JPH0634659B2 - 植物栽培用成型培地及びその製造法 - Google Patents

植物栽培用成型培地及びその製造法

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JPH0634659B2
JPH0634659B2 JP2166724A JP16672490A JPH0634659B2 JP H0634659 B2 JPH0634659 B2 JP H0634659B2 JP 2166724 A JP2166724 A JP 2166724A JP 16672490 A JP16672490 A JP 16672490A JP H0634659 B2 JPH0634659 B2 JP H0634659B2
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    • D04HMAKING TEXTILE FABRICS, e.g. FROM FIBRES OR FILAMENTARY MATERIAL; FABRICS MADE BY SUCH PROCESSES OR APPARATUS, e.g. FELTS, NON-WOVEN FABRICS; COTTON-WOOL; WADDING ; NON-WOVEN FABRICS FROM STAPLE FIBRES, FILAMENTS OR YARNS, BONDED WITH AT LEAST ONE WEB-LIKE MATERIAL DURING THEIR CONSOLIDATION
    • D04H1/00Non-woven fabrics formed wholly or mainly of staple fibres or like relatively short fibres
    • D04H1/70Non-woven fabrics formed wholly or mainly of staple fibres or like relatively short fibres characterised by the method of forming fleeces or layers, e.g. reorientation of fibres
    • D04H1/74Non-woven fabrics formed wholly or mainly of staple fibres or like relatively short fibres characterised by the method of forming fleeces or layers, e.g. reorientation of fibres the fibres being orientated, e.g. in parallel (anisotropic fleeces)

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水稲育苗や野菜、植物の栽培用に用いられる
成型培地に関するものである。
〔従来の技術〕
従来,機械田植用の水稲苗は、育苗箱(内寸法58cm×
28cm×3cm)を用い、市販の土壌系又は非土壌系資
材、或いは農家で滅菌した土壌に肥料を配合し、pH調
整をしたものを播種床とし、播種し、覆土して育苗して
いる。この覆土用土壌としては、播種床が土壌系の場合
も非土壌系の場合も、市販資材の場合には、肥料を配合
しないで必要肥料の全量が播種床から供給されるのが普
通である。非土壌系資材は、土壌系に較べて一般に肥料
保持力に乏しいものが多い。
最近、非土壌系資材の一種として、ロックウール等の無
機繊維に肥料を添加して、育苗箱の形状に合わせてマッ
ト状に成型加工した無機繊維成型培地が軽量で取扱いが
容易であることから使用されている。
初期の成型培地は繊維の方向が水平方向のものをこのま
ま切断加工して使用しているために、根の伸長等に問題
があった。
この点を改良するために、この水平方向に積層したマッ
ト状成型培地を垂直に切断して90°転換して側面を接
着剤で接着して使用することが行われていた。この成型
培地は構成繊維が殆んど厚さ方向に配向し、灌水浸透
性、耐圧保形性などの点で好ましいが、今度は平面方向
の連結性が低下し、立ち割れ崩壊を生じ易くなるととも
に、積層方向の寸法安定性が低く、含水すると平面方向
の収縮を生じ、育苗箱内に空隙が生じ、種や覆土が、空
隙に落下して、苗の生育不揃い、密度斑を生ずる等の問
題があった。
そこで、例えば、特公平1−57930号公報では、平面的
に繊維が配向積層された一層からなる薄い鉱物繊維マッ
トを連続波型に屈曲折畳んで部分的に接着し、厚いブロ
ックとした水耕用鉱物繊維マットを長手方向に薄切り切
断してブロックとし、これを90度方向を変えブロック
の切断面を上面又は下面として垂直方向の繊維配向成分
を有せしめた鉱物繊維性育苗ブロックが提案されてい
る。このような育苗ブロックを使用することによって、
従来使用されていたマットの欠点である、厚さ方向の耐
圧縮性、灌水浸透性、通気性を改良すると共に平面方向
の寸法安定性を高め、平面方向の収縮などを解決すると
している。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記した方法では、マット状に成型加工されたマットを
さらに切断し、その切断面が上面又は下面となるように
転換して、その側面に接着剤を付与して2個を接着して
育苗箱の寸法とし、箱床用鉱物繊維製育苗ブロックとし
ている。
このようにマット状に成型加工した後に3〜4工程が必
要であると共につなぎ目があるために、マットの形状の
保持及び取扱いを容易にするために下紙を貼着すること
が必要であった。
また鉱物繊維マットを単に連続波型に屈曲折畳んだ場
合、側面には波型の垂直配向成分が生じるが、同時に正
面には折り畳み方向が垂直となっている。従ってこれを
長手方向に薄切り切断した場合、切断面の上面には、波
型の垂直配向成分が、側壁には折り畳み方向と同じ水平
な繊維配向成分が生じることになる。このため平面方向
の連結性が強化されるため、育苗を培地から垂直方向に
株分けかき取りにするのにその苗の株数が不揃いとなり
支障を生じ易く、機械田植する水稲育苗培地としては不
適である。
本発明の目的は、このような問題点を解決すると共にマ
ット状に成型加工されたものを切断加工をするだけで一
体物の箱床用育苗マットとして使用できる成型培地を提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記したような問題点を解決するために
鋭意研究を重ねた結果、薄い無機質繊維マット層を多層
にわたって積層したものを厚さ一定の状態下で、積層面
に平行方向に押し縮めることによって、厚さの厚い押し
縮め積層マットが得られることに気付き本発明を完成さ
せた。
すなわち本発明は、 (1)鉱物繊維からなる植物栽培用成型培地であって、多
数の不定常さざ波型に屈曲してうねった無機質繊維薄層
マット同士が各層の内部及び層間で互いに絡み合いバイ
ンダーで部分的に接着されて積層された厚いブロック
を、薄切り切断して上面に多数の不定常さざ波型屈曲面
が表われ繊維積層面が垂直方向に配向したものである植
物栽培用成型培地、 (2)厚いブロックの嵩比重が20〜250Kg/m3であっ
て、薄切り切断時の寸法が育苗箱内に密接収納される寸
法に一致し且つ下紙貼着なしの一体物である前記(1)記
載の植物栽培用成型培地、 (3)成型培地が無肥料で酸性化剤にてPH4.5〜6に
調整されたものである前記(1)又は前記(2)記載の植物栽
培用成型培地、 (4)平面的に繊維が配向積層されたバインダー含有の薄
い無機質繊維マットを多数積層し、積層された無機質繊
維マットを厚さ一定の状態下で該積層マットの長手方向
(第2図、第4図5−6方向)に押し縮めることにより
得られる。無機質繊維薄層マット同士が各層の内部及び
層間で互いに絡みあった多数の不定常さざ波型に屈曲し
て得られる押し縮め積層マットを、熱硬化炉に通してバ
インダーを硬化させた後、所定の長さで切断して厚いブ
ロックとし、次いで該厚いブロックを元の積層マットの
長手方向で且つ縦方向(第2図、第4図7−8−9面と
平行な面)に薄切り切断することを特徴とする植物栽培
用成型培地の製造法、 (5)押し縮め積層マットが、平面的に繊維が配向積層さ
れたバインダー含有の薄い無機質繊維マットを移送コン
ベア上にその移送方向と実質的に直角方向に連続的に折
り畳み積層させつつ移送される積層マットを所定の厚み
になるまで(第5図)移送コンベア2と圧縮コンベア4
により上下方向から圧縮して厚さ一定の状態下で後方に
設置された上下一対のコンベア(第5図)10、11の
移送速度を移送コンベア2、圧縮コンベア4の移送速度
より遅くして該移送コンベアの長さ方向に押し縮めて得
られたものである前記(4)記載の植物栽培用成型培地の
製造法である。
以下、詳細に説明する。
本発明に使用する鉱物繊維としては、例えばロックウー
ル、グラスウール、セラミックファイバー等が挙げら
れ、特に製鉄所の高炉から副生する高炉スラグ及び/ま
たは、玄武岩、輝緑岩などの天然石をキュポラ、電気炉
等で溶解し、遠心力及び/または空気、水蒸気などの流
体圧で吹製して繊維化したロックウール(岩綿、スラグ
ウール、ミネラルウールとも称される)が好適に使用で
きる。
これらの繊維化された無機質繊維は、通常浮遊状態にお
いて噴霧されたバインダーである高分子系結合材ととも
に移送コンベア上に集綿されるが、この時点では低密度
の層状に集積されて繊維集合体を形成しており、続いて
設けられた硬化炉において所要の厚みに圧縮され高分子
系結合材が硬化して繊維同士が部分的に接着されて成型
培地の素材とされている。
バインダーとしての高分子系結合剤としては、例えば、
フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化性
樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂
が好ましい。
このようにして製造された無機繊維成型培地の繊維方向
は一般に水平方向に層状をなしており、このことは、層
状に積層された繊維集合体の進行方向と同じ方向か、も
しくは進行方向と直交する方向が大半であることを示し
ており、水平方向と直交する方向の繊維がほとんどない
ことを示している。
本発明の植物栽培用成型培地は、特に無機質繊維の薄層
マットが不定常さざ波型に屈曲して、うねっており、各
マット同士が各層の内部及び層間で互いに絡み合いバイ
ンダーで部分的に接着されて積層された厚いブロックを
その長手、縦方向(第2図、第4図7−8−9面)に薄
切り切断して、上面に多数の不定常さざ波型屈曲面が表
われ、繊維積層面が垂直方向に配向したものである植物
栽培用成型培地である。上記厚いブロックの嵩比重は2
0〜250Kg/m3であって、薄切り切断時の寸法が育苗
箱内に密接収納される寸法に一致し、且つ下紙貼着なし
の一体物である植物栽培用成型培地である。
本発明の成型培地の具体的製造方法としては、上記した
平面的に繊維が配向積層された薄い無機質繊維マットを
2層以上、多数積層し、厚さ一定の状態下で該積層マッ
トの長手方向から押し縮めることによって、表面が平滑
で内部の無機質繊維薄層マット同士が各層の内部及び層
間で多数の不定常さざ波型に屈曲してうねった厚さの厚
い押し縮め積層マットとする。種々の方法で圧縮できる
が、連続的には上下ロールからなる2組のロールで前後
を挟み先の送り込みロールの移送速度より後のロールの
移送速度を遅くして、移送方向に押し縮める方法が便宜
である。この押し縮め積層マットを熱硬化炉に通して、
バインダーを硬化させた後所定の長さで切断して厚いブ
ロックとし、該厚いブロックをその長手方向で且つ縦方
向、即ち第2図、第4図の7−8−9面と平行な面に薄
切り切断することによって、該厚いブロックのさざ波型
屈曲面が表われている切断面を上面又は下面とし積層面
を垂直方向に配向させて使用することを特徴とするが、
2層以上の薄い無機質繊維マットを積層する方法として
は、前記した従来の集綿工程において集綿した薄い無機
質繊維マットを連続的又は不連続的に複数層重ねること
によって行われ、この方法によれば従来品に較べて相当
に厚い板状体を得ることができる。
不連続的に積層する方法としては長手方向に予め所定の
長さに切断した薄層マットを平らに積み重ねて厚い積層
マットとしたり、或いは切断せず垂直方向から往復垂下
させて一定巾に折り畳み積層マットとする。
連続的に積層させる方法としては、移送コンベア上で適
宜積層できる。例えば公知の英国特許第733924号、米国
特許第2503067号に記載された発明のように、未硬化バ
インダー付着の繊維が平面的に配向積層された長尺の薄
い無機質繊維マットをコンベアの移送方向と直角の方向
に往復垂下させつつ折り畳みながら、コンベア上を移送
させることによって複数層積層させることができる。
この場合には、折り畳む際、移送される分だけ薄層マッ
トの積層部分がずれるが、全体的にはコンベアー上に均
一状態で連続的に積層されるため最も好ましい。
第5図は移送コンベア2の上に、この移送方向と実質的
に直角方向に連続的に、薄い無機質繊維マット1を往復
垂下させて、多段層に折り畳んだ積層マット3を形成さ
せ、これを圧縮用上方コンベア4と移送コンベア2とに
よって垂直の厚さ方向に圧縮する所を示した立面図であ
る。
第6図は、このように連続的に多段層に折り畳まれた積
層マット3の拡大斜視図である。
このようにして得られた厚い長尺の積層マットを厚み一
定の状態下で、積層マットの長さ方向(第5図の場合
は、正確には移送コンベアの前後方向)から押し縮め
る。押し縮める際、所定の長さに切断して上下を固定し
た上で左右から押圧力を加える不連続方法でもよいが、
より効果的には2対のコンベア間のスピード比を変える
連続方法が好ましい。即ち、上下一対のコンベア(例え
ば第5図、2、4)で厚さ一定の状態にまで圧縮しつつ
一定の速度で移送し、引き続き移送方向と平面的に連続
して設置された上下一対の低速コンベア(10、11)
間に連続的に供給することによって、高速移送状態から
低速移送状態に移る際に、過剰供給分が積層マットの内
部方向に押し込まれて無機質繊維薄層マット同士が押し
縮められるため各層の内部及び層間で絡み合い多数の不
定常さざ波型に屈曲してうねった長い押し縮め積層マッ
トが形成されるので、このまま熱硬化炉を通してバイン
ダーを硬化させればよい。
第1図〜第4図は本発明の実施例を示している。先ず、
第2図の厚いブロックは、薄い無機質繊維マットを切断
して多数積層するか、平面上に薄い無機質繊維マットの
帯を長手方向に往復垂下することによって多段層に屈曲
折り畳むことによって得られたものを図の左右方向から
押し縮めたものである。
このようにして得られた押し縮め積層マットは、熱硬化
炉に通して、バインダーを硬化させた後、この押し縮め
積層マット(この厚みが成型培地の幅となる)を成型培
地とした場合の長さに合わせて切断して厚いブロックと
する。さらに第2図、第4図の7−8−9面と平行な面
で、5−7の長さが成型培地とした場合の厚さと同じ寸
法となるように薄切り切断して成型培地とする。該薄切
りした成型培地を90°方向を変えて不均一なさざ波型
屈曲面が多数存在する面を上面又は下面としてこの状態
で育苗箱内に敷設するものである。
又第4図は長尺の薄い無機質繊維マットを移送コンベア
上に、その移送方向と実質的に直角方向に折り畳み積層
させつつ移送されて得られる第6図の積層マット3を後
方に設置した上下一対(10、11)からなるコンベア
ーのスピードを移送、圧縮コンベア2、4より遅くする
ことによって上記の移送方向に連続的に押し縮めること
により、繊維方向を不連続不定常さざ波型に屈曲させた
押し縮め積層マットとし、バインダーを硬化させた後、
成型培地の長い方の一辺を長さ方向の長さとするように
切断した厚いブロックの斜視図である。
この多数のさざ波型にうねった繊維組織を有する厚いブ
ロックでは、この厚いブロックの移送方向の側面に不均
一な波型が多数存在することを意味し、このようにする
ことによって、通常の方法で製造された成型培地が有す
る水平方向は勿論のこと、縦、横及び斜め等の繊維成分
を存在させることとなるものである。
この厚いブロックは第4図に示すように、側面Aには、
不均一なさざ波型屈曲面が多数存在する面が表れ、上下
面Bには内部に不均一なさざ波型屈曲面が多数存在する
ために、この厚いブロックの走行方向と直角の方向に揃
った状態が表われ、正面Cには薄い無機質繊維マットの
折り畳み積層状態が水平方向に配列して表われる。
本発明の水稲育苗用成型培地は厚いブロックの嵩比重が
20〜250Kg/m3、特に好ましくは50〜100Kg/
m3であって、適宜薄切り切断時に育苗箱内に密接収納さ
れる寸法に合わせた下紙貼着なしの一体物からなる成型
培地とすることができる。第1図又は第3図に示すよう
にA面には、押し縮められた多数の不定常さざ波型に屈
曲してうねった状態が多数存在した垂直な繊維配向が、
B面及びC面には垂直な薄い無機質繊維マットの折り畳
み方向と一致した繊維配向が多く存在している。
このブロックの繊維相互間は噴霧された接着剤により相
互に結合されているとともに、側面と平行な繊維配向を
有しているので、水稲育苗用成型培地とした場合には、
厚さ方向に灌水浸透性、耐圧保形性、通気性が保持でき
ると共に、水平方向にはさざ波型に屈曲してうねった構
造を有するために立ち割れ、崩壊を生じにくく、水平方
向の寸法安定性が高く、含水しても水平方向の収縮を生
ずることもない。本発明では積層面が垂直方向に配向し
ており特に第3図の場合は、垂直方向が薄い無機質繊維
マットの折り畳み方向に一致しているために、水稲育苗
マットに利用した場合、育苗を培地から垂直方向に薄層
マットのブロック単位で分割し易く、機械田植時に支障
を生じず、最も好ましい。
このように本発明の成型培地は水平方向の寸法安定性を
高くしながら、薄い無機質繊維マットを単に連続波型に
屈曲折り畳んだものと異なり、繊維が不連続不定常さざ
波型に屈曲しているので、培地の巾方向に繊維が長く伸
びていることがなく、田植機による苗の株分けかき取り
が容易であるという利点を有している。
このようにした厚いブロックの容積比重は20〜250
Kg/m3、が好ましく、より好ましくは50〜100Kg/
m3である。
20Kg/m3未満では、耐圧縮強度、曲げ強度が弱く、ハ
ンドリング性が悪く、250Kg/m3超では硬くなりすぎ
て植物の根の伸長に悪影響をおよぼす。
本発明の水稲育苗用成型培地はこのままの状態で水稲育
苗用育苗箱内に密接収納される寸法である。
この成型培地は必要に応じて、酸性化剤によりPHが
4.5〜6に調整したり、肥料、親水性付与剤、保水剤
等を添加することができる。酸性化剤としては、公知の
鉱酸またはその塩類、有機酸、縮合燐酸の酸性塩が使用
できる。鉱酸としては、例えば硫酸、塩酸、硝酸、燐酸
などが挙げることができる。また、鉱酸の塩類として
は、例えば硫酸鉄、硫酸ばん土、硫酸マンガン、硫酸ア
ンモニウム、酸性燐酸カリウムなどが挙げられる。ま
た、有機酸類としては、例えばクエン酸、フマール酸、
リンゴ酸、ニトロフミン酸などが挙げられる。なお、上
記酸あるいはその塩類にニトロフミン酸またはその塩例
えばニトロフミン酸アンモニウムを併用すると育苗ない
し栽培成績が一層良好となる。
また、上記酸性化剤のうち固形酸性化剤としては、例え
ば硫酸鉄、過燐酸石灰、酸性燐酸カリウムおよびその他
の酸性の鉱酸塩類、硫酸アンモニウムおよび硝酸アンモ
ニウムなどのような鉱酸のアンモニウム塩類、ならびに
クエン酸、フマール酸、リンゴ酸およびその他の有機酸
類、またはそれらの有機酸の酸性の塩類およびこれらの
有機酸のアンモニウム塩類などであって、粉状、か粒
状、粒状、塊状およびその他の任意の形状に成形した成
形物などの固体の各種酸性化剤を挙げめことができる。
なお、上記の例えば過燐酸石灰、酸性燐酸カリウム、硫
酸アンモニウム、硝酸アンモニウムおよび塩化アンモニ
ウムなどの鉱酸塩は、酸性化剤であると同時に肥料とし
ても作用する。
また、有機酸のアンモニウム塩、酸性のカリ塩および酸
性の石灰塩などにおいても同様である。
これらの酸性化剤による酸性化処理は、成型培地の製造
工程中でもよいし、製造後でもよいが、散布、塗布、含
浸等々従来の方法で添加することができる。
酸性化剤が固形状または粉状の場合には、水溶液として
用いてもよいし、のちに添加する散水によって溶解させ
るようにすることもできる。後者の場合には散水によっ
て徐々に酸性化すると共に効果が持続的であるという効
果をも生ずる。
肥料としては、窒素肥料として硫安、塩安、硝安、尿素
が挙げられ、カリ肥料としては硫酸カリ、塩化カリ等が
挙げられ、リン酸肥料としては過リン酸石灰、リン酸ア
ンモニウム等が挙げられる。また、骨粉、魚粉、醗酵油
かす等の天然肥料を配合してもよい。これらの肥料は単
肥でも複合肥料でもよい。肥料の配合量は成型培地の用
途によって適宜決定されるが、水稲育苗用として使用す
る場合には無肥料で使用することが好ましい。
親水性付与剤としては、例えばアルキルポリオキシエチ
レンエーテル、アルキルフェニルポリオキシエチレンエ
ーテル、アルキルカルボニルオキシポリエチレン、N,
N−ジ(ポリオキシエチレン)アルカンアミド、脂肪酸
多価アルコールエステル、脂肪酸多価アルコールポリオ
キシエチレンエーテル、脂肪酸しょ糖エステル、脂肪酸
モノグリセリド、N,N−ジ(アルカノール)アルカン
アミド等の非イオン系界面活性剤、例えばエチレングリ
コール、プロピレングリコール、トリメチレングリコー
ル、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、グリセリン、ブタントリ
オール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ジグリセリン等の多価アルコールが挙げられ
る。これらの親水性付与剤の使用量は粒状化無機質繊維
基材に対し0.05〜2wt%、好ましくは0.1〜
0.5wt%が適当である。
〔作用〕
本発明の水稲育苗用成型培地は上記のように、平面方向
には少なくとも2層以上の薄い無機質繊維層が積層され
た断面が表われ、各繊維が独立したさざ波型に屈曲して
いて、不規則な多方向に配向し、垂直方向には各繊維が
垂直方向に平行に形成されていることから、厚さ方向の
通水性、通気性、耐圧縮性、植物根の貫入性などを良好
に保持すると共に、水平方向には多方向に配向している
ことから、からんだり折り曲げられているため、縦及び
横方向の連結性が特に高く、前後面方向の保形性、非収
縮性などの好ましい性能を保有したものとなる。
また繊維方向が不連続不定常さざ波型であるので、繊維
が培地巾方向に長く伸びていないので、前記の保形性を
保持しながら田植機等による苗の株分けかき取りも容易
なものとなる。
〔実施例〕
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。
通常の電気炉等で無機質繊維の原料を溶融して繊維化
し、遠心力又は気体吹製により浮遊状態の繊維に対し、
フェノール樹脂を約2重量%噴霧し、約16mmの薄い無
機質繊維マットを形成し、この薄い無機質繊維マットを
60層程度積層した厚さ約1000mm、密度18Kg/m3
の積層マットを、所定の厚さに順次圧縮した後、厚さ一
定の状態で移送し長手方向から押し縮めることによっ
て、表面が平滑で内部の繊維同士が多数の波型にうねっ
た押し縮め積層マットとし、続いて250℃の熱風乾燥
を行い厚さ280mm、幅600mm、密度60Kg/m3の硬
化押し縮め積層マットとした。
この硬化押し縮め積層マットをまず長さ580mmに切断
して厚いブロックとし、次いでこの厚いブロックの移送
方向と平行な垂直な方向で幅18mmに薄切り切断し、厚
さ18mm、幅280mm、長さ580mmの水稲育苗用成型
培地を得た。
該培地を内法280×580mmの育苗箱内に収容して十
分に灌水したところ、水平方向にもほとんど収縮せず、
育苗箱の壁との間に空隙を生じることもなかった。
次いで、催芽した水稲種籾を播種し、肥料を含有した覆
土(約5粍厚)をしたところ、種籾が空隙に落ちたり、
播種、覆土が不均一になることもなく円滑に作業するこ
とができた。
しかも、30日間育苗した結果、本発明品を用いたもの
は、苗密度が粗密になったり、苗の育成が不揃いになっ
たりすることなく良好な生長苗が得られた。
この水稲育苗用箱を田植機に載架して、種付けを行った
ところ、植付け爪による苗の抜根が円滑で、均一な本数
が得られた。
〔発明の効果〕
本発明は、鉱物繊維からなる植物栽培用成型培地であっ
て、該培地の水平方向については各無機質繊維の繊維方
向が不規則な多方向に配向していながら垂直方向には垂
直方向の繊維が多いために厚さ方向の通水性、通気性、
耐圧縮性、植物根の貫入性などを良好に保持すると共
に、水平方向には多方向に配綿していることから、から
んだり折り曲げられているため、縦及び横方向の連結性
が共に高く、前後面方向の保形性、非収縮性などの好ま
しい性能を保有する。更に本発明の培地は巾方向に側面
を接着剤で接着したりする必要がなく、育苗箱床の巾だ
け多段層に積層してある一体ものであることから取扱が
容易であるため下紙貼着が不要な水稲育苗用成型培地が
得られ、繊維方向が垂直であるため田植機の爪による苗
の株分けかき取り不良がなくなり、田植機による作業性
を向上することができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の植物栽培用成型培地の実施例の斜視図
であり、第2図は第1図の製品を得るために用いる無機
繊維製厚いブロックの斜視図である。 第3図は薄い無機質繊維層マットをコンベアの移送方向
と実質的に直角方向に連続的に往復垂下させて形成した
積層マットから作成した植物栽培用成型培地の実施例の
斜視図である。 第4図は第3図の培地を作成する前の厚いブロックの斜
視図である。 第5図は薄い無機繊維マットをコンベアの移送方向と直
角方向に連続的に往復垂下させ、押し縮めトを作る装置
の立面図である。 第6図は第5図の装置で作成した押し縮め前の積層マッ
トの拡大斜視図である。 第7図は本発明で使用した用語の説明図。 A:繊維のさざ波型配向が表われた培地の表面に該当す
る面。 B:上下面から加圧しながら、前後方向に積層マットを
圧縮して、内部の繊維をさざ波型に配向させたために、
上下面にほぼ平行なしわをもった積層マットの表面(培
地の側面)に該当する面。 C:垂直方向に繊維配向した培地の側面(水平方向に繊
維配向した厚いブロックの切断面)。 1…薄い無機質繊維マット、2…移送コンベア、3…連
続積層マット、4…厚み方向の圧縮を与える上方コンベ
ア、5,6,7,8,9…厚いブロックの表面上の位置
を指示する符号、10…連続積層マット移送ライン後方の
下側移送コンベア、11…連続積層マット移送ライン後方
の上側移送コンベア。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉱物繊維からなる植物栽培用成型培地であ
    って、多数の不定常さざ波型に屈曲してうねった無機質
    繊維薄層マット同士が各層の内部及び層間で互いに絡み
    合いバインダーで部分的に接着されて積層された厚いブ
    ロックを、薄切り切断して上面に多数の不定常さざ波型
    屈曲面が表われ繊維積層面が垂直方向に配向したもので
    ある植物栽培用成型培地。
  2. 【請求項2】厚いブロックの嵩比重が20〜250Kg/
    m3であって、薄切り切断時の寸法が育苗箱内に密接収納
    される寸法に一致し且つ下紙貼着なしの一体物である請
    求項1記載の植物栽培用成型培地。
  3. 【請求項3】成型培地が無肥料で酸性化剤にてPH4.
    5〜6に調整されたものである請求項1又は請求項2記
    載の植物栽培用成型培地。
  4. 【請求項4】平面的に繊維が配向積層されたバインダー
    含有の薄い無機質繊維マットを多数積層し、積層された
    無機質繊維マットを厚さ一定の状態下で該積層マットの
    長手方向(第2図、第4図5−6方向)に押し縮めるこ
    とにより得られる、無機質繊維薄層マット同士が各層の
    内部及び層間で互いに絡みあった多数の不定常さざ波型
    に屈曲して得られる押し縮め積層マットを、熱硬化炉に
    通してバインダーを硬化させた後、所定の長さで切断し
    て厚いブロックとし、次いで該厚いブロックを元の積層
    マットの長手方向で且つ縦方向(第2図、第4図7−8
    −9面と平行な面)に薄切り切断することを特徴とする
    植物栽培用成型培地の製造法。
  5. 【請求項5】押し縮め積層マットが、平面的に繊維が配
    向積層されたバインダー含有の薄い積層マットを移送コ
    ンベア上にその移送方向と実質的に直角方向に連続的に
    折り畳み積層させつつ移送される積層マットを所定の厚
    みになるまで(第5図)移送コンベア2と圧縮コンベア
    4により上下方向から圧縮して厚さ一定の状態下で後方
    に設置された上下一対のコンベア(第5図)10、11
    の移送速度を移送コンベア2、圧縮コンベア4の移送速
    度より遅くして該移送コンベアの長さ方向に押し縮めて
    得られたものである請求項4記載の植物栽培用成型培地
    の製造法。
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