JPH11315513A - 高架道路等の桁下裏面側の足場兼用吸音システム - Google Patents

高架道路等の桁下裏面側の足場兼用吸音システム

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JPH11315513A
JPH11315513A JP10958498A JP10958498A JPH11315513A JP H11315513 A JPH11315513 A JP H11315513A JP 10958498 A JP10958498 A JP 10958498A JP 10958498 A JP10958498 A JP 10958498A JP H11315513 A JPH11315513 A JP H11315513A
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隆司 吉村
Yoshio Enmei
慶穂 延命
Tokuji Oshio
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高架道路を走行する自動車等が発する騒音を
低減する足場兼用吸音システムを提供する。 【解決手段】 高架道路等の裏面側に吊り下げるH形鋼
等の小梁は、道路の長手方向又は幅方向に間隔をあけて
道路幅方向に略水平に設置されている。金属製ルーバー
は相互に若干の間隔をあけて略平行に複数配置されてお
り、前記小梁の下側フランジの下面側にボルト止めで取
り付けられている。吸音材は前記金属製ルーバーの上に
載置して設置されており、その上面は小梁の上側フラン
ジの上面と同等レベルに保たれている。前記小梁の上側
フランジの上面に歩廊材として金属製波形プレートが敷
設され、金属製波形プレートと小梁の交点部分がボルト
止めされている。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、高架道路や高架
鉄道等(以下、単に高架道路と言う。)の桁下裏面側に
おける、下方の道路及び上方の道路を走行する自動車等
が発する騒音を低減する技術分野で実施される足場兼用
の吸音システムに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、高架道路の桁下裏面側には、主桁
の塗装や各構造部分の点検、補修のための歩廊用吊り足
場が設けられている。一方、近年の環境や景観の保護を
重視する考えから、都市内の交通騒音レベルの低減が大
きな社会問題化しているので、このような観点を技術的
課題とした吸音システムの開発が進められている。例え
ば図1と図2に例示したように、主桁aに取り付けた吊
り材bで小梁(横梁)cを支持させ、この小梁cを利用
して吸音システムdを設けている。図1中のFが高架道
路、Gが地上の一般道路である。 【0003】現在、高架道路等の桁下裏面側の吸音シス
テムとしては、種々な形式、構造を散見できるが、代表
的に特開平7−180118号公報に記載されたものを
挙げる。該公報の図11以下には美観等の改善を目的
として小梁の下面側に複数のルーバーを並列状に取り付
けた吸音システムが記載されている。また、同図1、図
2、図10等には、小梁の下に吸音用開口を形成する
うに間隔をあけて並行に配列されボルト止めされた、断
面がダブルH形鋼状のルーバーのH形溝間に吸音材を架
設した構成の吸音システムが記載されている。 【0004】 【本発明が解決しようとする課題】上記の特開平7−1
80118号公報に記載された吸音システムの場合も、
重量の軽減化を課題に挙げている。しかし、同公報の図
1に記載されたルーバーの構造は、吸音材の支持を目的
として横断面をダブルH形鋼状に形成、ルーバーの全
長にわたり上下に3段のフランジを有する構成であるか
ら、重量軽減化の効果は甚だ疑わしい。 【0005】グラスウールのような吸音材は、伝わって
来る音波振動を熱エネルギーに変換して減衰するもので
あり、音効果を奏せしめるためには相当な厚みを必要
とするが、それでも上下の両方向から来る音の音効果
はあまり期待できない。例えば、上記公報に記載されて
いるように、ルーバー相互間に吸音用開口をあけて、そ
の開口部に吸音材を設置した構成の場合は、仮に下方の
道路から来る騒音の音効果を奏するとしても、上方の
道路から来る振動騒音を遮蔽(遮音)しないかぎり、全
体としての減音効果は疑わしいことは明らかである。 【0006】従って、本発明の目的は、高架道路等の桁
下裏面側における、下方の道路及び上方の道路を走行す
る車両等が発する騒音の減音効果に優れ、重量軽減化の
実効性があり、しかも吸音システム構築の作業性に優
れ、歩廊空間の確保に有利な構成に改良した高架道路等
の桁下裏面側の足場兼用吸音システムを提供することで
ある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段として、請求項1記載の発明に係る高架道路等
の桁下裏面側の足場兼用吸音システムは、高架道路等の
桁下裏面側に吊り下げた小梁に吸音材を歩廊材と共に水
平方向に敷設して構成されるもので、高架道路等の裏面
側に吊り下げるH形鋼等の小梁は、道路の長手方向又は
幅方向に間隔をあけて道路幅方向に略水平に設置されて
いること、金属製ルーバーは相互に若干の間隔をあけて
略平行に複数配置されており、前記小梁の下側フランジ
の下面側にボルト止めで取り付けられていること、吸音
材は前記金属製ルーバーの上に載置して設置されてお
り、その上面は小梁の上側フランジの上面と同等レベル
に保たれていること、前記小梁の上側フランジの上面に
歩廊材として金属製波形プレートが敷設され、金属製
形プレートと小梁の交点部分がボルト止めされているこ
を特徴とする。 【0008】請求項2記載の発明は、請求項1に記載し
た高架道路等の桁下裏面側の足場兼用吸音システムにお
いて、金属製波形プレートは、波形の筋の方向に隣接す
るもの同士の端部の間に若干の隙間をあけて敷設されて
おり、該金属製波形プレートと小梁との交点部分のボル
ト止めは、小梁のフランジへ掛け止めるコ字形のクリッ
プに垂直上向きのボルトを設けたクリップボルトを使用
してボルト止めを行っていることを特徴とする。 【0009】請求項3記載の発明は、請求項1に記載し
た高架道路等の桁下裏面側の足場兼用吸音システムにお
いて、金属製波形プレートは、波形の筋の方向に隣接す
るもの同士の端部の間に若干の隙間をあけて敷設されて
おり、該金属製波形プレートと小梁との交点部分のボル
ト止めは、小梁の長手方向の両端位置では同小梁のフラ
ンジのボルト孔へ通した通しボルトによって締結され、
前記両端より内側の部位では小梁のフランジへ掛け止め
るコ字形のクリップに垂直上向きのボルトを設けたクリ
ップボルトを使用してボルト止めを行っていることを特
徴とする。 【0010】請求項記載の発明は、請求項1に記載し
た高架道路等の桁下裏面側の足場兼用吸音システムにお
ける金属製ルーバーが、その全面に吸音孔を有する騒音
透過型の構成であることを特徴とする。請求項記載の
発明は、請求項1に記載した高架道路等の桁下裏面側の
足場兼用吸音システムにおける金属製ルーバーが、その
全面に吸音孔を有し、中空内部に吸音材を充填した吸音
型の構成であることを特徴とする。 【0011】請求項記載の発明は、請求項1又は2に
記載した高架道路等の桁下裏面側の足場兼用吸音システ
ムにおける金属製波形プレートは制振鋼板であることを
特徴とする。請求項記載の発明は、請求項2又は3
記載した高架道路等の桁下裏面側の足場兼用吸音システ
ムにおいて、小梁のフランジへ掛け止めたクリップボル
トは、そのボルトを通す通孔を有する薄板状の幅止め板
により小梁のフランジへ、又は同フランジの幅方向に相
対峙するクリップボルト同士を拘束していることを特徴
とする。 【0012】請求項8記載の発明は、請求項1に記載し
た高架道路等の桁下裏面側の足場兼用吸音システムにお
いて、金属製ルーバーの上面中央の長手方向に一定幅の
開口を形成する下向きに折り曲げた二つのリップへ掛け
止めるストッパを下端に備えたボルトが、仮止めワッシ
ャにより、金属製ルーバーにおいて小梁の下側フランジ
に設けられたボルト孔と略整合する位置に仮止めされて
おり、前記の各ボルトが小梁の下側フランジのボルト孔
へ通され、上方からねじ込んだナットにより金属製ルー
バーのボルト止めが行われていることを特徴とする。 【0013】請求項9記載の発明は、請求項1に記載し
た高架道路等の桁下裏面側の足場兼用吸音システムにお
いて、金属製ルーバーの上面中央の長手方向に一定幅の
開口を形成する下向きに折り曲げた二つのリップへ掛け
止めるストッパを下端に備えたボルトが小梁の下側フラ
ンジに設けられたボルト孔へ先付けされており、下側フ
ランジからぶら下がったボルトの前記ストッパに対し
て、金属製ルーバーが、前記開口に各ボルトのストッパ
が通過するように持ち上げられストッパとリップの掛け
止めが行われていること、及び同ボルト、ナットによる
本締めにより金属製ルーバーのボルト止めが行われてい
ることを特徴とする。 【0014】 【発明の実施の形態】請求項1に記載した発明に係る高
架道路等の桁下裏面側の足場兼用吸音システムも、図1
及び図2に実施形態を示したように、高架道路Fの桁下
裏面側の主桁aに吊り材bで吊り下げた小梁cを利用し
て吸音材8を歩廊材としての鋼製波形プレート9と共に
水平方向に敷設して構成される。即ち、高架道路Fの裏
面側に吊り材bと縦桁eで吊り下げたH形鋼等の小梁c
は、図示例では道路の長手方向に間隔をあけて道路幅方
向に長く略水平に平行に設置されている。但し、小梁c
は、必要に応じて、道路の幅方向に間隔をあけて道路長
手方向に長く略水平に平行に設置して実施することもで
きる。また、波形プレート9には、前記鋼製のほか、ア
ルミニューム製その他の金属製を採用し実施することが
できる。 【0015】一方、図3が分かり易いように、鋼板を中
空の倒立台形状に折り曲げ成形した均等断面で長い鋼製
ルーバー2は、図2の例では道路の長手方向に長く配置
されている。鋼製ルーバー2は、道路幅方向に100〜
170mm程度の間隔をあけて略平行に複数設置され、そ
の上に吸音材8を支持すると共に、高架道路の桁下裏面
側を下から見上げた際の美観の確保を図っている。もっ
とも、鋼製ルーバー2も、必要に応じて道路の幅方向に
長く配置し、道路長手方向に間隔をあけて略平行に複数
配置して実施することもある。また、ルーバー2も、前
記鋼製のほか、アルミニュームその他の金属製を採用し
実施することができる。 【0016】鋼製ルーバー2は、図3のように所謂無孔
の構成で実施する場合のほか、道路騒音の一層の低減化
を目的として、図5のように全面に吸音孔(透過孔)2
bを設けて下方の道路から来る騒音の透過率を高め、そ
の上方に配置した吸音材8による減音効率を高めた騒音
透過型の構成として(請求項記載の発明)、または同
前のルーバーの中空内部に吸音材を充填した吸音型の構
成としても実施される(請求項記載の発明)。 【0017】前記鋼製ルーバー2の取付け手段は、図3
と図4に示したように、前記小梁cの下側フランジ10
の下面側にボルト止めとされる。更に具体的に説明する
と、鋼製ルーバー2にはその上面中央の長手方向に一定
幅のスリット状をなす開口が形成され、その開口縁に下
向きに直角に折り曲げたリップ2a、2aが設けられて
いる。 【0018】ボルト4の下端部には、前記鋼製ルーバー
2の上面の開口を形成する左右のリップ2a、2aへ掛
け止めるストッパ5が付設されている。ストッパ5は、
鋼板の曲げ加工等で製造されたもので、図4の使用状態
において鋼製ルーバー2の上面開口の左右のリップ2
a、2aの両外側へ等しく掛かる長さを有し、図4の状
態から90°回転した方向の幅寸は前記二つのリップ2
a、2aの間を抜き出せるように形成されている。 【0019】従って、前記ボルト4は、その下端のスト
ッパ5を図3のように鋼製ルーバー2の上面開口を形成
する二つのリップ2a、2aと同一の向きとして同開口
の間へ挿入し、十分深く挿入した段階で90°回転し上
方へ引き上げることによって二つのリップ2a、2aの
両外側へ掛け止める。次に、前記二つのリップ2a、2
aの間隔よりも若干小幅のずれ止め6をボルト4にはめ
てボルト4又は鋼製ルーバー2の無闇なずり動きを規制
する(図4)。そして、同ボルト4の上部を、小梁cに
予め孔あけしたボルト孔へ通しナット7をねじ込んで強
く締結して取付けを行う。 【0020】ところで、図3の構成ではボルト4と鋼製
ルーバー2との関係が非拘束であるため、バラけ易くて
取付け作業が面倒である。この点の改良技術を図9〜図
12に示している。仮止めワッシャ30を採用した構成
が特徴である。即ち、鋼製ルーバー2の上面開口を形成
する左右のリップ2a、2aの開口幅(約30mm)より
も充分に大きい外径(直径50mm位)の平板状に成形加
工された仮止めワッシャ30の中心部には所謂バーリン
グ加工によりボルト4の谷径相当の孔が若干の返りと共
に形成され、この孔の返り部内周面に雌ネジ31が切ら
れている。従って、鋼製ルーバー2の取り付けに際して
は、先ずボルト4の下端のストッパ5を鋼製ルーバー2
の上面開口を形成する二つのリップ2a、2aの間へ挿
入し、十分深く挿入した段階で90°回転し上方へ引き
上げて二つのリップ2a、2aの両外側へ掛け止める。
この段階で前記の仮止めワッシャ30をボルト4へねじ
込み締め付けて図10のようにボルト4を鋼製ルーバー
2へバラけないように仮止めする。 【0021】本実施例の場合、ストッパ5の両端に鋼製
ルーバー2のリップ2a、2aが嵌まる凹溝5aが形成
されているので、ストッパ5と鋼製ルーバー2との間で
横ずれを起す心配はない。前記仮止め状態のボルト4は
鋼製ルーバー2の長手方向へ滑らせて任意所望の位置に
セッティングできる。従って、この後は鋼製ルーバー2
を持ち上げる手法で、ボルト4を、小梁cに予め孔あけ
したボルト孔へ通すことができ、ナット7をねじ込んで
強く締結し取付けを行うことができる。 【0022】また、ナット7の締結後は、予め用意して
ある止めピン32をボルト4のピン孔33へ差してナッ
ト7の緩みによる事故を未然に完全に防止する(図1
2)。金属製ルーバー2の更に異なる取り付け手法とし
て、図13に示した例は、仮止めワッシャを使用しな
い、云うなれば図3の実施例の変形例として、ボルト4
を小梁cの下側フランジ10に先付けする手法である。
この場合、図3のずれ止め6は使用せず、ボルト4は、
下側フランジ10の下面からストッパ5の上縁までの距
離Hが、鋼製ルーバー2のリップ2aの高さhよりも十
分に大きく、二つのリップ2a、2aの間へ挿入したス
トッパ5をリップ2aの下縁の下で回転できる余裕のあ
る大きさが得られる有効長さのものを使用する。図13
の例では、下側フランジ10へワッシャとナット7で先
付けするボルト4は、できるだけボルト先端部分をナッ
ト7で支持させ、前記の距離Hを確保する。また、スト
ッパ5は、予め鋼製ルーバー2のリップ2aと同方向に
長い向きとしておき、前記のように先付けされ下側フラ
ンジ10の下面からぶら下がったボルト4のストッパ5
に対して、鋼製ルーバー2はその二つのリップ2a、2
aが形成する開口が通過するように持ち上げ、鋼製ルー
バー2の上面が下側フランジ10の下面に当接した状態
に保持して、各ボルト4を90°回転し、ストッパ5を
リップ2aの下縁へ掛け止め、そのままナット7を十分
にねじ込んで締結を行う。この手法によれば、仮止めワ
ッシャは無用となり、ボルト4と鋼製ルーバー2とがバ
ラける面倒がなく、ボルト4の先付けと鋼製ルーバー2
の位置決め、持ち上げと、ナット7による締結という段
取りの良い手順を着々と進められ、作業能率が向上す
る。 【0023】次に、本発明は、足場兼用吸音システムの
軽量化と歩廊用足場としての安全性を考慮して、小梁c
には100×100mm程度の軽量H形鋼を使用する。ま
た、歩廊用足場となる鋼製波形プレート9は、必ず小梁
cの上側フランジ11の上面へ直付けにボルト止めす
る。吸音材8は、例えばグラスウール等の繊維状物質を
一定形状の袋に収納して道路騒音の低減に有効な(又は
必要な)厚さ(100mm)に調整したもの、又は合成
樹脂発泡体を前記同様の条件に調整したものである。こ
の吸音材8は前記の鋼製ルーバー2 の上に載せた形に支
持させ、その上面は必ず小梁cの上側フランジ11の上
面と同等レベル乃至それ以下に保ち、もって鋼製波形プ
レート9を小梁cの上側フランジ上面へ直付けすること
を容易に可能ならしめている。 【0024】上述した構成と条件を前提として小梁cの
上側フランジ11の上面へ直付けする鋼製波形プレート
9は、その波形の筋を道路の長手方向(前記小梁cとは
直行する方向)に向けて載置され、この鋼製波形プレー
ト9と小梁cの上側フランジ11との交点部分がボルト
止めされている。さらに具体的には、図5に示したとお
り、各鋼製波形プレート9は、その波形の筋の長手方向
に隣接するもの同士の端部の間に、施工誤差の調整や高
架道路の曲がりに倣って敷設の向きを調整可能にする隙
間S(Sは通例10mm程度)をあけて設置されている。 【0025】該鋼製波形プレート9と小梁cとの交点部
分のボルト止め手段は、大要・三つの形式、構造に大別
される。その第1の形式は小梁cの上側フランジ11に
鋼製波形プレート9のボルト止めに必要な全てのボルト
孔を孔あけ加工しておく場合で、第2の形式は小梁cの
上側フランジ11にボルト孔は一切あけず、全てクリッ
プボルトを使用して止める場合である。第3の形式は、
前記第1のボルト孔形式と第2のクリップボルト形式の
組合せで実施する場合である(以上、請求項3記載の発
明)。 【0026】前記第3の形式に係るボルト孔とクリップ
ボルトを併用する場合の実施例を、以下に説明する。小
梁cの両端位置におけるボルト止め手段として、図4
の右半分側に示したように、小梁cの上側フランジ11
に予め貫通されたボルト孔11aを孔あけ加工し、この
ボルト孔11aへ通したボルト12へナット13を締結
る。従って、このボルト止め部分ではボルト12が破
断されない限り、小梁cと鋼製波形プレート9とは不離
一体的な関係を保つ。 【0027】記小梁の両端より内側の部位における
ボルト止め手段、図4の左半分側と図5に詳示したよ
うに、小梁cの上側フランジ11へ掛け止めるコ字形の
クリップ14の上面中央部に垂直上向きのボルト15を
設けたクリップボルトを使用して軽便なボルト止めを行
う(図6も参照)。具体的には、鋼製波形プレート9を
上側フランジ11の上に敷設する作業に先立ち、各ボル
ト止めの位置に、クリップ14で上側フランジ11を挟
むようにクリップボルト16を取付けて予めボルト15
を用意しておく。しかる後に鋼製波形プレート9の敷設
作業を行い、同プレートに予め孔あけしているボルト孔
を前記のボルト15へ嵌め、このボルト15へナット1
6を締結して取付けを行う(以上、請求項記載の発
明)。 【0028】従って、小梁cにはその両端部のボルト孔
11a以外には、圧倒的に多数である中間部のボルト孔
をあける孔加工が無用であり、加工の手間を大幅に省け
て作業性が良い。しかも、小梁cの両端部では上側フラ
ンジ11を貫通するボルト孔11aへ通したボルト12
で鋼製波形プレート9を絶対的に止めているから、鋼製
波形プレート9がずり動き脱落する心配は決して無い。 【0029】なお、前記クリップボルト16のクリップ
14、上側フランジ11をきつめに挟み付けて位置が
容易に動かない構成とすることが好ましい。更に積極的
に図6に例示したように、薄鋼板の両端部に長孔状の通
孔20を有する幅止め板21を使用してクリップボルト
16を物理的に拘束するのがより好ましい(請求項
載の発明)。即ち、図5に示したように小梁cの上側フ
ランジ11の両縁部に取り付けて相対峙する関係にある
二つのクリップボルト16、16について、各々のボル
ト15、15へ幅止め板21の通孔20を通し、しかる
上で鋼製波形プレート9をナット17で締結する。 【0030】但し、足場兼用吸音システムの終端等にお
いて、小梁cの上側フランジ11の両縁部に相対峙する
関係の二つのクリップボルト16が使用されず、1個の
クリップボルト16のみが使用される場合には、図7に
示したように、1個の通孔20しか有さず、一端部に
はフランジの縁へ掛け止めるフック22を形成した幅止
め板21′を使用する。 【0031】上述したように、鋼製波形プレート9は小
梁cの上側フランジ11の上面へ直付け状態にボルト止
めするから、歩廊用足場としての強度的な安定性に優れ
る。そして、鋼製波形プレート9は、吸音材8へ上方か
ら到達する振動騒音を遮音する。このとき鋼製波形プレ
ート自身は振動音を発生するが、鋼製波形プレートから
の発生音は高周波域のものとなることから、吸音材8で
音効率が高い。結局、上方及び下方からくる音波の
遮断性能(遮音性)が良く、ひいては吸音材8の吸音性
能を十分に発揮させて道路騒音の低減化に寄与する。よ
って、上記鋼製波形プレート9を、自身の発生音が大幅
に抑制される制振鋼板で形成すると騒音低減に一層有
効的である(請求項記載の発明)。 【0032】なお、図8には、鋼製波形プレート9の下
面と吸音材8の上面との間に隙間が発生し、それが故に
吸音材8がガタつく不都合を解消する手段として、鋼製
波形プレート9の下面に吸音材8の上面を押さえる突起
25を設けた実施例を示している。 【0033】 【本発明が奏する効果】本発明に係る高架道路等の桁下
裏面側の足場兼用吸音システムは、足場板を兼ねる構造
で、且つ都市の景観を損ねない意匠を構成すると共に、
高架道路等の桁下裏面側へ到達(伝達)する、下方の道
路及び上方の道路を走行する車両等が発する騒音の
効果に優れ、また、重量軽減化の実効性がある。しかも
吸音システム構築の作業性に優れ、歩廊空間の確保に有
利でもある。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る高架道路等の桁下裏面側の足場兼
用吸音システムが実施される部分の横断面図である。 【図2】桁下裏面側の足場兼用吸音システムの主要な構
造を示した斜視図である。 【図3】金属製ルーバーのボルト止め手段の斜視図であ
る。 【図4】小梁に対する金属製ルーバー及び金属製波形プ
レートの取付け構造を示した部分図である。 【図5】図4の5−5線矢視の拡大断面図である。 【図6】クリップボルトと幅止め板の使用態様を示した
斜視図である。 【図7】クリップボルトと幅止め板の異なる使用態様を
示した斜視図である。 【図8】図4の5−5線矢視の異なる実施例を示した拡
大断面図である。 【図9】金属製ルーバーのボルト止め手段の異なる実施
例の斜視図である。 【図10】ボルトをルーバーへ仮止めした状態の斜視図
である。 【図11】金属製ルーバーを小梁へボルト止めした状態
の正面図である。 【図12】金属製ルーバーを小梁へボルト止めした状態
の斜視図である。 【図13】ボルトを先付けする鋼製ルーバーの取り付け
手法を示す説明図である。 【符号の説明】 F 高架道路 c 小梁 8 吸音材 9 金属製波形プレート(歩廊材) 2 金属製ルーバー 10 下側フランジ 4 ボルト 11 上側フランジ 12 通しボルト 15 ボルト S 隙間 11a ボルト孔 14 クリップ 16 クリップボルト 20 通孔 21 幅止め板 2b 吸音孔

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 高架道路等の桁下裏面側に吊り下げた小
    梁に吸音材を歩廊材と共に水平方向に敷設して構成され
    る足場兼用吸音システムにおいて、 高架道路等の裏面側に吊り下げるH形鋼等の小梁は、間
    隔をあけて略水平に設置されていること、金属製 ルーバーは相互に若干の間隔をあけて略平行に複
    数配置されており、前記小梁の下側フランジの下面側に
    ボルト止めで取り付けられていること、 吸音材は前記金属製ルーバーの上に載置して設置されて
    おり、その上面は小梁の上側フランジの上面と同等レベ
    ルに保たれていること、 前記小梁の上側フランジの上面に歩廊材として金属製
    形プレートが敷設され、金属製波形プレートと小梁の交
    点部分がボルト止めされていること、をそれぞれ特徴と
    する高架道路等の桁下裏面側の足場兼用吸音システム。 【請求項2】 金属製波形プレートは、波形の筋の方向
    隣接するもの同士の端部の間に若干の隙間をあけて敷
    設されており、該金属製波形プレートと小梁との交点部
    分のボルト止めは、小梁のフランジへ掛け止めるコ字形
    のクリップに垂直上向きのボルトを設けたクリップボル
    トを使用しボルト止めを行っていることを特徴とす
    る、請求項1に記載した高架道路等の桁下裏面側の足場
    兼用吸音システム。 【請求項3】 金属製波形プレートは、波形の筋の方向
    に隣接するもの同士の端部の間に若干の隙間をあけて敷
    設されており、該金属製波形プレートと小梁との交点部
    分のボルト止めは、小梁の長手方向の両端位置では同小
    梁のフランジのボルト孔へ通した通しボルトによって締
    結され、前記両端より内側の部位では小梁のフランジへ
    掛け止めるコ字形のクリップに垂直上向きのボルトを設
    けたクリップボルトを使用したボルト止めを行っている
    ことを特徴とする、請求項1に記載した高架道路等の桁
    下裏面側の足場兼用吸音システム。 【請求項金属製ルーバーは、その全面に吸音孔を
    有する騒音透過型の構成であることを特徴とする、請求
    項1に記載した高架道路等の桁下裏面側の足場兼用吸音
    システム。 【請求項金属製ルーバーは、その全面に吸音孔を
    有し、中空内部に吸音材を充填した吸音型の構成である
    ことを特徴とする、請求項1に記載した高架道路等の桁
    下裏面側の足場兼用吸音システム。 【請求項金属製波形プレートは制振鋼板であるこ
    とを特徴とする、請求項1又は2に記載した高架道路等
    の桁下裏面側の足場兼用吸音システム。 【請求項】 小梁のフランジへ掛け止めたクリップボ
    ルトは、そのボルトを通す通孔を有する薄板状の幅止め
    板により小梁のフランジへ、又は同フランジの幅方向に
    相対峙するクリップボルト同士を拘束していることを特
    徴とする、請求項2又は3に記載した高架道路等の桁下
    裏面側の足場兼用吸音システム。 【請求項8】 金属製ルーバーの上面中央の長手方向に
    一定幅の開口を形成する下向きに折り曲げた二つのリッ
    プへ掛け止めるストッパを下端に備えたボルトが、仮止
    めワッシャにより、金属製ルーバーにおいて小梁の下側
    フランジに設けられたボルト孔と略整合する位置に仮止
    めされており、前記の各ボルトが小梁の下側フランジの
    ボルト孔へ通され、上方からねじ込んだナットにより金
    属製ルーバーのボルト止めが行われていることを特徴と
    する、請求項1に記載した高架道路等の桁下裏面側の足
    場兼用吸音システム。 【請求項9】 金属製ルーバーの上面中央の長手方向に
    一定幅の開口を形成する下向きに折り曲げた二つのリッ
    プへ掛け止めるストッパを下端に備えたボルトが小梁の
    下側フランジに設けられたボルト孔へ先付けされてお
    り、下側フランジからぶら下がったボルトの前記ストッ
    パに対して、金属製ルーバーが、前記開口に各ボルトの
    ストッパが通過するように持ち上げられストッパとリッ
    プの掛け止めが行われていること、及び同ボルト、ナッ
    トによる本締めにより金属製ルーバーのボルト止めが行
    われていることを特徴とする、請求項1に記載した高架
    道路等の桁下裏面側の足場兼用吸音システム。
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