JP3236952B2 - 高架道路等の桁下裏面側の足場兼用吸音システム - Google Patents

高架道路等の桁下裏面側の足場兼用吸音システム

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JP3236952B2
JP3236952B2 JP30313696A JP30313696A JP3236952B2 JP 3236952 B2 JP3236952 B2 JP 3236952B2 JP 30313696 A JP30313696 A JP 30313696A JP 30313696 A JP30313696 A JP 30313696A JP 3236952 B2 JP3236952 B2 JP 3236952B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高架道路や高架
鉄道等(以下、単に高架道路等と言う。)の桁下裏面側
における景観性の保持と、下方の道路及び上方の高架道
路を走行する自動車等に起因する騒音を低減する技術の
分野で実施される、歩廊足場兼用の吸音システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、高架道路等の桁下裏面側には、主
桁の塗装や各構造部分の点検、補修のための歩廊用吊り
足場が設けられている。また、高架道路の桁下裏面側は
コンクリート製桁、或いは鋼製桁構造であるため、近年
の環境や景観の保護を重視する考えから、例えば金属製
パネルや金属製ルーバーによる目隠しをして人目に優し
い美観の景観性を高めることが行われている。更に、前
記の桁下に車道、歩道が配置されている都市構造におい
ては、車道を走行する車両のエンジン音、タイヤの摩擦
音その他の散乱騒音、そして、高架道路を走行する車両
からの振動音が伝達されるので、これらの騒音を桁下裏
面部において出来るだけ吸音する、都市内の交通騒音レ
ベルの低減化が強く望まれている。
【0003】前述したような観点を技術的な解決課題と
した吸音システムの開発は、既に進められている。例え
ば図1に示したように、主桁aに取り付けた吊り材bで
小梁(横梁)cを水平に支持させ、この小梁cを利用し
て歩廊足場兼用の吸音システムdを設けている。なお、
図1中の符号Fは高架道路、Gが地上の一般道路であ
る。
【0004】現在、高架道路等の桁下裏面側の吸音シス
テムとしては、種々な形式、構造が散見されるが、代表
的に特開平7−180118号公報に記載されたものを
挙げることができる。当該公報の図11以下には、景観
性等の改善を目的として、小梁の下面側に複数のルーバ
ーを並列状配置に取り付けた吸音システムが記載されて
いる。また、同公報の図1、図2、図10等には、小梁
の下に吸音用開口を形成するだけの間隔をあけて並行に
配列しボルト止めされた、断面がダブルH形鋼状のルー
バーのH形溝間に吸音材を架設した構成の吸音システム
が記載されている。
【0005】次に、当該出願人の先願に係る特願平8−
237478号明細書及び図面に、高架道路等の桁下裏
面側における、下方の一般道路及び上方の高架道路を走
行する車両等が発する騒音の吸音効果と景観性に優れ、
重量軽減化の実効性があり、しかも吸音システム構築の
作業性に優れ、歩廊空間の確保に有利な構成の高架道路
等の桁下裏面側の足場兼用吸音システムが記載されてい
る。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】上記の特開平7−1
80118号公報に記載された吸音システムの場合、同
公報の図1に記載されたルーバーの構造は、吸音材の支
持を目的として横断面をダブルH形鋼状に形成し、該ル
ーバーの全長にわたり上下に3段のフランジを有する構
成であるから、重量軽減化の効果は甚だ疑わしい。ま
た、グラスウールのような吸音材は、伝わって来る音波
振動を熱エネルギーに変換して減衰するものであり、吸
音効果を奏するためには相当な厚みを必要とするが、そ
うした厚みを有していてもなお、上下の両方向から来る
音に対しての吸音効果はあまり期待できないことは、当
業技術者に知られている。従って、前記公報に記載され
ているように、ルーバー相互間に吸音用開口をあけて、
その開口部に吸音材を設置した構成の場合は、仮に下方
の道路から来る騒音の吸音効果は奏するとしても、上方
の道路から来る振動騒音を遮蔽(遮音)しないかぎり、
全体としての吸音効果は疑わしいことが明らかである。
【0007】この点、上述の先願に係る特願平8−23
7478号明細書及び図面に記載された吸音システム
は、騒音の吸音効果に優れ、重量軽減化の実効性があ
り、しかも吸音システム構築の作業性に優れ、歩廊空間
の確保にも有利な構成になっている。しかしながら、上
述した従来の吸音システムに使用されている金属製ルー
バー或いは金属製パネルなどは、いずれも散乱騒音の反
射体としての存在であることを否定できない。その故
に、騒音の低減化にも限界があり、むしろ散乱騒音の反
射条件や風向きによっては騒音が増幅される場合さえも
見聞される。
【0008】以上要するに、高架道路等の桁下裏面側の
吸音システムとして、従来種々な解決手段が提案されて
いるが、経済性を考慮すると、景観性を主体とするか、
吸音性能を主体とするかの偏りがあり、両性能を同時に
等しく満足すると共に経済性、施工性にも優れたもの
は、未だ実現していないのが実情である。そこで、本発
明の目的は、景観性と吸音性能の双方を同時に等しく満
足するだけの技術的効果が認められ、しかも経済性、施
工性にも優れた高架道路等の桁下裏面側の足場兼用吸音
システムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段として、請求項1記載の発明に係る高架道路等
の桁下裏面側の足場兼用吸音システムは、高架道路等の
桁下裏面側に吊り下げた小梁に景観材、吸音材を歩廊材
と共に水平方向に敷設して構築される足場兼用吸音シス
テムにおいて、高架道路等の裏面側の主桁の下に縦梁を
主桁と同方向に吊り、該縦梁の下面にH形鋼等の小梁
前記縦梁と直交する方向に間隔をあけて略水平に設置さ
れていること、景観材としてのルーバーは、その横断面
が中空の立体形状をなし、散乱騒音を透過させるのに必
要とされる開口率で、且つ構造上必要な強度を保ち得る
範囲の開口率の多孔構造とされており、前記小梁の下側
フランジに、相互間に若干の間隔をあけて略平行に複数
取り付けられていること、吸音材は道路騒音の吸収に有
効な厚さを有するものとし、前記ルーバーの上に載置し
て設置されており、該吸音材の上面は小梁の上側フラン
ジの上面と同等レベルに保たれていること、前記小梁の
上側フランジの上面に、歩廊材としての波形プレートが
その波形の筋を道路の長手方向に向けて載置され、波形
プレートの隣り合うプレート同士は相互に重ね合わせて
密閉状態に配置され、該波形プレートと小梁の交差部分
がボルト止めされていること、をそれぞれ特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1に記載し
た高架道路等の桁下裏面側の足場兼用吸音システムにお
いて体形状のルーバーは、金属板を折り曲げ成形し
て成り、その上面部の開口率を30〜85%、側面から
底面にかけての開口率を30〜60%程度の多孔構造と
されていることを特徴とする。請求項3記載の発明は、
請求項1又は2に記載した高架道路等の桁下裏面側の足
場兼用吸音システムにおいて、立体形状のルーバーは、
その横断面の形状が角形、或いは丸形であることを特徴
とする。
【0011】
【発明の実施の形態】請求項1に記載した発明に係る高
架道路等の桁下裏面側の足場兼用吸音システムは、その
実施概要を図2に示したように、高架道路の桁下裏面側
の主桁aの下に、同主桁aに取り付けた吊り材bにより
先ず縦梁gを主桁aと同方向に吊り、該縦梁gの下面
に、H形鋼による小梁cを縦梁gとは直交する方向に水
平に吊り下げ、同小梁cに景観材としてのルーバー1及
び吸音材8を、歩廊材としての波形プレート9と共に水
平方向に敷設して構築し実施される。
【0012】高架道路の裏面側の主桁aに吊り材bで吊
り下げたH形鋼等の小梁cは、縦梁gを用いて、経済的
な施工性に適切な間隔をあけて略水平に設置される。景
観材としてのルーバー1は、その横断面を中空の立体形
状とされ、散乱騒音を透過させるのに必要とされる開口
率で、且つ構造上必要な強度を保ち得る範囲の開口率の
多孔構造で実施される。散乱騒音の反射体として存在す
る平面板の場合、同平面板の開口率が少なくとも25%
であれば、音の透過率は90%以上となり、所謂反射体
にならないことが実験例として云われている。そこで、
ルーバー1の前記吸音性能に必要とされる開口率は、少
なくとも前記平板の開口率25%を目安として決定され
る。一方、このルーバー1は、吸音材8を支持する構造
材も兼ねるから、前記小梁cの下側フランジに、景観性
の保持と施工性及び強度の確保に適切な間隔をあけて略
平行に複数取り付けられる。ルーバー1は、鋼板、特に
はフッ素樹脂フィルムをラミネートした鋼板、同ステン
レス鋼板を中空の立体形状に折り曲げ成形して、又はア
ルミニュームの押し出し成形品として製造される。ルー
バー1は、その横断面の立体形状を強度上有利な角形
(図3A)或いは丸形(図4A)のように形成され、そ
の上面部の開口率を30〜85%、側面から底面にかけ
ての開口率を30〜60%程度の多孔構造とし、反射体
とはならない構成として散乱騒音の低減化の目的が達成
される。
【0013】グラスウール等を積層して構成される吸音
材8は、道路騒音の吸収に必要十分な厚さ(例えば15
0mm)を有するものとし、前記ルーバー1の上に隈無く
載置して全面的に設置される。かくして設置された吸音
材8の上面は、前記小梁cの上側フランジ10の上面と
同等レベルに保ち、もって前記小梁cの上側フランジ1
0の上面に歩廊材としての波形プレート9を直に載置す
ることを可能にする。該波形プレート9は小梁cとの交
差部分がボルト止めの方法で止着される。
【0014】
【実施例】図2に示すように縦梁gに支持された小梁c
は、道路の幅方向に長い向き(従って、ルーバーは道路
の長手方向に長い向き。)とし、道路の長手方向に約2
mの間隔をあけて略水平に各々平行に設置される。もっ
とも、小梁cを道路の長手方向の向き(従って、ルーバ
ーは道路の幅方向の向き。)に略水平に設置して実施す
ることもできる。
【0015】鋼製のルーバー1は、その横断面形状を、
図3Aに示したように倒立台形状に近い角形の中空立体
形状、又は図4Aに示したように下半分が半円形状をな
す丸形の中空立体形状とし、その大きさは、上面の幅寸
を50〜70mm、高さは55〜75mm程度とされる。ル
ーバー1は長手方向に均等断面であり、前記小梁cの配
置間隔(2m)を前提として通例4m程度の長さを1単
位の長さとし、図示例では道路の長手方向に各々一連に
接続して長く水平に配置される。ルーバー1はまた、相
互間(道路幅方向)に100mm程度の間隔をあけて略平
行に複数配置され、もって施工上の能率と、高架道路の
桁下裏面側を下から見上げた際の景観性の確保を図って
いる。鋼製のルーバー1は、厚さが1mm前後で予め孔あ
け加工されたフッ素樹脂フィルムラミネート鋼板等をロ
ールフォミング法などで折り曲げ成形して製造される。
開口の形状は、図3、図4に示した丸孔の他、角孔、三
角孔、長いスリット形状の孔などを採用し、又はこれら
の孔を種々組み合わせて実施される。ルーバー1の上面
部の開口率は、図3B及び図4Bに示したように、同上
面の長手方向の全長に形成する一定幅の開口1bによっ
て、望ましい開口率30〜85%を達成し、もって上面
フランジ部1c及び開口縁リップ1aには一切孔をあけ
ず、構造的強度を保つ配慮がなされている。もっとも、
上面フランジ等に孔を設けることも実施の範囲ではあ
る。一方、ルーバー1の側面から底面にかけての開口率
は、図3C,D及び図4C,Dに示したように、孔を密
にあけて騒音の透過性に望ましい開口率30〜60%が
達成されている。
【0016】上記ルーバー1の取付けにはじまる吸音シ
ステムの構築は、図5以下に詳しく示したように、まず
小梁cの下側フランジ2の下面側に、高さ調整用のスペ
ーサー3を介してルーバー1がボルト4で取り付けられ
る。ルーバー1の上面中央の長手方向に形成された開口
1bの開口縁に沿って下向きに直角に折り曲げたリップ
1a,1aが設けられており、左右のリップ1a,1a
に前記ボルト4のストッパ5が掛け止められる。該スト
ッパ5は、鋼板の曲げ加工等で製造されたもので、図8
に示したように水平に90°回転すると二つのリップ1
a,1aの間を抜き出せる。
【0017】前記スペーサー3は、前記ルーバー1の上
面部の開口1bの間隔よりも十分に大きな外径で可及的
に薄肉軽量な中空構造にアルミニュム等を押し出し成形
し、それを例えば50mm程度の長さに輪切り状にしたも
のであり、中央部に前記ボルト4を通すボルト孔3aを
有する(図8参照)。ボルト4は、その下端のストッパ
5をルーバー1の左右のリップ1a,1aの両外側へ掛
け止め、ずれ止め6を通し、更にスペーサー3のボルト
孔3aを通して組合せる。しかる後に、同ボルト4の上
部を小梁cに予め孔あけしたボルト孔へ通し、上方から
ナット7をねじ込んで締結する(図6、図7)。
【0018】従って、ルーバー1は、スペーサー3の高
さHだけ小梁cの下側フランジ2の下面から下がった位
置に取付けられる。その結果、次の三つの各要請が前記
スペーサー3によって全て満たされる。第1に、吸音材
8は、グラスウール等を密に積層しこれをガラスクロス
単独で被覆するか、又はフッ素フィルム樹脂とガラスク
ロスとで二重に被覆した構成とし、道路騒音の低減に有
効な厚さとして例えば150mmの厚さを必要とするが、
前記スペーサー3の高さHを適正に設計、製作すること
により、前記厚さの吸音材8の上面の位置を小梁cの上
側フランジ10の上面と同等レベルに保つことが出来る
(図6、図7)。
【0019】第2に、吸音システムの軽量化と歩廊用足
場としての安全性及び歩廊空間の確保を考量して、小梁
cには100×100mm程度の小形のH形鋼が使用され
る。前記仕様寸法の小梁cのせいによって吸音材8の前
記厚さ(150mm)を許容することはできないが、前記
スペーサー3の高さ寸法Hの適切を得ることにより解決
を図れる。
【0020】第3に、歩廊用足場となる鋼製波形プレー
ト9は、施工上の利便性と構造的安定性を確保するため
に、必ず小梁cの上側フランジ10の上面へ直付けに敷
設することが望まれる。この点、前記スペーサー3の高
さHを調整することにより、吸音材8の上面は小梁cの
上側フランジ10の上面と同等レベル乃至それ以下に保
つことが可能であるから、必然、鋼製波形プレート9を
上側フランジ10の上面へ直付けすることが容易に可能
となり、小梁cのせいの大きさはさして問題にならな
い。
【0021】その他、ルーバー1の取付けに使用する前
記スペーサー3は、ルーバー1の列毎に独立した個別の
構成であるから、これが小梁cに沿って道路幅方向に連
続する部材である場合に比して、重量軽減化の効果もあ
る。さて、上述したようにして小梁cの上側フランジ1
0の上面へ直付けされる鋼製波形プレート9は、その波
形の筋を道路の長手方向に向けて載置され(図2参
照)、鋼製波形プレートと小梁cの上側フランジ10と
は交差部分がボルト止めされている。各鋼製波形プレー
ト9は、長手方向に隣接するもの同士(図6、図7参
照)、及び幅方向に隣接するもの同士(図5参照)を、
それぞれ全て一部分を重ね合わせて密閉状態に設置さ
れ、上方から来る音の遮断が図られている。該鋼製波形
プレート9と小梁cとの交差部分のボルト止めは、次の
二つの形式、構造に大別される。
【0022】第1に、小梁cの両端位置では、図5の右
半分と図7に示したように、小梁cの上側フランジ10
に予め貫通されたボルト孔11に通した通しボルト12
へナット13を締結することによって接合されている。
第2に、小梁cの両端より内方の部位では、図9に詳示
したように、小梁cの上側フランジ10へ掛け止めるコ
字形の台14の上面中央部に垂直上向きのボルト15を
設けた取付け金具を使用してボルト止めを行う。即ち、
鋼製波形プレート9を上側フランジ10の上に敷設する
以前に、各ボルト止めの位置に、台14で上側フランジ
10を挟むようにして予めボルト15を用意しておく。
しかる後に鋼製波形プレート9の敷設作業を行い、同波
形プレート9に予めあけているボルト孔を前記のボルト
15へ嵌める。そして、ボルト15へナット16を締結
する。この形式によれば、小梁cには両端部のボルト孔
11以外の圧倒的に多数の孔あけ加工が無用であり、加
工の手間を大幅に省けて作業性が良い。しかも小梁cの
両端部において、上側フランジ10を貫通するボルト孔
11へ通した通しボルト12で鋼製波形プレート9を絶
対的に止めているから、波形プレート9がずり動く心配
は皆無である。なお、上記の作業手順を考慮して、前記
取付け金具の台14は、上側フランジ10をきつく挟み
付けて位置が容易に動かない構成とすることが好まし
い。また、道路の長手方向への鋼製波形プレート9の位
置ずれを防ぐ手段として、前記取付け金具の台14は、
道路の長手方向に隣接する小梁に対しては互い違いに取
付けの向きを変えることが好ましい。
【0023】上述したように、小梁cの上面へ鋼製波形
プレート9を直付け状態にボルト止めしたから、歩廊用
足場としての強度的な安定性に優れる。また、鋼製波形
プレート9は、吸音材8の上面側へ、隣接するもの同士
を重ね合わせて全面を密閉状態に設置したから、上方か
ら吸音材8へ到達する振動騒音を遮音する。このとき波
形プレート自身は振動音を発生するが、波形プレートか
らの発生音は高周波域のものとなることから、吸音材8
での吸音効率が高い。かくして、上方及び下方からくる
音波の遮断性能(遮音性)が良く、ひいては吸音材8の
吸音性能を十分に発揮させて道路騒音の低減化に寄与す
る。また、上記鋼製波形プレート9を、自身の発生音が
大幅に抑制される制振鋼板で形成すると騒音低減に一層
有効的である。
【0024】その上、道路騒音の低減化を目的として、
上記ルーバー1は、その全面を騒音を透過させる開口率
の多孔構造としたから、ルーバー1が散乱騒音の反射体
にならず、騒音低減化に一層有効的である。その効果
は、例えば以下に記載する実測例の表1から理解される
であろう。表1は、フッ素フィルムラミネート鋼板で横
断面を図3Aの角形に、且つ同形、同大(上面の全幅7
0mm、底面の幅50mm、高さ75mm)に製作した孔あき
ルーバーと、孔無しルーバーを、それぞれ100mm
の間隔をあけて配置した場合について、それぞれ45°
方向の斜め入射騒音の吸収率の測定値(平均値を含む)
を示している。孔あきルーバーの測定値が、孔無しル
ーバーの測定値に比して格段に優れた吸音率数値であ
ることを、容易に理解されるであろう。
【0025】
【本発明が奏する効果】本発明に係る高架道路等の桁下
裏面側の足場兼用吸音システムは、足場板を兼ねる構造
で、且つ都市の景観性を高めると共に、高架道路等の桁
下裏面側へ到達(伝達)する、下方の道路及び上方の道
路を走行する車両等が発する騒音の吸音効果、特に散乱
騒音の吸音率に優れて騒音低減化に究極の実効性をあら
しめる。また、重量軽減化の実効性があり、しかも吸音
システム構築の施工性に優れ、歩廊空間の確保に有利で
もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高架道路等の桁下裏面側の足場兼
用吸音システムが実施された部分の横断面図である。
【図2】本発明に係る高架道路等の桁下裏面側の足場兼
用吸音システムの実施概要を示した要部の斜視図であ
る。
【図3】A〜Dは孔あきルーバーの横断面図と平面図、
側面図、及び底面図である。
【図4】A〜Dは異なる構成の孔あきルーバーの横断面
図と平面図、側面図、及び底面図である。
【図5】小梁に対する鋼製ルーバー及び鋼製波形プレー
トの取付け構造を示した部分図である。
【図6】図5の6−6矢視の拡大図である。
【図7】図5の7−7矢視の拡大図である。
【図8】鋼製ルーバーの取付け手段を分解した斜視図で
ある。
【図9】鋼製波形プレートの取付け手段を分解した斜視
図である。
【符号の説明】
F 高架道路 c 小梁 8 吸音材 1 ルーバー 2 小梁の下側フランジ 9 鋼製波形プレート 12 通しボルト 15 ボルト

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高架道路等の桁下裏面側に吊り下げた小梁
    に景観材、吸音材を歩廊材と共に水平方向に敷設して構
    築される足場兼用吸音システムにおいて、 高架道路等の裏面側の主桁の下に縦梁を主桁と同方向に
    吊り、該縦梁の下面にH形鋼等の小梁が前記縦梁と直交
    する方向に間隔をあけて略水平に設置されていること、 景観材としてのルーバーは、その横断面が中空の立体形
    状をなし、散乱騒音を透過させるのに必要とされる開口
    率で、且つ構造上必要な強度を保ち得る範囲の開口率の
    多孔構造とされており、前記小梁の下側フランジに、相
    互間に若干の間隔をあけて略平行に複数取り付けられて
    いること、 吸音材は道路騒音の吸収に有効な厚さを有するものと
    し、前記ルーバーの上に載置して設置されており、該吸
    音材の上面は小梁の上側フランジの上面と同等レベルに
    保たれていること、 前記小梁の上側フランジの上面に、歩廊材としての波形
    プレートがその波形の筋を道路の長手方向に向けて載置
    され、波形プレートの隣り合うプレート同士は相互に重
    ね合わせて密閉状態に配置され、該波形プレートと小梁
    の交差部分がボルト止めされていること、 をそれぞれ特徴とする高架道路等の桁下裏面側の足場
    兼用吸音システム。
  2. 【請求項2】体形状のルーバーは、金属板を折り曲げ
    成形して成り、その上面部の開口率を30〜85%、側
    面から底面にかけての開口率を30〜60%程度の多孔
    構造とされていることを特徴とする、請求項1に記載し
    高架道路等の桁下裏面側の足場兼用吸音システム。
  3. 【請求項3】体形状のルーバーは、その横断面の形状
    が角形、或いは丸形であることを特徴とする、請求項1
    又は2に記載した高架道路等の桁下裏面側の足場兼用吸
    音システム。
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