JPH11315046A - 酢酸製造のための無水カルボニル化法 - Google Patents

酢酸製造のための無水カルボニル化法

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JPH11315046A
JPH11315046A JP11023268A JP2326899A JPH11315046A JP H11315046 A JPH11315046 A JP H11315046A JP 11023268 A JP11023268 A JP 11023268A JP 2326899 A JP2326899 A JP 2326899A JP H11315046 A JPH11315046 A JP H11315046A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 改良された酢酸の製造法を提供する。 【解決手段】 メタノールおよび/またはジメチルエー
テルと、一酸化炭素および9モル%未満の量の水素を含
むガス状反応体とを、触媒として周期律表第VIII族の少
なくとも1種の貴金属、補助触媒としてハロー化合物お
よび触媒安定剤としてヨウ化物塩を含む触媒系の存在下
で反応させることによる酢酸の製造法であって、メタノ
ールおよび/またはジメチルエーテルおよびガス状反応
体をカルボニル化反応器に供給し、該反応器内で下記
(i)〜(vi):(i)1から35重量%の量の酢酸メチ
ル、(ii)8重量%までの量の無水酢酸、(iii)3か
ら20重量%の量のハロー化合物、(iv)1から200
0ppmの量の第VIII族貴金属触媒、(v)I-としての
ヨウ素イオンを0.5から20重量%与えるのに充分な
量のヨウ化物塩、(vi)該組成物の残部を含む液体反応
組成物を維持することを特徴とする酢酸の製造法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、第VIII族貴金属カルボニ
ル化触媒の存在下でのメタノール及び/又はジメチルエ
ーテルのカルボニル化による酢酸の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酢酸は良く知られた貴重な化学商品であ
り、例えば保存料として及び酢酸エステル製造の中間体
として使用される。工業的規模で酢酸は、メタノールを
高温高圧で、例えばロジウム触媒及びヨウ化物含有助触
媒の存在下で、カルボニル化することにより製造され
る。この方法で、メタノールから酢酸へのカルボニル化
は、メタノール、一酸化炭素、触媒、ヨウ化物助触媒及
び再循環材料をカルボニル化反応器に継続的に供給し、
一方同時に酢酸含有生成物流を継続的に引き抜くことに
より、定常状態の条件下で実施される。典型的な定常状
態条件下で、カルボニル化反応は14−15%の定量の
水の存在下で実施して、良好な反応速度を確保している
(例えばEP−A−55618及びInd.Eng.C
hem.Prod.Res.Dev.16,281−2
85(1977年)参照)。反応混合物中のかかる大量
の水の結果、資本的及び可変のコスト上のペナルティー
が伴う大きな乾燥設備が必要になる。モンサント(Mo
nsanto)法の導入以来、とりわけ現存するプラン
トの生産性が増大しそして新しいプラントへのCAPE
Xが減少する可能性がある、低水メタノールカルボニル
化技術の開発に努力が集中した。この目的にいくらかの
進歩がなされた。例えば、ビーピーケミカル社のCAT
IVA(商標)法は反応器で約2−8重量%の水を用い
て操業して、現存する蒸留容量への負荷の減少を利用し
て、プラント生産性を増大させている。しかしながら、
まだかなりの乾燥が必要である。メタノールのカルボニ
ル化による酢酸の製造用の反応組成物中に水が存在する
ことは、触媒活性及び安定性を維持するために必要であ
るか、あるいは非常に望ましいことが一般に認識されて
いる。それでも、水の必要性を減少させるか又は除くこ
とは、いまだに望ましい。
【0003】例えばGB−A−1468940から、モ
ノカルボン酸の無水物が、式:RCOORのカルボン酸
エステルまたは式:RORのエーテルを、その場でまた
は別個の段階で形成された式:RCOXのアシルハライ
ドと実質的に無水条件下で反応させることにより、製造
できることが知られている。上記式中、Xはヨウ素また
は臭素であり、複数のRは同じでも異なっても良く、各
Rは一価のヒドロカルビル基または置換一価の炭化水素
基であり、各置換基は不活性である。該アシルハライド
は、式:RX(R及びXは前に定義した通りである)の
ハライドを超大気圧下でカルボニル化することにより製
造し得、そしてカルボニル化は触媒として第VIII族貴金
属、即ちイリジウム、オスミウム、白金、パラジウム、
ロジウム及びルテニウム、及び任意に第IA、IIA、III
A、IVB、VIB族の原子量5より大きい元素、第VIII族の
非−貴金属の元素、及び周期律表のランタニド及びアク
チニド族の金属から選ばれた促進剤の存在下で行うこと
ができ、その触媒中で適した金属はリチウム、マグネシ
ウム、カルシウム、チタン、クロム、鉄、ニッケル及び
アルミニウムである。GB−A−1468940中で、
カルボニル化反応を実質的に無水の条件下で実施すべき
であること、即ち反応体は本質的に乾燥していなければ
ならないこと、が述べられている。
【0004】無水酢酸を正味の酢酸同時生成を伴ってま
たは伴わずに製造することも知られている。したがっ
て、本出願人のEP−A−87870は、メタノールお
よび一酸化炭素から、下記の段階を含む一連のエステル
化、カルボニル化および分離段階により無水酢酸を、正
味の酢酸同時生成を伴ってまたは伴わずに製造する方法
を開示する: (1)メタノールを再循環酢酸とエステル化段階で反応
させて、主として酢酸メチル、水および任意に未反応メ
タノールを含むエステル化生成物を形成する、(2)該
エステル化生成物から水の一部を除去する、(3)まだ
水を含むエステル化生成物を、カルボニル化段階で、触
媒として遊離のまたは組合わされた金属カルボニル化触
媒および促進剤として遊離のまたは組合わされたハロゲ
ンの存在下で、一酸化炭素と反応させて、酢酸と無水酢
酸とを含むカルボニル化生成物を形成する、(4)生成
物を分別蒸留によりカルボニル化供給物および揮発性カ
ルボニル化促進剤成分、酢酸および無水酢酸フラクショ
ンを含む低沸点フラクションと、カルボニル化触媒成分
を含む高沸点フラクションとに分離する、(5)カルボ
ニル化供給物およびカルボニル化促進剤成分を含む低沸
点フラクションと、カルボニル化触媒成分を含む高沸点
フラクションとをカルボニル化段階に再循環させる、そ
して(6)酢酸フラクションの少なくとも一部をエステ
ル化段階に再循環させる。
【0005】この方法は、反応器組成物中にかなりの量
の無水酢酸(10−18重量%)を用いて操業しても、
無水酢酸と組合わされた酢酸を生成するにすぎない。
【0006】酢酸を、低量の水または無水条件下でのカ
ルボニル化により製造する方法が、例えばUS−A−
5,281,751;EP−A−0097978および
EP−A−0173170から知られている。
【0007】US−A−5,281,751は、メタノ
ールを一酸化炭素と、ロジウム触媒、ヨウ化メチル、反
応媒体1リットル当たり少なくとも約0.2モルの、ヨ
ウ素対リチウムの原子比が1より大きいヨウ化リチウ
ム、0から6.5%の水および酢酸メチルまたは酢酸メ
チルに変換可能な物質、例えば酢酸、無水酢酸および酢
酸のエステル、の存在下で反応させることによる、酢酸
の製造法を開示する。好ましくは水素を反応系に加え
て、水素濃度を1ないし50モルパーセント、好ましく
は2ないし10モルパーセントに維持する。
【0008】EP−A−0097978は、式:R1
2COOHおよび/またはR2COOHのカルボン酸と
式:R1CH2COOHおよび/またはR2CH2COOH
のカルボン酸とを共に、式:R1XR2(ここでXは、
【数1】 そしてR1、R2およびR3は同じようなまたは非類似の
アルキル、シクロアルキル、アリール、アルアルキルま
たはアルクアリール基を表す)の1種またはそれ以上の
化合物を一酸化炭素および水素と、ロジウム触媒および
ヨウ素および/またはヨウ素源の存在下で反応させるこ
とにより同時製造する方法において、反応をほとんど無
水条件下で且つ化合物R1XR21モル当たり少なくとも
2モルの式R4COOH(該式中、R4はアルキル、シク
ロアルキル、アリール、アルアルキルまたはアルクアリ
ール基を表す)のカルボン酸の存在下で実施することを
特徴とする、方法を開示する。EP−A−009797
8に開示された方法は、一酸化炭素および水素が多かれ
少なかれ等モル量で添加される限り、同族体化カルボニ
ル化またはヒドロカルボニル化法である。但し、二つの
該化合物の間のモル比は広い範囲、例えば10:1から
1:10の範囲、好ましくは1:0.5と1:3の間で
変化し得る。
【0009】最後に、EP−A−0173170は、金
属としてのロジウムまたはその化合物、ヨウ化リチウム
とヨウ化メチルとの混合物および特定のリン含有リガン
ドを含む触媒系の存在下で、一酸化炭素とメタノールと
の反応により無水酢酸および無水酢酸とを製造する方法
において、該反応を酢酸メチルまたは反応条件下で酢酸
メチルに変換できる化合物、例えば無水酢酸、の存在下
で実施することを特徴とする方法を開示する。該方法は
温和な反応条件、例えば170℃までの温度、好ましく
は50ないし160℃、更に好ましくは105ないし1
50℃、および31.5バールまでの圧力、好ましくは
7から28バール、を特徴とする。ガス成分としての水
素については述べられてなく、そしてリン含有リガンド
は触媒の不可欠成分である。
【0010】前述の開示で無水条件下での操業は費用の
かかる水除去段階の必要性を除くことが認識されたが、
無水酢酸がかなりの量で生成する事実は、その代わりに
酢酸/無水酢酸の分離段階を必要とするようになるとい
う事実を認識していない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、反応器内に淀
む水濃度を最低にして酢酸を製造する改良法の要求が未
だにある。
【0012】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、酢酸が
無水条件下で有利に製造できることを見いだした。
【0013】従って本発明は、メタノールおよび/また
はジメチルエーテルと、一酸化炭素および9モル%未満
の量の水素を含む気体状反応体とを、触媒として周期律
表第VIII族の少なくとも1種の貴金属、補助触媒として
ハロー化合物および触媒安定剤としてヨウ化物塩を含む
触媒系の存在下で反応させることによる酢酸の製造法で
あって、メタノールおよび/またはジメチルエーテルお
よび気体状反応体を、(i)1から35重量%の量の酢
酸メチル、(ii)8重量%までの量の無水酢酸、(ii
i)3から20重量%の量のハロー化合物、(iv)1か
ら2000ppmの量の第VIII族貴金属触媒、(v)I-
としてのヨウ素イオンを0.5から20重量%与えるの
に充分な量のヨウ化物塩、および(vi)該組成物の残量
から成る酢酸、を含む液体反応組成物を維持したカルボ
ニル化反応器に供給することを特徴とする製造法であ
る。
【0014】反応器内にずっと高濃度の定常無水酢酸が
存在するEP−A−87870の方法と比較して、本発
明の酢酸の製造法は下記の主な利益を与えることができ
る: (i)酢酸−無水酢酸分離段階の必要性が実質的に減少
または除去される; (ii)エステル化セクションの大きさが減少できるかま
たは除去できる; (iii)カルボニル化速度を増加させることができる; (iv)望ましくないポリマー生成を著しく低減または除
去できる; (v)非酸性副生物、例えばメシチルオキシド、の生成
速度を低下させることができる;および (vi)エチリデンジアセテート生成速度を低下させるこ
とができる。
【0015】反応器内で高濃度の定常水にて酢酸を製造
するモンサント(Monsanto)法、およびその後
に開発された反応器内で低濃度の定常水での製造法と比
べて、本発明の無水方法は、主として、重大な水分離段
階の必要性が除去されるという点において有利である。
本願方法はまた副生物カルボン酸、例えばプロピオン
酸、の同時製造を低減または除去する。
【0016】供給原料としてメタノール、ジメチルエー
テル、またはメタノールとジメチルエーテルとの混合物
を使用でき、該混合物は、例えばEP−A−56637
0またはUS−A−5,189,203の方法で得るの
が適当である。
【0017】気体状反応体は一酸化炭素と水素とを含
み、それらは別々に添加しても、または組み合わせて添
加してもよい。かなり高量の水素、即ち9モル%未満ま
で、を含む気体状反応体を使用できるが、水素の存在下
で副生物として一般に形成されるエチリデンジアセテー
ト(二酢酸エチリデン)を除去するために更に蒸留カラ
ムを使用する必要性を生じる結果となり得る。しかしな
がら、気体状反応体中にできるだけ少量の水素を用いて
操業するのが好ましい。気体状反応体中の水素の量は、
生成物中に多量のエチリデンジアセテートが生じないよ
うな量であるのが適当である。水素に加えて、一酸化炭
素は二酸化炭素および/または気体状の炭化水素、例え
ばメタン、を含んでもよい。例えば、上記のメタノール
/ジメチルエーテル混合物の製造から得られた残留一酸
化炭素/水素混合物を使用することが適当であろう。気
体状反応体は0.01から2.5モル%の水素、例えば
0.01から1.0モル%の水素、典型的には約0.5
モル%の水素を含むのが適当であろう。
【0018】触媒系は、元素の周期律表第VIII族の少な
くとも1種の貴金属を含む。これらはオスミウム、イリ
ジウム、白金、パラジウム、ロジウムおよびルテニウム
として定義される。ロジウムは好ましい金属であり、従
って本願方法を以後、簡略化のためにロジウムを参照し
て記述する。
【0019】液体反応組成物中の触媒系のロジウム成分
は、該液体反応組成物に溶解性のいかなるロジウム含有
化合物を含んでもよい。ロジウムは該液体反応組成物
に、該組成物に溶解性の適当な形体でまたは溶解性の形
体に変換可能な適当な形体で、添加することができる。
該液体反応組成物に添加できる適当なロジウム含有化合
物の例には、[Rh(CO)2Cl]2、[Rh(CO)
2I]2、[Rh(Cod)Cl]2、塩化ロジウム(II
I)、塩化ロジウム(III)三水和物、臭化ロジウム(II
I)、ヨウ化ロジウム(III)、酢酸ロジウム(III)、
ジカルボニルアセチルアセトン酸ロジウム(III)、R
hCl3(PPh33、およびRhCl(CO)(PP
32が含まれる。ロジウムは液体反応組成物中に、該
組成物の重量を基準にして300から900ppmの量
で存在するのが好ましい。
【0020】触媒系は更に、助触媒としてハロー化合物
を含む。好ましいハロー化合物はヒドロカルビルハライ
ド、好ましくはアルキルハライド、であり、それはその
まま添加するか、またはその場で形成できる。適当なア
ルキルハライドは、C1ないしC10、好ましくはC1ない
しC6、更に好ましくはC1ないしC4のアルキルハライ
ドである。ハライドの中で、ヨウ化物および臭化物が好
ましく、そしてヨウ化物が更に好ましい。助触媒として
好ましいのはヨウ化メチルである。ハロー化合物は好ま
しくは液体反応組成物中に、該組成物の重量を基準にし
て8から18重量%の量で存在する。
【0021】触媒系は更に、促進剤として、ルテニウ
ム、オスミウム、カドミウム、水銀および亜鉛の金属の
少なくとも1種を遊離形体でまたは結合形体で含むこと
ができる。好ましい促進剤はルテニウムであり、それ
は、例えばルテニウムII、IIIまたはIVの塩または複合
体のような、反応組成物中に溶解するあらゆる適当な形
体で添加し得る。典型的には、ロジウムに対する促進剤
のモル比は0.1:1から10:1の範囲であろう。
【0022】触媒系は更に、触媒安定剤として、ヨウ化
物塩を含む。かかるヨウ化物塩はいかなる金属ヨウ化
物、第4級アンモニウムヨウ化物塩または第4級リンヨ
ウ化物塩であることもできる。好ましくは、金属ヨウ化
物はアルカリ金属ヨウ化物またはアルカリ土類金属ヨウ
化物、更に好ましくはリチウム、ナトリウム、カリウム
またはセシウムのヨウ化物、更にもっと好ましくはリチ
ウムヨウ化物である。適当な第4級アンモニウムヨウ化
物には、第4級アミン、ピリジン、ピロリジンまたはイ
ミダゾール、例えばヨウ化N,N′−ジメチルイミダゾ
リウム、が含まれる。適当な第4級リンヨウ化物には、
ヨウ化メチルトリブチルホスホニウム、ヨウ化テトラブ
チルホスホニウム、ヨウ化メチルトリフェニルホスホニ
ウム等が含まれる。かかるヨウ化物塩安定剤は例えばE
P−A−0573189に記載されている。使用するヨ
ウ化物塩の量は、I-として0.5から20重量%のヨ
ウ素を与えるに充分な量である。
【0023】典型的な触媒系は、ロジウムおよびリチウ
ムを含み、そして多分促進剤としてルテニウムも含む。
【0024】液体反応組成物は、(i)酢酸メチルを含
み、それはメタノール反応体と酢酸生成物とのエステル
化反応によってその場で形成されてもよい。酢酸メチル
もまた一つまたはそれ以上の再循環流中で反応器に戻し
てもよい。酢酸メチルを反応器内の液体反応組成物に加
えて、そこから除去された酢酸メチルを補うことが必要
であろう。酢酸メチルは液体反応器組成物中に5から2
5重量%の量で存在するのが好ましい。
【0025】液体反応組成物はまた、(ii)無水酢酸を
8重量%までの量で、好ましくは5重量%の量で、更に
好ましくは0.1重量%を越える量から3.0重量%ま
での量で含む。液体反応組成物中の定常濃度の無水酢酸
は該組成物を無水に維持する。無水酢酸は該組成物中の
酢酸メチルのカルボニル化によって、或いは多分、例え
ば(その場で形成された)ヨウ化アシルと酢酸メチルと
の反応によって、形成され得る。
【0026】(i)および(ii)に加えて、液体反応組
成物は更に(iii)ハロー化合物および(iv)第VIII族
貴金属、そして好ましくは触媒安定剤としてヨウ化物塩
を含み、該組成物の残部は(v)酢酸からなる。
【0027】本発明の方法は、バッチ式または連続式の
工程、好ましくは連続式の工程、で操業し得る。
【0028】本質的に無水酢酸を含まない酢酸が工程の
生成物として回収され、無水酢酸が同時に回収されな
い。
【0029】好ましい態様において、本発明は酢酸の無
水製造法を提供し、該方法は下記の段階を含む: (1)メタノールおよび/またはジメチルエーテル、並
びに一酸化炭素および0.5モル%までの量の水素を含
む気体状反応体をカルボニル化反応器に高温および高圧
で供給し、該反応器内で下記を含む液体反応組成物を維
持する:(i)12から21重量%の量の酢酸メチル、
(ii)3重量%までの量の無水酢酸、(iii)9から1
6重量%の量のハロー化合物助触媒、(iv)500から
800ppmの量の第VIII族貴金属触媒、(v)7から
14重量%の範囲の量のヨウ化物塩、(vi)ロジウムに
対して0.1:1から5:1のモル比のルテニウム促進
剤、および(vii)該液体反応組成物の残部から成る酢
酸、(2)実質的に純粋な酢酸を、該液体反応組成物を
反応器から取り出し、そして取り出した該組成物中の酢
酸を1回またはそれ以上のフラッシュおよび/または分
別蒸留段階により該組成物のその他の成分から分離する
ことにより回収する、および(3)酢酸から分離したそ
の他の成分を該カルボニル化反応器に再循環させる。
【0030】更に好ましい態様において、本発明は酢酸
の無水製造法を含み、該方法は下記の段階を含む: (a)メタノール、および一酸化炭素と0.5モル%ま
での量の水素とを含む気体状反応体を高温および高圧に
保持されたカルボニル化反応器に供給し、該反応器内で
下記を含む液体反応組成物を維持する:(i)12から
21重量%の量の酢酸メチル、(ii)3重量%までの量
の無水酢酸、(iii)9から16重量%の量のヨウ化メ
チル助触媒、(iv)500から800ppmの量のロジ
ウム触媒、(v)7から14重量%の範囲の量のヨウ化
物塩、(vi)ロジウムに対して1:1から5:1の範囲
のモル比のルテニウム促進剤、および(vii)該液体反
応組成物の残量から成る酢酸、(b)該液体反応組成物
を該反応器から取り出し、そして該組成物をフラッシュ
分離ゾーンに該カルボニル化反応器の圧力よりも低い全
圧力で通過させる、ここで、熱を加えまたは加えずに、
蒸気および液体フラクションが該液体反応組成物から形
成され、該蒸気フラクションは酢酸、ヨウ化メチル、少
量の無水酢酸、酢酸メチル、および多分高沸点および低
沸点の不純物をも含み、そして該液体フラクションは酢
酸、無水酢酸、ロジウム触媒、ルテニウム促進剤、ヨウ
化物塩および多分いくらかの酢酸メチルおよび/または
ヨウ化メチルおよび/または高沸点不純物を含む、
(c)該液体フラクションの全部または一部を該カルボ
ニル化反応器に再循環させる、(d)該蒸気フラクショ
ンの全部または一部を分別蒸留カラム内の中間点に供給
し、該カラムの底部から、酢酸、無水酢酸および高沸点
不純物を含むフラクションを除去し、オーバーヘッド
(上部)からヨウ化メチル、酢酸メチル、メタノールお
よび低沸点不純物を含む蒸気フラクションを除去し、そ
して該カラムの底部と上部の中間から実質的に純粋な酢
酸を含む生成物フラクションを取り出す、そして(e)
該分別蒸留カラムからのオーバーヘッドフラクションの
全部または一部をカルボニル化反応器に再循環させる。
【0031】カルボニル化反応器は150から210
℃、好ましくは170から195℃の範囲の温度、例え
ば170から195℃より高い温度、および10から1
00、好ましくは20から40バールの範囲の圧力に保
持するのが適当である。
【0032】ロジウム触媒およびヨウ化メチル助触媒に
加えて、カルボニル化反応器は金属促進剤、例えばルテ
ニウム、および触媒安定剤を1種またはそれ以上のヨウ
化物塩の形で、例えばヨウ化リチウムおよびQASをも
含むのが好ましい。
【0033】工程の段階(b)において、液体反応組成
物はフラッシュ分離ゾーンに、カルボニル化反応器の全
圧力よりも低い全圧力で通される。フラッシュ分離ゾー
ンの圧力は0.5ないし5バールであるのが適当であ
る。
【0034】液体反応組成物中の酢酸から無水酢酸の分
離を容易にするために、無水酢酸を添加したメタノール
と反応させることによりできるだけ酢酸メチルに変換す
るのが好ましい。この目的にメタノールを、無水酢酸か
ら酢酸メチルへの変換が最大になる位置に添加するのが
適当であり、それはフラッシュ分離ゾーンまたは分別蒸
留カラムであり得、後者が好ましい。このようにして、
無水酢酸は有効に分離されそしてさらに分離し易い酢酸
メチルの形体でカルボニル化反応器に再循環される。更
に、エステル化セクションの必要性が低減または除去さ
れる。
【0035】工程の段階(c)において、フラッシュ分
離ゾーンで分離された液体フラクションの全部または一
部はカルボニル化反応器に再循環される。液体フラクシ
ョンの一部をカルボニル化反応器に戻す前にそこから蓄
積したポリマーおよび/またはその他の望ましくない副
生物を除去するために、時々液体フラクションの一部を
除去するのが望ましいであろう。このようにして得られ
たポリマーは、ロジウム触媒および/または金属促進剤
残留物を回収した後、廃棄し得る。
【0036】工程の段階(d)において、フラッシュ蒸
留ゾーンで分離された蒸気フラクションの全部または一
部は分別蒸留カラムの中間点に供給される。フラッシュ
蒸留ゾーンに供給されなかった蒸気フラクションの部分
カルボニル化反応器に再循環するのが適当であろう。
【0037】分別蒸留カラムのオーバーヘッドから除去
された蒸気フラクションは凝縮するのが適当であり、凝
縮物の一部は還流として分別蒸留カラムに戻され、そし
て残部はカルボニル化反応器に戻される。分別蒸留カラ
ムの底部から、酢酸、無水酢酸および高沸点不純物、典
型的には二酢酸エチリデン、を含むフラクションが除去
される。カラムの底部および上部の中間で、実質的に純
粋な酢酸からなる生成物フラクションが取り出され、そ
れは更に精製しても、或いは精製しなくてもよい。
【0038】本発明の好ましい態様を、工程流れ図であ
る添付の図面を参照して記述する。
【0039】図1を参照すると、Aで示される項目はポ
ンプであり、Bで示される項目は熱交換器であり、1−
20で示される項目は材料移動ラインであり、Cは予備
混合保持タンクであり、Dはカルボニル化反応器であ
り、Eはフラッシュタンクであり、Fは分別蒸留カラム
であり、そしてGは液体蒸留物タンクである。
【0040】操業に際して、メタノールはポンプA1を
経て保持タンクCに供給され、そして次にライン3およ
びポンプA2を経て、カルボニル化反応器Dに供給され
る。カルボニル化反応器Dには一酸化炭素と水素も供給
される。反応の発熱は、液体反応組成物を、反応器Dに
戻す前に、ライン5およびポンプA3を経て汲み上げて
熱交換器B1を通すことにより、除去される。該反応器
は典型的には約170から200℃、例えば180から
195℃、の範囲の温度、および典型的には25から4
0ゲージバールの間、例えば約36ゲージバール、の全
圧力に維持される。
【0041】反応器D内の液体反応組成物は典型的には
下記から成る: 無水酢酸:2重量%、 酢酸メチル:12−21重量%、例えば20重量%、 ヨウ化メチル:13.5−14.5重量%、例えば14
重量%、 ロジウム:550−750ppm、例えば700pp
m、 イオン性ヨウ化物(例えばヨウ化リチウム):10.0
−12.5重量%、例えば10重量%、 ルテニウム:ロジウムに対して約5:1のモル比。
【0042】液体組成物は反応器D内のからライン6を
経てフラッシュタンクEに1.5から2.5バールの圧
力で供給される。反応器Dからのオーバーヘッドは連続
的パージ物としてライン7を経て、気体状の不活性物お
よび多分ヨウ化メチル、酢酸メチル、酢酸および無水酢
酸の1種またはそれ以上を含む高圧排ガス(HPOG)
としてフラッシュタンクEに供給される。フラッシュタ
ンクにおいて、酢酸、ロジウム触媒および金属促進剤お
よび/または安定剤を含む液体フラクションと、酢酸、
ヨウ化メチル、無水酢酸、酢酸メチル、高−および低−
沸点物、および永久ガスを含む蒸気フラクションとの間
で分離が起こる。液体フラクションはポンプA4および
ライン8を経て反応器Dに戻される。蒸気フラクション
はライン9を経て分別蒸留カラムFに供給され、該カラ
ムFはライン10を経るオーバーヘッド取出し装置、ラ
イン18を通る底部取出し装置、ライン13を通る側部
取出し装置、および再ボイラーB2を有する。該カラム
は典型的には20の理論的段階(再ボイラーを含むが、
オーバーヘッド凝縮器は含まない)を有し、側部取出し
装置は段階16に位置する。ライン1から供給されたメ
タノールの一部は、ポンプA1の後、ライン2を通り、
ライン9を通って分別蒸留カラムFに供給される;該メ
タノールはライン9および該分別蒸留カラムで、フラッ
シュタンクEから取り出された蒸気フラクション中の無
水酢酸と反応して、該無水酢酸を酢酸メチルに変換す
る。
【0043】カラムFの底部取出し物はライン20およ
びポンプA5を経てフラッシュタンクEにその洗い液
(wash)として再循環される。残りの部分は、所望
により更に処理するためにプラントから除去される。
【0044】生成物酢酸を含む側部取出し物はカラムF
からライン13を経て取り出されて生成物保持タンクに
渡される。生成物酢酸を過マンガン酸塩時間詳細(pe
rmanganate time specifica
tion)内にもって行くのにいかなる処理も必要でな
いことは本発明の方法の利点である。しかし、他の不純
物、例えば二酢酸エチリデン、を除去することによって
それを更に精製するのが望ましいであろう。
【0045】ライン10から取り出された蒸気取出し物
は熱交換器B3内で凝縮される。酢酸メチル、ヨウ化メ
チル、メタノールおよび酢酸を含む凝縮物はライン12
を通って液体留出物タンクGに渡され、そこから一部は
ライン16を通ってタンクCに戻され、そして一部は還
流物としてポンプA6およびライン17を経てカラムF
に戻される。
【0046】オーバーヘッド凝縮器B4の上部からの蒸
気流は、更に処理するためにライン18を経てスクラビ
ングシステムに供給される。すべての回収された物質
は、スクラビングシステムからライン11を経て戻され
る。
【0047】本発明を下記の例を参照して例示する。該
例中で、前に図面を参照して述べた方法を、ライン13
を通る側部取出し装置の代わりにフラクションを蒸留カ
ラムFの底部からライン18を経て取り出した以外は、
使用した。
【0048】
【実施例】例1−3および比較試験1 これらの例で、メタノールはフラッシュタンクEまたは
蒸留カラムFのいずれにも供給しなかった。
【0049】液体反応組成物および一酸化炭素供給速度
を表1に示す。例で、酢酸は主な生成物ではなかった。
酢酸以外の気体生成物および液体生成物を表2に示す。
比較試験1は、液体反応組成物中の無水酢酸濃度が高い
ので、本発明の例ではない。比較試験は比較のためだけ
に含められる。
【0050】例4 メタノールをフラッシュタンクEに供給する効果を表3
に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工程の流れ図である。
【符号の説明】
A1−A6:ポンプ B1−B3:熱交換器 1−20:移動ライン C:予備混合保持タンク D:カルボニル化反応器 E:フラッシュタンク F:分別蒸留カラム G:液体蒸留物タンク

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタノールおよび/またはジメチルエー
    テルと、一酸化炭素および9モル%未満の量の水素を含
    む気体状反応体とを、触媒として周期律表第VIII族の少
    なくとも1種の貴金属、補助触媒としてハロー化合物お
    よび触媒安定剤としてヨウ化物塩を含む触媒系の存在下
    で反応させることによる酢酸の無水製造法であって、メ
    タノールおよび/またはジメチルエーテル、並びに気体
    状反応体を、(i)1から35重量%の量の酢酸メチ
    ル、(ii)8重量%までの量の無水酢酸、(iii)3か
    ら20重量%の量のハロー化合物、(iv)1から200
    0ppmの量の第VIII族貴金属触媒、(v)I-としてヨ
    ウ素を0.5から20重量%与えるのに充分な量のヨウ
    化物塩および(vi)該組成物の残量からなる酢酸、を含
    む液体反応組成物を維持したカルボニル化反応器に供給
    することを特徴とする上記の製造法。
  2. 【請求項2】 上記の気体状反応体が0.01ないし
    2.5モル%の水素を含むことを特徴とする、請求項1
    に記載の製造法。
  3. 【請求項3】 上記の気体状反応体が0.01ないし
    1.0モル%の水素を含むことを特徴とする、請求項2
    に記載の製造法。
  4. 【請求項4】 上記の周期律表第VIII族の貴金属がロジ
    ウムである、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の
    製造法。
  5. 【請求項5】 上記の助触媒がヨウ化メチルである、請
    求項1ないし4のいずれか1項に記載の製造法。
  6. 【請求項6】 上記のヨウ化メチルが上記液体反応組成
    物中に該組成物の重量を基準にして8ないし18重量%
    の量で存在する、請求項5に記載の製造法。
  7. 【請求項7】 上記の触媒が更にルテニウムを促進剤と
    して含む、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の製
    造法。
  8. 【請求項8】 上記の触媒安定剤がアルカリ金属または
    アルカリ土類金属ヨウ化物である、請求項1ないし7の
    いずれか1項に記載の製造法。
  9. 【請求項9】 上記の触媒安定剤がリチウム、ナトリウ
    ム、カリウムまたはセシウムのヨウ化物である、請求項
    8に記載の製造法。
  10. 【請求項10】 使用するヨウ化物塩の量がI-として
    ヨウ素を0.5から20重量%与えるのに充分な量であ
    る、請求項8または9に記載の製造法。
  11. 【請求項11】 上記の酢酸メチルが上記液体反応組成
    物中に5ないし25重量%の量で存在する、請求項1な
    いし10のいずれか1項に記載の製造法。
  12. 【請求項12】 上記の液体反応組成物が無水酢酸を5
    重量%までの量で含む、請求項1ないし11のいずれか
    1項に記載の製造法。
  13. 【請求項13】 上記の液体反応組成物が無水酢酸を
    0.1より多い量から3.0重量%までの量で含む、請
    求項12に記載の製造法。
  14. 【請求項14】 連続的に操業する、請求項1ないし1
    3のいずれか1項に記載の製造法。
  15. 【請求項15】 下記の段階: (1)メタノールおよび/またはジメチルエーテル、並
    びに一酸化炭素および0.5モル%までの量の水素を含
    む気体状反応体をカルボニル化反応器に高温および高圧
    で供給し、該反応器内で下記を含む液体反応組成物を維
    持する:(i)12から21重量%の量の酢酸メチル、
    (ii)3重量%までの量の無水酢酸、(iii)9から1
    6重量%の量のハロー化合物助触媒、(iv)500から
    800ppmの量の第VIII族貴金属触媒、(v)7から
    14重量%の範囲の量のヨウ化物塩、(vi)ロジウムに
    対して0.1:1から5:1のモル比のルテニウム促進
    剤、および(vii)該液体反応組成物の残部から成る酢
    酸、(2)実質的に純粋な酢酸を、該液体反応組成物を
    反応器から取り出し、そして取り出した該組成物中の酢
    酸を1回またはそれ以上のフラッシュおよび/または分
    別蒸留段階により該組成物のその他の成分から分離する
    ことにより回収する、および(3)酢酸から分離したそ
    の他の成分を該カルボニル化反応器に再循環させる、を
    含む、請求項1に記載の製造法。
  16. 【請求項16】 下記の段階: (a)メタノール、および一酸化炭素と0.5モル%ま
    での量の水素とを含む気体状反応体を高温および高圧に
    保持されたカルボニル化反応器に供給し、該反応器内に
    下記を含む液体反応組成物を維持する:(i)12から
    21重量%の量の酢酸メチル、(ii)3重量%までの量
    の無水酢酸、(iii)9から16重量%の量のヨウ化メ
    チル助触媒、(iv)500から800ppmの量のロジ
    ウム触媒、(v)7から14重量%の範囲の量のヨウ化
    物塩、(vi)ロジウムに対して1:1から5:1の範囲
    のモル比のルテニウム促進剤、および(vii)該液体反
    応組成物の残量から成る酢酸、(b)該液体反応組成物
    を該反応器から取り出し、そして該組成物をフラッシュ
    分離ゾーンに該カルボニル化反応器の圧力よりも低い全
    圧力で通過させ、ここで、熱を加えまたは加えずに、蒸
    気および液体フラクションが該液体反応組成物から形成
    され、該蒸気フラクションは酢酸、ヨウ化メチル、少量
    の無水酢酸、酢酸メチル、および多分高沸点および低沸
    点の不純物をも含み、そして該液体フラクションは酢
    酸、無水酢酸、ロジウム触媒、ルテニウム促進剤、ヨウ
    化物塩および多分いくらかの酢酸メチルおよび/または
    ヨウ化メチルおよび/または高沸点不純物を含む、
    (c)該液体フラクションの全部または一部を該カルボ
    ニル化反応器に再循環させる、(d)該蒸気フラクショ
    ンの全部または一部を分別蒸留カラム内の中間点に供給
    し、該カラムの底部から、酢酸、無水酢酸および高沸点
    不純物を含むフラクションを除去し、オーバーヘッド
    (上部)からヨウ化メチル、酢酸メチル、メタノールお
    よび低沸点不純物を含む蒸気フラクションを除去し、そ
    して該カラムの底部と上部の中間から実質的に純粋な酢
    酸を含む生成物フラクションを取り出す、そして(e)
    該分別蒸留カラムからのオーバーヘッドフラクションの
    全部または一部をカルボニル化反応器に再循環させる、
    を含む、請求項1に記載の製造法。
  17. 【請求項17】 上記のメタノールをフラッシュゾーン
    または分別蒸留カラムに添加し、ここで該メタノールを
    無水酢酸と反応させて、該無水酢酸をできるだけ酢酸メ
    チルに変換する、請求項15または16に記載の製造
    法。
  18. 【請求項18】 上記のカルボニル化反応器を150か
    ら210℃の範囲の温度に保持する、請求項1ないし1
    7のいずれか1項に記載の製造法。
  19. 【請求項19】 上記の温度が170から195℃の範
    囲である、請求項18に記載の製造法。
  20. 【請求項20】 上記のカルボニル化反応器を20から
    40バールの範囲の圧力に保持する、請求項1ないし1
    9のいずれか1項に記載の製造法。
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