JPS603890Y2 - 建築用板 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、建築用板に関するものであって、更に詳述す
れば、溝状凹部１を有する溝型表面材２の一側の立上り
片に外方へ突出する嵌合用曲片３を形威し、他側の立上
り片に嵌合用凹所４を形威し、溝状凹部１に硬質発泡ウ
レタン樹脂５を充填すると共にクッション性シート６を
溝型表面材２の溝状凹部１を覆うような配置にて嵌合用
曲片３上面、嵌合用凹所４上方上面及び硬質発泡ウレタ
ン樹脂５上面に亘って貼着して成る建築用板に係るもの
である。

溝状表面材の溝状凹部に硬質発泡ウレタン樹脂を充填す
ると共に裏面（溝開口側）にアルミ箔、合成樹脂フィル
ム等を同時成形して接着させた建築用板が公知であるが
、硬質発泡ウレタン樹脂の発泡圧等の関係から上記裏面
側シート材料が蛇行するため見苦しくなることが多く、
また、成形時に嵌合部端面よりパリが発生し、更に、表
面材及びシート状材料の両者が硬い材質であるので溝状
凹部の側部に設けた嵌合曲片と嵌合凹所との嵌合が不完
全で、建築用板どうしの嵌合部における気密性が保たれ
ず、また、施工時において建築用板と下地面との気密性
が悪かった。

本考案は上記の点に鑑みなされたものであって、その目
的とするところは、建築用板の裏面が蛇行することなく
外観性良好で、建築用板どうしの嵌合部における気密性
が向上し、また、施工時において下地面とのなじみが良
く気密性が良好な建築用板を提供するにある。

以下図に示す実施例を挙げて本考案を説明する。

添付図は本考案に係る建築用板の一実施例の概略断面図
である。

溝型表面材２の一側の立上り片には外方へ突出する嵌合
用曲片３を形威し、他側の立上り片には嵌合用凹所４を
形威しである。

添付図において６は軟質塩化ビニル樹脂シート、軟質樹
脂発泡体シートのようなりッション性シート、５は硬質
発泡ウレタン樹脂である。

クッション性シート６は前記溝型表面材２の裏面（溝開
口側）側全面に貼着しである。

すなわち、クッション性シート６は溝型表面材２゛の溝
状凹部１を覆うような配置にて嵌合用凸片３上面、溝状
凹部１に充填された硬質発泡ウレタン樹脂５の上面及び
嵌合用凹所４上方の押え片７の上面に亘って貼着されて
いるものである。

しかして、クッション性シ−トロと嵌合用凸片の上面３
及び嵌合用凹所４上方の押え片７の上面との間は接着剤
１０または粘着剤によって貼合わされており、クッショ
ン性シート６と硬質発泡ウレタン樹脂５とは、硬質ウレ
タン樹脂発泡成形材料発泡時の自己接着力で接着してい
るものである。

溝型表面材２に形威した嵌合用凸片３とクッション性シ
ート６とを貼着した部分の厚さ寸法は嵌合用凹所４の溝
巾寸法よりも若干大寸法にしである。

また、溝型表面材２の下面から嵌合用曲片３下面までの
高さは溝型表面材２の下面から嵌合用凹所４の下側水平
面８までの高さにほぼ等しくしてあり、嵌合用凹所４上
側の押え片７は立上り片よりも外方に突出させてあり、
硬質発泡ウレタン樹脂５及びクッション性シート６によ
って嵌合用曲片３上面から嵌合用曲片３の基部側にかけ
て押え片７が載る押え凹段部９が形威されている。

この押え凹段部９の高さ及び巾の寸法は底金時に上面が
面一になるような寸法にしである。

一方の建築用板の嵌合用凸片３を他方の建築用板の嵌合
用凹所４に嵌合して建築用板どうしを嵌合した場合は嵌
合用曲片３上のクッション性シート６が圧縮されてパツ
キンの役目を果し、これにより嵌合部における気密が向
上するものである。

また、嵌合用凸片３以外の部分に設けたクッション性シ
ート６は、建築用板施工時に下地面と接触して、下地面
との気密性を保つことができる。

このように嵌合部及び下地面の両方で気密性が保たれる
から浴室や台所の内装材のような水回り等の用途に有効
に用いることができるものである。

しかして、このよような建築用板を製造するには、溝型
表面材２の嵌合用曲片３と嵌合用凹所４の上方の押え片
７の上面にあらかじめ接着剤または粘着剤を塗布してお
き、次に、溝状凹部１に硬質ウレタン樹脂発泡成形材料
を注入し、溝状凹部１開口側からクッション性シート６
を前記接着剤または粘着剤を塗布した部分に貼着すると
共にクッション性シート６を押えつつ硬質発泡ウレタン
樹脂発泡成形材料を発泡させることにより製造される。

このような発泡成形は例えばダブルコンベアにて上下よ
り挾み込んで搬送しつつ行なわれる。

押え凹段部９を形成する場合は、それに適合した形状の
型で押えてダブルコンベアに挾み込めばよい。

溝型表面材２の溝状凹部１開口側に貼着されるのがクッ
ション性シート６であるため、硬質ウレタン樹脂発泡成
形材料発泡時にそのクッション性で発泡圧を緩和するこ
とができるので嵌合用曲片３や嵌合用凹所４の端面より
パリが発生することがないものである。

なお、クッション性シート６として連通発泡体を用いれ
ば、硬質ウレタン樹脂発泡成形材料発泡時のガス抜きが
可能であり、成形時のフクレを防止でき、また、施工後
の使用時における加温によるフクレも防止することがで
きる。

本考案に係る建築用板にあっては上記のように、溝状凹
部を有する溝型表面材の一側の立上り片に外方へ突出す
る嵌合用曲片を形威し、他側の立上り片に嵌合用凹所を
形威し、溝状凹部に硬質発泡ウレタン樹脂を充填すると
共にクッション性シートを溝型表面材の溝状凹部を覆う
ような配置にて嵌合用凸片上面、嵌合用凹所上方上面及
び硬質発泡ウレタン樹脂上面に亘って貼着しであるから
、硬質発泡ウレタン樹脂によって断熱性が確保されるこ
とはもちろん、クッション性シートが製造時の硬質発泡
ウレタン樹脂の発泡圧を緩和するためクッション性シー
トが蛇行したり嵌合部端面よりパリが発生したりするこ
とがなく建築用板裏面及び嵌合部端面の外観が良好で、
また、嵌合用曲片にクッション性シートが貼着されてい
るため嵌合用曲片が嵌合用凹所に嵌合した際にクッショ
ン性シートがパツキンのように働き嵌合部における気密
性が向上し、嵌合用曲片以外の部分のクッション性シー
トは建築用板施工時に下地面と接触して下地面との気密
性を保つことができ、従って浴室や台所の内装材の水回
り等の用途にも有効に用いることができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

添付図は本考案に係る建築用板の概略断面図である。 １・・・・・・溝状凹部、２・・・・・・溝型表面材、
３・・・・・・嵌合用曲片、４・・・・・・嵌合用凹所
、５・・・・・・硬質発泡ウレタン、６・・・・・・ク
ッション性シート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 溝状凹部を有する溝型表面材の一側の立上り片に外方へ
   突出する嵌合用凸片を形威し、他側の立上り片に嵌合用
   凹所を形威し、溝状凹部に硬質発泡ウレタン樹脂を充填
   すると共にクッション性シートを溝型表面材の溝状凹部
   を覆うような配置にて嵌合用曲片上面、嵌合用凹所上方
   上面及び硬質発泡ウレタン樹脂上面に亘って貼着して戊
   る建築用板。