JPH11332776A - 浴 室 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カウンター上に流した使用後の洗面器などの
汚れた水が身体にかかることが少なく、洗面器の水を流
すための動作も容易な使い勝手の良い浴室を提供する。 【解決手段】 浴室１の洗い場３ａ側の壁面４に取付け
るカウンター５の壁面４側に洗面器などの水を流し込む
ための流入口７を設けて、流入口７に流れ込んだ水をカ
ウンター５の下面側の床面３ａに流して排水する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、洗い場側の壁面に
シャンプーや石鹸あるいは洗面器などの置き台としてカ
ウンターが設けられる浴室ユニットなどの浴室に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来より、浴室ユニットなどの浴室にお
ける洗い場側には、シャンプーや石鹸などの置き台とし
て利用するカウンターが、浴室の壁面に直付けした状態
で設置されている。

【０００３】また一方、高齢化への配慮を組み込み障害
排除の考え方を取り入れた年金バリアフリー住宅の設計
基準では、身体を洗うことを椅子座（高さ３００ｍｍ程
度）で行うことを前提に、水栓金具は使い易い高さ（洗
い場床面から６００〜７００ｍｍ程度）に設置すると規
定されているが、この場合には、水栓金具の吐水口と洗
い場床面との落差が大きいために床面に置いた洗面器が
使いにくくなる。そこで、カウンターを椅子と略同じ高
さにして、カウンターを洗面器置き台として使用するこ
とにより使い勝手を改善したものも知られている。そし
て、この洗面器置き台用のカウンターの場合、カウンタ
ーの洗面器が置かれる場所をすのこ状に形成して水切り
を配慮した構造としている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術で述べたもののうち前者の浴室の壁面に直付けした
シャンプーや石鹸などの置き台としてのカウンターを洗
面器の置き台として使用した場合、使用した後の洗面器
内の水を捨てる際には一般的にカウンター上面に零して
流すことになるが、流した水は凡てカウンターから手前
側に落ちるため使用後の汚れた水が身体にかかって不潔
感を伴い、使い勝手が悪いという問題点がある。

【０００５】一方、後者の洗面器を置く場所の部分がす
のこ状に形成されたカウンターの場合には、流した水は
すのこ部分から真下に落ちることになるため前記のよう
に汚れた水が身体にかかることは少ないものの、すのこ
部分に水を流すためには一旦洗面器を持ち上げるか又は
洗面器をずらすなどの余計な動作が必要となる不都合が
ある。

【０００６】本発明は、従来の技術が有するこのような
問題点に鑑みてなされたもので、カウンター上に零した
使用後の洗面器などの水が身体にかかることが少なく、
洗面器などの水を流すための動作も容易であって、高齢
者にも使い勝手の良い浴室を提供することを目的とす
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、浴室の洗い場側の壁面にカウンターを配
設した浴室において、カウンターの前記壁面側に、カウ
ンター上の水を該カウンターの下面側に位置する床面へ
向けて流すための流入口を設けたことを特徴とする。

【０００８】請求項２記載の発明は、請求項１記載の発
明において、流入口が、カウンターの後端と壁面との間
に形成された隙間であることを特徴とする。

【０００９】請求項３記載の発明は、流入口からの小物
類のカウンター下部への落下を防止するために、請求項
１又は請求項２に記載の発明において、流入口を覆って
通水蓋を装着したことを特徴とする。

【００１０】さらに、請求項４記載の発明は、小物類の
落下を防止するための通水蓋を不要とするために、請求
項１記載の発明において、流入口が、カウンターの後端
に凹設して形成した排水溝に設けられたものであること
を特徴とする。

【００１１】

【発明の実施の形態】カウンターは、主として洗面器の
置き台として使用できるように、その奥行寸法としては
３００ｍｍ程度とされる。また、流入口又はカウンター
の後端に凹設して形成する排水溝の奥行方向の寸法は、
洗面器の片方を持ち上げ斜めにして流入口又は排水溝の
部分に水を零すことができるように２０〜５０ｍｍ程度
とされる。さらに、流入口又は排水溝は、カウンターの
幅方向の全体又は一部に設けられる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明に係る浴室の実施例について、
図１乃至図２を参照して詳細に説明する。

【００１３】図１（ａ）は本発明に係る浴室の一実施例
を示す斜視図、図１（ｂ）は図１（ａ）中におけるカウ
ンター部分の要部拡大断面図、図２は図１とは別の実施
例による浴室の斜視図である。

【００１４】図１（ａ）において、浴槽２を配設した浴
室１の洗い場３側の壁面４に沿って、合成樹脂製、又は
金属製からなる奥行寸法３００ｍｍ程度のカウンター５
が配設され、カウンター５の後端と壁面４との間に、主
としてカウンター５上に載置した洗面器（図示省略）の
水を流すための流入口７がカウンター５の幅方向の略全
体に設けられている。なお、カウンター５上には水栓金
具１０などが取付けられる。流入口は、カウンター５後
部の両端部分が壁面４に当接するように突出部を設け、
カウンター５両端の突出部と突出部との間にコの字状の
隙間が形成される形状のカウンター５とすることによっ
て、壁面４に取付けた状態においてカウンター５の壁面
４側に流入口７が形成される。

【００１５】流入口７の上方部には、図１（ｂ）に示す
ように流入口７の開口部分からカウンター５の下方側に
小物類が落下しないように、合成樹脂製又はステンレス
鋼板などにより網目状に形成した通水蓋８を取外し自在
に装着する。洗面器などからカウンター５に流した水
は、図中に矢印で示すようにカウンター５奥の壁面４側
に形成された流入口７に流れ込んで、カウンター５下面
側の下方に位置する床面に落下し、カウンターエプロン
６の下部に設けられた開口６ａを通って洗い場の床面３
ａに設けられた排水トラップ９に流れて排水される。従
って、カウンター５上の水はカウンター５の手前側に流
れることが少なくなって、汚れた水が身体にかかる不都
合が解消される。

【００１６】図２は、後端側に凹設して排水溝５ａ（深
さ２０〜５０ｍｍ）を走設した形状のカウンター５を壁
面４に取付けて、排水溝５ａの一部に流入口７を設ける
ようにした実施例を示す。この実施例の場合には、洗面
器などから零した水は一旦カウンター５後端の排水溝５
ａに流れ込んだ後、流入口７から前記と同様に排水され
る。

【００１７】

【発明の効果】本発明は以上説明した通り、カウンター
の壁面側に、カウンター上の水をカウンターの下面側に
位置する床面へ向けて流すための流入口を設けた構成と
しており、洗面器などからカウンター上に流した水はカ
ウンターの奥側に位置する流入口に流れ込んでカウンタ
ーの下面側に位置する床面から排水されるため、カウン
ターの手前側に位置する身体にかかることが少なく、ま
た、カウンター上に載置した洗面器などの水を流す場合
においても従来のように洗面器全体を持ち上げたりずら
すなどの余計な動作をすることなく、洗面器の片方を持
ち上げて斜めにすることにより流入口に水を零すことが
できて、使い勝手が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本発明に係る浴室の一実施例を示す斜
視図、（ｂ）は（ａ）中におけるカウンター部分の要部
拡大断面図である。

【図２】図１とは別の実施例による浴室の斜視図であ
る。

【符号の説明】

１…浴室 ２…浴槽 ３…洗い場 ３ａ…床面 ４…壁面 ５…カウンター ５ａ…排水溝 ６…カウンタ
ーエプロン ６ａ…開口 ７…流入口 ８…通水蓋 ９…排水トラッ
プ １０…水栓金具

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴室の洗い場側の壁面にカウンターを配
   設した浴室において、カウンターの前記壁面側に、カウ
   ンター上の水を該カウンターの下面側に位置する床面へ
   向けて流すための流入口を設けたことを特徴とする浴
   室。
2. 【請求項２】 流入口が、カウンターの後端と壁面との
   間に形成された隙間であることを特徴とする請求項１記
   載の浴室。
3. 【請求項３】 流入口を覆って通水蓋を装着したことを
   特徴とする請求項１又は請求項２に記載の浴室。
4. 【請求項４】 流入口が、カウンターの後端に凹設して
   形成した排水溝に設けられたものであることを特徴とす
   る請求項１記載の浴室。