JP3151192B2 - 高架構造物等の桁裏面に取付けられる足場兼用パネル - Google Patents

高架構造物等の桁裏面に取付けられる足場兼用パネル

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JP3151192B2 JP31168898A JP31168898A JP3151192B2 JP 3151192 B2 JP3151192 B2 JP 3151192B2 JP 31168898 A JP31168898 A JP 31168898A JP 31168898 A JP31168898 A JP 31168898A JP 3151192 B2 JP3151192 B2 JP 3151192B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として橋梁や高
架道路等の高架構造物等の桁裏面に取付けられる足場兼
用パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば高架道路等の高架構造物等の桁裏
面には、その下を通行する車両の騒音が桁裏面で反射し
て周囲に騒音が漏れるのを防止するために吸音性を有す
る吸音パネルが、または桁裏面の美粧化を図るために化
粧パネルが取付けられている。従来、かかる桁裏面への
パネルの取付けは、高所作業であるために、まず桁裏面
に足場を組み立て、しかる後、その足場上に作業者が乗
ってパネルの取付作業を行うようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの足場
の組み立ては、まず桁裏面の長手方向に沿って取付けら
れた桁材から索条を吊り下げると共にこの索条に親パイ
プを吊り下げ、次に熟練を有する鳶職等の作業者がこの
親パイプの上に乗って親パイプと交差する方向にころば
しパイプ及びころばしパイプの中央部に腹起こしパイプ
等を配置し、しかる後それらのパイプの交差部をクラン
プ等の固定具で固定して枠組みし、次いでその上に足場
板を戴置することによって一般に組み立てられるもので
あるために、足場の組み立ては非常に危険を伴い、極め
て熟練を要しまた非常に手間な作業であり、さらにパネ
ルの取付作業が完了すると分解撤去する必要があるため
に、作業効率も極めて悪く、また足場の組み立てに要す
る分だけ作業期間が長期化すると共にコストアップにも
なっていた。
【0004】そこで本発明は、取付けるべきパネルを足
場にしてパネルを取付けることにより、上記の如き問題
を解決し、作業性および安全性を向上させた高架構造物
等の桁裏面に取付けられる足場兼用パネルを提供せんと
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のような構成としている。すなわちこの
発明に係る高架構造物等の桁裏面に取付けられる足場兼
用パネルは、人が乗れる程度の大きさと強度とを有する
長方形状のパネルの背面側に、開口縁が内方に突出され
た取付溝が長手方向の全長にわたって複数設けられ、取
付溝は、入口側に幅広部が設けられると共にその底面に
幅広部より幅の狭い幅狭部が設けられ、幅広部はパネル
を吊り下げるための吊りボルトが螺入される吊り下げ用
ナットとパネルを桁裏面に取り付けるための取付ボルト
の頭部とを摺動可能且つ回転不可に嵌め込むことができ
る深さと幅とを有し、幅狭部は前記吊り下げ用ナットに
螺入される吊りボルトの螺子部の先端を回転可能に挿入
することができる深さと幅とを有していることを特徴と
するものである。
【0006】本発明による足場兼用パネルは、人が乗れ
る程度の大きさと強度とを有する長方形状のパネルの背
面側に取付溝が設けられ、この取付溝に、パネルを吊り
下げるための吊りボルトが螺入される吊り下げ用ナット
とパネルを桁裏面に取り付けるための取付ボルトの頭部
とを嵌め込むことができるようになされているので、こ
の取付溝に、吊り下げ用ナットと取付ボルトの頭部とを
嵌め込み、次いで前記吊り下げ用ナットに吊りボルトを
螺入し、この吊りボルトを介して、パネルを桁裏面に吊
り下げると共に吊り下げられたパネルを足場にして、そ
のパネルを取付ボルトにより桁裏面に取付けることがで
きる。
【0007】従って、本発明によれば、パネルを桁裏面
に吊り下げると共に吊り下げられたパネルを足場にし
て、そのパネルを取付ボルトにより桁裏面に取付けるこ
とができるので、従来の如く別個に足場を組み立てる必
要がなく、まして作業完了時に足場を撤去する必要もな
く、取付けるべきパネル自体を吊り足場としているの
で、作業効率を向上させると共に足場の組み立てに要し
ていたコストを低減し、作業期間を短縮することができ
る。また作業者は従来の如く危険な且つ熟練を要する親
パイプ等の上で作業することがなく、常にこの吊り下げ
られたパネルの上で作業することとなるので、熟練を要
せず、且つ作業の安全性を向上させることができる。
【0008】又、吊り下げ用ナットと取付ボルトの頭部
とが嵌め込むことができる取付溝は、吊り下げ用ナット
と取付ボルトの頭部を摺動可能且つ回転不可に嵌め込む
ことができる深さと幅とを有する入口側の幅広部の底面
に、吊り下げ用ナットに螺入される吊りボルトの螺子部
の先端を回転可能に挿入することができる深さと幅とを
有する幅狭部が設けられているので、吊り下げ用ナット
に吊りボルトを螺入した際に、吊りボルトの螺子部の先
端が吊り下げ用ナットより突出しても、螺子部の先端が
幅広部の底面に突き当たらず、幅狭部に挿入されるの
で、吊りボルトの先端を吊り下げ用ナットから突出させ
て余裕を持って強固に締め付けることができ、吊りボル
トが吊り下げ用ナットから外れるような危険性がなく、
安全である。
【0009】本発明において、取付溝の両開口縁の上面
にそれぞれ係止条を形成し、幅広部に挿入された吊り下
げ用ナットに吊りボルトを螺入する際に、係止片が両側
に形成された略コ字状の係止部材を予め吊りボルトに挿
入し、この係止部材を取付溝に跨がらせた状態で吊りボ
ルトを締めつけ、両係止片間に係止条を係止させること
により、吊り下げられた荷重によって取付溝が拡開する
のを防止することができるようにしておけば、パネルを
吊り下げた際に、そのパネル及びそのパネルを足場にし
た作業者等の荷重によって、取付溝が拡開して吊り下げ
用ナットが外れてパネルが落下するような危険性をなく
することができる。
【0010】又、パネル体の端面に端面板を取付けると
共に端面板の幅広部に対向する部分を切り欠き、端面に
おいて、幅広部を開放しておけば、この幅広部の開放端
面より吊り下げ用ナットと取付ボルトの頭部とを嵌め込
むことができる。又、吊り下げ用ナットに螺入した吊り
ボルトの先端は幅狭部に挿入されるので、幅狭部を端面
板により塞ぐようにしておけば、吊りボルトは端面から
外れることがなく、安全である。この場合、吊りボルト
と取付ボルトとの位置関係を、吊りボルトを取付ボルト
より端面側に位置させておけば、吊り下げた際にパネル
が傾いて取付ボルトが端面側に摺動しても、吊りボルト
に係止されるので、取付ボルトを端面より外れないよう
にすることができる。
【0011】なお、パネルの長さ寸法は、高架構造物等
の桁裏面に相対向して設けられた桁材間に吊り下げ易い
ように、桁材の間隔にほぼ等しい寸法とし、また作業者
が乗れる程度の広さを確保すると共に作業者が手で持ち
上げられる程度に軽量化するために、幅寸法は好適には
600〜1000mm程度の細幅とするのが好ましい。
【0012】又、取付溝は、背面側の左右両側部にそれ
ぞれ設け、吊りボルトをパネルの四隅に取付けられるよ
うにしておけば、パネルを水平に且つ安定して吊り下げ
ることができる。
【0013】さらに、パネルの背面側に取付ナットを固
着し、この取付ナットに螺入した取付用のボルト及び/
又は取付溝に挿入された取付ボルトにより隣接するパネ
ル間に添接板が固定されるようにし、この添接板によ
り、隣接する各パネルの相互間隔が一定に保たれて仮止
めされるようにすれば、複数のパネルを吊り下げた場
合、この吊り下げられたパネルが分離したバラバラの状
態と比較して、隣接する各パネル間を添接板により仮止
めすることにより、パネルのたて揺れ、よこ揺れを少な
くすることができるので、吊り下げられたパネルを足場
としてより安全に作業することができる。
【0014】なお本発明の足場兼用パネルは、高架構造
物等の下を通行する車両の騒音が桁裏面で反射して周囲
に騒音が漏れるのを防止するための吸音性を有する吸音
パネルであってもよいし、桁裏面を隠蔽して美粧化を図
るための化粧パネルであってもよく、特に取付けるべき
パネルの目的等は限定されるものではない。
【0015】本発明の足場兼用パネルが吸音パネルの場
合は、例えば金属繊維等の集合体やセラミック等の粉末
焼結体等の吸音材から形成された板状体のものであって
もよいが、製作が容易であり且つ足場兼用として強度を
向上させ、しかも軽量化できることができることから、
騒音が入射するための多数の開孔を有する前面板と、背
面側に設けられた踏み板兼用の背面板との間に吸音材が
内装されたものとするのが好ましい。
【0016】この場合の背面板は、凸面部と凹面部とが
交互に形成された波板状とすれば、背面板を平板状のも
のにした場合に較べて、踏み板としての強度を向上させ
ることができる。なおこの背面板は無孔の遮音板であっ
てもよいし、吸音材により減衰された騒音が背面板から
桁裏面に放出され、さらに背面板と桁裏面との反射の繰
り返しによって減衰されるように、多数の開孔を形成し
たものでもよい。
【0017】なお背面板を、凸面部と凹面部とが交互に
形成された波板状にする場合は、端面に取付けられた端
面板の上端を、波板状となされた背面板の凹面部より上
方に突出させるようにしておけば、取付作業時に取付用
のナットやボルトが背面板の凹面部に落下しても、端面
板により係止され、パネルから下の道路等に落下しない
ので、下を通行する車両や通行人に対しても安全であ
る。
【0018】本発明の足場兼用パネルが化粧パネルの場
合は、例えばアルミニウム合金板や亜鉛鋼板等の表面に
ポリエステル系粉体塗装やアクリル樹脂塗装、フッ素樹
脂塗装、無機質系塗装等が施された塗装金属板が用いら
れるが、特に限定されるものではない。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照し、具体的に説明する。
【0020】まず、図1は本発明の実施の一形態を示
し、(イ)は側面図、(ロ)は背面図、図2は端面図、
図3は主要部であって、(イ)は取付ボルトが嵌め込ま
れた部分を示す断面図、(ロ)は嵌め込まれた吊り下げ
用ナットに吊りボルトが螺入された部分を示す断面図、
図4は本発明に係る足場兼用パネルを桁材より吊り下げ
た状態を示す説明図、図5はその一部断面部分拡大図、
図6は本発明に係る複数の足場兼用パネルを添接板によ
り連結した状態を示す背面図、図7は本発明に係る足場
兼用パネルが桁裏面に取付けられた状態を示す説明図で
ある。
【0021】図面における形態は、吸音パネルとして用
いられる本発明に係る足場兼用パネルであって、前面板
1と、背面側に設けられた踏み板兼用の背面板2と、両
側面に取付けられた側枠材3と、両端面に取付けられた
端面板4とにより組立てられた中空状のパネルA内に吸
音材5が内装されたものである。
【0022】パネルAの形状は長方形状となされ、その
長手方向の寸法は、高架構造物B等の桁裏面に相対向し
て設けられた桁材C間に吊り下げ易いように、好適には
桁材Cの間隔にほぼ等しい寸法(桁材C間の寸法は通常
3〜3.5m程度となされているために、パネルAの長
さもその寸法に対応した3〜3.5m程度となされる)
とし、また作業者が乗れる程度の広さを確保すると共に
作業者が手で持ち上げられる程度に軽量化するために、
幅寸法は好適には600〜1000mm程度の細幅とす
るのが好ましい。
【0023】前面板1は、亜鉛鉄板、アルミニウム、ス
テンレス鋼等からなる金属板や耐衝撃性に優れたアクリ
ル変成塩化ビニール、ポリカーボネート、FRP等から
なる合成樹脂板等に、適宜形状の開孔11を多数設けた
ものであって、その開孔11より騒音がパネルA内に入
射されるようになされ、一般にはエキスパンドメタル、
パンチング板、スリット板等が用いられるが、金属やセ
ラミック等の粉末や粒状体、金属繊維等を焼結して板状
にした多孔質状のものであってもよい。
【0024】背面側に設けられた踏み板兼用の背面板2
は人が乗れる程度の強度を有し、前記前面板1と同様な
亜鉛鉄板、アルミニウム、ステンレス鋼等からなる金属
板や耐衝撃性に優れたアクリル変成塩化ビニール、ポリ
カーボネート、FRP等からなる合成樹脂板等から形成
され、エキスパンドメタルやパンチング板、平板等であ
ってもよいが、本形態においては、その上に作業者が乗
って安全作業をするために、凸面部21と凹面部22と
が交互に形成された波板状となされ、踏み板としての強
度を向上させている。この背面板2は無孔とし、背面板
2から騒音を漏らさないような遮音板であってもよい
し、多数の開孔を形成し、騒音を背面板2から桁裏面に
放出させ、この背面板2と桁裏面との反射の繰り返しに
よって騒音を減衰させるようになされていてもよい。
【0025】側枠材3は、パネルAの左右の側面部を形
成すると共に、その背面側にこのパネルAの吊り下げ及
び桁裏面への取付けに供される取付溝31が形成された
ものであって、吊り下げ及び桁裏面への取付けに耐えう
る強度をこの取付溝31部分に具備させるために、一般
にはアルミニウム等の金属を引き抜き成形により一体的
に形成されるが、例えば型鋼を組み合わせて互いに溶接
やボルト止めすることにより一体化して形成されてもよ
い。
【0026】前記取付溝31は、側枠材3の長手方向の
全長にわたって形成され、その開口縁32が内方に突出
され、入口側には幅広部33が設けられると共にその底
面に幅広部33より幅の狭い幅狭部34が設けられた形
状である。幅広部33はパネルAを吊り下げるための吊
りボルト6が螺入される吊り下げ用ナット61とパネル
Aを桁裏面に取り付けるための取付ボルト7の頭部71
とを摺動可能且つ回転不可に嵌め込むことができる深さ
と幅とを有し、幅狭部34は吊り下げ用ナット61に螺
入される吊りボルト6の螺子部62の先端を回転可能に
挿入することができる深さと幅とを有している。幅広部
33の底面に幅狭部34を設けることにより、吊り下げ
用ナット61に吊りボルト6を螺入した際に、吊りボル
ト6の螺子部62の先端が吊り下げ用ナット61より突
出しても、幅広部33の底面に突き当たらず、幅狭部3
4に挿入されるので、吊りボルト6の先端を吊り下げ用
ナット61から突出させることにより、余裕を持って強
固且つ充分に締め付けることができる。
【0027】そしてこの取付溝31の幅広部33に、吊
り下げ用ナット61と取付ボルト7の頭部71とを嵌め
込み、次いで前記吊り下げ用ナット61に吊りボルト6
を螺入し、この吊りボルト6に吊り部材8の一端を連結
し、他端を桁裏面の桁材Cに取付けられたクランプ81
等に連結することにより、パネルAを桁材Cより吊り下
げると共に吊り下げられたパネルAを足場にして、その
パネルAを、例えば取付ボルト7を支持材Dに固定する
と共に支持材Dを桁材Cに固定する等して、桁裏面に取
付けることができる。
【0028】さらに取付溝31の左右の開口縁32の上
面にはそれぞれ係止条35が突設されており、幅広部3
3に挿入された吊り下げ用ナット61に吊りボルト6を
螺入する際に、係止片63が両側に形成された略コ字状
の係止部材64を予め吊りボルト6に挿入し、この係止
部材64を取付溝31に跨がらせた状態で吊りボルト6
を締めつけ、両係止片63間に係止条35を係止させる
ことにより、吊り下げられた荷重によって取付溝31が
拡開するのを防止することができるようになされてい
る。
【0029】なお吊りボルト6は、一般的にはアイボル
トが用いられ、この吊りボルト6に予め締付ナット65
と前記係止部材64が挿入され、この状態で取付溝31
に嵌め込まれた吊り下げ用ナット61に螺入し、締付ナ
ット65により締めつけ固定される。前記吊り下げ用ナ
ット61は回転を防止するために四角形のものが好まし
いが通常の六角形のものでもよい。吊りボルト6に連結
してパネルAを桁材Cより吊り下げる吊り部材8はチェ
ーン等の索条であってもよいし、図面の如く吊り下げ高
さの調節が容易なターンバックル等を使用したものであ
ってもよいし、他のものであってもよく、特に限定され
るものではない。
【0030】取付溝31が形成された側枠材3は、同一
形状のものがパネルAの左右の側面部を形成するように
それぞれ取付けられており、この左右の側枠材3の取付
溝31によって、吊りボルト6をパネルAの四隅に取付
けることができるようになされ、この四隅の吊りボルト
6に吊り部材8を連結して吊り下げることにより、パネ
ルAを水平に且つ安定して吊り下げることができるよう
になされている。
【0031】又、かようにして順次複数のパネルAを吊
り下げた場合に、吊り下げられたパネルAはそれぞれ分
離したバラバラの状態であってもよいが、背面板2に取
付ナット23を固着し、この取付ナット23に螺入した
取付用のボルト24及び/又は取付溝31に挿入された
取付ボルト7により隣接するパネルA間に添接板Eが固
定されるようにし、この添接板Eにより、幅方向及び縦
方向に隣接する各パネルAの相互間隔が一定に保たれて
仮止めされるようにしておけば、吊り下げられたパネル
Aが分離したバラバラの状態と比較して、隣接する各パ
ネルA間を添接板Eにより仮止めすることにより、パネ
ルAのたて揺れ、よこ揺れを少なくすることができるの
で、吊り下げられたパネルAを足場としてより安全に作
業することができる。なお側枠材3の外側面にはシール
材9を取付けるための凹み部36が設けられ、隣接する
各パネルA間にシール材9を介在させ、幅方向の隙間を
埋めることができるようになされている。
【0032】なお端面板4は、側枠材3に設けられたビ
スホール37等にビス43止めされて両端面に取付けら
れている。端面板4は、前記取付溝31の幅広部33に
対向する部分が切り欠かれ、端面において、幅広部33
は開放され、幅狭部34は端面板4により塞がれてお
り、幅広部33の開放端面より吊り下げ用ナット61と
取付ボルト7の頭部71とを嵌め込むことができるよう
になされ、又、幅狭部34が端面板4により塞がれてい
るのは、吊りボルト6を端面から外れないようにするた
めであり、幅広部33に嵌め込まれた吊り下げ用ナット
61に吊りボルト6を螺入した状態において、吊りボル
ト6の螺子部62の先端を吊り下げ用ナット61より突
出させて幅狭部34に挿入させておれば、幅狭部34が
端面板4により塞がれているので、吊りボルト6は端面
より外れることがない。
【0033】従って、吊りボルト6と取付ボルト7との
位置関係を、吊りボルト6を取付ボルト7より端面側に
位置させておけば、吊り下げた際にパネルAが傾いて取
付ボルト7が端面側に摺動しても、吊りボルト6に係止
され、又この吊りボルト6は端面板4により係止される
ので、取付ボルト7も端面より外れないようにすること
ができる。
【0034】さらに端面板4は、その上端が波板状とな
された背面板2の凹面部22より上方に突出され、ほぼ
凸面部21の高さと同一か若干低くなされ、取付作業時
に取付用のナットやボルトが背面板2の凹面部22に落
下しても、端面板4により係止され、パネルAから下の
道路等に落下しないようになされていると共に、凸面部
21上を作業者が歩行しても、端面板4を凸面部21よ
り突出させないことにより、端面板4によって作業者が
つまづかないようになされている。なお端面板4には切
り起こし部41が形成され、その上にシール材9が係止
され、隣接するパネルA間の縦方向の隙間を埋めるよう
になされ、又背面板2の凹面部22に対応する位置に
は、凹面部22に溜まる水を排水する水抜孔42が設け
られている。
【0035】なおパネルAに内装させる吸音材5は、一
般にはグラスウールやロックウールが用いられるが、ア
ルミニウム等の金属繊維からなるもの、金属繊維をバイ
ンダーを介して結合させたもの、金属やセラミック等の
粉末や粒状体、金属短繊維等を焼結した焼結材からなる
もの、また金属発泡材や有機発泡材、無機発泡材等の発
泡材からなるもの等が用いられていてもよい。この吸音
材5と背面板2との間に空気層51を設けておけば、低
周波域の騒音を効果的に減衰させることができる。
【0036】上記形態のパネルAは、吸音パネルの形態
であるが、本発明に係る足場兼用パネルは、桁裏面を隠
蔽して美粧化を図るための化粧パネルであってもよく、
特に取付けるべきパネルAの目的等は限定されるもので
はない。化粧パネルの場合は、例えばアルミニウム合金
板や亜鉛鋼板等の表面にポリエステル系粉体塗装やアク
リル樹脂塗装、フッ素樹脂塗装、無機質系塗装等が施さ
れた塗装金属板が用いられるが、特に限定されるもので
はない。
【0037】
【発明の効果】本発明による足場兼用パネルは、人が乗
れる程度の大きさと強度とを有する長方形状のパネルの
背面側に取付溝が設けられ、この取付溝に、パネルを吊
り下げるための吊りボルトが螺入される吊り下げ用ナッ
トとパネルを桁裏面に取り付けるための取付ボルトの頭
部とを嵌め込むことができるようになされているので、
この取付溝に、吊り下げ用ナットと取付ボルトの頭部と
を嵌め込み、次いで前記吊り下げ用ナットに吊りボルト
を螺入し、この吊りボルトを介して、パネルを桁裏面に
吊り下げると共に吊り下げられたパネルを足場にして、
そのパネルを取付ボルトにより桁裏面に取付けることが
できる。
【0038】従って本発明によれば、パネルを桁裏面に
吊り下げると共に吊り下げられたパネルを足場にして、
そのパネルを取付ボルトにより桁裏面に取付けることが
できるので、従来の如く別個に足場を組み立てる必要が
なく、まして作業完了時に足場を撤去する必要もなく、
取付けるべきパネル自体を吊り足場としているので、作
業効率を向上させると共に足場の組み立てに要していた
コストを低減し、作業期間を短縮することができる。ま
た作業者は従来の如く危険な且つ熟練を要する親パイプ
等の上で作業することがなく、常にこの吊り下げられた
パネルの上で作業することとなるので、熟練を要せず、
且つ作業の安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示し、(イ)は側面
図、(ロ)は背面図である。
【図2】図1の端面図である。
【図3】図1の主要部であって、(イ)は取付ボルトが
嵌め込まれた部分を示す断面図、(ロ)は嵌め込まれた
吊り下げ用ナットに吊りボルトが螺入された部分を示す
断面図である。
【図4】図1の足場兼用パネルを桁材より吊り下げた状
態を示す説明図である。
【図5】図4の一部断面部分拡大図である。
【図6】図1の足場兼用パネルを複数個添接板により連
結した状態を示す背面図である。
【図7】本発明に係る足場兼用パネルが桁裏面に取付け
られた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
A パネル B 高架構造物 C 桁材 D 添接材 1 前面板 11 開孔 2 背面板 21 凸面部 22 凹面部 23 取付ナット 24 ボルト 3 側枠材 31 取付溝 32 開口縁 33 幅広部 34 幅狭部 35 係止条 36 凹み部 37 ビスホール 4 端面板 41 切り起こし部 42 水抜孔 43 ビス 5 吸音材 51 空気層 6 吊りボルト 61 吊り下げ用ナット 62 螺子部 63 係止片 64 係止部材 65 締付ナット 7 取付ボルト 71 頭部 8 吊り部材 81 クランプ 9 シール材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡部 次美 東京都江戸川区平井4−22−2 (72)発明者 滝口 一英 埼玉県三郷市彦成3−8−16 (72)発明者 能登 敬一 東京都江戸川区中葛西6−8−8 審査官 川島 陵司 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01D 19/10 E01D 21/00 E01F 8/00

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人が乗れる程度の大きさと強度とを有す
    る長方形状のパネルの背面側に、開口縁が内方に突出さ
    れた取付溝が長手方向の全長にわたって複数設けられ、
    取付溝は、入口側に幅広部が設けられると共にその底面
    に幅広部より幅の狭い幅狭部が設けられ、幅広部はパネ
    ルを吊り下げるための吊りボルトが螺入される吊り下げ
    用ナットとパネルを桁裏面に取り付けるための取付ボル
    トの頭部とを摺動可能且つ回転不可に嵌め込むことがで
    きる深さと幅とを有し、幅狭部は前記吊り下げ用ナット
    に螺入される吊りボルトの螺子部の先端を回転可能に挿
    入することができる深さと幅とを有していることを特徴
    とする高架構造物等の桁裏面に取付けられる足場兼用パ
    ネル。
  2. 【請求項2】 取付溝の両開口縁の上面にそれぞれ係止
    条が形成され、幅広部に挿入された吊り下げ用ナットに
    吊りボルトを螺入する際に、係止片が両側に形成された
    略コ字状の係止部材を予め吊りボルトに挿入し、この係
    止部材を取付溝に跨がらせた状態で吊りボルトを締めつ
    け、両係止片間に係止条を係止させることにより、吊り
    下げられた荷重によって取付溝が拡開するのを防止させ
    ることができるようになされたことを特徴とする請求項
    1記載の高架構造物等の桁裏面に取付けられる足場兼用
    パネル。
  3. 【請求項3】 パネルの端面に端面板が取付けられると
    共に端面板は幅広部に対向する部分が切り欠かれ、端面
    において、幅広部は開放され、幅狭部は端面板により塞
    がれていることを特徴とする請求項1又は2記載の高架
    構造物等の桁裏面に取付けられる足場兼用パネル。
  4. 【請求項4】 パネルの長さ寸法は、高架構造物等の桁
    裏面に相対向して設けられた桁材の間隔にほぼ等しい寸
    法となされ、幅寸法は、600〜1000mm程度の細
    幅となされたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の高架構造物等の桁裏面に取付けられる足場
    兼用パネル。
  5. 【請求項5】 取付溝は、背面側の左右両側部にそれぞ
    れ設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れか1項に記載の高架構造物等の桁裏面に取付けられる
    足場兼用パネル。
  6. 【請求項6】 パネルの背面側に取付ナットが固着さ
    れ、この取付ナットに螺入された取付用のボルト及び/
    又は取付溝に挿入された取付ボルトにより隣接するパネ
    ル間に添接板が固定されるようになされ、この添接板に
    より、隣接する各パネルの相互間隔が一定に保たれて仮
    止めされるようになされたことを特徴とする請求項1〜
    5のいずれか1項に記載の高架構造物等の桁裏面に取付
    けられる足場兼用パネル。
  7. 【請求項7】 パネルは、吸音性を有する吸音パネルで
    あることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記
    載の高架構造物等の桁裏面に取付けられる足場兼用パネ
    ル。
  8. 【請求項8】 パネルは、多数の開孔を有する前面板
    と、背面側に設けられた踏み板兼用の背面板との間に吸
    音材が内装された吸音パネルであることを特徴とする請
    求項7記載の高架構造物等の桁裏面に取付けられる足場
    兼用パネル。
  9. 【請求項9】 背面板は、凸面部と凹面部とが交互に形
    成された波板状となされたものであることを特徴とする
    請求項8記載の高架構造物等の桁裏面に取付けられる足
    場兼用パネル。
  10. 【請求項10】 端面に取付けられた端面板は、その上
    端が波板状となされた背面板の凹面部より上方に突出さ
    れていることを特徴とする請求項9記載の高架構造物等
    の桁裏面に取付けられる足場兼用パネル。
  11. 【請求項11】 パネルは、桁裏面を隠蔽する化粧パネ
    ルであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項
    に記載の高架構造物等の桁裏面に取付けられる足場兼用
    パネル。
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