JPH11349669A - フェニレン基含有重合体およびその製造方法 - Google Patents

フェニレン基含有重合体およびその製造方法

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JPH11349669A
JPH11349669A JP16022498A JP16022498A JPH11349669A JP H11349669 A JPH11349669 A JP H11349669A JP 16022498 A JP16022498 A JP 16022498A JP 16022498 A JP16022498 A JP 16022498A JP H11349669 A JPH11349669 A JP H11349669A
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phenylene
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phenylene group
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唯啓 柴
Toshiyuki Akiike
利之 秋池
Kohei Goto
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性、低誘電率性、耐溶剤性に優れたフェ
ニレン基含有重合体を得る。 【構成】 下記一般式(1)で表される繰り返し構造単
位からなり、ポリスチレン換算重量平均分子量が1,000
〜1,000,000であり、かつ次式で定義される−C≡C−
Zで表される基の置換率が0.1〜25%であることを
特徴とするフェニレン基含有重合体およびその製造方
法。 一般式(1) 【化1】 〔式中、Xは酸素原子、イオウ原子、−SO2−、−
(CH)2−、−O(CH2)rO−、−(CYY’)p
−で表される基(ここで、YおよびY’は同一または異
なり、水素原子、アリール基、アルキル基、ハロゲン化
アルキル基を示す)またはフルオレニレン基であり、R
1〜R12は、同一または異なり、アリル基、水素原子、
ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基であ
り、pは0または1の数を示し、rは1〜10の数を示
し、nは0.1〜100モル%、mは0〜99.9モル%
を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変性フェニレン基
含有重合体及びその製造方法に関する。さらに詳しく
は、アルキニル基(-C≡C-Z)を有するフェニレン基
含有重合体、及び塩素原子、臭素原子もしくはヨウ素原
子のいずれかを核に有するフェニレン基含有重合体に、
パラジウム触媒系の存在下で末端アセチレン化合物を導
入する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】大規模集積回路(LSI)は、微細加工
技術の進歩を反映して、高集積化、多機能化、高性能化
をたどっている。その結果、回路抵抗や配線間のコンデ
ンサー容量(以下、それぞれ、「寄生抵抗」、「寄生容
量」ともいう)が増大して、消費電力が増加するだけで
なく、遅延時間も増大して、デバイスの信号スピードが
低下する大きな要因となっている。そのため、寄生抵抗
や寄生容量を下げることが求められており、その解決策
の一つとして、配線の周辺を層間絶縁膜で被う事によ
り、寄生容量を下げてデバイスの高速化に対応しようと
している。しかしながら、層間絶縁膜には、実装基板製
造時の薄膜形成工程やチップ接続、ピン付けなどの後工
程に耐えられる優れた耐熱性を有することが必要であ
る。この高耐熱性の有機材料として、ポリイミドが広く
知られているが、極性の高いイミド基を含むため、低誘
電性、低吸水性の面では、満足なものは得られていな
い。一方、極性基を含まない高耐熱の有機材料として
は、ポリフェニレンが知られている。このポリフェニレ
ンに、可溶性を付与するために、一般に側鎖を導入する
ことが行われているが、側鎖を導入することにより、耐
熱性が低下したり、原料の製造が煩雑なるなどの問題が
ある。
【0003】また、ポリフェニレンの主鎖に屈曲基を導
入することによって、可溶性を付与し高耐熱性、低誘電
率性、加工性、及び透明性に優れたポリマーが開示され
ているが、その優れた溶剤可溶性のため、溶剤の攻撃を
受けやすい。ポリイミドにおいては、アセチレン、マレ
イミド、またはビニル末端を有する硬化剤で硬化させる
ことによって、耐溶剤性を改善することが提案されてい
るが、そのように硬化させられたポリイミドは誘電率が
上昇するという問題がある。また、ポリフェニレンエー
テルにアリル基を導入し硬化させることによって、耐熱
性ならびに耐薬品性を改善することが提案されている
が、誘電率の面ではエーテル結合を含むためポリフェニ
レンと比べ満足なものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
技術を問題点になされたもので、耐熱性、低誘電率性、
耐溶剤性に優れた変性フェニレン基含有重合体、および
この製造方法を提供しようとするものである。
【0005】
【発明を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(1)で表される繰り返し構造単位からなり、ポリスチ
レン換算重量平均分子量が1,000〜1,000,000であり、か
つ次式で定義される−C≡C−Zで表される基の置換率
が0.1〜400%であるフェニレン基含有重合体(以
下、「本発明のフェニレン基含有重合体という」)およ
び下記一般式(2)で表される繰り返し構造単位からな
り、ハロゲン原子を有するフェニレン基含有重合体(以
下、「反応性フェニレン基含有重合体」という)に、パ
ラジウム化合物を含む触媒系の存在下に末端アセチレン
化合物を反応させることを特徴とする変性フェニレン基
含有重合体の製造方法を提供するものである。 −C≡C−Zで表される基の置換率=(フェニレン基含
有重合体中の−C≡C−Zで表される基の全モル数/フ
ェニレン基含有重合体中のフェニレン基の全モル数)×
100(%)
【0006】一般式(1)
【化3】 〔式中、Xは酸素原子、イオウ原子、−SO2−、−
(CH)2−、−O(CH2)rO−、−(CYY’)p
−で表される基(ここで、YおよびY’は同一または異
なり、水素原子、アリール基、アルキル基、ハロゲン化
アルキル基を示す) またはフルオレニレン基であり、R1〜R12は、同一ま
たは異なり、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハ
ロゲン化アルキル基、-C≡C-Zで表される基(Zは水
素原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール
基またはトリアルキルシリル基を示す)から選ばれ、p
は0または1の数を示し、rは1〜10の数を示し、n
は0.1〜100モル%、mは0〜99.9モル%を示
す。〕
【0007】一般式(2)
【化4】 〔式中、Xは酸素原子、イオウ原子、−SO2−、−
(CH)2−、−O(CH2)rO−、−(CYY’)p
−で表される基(ここで、YおよびY’は同一または異
なり、水素原子、アリール基、アルキル基、ハロゲン化
アルキル基を示す) またはフルオレニレン基であり、R13〜R24は、同一ま
たは異なり、水素原子、アルキル基、ハロゲン化アルキ
ル基またはハロゲン原子を示し、pは0または1の数を
示し、rは1〜10の数を示し、nは0.1〜100モ
ル%、mは0〜99.9モル%を示す。〕
【0008】本発明において前記一般式(1)における
YおよびY′のうち、アルキル基としては、メチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基などが、ハロゲン化ア
ルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペンタフル
オロエチル基などが、アリール基としては、フェニル
基、ビフェニル基、トリル基、ペンタフルオロフェニル
基などが挙げられる。また、R1〜R12のうち ハロゲン
原子としては、フッ素原子が、アルキル基としては、メ
チル基、エチル基などが、ハロゲン化アルキル基として
は、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基な
どが、アリル基としては、プロペニル基などが、アリー
ル基としては、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基
などが挙げられる。また、-C≡C-Zで表される基のZ
において、アルキル基としては、メチル基、エチル基な
どが、ハロゲン化アルキル基としては、トリフルオロメ
チル基、ペンタフルオロエチル基などが、アリール基と
しては、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基など
が、トリアルキルシリル基としては、トリメチルシリル
基、トリエチルシリル基などが挙げられる。
【0009】本発明のフェニレン基含有重合体のポリス
チレン換算重量平均分子量は、1,000〜1,000,000、好ま
しくは1,500〜200,000である。重量平均分子量が1,000
未満では塗膜性が不十分であり、一方、1,000,000を越
えると溶解性が不十分となる。
【0010】前記一般式(2)におけるYおよびY′の
うち、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基などが、ハロゲン化アルキル基として
は、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基な
どが、アリール基としては、フェニル基、ビフェニル
基、トリル基、ペンタフルオロフェニル基などが挙げら
れる。また、R13〜R24のうちハロゲン原子としては、
アセチレン化合物と置換反応する反応性ハロゲン置換基
として塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が、アセチ
レン化合物と置換反応しないハロゲン置換基としてフッ
素原子が、アルキル基としては、メチル基、エチル基な
どが、ハロゲン化アルキル基としては、トリフルオロメ
チル基、ペンタフルオロエチル基などが、アリル基とし
ては、プロペニル基などが、アリール基としては、フェ
ニル基、ペンタフルオロフェニル基などが挙げられる。
【0011】反応性フェニレン基含有重合体を製造する
方法は本発明を実施する上で制限されるものではなく、
例えば2,2'-ビス(4-メチルスルフォニロキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパンを単独で遷移金属触媒下で
重合した後に、ハロゲン化することによって反応性基と
してのハロゲン原子を導入することによって得られる。
フェニレン基含有重合体をハロゲン化する方法として
は、ヨウ素や金属ハロゲン化物などの存在下にハロゲン
分子を反応させる方法、塩化スルフリル−塩化アルミニ
ウムを用いる方法、有機金属などでメタル化した後にハ
ロゲン分子を反応させる方法などが挙げられる。反応性
フェニレン基含有重合体の次式で定義されるハロゲン原
子の置換率は、最大400%、好ましくは0.1〜10
0%、特に好ましくは0.1〜50%であり、本発明の
フェニレン基含有重合体に導入する-C≡C-Zで表され
る基の置換率とほぼ同率にしておくことが好ましい。 ハロゲン原子の置換率=(フェニレン基含有重合体のハ
ロゲン原子の全モル数/フェニレン基含有重合体のフェ
ニレン基の全モル数)×100(%) 本発明のフェニレン基含有重合体を製造する方法は、反
応性フェニレン基含有重合体をパラジウム化合物を含む
触媒系の存在下に、末端アセチレン化合物と反応させる
工程から成る。
【0012】本発明で用いられる末端アセチレン化合物
としては、アセチレン、1-プロピン、フェニルアセチレ
ン、トリメチルシリルアセチレンなどが挙げられる。本
発明に用いられる触媒系のうちパラジウム化合物として
は、塩化パラジウム(II)トリフェニルホスフィン、テ
トラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)
等、二価およびゼロ価パラジウム錯体が挙げられる。ま
た、本発明の触媒系としては、上記パラジウム化合物以
外にトリフェニルホスフィンなどの配位子を、また、反
応を促進させるためにヨウ化銅(I)などの金属塩類を
添加してもよい。反応させる末端アセチレン化合物の量
としては、反応性フェニレン基含有重合体中のハロゲン
原子に対し、通常、50モル%〜200モル%以下、好まし
くは100モル%〜150モル%である。触媒系におけるパラ
ジウム化合物の量としては、反応性フェニレン基含有重
合体中のハロゲン原子に対し、通常、0.01モル%〜20モ
ル%以下、好ましくは0.1モル%〜10モル%である。パ
ラジウム化合物の使用量が0.01モル%未満では、反応が
十分に進行せず、一方、20モル%を越えると反応後の後
処理が困難になるという問題がある。
【0013】本発明において使用できる反応溶媒として
は、アルキルアミンが用いられる。ここで、アルキルア
ミンとしては、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、トリエチルアミンなどが挙げられる。また、ポリマ
ーの溶解を促進するために反応の進行を妨げない範囲
で、テトラヒドロフラン(以下THFと略称する)などを
混合してもよい。実際の反応に際してこれらの溶媒は、
精製、脱水などの前処理を行うことが好ましい。また、
反応は窒素、アルゴンなどの不活性ガス下に行うことが
好ましい。反応性フェニレン基含有重合体と末端アセチ
レン化合物の反応において、温度、時間については特に
制限はない。たとえば、反応温度は-78℃から用いる溶
媒の沸点(系が凝固する場合は凝固点から沸点の間)、
好ましくは0℃〜沸点の間で行われ、反応時間は通常1
秒〜48時間である。
【0014】反応性フェニレン基含有重合体の置換率を
制御する因子としては、反応温度、反応時間、溶媒種、
触媒の量、反応させる末端アセチレン化合物の量等が挙
げられる。どの因子によっても置換率を制御できるが、
反応性フェニレン基含有重合体中の反応性ハロゲン原子
の量を調整し、これと等量以上の末端アセチレン化合物
を作用させる方法がよい。本発明における-C≡C-Zで
表される基の置換率は、本発明のフェニレン基含有重合
体中のフェニレン基の全モル数に対する-C≡C-Zで表
される基の全モル数の比で定義され、最大400%であ
り、通常、0.1〜100モル%であり、好ましくは1〜
50モル%である。
【0015】本発明のフェニレン基含有重合体に導入さ
れた-C≡C-Zで表される基は、核磁気共鳴スペクトル
(以下NMRと略称する)、赤外吸収スペクトルによっ
て確認でき、1H-NMRスペクトルのピーク面積および
逆ゲート付きデカップリング 13C-NMRスペクトルの
ピーク面積からは置換率を求めることができる。本発明
のフェニレン基含有重合体は、溶媒に溶解して使用され
る。本発明のフェニレン基含有重合体を溶媒に溶解させ
る濃度としては、通常1〜60重量%、好ましくは5〜
40重量%である。特定重合体の濃度が1重量%未満で
は、充分な厚さの塗膜が得られず、一方、60重量%を
超えると、充分に流延せず、均一な塗膜が得られない場
合がある。
【0016】本発明のフェニレン基含有重合体には、フ
ィルムの基板への密着性を増すために、密着助剤などを
混合しても良い。本発明のフェニレン基含有重合体は、
加熱によって-C≡C-Zで表される基が付加反応し硬化
することができる。硬化反応は示差走査熱量計(以下D
SCと略称する)によって検出することができ、約250
〜350℃で発熱が観測される。この硬化成型物は、本発
明の変性フェニレン基含有重合体をスプレー法、スピン
コーティング法、またはキャスティング法、好ましくは
スピンコーティング法などによって基材に塗布し、通常
250〜400℃、好ましくは300〜350℃に加熱
し架橋を行うことにより膜として形成することができ
る。本発明の変性フェニレン基含有重合体は、低誘電、
性高耐熱性、耐溶剤性を有しており電子部品用絶縁膜、
例えば、層間絶縁膜、保護膜、プリント基板材料、封止
材料として、また、光学用途として好適に用いることが
できる。
【0017】
【実施例】以下、実施例を挙げ本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。なお、実施例中、%および部は、特に断らない
限り重量基準である。また、実施例中の各種の測定項目
は、下記のようにして求めた。重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn) ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測
定により、ポリスチレン換算で求めた。5%重量減少温度(Td5 ) TG法により、チッ素雰囲気中、昇温速度10℃/分の
条件で測定した。比誘電率(ε ) SUS基板に、上記と同様の方法で、重合体の塗膜を形
成させたのち、マスク蒸着により金電極を形成させ、比
誘電率測定用サンプルとした。このサンプルの静電容量
をLCRメーターにより測定し、下記の式から、比誘電
率を求めた。 ε=C・d/ε0 ・S ここで、εは比誘電率、Cは静電容量、ε0 は真空中の
誘電率、Sは上部電極面積である。体積固有抵抗(ρv ) 試験片として、得られた重合体を、SUS基板に塗膜し
たものを用いた以外は、JIS K6911に準じて測
定した。塗膜外観 目視により観察した。○ 変化無し、△ 失透又はヒ
ビ、× 溶解を示す。
【0018】実施例1 アルゴンガス導入管、温度計を備えた内容積100ml
の三つ口フラスコにヨウ素化ポリ(1,4-フェニレン-2,2
-ヘキサフルオロイソプロピレン-1,4-フェニレン)(M
n:16200 Mw:32000、ヨウ素置換率5
%)(ポリマーA)3.0g、塩化パラジウム(II)ト
リフェニルホスフィン134mg、ヨウ化銅(I)36m
g、トリフェニルホスフィン100mgを加え、三つ口フ
ラスコ内をアルゴンガスで置換した。ジイソプロピルア
ミン30ml、THF20mlを添加し溶解させた後、
30分間アルゴンガスをバブリングした。0℃でフェニ
ルアセチレン0.5mlを加えた後、0℃で30分間、室
温で30分間、環流条件で2時間反応させた。得られた
反応溶液を室温まで冷却した後、濾過し不溶分を除去し
た後、溶媒を減圧留去した。得られた残留物にジエチル
エーテル200mlを加え2規定塩酸で抽出洗浄を行っ
た後、ジエチルエーテルを留去し、残留物をメタノール
に投じ、沈殿を回収、乾燥し黄色粉末を得た。逆ゲート
付きデカップリング 13C-NMRによりアルキニル基の
置換率を求めたところ3.8%であった。得られたポリマ
ー20部をプロピレングリコール-1-モノメチルエーテ
ル-2-アセテート(以下PGMEAと省略する)80部
に溶解させスピンコート法によりガラス基板に塗布し、
80℃、130℃でそれぞれ3分間、130℃、320
℃でそれぞれ30分間ずつ焼く成し、均一な塗膜を得
た。得られた塗膜は黄色透明であった。この塗膜をPG
MEA中に10分間浸け、その薄膜の状態を目視による
観察結果、比誘電率及び5%重量減少温度を表1に示
す。
【0019】実施例2 フェニルアセチレンの代わりにトリメチルシリルアセチ
レン0.65mlを用いた以外は実施例1と同様にして白色
粉末を得た。1H-NMRによりアルキニル基の置換率を
求めたところ、3.3%であった。得られたポリマー2
0部をPGMEA80部に溶解させスピンコート法によ
りガラス基板に塗布し、80℃、130℃でそれぞれ3
分間、130℃、320℃でそれぞれ30分間ずつ焼く
成し、均一な塗膜を得た。得られた塗膜は無色透明であ
った。この塗膜をPGMEA中に10分間浸け、その薄
膜の状態を目視による観察結果、比誘電率及び5%重量
減少温度を表1に示す。
【0020】実施例3 アルゴンガス導入管、温度計を備えた内容積100ml
の三つ口フラスコにヨウ素化ポリ(1,4-フェニレン-2,2
-ヘキサフルオロイソプロピレン-1,4-フェニレン)6-コ
-(2-トリフルオロメチル−1,4-フェニレン)4(M
n:12000Mw:26000、ヨウ素置換率7%)
(ポリマーB)3.0g、塩化パラジウム(II)トリフ
ェニルホスフィン188mg、ヨウ化銅(I)50mg、ト
リフェニルホスフィン140mgを加え、三つ口フラスコ
内をアルゴンガスで置換した。ジイソプロピルアミン3
0ml、THF20mlを添加し溶解させた後、30分
間アルゴンガスをバブリングした。0℃でフェニルアセ
チレン0.5mlを加えた後、0℃で30分間、室温で3
0分間、環流条件で2時間反応させた。得られた反応溶
液を室温まで冷却した後、濾過し不溶分を除去した後、
溶媒を減圧留去した。得られた残留物にジエチルエーテ
ル200mlを加え2規定塩酸で抽出洗浄を行った後、
ジエチルエーテルを留去し、残留物をメタノールに投
じ、沈殿を回収、乾燥し黄色粉末を得た。逆ゲート付き
デカップリング13C-NMRによりアルキニル基の置換
率を求めたところ5.1%であった。得られたポリマー2
0部をプロピレングリコール-1-モノメチルエーテル-2-
アセテート(以下PGMEAと省略する)80部に溶解
させスピンコート法によりガラス基板に塗布し、80
℃、130℃でそれぞれ3分間、130℃、320℃で
それぞれ30分間ずつ焼く成し、均一な塗膜を得た。得
られた塗膜は黄色透明であった。この塗膜をPGMEA
中に10分間浸け、その薄膜の状態を目視による観察結
果、比誘電率及び5%重量減少温度を表1に示す。
【0021】実施例4 フェニルアセチレンの代わりにトリメチルシリルアセチ
レン0.91mlを用いた以外は実施例3と同様にして白色
粉末を得た。1H-NMRによりアルキニル基の置換率を
求めたところ、4.7%であった。得られたポリマー20
部をPGMEA80部に溶解させスピンコート法により
ガラス基板に塗布し、80℃、130℃でそれぞれ3分
間、130℃、320℃でそれぞれ30分間ずつ焼く成
し、均一な塗膜を得た。得られた塗膜は無色透明であっ
た。この塗膜をPGMEA中に10分間浸け、その薄膜
の状態を目視による観察結果、比誘電率及び5%重量減
少温度を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明のフェニレン基含有重合体は、耐
熱性、低誘電率性、耐溶剤性優れた材料を提供すること
ができ、この重合体を絶縁膜として電子材料にも好適に
使用することができる。
【0024】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の逆ゲート付きデカップリング13C−
NMRスペクトル(CDCl3)である。
【図2】実施例1のIRスペクトルである。
【図3】実施例2の1H−NMRスペクトル(CDCl
3)である。
【図4】実施例2のIRスペクトルである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される繰り返し構
    造単位からなり、ポリスチレン換算重量平均分子量が1,
    000〜1,000,000であり、かつ次式で定義される−C≡C
    −Zで表される基の置換率が0.1〜400%であるこ
    とを特徴とするフェニレン基含有重合体。 −C≡C−Zで表される基の置換率=(フェニレン基含
    有重合体中の−C≡C−Zで表される基の全モル数/フ
    ェニレン基含有重合体中のフェニレン基の全モル数)×
    100(%) 一般式(1) 【化1】 〔式中、Xは酸素原子、イオウ原子、−SO2−、−
    (CH)2−、−O(CH2)rO−、−(CYY’)p
    −で表される基(ここで、YおよびY’は同一または異
    なり、水素原子、アリール基、アルキル基、ハロゲン化
    アルキル基を示す) またはフルオレニレン基であり、R1〜R12は、同一ま
    たは異なり、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハ
    ロゲン化アルキル基、-C≡C-Zで表される基(Zは水
    素原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール
    基またはトリアルキルシリル基を示す)から選ばれ、p
    は0または1の数を示し、rは1〜10の数を示し、n
    は0.1〜100モル%、mは0〜99.9モル%を示
    す。〕
  2. 【請求項2】 下記一般式(2)で表される繰り返し構
    造単位からなり、ハロゲン原子を有するフェニレン基含
    有重合体に、パラジウム化合物を含む触媒系の存在下に
    末端アセチレン化合物を反応させることを特徴とする請
    求項1記載のフェニレン基含有重合体の製造方法。 一般式(2) 【化2】 〔式中、Xは酸素原子、イオウ原子、−SO2−、−
    (CH)2−、−O(CH2)rO−、−(CYY’)p
    −で表される基(ここで、YおよびY’は同一または異
    なり、水素原子、アリール基、アルキル基、ハロゲン化
    アルキル基を示す) またはフルオレニレン基であり、R13〜R24は、同一ま
    たは異なり、水素原子、アルキル基、ハロゲン化アルキ
    ル基またはハロゲン原子を示し、pは0または1の数を
    示し、rは1〜10の数を示し、nは0.1〜100モ
    ル%、mは0〜99.9モル%を示す。〕
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