JP4520564B2 - 建物ユニットおよびユニット式建物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物ユニットおよびユニット式建物に関する。
【0002】
【背景技術】
従来から、上下階の間の防音のために、天井に制振材が設置された天井構造が知られている。特開平7−34592号公報には、遮音効果の向上および施工コストの低減を図るために、木製軸組工法の建物の吊り天井における天井面の周縁に沿って、ロ字形状に制振材を取り付ける技術が報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来例では、現場で柱や梁を組み立てて施工する木製軸組工法の建物を意図したものであるので、近年増加している、工場で製造した箱状の建物ユニットを建築現場で複数組合わせて建築されるユニット式建物に適用することが困難であるという問題がある。
また、仮にユニット式建物に、上記従来例に示される技術を適用したとしても、施工方法や天井構造等が根本的に異なるため、十分な制振効果および遮音効果を発揮することは困難であることが予想される。
【0004】
このようなことから、現場で容易に制振天井を施工することができ、かつ、十分な制振効果および遮音効果を発揮できる建物ユニットおよびユニット式建物の開発が望まれている。
【0005】
本発明の目的は、現場で容易に制振天井構造を施工可能であり、遮音効果を向上できる建物ユニットおよびユニット式建物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、建物ユニットの所定位置に制振材を設置することで、前記目的を達成しようとするものである。
【0007】
添付図面を参照して具体的に説明すると、請求項1に記載の発明は、四隅の柱21の上下端を天井梁22および床梁23で連結した直方体状の骨組み20を有する建物ユニット12A、12Bであって、当該建物ユニット12A、12Bの相対向する前記天井梁22の中点M、M’を結ぶ中心線Cに対して、制振材27(77)、27C(77C)が、対称に、かつ、互いに間隔を開けて配置されることを特徴とする建物ユニット12Aである。
【0008】
この発明によれば、建物ユニットの前記天井梁のうち相対向する長辺天井梁の間には複数の野縁が架け渡され、前記野縁には下面に凹部が形成され、当該凹部と天井面材との間には、相対向する長辺天井梁の中点を結ぶ中心線に対して対称に、複数のシート状の制振材が間隔を設けて配置されている。したがって、建物ユニットにおいて衝撃を受けた際に、下階により大きな重量衝撃音圧を発生させる部分に重点的に制振材を敷設すればよいから、天井全面に制振材を敷設する場合に比べて、制振材の使用量を削減できる。これにより、制振材の施工コストを削減できる。また、制振材を前記中心線に対して対称配置すればよいから、一方の制振材の位置が決定すれば、必然的に他方の設置位置が定まることから、作業の迅速化を図ることができるとともに、施工作業も容易になる。
【0009】
さらに、より大きな重量衝撃音を発生させる部分のみを制振することが可能となるから、効率のよい制振を行うことができる。そして、工場で製造された建物ユニットを現場で設置するだけで、制振材の設置された天井を施工することができる。これにより、制振材を現場で設置する作業を必要としないので、ユニット式建物の施工作業を簡略化して、工業化効率を向上することができる。
また、建物ユニットの天井全面に制振材を設置するのと比べて天井全体の重量が低減するため、建物ユニットの梁を特殊な構造とする必要がなく、従来の建物ユニットをそのまま使用することができ、新しい建物ユニットを開発する必要もないので効率的である。
【0010】
また、請求項1に記載の建物ユニット12A、12Bにおいて、前記制振材27(77)、27C(77C)は、シート状に成形されているから、天井自体を薄くすることができるとともに、制振材の設置作業が簡易になる。
【0011】
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の建物ユニット12A、12Bを、横方向に複数個配置して1つの連続した平面矩形状の天井面50が形成されることを特徴とするユニット式建物1、2である。
【0012】
この発明によれば、予め制振材の設置された建物ユニットを横方向に複数個配置して、一つの連続した平面矩形状の天井を形成している。したがって、複数個の建物ユニットを配置することで、必要に応じた広さの制振構造の天井を簡易に施工することができる。
【0014】
この発明によれば、平面矩形状の天井面のコーナー部から所定間隔離れた位置を中心として、各コーナー部に対応して1つずつ、互いに隙間を開けて制振材が配置されている。したがって、衝撃を受けた際に、下階により大きな重量衝撃音圧を発生させる部分を重点的に制振することが可能となり、効率のよい制振を行うことができる。また、天井の必要な部分のみに制振材を敷設すればよいから、制振材の使用量を削減できるとともに、施工コストが削減できる。
【0015】
請求項に記載の発明は、請求項に記載のユニット式建物1において、前記制振材27、27Cは、前記平面矩形状の天井面50のコーナー部51から所定間隔離れた位置を中心として、1つのコーナー部51に対して2列ずつ設置されていることを特徴とするユニット式建物1である。
本発明において、「天井面のコーナー部から所定間隔離れた位置を中心として、1つのコーナー部に対して2列ずつ」としては、例えば、コーナー部から所定間隔離れた位置を挟んで、前述の建物ユニットの中心線に対して平行に2列の制振材を設置するもの等を採用することができる。
【0016】
この発明によれば、平面矩形状の天井面のコーナー部から所定間隔離れた位置を中心として、1つのコーナー部に対応して2列ずつ制振材が配置されている。したがって、衝撃を受けた際に、下階により大きな重量衝撃音圧を発生させる部分をより重点的に制振することが可能となり、一層効率のよい制振を行うことができる。
【0017】
請求項に記載の発明は、請求項2または請求項に記載のユニット式建物1、2において、隣接する前記建物ユニット12A、12Bの短辺梁22A、22C方向の幅寸法が互いに異なることを特徴とするユニット式建物1、2である。
この発明によれば、隣接する建物ユニットの幅寸法が互いに異なるものであるから、適宜な幅寸法の建物ユニットを組み合わせることで、必要に応じて平面正方形状の天井面を形成することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1から図6には、本発明の第1実施形態に係るユニット式建物1および建物ユニット12A、12B、12C、12Dが示されている。ユニット式建物1は、図1に示されるように、基礎11の上に載置される建物本体12および屋根13を備えたものである。また、建物本体12は、箱状に形成された複数の建物ユニット12A、12B、12C、12Dを組合わせて造られたものである。
【0019】
1階を構成する建物ユニット12Aは、図2に示されるように、四隅に立設される4本の金属製の柱21と、これらの柱21の上端同士および下端同士を結合する各々4本の天井梁22および床梁23により構成される骨組み20を備えている。ここにおいて、天井梁22は、断面C型に形成された金属製の短辺天井梁22Aおよび同様の長辺天井梁22Bの2種類からなる。一方、床梁23も断面C型に形成された金属製の短辺床梁23Aおよび同様の長辺床梁23Bの2種類からなる。
【0020】
また、対向する長辺天井梁22Bの間には、木製柱状の野縁24が複数条架け渡され、この野縁24に石膏ボードからなる天井面材25が固定されている。ここで、天井面材25は下部天井面材25Aおよび上部天井面材25Bを張り合わせて形成されている(図5、図6参照)。野縁24は、その下面に凹部24Aが形成されており、この凹部24A部分と天井面材25との間には、長方形状に形成された重量ゴム製シート状の制振材27が複数設置されている(図5、図6参照)。これらの制振材27は、相対向する長辺天井梁22Bの中点M、M’を結ぶ中心線Cに対して、対称配置されている。
【0021】
さらに、対向する長辺床梁23Bの間には、根太26が複数条架け渡されており、この上に必要に応じてパーチクルボード等からなる床面材(図示省略)が貼られることとなる。
なお、1階を形成するもう一方の下階建物ユニット12Bは、短辺梁方向の幅寸法が建物ユニット12Aよりも短くされ、それに伴い制振材27の短辺梁方向の長さも短くされている他は、同一の構造であるので、各短辺梁および制振材に対応する符号を図2中かっこ内に示すのみで、その説明を省略する。
【0022】
これらの幅寸法の異なる下階建物ユニット12A、12Bを、図3に示されるように、横方向、すなわち短辺梁方向に配置し、1つの連続した平面矩形状の天井面50が形成されている。このようにして形成された天井面50には、制振材27、27Cが各々2列ずつ、合計8枚設置されることとなる。ここで、制振材27は、天井面50のコーナー部51から所定間隔離れた位置を中心とし、この位置を挟んで、前述の中心線Cに平行に、かつ、コーナー部51に対して2列ずつ設置されている。一方、制振材27Cも、同様にしてコーナー部51から所定間隔離れた位置を中心として1つのコーナー部51に対して2列ずつ設置されている。
なお、中心となる「コーナー部から所定間隔離れた位置」は、天井の広さ、居室の仕様等に応じて適宜設定することができる。
【0023】
2階を構成する建物ユニット12Cは、図4に示されるように、建物ユニット12Aと同様に4本の金属製の柱31と、天井梁32および床梁33とにより構成された骨組み30を備えている。ここで、天井梁32は、断面C型に形成された金属製の短辺天井梁32Aおよび同様の長辺天井梁32Bの2種類からなる。
一方、床梁33も断面C型に形成された金属製の短辺床梁33Aおよび同様の長辺床梁33Bの2種類からなる。
【0024】
また、対向する長辺天井梁32Bの間には、木製柱状の野縁34が複数状架け渡されており、必要に応じてこの野縁34には、石膏ボード等からなる天井面材(図示省略)が貼られることとなる。
断面C型の各長辺床梁33Bにおける上下フランジ間には、長尺状に形成された補強用の金属製ブラケット38が取り付けられている。2本のブラケット38における建物ユニット12C内部側面には、それぞれ金属製の支持部材39がボルト43により取り付けられ(図5参照)、この支持部材39上面に架け渡すように軽量気泡コンクリートパネル(以下、ALCパネルという)40が載置されている。
【0025】
さらに、ALCパネル40の両脇には、長辺床梁33Bに沿って、木製柱状の支持板41が設けられており、この上にパーチクルボードからなる床面材42が貼られている。
なお、1階を形成するもう一方の建物ユニット12Dは、短辺梁方向の幅寸法が建物ユニット12Cよりも短くされ、それに伴い各部材の短辺梁方向の長さも短くされている他は、同一の構造であるので、各短辺梁に対応する符号を図4中かっこ内に示すのみで、その説明を省略する。
【0026】
図5および図6に示されるように、横方向に並列された下階建物ユニット12A、12Bの上に、同じく横方向に配置された上階建物ユニット12C、12Dを載置することで、連続した略正方形状の天井面50および床面60を有する居室が形成されている。
すなわち、隣接する下階建物ユニット12A、12Bの間には、図6に示されるように、長辺天井梁22B間を跨ぐようにジョイント天井材52が貼り付けられ、1つの連続した天井面50が形成されている。また、隣接する上階建物ユニット12C、12Dの間には、長辺床梁32Bを跨ぐようにジョイント床材62が貼り付けられ、1つの連続した床面60が形成されている。
【0027】
このように構成されたユニット式建物1は、以下のようにして施工される。
まず、工場で予め、柱21、31、天井梁22、32および床梁23、33を直方体状に組んだ建物ユニット12A、12B、12C、12Dをはじめとした建築資材を現場に輸送する。この際、制振材27、27Cも、下階建物ユニット12A、12Bに予め設置しておく。
【0028】
そして、建築敷地上に基礎11を構築して、この基礎11上に下階建物ユニット12A、12Bを載置することで、住宅の1階部分を構成した後、この下階建物ユニット12A、12Bの上に連結プレート(図示省略)を介して、上階建物ユニット12C、12Dを載置して、住宅の2階部分を構成する。
最後に、上階建物ユニット12C、12Dにより構成された2階部分の上に、屋根13を載置して住宅の施工を完了する。ユニット式建物1の施工と同時に、制振材27、27Cの設置された制振構造を有する天井も施工されることとなる。
【0029】
上述のような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1)下階建物ユニット12A、12Bの相対向する長辺天井梁22Bの中点M、M’を結ぶ中心線Cに対して、対称に、かつ、互いに間隔を開けて制振材27、27Cを配置している。したがって、建物ユニット12A、12Bにおいて衝撃を受けた際に、下階により大きな重量衝撃音圧を発生させる部分に重点的に制振材27、27Cを敷設することができるから、効率的な制振が可能になるとともに、天井全面に制振材27、27Cを敷設する場合に比べて、その使用量を削減できる。これにより、制振材27、27Cの施工コストを削減できる。
(2)制振材27、27Cを中心線Cに対して対称配置すればよいから、対称配置される一方の制振材27、27Cの位置が決定すれば、必然的に他方の設置位置が定まることから、作業の迅速化を図ることができるとともに、施工作業も容易になる。
【0030】
(3)工場で製造された下階建物ユニット12A、12Bを現場で設置するだけで制振材27、27Cの設置された天井を施工することができる。これにより、制振材27、27Cを現場で設置する作業を必要としないので、ユニット式建物1の施工作業を簡略化して、工業化効率を向上することができる。
(4)下階建物ユニット12A、12Bの天井全面に制振材27、27Cを設置するのと比べて天井全体の重量が低減するため、下階建物ユニット12A、12Bの梁を特殊な構造とする必要がなく、従来の建物ユニットをそのまま使用することができ、新しい建物ユニットを開発する必要もないので効率的である。
【0031】
(5)制振材27、27Cがシート状に成形されているから、天井自体を薄くすることができるとともに、制振材27、27Cの設置作業が簡易になる。
(6)予め制振材27、27Cの設置された2個の下階建物ユニット12A、12Bを横方向に配置して、一つの連続した略正方形状の天井面50を形成している。したがって、複数個の建物ユニット12A、12Bを配置することで、必要に応じた広さの制振構造の天井を簡易に施工することができる。
【0032】
(7)平面矩形状の天井面50のコーナー部51から所定間隔離れた位置を中心として、1つのコーナー部51に対応して2列ずつ制振材27、27Cが配置されている。したがって、衝撃を受けた際に、下階により大きな重量衝撃音圧を発生させる部分をより重点的に制振することが可能となり、一層効率のよい制振を行うことができる。
(8)横方向に隣接する下階建物ユニット12A、12Bおよび上階建物ユニット12C、12Dの幅寸法が互いに異なるものであるから、適宜な幅寸法の下階建物ユニット12A、12Bおよび上階建物ユニット12C、12Dを組み合わせることで、必要に応じて平面略正方形状の天井面を形成することができる。
【0033】
図7から図11には、本発明の第2実施形態に係るユニット式建物2が示されている。第2実施形態では、制振材77、77Cの取付位置および形状が、前記第1実施形態と異なるのみであり、他の構造は第1実施形態と同じである。
以下の説明では、前記第1実施形態と同一構造については、同一符号を付すとともに、その説明を省略または簡略化する。
下階建物ユニット12Aにおける天井面材25の居室側、すなわち、下部天井面材25Aの下面には、正方形状に形成された重量ゴム製シート状の制振材77が貼り付けられている。この制振材77は、相対向する長辺天井梁22Bの中点MおよびM’を結ぶ中心線Cに対して対称配置されている。
【0034】
前記第1実施形態と同様に、幅寸法の異なる下階建物ユニット12A、12Bを、図9に示されるように、横方向、すなわち短辺梁方向に配置し、1つの連続した平面矩形状の天井面50が形成されている。このようにして形成された天井面50には、制振材77、77Cが各々2枚ずつ、合計4枚設置されることとなる。ここで、制振材77は、天井面50のコーナー部51から所定間隔離れた位置を中心として1つのコーナー部51に対して1つずつ設置されている。一方、制振材27Cも、コーナー部51から所定間隔離れた位置を中心として1つのコーナー部51に対して1つずつ互いに隙間を開けて設置されている。
以上のように構成されたユニット式建物2は、前記第1実施形態と同様の手順で施工される。
【0035】
上述のような本実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)〜(6)、(8)と同様の効果が得られる他、次のような効果が得られる。
(9)略正方形状の天井面50のコーナー部51から所定間隔離れた位置を中心として、各コーナー部51に対応して1つずつ互いに隙間を開けて制振材77、77Cが配置されている。したがって、衝撃を受けた際に、下階により大きな重量衝撃音圧を発生させる部分を重点的に制振することが可能となり、効率のよい制振を行うことができる。
【0036】
なお、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は、本発明に含まれるものである。例えば、前記第1実施形態において、制振材27、27Cは野縁24と天井面材25との間に設置されていたが、これに限られず、図12(b)に示されるように天井面材25の居室側に制振材27、27Cを設置してもよい。
【0037】
前記第2実施形態において、制振材77、77Cとして、正方形状に形成されたものを用いていたがこれに限られない。すなわち、制振効果を発揮できる形状であればどのような形状でもよく、図12(a)に示されるように、長方形状の制振材87、87Cでもよく、また、多角形状、円形状等でもよい。
【0038】
前記各実施形態において、上階建物ユニット12C、12Dの長辺床梁33Bの間には、ALCパネル40を使用していたが、これに限られず、他のコンクリートパネルを採用してもよい。このようなコンクリートパネルの種類は実施の状況に応じて適宜設定することができる。また、上階建物ユニット12C、12Dとしては、根太のある建物ユニットを用いても構わない。
また、前記各実施形態では、幅寸法の異なる下階建物ユニット12A、12Cおよび上階建物ユニット12C、12Dを横方向に並べて1つの連続した天井面50および床面60を形成していたがこれに限られない。すなわち、幅寸法の等しい建物ユニットを並べて1つの連続した天井面、床面を形成してもよい。また、1つの連続した天井面50のみで、二階部分は建物ユニットごとに分離した床面でもよい。
【0039】
前記各実施形態には示されていないが、天井面材25の上には、ロックウール、グラスウール等の断熱、吸音材が敷設されていてもよい。
その他、本発明を実施する際の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲内で他の構造としてもよい。
【0040】
本発明によれば、以下のような効果が得られる。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、建物ユニットの前記天井梁のうち相対向する長辺天井梁の間には複数の野縁が架け渡され、前記野縁には下面に凹部が形成され、当該凹部と天井面材との間には、相対向する長辺天井梁の中点を結ぶ中心線に対して対称に、複数のシート状の制振材が間隔を設けて配置されている。したがって、建物ユニットにおいて衝撃を受けた際に、下階により大きな重量衝撃音圧を発生させる部分に重点的に制振材を敷設することができるから、天井全面に制振材を敷設する場合に比べて、制振材の使用量を削減できる。これにより、制振材の施工コストを削減できる。また、制振材を前記中心線に対して対称配置すればよいから、一方の制振材の位置が決定すれば、必然的に他方の設置位置が定まることから、作業の迅速化を図ることができるとともに、施工作業も容易になる。
【0041】
さらに、より大きな重量衝撃音を発生させる部分のみを制振することが可能となるから、効率のよい制振を行うことができる。そして、工場で製造された建物ユニットを現場で設置するだけで制振材の設置された天井を施工することができる。これにより、制振材を現場で設置する作業を必要としないので、ユニット式建物の施工作業を簡略化して、工業化効率を向上することができる。
また、建物ユニットの天井全面に制振材を設置するのと比べて天井全体の重量が低減するため、建物ユニットの梁を特殊な構造とする必要がなく、従来の建物ユニットをそのまま使用することができ、新しい建物ユニットを開発する必要もないので効率的である。
【0042】
また、制振材がシート状に成形されているから、天井自体を薄くすることができるとともに、制振材の設置作業が簡易になる。
【0043】
請求項に記載の発明によれば、予め制振材の設置された建物ユニットを横方向に複数個配置して、一つの連続した平面矩形状の天井を形成している。したがって、複数個の建物ユニットを複数個配置することで、必要に応じた広さの制振構造の天井を簡易に施工することができる。
【0045】
請求項に記載の発明によれば、平面矩形状の天井面のコーナー部から所定間隔離れた位置を中心として、1つのコーナー部に対応して2列ずつ制振材が配置されている。したがって、衝撃を受けた際に、下階により大きな重量衝撃音圧を発生させる部分をより重点的に制振することが可能となり、一層効率のよい制振を行うことができる。
【0046】
請求項に記載の発明によれば、隣接する建物ユニットの幅寸法が互いに異なるものであるから、適宜な幅寸法の建物ユニットを組み合わせることで、必要に応じて平面正方形状の天井面を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るユニット式建物を示す斜視図である。
【図2】図1の実施形態における下階建物ユニットを示す斜視図である。
【図3】図1の実施形態における隣接する下階建物ユニットを示す上面模式図である。
【図4】図1の実施形態における上階建物ユニットを示す斜視図である。
【図5】図1の実施形態における建物ユニットの載置状態を示す部分断面図である。
【図6】図1の実施形態における建物ユニットの隣接状態を示す部分断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係るユニット式建物を示す斜視図である。
【図8】図7の実施形態における下階建物ユニットを示す斜視図である。
【図9】図7の実施形態における隣接する下階建物ユニットを示す上面模式図である。
【図10】図7の実施形態における図5相当の部分断面図である。
【図11】図7の実施形態における図6相当の部分断面図である。
【図12】本発明の変形例を示す図3相当の上面模式図である。
【符号の説明】
1、2 ユニット式建物
12A、12B 建物ユニットとしての下階建物ユニット
22 天井梁
23 床梁
27、27C、77、77C 制振材
50 天井面
51 コーナー部
C 中心線
M 中点
M’ 中点

Claims (4)

  1. 四隅の柱の上下端を天井梁および床梁で連結した直方体状の骨組みを有する建物ユニットであって、
    前記天井梁のうち相対向する長辺天井梁の間には複数の野縁が架け渡され、
    前記野縁には下面に凹部が形成され、
    当該凹部と天井面材との間には、相対向する長辺天井梁の中点を結ぶ中心線に対して対称に、複数のシート状の制振材が間隔を設けて配置されている
    ことを特徴とする建物ユニット。
  2. 請求項1に記載の建物ユニットを、横方向に複数個配置して1つの連続した平面矩形状の天井面が形成されることを特徴とするユニット式建物。
  3. 請求項に記載のユニット式建物において、
    前記制振材は、前記平面矩形状の天井面のコーナー部から所定間隔離れた位置を中心として、1つのコーナー部に対して2列ずつ設置されていることを特徴とするユニット式建物。
  4. 請求項2または請求項3に記載のユニット式建物において、
    隣接する前記建物ユニットの短辺梁方向の幅寸法が互いに異なることを特徴とするユニット式建物。
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JPH0842021A (ja) * 1994-08-02 1996-02-13 Sekisui Chem Co Ltd 防振野縁及び防振天井構造

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