JP3972434B2 - カップ状容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カップ状容器の上端部にシート状の蓋材を貼着して密封状態に施封される密封性のカップ状容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に密封性のカップ状容器は、図3に示すようにテーパー筒状若しくは筒状の側板部1と底板部2により構成される容器本体Aと、その容器本体Aの筒状側板部1の上端部3全周に沿って取り付けたプラスチック製のリングBとを備え、該リングBの上面には裏面に熱接着層を備えた密封性のシート状蓋材Cが被せられて、超音波加熱と圧着とにより接着シールされ、カップ状容器A本体の開口部を密封状態に施蓋している。
【0003】
上記リングBはカップ状容器本体Aをインサートインジェクション用金型内に配置して、容器本体Aの筒状側板部1の上端部3に樹脂を射出することにより、図示するように上端部3全周に沿う形状にリング本体11が成型され、リング本体11の溝部12内に上端部3が接着シールされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記カップ状容器本体Aの上端部3に射出成型されるリングBが、前記カップ状容器本体Aの上端部3の平面形状において真円形状又は楕円形状又は四角形状又は角丸四角形状などの筒形状に一致した形状であって、嵌合溝部12もそのように上端部3の筒形状に整合した形状に成形されたとしても、該リングBはプラスチック製であるために成形加工後において変形や歪みが生じる場合がある。
【0005】
例えば図4に示すように、リングBの嵌合溝部12内にカップ状容器本体Aの上端部3に形成されたリングBが、歪みによる矢印方向への変形によって楕円形状となった場合には、予め正常な真円形状のリングBの形状サイズに整合して作製されている真円形状のシート状蓋材Cは、リングBの上面に対して不整合の状態で被覆されることになり、カップ状容器に対するシート状蓋材Cの密封シール状態が不安定となったり、密封シール後のカップ状容器内の密封性が低下したりする心配があった。
【0006】
また、上記のように変形したリングBを正常な形状に矯正しながらシート状蓋材Cを加熱圧着シールすることは、密封包装工程において余分な手間と労力を必要とするものである。
【0007】
本発明は、密封性のカップ状容器において、カップ状容器の上端部に沿って形成されたプラスチック製のリングに変形が生じても、その変形を矯正しながらシート状蓋材を施封して密封包装できるカップ状容器を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、カップ状容器本体Aの上端部の全周に亘って成型したプラスチック製の第1リングBと、該第1リングBにその周面を挟持するように嵌合して加熱接着シールしたプラスチック製の第2リングDと、該第2リングDの全周面に易剥離可能に接着シールした密封性のシート状蓋材Cとを備え、第1リングB周面に嵌合して加熱接着シールした前記第2リングDの嵌合対向内面に、凹部が形成されていることを特徴とするカップ状容器である。
【0009】
また本発明は、上記発明のカップ状容器において、前記第2リングDの側断面形状が概略下向きコの字型であるカップ状容器である。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明のカップ状容器の全体側断面図であり、カップ状容器本体Aは、テーパー筒状若しくは筒状の側板部1と底板部2により構成され、カップ用紙、又はプラスチックにより円筒状、角筒状、角丸角筒状などにカップ成型加工されたものである。
【0011】
例えば、カップ用紙(カップ原紙)としては、カップ容器本体Aの外面から順に、無延伸ポリプロピレン30μm/直鎖型ポリエチレン20μm/紙(440g/m2 )/直鎖型ポリエチレン20μm/ポリエチレン15μm/セラミック蒸着ポリエチレンテレフタレート12μm/無延伸ポリプロピレン60μmを積層ラミネートしたものが使用できる。
【0012】
その容器本体Aの筒状側板部1の上端部3全周に沿ってプラスチック製の第1リングBが取り付けられ、該第1リングBはカップ状容器本体Aをインサートインジェクション用金型内に配置して、容器本体Aの筒状側板部1の上端部3に沿って樹脂を射出することにより、図示するように上端部3全周に沿う形状にリング本体11が成型され、リング本体11の溝部12内に上端部3がインジェクションされた加熱溶融樹脂により接着シールされている。
【0013】
前記第1リングBには、その相対する内周面と外周面とを挟持するように、上方よりプラスチック製のコの字型の第2リングDが嵌合して取り付けられ、超音波加熱又は高周波加熱により、第1リングBと第2リングDとの密接面が加熱接着シールされている。
【0014】
該第2リングDの外面全周(上面全周又は外周面全周)には、裏面に熱接着性と易剥離性とを備えた合成樹脂層(接着層)を有する密封性のシート状蓋材Cが被せられて、超音波加熱、高周波加熱、電熱加熱等と圧着とにより加熱接着シールされている。
【0015】
該シート状蓋材Cは、前記第2リングDを第1リングBに加熱接着シールする前に、予め第2リングDの上面に接着シールされていてもよいし、あるいは前記第2リングDを第1リングBに接着シールした後に接着シールしてもよし、あるいはシート状蓋材Cを第2リングDのインサートインジェクション用金型内に配置して、シート状蓋材Cの外周端部に沿って金型内に溶融樹脂を射出することにより第2リングDを成型すると同時にシート状蓋材Cを接着シールするようにしてもよい。
【0016】
前記シート状蓋材Cは、密封性の単層フィルム若しくは積層ラミネートされた複層フィルムにより形成され、その蓋材Cの裏面には熱接着性と易剥離性とを兼ね備えた合成樹脂層(接着層)を備え、前記単層フィルム又は複層フィルムは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂フィルム、合成樹脂フィルムと紙との複合フィルム、あるいはこれらのフィルムとアルミニウム箔との複合フィルムなどが使用される。
【0017】
例えば、シート状蓋材Cとしては、蓋材Cの外面から順に、無延伸ポリプロピレン50μm/ポリプロピレンシート200μm/エチレン−ビニルアルコール共重合体15μm(ガスバリア層)/イージーピール材50μm(易剥離性接着材層;例えばポリオレフィン樹脂にポリブテン樹脂をブレンドした樹脂材)を積層ラミネートしたものが使用できる。
【0018】
上記第1リングB及び第2リングDは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどのプラスチックにより成型加工されていて、例えば上記プラスチックとしては、ブロック重合タイプのポリプロピレン樹脂(MI25)などが使用できる。
【0019】
図2(a)〜(c)は本発明のカップ状容器の他の実施の形態を説明する部分側断面図であり、図2(a)はカップ状容器本体Aの側板部1の上端部3に射出成型により取り付けられる第1リングBの形状を、そのリングBの本体11の上面部の幅を嵌合溝部12の形成された下面部の幅よりも広く設定してテーパー状に設定したものであり、コの字型の第2リングDのリング本体21は、それに下向きに形成した凹部22の両側の対向する側板23、24(内周板と外周板)によって第1リングBのリング本体11に弾力的に嵌合固定することができる。
【0020】
図2(b)はカップ状容器本体Aの側板部1の上端部3に取り付けられる第1リングBの形状を、そのリングBの本体11の上面部と下面部のそれぞれ幅を略同一幅の形状(又は上記図2(a)と同様にそのリングBの本体11の上面部の幅を嵌合溝部12の形成された下面部の幅よりも広く設定してテーパー状)に設定するとともに、コの字型の第2リングDのリング本体21に下向きに形成した凹部22の両側の対向する側板23、24(内周板と外周板)のそれぞれ対向内面に部分的に凹部23a、24aを形成したものであり、該第2リングDを第1リングBに嵌合した際には該凹部23a、24aによる空間部が形成される。
【0021】
この凹部23a、24aにより形成された空間部は、接着シール操作において超音波や高周波によって加熱した際に溶融したプラスチック構造体の一部が、接着シール操作での外部押圧力によって流動移動した際に、その流動した樹脂が溜まるスペースとなるもので、より強度のある良好な接着シール状態を形成することができる。
【0022】
また、第1リングBと第2リングDとの境界部分が外に露呈したり、その境界部分から溶融した樹脂が外にはみ出して露呈したりして、容器の良好な外観を阻害することを防止できる。
【0023】
図2(c)は、第2リングDのリング本体21の上面に低い段差面25を形成し、この段差面25にシート状蓋材Cの周端部を重ね合わせて接着シールしたものである。
【0024】
上記図2(a)〜(c)に示す本発明における第1リングB、第2リングDのそれぞれ側断面形状は共に側断面が下向きコの字型の形状であるが、本発明において第1リングB及び第2リングDの形状は特に限定されるものではなく、例えば第1リングB、第2リングDは、カップ状容器本体A上端部3の上面と外周面とを全周に亘ってリング状に被覆するような逆L字型の側断面形状であってもよいし、あるいは前記下向きコの字型と逆L字型とを互いに組み合わせたものであってもよい。
【0025】
【発明の効果】
本発明のカップ状容器は、カップ状容器本体の上端部の全周に亘って接着シールされたプラスチック製の第1リングが、シート状蓋材の形状サイズと異なる形状に変形したり歪んだりしても、正常な形状の第1リングに対して密に嵌合可能な正常な形状に設定されている側断面形状がコの字型の第2リングの内周板と外周板との間に前記変形した第1リングを嵌合することによって、その変形した第1リングの形状を第2リングの形状に対応させて正常な形状に矯正でき、このように第2リングは変形した第1リングを矯正する効果がある。
【0026】
また、本発明のカップ状容器は、第1リング本体をコの字型の第2リングの内周板と外周板とにより挟持するため、第1リング本体と第2リング本体の接着シール部の溶融樹脂がリング外側にはみ出して露呈したりすることを回避でき、カップ状容器として良好な外観が得られる。
【0027】
また、本発明のカップ状容器は、第1リングと第2リングとは互いに密に嵌合して、良好なシーリング状態を保持して接着シールされているため、前述のように第1リングを矯正した上で、第2リングに接着シールされた密封性のシート状蓋材によってカップ状容器本体を施蓋して製造される本発明のカップ状容器は、内容物の漏れの発生のない良好な密封包装状態を保持できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカップ状容器の側断面図。
【図2】(a)〜(c)は本発明のカップ状容器の部分側断面図。
【図3】従来のカップ状容器の側断面図。
【図4】従来のカップ状容器本体に取り付けた変形したリングとシート状蓋材のそれぞれ平面形状を説明する平面図。
【符号の説明】
A…カップ状容器本体 B…第1リング C…シート状蓋材 D…第2リング
1…側板部 2…底板部 3…上端部
11…第1リング本体 11a…内周面 11b…外周面 12…嵌合溝部
21…第2リング本体 22…嵌合凹部 23…内周板 23a…凹部
24…外周板 24a…凹部
Claims (2)
- カップ状容器本体Aの上端部の全周に亘って成型したプラスチック製の第1リングBと、該第1リングBにその周面を挟持するように嵌合して加熱接着シールしたプラスチック製の第2リングDと、該第2リングDの全周面に易剥離可能に接着シールした密封性のシート状蓋材Cとを備え、第1リングB周面に嵌合して加熱接着シールした前記第2リングDの嵌合対向内面に、凹部が形成されていることを特徴とするカップ状容器。
- 前記第2リングDの側断面形状が概略下向きコの字型である請求項1記載のカップ状容器。
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1997
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