JP4202475B2 - トレイ状複合紙容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙容器と熱可塑性樹脂容器が積層された構成のトレイ状複合紙容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、板紙を基材とするブランク板を折り曲げて成形されたフランジ部を有するトレイ状紙容器の内面に、熱可塑性樹脂シートを熱成形して形成されたフランジを有するトレイ状熱可塑性樹脂容器をフランジ部を含む全面にて接着して積層した構成のトレイ状複合紙容器に関する発明、考案が多数開示されている。
しかしながら、上記のトレイ状複合紙容器にて使用するトレイ状紙容器は、底面板の各辺に側面板と分割されたフランジがそれぞれ連接された形状のブランク板を折り曲げて成形された構成からなるものであり、底面板が4角形の場合は、底面板の4辺に設けられた側面板の上端に折り曲げ可能に連接されたそれぞれの分割されたフランジは、4箇所にてフランジの側端同士が突き合わされた状態でトレイ状紙容器のフランジ部が形成され、その上に熱成形により形成されたトレイ状熱可塑性樹脂容器のフランジ部が積層された構成からなっているので、トレイ状複合紙容器の開口部を蓋材により熱接着して封止する際に、トレイ状紙容器のフランジ部の分割されたフランジの側端同士が突き合わされた箇所において熱板による加圧が均一に行われず、蓋材が取り付けられたトレイ状複合紙容器の気密性が得られないという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ガスバリヤー性および密封性が優れ、プラスチックの使用量を減らした廃棄性に優れたトレイ状複合紙容器を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記のトレイ状複合紙容器であるので、フランジ部が熱可塑性樹脂のみにて構成されているために、蓋材をフランジ部に熱接着する際にフランジ部の厚さが均一であるために容器を確実に密封することができる。また、製造工程が簡素化できるので低価格のトレイ状複合紙容器とすることができる。
【0005】
上記のトレイ状複合紙容器であるので、前記第2の側面板と前記第折曲片の側端同士がそれぞれ突き合わせ状態となるので、側面に重なり部がなく、開口部が8角形の意匠性に優れたトレイ状複合紙容器とすることができる。
【0006】
上記のトレイ状複合紙容器において、トレイ状紙容器の上端とトレイ状熱可塑性樹脂容器のフランジ部の内端との間に、段状リブを開口部の全周にわたって形成した構成とすることにより、フランジ部が熱可塑性樹脂のみから構成されておっても、開口部の全周に形成された段状リブによりトレイ状複合紙容器の開口部に剛性が付与されるので、開口部を覆って熱接着された蓋材を剥離させて容器を開口するのが容易となる。
【0007】
上記のトレイ状複合紙容器において、ブランク板の内面に熱接着性樹脂層が形成されている構成とすることにより、ブランク板をトレイ状に組み立てて真空成形用金型内に装着して熱可塑性樹脂フィルムを熱成形することにより、トレイ状熱可塑性樹脂容器の成形と同時に、トレイ状紙容器の内面とトレイ状熱可塑性樹脂容器の外面を密着させて一体化することができる。また、トレイ状紙容器がフランジ部を有しない構成であるので、熱可塑性樹脂フィルムを熱成形して内側に積層する熱成形工程を効率的に行うことができる。
【0008】
上記のトレイ状複合紙容器において、ブランク板の内面に熱接着性樹脂層を熱溶融押出により熱接着性樹脂層の表面に細かい凹凸を形成した状態で積層した構成とすることにより、ブランク板への熱接着性樹脂層の積層が効率的に行えるとともに、トレイ状紙容器の内面に真空成形等によりトレイ状熱可塑性樹脂容器を積層する際に、トレイ状紙容器の内面と成形されたトレイ状熱可塑性樹脂容器の外面間の脱気が容易となり、トレイ状紙容器の内面とトレイ状熱可塑性樹脂容器の外面間に気泡が入らないのでムラが出ず強く接着させることができる。
【0009】
上記のトレイ状複合紙容器において、トレイ状熱可塑性樹脂容器のフランジ部の外端の一部分が段落部とされた構成とすることにより、トレイ状複合紙容器に蓋材を熱接着して取り付けた際に、フランジ部の外端の下方に段状に低くされた部分が接着されていないために、その部分にて蓋材の端部を摘んで引き剥がすことにより蓋材を簡単に剥離させることができる。
【0010】
上記のトレイ状複合紙容器において、トレイ状熱可塑性樹脂容器を成形するのに使用する熱可塑性樹脂シートを、ポリオレフィン層とエチレン−ビニルアルコール共重合体層とポリオレフィン層とが積層された構成とすることにより、ガスバリヤー性の優れたトレイ状複合紙容器とすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を引用して本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の第1実施形態を示す斜視図、図2は図1のI−I断面図、図3は第1実施形態にて使用するトレイ状紙容器のブランク板を示す平面図、図4は第1実施形態のブランク板を成形した状態を示す斜視図、図5は本発明の第2実施形態を示す斜視図、図6は第2実施形態にて使用するトレイ状紙容器のブランク板を示す平面図であり、1, 3はトレイ状紙容器、11, 21は底面板、12a, 12b, 32a, 32bは側面板、13a, 13b, 33a, 33bは折曲片付側面板、14, 34は折曲片、2, 4はトレイ状熱可塑性樹脂容器、21, 41はフランジ部、22, 42は段状リブ、23, 43は段落部、24, 44は側面、25, 45は底面、5は折罫、5aは切目、5bは押罫をそれぞれ表す。
【0012】
本発明のトレイ状複合紙容器の第1実施形態は、図3に示すブランク板を折り曲げて成形される図4に示すトレイ状紙容器1を使用して作製される、図1および図2に示す構成からなる。第1実施形態の斜視図は図1に示すとおり、長方形状の底面板11と、底面板11の相対する2辺に設けられた側面板12a および側面板12b と、他の相対する2辺に設けられ両端に折曲片14がそれぞれ連接された折曲片付側面板13a および折曲片付側面板13b とを有し、開口部が8角形のトレイ状紙容器1と、熱可塑性樹脂シートを熱成形して作製される開口部の全周に段状リブ22が形成されたトレイ状熱可塑性樹脂容器2とからなり、トレイ状紙容器1の内側にトレイ状熱可塑性樹脂容器2を積層して、フランジ部21および段状リブ22を除く領域にて接着された、フランジ部21および段状リブ22の部分が熱可塑性樹脂層にて形成された構成であり、フランジ部21の1箇所の角部が一段低くなった段落部24とされている。
【0013】
実施形態のトレイ状複合紙容器における図1のI−I断面は、図2に示すとおり、トレイ状紙容器1の底面板11および折曲片付側面板13a,13b の内面が、トレイ状熱可塑性樹脂容器2の側面24および底面25の外面に密着されており、折曲片付側面板13a,13b の上端とトレイ状熱可塑性樹脂容器2のフランジ部21の内端間に段状リブ22が形成されている。段状リブ22は折曲片付側面板13a,13b の上端から外方にやや突出した状態で形成されている。段状リブ22はトレイ状複合紙容器の開口部の全周にわたって形成されており、トレイ状複合紙容器の開口部の剛性が改良されるので、トレイ状複合紙容器に蓋材を熱接着して密封された包装体の蓋材を剥離するのが容易となる。
【0014】
実施形態のトレイ状紙容器1のブランク板の形状は図3に示すとおり、長方形状の底面板11の相対する2辺に側面板12a および側面板12b が折罫5を介して折り曲げ可能に連接され、他の相対する2辺には両端部に折罫5を介して折曲片14がそれぞれ連接された折曲片付側面板13a および折曲片付側面板13b が折罫5を介して折り曲げ可能に連接された形状である。折罫5は切目5aと押罫5bからなり、底面板11の角部に連接する折罫5の底面板11の角部の近傍には切目5aを形成せずに押罫5bのみとされている。このブランク板を使用した場合には開口部が8角形のトレイ状複合紙容器が得られる。開口部の形状は8角形に限定されるものではなく4角形とすることもできる。
【0015】
図3に示すブランク板1を底面板11の相対する2辺に連接された側面板12a と側面板12b および他の相対する2辺に連接された折曲片付側面板13a と折曲片付側面板13b をそれぞれ折罫5にて斜め上方に折り曲げるとともに、折曲片付側面板13a,13b の両端に連接された折曲片14をそれぞれ折罫5に沿って折り曲げて、側面板12a と折曲片14の側端同士および側面板12b と折曲片14の側端同士を突き合わせることにより、側面に重なり部がない図4に示す形状のトレイ状紙容器に成形される。ブランク板の折罫5は切目5aと押罫5bにて構成されているので折罫5に沿って正確に折り曲げることができる。図4に示す成形されたトレイ状紙容器は、側面板と折曲片の側端が突き合わせ状態となっており、側面板12a,12b と折曲片付側面板13a,13b と折曲片14の上端縁が同一平面を形成するとともに開口部が8角形となる。
【0016】
図4に示す形状に成形されたトレイ状紙容器をトレイ状熱可塑性樹脂容器を成形する真空成形用の金型内に装着して、その上から熱可塑性樹脂シートを被覆して加熱し、真空成形法又は真空成形法と圧空成形法を併用した方法により、熱可塑性樹脂フィルムを金型内に装着されたトレイ状紙容器1の内面に添うように熱成形して、成形されたトレイ状熱可塑性樹脂容器2をトレイ状紙容器1の内面に密着させることにより、図1に示す第1実施形態のトレイ状複合紙容器が作製される。トレイ状紙容器1の折罫5が切目5aと押罫5bから構成されているので、トレイ状熱可塑性樹脂容器を成形する工程において、金型内を真空にした際に折罫5の切目5aの箇所から脱気されるので熱可塑性樹脂シートの真空成形が容易となる。また、折罫5が切目5aと押罫5bから構成され且つ底面板11の角部に連接する折罫5の底面板11の角部の近傍には切目5aを形成せずに押罫5bのみとされているので、熱可塑性樹脂シートを真空成形する際に、トレイ状紙容器の底面板11の角部における脱気がややあまくなるので、トレイ状熱可塑性樹脂容器の底面25の角部における絞りが完全に行われず、底角部における熱可塑性樹脂シートの極端な薄肉化を防止することができる。
【0017】
本発明の第2実施形態は図5に示すとおり、8角形の底面板31と、底面板31の相対する2辺に設けられた側面板32a および側面板32b と、その2辺と直交する相対する2辺に設けられた両端に折曲片34がそれぞれ連接された折曲片付側面板33a および折曲片付側面板33b とを有し、開口部が8角形のトレイ状紙容器3と、熱可塑性樹脂シートを熱成形して作製される開口部の全周に段状リブ42が形成されたトレイ状熱可塑性樹脂容器4とからなり、トレイ状紙容器3の内側にトレイ状熱可塑性樹脂容器4を積層して、フランジ部41および段状リブ42の部分を除く領域にて接着された、フランジ部41および段状リブ42の部分が熱可塑性樹脂層にて形成された構成であり、フランジ部41の1箇所の角部が一段低くなった段落部43とされている。
【0018】
第2実施形態のトレイ状紙容器3のブランク板の形状は、図6に示すとおり、8角形の底面板31の相対する2辺に側面板32a,32b が折罫5を介して連接され、その2辺と直交する相対する2辺には両端部に折罫5を介して折曲片34がそれぞれ連接された折曲片付側面板33a および折曲片付側面板33b が折罫5を介して連接された形状である。図6に示すブランク板を折り曲げてトレイ状紙容器3に成形した際に、側面板32a,32b の側端と折曲片34の側端同士、および底面板31の側面板32a,32b ないしは折曲片付側面板33a,33b が連接されていない辺と折曲片34の下端がそれぞれ突き合わせの状態となる。ブランク板における折罫5は切目5aと押罫5bから構成されており、底面板31の角部に連接する折罫5の底面板31の角部の近傍には切目5aを形成せずに押罫5bのみとされている。このブランク板を使用して第2実施形態のトレイ状複合紙容器を作製する方法は第1実施形態の場合と同様であり、図6に示すブランク板を折罫5にて折り曲げてトレイ状紙容器3に成形し、トレイ状熱可塑性樹脂容器4を成形する真空成形用の金型内に装着して、その上に熱可塑性樹脂シートを被せ真空成形して、トレイ状熱可塑性樹脂容器4を成形すると同時にトレイ状紙容器3の内面に密着させることにより、底面板31および開口部が8角形の第2実施形態のトレイ状複合紙容器が得られる。
【0019】
トレイ状紙容器1,3 のブランク板の素材としては、紙層/熱接着性樹脂層からなる積層体、または紙層/接着剤層/ガスバリヤー層/熱接着性樹脂層からなる積層体が使用される。絵柄層は紙層の外面に印刷により形成することができるので印刷効果が良く優れた意匠性の容器とすることができる。紙層としては、白ボール、マニラボール、カップ原紙、カード紙、アイボリー紙等の板紙が使用できる。板紙の厚さは150〜400g/m2 のものが使用されるが300g/m2 程度の坪量のものが最も適している。ガスバリヤー層としてはアルミニウム箔、金属または金属酸化物蒸着プラスチックフィルム等が使用される。熱接着性樹脂層としては、ポリオレフィン樹脂との熱接着性に優れたエチレン−酢酸ビニル共重合体を主体とした樹脂が使用される。熱接着性樹脂層を設けておくことによりトレイ状紙容器1の内面とトレイ状熱可塑性樹脂容器2の外面とを成形時の熱により容易に接着させることができる。熱接着性樹脂層は紙層の内面に熱溶融押出により形成して、熱接着性樹脂層の表面に細かい凹凸を形成しておくことにより、トレイ状紙容器1,3 の内面にトレイ状熱可塑性樹脂容器2,4 を熱成形すると同時に接着させる際における、接着性を良くし且つ接着面に空気を抱き込むのを防止する効果がある。
【0020】
本発明のトレイ状複合紙容器は内容物を充填した後に開口部周縁のフランジ部に蓋材を熱接着して密封されるものであるが、蓋材の構成としては、例えば、コート紙/接着剤/金属ないしは金属酸化物蒸着ポリエチレンテレフタレート/易剥離性樹脂、コート紙/接着剤/アルミニウム箔/ポリエチレン/易剥離性樹脂等である。蓋材の内面に易剥離性樹脂を使用することにより、フランジ部21,41 に設けられた段落部23,43 から蓋材を容易に剥離することができる。
【0021】
熱可塑性樹脂トレイ状容器を作製するのに使用する熱可塑性樹脂シートとしては、ポリオレフィン層/エチレン−ビニルアルコール共重合体層/ポリオレフィン層からなる多層構成の共押出シートが使用される。エチレン−ビニルアルコール共重合体層とポリオレフィン層間に接着樹脂を使用してもよい。ポリオレフィンとしては低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ブロピレン共重合体等が使用できる。熱可塑性樹脂シートの厚さは200〜300μのものが適当である。ガスバリヤー性を必要としない場合にはポリプロピレン等のポリオレフィン単体からなるシートを使用することができる。
【0022】
【実施例1】
坪量260g/m2 のカード紙の一方の面に印刷により絵柄を設け、他方の面に15μ厚さの押出ポリエチレン層により厚さ7μのアルミニウム箔を積層するとともにアルミニウム箔面に熱溶融押出により変成エチレン−酢酸ビニル共重合体からなる熱接着性樹脂層を20μの厚さに形成して、印刷層/カード紙260g/ポリエチレン15μ/アルミニウム箔7μ/熱接着性樹脂層20μからなる積層体を作製し、図3に示す形状に打ち抜いてトレイ状紙容器のブランク板を作製した。そのブランク板を図4に示す形状に組み立ててから真空成形用の金型内に装着し、ポリプロピレンとエチレン−ビニルアルコール共重合体とポリプロピレンの多層構成からなる220μ厚さの共押出熱可塑性樹脂シートを使用して、トレイ状紙容器の内面に真空成形することにより、トレイ状紙容器の内面にトレイ状熱可塑性樹脂容器を積層したトレイ状複合紙容器を作製した。
別に、印刷層/コート紙84.9g/接着剤/アルミニウム箔15μ/ポリエチレン20μ/易剥離性樹脂30μの構成の蓋材を作製した。
上記トレイ状複合紙容器に上記蓋材を熱接着した結果、容器を確実を密封することができ、且つ容器から簡単に蓋材を剥離することができた。
【0023】
【発明の効果】
ブランク板を折り曲げて成形されたフランジを有しないトレイ状紙容器と、熱可塑性樹脂シートを熱成形して形成されたフランジを有するトレイ状熱可塑性樹脂容器とからなり、前記トレイ状紙容器の内面と前記トレイ状熱可塑性樹脂容器の外面を密着させて一体化した、熱可塑性樹脂のフランジ部を有する構成からなるトレイ状複合紙容器である。この場合、フランジ部が熱可塑性樹脂のみにて構成されているために、蓋材をフランジ部に熱接着する際にフランジ部の厚さが均一であるために容器を確実に密封することができる。また、製造工程が簡素化できるので低価格のトレイ状複合紙容器とすることができる。
上記のトレイ状複合紙容器において、長方形状の底面板の相対する2辺にそれぞれの両端に折曲片が連接された折曲片付側面板がそれぞれ連接され、他の相対する2辺にそれぞれ側面板が連接された形状のブランク板、ないしは8角形の底面板の相対する2辺にそれぞれの両端に折曲片が連接された折曲片付側面板がそれぞれ連接され、前記2辺と直交する相対する2辺にそれぞれ側面板が連接された形状からなるブランク板を使用して、側面板と折曲片付側面板と折曲片とを折り曲げてトレイ状に成形した際に、側面板と折曲片の側端同士がそれぞれ突き合わせ状態となる形状であるので、容器の側面に重なり部がなく、開口部が8角形の意匠性に優れたトレイ状複合紙容器とすることができる。
上記のトレイ状複合紙容器において、トレイ状紙容器の上端とトレイ状熱可塑性樹脂容器のフランジ部との間に、段状リブを開口部の全周にわたって形成した構成とすることにより、フランジ部が熱可塑性樹脂のみから構成されていても、開口部の全周に形成された段状リブによりトレイ状複合紙容器の開口部に剛性が付与されるので、開口部を覆って熱接着された蓋材を剥離させて容器を開口するのが容易となる。
上記のトレイ状複合紙容器において、ブランク板の内面に熱接着性樹脂層が形成されている構成とすることにより、ブランク板をトレイ状に組み立てて真空成形用金型内に装着して熱可塑性樹脂フィルムを熱成形することにより、トレイ状熱可塑性樹脂容器の成形と同時に、トレイ状紙容器の内面とトレイ状熱可塑性樹脂容器の外面を密着させて一体化することができる。また、トレイ状紙容器がフランジ部を有しない構成であるので、熱可塑性樹脂フィルムを熱成形して内側に積層する熱成形工程を効率的に行うことができる。
上記のトレイ状複合紙容器において、ブランク板の内面に熱接着性樹脂層を熱溶融押出により熱接着性樹脂層の表面に細かい凹凸を形成した状態で積層した構成とすることにより、ブランク板への熱接着性樹脂層の積層が効率的に行えるとともに、トレイ状紙容器の内面に真空成形等によりトレイ状熱可塑性樹脂容器を積層する際に、トレイ状紙容器の内面と成形されたトレイ状熱可塑性樹脂容器の外面間の脱気が容易となり、トレイ状紙容器の内面とトレイ状熱可塑性樹脂容器の外面間に気泡が入らないのでムラが出ず強く接着させることができる。
上記のトレイ状複合紙容器において、トレイ状熱可塑性樹脂容器のフランジ部の外端の一部分が段落部とされた構成とすることにより、トレイ状複合紙容器に蓋材を熱接着して取り付けた際に、フランジ部の外端の下方に段状に低くされた部分が接着されていないために、その部分にて蓋材の端部を摘んで引き剥がすことにより蓋材を簡単に剥離させることができる。
上記のトレイ状複合紙容器において、トレイ状熱可塑性樹脂容器を成形するのに使用する熱可塑性樹脂シートを、ポリオレフィン層とエチレン−ビニルアルコール共重合体層とポリオレフィン層とが積層された構成とすることにより、ガスバリヤー性の優れたトレイ状複合紙容器とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す斜視図。
【図2】図1におけるI−I断面図。
【図3】第1実施形態にて使用するトレイ状紙容器のブランク板を示す平面図。
【図4】第1実施形態のブランク板を成形した状態を示す斜視図。
【図5】本発明の第2実施形態を示す斜視図。
【図6】第2実施形態にて使用するトレイ状紙容器のブランク板を示す平面図。
【符号の説明】
1, 3 トレイ状紙容器
11, 21 底面板
12a, 12b, 32a, 32b 側面板
13a, 13b, 33a, 33b 折曲片付側面板
14, 34 折曲片
2, 4 トレイ状熱可塑性樹脂容器
21, 41 フランジ部
22, 42 段状リブ
23, 43 段落部
24, 44 側面
25, 45 底面
5 折罫
5a 切目
5b 押罫
Claims (8)
- 底面板に折罫を介して折り曲げ可能に連接された側面板を備えるブランク板を前記側面板を前記折罫にて折り曲げて成形されたフランジを有しないトレイ状紙容器と、熱可塑性樹脂シートを熱成形して形成されたフランジを有するトレイ状熱可塑性樹脂容器とからなり、前記トレイ状紙容器の内面と前記トレイ状熱可塑性樹脂容器の外面を密着させて一体化した、熱可塑性樹脂で形成されたフランジ部を有する構成からなるトレイ状複合紙容器であって、前記ブランク板が、長方形状の底面板の相対する2辺にそれぞれの両端に折曲片が折罫を介して連接された折曲片を備えた第1の側面板がそれぞれ連接され、他の相対する2辺にそれぞれ第2の側面板が連接された形状からなり、前記第2の側面板と前記第1の側面板と前記折曲片とを折り曲げてトレイ状に成形した際に、前記第2の側面板と前記折曲片の側端同士がそれぞれ突き合わせ状態となる形状であって、前記底面板と側面板との間に形成された折罫及び前記第1の側面板と折曲片との間に形成された折罫が切目と押罫から構成されていることを特徴とするトレイ状複合紙容器。
- 底面板に折罫を介して折り曲げ可能に連接された側面板を備えるブランク板を前記側面板を前記折罫にて折り曲げて成形されたフランジを有しないトレイ状紙容器と、熱可塑性樹脂シートを熱成形して形成されたフランジを有するトレイ状熱可塑性樹脂容器とからなり、前記トレイ状紙容器の内面と前記トレイ状熱可塑性樹脂容器の外面を密着させて一体化した、熱可塑性樹脂で形成されたフランジ部を有する構成からなるトレイ状複合紙容器であって、前記ブランク板が、長方形状の底面板の相対する2辺にそれぞれの両端に折曲片が折罫を介して連接された折曲片を備えた第1の側面板がそれぞれ連接され、他の相対する2辺にそれぞれ第2の側面板が連接された形状からなり、前記第2の側面板と前記第1の側面板と前記折曲片とを折り曲げてトレイ状に成形した際に、前記第2の側面板と前記折曲片の側端同士がそれぞれ突き合わせ状態となる形状であって、前記底面板と側面板との間に形成された折罫及び前記第1の側面板と折曲片との間に形成された折罫が切目と押罫から構成され、かつ、前記底面板の角部近傍における折罫は切目を形成せずに押罫のみから構成されていることを特徴とするトレイ状複合紙容器。
- 底面板に折罫を介して折り曲げ可能に連接された側面板を備えるブランク板を前記側面板を前記折罫にて折り曲げて成形されたフランジを有しないトレイ状紙容器と、熱可塑性樹脂シートを熱成形して形成されたフランジを有するトレイ状熱可塑性樹脂容器とからなり、前記トレイ状紙容器の内面と前記トレイ状熱可塑性樹脂容器の外面を密着させて一体化した、熱可塑性樹脂で形成されたフランジ部を有する構成からなるトレイ状複合紙容器であって、前記ブランク板が、8角形の底面板の相対する2辺にそれぞれの両端に折曲片が折罫を介して連接された折曲片を備えた第1の側面板がそれぞれ連接され、前記2辺と直交する相対する2辺にそれぞれ第2の側面板が連接された形状からなり、前記第2の側面板と前記第1の側面板と前記折曲片とを折り曲げてトレイ状に成形した際に、前記第2の側面板と前記折曲片の側端同士、および前記底面板の前記第1および第2の側面板が連接されていない辺と前記折曲片の下端同士がそれぞれ突き合わせ状態となる形状であって、前記底面板と側面板との間に形成された折罫及び前記第1の側面板と折曲片との間に形成された折罫が切目と押罫から構成されていることを特徴とするトレイ状複合紙容器。
- 底面板に折罫を介して折り曲げ可能に連接された側面板を備えるブランク板を前記側面板を前記折罫にて折り曲げて成形されたフランジを有しないトレイ状紙容器と、熱可塑性樹脂シートを熱成形して形成されたフランジを有するトレイ状熱可塑性樹脂容器とからなり、前記トレイ状紙容器の内面と前記トレイ状熱可塑性樹脂容器の外面を密着させて一体化した、熱可塑性樹脂で形成されたフランジ部を有する構成からなるトレイ状複合紙容器であって、前記ブランク板が、8角形の底面板の相対する2辺にそれぞれの両端に折曲片が折罫を介して連接された折曲片を備えた第1の側面板がそれぞれ連接され、前記2辺と直交する相対する2辺にそれぞれ第2の側面板が連接された形状からなり、前記第2の側面板と前記第1の側面板と前記折曲片とを折り曲げてトレイ状に成形した際に、前記第2の側面板と前記折曲片の側端同士、および前記底面板の前記第1およ び第2の側面板が連接されていない辺と前記折曲片の下端同士がそれぞれ突き合わせ状態となる形状であって、前記底面板と側面板との間に形成された折罫及び前記第1の側面板と折曲片との間に形成された折罫が切目と押罫から構成され、かつ、前記底面板の角部近傍における折罫は切目を形成せずに押罫のみから構成されていることを特徴とするトレイ状複合紙容器。
- 前記トレイ状紙容器の上端と前記トレイ状熱可塑性樹脂容器の前記フランジ部との間に、段状リブが開口部の全周にわたって形成されている構成からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のトレイ状複合紙容器。
- 前記ブランク板の内面に熱接着性樹脂層が形成されているとともに、前記熱接着性樹脂層の表面に細かい凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のトレイ状複合紙容器。
- 前記トレイ状熱可塑性樹脂容器の前記フランジ部の外端の一部分が段落部とされた構成からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のトレイ状複合紙容器。
- 前記トレイ状熱可塑性樹脂容器を成形するのに使用する熱可塑性樹脂シートが、ポリオレフィン層とエチレン−ビニルアルコール共重合体層とポリオレフィン層とが積層された構成からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のトレイ状複合紙容器。
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