JP3343309B2 - 音響パネルシステム - Google Patents

音響パネルシステム

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JP3343309B2 JP11625695A JP11625695A JP3343309B2 JP 3343309 B2 JP3343309 B2 JP 3343309B2 JP 11625695 A JP11625695 A JP 11625695A JP 11625695 A JP11625695 A JP 11625695A JP 3343309 B2 JP3343309 B2 JP 3343309B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明の音響構造及び、より明確
にはすぐれた騒音減少の特定を有する、壁、フェンス等
の構造物の建設のための音響パネルシステムに関係する
ものである。
【0002】
【従来技術】音響構造は音の伝播あるいは音の反射のい
ずれか、または両者を減少するために使用できるもので
ある。音響構造の音の伝播を減少させる能力は、構造物
の挿入損失あるいは伝播損失として知られているものに
よって測定することができる。同様にして、音響構造の
音の反射を減少させる能力は、構造物の吸収損失あるい
は反射損失として測定することができる。一般に、損失
因子が高ければ高いほど、場合に応じて、音の伝播や反
射の減少において音響構造はより効果的となる。
【0003】音響構造の需要は外装や内装へ応用するこ
とによって高められる。例えば、都市部の住宅地では、
高速道路、新幹線、鉄道等の交通騒音の遮断のために要
望されるだろう。従来の解決法は、路線沿いや道路沿い
にレンガや軽量コンクリートブロックで巨大な壁を建設
することであった。比較的高価な建設費や集中的な労働
力が要請されるにもかかわらず、一般に音の伝播の障壁
としてこの様な壁が適切なものとされていた。しかしな
がら、この解決法では、騒音を減少させるための壁自体
が非常に音を反射する傾向があって現実的な問題となっ
ており、言い換えれば、壁の音に対する吸収損失因子が
低く、障壁の路線側や通路側での交通騒音を高めるとい
う結果を引き起こしている。更に、効果的な騒音障壁で
あるためには、景観を損なうほど視界を遮ったり、壁の
両側での日射を妨害するほど壁をかなり高くしなければ
ならない。
【0004】音響構造の応用は、建物に対する外装の音
響効果において、あるいは建物の内装に関して部屋から
部屋への音響に関する必要性と関連して高まっている。
この場合、従来の解決法は、壁の下の構造上の支持部材
を被覆するために、比較的厚手のパネルを使用すること
であった。繰り返すが、このようなパネルは音の伝播に
対する障壁としては効果的であるが、音を反射する傾向
が強い。この外、窓を設けて遮らない限り、窓も単に音
の反射の状況を悪化させる傾向があるのだが、このよう
なパネルによって不必要な視野の妨害や外部からの日照
の妨害などを起す可能性があるなど、同様の問題を抱え
ている。尚、建物の外装上に使用された場合、これらの
被覆パネルには、壁を変形したり、分解したり、取り払
ったりする様な風圧等の外力に耐えるため、かなりの剛
性及び強度が必要とされる。結果として、これらの被覆
パネルは同様に重量が重く比較的高価なものとなり、取
り付けの際かなりの労力を必要とする傾向を持つ。
【0005】
【発明の課題】従って、音の伝播と反射を減少させ、光
に対して透過性で、軽量で、建築費用が経済的で、風圧
等の外力に耐える構造強度を有する、効果的な騒音障壁
システムに対する需要がある。本発明はこれらの必要性
を満足するものである。
【0006】
【課題達成手段と作用・効果】簡潔に一般的な言葉で述
べると、本発明は、必要に応じて光を透過させたり遮っ
たりするために、透明、半透明、あるいは不透明に加工
された、特別な構造的強度を備えた薄い板状パネルを利
用した、比較的高い挿入損失及び吸収損失因子の両者を
有する音響パネルシステムに帰属するものである。本パ
ネルシステムは、簡単な軽量のものながら、騒音や関連
する音響上の問題に対する効果的な解決法として、壁、
フェンス、及びその他の構造物の建設に容易に適用する
ことができる。
【0007】更に詳しく述べると、本発明による音響パ
ネルシステムには、少なくとも1つの本体部分を囲む隆
起部分とへりの部分を有する音響パネルが含まれる。音
響パネルのまわりの壁を形成するベゼルは、へりの部分
に重なり、パネルの本体部分から距離を隔てている。パ
ネルの隆起部分は、もう1枚のパネルによって裏打ちさ
れたり、あるいは中空の音響ブロックを形成する様に既
存の表面上に適用される場合、挿入損失を高めることが
でき、一方で、本体部分とベゼル間の空間によって隣接
するサウンド・トラップが創製され、結果的に吸収損失
を高めることになる。パネルとベゼルの両者は、枠組み
構造に効率的かつ経済的に取り付けられ、フェンスや壁
に対する基礎構造ブロックとなる組立てモジュールを構
成する。その外、このようなパネル1組とそれに関係す
るベゼルは背面同士を対面させて接合することができ、
両面音響構造を形成する様に枠組みに取り付けることが
できる。
【0008】音響パネルは薄い1枚のプラスチック材料
によって長方形構造に形成されることが好ましい。本発
明と関連して、本体部分の全てまたは一部を、音波の鏡
面反射を減少させパネル自体の構造強度を増強するため
に波状構造とする。これに関して、パネルの本体部分
は、パネルのへりに対して対角線上あるいは“2方向
に”伸びた波状構造を有する長方形のパネル面を持つこ
とを特徴とするものである。音波と光の逆反射(コーナ
ー反射)を防ぐため、パネル面の波状構造間の内面角度
は90度以上とされるべきである。構造強度について
は、風圧等の外力により強い耐久性を備えるため、パネ
ル面の2方向性の波状構造を持たせることによって、薄
いパネル材料に2方向の強度と柔軟度が与えられる。パ
ネル本体部分には、更に、パネル面をへりの部分に接合
させる側壁を含み、側壁にもまたパネルのへりの部分に
向かって拡がる波状構造があるが、これはパネル面に更
に強度と柔軟度を与える対角線状の波状構造である。
【0009】ベゼルは実質的に中空の構造を持ち、ベゼ
ル内に音が受容され捕獲される様な開口部が1つ以上あ
るという事実によって、サウンド・トラップの効果を増
幅する。この結果、ベゼル下部のパネルのへりの部分に
は、ベゼル内部に音波を導く直立したリブ上の音波反射
表面が含まれる。ベゼルとパネルの本体部分の側壁間の
仕切られた空間は、トラップに進入する類似波長の音波
と共に波状構造を持つパネル面への入射音波と反射音波
を、破壊的に干渉させるために、対象となる音波の周波
数(及び倍音)の倍数のフェーズ・シフトを行うことに
よって4分波トラップとして作用する様に構築されてい
る。
【0010】製造上と組立て上の効率と経済性のため
に、それぞれの音響パネルは、空間を隔てた複数の本体
部分と1枚のシート部材からなる一体構造の部分として
形成されたへりの部分から構成することができる。例え
ば、本体部分は、ベゼルがパネルの本体部分それぞれの
周辺まで拡がり、パネル本体部分それぞれの周辺のへり
の部分に重なるように、4画分に分割されたベゼルと共
に、空間を隔てたパネル面の2x2の列構造によって形
成してもよい。このように背面同士が対面され対応する
ベゼルと組み合わせられた、1組のパネルの列構造は、
枠組みの適当な開口部に取り付けられる、音響壁部分の
効率的なプレハブ建設のための便利な組立てモジュール
を形成する。
【0011】本発明の枠組構造は、音響パネルの組立て
モジュールが取り付けられる開口部の卵用わく箱状の列
構造を形成する、内部と外部の枠組み部材の組立てによ
って構成される。好ましくはスチールで作られた枠組み
部材は、互いに舌状構造と溝の多様な組合せによって連
繋され、点溶接及び熱溶性の高強度成形樹脂コーティン
グによって保持されることができる。複数の固定用タブ
は、音響パネルの固定具として枠組み構造の開口部内に
向かって突起するように、枠組み部材の内面に沿って相
対する列状に形成されている。
【0012】本発明の目的及び利点と合わせて本発明の
特徴と考えられる新規の特性は、それぞれの部分に番号
がつけられた付属の図面と共に、以下に述べられる詳細
な説明によって、よりよく理解されるものと考えられ
る。しかしながら、図面は模式図及び説明を目的とした
ものに過ぎず、本発明を限定するものではないことは容
易に理解されるものである。
【0013】
【実施例】図面について以下詳細に説明を行うと、特に
図1は、参照番号30で一般に表示される、本発明の原
理に準拠して建設された音響パネルシステムの例を示す
ものである。図1に示されるとおり、音響パネルシステ
ム30は音響パネル組立てモジュール32及び32´か
ら構成され、それぞれ枠組み構造36の開口部34に取
り付けられる。音響パネル組立てモジュール32は、1
組の音響パネル38及び38´(図1には示されていな
い)と及び1組のベゼル40及び40´(パネル1枚に
1つ)を含むの両面組立て物としてそれらの継ぎ目を覆
うシーリング・ガスケット42と共に示されているが、
本発明は、片面の音響パネル組立て物として建築するこ
とができることが分かる。2列の固定用タブ44及び4
4´は、音響パネル組立てモジュール32を以下に述べ
られる方法で、定位置に固定するために、開口部34内
の枠組み構造36に形成されている。
【0014】図2−4に示されるとおり、音響パネル3
8には、2x2列に配置された、4つの同一の波状構造
部分46がある。本体部分46それぞれは同一のへりの
部分48で囲まれておりパネル面50とパネル面を対応
するへりの部分に接合する側壁52とを含んでいる。直
立しているリブ54は本体部分46のそれぞれの側面に
沿って、同一のへりの部分48によって囲まれている。
1組の音響パネル38及び38′を隣接することによっ
て、音の伝播に対する最大挿入損失に関して、中空の音
響ブロックの2x2列構造が形成される(図4)。
【0015】前述の通り、それぞれの音響パネル38の
本体部分46は音の鏡面反射を避けるため波状構造を持
つ(つまり、反射音を全方向に拡散させる。)この点に
関して、本体部分46のパネル面50の波状構造56の
角度は、単純なコーナーでの音波の反射を避けるために
は90度以上がよく、そうでなければ音波は進入路に沿
って逆反射することがある。更に、隣接する音響パネル
組立てモジュール32と32′は、音波の分散を増加さ
せ、不必要な日光の反射のぎらつきを避けるため、図1
に示されるように全てを同一方向に向けるよりむしろ、
互いに直交させてもよいと考えられる。パネル面50の
波状構造56によって構造強度と柔軟度が与えられる。
このため、薄い板状材料が風圧等の2方向性の外力に十
分に耐えるよう、2方向性の強度と柔軟度を与えるべく
波状構造56はパネルのへりの部分48に対して対角線
方向に拡がっている。側壁52は、同様にパネルのへり
の部分に向かって拡がり、更に強度と柔軟性を与える、
対角線方向のパネル面50の波状構造56と互いに交差
する波状構造58を持つ。
【0016】図5−6では、ベゼル40の外周部に外部
縁60及びベゼル4画分に分割する内部縁62と62′
があることが分かる。外部縁60は、比較的高く狭い構
造で、実質的に垂直な外部壁64と傾斜する内部壁66
を持つ。内部縁62と62は、外部壁と同様な高さだが
本質的には厚さは2倍で、外部縁60の内部壁66と同
様に傾斜した相対面する壁68と68′を持ち、上部で
2つのこぶを持ち、4画分につながった2つの縁がある
ように見える。組立て上の便宜のためとはっきりと分か
るように、外部に突出するフランジ70が外部縁60の
底部のへりに沿って形成されている。図6に良く分かる
ように示されているが、外部縁60及び内部縁62と6
2′は、音響パネル組立てモジュール32を枠組み構造
36(図1)に取り付ける前にベゼルを補強するために
点在する、強化されたウェブ72及び72′を除き、本
質的には中空である。
【0017】次に図10−13を参照すると、ベゼルと
パネルが一緒に組み立てられる場合、外部ベゼル縁60
の内壁66と内部ベゼル縁62及び62′の相対面する
壁68及び68′はパネル38の本体部分46とどの場
所でも空間を隔てられていることが分かる。重要な点
は、ベゼル40とパネル38の本体部分46との間隔が
比較的狭く、ベゼルと本体部分間の開口部付近の間隔の
表面積がパネル面50の面積のおよそ半分となってい
る。この点在する間隔は、いずれの本体部分の周辺でも
直交方向に拡がっており、音波の一部がパネル面50に
沿って逆方向に反射される、パネル38のへりの部分4
8に入射音波をあらゆる方向に進入し伝播させる。パネ
ル38の隆起した本体部分46と隣接するベゼル40の
外部縁60及び内部縁62と62′の高さを調整するこ
とによって、入射音波がたどる進入路の長さを、対象波
長の反射音波が、パネル面50の波状構造によって反射
的に分散される波長での入射音波と破壊的な干渉を起
す、180度のフェーズシフトを生じるような4分波長
効果を生み出すように選択あるいは“調整”することが
できる。
【0018】更には、パネル38本体部分46に隣接し
ている、外部縁60の内壁66と内部縁62及び62′
の相対面する壁68及び68′は、パネルのへりの部分
48までずっと拡がっているわけではない。これによっ
て、パネルのへりの部分48から反射された残留音波の
一部を受容できる、ベゼル40の中空内部への開口部7
4が作られる。これと関連して、パネル38のへりの部
分48上に形成されたリブ54がベゼル内部に音を反射
させたり誘導させるのを助ける。ベゼル40の中空内部
は同様に、音波がベゼル内で受ける破壊的な干渉を増幅
することを目的とする、複数の複雑な通路を造るために
大きさや形状が設定される。より好ましくは、ベゼル内
の音波を捕獲するために、ベゼルは音波吸収材料(ここ
では示されていない)で充填されるものである。
【0019】音響パネル38は好ましくは、パネルを通
して光の伝播ができるように透明または半透明のポリカ
ーボネート系プラスチックで薄い一体型構造に成形され
るものである。ベゼル40は、透明または半透明でなく
てもよいので、同様のポリカーボネート系あるいはビニ
ル等のより安価なプラスチックで一体型構造に成形され
る。パネル38は、全体で幅およそ16インチ、高さ2
インチで、厚さ0.1インチの材料を利用する。本体部
分46それぞれは、幅およそ6.4インチで、直立する
リブ54は高さおよそ0.3インチである。外部縁60
と内部縁62及び62′は、いずれも高さおよそ2.4
インチである。外部縁60は基底部で幅およそ0.6イ
ンチで内部縁62及び62′は基底部でその2倍の幅を
持つ。
【0020】枠組み構造36の卵のわく箱状の建設は図
7−9に示されている。枠組み構造36は、チャンネル
・ビームの形状の外部枠組み部材76と平坦なビーム形
状の内部枠組み部材78を含み、いずれもスチールで作
製されることが好ましい。既に述べられ、図8A−8C
に示されているように、外部枠組み部材76と内部枠組
み部材78の両者には、従来のパンチ・プロセスで加工
された、枠組み部材に沿って対面するように形成され
た、複数の固定用タブ44及び44′を有する。図11
−12に関連して以下に述べられるように、固定用タブ
44及び44′は枠組み構造の開口部に突出し、音響パ
ネルの固定具としての作用をする。
【0021】音響パネル組立てモジュール32の開口部
34を定義するために、外部枠組み部材76の内部枠組
み部材78が交わるところで、図9A−9Cに示されて
いる様に、枠組み部材は多様な舌状及び溝の配列によっ
て連繋されている。枠組み部材はこれらの交点で点溶接
されており、更に、従来の熱溶性高強度成形プラスチッ
ク・コーティング、別名「粉末コーティング」として知
られるスチールを腐蝕から保護するコーティング、によ
って保持されている。外部枠組み部材76は、フェンス
あるいは壁等の基礎的な骨格を形成するため、他の適切
な構造的支持体、スタッド、あるいは柱への付属を容易
にすべく選択される。
【0022】再度図10−13を参照しながら、音響パ
ネル組立てモジュール32の組立てとその枠組み構造3
6の開口部34への取付けについて述べる。音響パネル
1組38と38′は、4つの音響ブロックの列を形成す
るため、超音波溶接の様に、先ず背面同士を対面させる
様に置かれ、接着される。次に、シーリング・ガスケッ
ト42を音響パネル38及び38′のへりの部分48及
び48′の周辺に配置する。ベゼル40及び40′は、
ベゼル底部のフランジ70及び70′とパネルの隣接す
るへりの部分48及び48′間のシーリング・ガスケッ
ト42を捕獲するように、対応するパネル38及び3
8′の上に置かれる。図13Aに示されるとおり、ベゼ
ル40とパネル38の組立ての補助のため、ベゼル・ウ
ェブ72が、パネル38のへりの部分48上のリブ54
に形成された交差するスロットに受入れられる。ウェブ
72の低い方の端82はリブ上の交差するスロット80
にきっちりとフィットするようにテイパーの溝が付けら
れている。これによって、音響パネル組立てモジュール
32の組立てが完了する。最後に、全体の組立てモジュ
ール32は組立てモジュールを開口部34にベゼル4
0′のフランジ70′の1つが開口部内の固定用タブ4
4の1列に組み込まれるまで、枠組み構造36に取付け
られる。更に、組立てモジュール32の挿入は固定用タ
ブ44の列を組立てモジュールが固定用タブ44′の対
面する列に対して通過するまで、一時的にたわむ。ここ
で、1列の固定用タブが組み立てモジュールを所定の場
所に捕捉するためにはねかえる。組立てモジュールが固
定用タブ上に保持されているので、ガスケット42がベ
ゼルフランジ70、71とパネル38、38′の接合さ
れたヘリ部分48、48′の間で圧縮される。したがっ
て、この圧縮が、ガスケット42を組立てモジュールと
フレーム部材の間で外側に押し出されて、結果として、
防水のシールがなされる。
【0023】図14−15は、2方向性の音響パネルの
代替形状を図示している。2方向性のパネル100は、
図2−4に示される直立するリブよりむしろ、先ず2方
向性のパネルがそこに形成されている波状構造104と
106を持つへりの部分102を含むことによって、図
2−4のパネルと区別される。へりの波状構造104及
び106は、互いに非対称であり、以下に述べる図17
に関連して明らかになる利点がある。図2−4のパネル
と同様に、2方向性のパネル100の本体部分110は
へりの部分102に対して対角線方向に形成されている
波状構造112を持つ。図14及び15に示されるよう
に、本体部分110はへりの部分102に接合し、へり
の部分に向かう波状構造116を有する側壁114を含
む。側壁の波状構造は、図14にはっきりと見られる様
に、本体部分110の対角線方向の波状構造112や、
へりの波状構造104、106、108及び109と互
いに交差している。
【0024】上述の通り、本体の波状構造が対角線方向
であり、本体部分のX及びY軸の柔軟度を増加させるも
のである。(図14)パネル100が構造的な支持部材
にコーナー118に位置するボルト等の機械的固定具に
よって固定されていたならば、全体の形状変更をしない
でX及びY軸方向に変形することができる。へりの波状
構造104及び106は、X及びY軸方向の柔軟度を与
えるように協調している一方、へりの波状構造108及
び109はX軸方向に柔軟度を与えている。この柔軟度
は、適切な機械強度を達成するために余分に固定具を必
要とする場合においても維持することができる。
【0025】図16は、同様の2方向性の柔軟度を持つ
もう1つの音響パネルの具体例を示している。この具体
例では、パネル120は、支持構造に機械的に固定する
ことができるコーナー128と共に、へりの部分122
と図14の2方向性のパネル100に類似する側壁12
6を含む本体部分124を有す。へりの部分122はX
及びY軸方向のパネルの柔軟度を与える。波状構造13
0及び132を持つ。本体部分124は、波状構造が曲
線で全てが同一方向に拡がっていない以外は、同様に対
角線方向の波状構造134を持ち、X及びY軸方向に柔
軟さを与えている。側壁124の波状構造136は本体
の波状構造及びへりの波状構造と互いに交差している。
【0026】図4、14及び16の音響パネルは、パネ
ル自体に大きな構造上の強度が求められる場合、特に有
用である。パネルのコーナーの縁に沿って位置するボル
トなどの機械的な固定方法を持つことによって、図17
の構造的な支持部材に付属されたパネルによって得られ
る以上の大きな構造強度を得ることは可能である。
【0027】図17には音響ブロックを創製するように
取り付けられる、1組の2方向性パネル138及び13
8′が図示されている。上述されたようにへりの波状構
造の対称性のため、2つのパネルのへりの波状構造はパ
ネルを背面同士を配置しチャンネル140及び140′
を位置する場合、互いに合わせたり重ねあわせたりする
ことができる。本体の波状構造142及び142′は、
波状構造を通しては像がはっきりと見えないように、本
体部分を伝播してきた光を妨害するが、ガラスのブロッ
クを光が通過するのと同様の効果によって、光は伝播さ
れる。図17の取付け構造は、組み合わせられたパネル
が事実上閉鎖されたエアポケット144を形成すること
から、熱絶縁性をもつという利点がある。図17の取付
け構造は、また、音吸収特性という利点も併せ持つ。
【0028】2方向性パネルは、図18に示される様
に、実質的に取付けチャンネル組立ての必要なく、取り
付けることができる。図19は、隣接する2方向性パネ
ルを保持する直交チャンネル146を示す。図20の2
方向性パネル148は、図14に示されるパネルから、
パネル側面150及び150′に沿ってへりの部分を取
り除くことによって採用された。採用されたパネル14
8は直交チャンネル146に取り付けられ、パネル側面
150および150′は、実質的に直交チャンネルを覆
う。図21は、ガスケット152と152′及び固定具
154と154′を示す直交チャンネルを図示してい
る。
【0029】いうまでもなく、本発明の変更点はこの技
術範囲での他の熟練者には明白であることが分かる。結
果として、現在の発明の適用範囲は上記の特殊な具体例
に限定されるものではないが、以下に述べられる特許請
求の範囲及び同等の事項によってのみ定義されるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原則に準拠して建設された音響パネル
システム断片的透視図面であり、他の音響パネル組立て
モジュールと共に、枠組み構造に取り付けられる様に配
置された音響パネル組立てモジュールを示す。
【図2】図1の組立てモジュールで利用される、2方向
に波状構造を持つ、音響パネル・アレーの上面図であ
る。
【図3】図2の3−3の切断線に沿った断面図である。
【図4】図3と同様の断面図で、図1の組立てモジュー
ルでの取り付けに先立って組み合わせられる、音響パネ
ル・アレーの1組を示している。
【図5】図1の組立てモジュールで利用されるベゼルの
上面図である。
【図6】図5の6−6の切断線に沿った断面図である。
【図7】図1の枠組みの構造の上面図である。
【図8】Aは図7の枠組み構造で利用される典型的な枠
組み部材の側面図であり、枠組み構造で音響パネル組立
てモジュールを固定するために、枠組み部材に形成され
た一連のタブを示している。Bは図7の8B−8Bの切
断線に沿った断面図である。Cは図7の8C−8Cの切
断線に沿った断面図である。
【図9】Aは図7の枠組み構造の2つの外側の枠組み部
材間のコーナーの接合でのインターロック接合を表す部
分的な透視図である。Bは図7の枠組み構造の内側と外
側の枠組み部材間のインターロック接合を表す部分的な
透視図である。Cは図7の枠組み構造の2つの内側の枠
組み部材間のインターロック接合を表す部分的な透視図
である。
【図10】図1の音響パネルシステムの部分的な上面図
である。
【図11】図10の11−11の切断線に沿った断面図
である。
【図12】図10の12−12の切断線に沿った断面図
である。
【図13】AはBの要部を示す側面図である。Bは図1
0の13B−13Bの切断線に沿った断面図である。
【図14】本発明の音響パネルシステムでの使用に適す
る、2方向に波状構造を持つ音響パネルのもう1つの代
替体の上面図である。
【図15】Aは図14の音響パネルの側面図である。B
はAの反対側から見た図14の音響パネルの側面図であ
る。
【図16】本発明の音響パネルシステムでの使用に適す
る、2方向に波状構造を持つ音響パネルのもう1つの代
替体の透視図面である。
【図17】図14の音響パネル用の取り付け代替構造の
側面図である。
【図18】図14の音響パネル用の取り付け代替構造の
上面図である。
【図19】図18の取り付け構造の側面図である。
【図20】図17の取り付け構造と共に使用される図1
4の音響パネルの改良型の上面図である。
【図21】図17の取り付け構造において利用される直
交チャンネルの側面図である。
【符号の説明】
30 音響パネルシステム 32,32´ 組立てモジュール 34 開口部 36 枠組み構造 38,38´ 音響パネル 44,44´ 固定用タブ 46 本体部分 48 へりの部分 50 パネル面 52 側壁 56,58 波状構造
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−140597(JP,A) 米国特許4143495(US,A) 米国特許5077949(US,A)

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響パネルシステムにして、 第1のパネルと第2のパネルとを含む音響ブロックであ
    って、これらパネルの各々が少なくとも1つの連続した
    本体部分と、この本体部分の辺縁部を取り囲む、横方向
    に延びたへりの部分とを有し、各パネルの本体部分が、
    このパネルのへりの部分に対して隆起した、横へ延びる
    パネル面と、このパネル面を該パネルのへりの部分に結
    合する、該パネル面の周りのほぼ垂直の側壁とを含み、
    前記第1のパネルと第2のパネルとは、この第1のパネ
    ルのへりの部分を第2のパネルのへりの部分に相接させ
    て、背中あわせに配置されていて、これらパネルの本体
    部分の対向するパネル面が互いに隔たっていて閉じた中
    空のレンガ状構造を形成する音響ブロックと、 上記音響ブロックを受入れるための開口部を画定する枠
    組みと、 前記音響ブロックを上記枠組みの開口部内に固定するた
    めの複数の固定具と、 各パネルの本体部分の辺縁部の周りに延びていて、該パ
    ネルのへりの部分に重なる、音を減衰するためのベゼル
    であって、各々が前記枠組みの開口部に収容され、本体
    部分の側壁に隣接するも該側壁から隔たった内部壁を備
    えるベゼルとを有する音響パネルシステム。
  2. 【請求項2】 各ベゼルは音を減衰するための所定の距
    離だけ前記パネルの本体部分から隔てられている、請求
    項1記載の音響パネルシステム。
  3. 【請求項3】 各ベゼルは実質的に中空の構造で、該ベ
    ゼル内に音を受容し捕捉する1つ以上の開口部を画定す
    る、請求項1記載の音響パネルシステム。
  4. 【請求項4】 各パネルの本体部分のパネル面は長方形
    であり、このパネル面に、対角線方向に延びて該パネル
    面の実質的に全ての辺縁部の周りで該パネル面の周辺と
    交差するように形成された波状構造を備える、請求項1
    記載の音響パネルシステム。
  5. 【請求項5】 前記本体部分の側壁は上記パネル面の波
    状構造と交差するように該側壁に形成した波状構造をも
    つ、請求項4記載の音響パネルシステム。
  6. 【請求項6】 前記第1のパネルおよび第2のパネルは
    各々プラスチック材料で一体構造として型成形される、
    請求項1記載の音響パネルシステム。
  7. 【請求項7】 前記パネルの各々は複数の隔置した本体
    部分を備える、請求項1記載の音響パネルシステム。
  8. 【請求項8】 前記ベゼルは前記本体部分に関して音を
    減衰する寸法と形状である、請求項1記載の音響パネル
    システム。
  9. 【請求項9】 前記ベゼルの内壁は傾斜している、請求
    項8記載の音響パネルシステム。
  10. 【請求項10】 前記固定具が、前記枠組みから突起し
    て、前記ベゼルと前記第1および第2のパネルのへりの
    部分の双方の両側で該枠組みの開口部内に設置された複
    数の固定用タブから成り、前記ベゼルと前記パネルのへ
    りの部分の双方がこれらタブの間に捕捉されて前記ベゼ
    ルと前記音響ブロックを適切に保持する、請求項1記載
    の音響パネルシステム。
  11. 【請求項11】 前記へりの部分が平坦である、請求項
    1記載の音響パネルシステム。
  12. 【請求項12】 音響パネルシステムにして、 少なくとも1つの連続した本体部分と、この本体部分を
    囲む横方向に延びたへりの部分とを有する音響パネルで
    あって、前記本体部分の辺縁部が該パネルのへりの部分
    に対して隆起している少なくとも1つのパネル面と、こ
    のパネル面を前記へりの部分へ接合する側壁とを含み、
    このパネル面が該パネル面に形成した波状構造をもつ音
    響パネルと、 上記音響パネルを受入れるための開口部を画定する枠組
    みと、 前記枠組みの開口部内に上記音響パネルを固定する複数
    の固定具と、 前記枠組みの開口部内に収容された、音を減衰するため
    のベゼルであって、前記パネルの本体部分の辺縁部の周
    りに延びていて、該パネルのへりの部分に重なり、前記
    本体部分の側壁に隣接するも該側壁から隔たった内部壁
    を備えるベゼルとを有する音響パネルシステム。
  13. 【請求項13】 前記ベゼルは、音の放射を抑制するた
    めの所定の距離だけ前記パネルの本体部分から隔てられ
    ている、請求項12記載の音響パネルシステム。
  14. 【請求項14】 前記ベゼルは実質的に中空の構造であ
    り、該ベゼル内に音を受容し捕捉する1つ以上の開口部
    を画定する、請求項13記載の音響パネルシステム。
  15. 【請求項15】 各パネルの本体部分のパネル面は長方
    形であり、このパネル面に、対角線方向に延びて該パネ
    ル面の実質的に全ての辺縁部の周りで該パネル面の周
    と交差するように形成された波状構造を備える、請求項
    12記載の音響パネルシステム。
  16. 【請求項16】 前記側壁は前記パネルのへりの部分に
    向かって延びるように該側壁に形成された波状構造をも
    ち、この側壁の波状構造は前記本体部分のパネル面の波
    状構造と交差する、請求項12載の音響パネルシステ
    ム。
  17. 【請求項17】 前記音響パネルはプラスチック材料で
    一体構造として型成形される、請求項12記載の音響パ
    ネルシステム。
  18. 【請求項18】 前記パネルは、へりの部分が各本体部
    分を取り囲んだ複数の隔置した本体部分を有する、請求
    項12記載の音響パネルシステム。
  19. 【請求項19】 前記ベゼルは前記本体部分に関して音
    を減衰する寸法と形状である、請求項12載の音響パネ
    ルシステム。
  20. 【請求項20】 前記ベゼルの内壁は傾斜している、請
    求項19記載の音響パネルシステム。
  21. 【請求項21】 前記へりの部分が平坦である、請求項
    12記載の音響パネルシステム。
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