JPH11314628A - 容 器 - Google Patents

容 器

Info

Publication number
JPH11314628A
JPH11314628A JP12476698A JP12476698A JPH11314628A JP H11314628 A JPH11314628 A JP H11314628A JP 12476698 A JP12476698 A JP 12476698A JP 12476698 A JP12476698 A JP 12476698A JP H11314628 A JPH11314628 A JP H11314628A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
opening
side wall
lid
wall surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12476698A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Goshoo
幸司 五所尾
Hiroshi Okude
宏史 奥出
Toshinobu Furuki
俊信 古木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Plastics Co Ltd filed Critical Sekisui Plastics Co Ltd
Priority to JP12476698A priority Critical patent/JPH11314628A/ja
Publication of JPH11314628A publication Critical patent/JPH11314628A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Package Specialized In Special Use (AREA)
  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Closures For Containers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高剛性で安価な樹脂製の容器を提供する。 【解決手段】熱可塑性樹脂発泡材料により容器本体16
を構成した。容器本体16の天板部17の裏面側に環状
の補強部材13を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器に関するもの
であり、詳しくは、たとえば電子レンジ食品用に使用で
きる発泡樹脂からなる容器の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】最近
では、たとえばポリスチレン系樹脂発泡体やポリプロピ
レン系樹脂発泡体等からなる材料シート(以下、適宜
「原反」という。)を熱成形することによって、図8に
示すような容器が広く製造されている。同図を参照し
て、このような容器1を食品用として用いる場合には、
内部2に熱湯等が注がれて使用される場合がある。した
がって、その場合、容器1には、耐熱性が当然に要求さ
れる。また、容器1に熱湯を注いだ状態でフランジ部分
3を持って持ち運んだりする場合もあることから、容器
1があまりに軟らかいものであれば持ち運びに不便であ
り、容器1が撓んで内容物がこぼれてしまうおそれもあ
る。したがって、容器1には、耐熱性に加えて必要かつ
十分な剛性も要求される。
【0003】ところで、容器1の耐熱性・保温性につい
ては、容器1を発泡樹脂により構成することにより容易
に確保することができる。また、容器1の剛性について
は、原反のシート厚みを厚くすればある程度の剛性を確
保することができる。しかし、発泡樹脂シートの厚みを
厚くすることのみにより十分な剛性を確保するには、容
器1の側壁等(原反の厚み)がきわめて厚くなり、容器
1の製造コストが大幅に上昇すると共に容器1の実用性
が著しく低下してしまう。ちなみに、剛性を向上させた
容器としては、特開平7−40965号公報に開示され
たものがあるが、かかる容器は、断熱性が十分でない。
【0004】一方、内容物を密封するために、容器1の
開口部4に樹脂製の蓋が嵌め込まれる場合もある。この
ような場合には、内容物の漏れを防止するために、蓋と
容器1とがぴったりと嵌め合わされなければならない。
そのためにも、容器1の剛性、特に開口部4の周辺部分
の剛性を十分に確保する必要がある。
【0005】本発明は、かかる背景の下になされたもの
であり、従来のものに比べてきわめて剛性の高い安価な
樹脂製の容器を提供することを第1の目的とする。ま
た、本発明は、そのような容器に使用され、内容物を密
封するための蓋を提供することを第2の目的とする。さ
らに、本発明は、これら容器および蓋からなる高剛性で
かつ密封性の高い容器構造体を提供することを第3の目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】 本発明の第1の目的
を達成するため、請求項1に係る容器は、熱可塑性樹脂
発泡材料からなる容器であって、容器の開口の周縁部に
非発泡樹脂からなる環状の補強部材が設けられているこ
とを特徴とするものである。
【0007】この構成によれば、容器を熱可塑性樹脂発
泡材料により形成することにより、容器の耐熱性・保温
性を十分なものとすることができる。また、容器の開口
の周縁部に補強部材を設けることにより、当該開口周縁
部の剛性を向上させることができる。特に、補強部材を
オレフィン系またはポリエステル系の非発泡樹脂を用い
て環状に形成することにより、開口周縁部全体の剛性を
著しく向上させることができる。
【0008】 本発明の第1の目的を達成するため、
請求項2に係る容器は、請求項1記載の容器において、
上記開口の周縁に連続して容器内底部側へ延びる側壁面
部が形成され、且つ当該側壁面部に連続して上記開口の
中心側へ延びる延設面部が形成されており、上記側壁面
部は、上記開口の周縁から外側へ漸次拡がるように傾斜
されていることを特徴とするものである。
【0009】この構成によれば、請求項1に係る発明と
同様の作用を奏する。加えて、本請求項に係る発明で
は、開口に連続して、側壁面部および延設面部によって
段部が形成される。この段部によって、開口に蓋を設け
る場合に蓋を位置決め状態で正確に配置することができ
る。しかも、側壁面部が開口の周縁から外側へ漸次拡が
るように傾斜されているから、開口の入口部分が最も小
径となる。したがって、蓋を開口に押し込んだ状態でぴ
ったりと嵌め合わせることが可能となる。
【0010】 本発明の第2の目的を達成するため、
請求項3に係る蓋は、請求項1または2記載の容器に使
用される蓋であって、上記開口の周縁部に当接する基板
部と、当該基板部に連続して突設され、上記開口よりも
大径で且つ上記開口に嵌め込まれる嵌合凸部とを備えて
おり、当該嵌合凸部は、上記側壁面部に当接する当接面
部を有し、当該当接面部は、上記嵌合凸部を漸次拡径す
るように傾斜されていることを特徴とするものである。
【0011】この構成によれば、嵌合凸部を容器の開口
に挿入すると、嵌合凸部の当接面部が上記側壁面部に当
接し、基板部が容器の開口の周縁部に当接する。これに
より、容器を密閉することができる。特に、嵌合凸部は
開口よりも大径であって、しかも、傾斜した当接面部が
嵌合凸部を漸次拡径しているから、嵌合凸部と開口と
は、いわゆる締まり嵌めの状態で嵌め合わすことができ
る。
【0012】 本発明の第3の目的を達成するため、
請求項4に係る容器構造体は、天板部,天板部に形成さ
れた開口,開口の周縁に連続して当該開口を拡径するよ
うに外側へ傾斜した側壁面部および側壁面部に連続して
上記開口の中心側へ延びた延設面部を有する熱可塑性樹
脂発泡材料からなる容器本体、並びに上記開口の周縁部
に設けられた非発泡樹脂からなる環状の補強部材を備え
た容器と、上記開口の周縁部に当接した基板部と、基板
部に連続して突設され、上記側壁面部に当接した状態で
上記開口に嵌め込まれた嵌合凸部とを有する蓋を含み、
当該嵌合凸部は、上記開口に対して締まり嵌めのはめあ
いで嵌合していることを特徴とするものである。
【0013】この構成によれば、容器本体を熱可塑性樹
脂発泡材料により形成することにより、容器の耐熱性・
保温性を十分なものとすることができる。また、容器本
体の開口の周縁部に補強部材を設けることにより、当該
開口周縁部の剛性を向上させることができる。特に、補
強部材をオレフィン系またはポリエステル系の非発泡樹
脂を用いて環状に形成することにより、容器の開口周縁
部全体の剛性を著しく向上させることができる。
【0014】また、容器の開口に連続して、側壁面部お
よび延設面部によって段部が形成されているから、開口
に嵌め込まれた蓋は、この段部によって位置決め状態で
正確に配置される。しかも、側壁面部が開口を拡径する
ように外側へ漸次傾斜しているから、開口の入口部分が
最も小径となり、蓋は、開口に押し込まれた状態でぴっ
たりと嵌合される。特に、蓋の嵌合凸部が開口に対して
締まり嵌めのはめあいで嵌合しているから、蓋と容器と
の高い密封性を確保することができる。
【0015】 本発明の第3の目的を達成するため、
請求項5に係る容器構造体は、請求項4記載の容器構造
体において、上記嵌合凸部は、上記側壁面部と当接した
当接面部を有し、当該当接面部は、上記嵌合凸部を漸次
拡径するように傾斜されており、上記側壁面部と押圧状
態で当接していることを特徴とするものである。
【0016】この構成によれば、請求項4に係る発明と
同様の作用を奏する。特に、本請求項に係る発明では、
蓋の当接面部が嵌合凸部を漸次拡径するように傾斜して
おり、これにより、当接面部が容器の側壁面部に押圧状
態で押し付けられている。したがって、蓋と容器との高
い密封性を容易に確保することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本実施の形態は、たとえば電子レンジ食品
用に使用される容器及びその容器構造に関するものであ
る。図1は、本実施の形態に係る容器10を示す図であ
って、(a) 図は、外観斜視図,(b) 図は、(a) 図におい
てA−A仮想面で切断した場合の一部断面分解正面図で
ある。図2は、この容器10に使用する蓋11を示す図
であって、(a) 図は、外観斜視図,(b) 図は、(a) 図に
おいてB−B仮想面で切断した場合の一部断面正面図で
ある。また、図3は、これら容器10と蓋11とにより
構成される容器構造体12の構造を示す図であり、(a)
図は、分解斜視図, (b) 図は、容器10と蓋11との嵌
合構造を示す要部拡大断面図である。
【0018】本実施の形態の特徴とするところは、 容器10には、容器10の剛性を向上させるための
補強部材13が設けられている点、 容器10には、後述する段部14が形成されてお
り、これにより、蓋11を所定のはめあいで嵌め合わす
ことができる点、および 蓋11には、後述する嵌合凸部15が形成されてお
り、これにより、容器10と上記所定のはめあいで嵌め
合わすことができる点にある。
【0019】以下、容器10,蓋11,これらにより構
成される容器構造体12について詳しく説明する。(1) 容器 図1を参照して、容器10は、容器本体16と補強部材
13とを有している。この容器10は、たとえばポリプ
ロピレン樹脂発泡体により構成することができる。な
お、容器10の材料としては、ポリプロピレン系樹脂発
泡体の他、ポリスチレン系樹脂発泡体,ポリカーボネー
ト系樹脂発泡体や、ポリエチレンテレフタレート樹脂発
泡体,ポリブチレンテレフタレート樹脂発泡体,ポリエ
チレンナフタレート樹脂発泡体等のポリエステル系樹脂
発泡体その他の熱可塑性樹脂発泡材料を採用することが
できる。
【0020】容器本体16は、容器10の上面を構成す
る天板部17とこれに連続して形成された収容部18と
を有している。天板部17には開口19が形成されてお
り、この開口19の周縁に連続して収容部18が形成さ
れている。なお、天板部17には、容器10を手で持つ
ための把手20が一体的に設けられている。
【0021】収容部18は、天板部17との境界部分
に、図1(b) に示すような段部14が形成されている。
詳しく説明すると、この段部14は、天板部17に連続
する側壁面部21と、これに連続する延設面部22とに
より形成されている。側壁面部21は、上記開口19の
周縁に連続して容器本体16の内底部側(図において下
方側)へ延びるように形成されている。また、延設面部
22は、側壁面部21から上記開口19の中心側へ延び
るように形成されている。図1(b) に示すように、側壁
面部21は、上記開口19の周縁から下方に沿って外側
へ漸次拡がるように傾斜されている。この傾斜の角度
は、たとえば開口19の径を1mm程度拡径するような
傾斜に設定することができる。
【0022】次に、補強部材13は、環状に形成されて
おり、たとえばポリプロピレン非発泡樹脂により構成す
ることができる。この補強部材13は、上記開口19の
周縁部、本実施の形態では、天板部17の裏面側に取り
付けられている。補強部材13は、たとえば接着剤等を
使用して、図1(b) に示すように、容器本体16の下方
から矢印23が示す方向に沿って取り付けることができ
る。もっとも、天板部17と補強部材13とを熱融着に
より接着することも可能である。なお、補強部材13の
材料としては、ポリプロピレン非発泡樹脂の他に、ポリ
エチレン等のオレフィン系またはポリエステル系の非発
泡樹脂を採用することができる。
【0023】次に、容器本体16および補強部材13の
製造方法について説明する。まず、図4は、容器本体1
6の製造方法を説明するための図であって、成形装置3
1を模式的に示した図である。
【0024】図4を参照して、この成形装置31は、製
品としての容器本体16を製造するためのものであっ
て、原材料となる材料シート(原反)32を予め加熱す
るためのオーブン34と、予備加熱された原反32を成
形するためのプレス機35,36と、成形された原反3
7を裁断して製品としての容器本体16に仕上げる裁断
機38とを有している。
【0025】原反32は、長尺のもので予めロール状に
巻回されている。そして、原反32が順次繰り出され、
成形装置31に供給されるようになっている。プレス機
35は、いわゆる雄型の金型39を備えており、プレス
機36は、金型39と係合する雌型の金型40を備えて
いる。両プレス機35,36には、金型駆動装置として
のシリンダ41がそれぞれ備えられており、これらシリ
ンダ41の伸縮により両金型39,40の型締め/型開
きが行われるようになっている。
【0026】また、これら両金型39,40が型締めさ
れた状態では、両金型39,40間にキャビティが形成
され、原反32は、このキャビティにならっていわゆる
マッチモールド成形されるようになっている。さらに、
金型40には、真空吸引機43が接続されている。これ
により、真空成形を行い良好なマッチモールド成形が可
能となっており、製品としての容器本体16の仕上肉厚
寸法が薄い場合であっても、きわめて精度良く設計寸法
通りに仕上げることができるようになっている。
【0027】一方、上記オーブン34には、ヒータ44
が備えられており、これにより、オーブン34内の温度
を制御できるようになっている。つまり、ヒータ44の
発熱量を調節することにより、原反32の予備加熱温度
を所望の温度に設定できるようになっている。
【0028】このような成形装置31により、容器本体
16は、次のような工程で成形される。すなわち、繰り
出された原反32は、まず、オーブン34内に供給さ
れ、予め所定温度に温められる。これは、プレス機3
5,36での成形を良好に行うため、原反32を軟化さ
せるものである。そして、予備加熱された原反32は、
続いてプレス機35,36の間に送られ、このプレス機
35,36により成形される。この状態では、複数の容
器本体16が連続的に形成された状態となっている。そ
の後、裁断機38によって、成形された原反37が裁断
され、その後、図示していないが個々の成形品にばらし
た後に最終製品としての容器本体16が得られるように
なっている。
【0029】一方、補強部材13は、板状の樹脂製の板
状部材を容器本体16の天板部17の形状に合わせて裁
断することによって形成することができる。もっとも、
天板部17の形状に合わせた金型を用いて、インジェク
ション成形により構成することもできる。
【0030】以上のような容器10によれば、容器本体
16をポリプロピレン樹脂発泡体に代表される熱可塑性
樹脂発泡材料により形成するので、容器10の十分な耐
熱性・保温性を容易に確保することができる。また、容
器10の開口19の周縁部に補強部材13を設けること
により、開口19の周縁部の剛性を向上させることがで
きる。特に、補強部材13は、オレフィン系またはポリ
エステル系の非発泡樹脂を用いて環状に形成すれば、後
述するように、開口19の周縁部の剛性を著しく向上さ
せることができる。加えて、容器10の収容部18は、
従来と同様の強度,剛性を確保すれば十分であるから、
容器本体16の成形時に原反の坪量を増やす必要もな
く、製造コストが特に上昇することもないという利点が
ある。加えて、リサイクル等を考えた場合、補強部材1
3は、容器本体16と同種の樹脂を使用すれば好都合で
ある。しかも、補強部材13と容器本体16とを同種の
樹脂で構成した場合には、両者の熱融着が容易であると
いう利点もある。
【0031】また、開口19に連続して、側壁面部21
および延設面部22によって段部14が形成されている
ことから、開口19に蓋を設ける場合に、その蓋を位置
決め状態で正確に配置することが可能となる。しかも、
側壁面部21が開口19の周縁から外側へ漸次拡がるよ
うに傾斜されているから、開口19の入口部分が最も小
径となっている。したがって、蓋を開口19に押し込ん
だ状態でぴったりと嵌め合わせることが可能となる。
【0032】(2) 蓋 図2を参照して、蓋11は、たとえば延伸ポリスチレン
シート(OPS)を用いた熱板真空成形により製造する
ことができる。この蓋11は、基板部51と、これに連
続する嵌合凸部15とを有している。基板部51は、平
板状に形成され、その一部に把手52が一体的に形成さ
れている。この把手52により、蓋11を容易に把持す
ることができる。
【0033】嵌合凸部15は、基板部51に連続して当
該基板部51に突設された状態で一体的に形成されてい
る。つまり、嵌合凸部15は、基板部51から下方へ延
びる当接面部53と、これに連続して形成された底板部
54とを有し、これらにより基板部51から下方へ突出
した嵌合凸部15が構成されている。
【0034】また、当接面部53は、所定角度だけ外側
へ拡がるように傾斜されており、これにより、嵌合凸部
15は、漸次拡径された状態となっている。なお、この
当接面部53の傾斜角度は、上記側壁面部21の傾斜角
度と同様に、たとえば嵌合凸部15の外形を1mm程度
拡径するような傾斜に設定することができる。すなわ
ち、当接面部53は、外側へ0.5mm程度拡げること
ができる。
【0035】このような蓋11によれば、嵌合凸部15
を容器10の開口19に挿入すると、嵌合凸部15の当
接面部53が容器本体16の側壁面部21に当接し、基
板部51が開口19の周縁部に当接する。これにより、
容器10を密閉することが可能となる。特に、傾斜した
当接面部53が嵌合凸部15を漸次拡径しており、ま
た、容器10側の側壁面部21も同様に傾斜しているか
ら、嵌合凸部15と開口19とは、いわゆる締まり嵌め
の状態で嵌め合わすことが可能となる。そして、かかる
締まり嵌め状態とするには、嵌合凸部15の最小径を開
口19の最大径よりも大径となるように設定するのが好
ましい。
【0036】(3) 容器構造体 上述した容器10および蓋11により、以下のような容
器構造体12を構成することができる。図3を参照し
て、容器10に上方から矢印60に沿って蓋11を嵌め
込む。このとき、容器10の開口19は、段部14が形
成されることによって入口部分が狭くなっており、しか
も、蓋11の嵌合凸部15は、その外径を開口19の径
よりも大きく設定することができるので、嵌合凸部15
を開口19に締まり嵌め状態で嵌合させることができ
る。
【0037】詳しく説明すると、上記開口19の周縁部
は、補強部材13により高い剛性が確保されている。こ
れにより、蓋11の嵌合凸部15を開口19に嵌め込む
と、図3(b) に示すように、蓋11の当接面部53が容
器10の側壁面部21に押し付けられ、両者は互いに弾
性変形して押圧状態で当接しあう。したがって、開口1
9に嵌め込まれた蓋11は、位置決め状態で正確に配置
され、蓋11によって容器10を液密的に密封すること
ができる。特に、本実施の形態では、蓋11の当接面部
53および容器10の側壁面部21を傾斜させるという
ごく簡単な構成により、蓋11を開口19に締まり嵌め
状態で嵌め合わしているので、きわめて簡単な構造によ
り、容器10の密封性を確保することができるという利
点がある。
【0038】(4) 性能試験 次に、本実施の形態に係る容器10の剛性および軟化試
験と、容器構造体12の密封性試験について説明する。
試験条件は次の通りである。本発明の実施品としての容
器10は、容器本体をポリプロピレン発泡体(坪量:2
00g/m3 )により構成し、補強部材をポリプロピレ
ン非発泡樹脂(厚み:2mm)により構成した。一方、
比較品としての容器は、実施品から補強部材を無くした
ものである。但し、以下に示すテスト3においては、供
試容器TPには、本実施の形態に係る蓋11を取り付け
る。
【0039】 容器10の剛性試験(テスト1) 図5は、容器10の剛性試験を行うための試験装置70
を模式的に示す図である。同図を参照して、この試験装
置70は、ロードセル71を備えた荷重測定部72と、
供試容器TPを載置する載置部73とを有している。図
に示すように、供試容器TPを載置部73に載置する。
この載置部73には、固定板74が設けられており、こ
れにより試験中に供試容器TPが位置ずれを起こすのを
防止している。なお、固定板74と供試容器TPとの隙
間は、1mm程度に設定すれば良い。
【0040】試験方法は、載置された供試容器TPにロ
ードセル71を矢印75に示す方向に移動させ、ロード
セル71の先端に取り付けられた当接片76を供試容器
TPに押し付ける。そして、供試容器TPが10mm撓
んだ位置において供試容器TPに加わる荷重を計測す
る。荷重の単位は、N(ニュートン)とする。
【0041】 容器10の軟化試験(テスト2) この試験は、供試容器TPに熱湯を注いて30秒経過し
た後に、上記テスト1と同様の要領で荷重の計測を行う
ものである。
【0042】 容器構造体12の密封性試験(テスト
3) 図6は、容器10の密封性試験を行うための試験装置8
0を示す模式図である。同図を参照して、この試験装置
80は、45°の傾斜面81を備えており、この傾斜面
81に供試容器TPを載置する。このとき、供試容器T
Pの底面に両面テープを貼り、傾斜面81に固定する。
供試容器TPには予め水を入れておき、傾斜面81に載
置した状態で1時間放置した後に水漏れの有無を調べ
る。水漏れが生じた場合には×印,水漏れが生じない場
合には○印で表記する。
【0043】図7は、かかるテスト1,テスト2,テス
ト3の結果を示している。同図から明らかなように、テ
スト1について考察すれば、実施品は比較品に比べて1
0倍近い剛性を有することがわかる。また、テスト2に
ついても、熱による軟化が小さく、熱湯を注いだ場合で
も十分な剛性が確保できることがわかる。このように、
実施品については、耐熱性,剛性ともに十分なものとす
ることができ、きわめて使い勝手の良い容器であること
がわかる。
【0044】また、テスト3について考察すると、従来
品では水漏れが生じているのに対し、実施品では水漏れ
が生じていない。これは、容器の剛性を十分なものとし
たことにより、蓋11を嵌め込んだ場合に液密性を確保
できたからにほかならない。このように、実施品につい
ては、容器を確実に密封することができ、内容物として
液体を収容した場合でも、安心して使用することができ
る。
【0045】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、容器の開
口周縁部に補強部材を設けることによって容器の剛性を
著しく向上させることができ、使い勝手のよい容器を提
供することができる。しかも、容器の本体部分について
は、従来と同様に構成することができるから、製造コス
トの上昇を抑えて従来のものと同様の耐熱性・保温性を
確保することができる。
【0046】請求項2に係る発明によれば、請求項1に
係る発明と同様の効果を奏する。加えて、本請求項に係
る発明では、開口に連続して形成された段部に蓋を位置
決め状態でぴったりと正確に配置することができるか
ら、蓋を使用することによって容器を密封することが可
能となる。
【0047】請求項3に係る発明によれば、嵌合凸部を
容器の開口に挿入することにより、いわゆる締まり嵌め
の状態で蓋を嵌め合わすことができる。これにより、容
器を密封して内容物が漏れるのを確実に防止することが
できる。
【0048】請求項4または請求項5に係る発明によれ
ば、耐熱性,保温性,剛性を確保して安価で使い勝手の
良い容器を提供することができる。しかも、蓋が容器に
締まり嵌めのはめあいで嵌合しているから、蓋と容器と
の高い密封性を確保することができ、内容物が漏れるの
を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る容器を示す図であって、
(a) 図は、外観斜視図,(b) 図は、(a) 図においてA−
A仮想面で切断した場合の一部断面分解正面図である。
【図2】本実施の形態に係る容器に使用する蓋を示す図
であって、(a) 図は、外観斜視図,(b) 図は、(a) 図に
おいてB−B仮想面で切断した場合の一部断面正面図で
ある。
【図3】本実施の形態に係る容器と蓋とにより構成され
る容器構造体の構造を示す図であり、(a) 図は、分解斜
視図, (b) 図は、容器と蓋との嵌合構造を示す要部拡大
断面図である。
【図4】容器本体の製造方法を説明するための図であっ
て、成形装置を模式的に示した図である。
【図5】容器の剛性試験を行うための試験装置を示す模
式図である。
【図6】容器の密封性試験を行うための試験装置を示す
模式図である。
【図7】試験結果を示す図である。
【図8】従来の容器の構造を示す図であって、(a) 図は
平面図,(b) 図は正面図である。
【符号の説明】
10 容器 11 蓋 12 容器構造体 13 補強部材 14 段部 15 嵌合凸部 16 容器本体 17 天板部 19 開口 21 側壁面部 22 延設面部 51 基板部 53 当接面部 54 底板部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂発泡材料からなる容器であっ
    て、容器の開口の周縁部に非発泡樹脂からなる環状の補
    強部材が設けられていることを特徴とする容器。
  2. 【請求項2】請求項1記載の容器において、 上記開口の周縁に連続して容器内底部側へ延びる側壁面
    部が形成され、且つ当該側壁面部に連続して上記開口の
    中心側へ延びる延設面部が形成されており、 上記側壁面部は、上記開口の周縁から外側へ漸次拡がる
    ように傾斜されていることを特徴とする容器。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の容器に使用される
    蓋であって、 上記開口の周縁部に当接する基板部と、 当該基板部に連続して突設され、上記開口よりも大径で
    且つ上記開口に嵌め込まれる嵌合凸部とを備えており、 当該嵌合凸部は、上記側壁面部に当接する当接面部を有
    し、当該当接面部は、上記嵌合凸部を漸次拡径するよう
    に傾斜されていることを特徴とする蓋。
  4. 【請求項4】天板部,天板部に形成された開口,開口の
    周縁に連続して当該開口を拡径するように外側へ傾斜し
    た側壁面部および側壁面部に連続して上記開口の中心側
    へ延びた延設面部を有する熱可塑性樹脂発泡材料からな
    る容器本体、並びに上記開口の周縁部に設けられた非発
    泡樹脂からなる環状の補強部材を備えた容器と、 上記開口の周縁部に当接した基板部と、基板部に連続し
    て突設され、上記側壁面部に当接した状態で上記開口に
    嵌め込まれた嵌合凸部とを有する蓋を含み、 当該嵌合凸部は、上記開口に対して締まり嵌めのはめあ
    いで嵌合していることを特徴とする容器構造体。
  5. 【請求項5】請求項4記載の容器構造体において、 上記嵌合凸部は、上記側壁面部と当接した当接面部を有
    し、 当該当接面部は、上記嵌合凸部を漸次拡径するように傾
    斜されており、上記側壁面部と押圧状態で当接している
    ことを特徴とする容器構造体。
JP12476698A 1998-05-07 1998-05-07 容 器 Pending JPH11314628A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12476698A JPH11314628A (ja) 1998-05-07 1998-05-07 容 器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12476698A JPH11314628A (ja) 1998-05-07 1998-05-07 容 器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11314628A true JPH11314628A (ja) 1999-11-16

Family

ID=14893596

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12476698A Pending JPH11314628A (ja) 1998-05-07 1998-05-07 容 器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11314628A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001180622A (ja) * 1999-12-27 2001-07-03 Fuji Seal Inc 容器の包装方法及び包装体
JP2001287776A (ja) * 2000-02-01 2001-10-16 Sanyo Engineering Kk 電子レンジ対応の包装容器
JP2009012817A (ja) * 2007-07-05 2009-01-22 Daiichi Plastics Kogyo Kk 容器
US20110128322A1 (en) * 2009-11-27 2011-06-02 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Capping device and liquid ejection apparatus

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001180622A (ja) * 1999-12-27 2001-07-03 Fuji Seal Inc 容器の包装方法及び包装体
JP2001287776A (ja) * 2000-02-01 2001-10-16 Sanyo Engineering Kk 電子レンジ対応の包装容器
JP2009012817A (ja) * 2007-07-05 2009-01-22 Daiichi Plastics Kogyo Kk 容器
US20110128322A1 (en) * 2009-11-27 2011-06-02 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Capping device and liquid ejection apparatus
US8708455B2 (en) * 2009-11-27 2014-04-29 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Capping device and liquid ejection apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5759464A (en) Methods for manufacturing multilayer moldings
JPH11314628A (ja) 容 器
US20020162623A1 (en) Coating method and a corresponding part
EP0451447B1 (en) Method of forming synthetic resin formed articles
JP3605286B2 (ja) 複合成形品の製造方法
JP3972434B2 (ja) カップ状容器
JPH0771974B2 (ja) 容器、蓋等の合成樹脂シート成形品の成形方法
JPS58110224A (ja) 合成樹脂発泡シ−トの熱成型法
JPH06344358A (ja) 発泡成形品の基材および発泡成形品の製造方法
JP2003170920A (ja) インモールド容器
JP3875541B2 (ja) 車両用内装品の成形方法
JP2003266494A (ja) 射出成形用金型と射出成形品の製造方法
JPS5813336B2 (ja) ヨウキノ セイゾウホウホウ
JPH0753397B2 (ja) インサート成形金型
JP2001129907A (ja) 気泡性緩衝材
JP6339278B2 (ja) 容器
JPH072225U (ja) 容 器
JPH09109155A (ja) 嵌着蓋の製造方法及びそれに用いる金型
JP3984368B2 (ja) 樹脂製品
JPH0319824A (ja) 外面が非平滑状の合成樹脂製容器とその製造方法
JP2003173144A (ja) インモールド容器用ラベル
JPH07132977A (ja) 包装用容器およびその製造方法
JPH0446820B2 (ja)
JPS603890Y2 (ja) 建築用板
JPH0534909Y2 (ja)