JPH11318223A - 成形培土切断装置 - Google Patents

成形培土切断装置

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JPH11318223A
JPH11318223A JP10130629A JP13062998A JPH11318223A JP H11318223 A JPH11318223 A JP H11318223A JP 10130629 A JP10130629 A JP 10130629A JP 13062998 A JP13062998 A JP 13062998A JP H11318223 A JPH11318223 A JP H11318223A
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JP
Japan
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soil
molded
molding
core
cutter
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JP10130629A
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English (en)
Inventor
Soichi Yamamoto
惣一 山本
Masatoshi Yoshioka
政利 吉岡
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Yamamoto and Co Ltd
Yamamoto Co Ltd
Original Assignee
Yamamoto and Co Ltd
Yamamoto Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 割れたり崩れることがなく取扱いが容易な育
苗用の成形培土を安価でかつ量産するための成形培土切
断装置を得る。 【解決手段】 成形培土切断装置20は、引込みロール
22、排出コンベヤ24、固定的に配置された第1カッ
ター28、及び、成形物Hの幅方向に沿って移動可能な
第2カッター32を備えている。連続するマット状の成
形物Hを引込みロール22によって搬送し、この搬送の
際に第1カッター28によって成形物Hの幅方向両端縁
を所定の幅寸法に切断し、さらに、第2カッター32に
よって成形物Hの先端部分を所定の長さ寸法に切断し
て、成形培土10を得ることができる。これにより、連
続する成形物Hの一連の切断作業を順次連続して自動的
に実施することができ、作業性が向上し、成形培土10
を安価でかつ量産することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水稲等の作物の苗
を育苗するために用いられる育苗用の成形培土を所定寸
法に切断する成形培土切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
水稲等の作物の苗を苗床によって育苗することが行われ
ており、さらに、この苗床の床土としては一般的に土壌
培土が用いられていた。ところが、このような土壌培土
は、良質(均質)の床土が比較的高価で入手が困難であ
ったり、重く運搬性等が悪かった。そこで、このような
土壌培土に代わる床土(培土)が提案されている(一例
として、特公昭56−18165号公報)。
【0003】前記公報に示される培土は、植物質培土材
(樹皮、パルプチップ、オガクズなどを堆肥化したバー
ク堆肥等)を、親水性ウレタンプレポリマーを結合剤と
して用いて固結させ乾燥した構成となっている。なお、
結合剤としては、ポリビニルアルコールやデンプン類も
用いられる場合がある。この種の培土は、樹皮やパルプ
チップ等の所謂産業廃棄物を培土材として有効利用する
ことができ、またこの植物質培土材も比較的安価であ
る。
【0004】しかしながら、前述の如き従来の培土は、
依然として以下の欠点があった。すなわち、培土材の結
合(結合剤を用いた固結乾燥)に長い時間(例えば、1
〜3時間程度)が掛かり、量産が困難で結果的にコスト
高であった。また、完成した培土(すなわち,結合剤に
より固結され乾燥された培土材)は、硬質であるものの
割れたり欠け易く、このため運搬中に形が崩れたりし、
その取扱いが面倒で煩雑であった。また一方、実際の使
用に際しては、前記従来の培土を育苗のために灌水する
と、灌水前にも増して形が崩れ易くなる。このため、例
えば自動田植機の苗台にセットして田植えを実施しよう
としても、装置のフィンガー部分がうまく苗を掴み取る
ことができず、スムースな作業が困難となる場合もあっ
た。また何より、前述の如き従来の培土では、培土材自
体は比較的安価であるものの、親水性ウレタンプレポリ
マー等の結合剤が高価であり、結果的に全体としては依
然として高価であった。
【0005】そこで、このような欠点を解消することが
できる育苗用の成形培土を既に本出願人が提案している
(特願平9−276059号)。この育苗用の成形培土
は、屈曲性及び保水性に富んでおり、割れたり欠け難
く、その取扱いも容易であり、さらに量産が可能であ
る。
【0006】本発明はこのような事情を考慮して成され
たものであり、前述の如き割れたり崩れることがなく取
扱いが容易な育苗用の成形培土を、安価でかつ量産する
ための成形培土切断装置を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の成
形培土切断装置は、連続する長尺マット状の成形培土を
順次所定寸法に切断する成形培土切断装置であって、前
記連続する成形培土をその長尺方向に沿って搬送し所定
の切断位置で停止させる引込みロールと、前記連続する
成形培土の幅方向両端縁に対応して固定的に配置され、
前記連続する成形培土の搬送移動に伴って前記連続する
成形培土の幅方向両端縁を所定の幅寸法に切断する第1
カッターと、前記引込みロールの前記成形培土搬送方向
下流側であって前記成形培土の幅方向に沿って移動可能
に配置され、前記連続する成形培土が前記所定の切断位
置で停止した時点で作動し、前記成形培土の幅方向に沿
って移動することにより前記連続する成形培土の先端部
を所定の長さ寸法に切断する第2カッターと、を備えた
ことを特徴としている。
【0008】ここで、請求項1記載の成形培土切断装置
が適用されて製造される育苗用の成形培土は、例えば、
籾殻と芯鞘型繊維とを攪拌混合し、この攪拌混合した籾
殻及び芯鞘型繊維を圧縮成形することにより、連続する
長尺マット状となって得られる。さらに、この連続する
長尺マット状の成形培土の先端部を、順次所定寸法に切
断して所定寸法の成形培土が完成する。このような連続
する長尺マット状の成形培土の先端部を所定寸法に切断
するために、請求項1記載の成形培土切断装置が適用さ
れる。
【0009】すなわち、連続する長尺マット状の成形培
土を順次所定寸法に切断するために、請求項1記載の成
形培土切断装置では、引込みロール、第1カッター、及
び第2カッターを備えている。この成形培土切断装置に
よれば、連続する長尺マット状の成形培土は、引込みロ
ールによって長尺方向に沿って搬送され、所定の切断位
置で停止される。この搬送の際に、連続する成形培土の
先端部の幅方向両端縁が、その搬送移動に伴って第1カ
ッターによって所定の幅寸法に切断される。
【0010】さらに、この連続する成形培土が所定の切
断位置で停止されると、第2カッターが作動し、成形培
土の幅方向に沿って移動することにより、この連続する
成形培土の長手方向先端部分が所定の長さ寸法に切断さ
れる。
【0011】以上により、所定寸法の成形培土が完成す
る。
【0012】このように、請求項1記載の成形培土切断
装置では、連続する長尺の成形培土を引込みロールによ
って搬送し、この搬送の際に第1カッターによって連続
する成形培土の幅方向両端縁を所定の幅寸法に切断する
と共に、この連続する長尺の成形培土が所定の切断位置
で停止した時点で、第2カッターによってこの成形培土
の先端部分を所定の長さ寸法に切断するため、一連の切
断作業(すなわち、連続する長尺の成形培土の幅方向両
端縁の切断、及び、連続する長尺の成形培土の長手方向
端縁の切断)を順次連続して自動的に実施することがで
き、大幅に作業効率が向上する。したがって、前述の如
き育苗用の成形培土を安価でかつ量産することができ
る。
【0013】なお、請求項1記載の成形培土切断装置が
適用されて製造される育苗用の成形培土は、例えば、籾
殻と芯鞘型繊維とを攪拌混合し、この攪拌混合した籾殻
及び芯鞘型繊維を圧縮成形して得られる。この育苗用の
成形培土では、芯部と鞘部から成る芯鞘型繊維は、籾殻
と共に攪拌混合されることにより、複雑で細かい網状に
なって籾殻と絡み合い、籾殻を包み込む。この状態で、
鞘部が軟化するが芯部は軟化しない温度で加熱圧縮成形
することにより、芯鞘型繊維の鞘部同士が軟化溶着し合
い、網状になって籾殻と絡み合い結合された状態に成形
される。しかして、この成形物は、芯部が軟化していな
いので、スポンジのように腰が強くて屈曲性及び保水性
のある培土として構成される。このため、屈曲性及び保
水性に富んでおり、割れたり欠け難く、運搬中に形が崩
れることがない。また、育苗のために灌水しても形が崩
れることがなく、その取扱いも容易になる。さらに、こ
のように成形される成形培土は、籾殻と芯鞘型繊維とを
攪拌混合し加熱圧縮成形することで得られるため、製造
時間(培土基材としての籾殻と結合材としての芯鞘型繊
維との結合)に長い時間を要することがなく、量産が可
能になる。
【0014】またなお、前述した成形培土における芯鞘
型繊維としては、例えば、芯鞘型ポリエステル(ユニチ
カ製)を用いることができる。この場合には、鞘部は1
10℃で軟化し、芯部は250℃で軟化する。このた
め、籾殻と前記芯鞘型ポリエステルを攪拌混合した後に
130℃〜200℃(好ましくは、140℃前後)で加
熱圧縮成形すれば、前記成形培土を得ることができる。
またさらに、芯鞘型繊維としては、例えば、ビオノーレ
(昭和高分子(株)製)を用いることができる。この場
合には、鞘部は90℃で軟化し、芯部は115℃で軟化
する。このため、籾殻と前記ビオノーレを攪拌混合した
後に100℃で加熱圧縮成形すれば、前記成形培土を得
ることができる。
【0015】また、籾殻は、圧縮粉砕した籾殻を用いる
ことが好ましい。
【0016】さらに、籾殻と芯鞘型繊維の混合割合とし
ては、例えば、籾殻が600gの場合に芯鞘型繊維を1
5gとすると良いが、この混合割合は、適宜変更可能で
ある。
【0017】またさらに、攪拌混合した籾殻と芯鞘型繊
維を加熱圧縮成形する際の加圧の程度としては、攪拌混
合した原料(籾殻と芯鞘型繊維)の厚さを4cmとした
場合に加圧後の厚さが2cmになる程度が好ましい。
【0018】また、前述した成形培土において、原材料
(籾殻及び芯鞘型繊維)に育苗用肥料を併せて攪拌混合
して供給し、これらを圧縮成形するようにしてもよい。
【0019】この場合には、芯鞘型繊維によって絡み合
い結合された籾殻によって、育苗用肥料が共に包み込ま
れて一体に内包されて成形される。このため、育苗に際
しては、別の新たな肥料をこの成形培土に加える必要が
ない。また、育苗する作物の種類や天候(気候)等に応
じてこの育苗用肥料の種類や混合割合を適宜変更して、
複数種類の異なる成形培土を準備しておけば、大幅に適
用の範囲が拡大する。
【0020】なお、育苗用肥料としては、中期育成用肥
料(例えば、商標:ロングM100)、良質土壌菌繁殖
用剤(例えば、ゼオライト)、初期育成用肥料(例え
ば、硫化燐安)、健苗育成剤(例えば、商標:FT
E)、発芽抑制物質除去剤(例えば、クエン酸)、等が
含まれる。
【0021】さらに、籾殻と芯鞘型繊維、及び各育苗用
肥料の混合割合としては、例えば、籾殻が600gの場
合に、芯鞘型繊維を15g、中期育成用肥料を60g、
良質土壌菌繁殖用剤を6g、初期育成用肥料を7g、健
苗育成剤を0.36g、発芽抑制物質除去剤を1.2g
とすると良いが、この混合割合は適宜変更可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】図3には本発明の実施の形態に係
る成形培土切断装置20が適用されて製造された育苗用
の成形培土10の外観斜視図が示されている。
【0023】この成形培土10は、培土基材としての籾
殻12と、結合剤としての芯鞘型繊維14、及び複数の
育苗用肥料16を含んで構成されており、本実施の形態
においては例えば、育苗箱60(図5参照)に入るよう
に、縦寸法28cm、横寸法58cm、厚さ寸法2cm
のマット形状に成形されている。ここで、以下に成形培
土10の各構成材の種類及び含有量の一例を示す。
【0024】 籾殻 :600g 芯鞘型繊維(芯鞘型ポリエステル:ユニチカ製) : 15g 中期育成用肥料(商標:ロングM100) : 60g 良質土壌菌繁殖用剤(ゼオライト) : 6g 初期育成用肥料(硫化燐安) : 7g 健苗育成剤(商標:FTE) : 0.36g 発芽抑制物質除去剤(クエン酸) : 1.2g 前記の芯鞘型繊維14として用いた芯鞘型ポリエステル
(ユニチカ製)は、芯部14A及び鞘部14B(図4に
概略的に図示)によって構成されており、鞘部14Bは
110℃で軟化し、芯部14Aは250℃で軟化する。
また、芯鞘型繊維14としては、例えば、ビオノーレ
(昭和高分子(株)製)を用いることができる。この場
合には、鞘部14Bは90℃で軟化し、芯部14Aは1
15℃で軟化する。
【0025】なお、前記籾殻12や芯鞘型繊維14及び
複数の育苗用肥料16の混合割合は、適宜変更可能であ
る。
【0026】次に、この成形培土10を製造するための
本実施の形態に係る成形培土切断装置20について説明
する。
【0027】図1には成形培土切断装置20の全体構成
が概略的に正面図にて示されており、また図2には成形
培土切断装置20の全体構成が概略的に平面図にて示さ
れている。この成形培土切断装置20は、成形培土10
を圧縮成形する圧縮成形装置36に併設して用いられ
る。
【0028】圧縮成形装置36は、上下一対の加熱圧縮
ロール38、40を備えている。この加熱圧縮ロール3
8、40は、前記籾殻12や芯鞘型繊維14及び複数の
育苗用肥料16を攪拌混合し積層されながら図1矢印方
向に搬送される原料材Gを挟み込むことで加熱しながら
圧縮成形することができる。また、一対の加熱ロール3
8、40の搬送方向下流側には、前記層状の原材料Gの
搬送軌跡に対応して、上下一対の冷却圧縮ロール42、
44が配置されている。冷却圧縮ロール42、44は、
加熱圧縮ロール38、40によって加熱圧縮成形された
直後の原材料Gを、更に冷却しながら圧縮成形すること
ができる。以上により、圧縮成形装置36は、連続する
マット状の成形物H(完成前の連続する成形培土10)
を成形することができる。
【0029】以上の構成の圧縮成形装置36(冷却圧縮
ロール42、44)による成形物H(完成前の連続する
成形培土10)の搬送方向下流側には、バッファ部46
を介して、成形培土切断装置20が連結配置されてい
る。
【0030】この成形培土切断装置20は、引込みロー
ル22、排出コンベヤ24、及び複数の搬送ローラ26
を備えている。引込みロール22は、前述した圧縮成形
された後にバッファ部46を介して供給される連続する
長尺マット状の成形物Hを挟持してその長尺方向に沿っ
て搬送すると共に、後述する所定の切断位置で停止させ
ることできる。排出コンベヤ24は、前記引込みロール
22による成形物H搬送方向下流側に設けられており、
同様に成形物Hを搬送できる。また、複数の搬送ローラ
26は、引込みロール22と排出コンベヤ24との間に
適宜の数で設けられており、引込みロール22から排出
コンベヤ24へと成形物Hを案内搬送する。
【0031】また、引込みロール22の前記成形物H搬
送方向下流側(複数の搬送ローラ26による成形物Hの
搬送路の途中)には、一対の第1カッター28が配置さ
れている。第1カッター28は、モータ29によって回
転作動される所謂円板カッターとされており、引込みロ
ール22によって搬送される成形物Hの幅方向両端縁に
それぞれ対応して固定的に配置されている。これによ
り、この第1カッター28は、成形物Hの搬送移動に伴
ってこの成形物Hの幅方向両端縁を所定の幅寸法に切断
することができる構成である。
【0032】第1カッター28と排出コンベヤ24との
間には、複数の搬送ローラ26による成形物Hの搬送路
に対応してガイド30が設けられており、幅方向両端縁
が切断された後の成形物Hを案内することができる。
【0033】またさらに、第1カッター28の前記成形
物H搬送方向下流側には、第2カッター32が配置され
ている。第2カッター32は、モータ34によって回転
作動される円板カッターとされており、さらに、搬送さ
れる成形物Hの幅方向に沿って移動可能に設けられてい
る。この第2カッター32は、成形物Hが後述する所定
の切断位置で停止した時点で作動し、成形物Hの幅方向
に沿って移動することにより成形物Hの先端部を所定の
長さ寸法に切断することができる。
【0034】一方、排出コンベヤ24の一端部近傍に
は、投光器48及び受光器50から成る位置検出センサ
52が配置されている。この位置検出センサ52は、引
込みロール22等によって搬送される前記成形物Hの先
端部が排出コンベヤ24上に達した際に、この成形物H
の先端部を検出することにより、成形物Hが所定の切断
停止位置に達したことを検出することができる。この位
置検出センサ52の検出信号に基づいて、引込みロール
22が停止して成形物Hの搬送が一時的に停止されて成
形物Hが前記切断停止位置に保持され、さらに、第2カ
ッター32(モータ34)が作動するように構成されて
いる。
【0035】次に、成形培土10の製造手順を説明す
る。
【0036】先ず、籾殻12と芯鞘型繊維14及び前記
各育苗用肥料16を攪拌混合する。籾殻12は、圧縮粉
砕した籾殻を用いることが好ましい。芯部14Aと鞘部
14Bから成る芯鞘型繊維14は、籾殻12及び各育苗
用肥料16と共に攪拌混合されることにより、複雑で細
かい網状になって籾殻12及び各育苗用肥料16と絡み
合い、籾殻12及び各育苗用肥料16を包み込む。
【0037】次いで、この攪拌混合した籾殻12と芯鞘
型繊維14及び育苗用肥料16(原料材G)を、圧縮成
形装置36の加熱圧縮ロール38、40によって加熱し
ながら圧縮成形すると共に、その直後に冷却圧縮ロール
42、44によって更に冷却しながら圧縮成形する。
【0038】ここで、加熱ロール38、40により加熱
圧縮成形するに当たっては、原料材Gに含有する芯鞘型
繊維14の鞘部14Bが軟化するが芯部14Aは軟化し
ない温度で加熱圧縮成形する。この場合、例えば、芯鞘
型繊維14として芯鞘型ポリエステル(ユニチカ製)を
用いた場合には、鞘部14Bは110℃で軟化し芯部1
4Aは250℃で軟化するため、130℃〜200℃
(好ましくは、140℃前後)で加熱成形する。一方、
例えば、芯鞘型繊維14としてビオノーレ(昭和高分子
(株)製)を用いた場合には、鞘部14Bは90℃で軟
化し芯部14Aは115℃で軟化するため、100℃で
加熱成形すればよい。
【0039】またこの場合、加圧の程度としては、前述
の如く攪拌混合し所定の状態に積層した原料材G(籾殻
12と芯鞘型繊維14及び育苗用肥料16、及び不織布
18、19)の厚さを4cmとした場合に、加圧後の厚
さが2cmになる程度が好ましい。
【0040】このようにして加熱ロール38、40によ
り加熱圧縮成形することで、芯鞘型繊維14の鞘部14
Bが軟化して溶着し合い、網状になって籾殻12と絡み
合う。
【0041】さらに、加熱ロール38、40により加熱
圧縮成形された原料材G(籾殻12と芯鞘型繊維14及
び育苗用肥料16)は、直ちに冷却ロール42、44に
よって冷却圧縮成形される。これにより、芯鞘型繊維1
4の鞘部14Bが軟化して溶着し合い網状になって籾殻
12と絡み合った状態のままで直ちに冷却されて、前記
鞘部14Bが籾殻12と絡み合った状態のままで固化さ
れ、連続する長尺マット状の成形物Hが得られる。
【0042】さらに、この連続する長尺マット状の成形
物Hは、バッファ部46を介して、成形培土切断装置2
0へ供給される。
【0043】成形培土切断装置20では、供給され連続
する長尺マット状の成形物Hが引込みロール22によっ
て挟持され、複数の搬送ローラ26による搬送路を搬送
移動される。この際に、成形物Hの搬送移動に伴ってこ
の成形物Hの幅方向両端縁がモータ29によって回転作
動している第1カッター28に係合し、搬送される成形
物Hの幅方向両端縁がそれぞれ所定の幅寸法に切断され
る。
【0044】さらに、連続する成形物Hの搬送(及び幅
方向両端縁の切断)が進行し、成形物Hの先端部が排出
コンベヤ24上に達すると、これが位置検出センサ52
によって検出される。この位置検出センサ52の検出信
号に基づいて、引込みロール22が停止して成形物Hの
搬送が一時的に停止され、成形物Hが前記切断停止位置
に保持される。またさらに、前記位置検出センサ52の
検出信号に基づいて、第2カッター32(モータ34)
が作動する。第2カッター32が作動し成形物Hの幅方
向に沿って移動することにより、成形物Hの先端部が所
定の長さ寸法に切断され、切断部分が完成した成形培土
10となる。
【0045】成形物Hの先端部を所定の長さ寸法に切断
した後に第2カッター32が元の位置に復帰すると、再
び引込みロール22が駆動して連続する成形物Hの搬送
が再開される。これにより、前述した切断された成形物
Hの切断部分(すなわち、完成した成形培土10)が排
出コンベヤ24上へ押し出されると共に、排出コンベヤ
24によって所定の集積位置へ集積される。
【0046】以後は、前述の工程が順次連続して実施さ
れる。
【0047】このようにして完成した成形培土10は、
芯鞘型繊維14の鞘部14Bが軟化して溶着し合い、網
状になって籾殻12と絡み合い結合された状態に成形さ
れる。ここで、図4には、前述の如き圧縮成形された後
の芯鞘型繊維14の状態が、一部簡略化して模式的に示
されている。この図4で示す如く、鞘部14Bが軟化し
溶着し合うことによって、軟化していない芯部14Aが
互いに網目状に絡み合って結合されており、籾殻12及
び育苗用肥料16を包み込んでいる。これにより、所謂
スポンジのような屈曲性及び保水性のある成形培土10
が得られる。
【0048】以上により得られた成形培土10を使用す
る際には、図5に示す如く、この成形培土10を育苗箱
60に敷き、灌水し、水稲等の作物の苗62を播種し、
さらに覆土64を施した上で、日々灌水及び温度管理を
して育苗する。
【0049】この成形培土10を使用した育苗に際し
て、例えば芯鞘型繊維14として芯鞘型ポリエステル
(ユニチカ製)を用いた場合には、この芯鞘型ポリエス
テルは加水分解して長期の間には圃場で分解し、一方、
例えば芯鞘型繊維14としてビオノーレ(昭和高分子
(株)製)を用いた場合には、このビオノーレは生分解
して長期の間には圃場で分解する。このため、他に悪影
響を与えることはない。ここで、前述の如く成形培土切
断装置20によって製造された成形培土10は、籾殻1
2と芯鞘型繊維14及び育苗用肥料16を攪拌混合して
積層されこれらを圧縮成形して得られる。この成形培土
10は、芯鞘型繊維14が細かい網状になって籾殻12
と絡み合って結合されスポンジのように腰が強くて屈曲
性及び保水性のある培土として構成される。このため、
屈曲性及び保水性に富んでおり、割れたり欠け難く、運
搬中に形が崩れることがない。また、育苗のために灌水
しても形が崩れることがなく、その取扱いも容易にな
る。したがって、実際の使用に際して例えば自動田植機
の苗台にセットして田植えを実施する場合にも、装置の
フィンガー部分がうまく苗を掴み取ることができ、スム
ースな作業を行うことができる。
【0050】さらに、この成形培土10では、培土基材
としての籾殻12自体が極めて安価であり(更に言え
ば、所謂産業廃棄物としての籾殻12を培土基材として
有効利用することができ)、かつ、結合剤としての芯鞘
型繊維14も安価なものを適用することができるため、
全体としても大幅に安価になる。
【0051】またさらに、この成形培土10は、育苗用
肥料16を含んで構成されているため、育苗に際して別
の新たな肥料を加える必要がない。また、育苗する作物
の種類や天候(気候)等に応じて前述した各育苗用肥料
16の種類や混合割合を適宜変更して、複数種類の異な
る成形培土10を準備しておけば、大幅に適用の範囲が
拡大する。
【0052】そこで、このような成形培土10を製造す
るために、本実施の形態に係る成形培土切断装置20で
は、連続する長尺の成形物Hを引込みロール22によっ
て搬送し、この搬送の際に第1カッター28によって連
続する成形物Hの幅方向両端縁を所定の幅寸法に切断す
ると共に、この連続する長尺の成形物Hが所定の切断位
置で停止した時点で、第2カッター32によってこの成
形物Hの先端部分を所定の長さ寸法に切断することで成
形培土10を得る構成であるため、連続するマット状の
成形物Hの一連の切断作業(すなわち、連続する長尺の
成形物Hの幅方向両端縁の切断、及び、連続する長尺の
成形物Hの長手方向端縁の切断)を順次連続して自動的
に実施することができ、大幅に作業効率が向上する。し
たがって、前述の如き割れたり崩れることがなく取扱い
が容易な育苗用の成形培土10を安価でかつ量産するこ
とができる。
【0053】なお、前述した実施の形態においては、籾
殻12と芯鞘型繊維14とを攪拌混合し圧縮成形して得
られた連続するマット状の成形物Hを、成形培土切断装
置20を適用して育苗用の成形培土10を製造する構成
として説明したが、これに限らず、前記実施の形態に係
る成形培土切断装置20は、他の構成物から成る連続す
るマット状の成形培土であっても当然に適用可能であ
る。
【0054】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る成形培土
切断装置は、割れたり崩れることがなく取扱いが容易な
育苗用の成形培土を、安価でかつ量産することができる
という優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る成形培土切断装置の
概略的な全体構成を示す正面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る成形培土切断装置の
概略的な全体構成を示す平面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る成形培土切断装置に
よって製造された育苗用の成形培土の外観斜視図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態に係る成形培土切断装置に
よって製造された育苗用の成形培土における圧縮成形さ
れた後の芯鞘型繊維の状態を示す一部簡略化した模式図
である。
【図5】本発明の実施の形態に係る成形培土切断装置に
よって製造された育苗用の成形培土の使用状態を示す断
面図である。
【符号の説明】
10 成形培土 12 籾殻 14 芯鞘型繊維 14A 芯部 14B 鞘部 16 育苗用肥料 20 成形培土切断装置 22 引込みロール 24 排出コンベヤ 26 搬送ローラ 28 第1カッター 32 第2カッター 48 投光器 50 受光器 52 位置検出センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続する長尺マット状の成形培土を順次
    所定寸法に切断する成形培土切断装置であって、 前記連続する成形培土をその長尺方向に沿って搬送し所
    定の切断位置で停止させる引込みロールと、 前記連続する成形培土の幅方向両端縁に対応して固定的
    に配置され、前記連続する成形培土の搬送移動に伴って
    前記連続する成形培土の幅方向両端縁を所定の幅寸法に
    切断する第1カッターと、 前記引込みロールの前記成形培土搬送方向下流側であっ
    て前記成形培土の幅方向に沿って移動可能に配置され、
    前記連続する成形培土が前記所定の切断位置で停止した
    時点で作動し、前記成形培土の幅方向に沿って移動する
    ことにより前記連続する成形培土の先端部を所定の長さ
    寸法に切断する第2カッターと、 を備えたことを特徴とする成形培土切断装置。
JP10130629A 1998-05-13 1998-05-13 成形培土切断装置 Pending JPH11318223A (ja)

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