JPH11513034A - ペンテン酸のヒドロキシカルボニル化方法 - Google Patents
ペンテン酸のヒドロキシカルボニル化方法Info
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- JPH11513034A JPH11513034A JP10501271A JP50127198A JPH11513034A JP H11513034 A JPH11513034 A JP H11513034A JP 10501271 A JP10501271 A JP 10501271A JP 50127198 A JP50127198 A JP 50127198A JP H11513034 A JPH11513034 A JP H11513034A
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、ペンテン酸のアジピン酸へのヒドロキシカルボニル化に関する。より特定的には、本発明は、少なくともロジウム及び(又は)イリジウムを含む触媒と沃素又は臭素含有促進剤とが存在する下でペンテン酸を水及び一酸化炭素と反応させることによってヒドロキシカルボニル化する方法であって前記触媒の少なくとも一部が前のペンテン酸のヒドロキシカルボニル化操作から由来するものである前記方法において、6個の炭素原子を有する分枝鎖状ジカルボン酸が反応混合物1kg当たりに200g以下の量で存在する下で反応を実施することを特徴とする、前記方法。
Description
【発明の詳細な説明】
ペンテン酸のヒドロキシカルボニル化方法
本発明は、ペンテン酸をアジピン酸にヒドロキシカルボニル化する方法に関す
る。
ペンテン酸、主として3−ペンテン酸を触媒及び促進剤の存在下でヒドロキシ
カルボニル化してアジピン酸にする際に、アジピン酸の異性体である分枝鎖状ジ
カルボン酸(本質的に2−メチルグルタル酸及び2−エチルコハク酸)が少量で
はあるが有意の量で生成し、2,2−ジメチルコハク酸も痕跡量で生成する。
アジピン酸を分離した後に、未転化ペンテン酸、触媒、促進剤及び各種副生成
物(例えばγ−バレロラクトン)はヒドロキシカルボニル化反応器に再循環され
る。
プロセスの経済性の関係から、未転化ペンテン酸、触媒、促進剤、及び少なく
とも部分的にアジピン酸に転化させることができる副生成物を最も効率よく再循
環することが有利であるが、過度に多量の分枝鎖状カルボン酸を再循環すると、
ペンテン酸のヒドロキシカルボニル化反応における触媒の活性に対して悪影響が
出ることを見出した。
この触媒失活作用に加えて、分枝鎖状二酸の存在は、特にアジピン酸の結晶化
の際に金属触媒を捕捉することによって、アジピン酸の純度にとって有害となる
ことも明らかである。
従って本発明はより特定的には、少なくともロジウム及び(又は)イリジウム
を含む触媒と沃素又は臭素含有促進剤とが存在する下でペンテン酸を水及び一酸
化炭素と反応させることによってヒドロキシカルボニル化する方法であって前記
触媒の少なくとも一部が前の(前回の)ペンテン酸のヒドロキシカルボニル化操
作から由来するものである前記方法において、6個の炭素原子を有する分枝鎖状
ジカルボン酸が反応混合物1kg当たりに200g以下の量で存在する下で反応
を実施することを特徴とする、前記方法に関する。
本明細書において用語「分枝鎖状ジカルボン酸」と「分枝鎖状二酸」とは同じ
ものを指し、またこれらはこれら二酸に対応する酸無水物をも包含するものとす
る。
本発明に従う方法においては、6個の炭素原子を有する分枝鎖状ジカルボン酸
が反応混合物1kg当たりに150g以下の量で存在する下でヒドロキシカルボ
ニル化反応を実施するのが好ましい。
ペンテン酸は、ロジウム及び(又は)イリジウム並びに随意としてのルテニウ
ム及びオスミウムから選択されるその他の貴金属を含む触媒の存在下でヒドロキ
シカルボニル化される。触媒の使用量は、広い範囲内で変えることができる。
一般的に、反応混合物1リットル当たりの金属イリジウム及び(又は)金属ロ
ジウムのモル数で表わして10-4〜10-1モル/リットルの範囲の量で満足でき
る結果が得られる。それより少ない量を採用することもできるが、その場合には
反応速度が遅くなるのが観察される。それより多い量は経済上の観点から利点が
ないだけである。
イリジウム及び(又は)ロジウムの濃度は、5×10-4〜10-2モル/リット
ルの範囲であるのが好ましい。
本明細書において沃素又は臭素含有促進剤とは、HI及びHBr並びに反応条
件下でHI又はHBrを生じさせることができる有機沃素化合物又は有機臭素化
合物、より特定的には1〜10個の炭素原子を有する沃化アルキル及び臭化アル
キルを意味する。より特定的には沃化メチル及び臭化メチルが推奨される。
用いる促進剤は、沃素含有促進剤であるのが好ましく、HI又は沃化メチルで
あるのがより一層好ましい。
沃素及び(又は)臭素含有促進剤の使用量は、{沃素及び(又は)臭素}対{
イリジウム及び(又は)ロジウム}のモル比が0.1以上となるような量である
のが一般的である。一般的には、この比が20以下となるのが好ましい。{沃素
及び(又は)臭素}対{イリジウム及び(又は)ロジウム}のモル比が1〜5の
範囲であるのが好ましい。
水の存在はヒドロキシカルボニル化にとってなくてはならない。一般的に言え
ば、水の使用量は、水対ペンテン酸のモル比が0.01〜10の範囲となるよう
な量である。
それより多い量では触媒活性の損失が観察されるので望ましくない。反応混合
物中の水対ペンテン酸のモル比は、例えばヒドロキシカルボニル化反応の前に水
をその他の装入物と共に導入するのではなくて水を連続的に注入しながら反応を
実施する場合には、一時的に前記の最小値より低くなっても構わない。
水対ペンテン酸のモル比は、0.01〜2の範囲であるのが好ましく、ここで
も前記の最小値に関するコメントが有効である。
ヒドロキシカルボニル化反応は、別個の溶媒中又は大過剰のペンテン酸中で実
施することができる。
別個の溶媒としては、特に20個以下の炭素原子を有する飽和脂肪族若しくは
芳香族カルボン酸(但し、反応条件下において液状であることを条件とする)を
用いることができる。このようなカルボン酸の例としては、酢酸、プロピオン酸
、酪酸、吉草酸、アジピン酸、安息香酸及びフェニル酢酸を挙げることができる
。
別個の溶媒はまた、飽和脂肪族若しくは環状脂肪族炭化水素及びそれらの塩素
化誘導体、並びに芳香族炭化水素及びそれらの塩素化誘導体(但し、反応条件下
において液状であることを条件とする)から選択することもできる。このような
溶媒の例としては、ベンゼン、トルエン、クロルベンゼン、ジクロルメタン、ヘ
キサン及びシクロヘキサンを挙げることができる。
別個の溶媒が反応混合物中に存在する場合、この溶媒は反応混合物の総容量に
対して例えば10〜99容量%を占め、30〜90容量%を占めるのが好ましい
。
好ましい実施態様においては、ペンテン酸自体中、即ち2−ペンテン酸、3−
ペンテン酸若しくは4−ペンテン酸又はそれらの混合物中でヒドロキシカルボニ
ル化反応を実施する。
ヒドロキシカルボニル化反応は、大気圧より高い圧力において一酸化炭素の存
在下で実施される。実質的に純粋な一酸化炭素又は市場に見出される工業等級の
一酸化炭素を用いることができる。
反応は、液相中で実施される。温度は100〜240℃の範囲にするのが一般
的であり、160〜200℃の範囲にするのが好ましい。
全圧は、広い範囲内で変えることができる。25℃において測定した一酸化炭
素の分圧は、0.5〜50バールであるのが一般的であり、1〜25バールであ
るのが好ましい。
前記のように、ヒドロカルボニル化反応から得られる反応混合物は本質的に、
未反応ペンテン酸、水、沃素及び(又は)臭素含有促進剤、触媒、溶媒(用いた
場合)、得られるアジピン酸並びにその他の多かれ少なかれ生成する副生成物、
例えば2−メチルグルタル酸、2−エチルコハク酸、吉草酸及びγ−バレロラク
トン(即ち4−メチルブチロラクトン)を含有する。
ヒドロキシカルボニル化反応器中に再循環した後の分枝鎖状二酸の濃度が反応
を通じて前記の上限を越えないようにするために、前記分枝鎖状二酸の少なくと
も一部を既知の方法によって分離することができる。例えば、分枝鎖状二酸の全
部又は一部をヨーロッパ特許第0687663号明細書に記載されたように対応
する酸無水物に転化させることによって、それらをもっと容易に蒸留によって分
離できるようにすることができる。
また、ヒドロキシカルボニル化から得られる反応混合物を分別蒸留に付して、
ペンテン酸又はその他の5個の炭素原子を有する化合物のような軽質化合物を除
去することもできる。この蒸留は、直接大気圧下において実施することもでき、
また、得られるアジピン酸の一部を結晶化によって分離した後に、最も分枝鎖状
二酸に富んだ画分を蒸留することによって実施することもできる。この蒸留は、
ヒドロキシカルボニル化から得られる反応混合物の各種成分を分離するための別
の操作を行なうことによって完全なものにすることができる。かくして、アジピ
ン酸が含有する触媒のできるだけ多くを回収するために、アジピン酸の結晶化及
び随意としての1回以上の再結晶を実施することができる。
分枝鎖状二酸は、減圧下で、可能ならばそして有利には穏和な一酸化炭素流の
下で、蒸留される。
こうして、分枝鎖状二酸をごく僅かに再循環するだけで又は全く再循環するこ
となく、触媒、促進剤、及び少なくとも部分的にアジピン酸に転化させることが
できる軽質化合物の少なくとも一部を再循環することができる。
本発明の方法は、連続態様で実施するのが有利である。実際、このタイプの実
施の明らかな工業上の利点に加えて、分枝鎖状二酸を絶えず比較的低レベルに保
つことがはるかに容易であり、この分枝鎖状二酸の避けがたい生成及びそれらの
部分的再循環が、反応混合物の一部を連続的に取り出すことによって補償される
。
こうして、反応混合物中の分枝鎖状二酸の濃度を、例えば100g/kg以下
、好ましくは50g/kg以下のレベルに保つことができる。
最後に、より特定的には分枝鎖状二酸の中では、2−エチルコハク酸が反応混
合物中において50g/kg以下、好ましくは30g/kg以下の含有率に保た
れるのがさらに有利であることがわかった。連続式プロセスにおいては、この反
応媒体中の2−エチルコハク酸の含有率を20g/kg以下のレベルに保つこと
ができ、10g/kg以下のレベルに保つのが好ましい。
以下、実施例によって本発明をさらに例示する。例1〜3
加熱・冷却手段、撹拌機(1200rpmで操作)、反応成分導入・取出し装
置、並びに温度及び圧力測定装置を備えた1リットルの金属製反応器に、
・3−ペンテン酸(P3) 2.52モル
・IrCl(COD) 0.924ミリモル
・HI(57重量%水溶液) 2.24ミリモル
を装入する。
室温において5バールのCO圧を確立し、次いで反応混合物を撹拌しながら1
85℃に加熱し、この温度においてCOを用いて圧力を20バールに調節する。
次いで水22.7g(1.26モル)を30分かけて注入する。
30分間の反応の後に、反応混合物を熱いまま一酸化炭素雰囲気下で500ミ
リリットルのパン型容器中に取り出す。
この混合物のサンプルをガスクロマトグラフィー(GC)及び高性能液体クロ
マトグラフィー(HPLC)によって分析する。
その結果は次の通りだった。
・P3の転化率(DC)=52%
・転化したP3に対するアジピン酸(AdOH)の収率Y=68%
・転化したP3に対する分枝鎖状二酸(2−メチルグルタル酸及び2−エチルコ
ハク酸)の収率Y=13%
・転化したP3に対するγ−バレロラクトン(M4L)の収率Y=8%
・モル/時間/反応混合物1リットル(約280ミリリットル)で表わしたCO
の吸収率=5.8
・直鎖度(L)(アジピン酸対得られた全二酸の比)=84%。
取り出された混合物を、高さ250cmのカラムを用いて大気圧下でCOを吹
き込みながら蒸留する。
これによって、未転化ペンテン酸、γ−バレロラクトン、吉草酸、メチルブタ
ン酸、並びにメチルグルタル酸及びエチルコハク酸の一部を含む画分が得られる
。
次いで減圧下で(毛管を介してCOを吹き込みながら)メチルグルタル酸及び
エチルコハク酸を蒸留する。
残渣は本質的にアジピン酸及び触媒を含有する。この触媒は、アジピン酸の再
結晶水及び洗浄水中において回収される。
触媒を補充し、沃素含有促進剤及び3−ペンテン酸を再び添加した後に、ペン
テン酸のヒドロキシカルボニル化を、前記のように、実質的に同じ量の反応成分
を用い且つ同じ操作条件下で、しかし前もって単離された分枝鎖状二酸の一部を
再循環して、繰り返す。
装入物は以下の通りである。
・3−ペンテン酸(P3) 2.44モル
・IrCl(COD) 0.924ミリモル
・HI(57重量%水溶液) 2.24ミリモル
・分枝鎖状二酸 11.5g
(初期反応混合物1kg当たりに41g)
・水 1.26モル(22.7g)
(30分かけて注入)。
185℃において30分間反応を続ける。定量測定は次の結果を与えた。
・P3の転化率(DC)=53%
・転化したP3に対するアジピン酸(AdOH)の収率Y=66%
・転化したP3に対する分枝鎖状二酸(2−メチルグルタル酸及び2−エチルコ
ハク酸)の収率Y=15.5%
・転化したP3に対するγ−バレロラクトン(M4L)の収率Y=8%
・モル/時間/反応混合物1リットル(約280ミリリットル)で表わしたCO
の吸収率=5.8
・直鎖度(L)(アジピン酸対得られた全二酸の比)=81%
・最終反応混合物中の分枝鎖状二酸の合計含有率=134g/kg。
例1に記載した処理を実施し、触媒を補充し、沃素含有促進剤及び3−ペンテ
ン酸を再び添加した後に、ペンテン酸のヒドロキシカルボニル化を、前記のよう
に、実質的に同じ反応成分の量及び同じ操作条件下で、しかし前もって単離され
た分枝鎖状二酸をもっと多量に再循環させて、繰り返す。
装入物は以下の通りである。
・3−ペンテン酸(P3) 2.35モル
・IrCl(COD) 0.924ミリモル
・HI(57重量%水溶液) 2.24ミリモル
・分枝鎖状二酸 22.9g
(初期反応混合物1kg当たりに41.5g)
・水 1.26モル(22.7g)
(30分かけて注入)。
185℃において30分間反応を続ける。定量測定は次の結果を与えた。
・P3の転化率(DC)=49%
・転化したP3に対するアジピン酸(AdOH)の収率Y=65%
・転化したP3に対する分枝鎖状二酸(2−メチルグルタル酸及び2−エチルコ
ハク酸)の収率Y=18.3%
・転化したP3に対するγ−バレロラクトン(M4L)の収率Y=7%
・モル/時間/反応混合物1リットル(約280ミリリットル)で表わしたCO
の吸収率=5.2
・直鎖度(L)(アジピン酸対得られた全二酸の比)=78%
・最終反応混合物中の分枝鎖状二酸の合計含有率=177g/kg。
例3において得られた結果において、分枝鎖状二酸の含有率はヒドロキシカル
ボニル化の開始時においては81.5g/kgだったのがヒドロキシカルボニル
化の終了時においては177g/kgとなり、反応速度及び直鎖度が低下し始め
るのが観察された。比較試験1
同じ操作条件下で、しかしメチルグルタル酸及びエチルコハク酸をもっと多い
量で導入して、再循環試験を繰り返した。
装入物は以下の通りである。
・3−ペンテン酸(P3) 2.21モル
・IrCl(COD) 0.924ミリモル
・HI(57重量%水溶液) 2.24ミリモル
・分枝鎖状二酸 45.8g
(初期反応混合物1kg当たりに158g)
・水 1.26モル(22.7g)
(30分かけて注入)
185℃において30分間反応を続ける。定量測定は次の結果を与えた。
・P3の転化率(DC)=29%
・転化したP3に対するアジピン酸(AdOH)の収率Y=53%
・転化したP3に対する分枝鎖状二酸(2−メチルグルタル酸及び2−エチルコ
ハク酸)の収率Y=31.1%
・転化したP3に対するγ−バレロラクトン(M4L)の収率Y=4%
・モル/時間/反応混合物1リットル(約280ミリリットル)で表わしたCO
の吸収率=2.8
・直鎖度(L)(アジピン酸対得られた全二酸の比)=63%
・最終反応混合物中の分枝鎖状二酸の合計含有率=257g/kg。
比較試験1において得られた結果において、分枝鎖状二酸の含有率はヒドロキ
シカルボニル化の開始時においては158g/kgであったのがヒドロキシカル
ボニル化の終了時においては257g/kgとなり、従って反応速度及び得られ
る二酸の直鎖度が非常に大きく低下するのが観察された。
【手続補正書】
【提出日】1999年2月1日
【補正内容】
(1)請求の範囲を別紙のように訂正する。
(2)明細書第7頁第18行の「41.5g」を「81.5g」に訂正する。
請求の範囲
1. 少なくともロジウム及び(又は)イリジウムを含む触媒と沃素又は臭素含
有促進剤とが存在する下でペンテン酸を水及び一酸化炭素と反応させることによ
ってヒドロキシカルボニル化する方法であってペンテン酸、触媒及び促進剤の少
なくとも一部が前のペンテン酸のヒドロキシカルボニル化操作から由来するもの
である前記方法において、反応混合物中に存在する6個の炭素原子を有する分枝
鎖状ジカルボン酸の量を反応混合物1kg当たりに200g以下にして反応を実
施することを特徴とする、前記方法。
2. 反応混合物中に存在する6個の炭素原子を有する分枝鎖状ジカルボン酸の
量を反応混合物1kg当たりに150g以下にして反応を実施することを特徴と
する、請求項1記載の方法。
3. ロジウム及び(又は)イリジウム並びに随意としてのルテニウム及びオス
ミウムから選択されるその他の貴金属を含む触媒の存在下でヒドロキシカルボニ
ル化反応を実施することを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
4. 触媒の使用量が反応混合物1リットル当たりの金属イリジウム及び(又は
)金属ロジウムのモル数として10-4〜10-1モル/リットルの範囲であること
を特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
5. 沃素又は臭素含有促進剤がHI及びHBr並びに反応条件下でHI又はH
Brを生じさせることができる有機沃素化合物又は有機臭素化合物から選択され
ることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
6. 用いる促進剤が沃素含有促進剤であることを特徴とする、請求項1〜5の
いずれかに記載の方法。
7. 沃素及び(又は)臭素含有促進剤の使用量が、{沃素及び(又は)臭素}
対{イリジウム及び(又は)ロジウム}のモル比が0.1以上となり且つ20以
下となるような量であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方
法。
8. 水の使用量が、水対ペンテン酸のモル比が0.01〜10の範囲となるよ
うな量であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
9. 別個の溶媒又は大過剰のペンテン酸中でヒドロキシカルボニル化反応を実
施することを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
10. 別個の溶媒が、反応条件下において液状であることを条件として、20
個以下の炭素原子を有する飽和脂肪族若しくは芳香族カルボン酸、飽和脂肪族若
しくは環状脂肪族炭化水素及びそれらの塩素化誘導体、並びに芳香族炭化水素及
びそれらの塩素化誘導体から選択されることを特徴とする、請求項1〜9のいず
れかに記載の方法。
11. 連続態様で、反応混合物中の分枝鎖状二酸の濃度が100g/kg以下
のレベルになるようにして実施することを特徴とする、請求項1〜10のいずれ
かに記載の方法。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 パトワ,カルル
フランス国 エフ69003 リヨン,アブニ
ュ ジュル ジュスラン,2
(72)発明者 ペロン,ロベール
フランス国 エフ69390 シャルリ,ラ
プコリエール
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 少なくともロジウム及び(又は)イリジウムを含む触媒と沃素又は臭素含 有促進剤とが存在する下でペンテン酸を水及び一酸化炭素と反応させることによ ってヒドロキシカルボニル化する方法であってペンテン酸、触媒及び促進剤の少 なくとも一部が前のペンテン酸のヒドロキシカルボニル化操作から由来するもの である前記方法において、反応混合物中に存在する6個の炭素原子を有する分枝 鎖状ジカルボン酸の量を反応混合物1kg当たりに200g以下にして反応を実 施することを特徴とする、前記方法。 2. 反応混合物中に存在する6個の炭素原子を有する分枝鎖状ジカルボン酸の 量を反応混合物1kg当たりに150g以下にして反応を実施することを特徴と する、請求項1記載の方法。 3. ロジウム及び(又は)イリジウム並びに随意としてのルテニウム及びオス ミウムから選択されるその他の貴金属を含む触媒の存在下でヒドロキシカルボニ ル化反応を実施することを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。 4. 触媒の使用量が反応混合物1リットル当たりの金属イリジウム及び(又は )金属ロジウムのモル数として10-4〜10-1モル/リットルの範囲、好ましく は5×10-4〜10-2モル/リットルの範囲であることを特徴とする、請求項1 〜3のいずれかに記載の方法。 5. 沃素又は臭素含有促進剤がHI及びHBr並びに反応条件下でHI又はH Brを生じさせることができる有機沃素化合物又は有機臭素化合物、例えば1〜 10個の炭素原子を有する沃化アルキル及び臭化アルキルから選択されることを 特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。 6. 用いる促進剤が沃素含有促進剤、好ましくはHI又は沃化メチルであるこ とを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。 7. 沃素及び(又は)臭素含有促進剤の使用量が、{沃素及び(又は)臭素} 対{イリジウム及び(又は)ロジウム}のモル比が0.1以上となり好ましくは 20以下となるような量であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記 載の方法。 8. 水の使用量が、水対ペンテン酸のモル比が0.01〜10の範囲となるよ うな量であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。 9. 別個の溶媒又は大過剰のペンテン酸中でヒドロキシカルボニル化反応を実 施することを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。 10. 別個の溶媒が、反応条件下において液状であることを条件として、20 個以下の炭素原子を有する飽和脂肪族若しくは芳香族カルボン酸、飽和脂肪族若 しくは環状脂肪族炭化水素及びそれらの塩素化誘導体、並びに芳香族炭化水素及 びそれらの塩素化誘導体から選択されることを特徴とする、請求項1〜9のいず れかに記載の方法。 11. 連続態様で、反応混合物中の分枝鎖状二酸の濃度が100g/kg以下 、好ましくは50g/kg以下のレベルになるようにして実施することを特徴と する、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
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