗装系
外に持ち出される塗料量も多く問題である。
して電着塗装を行うが、塗装電圧は30〜350V、、
好ましくは50〜300Vであり、通電時間は0.5〜
7分、好ましくは1〜5分である。電圧が高いほど通電
時間は短く、逆に電圧が低いほど通電時間は長くなる。
塗装電圧は通電と同時に設定電圧をかける方法、あるい
は徐々に設定電圧まで上げていく方法のどちらでもかま
わない。塗装された被塗装物は必要により水洗し、次い
で150〜200℃で15〜60分間加熱し最終塗膜を
得る。塗膜厚は5〜30μmが好ましい。
物は、導電性を有するものであれば特に限定されない
が、アルミニウムあるいはアルミニウム合金を用いた場
合は、平滑性等の性能にも優れた、均一な艷消し塗膜が
得られ、また機械特性、耐溶剤性、耐薬品性、耐候性、
作業性等に優れた塗膜を得ることができる。
特別な表示のない場合は重量部を表している。
装置、還流冷却装置を有する反応装置を準備する。 (1) エチレングリコールモノブチルエーテル 10.2部 (2) イソプロピルアルコール 40.8部 (3) 2−エチルヘキシルメタクリレート 5.0部 (4) n−ブチルアクリレート 22.1部 (5) メチルメタクリレート 33.6部 (6) スチレン 10.0部 (7) 2−ヒドロキシエチルアクリレート 18.6部 (8) アクリル酸 7.7部 (9) M−GMA(註) 3.0部 (10) アゾビスイソブチロニトリル 1.0部 (11) アゾビスイソブチロニトリル 1.0部 (註)M−GMA:β−メチル基置換グリシジルメタクリレート (1)、(2)を反応装置に仕込み、撹拌下に還流温度
まで上昇させ、(3)〜(10)を予め均一に混合した
後、3時間かけて滴下した。温度は90℃を維持した。
滴下終了後、1.5時間後に(11)を加えて、更に9
0℃で1.5時間反応を継続した後冷却した。樹脂固形
分=65%、酸価=60mgKOH/g樹脂固形分の透
明で粘調な樹脂液A1を得た。
モノマー滴下装置、還流冷却装置を有する反応装置を準
備する。 (1) エチレングリコールモノブチルエーテル 10.2部 (2) イソプロピルアルコール 40.8部 (3) 2−エチルヘキシルメタクリレート 5.0部 (4) n−ブチルアクリレート 20.9部 (5) メチルメタクリレート 31.8部 (6) スチレン 10.0部 (7) 2−ヒドロキシエチルアクリレート 18.6部 (8) アクリル酸 7.7部 (9) M−GMA 6.0部 (10) アゾビスイソブチロニトリル 1.0部 (11) アゾビスイソブチロニトリル 1.0部 (1)、(2)を反応装置に仕込み、撹拌下に還流温度
まで上昇させ、(3)〜(10)を予め均一に混合した
後、3時間かけて滴下した。温度は90℃を維持した。
滴下終了後、1.5時間後に(11)を加えて、更に9
0℃で1.5時間反応を継続した後冷却した。樹脂固形
分=65%、酸価=60mgKOH/g樹脂固形分の透
明で粘調な樹脂液A2を得た。
モノマー滴下装置、還流冷却装置を有する反応装置を準
備する。 (1) エチレングリコールモノブチルエーテル 10.2部 (2) イソプロピルアルコール 40.8部 (3) 2−エチルヘキシルメタクリレート 5.0部 (4) n−ブチルアクリレート 19.7部 (5) メチルメタクリレート 30.0部 (6) スチレン 10.0部 (7) 2−ヒドロキシエチルアクリレート 18.6部 (8) アクリル酸 7.7部 (9) M−GMA 9.0部 (10) アゾビスイソブチロニトリル 1.0部 (11) アゾビスイソブチロニトリル 1.0部 (1)、(2)を反応装置に仕込み、撹拌下に還流温度
まで上昇させ、(3)〜(10)を予め均一に混合した
後、3時間かけて滴下した。温度は90℃を維持した。
滴下終了後、1.5時間後に(11)を加えて、更に9
0℃で1.5時間反応を継続した後冷却した。樹脂固形
分=65%、酸価=60mgKOH/g樹脂固形分の透
明で粘調な樹脂液A3を得た。
脂固形分65%、酸価(A4:60mgKOH/g樹脂
固形分、A5:75mgKOH/g樹脂固形分)の透明
で粘調な樹脂液を得た。
236(ブトキシ基の割合60%) (註2)メラミンB2:住友化学社製 スミマールM6
6B(ブトキシ基の割合30%) (註3)メラミンB3:三井サイテック社製 サイメル
238(ブトキシ基の割合40%) (註4)メラミンB4:三井サイテック社製 マイコー
ト506(ブトキシ基の割合100%)
236(ブトキシ基の割合60%) (註2)メラミンB2:住友化学社製 スミマールM6
6B(ブトキシ基の割合30%) (註3)メラミンB3:三井サイテック社製 サイメル
238(ブトキシ基の割合40%) (註4)メラミンB4:三井サイテック社製 マイコー
ト506(ブトキシ基の割合100%)
反応装置を準備し、反応装置に表1〜表2に示す製造例
1〜7の配合量に従って(1)から(9)を仕込み、6
0℃で1時間撹拌混合した。(10)を加えた後、(1
1)を徐々に添加して、樹脂分散液を得た。この樹脂分
散液を80℃で6時間保温してミクロゲル化の反応を終
了し、(12)を加えて、固形分30%樹脂分散液1〜
7を得た。
表3に示す配合で電着浴液を得た。この電着浴液を塩ビ
性の槽に入れ、陰極をSUS304鋼板とし、6063
Sアルミ合金板にアルマイト処理(アルマイト膜厚=9
μm)を施し、更に黒色に電解着色した後、定法により
湯洗されたアルミ材を陽極(被塗物)として電着塗装を
行った。
浴温22℃、極間距離12cm、極比(+/−)2/1
として、常法により、130Vで10μmとなる様に通
電し、電着終了後洗浄し、引き続いて185℃で30分
間焼き付けを行った後、塗膜性能の評価を行った。結果
を表4に示す。
滴下装置、還流冷却装置を有する反応装置を準備する。 (1) エチレングリコールモノブチルエーテル 10.2部 (2) イソプロピルアルコール 40.8部 (3) 2−エチルヘキシルメタクリレート 5.0部 (4) n−ブチルアクリレート 20.9部 (5) メチルメタクリレート 31.8部 (6) スチレン 10.0部 (7) 2−ヒドロキシエチルアクリレート 18.6部 (8) アクリル酸 7.7部 (9) グリシジルメタクリレート 6.0部 (10) アゾビスイソブチロニトリル 1.0部 (11) アゾビスイソブチロニトリル 1.0部 (1)、(2)を反応装置に仕込み、撹拌下に還流温度
まで上昇させ、(3)〜(10)を予め均一に混合した
後、3時間かけて滴下した。温度は90℃を維持した。
滴下終了後、1.5時間後に反応物はゲル化した。
カルボン酸単量体、(b)β−メチル基置換グリシジル
(メタ)アクリレート、(c)その他のα、β−エチレ
ン性不飽和単量体を共重合したアクリル樹脂、および
(B)アミノ樹脂からなる水性のミクロゲルを含有する
樹脂組成物を使用することで、優れた艷消し特性を有す
る電着塗料が得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)(a)α,β−エチレン性不飽和
カルボン酸単量体、(b)β−メチル基置換グリシジル
(メタ)アクリレート、および(c)その他のα,β−
エチレン性不飽和単量体を共重合したアクリル樹脂、お
よび(B)アミノ樹脂からなる混合物を、塩基で中和し
て水性樹脂分散液を得、次いでこの水性樹脂分散液を加
温反応させて得られる樹脂組成物を含有する、艶消し電
着塗料およびその電着塗装方法。 - 【請求項2】 成分(A)が(b)β−メチル基置換グ
リシジル(メタ)アクリレートを1〜10重量%共重合
し、かつ酸価が30〜150のアクリル樹脂である請求
項1に記載の艶消し電着塗料およびその電着塗装方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17409598A JP4086965B2 (ja) | 1998-06-05 | 1998-06-05 | 艶消し電着塗料 |
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---|---|---|---|
JP17409598A JP4086965B2 (ja) | 1998-06-05 | 1998-06-05 | 艶消し電着塗料 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11349864A true JPH11349864A (ja) | 1999-12-21 |
JP4086965B2 JP4086965B2 (ja) | 2008-05-14 |
Family
ID=15972574
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17409598A Expired - Fee Related JP4086965B2 (ja) | 1998-06-05 | 1998-06-05 | 艶消し電着塗料 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP4086965B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004204215A (ja) * | 2002-10-30 | 2004-07-22 | Honny Chem Ind Co Ltd | アニオン型艶消し電着塗料用樹脂組成物 |
JP2005002217A (ja) * | 2003-06-12 | 2005-01-06 | Honny Chem Ind Co Ltd | アニオン型艶消し電着液用樹脂組成物 |
KR100827141B1 (ko) * | 2004-10-05 | 2008-05-02 | 제이에스알 가부시끼가이샤 | 신규 디아민 화합물, 중합체 및 액정 배향제 |
-
1998
- 1998-06-05 JP JP17409598A patent/JP4086965B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2005002217A (ja) * | 2003-06-12 | 2005-01-06 | Honny Chem Ind Co Ltd | アニオン型艶消し電着液用樹脂組成物 |
KR100827141B1 (ko) * | 2004-10-05 | 2008-05-02 | 제이에스알 가부시끼가이샤 | 신규 디아민 화합물, 중합체 및 액정 배향제 |
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