JPH11337074A - 加熱調理装置 - Google Patents

加熱調理装置

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JPH11337074A
JPH11337074A JP14927498A JP14927498A JPH11337074A JP H11337074 A JPH11337074 A JP H11337074A JP 14927498 A JP14927498 A JP 14927498A JP 14927498 A JP14927498 A JP 14927498A JP H11337074 A JPH11337074 A JP H11337074A
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JP
Japan
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food
temperature
heating
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foods
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JP14927498A
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English (en)
Inventor
Kazuo Taino
和雄 田井野
Katsu Noda
克 野田
Kazuko Tanaka
カズ子 田中
Chizuko Konishi
千鶴子 小西
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱される食品の数量に関わらず、一定の仕
上がり温度を実現できる加熱調理装置を提供する。 【解決手段】 電子レンジにおいて、回転周期Tである
ターンテーブル上の食品の数が2である場合、回転周期
Tにおける赤外線センサによる食品の検知温度は、2つ
の極大値と極小値を有する((a)参照)。また、食品
の数が3である場合には3つの極大値と極小値を有し
((b)参照)、食品の数が4である場合には4つの極
大値と極小値を有する((b)参照)。つまり、ターン
テーブル上の食品の数がnである場合には、回転周期T
における赤外線センサによる食品の検知温度は、n個の
極大値と極小値を有するため、この場合の極大値または
極小値の数から、ターンテーブル上の食品の数を検知で
きる。そして、検知された食品の数に従って、加熱調理
における設定温度または加熱時間が決定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱調理装置に関
し、特に、赤外線センサを用いて加熱室内の食品の数量
を検知できる加熱調理装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
の加熱調理装置の一例の電子レンジには、赤外線センサ
を備えるものがあった。このような電子レンジでは、食
品は、加熱室内において、食品移動手段の一例であるタ
ーンテーブル上に載置され、赤外線センサは、当該赤外
線センサの視野(赤外線センサが赤外線を検知できる領
域)内で当該食品から放射される赤外線を検知するよう
構成されていた。そして、検知された赤外線に基づい
て、当該食品の温度が検知され、当該検知温度が予め定
められた食品の仕上がり温度に達するまで、食品の加熱
が行なわれていた。
【0003】上述のような電子レンジにおいては、ター
ンテーブル上に置かれる食品の数量によって、ターンテ
ーブル上での食品の配置が変わり、赤外線センサの視野
に入る食品の部分が異なる。そして、赤外線センサの視
野に入る食品の部分が異なれば、食品が同じ状態にあっ
ても、検知される赤外線に基づいた食品の検知温度が異
なる。
【0004】たとえば、食品が、酒の入った、形状が歪
んでおりかつ高さもある徳利の場合には、食品の数量が
1である場合、つまり、徳利が1本である場合には、タ
ーンテーブルが回転しても、徳利内の赤外線センサの視
野に入る部分は一定であるため、食品が同じ状態にあれ
ば、食品の検知温度も同じである。しかし、食品の数量
が複数である場合、つまり、徳利が複数本である場合に
は、ターンテーブルの回転により、赤外線センサの視野
に入るのが、対流等により温度上昇の速い徳利のくびれ
の部分であったり、温度上昇の遅い下方の部分であった
りして、食品の検知温度にムラが生じてしまう。そし
て、電子レンジでは、食品の検知温度が、一旦仕上がり
温度に達すれば、加熱が停止される。
【0005】したがって、上述のような従来の電子レン
ジでは、食品の数量が増えると、ターンテーブルの回転
により、数量が1である場合に赤外線センサの視野に入
る部分よりも温度上昇の速い部分が、赤外線センサの視
野に入る場合があり、食品の検知温度が、見かけ上高く
なってしまうという問題があった。そして、食品の数量
が増え、その検知温度が見かけ上高くなってしまうと、
同じ仕上がり温度が設定されている場合でも、実際の仕
上がり温度は低くなるという問題を生じた。
【0006】このような問題を解消するためには、食品
の数量を検知し、食品の検知温度に対して、食品の数量
に応じた補正を行なえばよいと考えられる。
【0007】一方、赤外線センサを備えず、調理メニュ
ーに応じて加熱時間を変化させるタイプの従来の電子レ
ンジにおいても、食品の数量が増加すると、食品が加熱
されにくくなり、食品の実際の仕上がり温度が変化する
という問題があった。つまり、このようなタイプの電子
レンジにおいても、食品の数量を検知する必要があっ
た。
【0008】なお、従来の電子レンジの中には、食品の
数量を検知するために、重量センサを備えるものがあっ
たが、重量センサでは、容器の重量も食品の重量に含ま
れてしまうため、使用する容器によっては、食品の数量
を正確に検知できない場合があった。
【0009】本発明は、かかる実情に鑑み考え出された
ものであり、その目的は、加熱される食品の数量に関わ
らず、一定の仕上がり温度を実現できる加熱調理装置を
提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
かかる加熱調理装置は、食品を収納するための加熱室
と、前記加熱室内の食品を加熱する加熱手段と、前記食
品を前記加熱室内において所定の周期で移動させる食品
移動手段と、前記加熱室内で前記食品から放射される赤
外線を検知する赤外線検知手段と、前記所定の周期にわ
たり検知された赤外線についての極値の数から前記食品
の数量を決定し、前記決定された食品の数量に基づいて
前記加熱手段を駆動する制御手段とを含むことを特徴と
する。
【0011】請求項1に記載の発明によると、制御手段
により、所定の周期にわたって赤外線検知手段により検
知された赤外線についての極値の数から、食品の数量が
決定され、当該決定された食品の数量に基づいて加熱手
段が駆動される。
【0012】これにより、加熱調理装置において、容器
の重量に関わらず、食品の数量を検知することができ
る。したがって、食品の検知温度や加熱時間に対し、食
品の数量に応じた補正を行なうことができ、加熱される
食品の仕上がり温度を、その数量に関わらず一定にでき
る。
【0013】請求項2に記載の発明にかかる加熱調理装
置は、請求項1に記載の発明にかかる加熱調理装置の構
成に加えて、前記制御手段は、前記決定された食品の数
量が多くなるほど高い設定温度を決定し、前記検知され
た赤外線に基づいて、前記食品の温度を決定し、かつ、
前記決定した食品の温度が、前記設定温度となるまで、
前記食品を加熱するよう前記加熱手段を駆動することを
特徴とする。
【0014】請求項2に記載の発明によると、請求項1
に記載の発明にかかる加熱調理装置による作用に加え
て、制御手段により、決定された食品の数量が多くなる
ほど高い設定温度が決定され、赤外線検知手段により検
知された赤外線に基づいて食品の温度が決定され、か
つ、決定された食品の温度が設定温度となるまで食品が
加熱される。つまり、食品の数量が多いほど、制御手段
の決定する食品の温度が高くなるまで、食品の加熱が行
なわれる。
【0015】これにより、請求項1に記載の発明による
効果に加えて、赤外線検知手段により検知された赤外線
から決定される食品の温度に対して、食品の数量に応じ
た補正を加えることができる。
【0016】請求項3に記載の発明にかかる加熱調理装
置は、請求項1に記載の発明にかかる加熱調理装置の構
成に加えて、前記制御手段は、前記決定された食品の数
量が多くなるほど長い設定時間を決定し、かつ、前記設
定時間前記食品を加熱するよう前記加熱手段を駆動する
ことを特徴とする。
【0017】請求項3に記載の発明によると、請求項1
に記載の発明にかかる加熱調理装置による作用に加え
て、制御手段により、決定された食品の数量が多くなる
ほど長い設定時間が決定され、かつ、当該設定時間だけ
食品を加熱するよう加熱手段が駆動される。つまり、食
品の数量が多いほど、長い時間、加熱が行なわれる。
【0018】これにより、請求項1に記載の発明による
効果に加えて、加熱時間に、食品の数量に応じた補正を
加えることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施の形態の一例を説明する。また、図中、同一符号は、
同一または相当部分を示す。
【0020】図1は、本発明の一実施の形態である電子
レンジ100の斜視図である。また、図2は、図1の電
子レンジ100の内部構造を簡略化して示す断面図であ
る。なお、図1においては、電子レンジ100の内部構
造を説明するため、その外郭を覆う外装部、および、加
熱室17の上面の図示を省略している。
【0021】図1および図2を参照して、電子レンジ1
00は、加熱室17の側方に、赤外線センサ1を備えて
いる。これにより、赤外線センサ1は、食品31から放
射される赤外線25を、検知孔19を介して斜め上から
キャッチするように配置されている。
【0022】マグネトロン22は、加熱室17内にマイ
クロ波を供給する。マグネトロン22の下には、マグネ
トロン22に高電圧を供給するための高圧トランス33
が配置されている。また、加熱室17の上方には、食品
31を加熱するためのヒータ80が配置されている。冷
却ファン35は、マグネトロン22やヒータ80、ある
いは加熱室17の熱によって温度が上昇したその周辺機
器(赤外線センサ1を含む)を冷却するために設けられ
ている。
【0023】加熱室17の正面には、ドア15が取り付
けられている。また、その側方には、ユーザが調理メニ
ューを設定するための操作パネル34が取り付けられて
いる。そして、電子レンジ100の各機器を統括的に制
御する制御部90が、操作パネル34の背面に設けられ
ている。なお、制御部90は、マイクロコンピュータ
(マイコン)を含む。また、操作パネル34は、ユーザ
から入力された情報等を表示する表示部3を備えてい
る。
【0024】加熱室17の底部には、食品31を載置す
るためのターンテーブル18が備えられ、加熱室17の
底面下方には、ターンテーブル18を回転させるための
ターンテーブルモータ505が備えられている。
【0025】図3は、図1および図2に示した電子レン
ジ100の主要な電気的構成を示すブロック図である。
図3を参照して、電子レンジ100は、赤外線センサ1
と、ターンテーブルモータ505と、マグネトロン22
と、操作パネル34と、ヒータ80と、制御部90とを
備える。
【0026】電子レンジ100では、赤外線センサ1は
食品31が放射する赤外線を検知する。そして、制御部
90は、赤外線センサ1が検出した赤外線に基づいて、
食品31の温度を決定する。
【0027】ここで、赤外線センサ1が検出した赤外線
に基づいて制御部90が決定する食品31の温度(以
下、検知温度と略す)の、加熱時間の経過に伴う変化に
ついて説明する。
【0028】まず、図4に、ターンテーブル18上に1
つの食品が載置されている場合の、加熱時間の経過に伴
う検知温度の変化を示す。なお、1つの食品とは、たと
えば図2に示すように、ターンテーブル18上にある1
個のカップに入った牛乳である。また、1つの食品の別
の例としては、1本の徳利に入った酒や、1つの茶碗に
入ったご飯を挙げることもできる。
【0029】図4を参照して、加熱時間の経過に伴っ
て、検知温度は、ほぼ同程度に上昇している。これは、
このような場合にターンテーブル18が回転しても、食
品31と赤外線センサ1の相対位置がさほど変化せず、
赤外線センサ1によって赤外線を検出されることが可能
な領域(以下、赤外線センサ1の視野と略す)内にある
食品31の表面積および視野に入る高さ方向の位置がさ
ほど変化しないためである。なお、赤外線センサ1の視
野とは、言い換えれば、赤外線センサ1を頂点とし検知
孔19を含む錘形の内部の領域であって、加熱室17の
内部にある領域である。
【0030】次に、図5に、ターンテーブル18上に複
数の食品が載置されている場合の、加熱時間の経過に伴
う検知温度の変化を示す。
【0031】図5を参照して、加熱時間の経過に伴っ
て、検知温度は、まず、上昇した後、一定の周期で、上
昇と下降を繰り返しながら、全体的に上昇している。
【0032】これは、このような場合、ターンテーブル
18が1回転する間に、赤外線センサ1の視野内にある
食品の表面積および視野に入る高さ方向の位置が変化す
るからである。ここで、ターンテーブル18が1回転す
る間の、赤外線センサ1の視野内にある食品の表面積お
よび高さ方向の位置の変化について説明する。
【0033】まず、ターンテーブル18上に2個の食品
(食品31a,食品31b)が載置されている場合につ
いて、図6〜図9を用いて説明する。なお、図6〜図9
は、加熱室17の内部を上から見たものであり、図中9
9は、赤外線センサ1の視野である。また、図中99a
は、視野99がターンテーブル18によって切り取られ
る領域である。
【0034】食品31a,食品31bは、ターンテーブ
ル18が1回転する際、図6〜図9の状態を、順に取
る。なお、図6と図8の状態では、ターンテーブル18
が1回転する間で、視野99内にある食品31aおよび
食品31bの表面積は最も広くかつおよび高さ方向の位
置が最も高く、また、図7と図9の状態では、視野99
内にある食品31aおよび食品31bの表面積は最も狭
くかつ高さ方向の位置が最も低くなっている。
【0035】ここで、ターンテーブル18が1回転する
間、食品31aおよび食品31bの温度が変化しない場
合を仮定すると、ターンテーブル18が回転して、図6
から図7に状態が変化する際には、視野99内にある食
品31aおよび食品31bの表面積が減りかつ高さ方向
の位置が低くなることから、赤外線センサ1で検知され
る赤外線量が減少する。また、図7から図8に状態が変
化する際には、視野99内にある食品31aおよび食品
31bの表面積が増えかつ高さ方向の位置も高くなるこ
とから、赤外線センサ1で検知される赤外線量が増加す
る。同様に、図8から図9に状態が変化する際には、赤
外線センサ1で検知される赤外線量が減少し、図9から
図6に状態が変化する際には、赤外線センサ1で検知さ
れる赤外線量が増加する。なお、赤外線センサ1で検知
される赤外線量が増加すると、検知温度は上昇し、赤外
線量が減少すると、検知温度は下降する。つまり、ター
ンテーブル18上に2つの食品が載置されると、ターン
テーブル18の回転周期Tの間に、検知温度は、2つの
極大値(図6および図8の状態に相当)と2つの極小値
(図7および図9の状態に相当)を持つように変化す
る。さらに、食品31aおよび食品31bがマグネトロ
ン22により加熱されつづけていれば、制御部90が決
定する食品31aおよび食品31bの温度は、極大値と
極小値を持つように変化しながら、全体的には上昇する
と考えられる。
【0036】したがって、ターンテーブル18上に複数
の食品が載置された場合には、図5に示すように、上昇
と下降を繰り返しながら、全体的に上昇するのである。
なお、特に、ターンテーブル18上に2つの食品が載置
された場合の、ターンテーブル18の回転周期Tにわた
る検知温度の変化を、図5から一部分のみ拡大して、図
10(a)に示す。図10(a)では、最初の極大値が
図6の状態に、最初の極小値が図7の状態に、2番目の
極大値が図8の状態に、2番目の極小値が図9の状態
に、それぞれ相当する。
【0037】また、ターンテーブル18上に3つの食品
が載置された場合、4つの食品が載置された場合につい
て、それぞれ、図10(b)、図10(c)に、回転周
期Tにわたる検知温度の変化を示す。食品が3つであっ
ても4つであっても、検知温度は、上昇と下降を繰り返
しながら、全体的に上昇している。なお、食品が3つの
場合には、3つの極大値と極小値があり(図10(b)
参照)、食品が4つの場合には、4つの極大値と極小値
がある(図10(c)参照)。つまり、ターンテーブル
18上にn個の食品が載置された場合、検知温度は、上
昇と下降を繰り返しながら全体的に上昇し、かつ、時間
Tの間に、n個の極大値と極小値を持つよう変化すると
考えられる。
【0038】このことを利用して、本実施の形態の電子
レンジ100において、制御部90は、時間Tの間の検
知温度の極大値または極小値の数に基づいて、ターンテ
ーブル18上に載置された食品の数を検知している。
【0039】電子レンジ100では、予め設定されてい
る調理メニューの中に、マグネトロン22によって加熱
を行なう、「酒のかん」メニューと「牛乳のあたため」
メニューを含む。そして、制御部90は、上述のように
検知した食品の数に従って、両メニューでの、食品の設
定温度を決定している。なお、これらのメニューを実行
している際に、検知温度が設定温度に達した時点で、制
御部90は、マグネトロン22による加熱を停止する。
【0040】以下に、これらのメニューにおける制御部
90の動作を、図11を用いて説明する。ユーザにより
加熱を開始する旨が入力されると、制御部90は、まず
S1で、高圧トランス33に通電し、マグネトロン22
による加熱を開始する処理を行なう。
【0041】次に、S2で、ターンテーブル18の回転
周期Tにおける検知温度の極値(極大値または極小値の
いずれか)の発生回数を検出する処理を行なう。
【0042】そして、発生回数が、1回以下であれば食
品の数が1であるとしてS3に、2回であれば食品の数
が2であるとしてS4に、3回であれば食品の数が3で
あるとしてS5に、4回以上であれば食品の数が4以上
であるとしてS6に、それぞれ進み、設定温度を、それ
ぞれD1 〜D4 に設定して、S7に進む。なお、設定温
度D1 〜D4 は、D1 <D2 <D3 <D4 である。
【0043】S7では、赤外線センサ1が検知した赤外
線の量から、検知温度を決定する処理を行ない、S8に
進む。なお、S7における検知温度の決定は、赤外線セ
ンサ1が一定時間(たとえば1秒間)検知した赤外線の
量の平均値に基づいて行なわれる。
【0044】S8では、S7で決定した検知温度が、S
3〜S6のいずれかで設定した設定温度に達したか否か
が判断され、設定温度に達していなければS7に戻り、
達していればS9に進む。つまり、検知温度が設定温度
に達するまで、S7とS8の処理が繰り返される。そし
て、S9では、高圧トランス33への通電を停止するこ
とによりマグネトロン22による加熱を停止して、処理
を終了する。
【0045】以上説明した本実施の形態では、マグネト
ロン22により、加熱室内の食品を加熱する加熱手段が
構成されている。また、食品31を載置され、回転周期
Tで回転するターンテーブル18により、食品を加熱室
内において所定の周期で移動させる食品移動手段が構成
されている。また、食品31が放射する赤外線をキャッ
チする赤外線センサ1により、加熱室内で食品から放射
される赤外線を検知する赤外線検知手段が構成されてい
る。そして、図11に示した各処理を実行する制御部9
0により、所定の周期にわたって検知された赤外線につ
いての極値の数から食品の数量を決定し、前記決定され
た食品の数量に基づいて前記加熱手段を駆動する制御手
段が構成されている。
【0046】なお、制御部90が図11に示した各処理
を実行することおよび設定温度D1〜D4 がD1 <D2
<D3 <D4 の関係にあることにより、制御手段が、決
定された食品の数量が多くなるほど高い設定温度を決定
し、検知された赤外線に基づいて食品の温度を決定し、
かつ、決定した食品の温度が設定温度となるまで食品を
加熱するよう加熱手段を駆動する旨が開示されている。
【0047】なお、本実施の形態において、制御部90
は、食品の数に従って、設定温度の代わりに、加熱時間
を決定してもよい。この場合の制御部90の処理を図1
2に示す。
【0048】まずSA1で、S1と同様に、加熱を開始
し、SA2で、S2と同様に、極値の発生回数を検出す
る。そして、極値の発生回数が1回以下であるとSA3
で加熱時間をT1 に、2回であるとSA4で加熱時間を
2 に、3回であるとSA5で加熱時間をT3 に、4回
以上であるとSA6で加熱時間をT2 に、それぞれ設定
し、SA7に進む。なお、加熱時間T1 〜T4 は、T1
<T2 <T3 <T4 の関係にある。
【0049】SA7では、SA1で加熱を開始してか
ら、SA3〜SA6のいずれかで設定した加熱時間が経
過したか否かが判断し、経過したと判断するまでSA7
の処理を繰り返す。そして、経過したと判断すると、S
A8に進む。SA8では、S9と同様に加熱を停止さ
せ、処理を終了する。
【0050】この変形例により、制御手段が、決定され
た食品の数量が多くなるほど長い設定時間を決定し、か
つ、設定時間だけ食品を加熱するよう加熱手段を駆動す
る旨が開示されている。なお、SA3〜SA6のいずれ
かで設定される加熱時間T1〜T4 のいずれかにより、
設定時間が構成されている。
【0051】以上、図12を用いて説明した制御が行な
われると、電子レンジ100において、重量センサを用
いることなく、食品31の数量が検知できる。そして、
食品31の数量が検知できるため、食品31の数量に応
じた加熱時間が決定される。なお、従来の電子レンジ
に、食品の加熱の進行度を湿度センサで検知し、湿度セ
ンサの出力に応じて加熱時間を決定するものがあった。
しかし、このような電子レンジでは、食品の仕上がり温
度を、食品が蒸気をあまり発しない温度とした場合、加
熱時間の設定が行なえない。一方、電子レンジ100に
おいて図12を用いた制御を行なえば、このような場合
でも、食品31の数量に応じた、つまり、好ましい加熱
時間を決定することができる。
【0052】次に、本発明の効果を説明すべく、電子レ
ンジ100が図11を用いて説明した制御を行なった際
の効果について説明する。
【0053】表1は、電子レンジ100における「酒の
かん」(表1中「酒」)と「牛乳あたため」(表1中
「牛乳」)の各自動メニューで加熱を行なった場合の温
度測定値表である。なお、表1中で、「実施例」とは、
制御部90が図11に示すように、検知した食品の数に
従って設定温度を変更して加熱を行なった場合を意味す
る。また、「比較例」とは、各々の自動メニューについ
て、電子レンジ100の制御部90に予め設定されてい
る設定温度を、食品の数が変わっても変更することな
く、加熱を行なった場合を意味する。そして、表1で
は、電子レンジ100で、食品の個数(酒のかんであれ
ば、徳利の本数。牛乳あたためであれば、カップの杯
数。)を変更して加熱を行なった場合の、各個数におけ
る実際の仕上がり温度を示し、また、当該仕上がり温度
の下に設定温度を示した。ここで、実際の仕上がり温度
とは、加熱後に、酒または牛乳を攪拌して測定した測定
温度である。
【0054】
【表1】
【0055】まず、「酒のかん」の場合について説明す
る。表1を参照して、実施例では、酒の入った徳利が1
本であると判断されると、制御部90で検知される検知
温度が45℃になるまで加熱が行なわれる。また、酒の
入った徳利が2本であると判断されると、制御部90で
検知される検知温度が60℃になるまで加熱が行なわれ
る。さらに、酒の入った徳利が3本であると判断される
と、制御部90で検知される検知温度が70℃になるま
で加熱が行なわれる。そして、酒の入った徳利が4本で
あると判断されると、制御部90で検知される検知温度
が75℃になるまで加熱が行なわれる。
【0056】そして、このように加熱すると、酒の攪拌
後の測定温度は、徳利1本の場合の測定温度は55℃、
徳利2本の場合の平均測定温度は53.7℃、徳利3本
の場合の平均測定温度は54.9℃、徳利4本の場合の
平均測定温度は52.7℃となった。
【0057】一方、比較例では、徳利の本数に関わらず
設定温度は常に45℃であり、徳利1本の場合の測定温
度は56.1℃、徳利2本の場合の平均値平均測定温度
は46.2℃、徳利3本の場合の平均測定温度は37.
9℃、徳利4本の場合の平均測定温度は36.5℃とな
った。よって、比較例では、徳利の本数が増加しても設
定温度が一定であるので、徳利の本数が増加するほど実
際の仕上がり温度は低くなってしまうという傾向があ
る。
【0058】一方、実施例では、徳利の本数が増加して
も、自動的に、それに応じて高く設定された設定温度で
加熱されるので、実際の仕上がり温度は徳利の本数によ
ってほとんど変化しない。したがって、徳利の本数に関
わらず、酒を常に最適な温度に温めることができる。
【0059】次に、「牛乳あたため」の場合について説
明する。表1を参照して、実施例では、牛乳の入ったカ
ップが1杯であると判断されると、制御部90で検知さ
れる検知温度が46℃になるまで加熱が行なわれる。ま
た、牛乳の入ったカップが2杯であると判断されると、
制御部90で検知される検知温度が66℃になるまで加
熱が行なわれる。さらに、牛乳の入ったカップが3杯で
あると判断されると、制御部90で検知される検知温度
が75℃になるまで加熱が行なわれる。そして、牛乳の
入ったカップが4杯であると判断されると、制御部90
で検知される検知温度が80℃になるまで加熱が行なわ
れる。
【0060】そして、このように加熱すると、牛乳の攪
拌後の測定温度は、カップ1杯の場合の測定温度は5
6.4℃、カップ2杯の場合の平均測定温度は56.2
℃、カップ3杯の場合の平均測定温度は56.0℃、カ
ップ4杯の場合の平均測定温度は56.0℃となった。
【0061】一方、比較例では、カップの杯数に関わら
ず設定温度は常に50℃であり、カップ1杯の場合の測
定温度は63.0℃、カップ2杯の場合の平均測定温度
は43.2℃、カップ3杯の場合の平均測定温度は3
8.1℃、カップ4杯の場合の平均測定温度は31.0
℃となった。よって、比較例では、カップの杯数が増加
しても設定温度が一定であるので、カップの杯数が増加
するほど実際の仕上がり温度は低くなってしまうという
傾向がある。
【0062】一方、実施例では、カップの杯数が増加し
ても、自動的に、それに応じて高く設定された設定温度
で加熱が行なわれるので、実際の仕上がり温度はカップ
の杯数によってほとんど変化しない。したがって、カッ
プの杯数に関わらず、牛乳を常に最適な温度にあたため
ることができる。
【0063】つまり、図11を用いて説明した制御を行
なうことにより、本実施の形態の電子レンジ100は、
加熱される食品の数量に関わらず、食品において一定の
仕上がり温度を実現できる。
【0064】今回開示された実施の形態は、すべての点
で例示であって制限的なものではないと考えられるべき
である。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明で
はなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範
囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれ
ることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である電子レンジの斜視
図である。
【図2】図1の電子レンジの内部構造を簡略化して示す
断面図である。
【図3】図1および図2に示した電子レンジの主要な電
気的構成を示すブロック図である。
【図4】図1の電子レンジのターンテーブル上に1つの
食品が載置されている場合の、加熱時間に対する検知温
度を示す図である。
【図5】図1の電子レンジのターンテーブル上に複数の
食品が載置されている場合の、加熱時間に対する検知温
度を示す図である。
【図6】図1の電子レンジのターンテーブル上に載置さ
れた2個の食品を、赤外線センサの視野とともに示す図
である。
【図7】図1の電子レンジのターンテーブル上に載置さ
れた2個の食品を、赤外線センサの視野とともに示す図
である。
【図8】図1の電子レンジのターンテーブル上に載置さ
れた2個の食品を、赤外線センサの視野とともに示す図
である。
【図9】図1の電子レンジのターンテーブル上に載置さ
れた2個の食品を、赤外線センサの視野とともに示す図
である。
【図10】図1の電子レンジのターンテーブル上に複数
の食品が載置された場合の、ターンテーブルの回転周期
Tの間の検知温度の変化を示す図である。
【図11】図1の電子レンジにおいて、調理メニューに
よる加熱が行なわれる際の制御部の動作を示す図であ
る。
【図12】図11における制御部の動作の変形例を示す
図である。
【符号の説明】
1 赤外線センサ 18 ターンテーブル 19 検知孔 22 マグネトロン 31 食品 90 制御部
フロントページの続き (72)発明者 小西 千鶴子 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品を収納するための加熱室と、 前記加熱室内の食品を加熱する加熱手段と、 前記食品を前記加熱室内において所定の周期で移動させ
    る食品移動手段と、 前記加熱室内で前記食品から放射される赤外線を検知す
    る赤外線検知手段と、 前記所定の周期にわたり検知された赤外線についての極
    値の数から前記食品の数量を決定し、前記決定された食
    品の数量に基づいて前記加熱手段を駆動する制御手段と
    を含む、加熱調理装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、 前記決定された食品の数量が多くなるほど高い設定温度
    を決定し、 前記検知された赤外線に基づいて、前記食品の温度を決
    定し、かつ、 前記決定した食品の温度が、前記設定温度となるまで、
    前記食品を加熱するよう前記加熱手段を駆動する、請求
    項1に記載の加熱調理装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、 前記決定された食品の数量が多くなるほど長い設定時間
    を決定し、かつ、 前記設定時間前記食品を加熱するよう前記加熱手段を駆
    動する、請求項1に記載の加熱調理装置。
JP14927498A 1998-05-29 1998-05-29 加熱調理装置 Pending JPH11337074A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14927498A JPH11337074A (ja) 1998-05-29 1998-05-29 加熱調理装置
GB9912331A GB2337832B (en) 1998-05-29 1999-05-26 Cooking appliance that can detect temperature of foodstuff using infrared sensor
US09/320,267 US6121596A (en) 1998-05-29 1999-05-27 Cooking appliance than can detect temperature of foodstuff using infrared sensor
KR1019990019374A KR100366174B1 (ko) 1998-05-29 1999-05-28 적외선 센서를 이용하여 식품의 온도를 검지할 수 있는 가열 조리 장치
CNB991069498A CN1165712C (zh) 1998-05-29 1999-05-31 可以使用红外线传感器检测食品的温度的加热调理装置

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JP14927498A JPH11337074A (ja) 1998-05-29 1998-05-29 加熱調理装置

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