JP2001008555A - 成形培土切断装置 - Google Patents

成形培土切断装置

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JP2001008555A
JP2001008555A JP11185229A JP18522999A JP2001008555A JP 2001008555 A JP2001008555 A JP 2001008555A JP 11185229 A JP11185229 A JP 11185229A JP 18522999 A JP18522999 A JP 18522999A JP 2001008555 A JP2001008555 A JP 2001008555A
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Japan
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soil
molding
cutter
continuous
core
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JP11185229A
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English (en)
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Soichi Yamamoto
惣一 山本
Masatoshi Yoshioka
政利 吉岡
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Yamamoto and Co Ltd
Yamamoto Co Ltd
Original Assignee
Yamamoto and Co Ltd
Yamamoto Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 割れたり崩れることがなく取扱いが容易な育
苗用の成形培土を安価でかつ量産するための成形培土切
断装置を得る。 【解決手段】 成形培土切断装置20は、カッター28
を備えている。このカッター28は、供給される長尺状
の成形物Hに対し接離移動可能でかつ成形物Hの幅方向
に沿って移動可能となっている。連続するマット状の成
形物Hが供給されると、このカッター28によって成形
物Hの先端部分を所定の長さ寸法に切断して、成形培土
10を得ることができる。これにより、連続する成形物
Hの一連の切断作業を順次連続して自動的に実施するこ
とができ、作業性が向上し、成形培土10を安価でかつ
量産することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水稲等の作物の苗
を育苗するために用いられる育苗用の成形培土を所定寸
法に切断する成形培土切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
水稲等の作物の苗を苗床によって育苗することが行われ
ており、さらに、この苗床の床土としては一般的に土壌
培土が用いられていた。ところが、このような土壌培土
は、良質(均質)の床土が比較的高価で入手が困難であ
ったり、重く運搬性等が悪かった。そこで、このような
土壌培土に代わる床土(培土)が提案されている(一例
として、特公昭56−18165号公報)。
【0003】前記公報に示される培土は、植物質培土材
(樹皮、パルプチップ、オガクズなどを堆肥化したバー
ク堆肥等)を、親水性ウレタンプレポリマーを結合剤と
して用いて固結させ乾燥した構成となっている。なお、
結合剤としては、ポリビニルアルコールやデンプン類も
用いられる場合がある。この種の培土は、樹皮やパルプ
チップ等の所謂産業廃棄物を培土材として有効利用する
ことができ、またこの植物質培土材も比較的安価であ
る。
【0004】しかしながら、前述の如き従来の培土は、
依然として以下の欠点があった。すなわち、培土材の結
合(結合剤を用いた固結乾燥)に長い時間(例えば、1
〜3時間程度)が掛かり、量産が困難で結果的にコスト
高であった。また、完成した培土(すなわち,結合剤に
より固結され乾燥された培土材)は、硬質であるものの
割れたり欠け易く、このため運搬中に形が崩れたりし、
その取扱いが面倒で煩雑であった。また一方、実際の使
用に際しては、前記従来の培土を育苗のために灌水する
と、灌水前にも増して形が崩れ易くなる。このため、例
えば自動田植機の苗台にセットして田植えを実施しよう
としても、装置のフィンガー部分がうまく苗を掴み取る
ことができず、スムースな作業が困難となる場合もあっ
た。また何より、前述の如き従来の培土では、培土材自
体は比較的安価であるものの、親水性ウレタンプレポリ
マー等の結合剤が高価であり、結果的に全体としては依
然として高価であった。
【0005】そこで、このような欠点を解消することが
できる育苗用の成形培土を既に本出願人が提案している
(特願平9−276059号)。この育苗用の成形培土
は、屈曲性及び保水性に富んでおり、割れたり欠け難
く、その取扱いも容易であり、さらに量産が可能であ
る。
【0006】本発明はこのような事情を考慮して成され
たものであり、前述の如き割れたり崩れることがなく取
扱いが容易な育苗用の成形培土を、安価でかつ量産する
ための成形培土切断装置を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の成
形培土切断装置は、順次供給される連続する長尺マット
状の成形培土を所定寸法に切断する成形培土切断装置で
あって、長尺方向に沿って供給される前記連続する成形
培土の供給経路に対応して、前記連続する成形培土に対
し上下方向に接離移動可能でかつ前記連続する成形培土
の幅方向に沿って移動可能に設けられ、前記連続する成
形培土に接することで前記成形培土を切断するカッター
と、前記カッターを前記連続する成形培土に対し上下方
向に接離移動させる上下移動手段と、前記カッターを前
記連続する成形培土の幅方向に沿って移動させる左右移
動手段と、前記カッターに対し前記成形培土の供給方向
下流側に配置され前記順次供給される成形培土の先端部
を検出する先端検出センサを含み、前記連続する成形培
土の先端部から所定の長さ寸法位置において前記カッタ
ーと上下移動手段及び左右移動手段を作動させる制御手
段と、を備えたことを特徴としている。
【0008】ここで、請求項1記載の成形培土切断装置
が適用されて製造される育苗用の成形培土は、例えば、
籾殻と芯鞘型繊維とを攪拌混合し、この攪拌混合した籾
殻及び芯鞘型繊維を圧縮成形することにより、連続する
長尺マット状となって得られる。さらに、この連続する
長尺マット状の成形培土の先端部を、順次所定寸法に切
断して所定寸法の成形培土が完成する。このような連続
する長尺マット状の成形培土の先端部を所定寸法に切断
するために、請求項1記載の成形培土切断装置が適用さ
れる。
【0009】すなわち、連続する長尺マット状の成形培
土を順次所定寸法に切断するために、請求項1記載の成
形培土切断装置では、カッター、上下移動手段、左右移
動手段、及び制御手段を備えている。この成形培土切断
装置によれば、制御手段の先端検出センサによって、順
次供給される連続する長尺マット状の成形培土の先端部
が検出される、すなわち成形培土が所定位置に達したこ
とが検出される。ここで、制御手段によってカッターと
上下移動手段及び左右移動手段が作動され、カッターが
回転しながら上下移動手段によって成形培土に接すると
共にさらにこの状態で左右移動手段によってカッターが
成形培土の幅方向に沿って移動して、成形培土が所定の
切断位置(所定の長さ寸法位置)で停止される。
【0010】以上により、所定寸法の成形培土が完成す
る。
【0011】このように、請求項1記載の成形培土切断
装置では、順次供給される連続する長尺の成形培土の先
端部分を、所定の切断位置で順次連続して自動的に切断
することができ、大幅に作業効率が向上する。したがっ
て、前述の如き育苗用の成形培土を安価でかつ量産する
ことができる。
【0012】請求項2に係る発明の成形培土切断装置
は、請求項1記載の成形培土切断装置において、前記カ
ッターが前記連続する成形培土を切断する際に前記成形
培土を抑え付けて切断位置で保持する抑付け手段を備え
たことを特徴としている。
【0013】請求項2記載の成形培土切断装置では、カ
ッターが回転しながら成形培土に接しこの成形培土を切
断する際には、連続する成形培土は抑付け手段によって
抑え付けられて所定の切断位置で保持される。したがっ
て、カッターの切断動作に伴って成形培土が不要に動い
てその切断位置がズレることがなく、成形培土を正確な
寸法に切断することができる。
【0014】なお、請求項1または請求項2記載の成形
培土切断装置が適用されて製造される育苗用の成形培土
は、例えば、籾殻と芯鞘型繊維とを攪拌混合し、この攪
拌混合した籾殻及び芯鞘型繊維を圧縮成形して得られ
る。この育苗用の成形培土では、芯部と鞘部から成る芯
鞘型繊維は、籾殻と共に攪拌混合されることにより、複
雑で細かい網状になって籾殻と絡み合い、籾殻を包み込
む。この状態で、鞘部が軟化するが芯部は軟化しない温
度で加熱圧縮成形することにより、芯鞘型繊維の鞘部同
士が軟化溶着し合い、網状になって籾殻と絡み合い結合
された状態に成形される。しかして、この成形物は、芯
部が軟化していないので、スポンジのように腰が強くて
屈曲性及び保水性のある培土として構成される。このた
め、屈曲性及び保水性に富んでおり、割れたり欠け難
く、運搬中に形が崩れることがない。また、育苗のため
に灌水しても形が崩れることがなく、その取扱いも容易
になる。さらに、このように成形される成形培土は、籾
殻と芯鞘型繊維とを攪拌混合し加熱圧縮成形することで
得られるため、製造時間(培土基材としての籾殻と結合
材としての芯鞘型繊維との結合)に長い時間を要するこ
とがなく、量産が可能になる。
【0015】またなお、前述した成形培土における芯鞘
型繊維としては、例えば、芯鞘型ポリエステル(ユニチ
カ製)を用いることができる。この場合には、鞘部は1
10℃で軟化し、芯部は250℃で軟化する。このた
め、籾殻と前記芯鞘型ポリエステルを攪拌混合した後に
130℃〜200℃(好ましくは、140℃前後)で加
熱圧縮成形すれば、前記成形培土を得ることができる。
またさらに、芯鞘型繊維としては、例えば、ビオノーレ
(昭和高分子(株)製)を用いることができる。この場
合には、鞘部は90℃で軟化し、芯部は115℃で軟化
する。このため、籾殻と前記ビオノーレを攪拌混合した
後に100℃で加熱圧縮成形すれば、前記成形培土を得
ることができる。
【0016】また、籾殻は、圧縮粉砕した籾殻を用いる
ことが好ましい。
【0017】さらに、籾殻と芯鞘型繊維の混合割合とし
ては、例えば、籾殻が600gの場合に芯鞘型繊維を1
5gとすると良いが、この混合割合は、適宜変更可能で
ある。
【0018】またさらに、攪拌混合した籾殻と芯鞘型繊
維を加熱圧縮成形する際の加圧の程度としては、攪拌混
合した原料(籾殻と芯鞘型繊維)の厚さを4cmとした
場合に加圧後の厚さが2cmになる程度が好ましい。
【0019】また、前述した成形培土において、原材料
(籾殻及び芯鞘型繊維)に育苗用肥料を併せて攪拌混合
して供給し、これらを圧縮成形するようにしてもよい。
【0020】この場合には、芯鞘型繊維によって絡み合
い結合された籾殻によって、育苗用肥料が共に包み込ま
れて一体に内包されて成形される。このため、育苗に際
しては、別の新たな肥料をこの成形培土に加える必要が
ない。また、育苗する作物の種類や天候(気候)等に応
じてこの育苗用肥料の種類や混合割合を適宜変更して、
複数種類の異なる成形培土を準備しておけば、大幅に適
用の範囲が拡大する。
【0021】なお、育苗用肥料としては、中期育成用肥
料(例えば、商標:ロングM100)、良質土壌菌繁殖
用剤(例えば、ゼオライト)、初期育成用肥料(例え
ば、硫加燐安)、健苗育成剤(例えば、商標:FT
E)、発芽抑制物質除去剤(例えば、クエン酸)、等が
含まれる。
【0022】さらに、籾殻と芯鞘型繊維、及び各育苗用
肥料の混合割合としては、例えば、籾殻が600gの場
合に、芯鞘型繊維を15g、中期育成用肥料を60g、
良質土壌菌繁殖用剤を6g、初期育成用肥料を7g、健
苗育成剤を0.36g、発芽抑制物質除去剤を1.2g
とすると良いが、この混合割合は適宜変更可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】図6には本発明の実施の形態に係
る成形培土切断装置20が適用されて製造された育苗用
の成形培土10の外観斜視図が示されている。
【0024】この成形培土10は、培土基材としての籾
殻12と、結合剤としての芯鞘型繊維14、及び複数の
育苗用肥料16を含んで構成されており、本実施の形態
においては例えば、育苗箱66(図8参照)に入るよう
に、縦寸法28cm、横寸法58cm、厚さ寸法2cm
のマット形状に成形されている。ここで、以下に成形培
土10の各構成材の種類及び含有量の一例を示す。
【0025】 籾殻 :600g 芯鞘型繊維(芯鞘型ポリエステル:ユニチカ製) : 15g 中期育成用肥料(商標:ロングM100) : 60g 良質土壌菌繁殖用剤(ゼオライト) : 6g 初期育成用肥料(硫加燐安) : 7g 健苗育成剤(商標:FTE) : 0.36g 発芽抑制物質除去剤(クエン酸) : 1.2g 前記の芯鞘型繊維14として用いた芯鞘型ポリエステル
(ユニチカ製)は、芯部14A及び鞘部14B(図7に
概略的に図示)によって構成されており、鞘部14Bは
110℃で軟化し、芯部14Aは250℃で軟化する。
また、芯鞘型繊維14としては、例えば、ビオノーレ
(昭和高分子(株)製)を用いることができる。この場
合には、鞘部14Bは90℃で軟化し、芯部14Aは1
15℃で軟化する。
【0026】なお、前記籾殻12や芯鞘型繊維14及び
複数の育苗用肥料16の混合割合は、適宜変更可能であ
る。
【0027】次に、この成形培土10を製造するための
本実施の形態に係る成形培土切断装置20について説明
する。
【0028】図4には成形培土切断装置20の全体構成
が側面図にて示されている。
【0029】この成形培土切断装置20は、成形培土1
0を圧縮成形する圧縮成形装置70に併設して用いられ
る。
【0030】圧縮成形装置70は、上下一対の挟持搬送
ベルト72、74を備えている。これらの挟持搬送ベル
ト72、74内には、それぞれ図示を省略した上下一対
の加熱圧縮盤及び上下一対の冷却圧縮盤が配置されてい
る。挟持搬送ベルト72、74は、前記籾殻12や芯鞘
型繊維14及び複数の育苗用肥料16を攪拌混合し積層
されながら図4矢印方向に搬送される原料材Gを挟み込
むことで加熱しながら圧縮成形すると共に、加熱圧縮成
形された直後の原材料Gを更に冷却しながら圧縮成形す
ることができる。以上により、圧縮成形装置70は、連
続するマット状の成形物H(完成前の連続する成形培土
10)を成形し順次下流側へ搬送供給することができ
る。
【0031】以上の構成の圧縮成形装置70(挟持搬送
ベルト72、74)による成形物H(完成前の連続する
成形培土10)の搬送方向下流側には、下方へ向けて傾
斜する滑り案内板76が接続されると共に、この滑り案
内板76上に成形培土切断装置20が配置されている。
【0032】ここで、図1にはこの成形培土切断装置2
0の詳細が斜視図にて示されている。また、図2には、
成形培土切断装置20の詳細が正面視による断面図にて
示されており、図3には成形培土切断装置20の詳細が
側面視による断面図にて示されている。
【0033】この成形培土切断装置20は、箱状の本体
22を備えている。この本体22は前記滑り案内板76
上に載置されており、滑り案内板76との間に前記成形
物Hの厚さ寸法に対応した所定の隙間を形成している。
本体22の内部には、上下移動手段を構成すると共に抑
付け手段としての箱状の支持台24が収容されている。
支持台24は、本体22の四隅にそれぞれ設けられたガ
イドロッド26によって、本体22に対し上下方向に移
動可能に支持されている。
【0034】また、支持台24内には、カッター28及
びこのカッター28駆動用のモータ30が配置されてい
る。モータ30はそのハウジング32が、支持台24の
幅方向(すなわち、前記成形物Hの幅方向)に沿って架
け渡された一対のガイドロッド34にスライド移動可能
に支持されている。したがって、ガイドロッド34に沿
ってモータ30がスライド移動することで、カッター2
8も支持台24すなわち前記成形物Hの幅方向に沿って
移動する構成である。
【0035】また、支持台24の左右(前記成形物Hの
幅方向)両端部には、一対の軸36にそれぞれスプロケ
ット38が取り付けられており、さらに、これらのスプ
ロケット38にはチェーン40が巻き掛けられている。
チェーン40の各端部は、共に前記モータ30のハウジ
ング32に係止されている。これにより、チェーン40
が駆動することで、モータ30がカッター28と共にガ
イドロッド34に沿って支持台24の幅方向(すなわ
ち、前記成形物Hの幅方向)に移動されるようになって
いる。
【0036】またさらに、一方の軸36にはスプロケッ
ト42が取り付けられており、さらに、支持台24の上
部には、左右移動手段を構成するスライド用モータ44
が取り付けられている。スライド用モータ44の回転軸
にはスプロケット46が取り付けられており、さらに、
このスプロケット46は、チェーン48によって前記ス
プロケット42に連結されている。したがって、スライ
ド用モータ44の回転力は、スプロケット46、チェー
ン48及びスプロケット42を介して前記一方の軸36
に伝達され、これにより軸36が駆動される構成であ
る。
【0037】一方、支持台24の上壁には、上下移動手
段を構成する送り螺子シャフト50が取り付けられてい
る。この送り螺子シャフト50は、本体22を貫通して
外部上方へ突出しており、更に、本体22の上部に配置
された上下移動手段を構成する上下移動用モータ52が
連結されている。これにより、上下移動用モータ52が
作動することで、支持台24(すなわち、モータ30や
カッター28)を全体的に上下移動することができる構
成となっている。
【0038】本体22の後面側(前記成形物Hの搬送方
向下流側、図3紙面右側)には、制御手段を構成する左
右(前記成形物Hの幅方向)一対のリミットスイッチ5
4、56が配置されており、前述の如く構成されるモー
タ30すなわちカッター28の左右の移動限を検出する
ことができる。また、送り螺子シャフト50の上部近傍
には、制御手段を構成する上限リミットスイッチ58及
び下限リミットスイッチ60が配置されており、前述の
如く構成される支持台24(すなわち、カッター28)
の上下の移動限を検出することができる。
【0039】またさらに、本体22よりも前記成形物H
の搬送方向下流側(図4紙面右側)近傍には、先端検出
センサとしてのフォトセンサ62が配置されている。こ
のフォトセンサ62は、、前述の如く構成されるカッタ
ー28から所定距離(前記成形物Hの切断寸法に対応し
た寸法)離間して配置されており、供給される前記成形
物Hの先端部を検出することができる。このフォトセン
サ62の検出信号に基づいて、モータ30、スライド用
モータ44、及び上下移動用モータ52の作動が制御さ
れるように構成されている。
【0040】次に、成形培土10の製造手順を説明す
る。
【0041】先ず、籾殻12と芯鞘型繊維14及び前記
各育苗用肥料16を攪拌混合する。籾殻12は、圧縮粉
砕した籾殻を用いることが好ましい。芯部14Aと鞘部
14Bから成る芯鞘型繊維14は、籾殻12及び各育苗
用肥料16と共に攪拌混合されることにより、複雑で細
かい網状になって籾殻12及び各育苗用肥料16と絡み
合い、籾殻12及び各育苗用肥料16を包み込む。
【0042】次いで、この攪拌混合した籾殻12と芯鞘
型繊維14及び育苗用肥料16(原料材G)を、圧縮成
形装置70の挟持搬送ベルト72、74によって挟持搬
送しながら、加熱圧縮盤によって加熱しながら圧縮成形
すると共に、その直後に冷却圧縮盤によって更に冷却し
ながら圧縮成形する。
【0043】ここで、加熱圧縮盤により加熱圧縮成形す
るに当たっては、原料材Gに含有する芯鞘型繊維14の
鞘部14Bが軟化するが芯部14Aは軟化しない温度で
加熱圧縮成形する。この場合、例えば、芯鞘型繊維14
として芯鞘型ポリエステル(ユニチカ製)を用いた場合
には、鞘部14Bは110℃で軟化し芯部14Aは25
0℃で軟化するため、130℃〜200℃(好ましく
は、140℃前後)で加熱成形する。一方、例えば、芯
鞘型繊維14としてビオノーレ(昭和高分子(株)製)
を用いた場合には、鞘部14Bは90℃で軟化し芯部1
4Aは115℃で軟化するため、100℃で加熱成形す
ればよい。
【0044】またこの場合、加圧の程度としては、前述
の如く攪拌混合し所定の状態に積層した原料材G(籾殻
12と芯鞘型繊維14及び育苗用肥料16、及び不織布
18、19)の厚さを4cmとした場合に、加圧後の厚
さが2cmになる程度が好ましい。
【0045】このようにして加熱圧縮盤により加熱圧縮
成形することで、芯鞘型繊維14の鞘部14Bが軟化し
て溶着し合い、網状になって籾殻12と絡み合う。
【0046】さらに、加熱圧縮盤により加熱圧縮成形さ
れた原料材G(籾殻12と芯鞘型繊維14及び育苗用肥
料16)は、直ちに冷却圧縮盤によって冷却圧縮成形さ
れる。これにより、芯鞘型繊維14の鞘部14Bが軟化
して溶着し合い網状になって籾殻12と絡み合った状態
のままで直ちに冷却されて、前記鞘部14Bが籾殻12
と絡み合った状態のままで固化され、連続する長尺マッ
ト状の成形物Hが得られる。
【0047】さらに、この連続する長尺マット状の成形
物Hは、滑り案内板76に案内されて、成形培土切断装
置20へ供給される。
【0048】ここで、図5には、成形培土切断装置20
における成形培土10の製造工程が流れ図にて示されて
いる。
【0049】成形培土切断装置20では、初期状態にお
いては、支持台24(すなわち、モータ30及びカッタ
ー28等)は、最も上昇した位置に保持されており、本
体22と滑り案内板76との間には成形物Hの厚さ寸法
に対応した所定の隙間が形成されている。また、モータ
30は、支持台24の幅方向(すなわち、前記成形物H
の幅方向)一端の初期位置に位置している。
【0050】滑り案内板76に案内された連続する長尺
マット状の成形物Hが順次搬送供給されると、ステップ
100において、この成形物Hの先端部がフォトセンサ
62によって検出されたか否か判断される。フォトセン
サ62によって成形物Hの先端部が検出されると、ステ
ップ102においてモータ30が駆動されてカッター2
8が回転を開始し、更に、ステップ104において上下
移動用モータ52が作動する。これにより、支持台24
がモータ30及びカッター28等と共に降下される。
【0051】次いで、ステップ106において、この支
持台24(カッター28)が降下限(換言すれば、切断
位置)に達したか否かが、下限リミットスイッチ60の
検出信号に基づいて判断される。支持台24(カッター
28)が降下限(切断位置)に達すると、ステップ10
8において上下移動用モータ52が停止される。ここ
で、支持台24(カッター28)が降下限(切断位置)
に達した状態では、搬送供給された成形物Hが支持台2
4によって抑え付けられた状態となる。したがって、こ
の状態では、成形物Hは不要に動くことなく確実に保持
される。
【0052】さらに、ステップ110においてスライド
用モータ44が作動を開始する。このため、モータ30
がカッター28と共にガイドロッド34に沿ってすなわ
ち前記成形物Hの幅方向に沿ってスライド移動する。こ
れにより、成形物Hの先端部が所定の長さ寸法に切断さ
れ、その切断部分が完成した成形培土10となる。
【0053】この場合、カッター28が回転しながら成
形物Hに接しこの成形物Hを切断する際には、前述の如
く連続する成形物Hは支持台24によって抑え付けられ
て所定の切断位置で保持されているため、カッター28
の切断動作に伴って成形物Hが不要に動いてその切断位
置がズレることがなく、成形物Hを正確な寸法に切断す
ることができる。
【0054】切断された成形物Hの切断部分(すなわ
ち、完成した成形培土10)は、排出コンベヤ78上へ
押し出され所定の集積位置へ集積される。
【0055】さらに、成形物Hの先端部を所定の長さ寸
法に切断した後には、ステップ112において、カッタ
ー28が左右移動限に達したか否か(換言すれば、切断
が終了したか否か)が、リミットスイッチ54の検出信
号に基づいて判断される。カッター28が左右移動限に
達すると(切断が終了すると)、ステップ114におい
て、スライド用モータ44が停止されると共にモータ3
0が停止されてカッター28の回転が停止される。
【0056】次いで、ステップ116において、上下移
動用モータ52が前述とは逆向きに作動して、支持台2
4がモータ30及びカッター28等と共に上昇されると
共に、スライド用モータ44が前述とは逆向きに作動し
て、モータ30及びカッター28が再び初期位置へ向け
て移動を開始する。さらに、ステップ118において、
支持台24が上昇限(すなわち、初期位置)に達したか
否かが、上限リミットスイッチ58の検出信号に基づい
て判断されると共に、カッター28が左右移動限(すな
わち、初期位置)に達したか否かが、リミットスイッチ
56の検出信号に基づいて判断される。支持台24及び
カッター28がそれぞれ初期位置に達すると、ステップ
120において、上下移動用モータ52及びスライド用
モータ44が停止される。更に、ステップ122におい
て、カッター28駆動用のモータ30、上下移動用モー
タ52及びスライド用モータ44の作動が所定時間(例
えば、30秒間)制限されて、処理を終了する。
【0057】以後は、前述の工程が順次繰り返し連続し
て実施される。
【0058】このようにして完成した成形培土10は、
芯鞘型繊維14の鞘部14Bが軟化して溶着し合い、網
状になって籾殻12と絡み合い結合された状態に成形さ
れる。ここで、図7には、前述の如き圧縮成形された後
の芯鞘型繊維14の状態が、一部簡略化して模式的に示
されている。この図7で示す如く、鞘部14Bが軟化し
溶着し合うことによって、軟化していない芯部14Aが
互いに網目状に絡み合って結合されており、籾殻12及
び育苗用肥料16を包み込んでいる。これにより、所謂
スポンジのような屈曲性及び保水性のある成形培土10
が得られる。
【0059】以上により得られた成形培土10を使用す
る際には、図8に示す如く、この成形培土10を育苗箱
66に敷き、灌水し、水稲等の作物の苗68を播種し、
さらに覆土69を施した上で、日々灌水及び温度管理を
して育苗する。
【0060】この成形培土10を使用した育苗に際し
て、例えば芯鞘型繊維14として芯鞘型ポリエステル
(ユニチカ製)を用いた場合には、この芯鞘型ポリエス
テルは加水分解して長期の間には圃場で分解し、一方、
例えば芯鞘型繊維14としてビオノーレ(昭和高分子
(株)製)を用いた場合には、このビオノーレは生分解
して長期の間には圃場で分解する。このため、他に悪影
響を与えることはない。
【0061】ここで、前述の如く成形培土切断装置20
によって製造された成形培土10は、籾殻12と芯鞘型
繊維14及び育苗用肥料16を攪拌混合して積層されこ
れらを圧縮成形して得られる。この成形培土10は、芯
鞘型繊維14が細かい網状になって籾殻12と絡み合っ
て結合されスポンジのように腰が強くて屈曲性及び保水
性のある培土として構成される。このため、屈曲性及び
保水性に富んでおり、割れたり欠け難く、運搬中に形が
崩れることがない。また、育苗のために灌水しても形が
崩れることがなく、その取扱いも容易になる。したがっ
て、実際の使用に際して例えば自動田植機の苗台にセッ
トして田植えを実施する場合にも、装置のフィンガー部
分がうまく苗を掴み取ることができ、スムースな作業を
行うことができる。
【0062】さらに、この成形培土10では、培土基材
としての籾殻12自体が極めて安価であり(更に言え
ば、所謂産業廃棄物としての籾殻12を培土基材として
有効利用することができ)、かつ、結合剤としての芯鞘
型繊維14も安価なものを適用することができるため、
全体としても大幅に安価になる。
【0063】またさらに、この成形培土10は、育苗用
肥料16を含んで構成されているため、育苗に際して別
の新たな肥料を加える必要がない。また、育苗する作物
の種類や天候(気候)等に応じて前述した各育苗用肥料
16の種類や混合割合を適宜変更して、複数種類の異な
る成形培土10を準備しておけば、大幅に適用の範囲が
拡大する。
【0064】そこで、このような成形培土10を製造す
るために、本実施の形態に係る成形培土切断装置20で
は、支持台24に設けられたカッター28(モータ3
0)、上下移動用モータ52、スライド用モータ44、
並びに、リミットスイッチ54,56、上限リミットス
イッチ58、下限リミットスイッチ60、及びフォトセ
ンサ62を備えている。この成形培土切断装置20によ
れば、順次供給される連続する長尺マット状の成形培土
Hの先端部が検出されると、すなわち成形培土Hが所定
位置に達したことが検出されると、カッター20(モー
タ30)、上下移動用モータ52、及びスライド用モー
タ44が作動され、カッター28が回転しながら成形培
土Hの幅方向に沿って移動して、成形培土Hが所定の長
さ寸法に切断される。
【0065】このように、本実施の形態に係る成形培土
切断装置20は、順次供給される連続する長尺の成形培
土Hの先端部分を、所定の切断位置で順次連続して自動
的に切断することができ、大幅に作業効率が向上する。
したがって、前述の如き割れたり崩れることがなく取扱
いが容易な育苗用の成形培土10を安価でかつ量産する
ことができる。
【0066】なお、前述した実施の形態においては、籾
殻12と芯鞘型繊維14とを攪拌混合し圧縮成形して得
られた連続するマット状の成形物Hに、成形培土切断装
置20を適用して育苗用の成形培土10を製造する構成
として説明したが、これに限らず、前記実施の形態に係
る成形培土切断装置20は、他の構成物から成る連続す
るマット状の成形培土であっても当然に適用可能であ
る。
【0067】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る成形培土
切断装置は、割れたり崩れることがなく取扱いが容易な
育苗用の成形培土を、安価でかつ量産することができる
という優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る成形培土切断装置の
全体構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る成形培土切断装置の
全体構成を示す正面視による断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る成形培土切断装置の
全体構成を示す側面視による断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る成形培土切断装置の
全体構成を示す側面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る成形培土切断装置に
おける成形培土の製造工程を示す流れ図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る成形培土切断装置に
よって製造された育苗用の成形培土の外観斜視図であ
る。
【図7】本発明の実施の形態に係る成形培土切断装置に
よって製造された育苗用の成形培土における圧縮成形さ
れた後の芯鞘型繊維の状態を示す一部簡略化した模式図
である。
【図8】本発明の実施の形態に係る成形培土切断装置に
よって製造された育苗用の成形培土の使用状態を示す断
面図である。
【符号の説明】
10 成形培土 12 籾殻 14 芯鞘型繊維 14A 芯部 14B 鞘部 16 育苗用肥料 20 成形培土切断装置 24 支持台(上下移動手段、抑付け手段) 28 カッター 30 モータ 44 スライド用モータ(左右移動手段) 50 送り螺子シャフト(上下移動手段) 52 上下移動用モータ(上下移動手段) 54 リミットスイッチ(制御手段) 56 リミットスイッチ(制御手段) 58 上限リミットスイッチ(制御手段) 60 下限リミットスイッチ(制御手段) 62 フォトセンサ(先端検出センサ)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 順次供給される連続する長尺マット状の
    成形培土を所定寸法に切断する成形培土切断装置であっ
    て、 長尺方向に沿って供給される前記連続する成形培土の供
    給経路に対応して、前記連続する成形培土に対し上下方
    向に接離移動可能でかつ前記連続する成形培土の幅方向
    に沿って移動可能に設けられ、前記連続する成形培土に
    接することで前記成形培土を切断するカッターと、 前記カッターを前記連続する成形培土に対し上下方向に
    接離移動させる上下移動手段と、 前記カッターを前記連続する成形培土の幅方向に沿って
    移動させる左右移動手段と、 前記カッターに対し前記成形培土の供給方向下流側に配
    置され前記順次供給される成形培土の先端部を検出する
    先端検出センサを含み、前記連続する成形培土の先端部
    から所定の長さ寸法位置において前記カッターと上下移
    動手段及び左右移動手段を作動させる制御手段と、 を備えたことを特徴とする成形培土切断装置。
  2. 【請求項2】 前記カッターが前記連続する成形培土を
    切断する際に前記成形培土を抑え付けて切断位置で保持
    する抑付け手段を備えたことを特徴とする請求項1記載
    の成形培土切断装置。
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