JP3540714B2 - 調理器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子レンジ等の調理器に関し、特に、赤外線センサを備え、当該赤外線センサの検出出力に基づいて加熱調理が実行される調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子レンジ等の調理器には、赤外線センサを備えるものがあった。赤外線センサは、視野内から発する全ての赤外線量を検出することにより、視野内の物体の温度に応じた情報を出力することができる。そして、調理器において、赤外線センサは、加熱室内に視野を有し、該視野内に被加熱物を含むことにより、被加熱物の温度に関する情報を出力していた。これにより、従来の調理器では、被加熱物の温度を検出することができ、被加熱物の温度に応じて、加熱動作を制御することができた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、調理器では、赤外線センサの視野の中に、被加熱物だけでなく、加熱室の壁面も含まれる。つまり、赤外線センサは、視野内の食品より発せられる赤外線に加えて、加熱室壁面より発せられる赤外線も検出する。このことから、加熱室の壁面の温度が極端に高い場合や低い場合であって、赤外線センサの視野の範囲に比べて小さい食品が加熱室内に載置された場合、当該食品の温度を検出しようとすると、赤外線センサは加熱室の壁面の温度を多く検出してしまうため、赤外線センサの検出出力に比較的大きな誤差が含まれることになる。
【0004】
なお、従来の調理器では、上述したように、赤外線センサの検出出力に基づいて検出された温度に応じて、加熱動作が制御されていた。つまり、従来の調理器では、加熱室の壁面の温度が極端に高い場合や低い場合には、比較的誤差を多く含んだ検出温度に応じて加熱制御が行なわれ、適切に被加熱物を調理できない場合があるという問題があった。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、加熱室の温度に関わらず、被加熱物を適切に加熱できる調理器を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の加熱調理装置は、被加熱物を収容する加熱室と、前記加熱室内の被加熱物を加熱する加熱手段と、前記加熱室内に視野を有し、前記視野内の赤外線量を検出する赤外線センサと、前記視野を移動できる視野移動手段と、前記赤外線センサの検出出力に応じた前記視野内の温度を検出する温度検出手段と、前記視野移動手段を駆動して、前記加熱室の底板の前記被加熱物を載置していないと考えられる位置へ視野を移動して、前記記赤外線センサの検出出力に応じた温度を検出する非接触部分温度検出手段と、前記加熱手段の加熱動作を制御すると共に、前記温度検出手段の検出温度が所定の温度に到達したときに前記加熱手段の加熱動作を終了させる加熱制御手段とを含み、前記加熱制御手段は、前記非接触部分温度検出手段によって検出された温をあらかじめ設定したしきい値と比較し、比較の結果に応じて前記所定の温度に補正を加えることを特徴とする。
【0007】
本発明によると、加熱制御手段は、所定の温度に、加熱室の底板の前記被加熱物を載置していないと考えられる位置の温度に応じて補正を加えて、加熱手段の加熱動作の制御に利用する。なお、加熱室の底板の前記被加熱物を載置していないと考えられる位置の温度は、視野移動手段が駆動されることにより、検出される。
【0008】
したがって、調理器において、加熱手段の加熱動作に対する制御に、加熱室の温度に応じた補正が加えられる。このため、加熱室の温度に関わらず、被加熱物を適切に加熱できるようになる。
【0012】
また、本発明に従った調理器は、前記非接触部分温度検出手段は、少なくとも2点の位置に同時に前記被加熱物が載置されないと考えられる3点の位置の温度を検出し、値の近い2点位置の温度から前記加熱室の底板の前記被加熱物を載置していないと考えられる位置の温度として検出することが好ましい。
【0013】
これにより、前記非接触部分温度検出手段の働きにより、前記加熱室の底板の前記被加熱物を載置していないと考えられる位置の温度は、少なくとも2点の位置に同時に前記被加熱物が載置されないと考えられる3点の位置の温度を検出し、値の近い2点位置の温度から検出される。
【0014】
したがって、加熱手段の加熱動作に対する制御に加えられる加熱室の温度に応じた補正が、より適正なものされる。
【0015】
また、本発明に従った調理器は、前記非接触部分温度検出手段は、前記基準温度を、前記加熱手段の加熱動作の開始時に検出することが好ましい。
【0016】
これにより、基準温度が加熱手段の加熱動作の最中に検出される場合よりも、より早く、加熱手段の加熱動作に対する制御に加えられる加熱室の温度に応じた補正内容を決定できる。また、基準温度が、加熱開始よりも先に検出される場合よりも、より、補正の対象となる加熱動作が実行されている条件に近い条件で、基準温度を検出できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0018】
1.電子レンジの構成
図1は、本発明の一実施の形態である電子レンジの斜視図である。
【0019】
図1を参照して、電子レンジ1は、主に、本体2と、ドア3とからなる。本体2は、その外郭を、外装部4に覆われている。また、本体2の前面には、ユーザが、電子レンジ1に各種の情報を入力するための操作パネル6が備えられている。なお、本体2は、複数の脚8に支持されている。
【0020】
ドア3は、下端を軸として、開閉可能に構成されている。ドア3の上部には、把手3aが備えられている。図2に、ドア3が開状態とされたときの電子レンジ1を左前方より見た、電子レンジ1の部分的な斜視図を示す。
【0021】
本体2の内部には、本体枠5が備えられている。本体枠5の内部には、加熱室10が設けられている。加熱室10の右側面上部には、孔10aが形成されている。孔10aには、加熱室10の外側から、検出経路部材40が接続されている。加熱室10の底面には、底板9が備えられている。
【0022】
図3に、外装部4を外した状態にある電子レンジ1を右上方から見た、電子レンジ1の斜視図を示す。図4に、図1のIV−IV線に沿う矢視断面図を示す。また、図5に、図1のV−V線に沿う矢視断面図を示す。また、図6は、電子レンジ1の制御ブロック図である。
【0023】
図3〜図6を参照して、孔10aに接続された検出経路部材40は、開口を有し、当該開口を孔10aに接続された箱形状を有している。なお、検出経路部材40の、当該箱形状の底面には、赤外線センサ7が取付けられている。赤外線センサ7は、赤外線をキャッチするための検出孔21が設けられている。そして、検出経路部材40を構成する箱形状の底面上であって、赤外線センサ7の検出孔21に対向する部分には、検出窓11が形成されている。
【0024】
外装部4の内部には、加熱室10の右下に隣接するように、マグネトロン12が備えられている。また、加熱室10の下方には、マグネトロン12と本体枠5の下部を接続させる導波管19が備えられている。マグネトロン12は、導波管19を介して、加熱室10に、マイクロ波を供給する。
【0025】
また、本体枠5の底部と底板9の間には、回転アンテナ15が備えられている。導波管19の下方には、アンテナモータ16が備えられている。回転アンテナ15とアンテナモータ16とは、軸15aで接続されている。そして、アンテナモータ16が駆動することにより、回転アンテナ15が回転する。
【0026】
加熱室10内では、底板9上に、食品が載置される。マグネトロン12の発したマイクロ波は、導波管19を介し、回転アンテナ15によって攪拌されつつ、加熱室10内に供給される。これにより、底板9上の食品が加熱される。
【0027】
また、加熱室10の後方には、ヒータユニット130が備えられている。ヒータユニット130には、ヒータ13、および、ヒータ13の発する熱を加熱室10内に効率よく送るためのファン13aが収納されている。なお、加熱室10の上方にも、ヒータ14が備えられている。
【0028】
電子レンジ1には、当該電子レンジ1の動作を全体的に制御する制御手段90が備えられている。制御手段90には、操作パネル6および赤外線センサ7からの検出出力が入力される。また、制御手段90は、マグネトロン12、ヒータ13,14、ファン13aおよびアンテナモータ16の動作を制御する。さらに、制御手段は、後述するX方向回動モータ23およびY方向回動モータ25の動作も制御する。
【0029】
制御手段90には、温度検出手段91と非接触部分温度検出手段92が含まれる。温度検出手段91および非接触部分温度検出手段92には、赤外線センサ7の検出出力が入力される。
【0030】
温度検出手段91は、赤外線センサ7の検出出力に応じて、該赤外線センサ7の視野内の物体の温度を検出する。
【0031】
非接触部分温度検出手段92は、赤外線センサ7の検出出力に応じて、加熱室10内の底部または底板9の食品が載置されていない部分の温度(後述する棚温度T0 )を検出する。また、非接触部分選出手段93を含む。
【0032】
制御手段90は、基本的には、食品の温度が、設定温度Tf に到達したと判断すると、マグネトロン12による加熱を停止させる。ただし、制御回路90は、棚温度T0 の値によっては、設定温度Tf に補正を加える。なお、制御手段90が補正を加える態様は、後述する加熱調理処理の内容として、説明する。
【0033】
2.赤外線センサの視野
赤外線センサ7は、視野を有する。そして、電子レンジ1では、加熱室10の底面に対して、X軸およびY軸が設定されている。赤外線センサ7の視野は、このX軸方向およびY軸方向に、移動させることができる。
【0034】
赤外線センサ7には、X方向回動部材22とY方向回動部材24とが取付けられている。また、赤外線センサ7には、X方向回動モータ23とY方向回動モータ25とが取付けられている。X方向回動部材22は、X方向回動モータ23が駆動することにより、赤外線センサ7の視野を、X軸方向に移動させる。また、Y方向回動部材24は、Y方向回動モータ25が駆動することにより、赤外線センサ7の視野を、Y軸方向に移動させる。X方向回動部材22およびY方向回動部材24は、本発明の視野移動手段に相当する。
【0035】
これにより、赤外線センサ7は、加熱室10の底面のほぼ全域を、視野70の中に含むことができる。図4および図5において、加熱室10内で視野が移動する最大範囲を総視野700として示している。つまり、特に図4を参照して、視野は、X軸方向に、検出窓11を頂点とし、底板9を底辺とし、頂角の角度がθである三角形を描くように移動する。また、特に図5を参照して、視野は、Y軸方向に、検出窓11を頂点とし、底板9を底辺とし、頂角の角度がαである三角形を描くように移動する。
【0036】
図7に、赤外線センサ7の視野が加熱室10の中央付近に位置している状態にある電子レンジ1を示す。なお、図7(a)は、図1のIV−IV線に沿う断面を模式的に示す図であり、図7(b)は、図7(a)に示す加熱室10の底板9を、赤外線センサ7から、つまり、右斜め上方から見た図である。また、図7(b)には、底板9と赤外線センサ7を真上から見たときの位置関係がより容易に理解されるように、破線で、赤外線センサ7および検出経路部材40が示されている。赤外線センサ7は、底板9よりも上方に、かつ、底板9よりも右方に、備えられている。加熱室10内には、被加熱物50として、1本の徳利が置かれている。図7では、赤外線センサ7の視野は、視野70として示されている。
【0037】
視野70を右斜め上方から見た場合、その外形は楕円となる。視野70の中には、斜線で示す範囲である底面部70aと、白抜きで示す範囲である被加熱物部50aとが含まれる。底面部70aは、視野70が被加熱物50で遮られることなく底板9上に投影される部分である。被加熱物部50aは、視野70が被加熱物50で遮られる部分である。したがって、赤外線センサ7の検出出力のうち、底面部70a内の赤外線量は、底板9上の温度を反映する量であり、被加熱物部50a内の赤外線量は、被加熱物50の温度を反映する量である。
【0038】
図8に、底板9の平面図を示す。なお、図8には、底板9上における総視野700も示されている。総視野700の内側には、赤外線センサ7の視野の位置を制御する際に利用される格子が記載されている。赤外線センサ7の視野は、その中心が、格子内の上に位置するように、その位置を制御される。また、図8には、図7(b)と同様に、底板9と赤外線センサ7を真上から見たときの位置関係がより容易に理解されるように、破線で、赤外線センサ7および検出経路部材40が示されている。
【0039】
底板9上では、赤外線センサ7の視野は、総視野700として示された、底板9の右方から左方に広がる領域内のいずれかに位置することができる。なお、底板9上では、総視野700は、赤外線センサ7から左方に広がる放射線形状であって、赤外線センサ7付近を一部除いた形状を有している。
【0040】
総視野700内には、P1 ,P2 ,P3 の3点が示されている。この3点は、底板9において、通常載置される被加熱物の中のいかなる形状の被加熱物が載置された場合であっても、当該3点の中の少なくとも2点の上には同時に被加熱物が載置されないであろうと考えられる位置に配置されている。
【0041】
電子レンジ1では、底板9上に載置された食品を、赤外線センサ7の視野内に入れ、赤外線センサ7の検出出力に基づいて当該食品の温度を検出することにより、当該食品に対する加熱動作を自動的に停止させている。そして、電子レンジ1では、後述するように、赤外線センサ7の検出出力に、底板9の温度に対応して、補正がかけられる。このときの、底板9の温度が、P1 ,P2 ,P3 の3点の中の2点の温度に基づいて、決定される。
【0042】
1 ,P2 は、それぞれ、底板9上の、加熱室10内の手前側に位置する部分であって、左右両端付近に配置されている。なお、P2 は、赤外線センサ7の視野の制御を容易にするために、底板9上に存在する総視野700の手前側の端部上であって最も左側にある格子の上に位置している。また、P3 は、総視野700の内部であって、加熱室10の奥側であって、左右方向では中央付近に、位置している。
【0043】
3.加熱調理処理
次に、電子レンジ1の制御手段90によって実行される加熱調理処理について説明する。なお、制御手段90とは、電子レンジ1の動作を全体的に制御する手段であって、マイクロコンピュータを含むものである。また、加熱調理処理とは、電子レンジ1において自動調理が行なわれる際に実行される処理である。
【0044】
電子レンジ1では、たとえば、表1に示すような5種類の調理メニューに従った自動調理を行なうことができる。
【0045】
【表1】
Figure 0003540714
【0046】
なお、各調理メニューの調理内容は、表1に挙げた通りである。また、α等の各種のしきい値および補正値については、後述する。
【0047】
図9および図10に、加熱調理処理のフローチャートを示す。
制御手段90は、まず、S1で、自動調理による加熱開始を要求する操作があったか否かを判断する。そして、当該操作があったと判断すると、S2に進む。
【0048】
そして、S2では、制御手段90は、マグネトロン12による加熱動作を開始させて、S3に進む。
【0049】
S3では、制御手段90は、加熱コースに応じて、Tf 、α、β、a、bの値を決定して、S4に進む。なお、加熱コースとは、調理メニュー毎に設定されるコースである。つまり、S3において、加熱コースに応じて、とあるのは、調理メニューに応じて、ということでもある。
【0050】
f とは、現在実行されている調理メニューに対して定められている設定温度である。また、設定温度とは、加熱を終了すべき温度である。設定温度は、調理メニュー毎に独立して設定されるものである。そして、赤外線センサ7の検出出力に基づいて検出された温度として、設定温度が検出されると、視野の移動と共に、マグネトロン12による加熱も終了される。なお、設定温度には、原則としてTf が設定されるが、電子レンジ1では、場合によっては、Tf に補正が加えられる。
【0051】
αとは、設定温度に補正を加えるか否かを判断する際の、底板9の食品を載置されていない部分の温度(上述した「棚温度」)についての高温側のしきい値である。また、aとは、この場合の補正値である。つまり、電子レンジ1では、棚温度がα以上であれば、設定温度として、Tf にaだけ補正を加えられたものが設定される。
【0052】
一方、βとは、設定温度に補正を加えるか否かを判断する際の、棚温度についての低温側のしきい値である。また、bとは、この場合の補正値である。つまり、電子レンジ1では、棚温度がβを下回れば、設定温度として、Tf にbだけ補正を加えられたものが設定される。
【0053】
そして、電子レンジ1において、各調理メニューについてのα、β、a、bの値は、それぞれ表1に挙げられている。なお、bについては、設定温度を下げるための補正値であるため、表1では、「−b」として、負の値で示している。
【0054】
再度図9を参照して、S4では、制御手段90は、棚温度T0 を検出し、S5に進む。具体的には、棚温度T0 は、次のようにして検出される。
【0055】
まず、非接触部分温度検出手段92が、赤外線センサ7の検出出力に基づいて、図8に示したP1 ,P2 ,P3 の3点の温度を決定する。次に、非接触部分選出手段93が、該検出された3点の温度の中で、値の近い2点の温度を選出する。そして、非接触部分温度検出手段92が、該選出された2点の温度を平均する。この平均されたものが棚温度T0 とされる。つまり、棚温度T0 は、非接触部分温度検出手段92により、検出される。
【0056】
S5では、制御手段90は、棚温度T0 がα以上であるか否かを判断する。α以上でると判断すれば、S6に進み、αよりも低い値であると判断すると、S9に進む。
【0057】
S6では、制御手段90は、食品温度Tx を検出し、S7に進む。食品温度Tx とは、図7に示したように、赤外線センサ7の視野内に食品が含まれていると考えられるときに、温度検出手段91が、赤外線センサ7の検出出力に基づいて決定した温度である。
【0058】
なお、加熱室10内のどこに視野を移動させれば、赤外線センサ7の視野内に食品が含まれるかは、たとえば、温度検出手段91が、赤外線センサ7の視野を総視野700(図8参照)の中で移動させた際の、赤外線センサ7の検出出力に基づいて、決定することができる。
【0059】
S7では、食品温度Tx が(Tf +a)に到達しているか否かを判断する。到達していると判断すると、S16で加熱動作を終了させて、加熱調理処理を終了させる。
【0060】
一方、食品温度Tx が(Tf +a)に到達していないと判断すると、制御手段90は、S8で、S2で加熱動作を開始させてから、電子レンジ1において予め定められた最長調理時間が経過しているか否かを判断する。最長調理時間とは、一回の加熱調理で連続してその時間を越えて加熱を行なうべきではないとされる時間である。なお、最長調理時間として、調理メニュー毎に異なる時間が設定されていてもよい。そして、最長調理時間が経過していないと判断すれば、S6に戻り、経過していると判断すれば、S16で加熱動作を終了させて、加熱調理処理を終了させる。
【0061】
ここまでの処理の流れでは、棚温度T0 がα以上である場合、食品温度Tx が(Tf +a)に到達しているか否かによって、加熱動作を停止するか否かが判断される。つまり、棚温度T0 がα以上である場合、設定温度がTf から(Tf +a)に補正されたことになる。
【0062】
一方、S5で棚温度T0 がα未満であると判断すると、制御手段90は、S9で、棚温度T0 がα未満であってβ以上であるか否かを判断する。そして、α未満でかつβ以上であると判断すればS10に進み、β未満であると判断するとS13に進む。
【0063】
S10で、制御手段90は、食品温度Tx を検出し、S11に進む。
S11では、食品温度Tx がTf に到達しているか否かを判断する。到達していると判断すると、S16で加熱動作を終了させて、加熱調理処理を終了させる。
【0064】
一方、食品温度Tx がTf に到達していないと判断すると、制御手段90は、S12で、S2で加熱動作を開始させてから最長調理時間が経過しているか否かを判断する。経過していないと判断すれば、S10に戻り、経過していると判断すれば、S16で加熱動作を終了させて、加熱調理処理を終了させる。
【0065】
S9〜S12の処理の流れでは、棚温度T0 がα未満でありかつβ以上である場合、食品温度Tx がTf に到達しているか否かによって、加熱動作を停止するか否かが判断される。つまり、棚温度T0 がα未満でありかつβ以上である場合、設定温度はTf のままとされ、補正を加えられないことになる。
【0066】
一方、S9で棚温度T0 がβ未満であると判断すると、制御手段90は、S13で、食品温度Tx を検出し、S14に進む。S14では、食品温度Tx が(Tf −b)に到達しているか否かを判断する。到達していると判断すると、S16で加熱動作を終了させて、加熱調理処理を終了させる。
【0067】
一方、食品温度Tx が(Tf −b)に到達していないと判断すると、制御手段90は、S15で、S2で加熱動作を開始させてから最長調理時間が経過しているか否かを判断する。経過していないと判断すれば、S13に戻り、経過していると判断すれば、S16で加熱動作を終了させて、加熱調理処理を終了させる。
【0068】
S13〜S15の処理の流れでは、棚温度T0 がβ未満である場合、食品温度Tx が(Tf −b)に到達しているか否かによって、加熱動作を停止するか否かが判断される。つまり、棚温度T0 がβ未満である場合、設定温度はTf から(Tf −b)に補正されたことになる。
【0069】
再び表1を参照すると、調理メニューによっては、βおよびbの値を設定されていない場合がある。この場合は、S9およびS13〜S15の各処理は省略される。
【0070】
また、表2〜表5として、表1に挙げられた各数値が用いられて各調理メニューの加熱調理処理が実行されたときの、棚温度T0 と設定温度Tf に対する補正値が対応付けた表を示す。
【0071】
【表2】
Figure 0003540714
【0072】
【表3】
Figure 0003540714
【0073】
【表4】
Figure 0003540714
【0074】
【表5】
Figure 0003540714
【0075】
つまり、たとえば、調理メニューとして「牛乳あたため」が選択され、加熱調理処理が実行された場合について考察する。この場合、棚温度T0 が10℃未満であれば、設定温度はTf から5℃低くした温度にされるよう補正がなされる。また、棚温度T0 が10℃以上50℃未満であれば、設定温度には補正が加えられずTf のままとされる。そして、棚温度T0 が50℃を越えれば、設定温度はTf から6℃高くした温度にされるよう補正がなされる。
【0076】
4.変形例
以上説明した本実施の形態では、棚温度T0 は、図8に示したP1 ,P2 ,P3 の3点の温度を、赤外線センサ7の検出出力に基づいて決定していた(S4参照)。
【0077】
なお、電子レンジ1において、底板9上のP1 ,P2 ,P3 の3点に、温度センサを配置し、当該温度センサの検出出力に基づいて、棚温度T0 を検出してもよい。このような電子レンジ1の変形例の制御ブロック図を、図11に示す。
【0078】
電子レンジ1の変形例では、P1 ,P2 ,P3 の3点に、温度センサ101,102,103がそれぞれ配置される。温度センサ101,102,103の検出出力は、非接触部分温度検出手段92に入力される。
【0079】
本変形例では、制御手段90は、図9および図10を用いて説明した加熱調理処理のS4で、赤外線センサ7の検出出力ではなく、温度センサ101,102,103の検出出力に基づいて、P1 ,P2 ,P3 の3点の温度を検出する。
【0080】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である電子レンジの斜視図である。
【図2】図1の電子レンジのドアが開状態とされた状態の斜視図である。
【図3】図1の電子レンジの外装部を外した状態の斜視図である。
【図4】図1の電子レンジのIV−IV線に沿う矢視断面図である。
【図5】図1の電子レンジのV−V線に沿う矢視断面図である。
【図6】図1の電子レンジの制御ブロック図である。
【図7】図1の電子レンジの、赤外線センサの視野が加熱室の中央付近に位置している状態を示す図である。
【図8】図1の電子レンジの底板の平面図である。
【図9】図1の電子レンジの制御手段によって実行される加熱調理処理のフローチャートである。
【図10】図1の電子レンジの制御手段によって実行される加熱調理処理のフローチャートである。
【図11】図1の電子レンジの変形例の制御ブロック図である。
【符号の説明】
1 電子レンジ、6 操作パネル、7 赤外線センサ、9 底板、10 加熱室、12 マグネトロン、22 X方向回動部材、23 X方向回動モータ、24 Y方向回動部材、25 Y方向回動モータ、40 検出経路部材、70 視野、90 制御手段、91 温度検出手段、92 非接触部分温度検出手段、93 非接触部分選出手段、101〜101 温度センサ、700 総視野。

Claims (3)

  1. 被加熱物を収容する加熱室と、
    前記加熱室内の被加熱物を加熱する加熱手段と、
    前記加熱室内に視野を有し、前記視野内の赤外線量を検出する赤外線センサと、
    前記視野を移動できる視野移動手段と、
    前記赤外線センサの検出出力に応じた前記視野内の温度を検出する温度検出手段と、
    前記視野移動手段を駆動して、前記加熱室の底板の前記被加熱物を載置していないと考えられる位置へ視野を移動して、前記記赤外線センサの検出出力に応じた温度を検出する非接触部分温度検出手段と、
    前記加熱手段の加熱動作を制御すると共に、前記温度検出手段の検出温度が所定の温度に到達したときに前記加熱手段の加熱動作を終了させる加熱制御手段とを含み、
    前記加熱制御手段は、前記非接触部分温度検出手段によって検出された温をあらかじめ設定したしきい値と比較し、比較の結果に応じて前記所定の温度に補正を加えることを特徴とする調理器。
  2. 前記非接触部分温度検出手段は、少なくとも2点の位置に同時に前記被加熱物が載置されないと考えられる3点の位置の温度を検出し、値の近い2点位置の温度から前記加熱室の底板の前記被加熱物を載置していないと考えられる位置の温度として検出することを特徴とする請求項1に記載の調理器。
  3. 前記非接触部分温度検出手段は、前記加熱室の底板の前記被加熱物を載置していないと考えられる位置の温度を、前記加熱手段の加熱動作の開始時に検出する、請求項1〜請求項2のいずれか1項に記載の調理器。
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