JPH11309939A - 水性インク用記録材 - Google Patents
水性インク用記録材Info
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- JPH11309939A JPH11309939A JP10119218A JP11921898A JPH11309939A JP H11309939 A JPH11309939 A JP H11309939A JP 10119218 A JP10119218 A JP 10119218A JP 11921898 A JP11921898 A JP 11921898A JP H11309939 A JPH11309939 A JP H11309939A
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- recording material
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- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
Abstract
も、にじみが発生しにくく、水性インクの吸収性が良好
であり、かつ、インクの定着性、耐水性及び透明性に優
れており、更には、経時でインクの色の変化が生じない
インク受容層を備えた水性インク用記録材を提供する。 【解決手段】 支持体上にインク受容層が設けられてな
る水性インク用記録材であって、上記インク受容層は、
ポリビニルアセタール樹脂に、パーフルオロアルキルベ
タインと、けい酸、シリカ、カオリン、クレー、アルミ
ナ、炭酸カルシウム、ゼオライト、酸化チタン、タルク
及び球状高分子からなる群より選択される少なくとも1
種からなる微粉末とを配合してなるものである水性イン
ク用記録材。
Description
材に関する。
ターやプロッターは、騒音が少ないこと、ランニングコ
スト及び本体コストが低いこと、マルチカラー化が可能
であること、ドットパターンの微細化により鮮明な画像
が得られること等の利点があるので、広く普及してい
る。
れる記録材には、(1)水性インクの吸収性に優れてお
り、記録材上に付着したインクドットを速やかに記録材
内部に吸収しうること、(2)記録材上のインクドット
の拡がりを抑制しうること、(3)記録材のインク受容
層が透明であること、(4)記録材が優れた耐水性を有
していること等の特性が要求されている。
ジェット記録方式に用いられる記録材が具備しなければ
ならない基本的な特性であり、なかでも、(1)の特性
は、最も基本的な性質である。特に、カラーインクジェ
ット記録方式の場合には、記録材表面の一点に2個以上
のインクドットが重なる場合が多いため、単位面積当た
りのインクの使用量が多くなるので、単色のインクジェ
ット記録方式の場合と比較して、インクドットをより速
やかに記録材内部に吸収することが強く求められてい
る。
をなくして解像度を高めるものである。カラーインクジ
ェット記録方式の場合には、この特性を具備することに
より、色の異なる2個以上のインクドットの繋がりによ
って発生する混色に起因する彩明度の低下を防止するこ
とができるので、インクドットの拡がりをより一層抑制
することが求められている。
ロジェクター(OHP)用シートのインク受容層に必要
な条件である。通常、OHP用シートは、ポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルム等の透明シートによ
り構成されているが、PETフィルム自体は、水性イン
クを吸収しない。このため、PETフィルムを支持体と
し、その上にインク受容層を設けることにより、水性イ
ンクの吸収が図られている。このインク受容層が不透明
であると、インク受容層によって光が遮断されたり、散
乱されたりして、OHP用シートとしては使用できない
ため、インク受容層が透明であることが要求される。
り、水に浸漬されたりする場合であっても、記録された
画像が消失しないようにするための特性であり、この特
性が不充分であると、インク受容層が記録材の支持体か
ら剥離してしまう問題がある。
59−174381号公報には、プラスチックフィル
ム、紙、ガラス板等の支持体上に、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂からなるイン
ク受容層を設けたものが開示されている。これらのもの
は、水性インクの吸収性及び定着性は良好であるもの
の、インク受容層の耐水性が不充分である。
性インクの吸収性と耐水性とのバランスを保つために、
親水性高分子と親油性高分子とを混合してなるインク受
容層を有する記録材が開示されている。しかしながら、
このものは、親水性高分子と親油性高分子との相溶性が
良好ではないため、インク受容層の透明性が充分ではな
く、OHP用シートには使用することができなかった。
明基材上に、加熱処理によって透明化されたインク吸収
層を設けてなるインクジェット用の記録材が開示されて
いる。このものは、インク吸収層が透明であるため、O
HP用シートとして使用することができるが、インク吸
収層の耐水性が不充分である。
ニルフェニルアセトアセタール等の耐水性ポリビニルア
セタール樹脂を用いた記録材が開示されている。このも
のは、耐水性が良好であり、インク受容層も透明であ
る。
ァインドット化、印字の高速化が著しく、特に、解像度
については、360dpiから720dpiや1440
dpi程度にまで高められてきている。また、黒色を発
色させる場合、シアン、イエロー及びマゼンタの3色を
混合して発色させているものもあるが、このような発色
に際し、単位体積当たりに付着するインク量が多くなる
ため、インク吸収能が低いと記録層表面でにじみが生じ
たり、インクの乾燥に時間がかかる問題がある。
ぎると、水性インクが完全にインク受容層内に吸収され
ず、インク受容層表面で乾燥し、結果として印字部の耐
水性が劣ったり、インク受容層表面のインクが経時で変
色(黒インクの場合には茶色に変色)する問題がある。
述した水性インク用記録材に要求される特性を充分満た
しているものではない。このため、マルチカラー化、フ
ァインドット化、印字の高速化等が進むのに伴い、より
一層の性能の向上が求められている。
み、単位面積当たりのインク付着量が多くなっても、に
じみが発生しにくく、水性インクの吸収性が良好であ
り、かつ、インクの定着性、耐水性及び透明性に優れて
おり、更には、経時でインクの色の変化が生じないイン
ク受容層を備えた水性インク用記録材を提供することを
目的とする。
ンク受容層が設けられてなる水性インク用記録材であっ
て、上記インク受容層は、ポリビニルアセタール樹脂
に、パーフルオロアルキルベタインと、けい酸、シリ
カ、カオリン、クレー、アルミナ、炭酸カルシウム、ゼ
オライト、酸化チタン、タルク及び球状高分子からなる
群より選択される少なくとも1種からなる微粉末とを配
合してなるものである水性インク用記録材である。以下
に本発明を詳述する。
にインク受容層が設けられてなる。上記支持体としては
特に限定されず、例えば、ポリエステル、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、酢酸
セルロース、ポリエチレン、ポリカーボネート、ABS
等の合成樹脂からなるフィルム又はシート;不織布;繊
維;布;紙;ガラス板;金属板等が挙げられる。
ル樹脂に、ポリアミンと、微粉末とを配合してなる。上
記ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコール
を芳香族アルデヒドを用いてアセタール化して得られる
ものが好ましい。
00〜3500のものが好ましい。200未満である
と、ポリビニルアルコールの合成が難しい場合があり、
3500を超えると、これを水溶液としたときに、水溶
液の粘度が高くなりすぎることがある。
75〜99.8モル%のものが好ましい。75モル%未
満であっても、99.8モル%を超えても、水に対する
溶解性が充分ではないことがある。
ルとしては、重合度が異なる2種以上のポリビニルアル
コールを用いてもよい。この場合、見かけ上の重合度が
上記範囲内にある重合度が異なる2種以上のポリビニル
アルコールを用いることが好ましい。
酢酸ビニルをけん化することにより得ることができるも
のであるので、本発明においては、ポリビニルアルコー
ルそのものを用いる代わりに、ポリ酢酸ビニルを用い
て、けん化及びアセタール化を並行して行ってもよい。
れず、例えば、ベンズアルデヒド、2−メチルベンズア
ルデヒド、3−メチルベンズアルデヒド、4−メチルベ
ンズアルデヒド等のアルキル置換ベンズアルデヒド;ハ
ロゲン置換ベンズアルデヒド;p−ヒドロキシベンズア
ルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド等のヒドロ
キシル基が置換した芳香族アルデヒド;アルコキシ基、
アミノ基、シアノ基等の置換基を有する芳香族アルデヒ
ド;フェニルアセトアルデヒド、β−フェニルプロピオ
ンアルデヒド等のフェニル置換アルキルアルデヒド等が
挙げられる。
容層の親水性を高めるために、水酸基やその他の極性基
を多く有するものを使用してもよい。一般に、上記水酸
基やその他の極性基を増加させると、得られるポリビニ
ルアセタール樹脂の親水性を大きく変化させるとされて
いるが、本発明においては、後で詳述するように、上記
ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度を6〜15
モル%に制御すると、上記水酸基やその他の極性基を増
加させても樹脂の親水性を大きく変化させることなく、
インク受容層全体として耐水性を高めることができる。
されず、例えば、溶解法、沈殿法、均一法等の公知の方
法等が挙げられる。
る。上記酸触媒としては特に限定されず、例えば、塩
酸、硫酸、硝酸等の無機酸;酢酸、p−トルエンスルホ
ン酸等の有機酸等が挙げられる。
ニルアルコールを水に加えて溶解した後、上記酸触媒を
添加し、更に上記芳香族アルデヒドを添加して反応させ
る方法等により行うことができる。
ニルアセタール樹脂は、アセタール化度が6〜15モル
%が好ましい。6モル%未満であると、耐水性が低下す
ることがあり、15モル%を超えると、耐水性が高くな
りすぎ、印字に際し、インクの吸収性が低下し、にじみ
が発生することがある
ルキルベタインとしては特に限定されず、例えば、サー
フロンS131、サーフロンS132(いずれもセイミ
ケミカル社製)等が挙げられる。
リビニルアセタール樹脂の固形分重量に対して、0.0
5〜3.0重量%配合されることが好ましい。
の吸収量が充分ではなく、にじみが発生する場合があ
り、3.0重量%を超えると、インク受容層の親水性が
強くなりすぎ、逆ににじみの原因となることがある。
酸、シリカ、カオリン、クレー、アルミナ、炭酸カルシ
ウム、ゼオライト、酸化チタン、タルク及び球状高分子
からなる群より選択される少なくとも1種である。なか
でも、けい酸、アルミナ、球状高分子が好ましい。
例えば、ポリメタクリル酸メチル等のポリメタクリル酸
エステル;メタクリル酸メチル−メタクリル酸エチル共
重合体、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリ
アクリル酸ナトリウム等が挙げられる。
下であるものが好ましい。0.05μmを超えると、イ
ンクを充分に捕捉することができず、鮮明度が劣化する
ことがある。より好ましくは、0.02μm以下であ
る。
0.3〜20g/m2 の範囲で含有されていることが好
ましい。0.3g/m2 未満であると、微粉末を添加し
たことによるにじみ防止、水性インクの吸収量向上の効
果が充分でないことがあり、20g/m2 を超えると、
インク受容層の親水性が強くなりすぎ、逆ににじみの原
因となることがある。
パーフルオロアルキルベタイン及び上記微粉末のほか、
インク受容層の特性を低下させない範囲内において、必
要に応じて、公知の各種添加物が添加されてもよい。例
えば、耐水性を高めるために、ポリアミド樹脂、メラミ
ン−ホルムアルデヒド樹脂、グリオキザール等の耐水化
剤が添加されてもよく、インク吸着性能を高めるため
に、グリセリン、エチレングリコール、ポリエチレング
リコール、その他の界面活性剤、紫外線吸収剤、顔料分
散材、消泡剤、防腐剤、pH調整剤等の充填剤等が添加
されてもよい。
タール樹脂に、上記パーフルオロアルキルベタインと、
上記微粉末と、必要に応じて、各種の添加物とを配合
し、よく混合した後、この水溶液を、ロールコーター
法、ブレードコーター法等の適宜の方法によって上記支
持体上に塗布し、乾燥させることにより形成することが
できる。
ク受容層との接着性を改善するために、上記支持体の表
面をコロナ放電等により予め酸化処理したり、上記支持
体に接着性樹脂層を設けてもよい。
30g/m2 となるように上記支持体上に塗布されるこ
とが好ましい。0.5g/m2 未満であると、水性イン
クの吸収量が充分ではなく、にじみが発生する場合があ
り、30g/m2 を超えると、高湿度雰囲気下での吸湿
性が大きくなり、耐水性が低下したり、得られる水性イ
ンク用記録材が筒状に曲がるカールが発生することがあ
る。
特開昭47−12105号公報、特開昭49−8953
4号公報、特開昭49−97620号公報、特開昭50
−102407号公報、特開昭50−143602号公
報等に開示されている水溶性染料、水、その他の水混和
性有機溶剤、湿潤剤、染料可溶化剤、防黴剤等を含む水
性インクを用いたインクジェット記録方式のプリンター
やプロッターに好適に用いることができる。
際し、単位面積当たりのインク使用量が多い場合であっ
ても、インクが速やかに吸収され、にじみが効果的に防
止される。これは、耐水性を有するポリビニルアセター
ル樹脂に、親水性を有するパーフルオロアルキルベタイ
ンを配合することにより、水性インクの吸収性、及び、
インクとの濡れ性が高められているものと考察される。
ーフルオロアルキルベタインが存在しているため、水性
インクがインク受容層内に入りやすく、一方で、耐水性
のポリビニルアセタール樹脂がインク受容層の耐水性を
高めている。
ビニルアセタール樹脂は、特定のアセタール化度を有し
ているため、より一層、水性インクの吸収性が高められ
るとともに、耐水性も良好なものとなる。
リビニルアセタール樹脂と、パーフルオロアルキルベタ
インとを特定の割合で配合したインク受容層を有してい
るので、水性インクの吸収性と耐水性とのバランスがと
れた良好なものである。
上にインク受容層が設けられてなる水性インク用記録材
であって、上記インク受容層は、ポリビニルアセタール
樹脂に、ポリアミンと、けい酸、シリカ、カオリン、ク
レー、アルミナ、炭酸カルシウム、ゼオライト、酸化チ
タン、タルク及び球状高分子からなる群より選択される
少なくとも1種からなる微粉末とを配合してなるもので
ある。
ル樹脂に、ポリアミンと、微粉末とを配合してなるもの
である。
例えば、PAA−10L−10C(ポリアリルアミン、
日東紡績社製)、パンフィックス120(ジシアンジア
ミド−ポリアルキレンポリアミン縮合物、一方社油脂工
業社製)、パンフィックスHF−2(一方社油脂工業社
製)、ダイフィックスD−10(ポリアミンジシアン低
重合物、大和化学工業社製)、SPH−02P(センカ
社製)、SPH−03P(センカ社製)等が挙げられ
る。
ール樹脂の固形分重量に対して、0.5〜10.0重量
%配合されることが好ましい。0.5重量%未満である
と、水性インクの吸収量が充分でなく、にじみが発生し
たり、経時で色が変色する場合があり、10.0重量%
を超えると、親水性が強くなりすぎ、逆ににじみの原因
となることがある。
ば、上述したような水性インクを用いたインクジェット
記録方式のプリンターやプロッターに好適に用いること
ができる。特に、イエロー、シアン及びマゼンタの3色
の水性インクを用いたカラーインクジェット記録方式の
ものに好適である。
に際し、単位面積当たりのインク使用量が多い場合であ
っても、インクが速やかに吸収され、にじみが効果的に
防止される。これは、本発明の水性インク用記録材と同
様に、耐水性を有するポリビニルアセタール樹脂に、親
水性のポリアミンを添加することにより、水性インクの
吸収性、インクとの濡れ性が高められているものと考察
される。
インク受容層に含まれるポリアミン中のカチオン基が水
性インク中のアニオン成分と架橋するため、インクとの
反応性が高められており、印字部の耐水性も効果的に向
上する。更に、同様の理由により、インクが積極的にイ
ンク受容層内部に吸収されるため、経時でのインクの変
色も防止される。
リアミンが存在しているため、水性インクがインク受容
層内に入りやすく、一方で、耐水性のポリビニルアセタ
ール樹脂がインク受容層の耐水性を高め、カチオン基を
有するポリアミンがアニオン基を有する水性インクと反
応するため、印字部の耐水性も優れている。更に、イン
ク受容層の構成成分であるポリビニルアセタール樹脂
は、特定のアセタール化度を有するため、より一層、イ
ンクの吸収性が高められるとともに、耐水性も良好なも
のである。
ポリビニルアセタール樹脂とポリアミンを特定の割合で
配合した配合したインク受容層を有しているので、水性
インクの吸収性と耐水性とのバランスがとれた良好なも
のである。
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
製 重合度2000、けん化度88モル%のポリビニルアル
コール200gを、純水1600gに加え、90℃の温
度で約2時間攪拌し、溶解させた。得られた溶液を45
℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸50gを加
え、更に20℃まで冷却し、ベンズアルデヒド21gを
加え、25℃で4時間アセタール化反応を行った(アセ
タール化度は、7モル%)。しかる後、液温を20℃ま
で冷却し、攪拌下で濃度10重量%の水酸化ナトリウム
水溶液192gを加えて中和し、スポンジ状の沈殿物を
得た。得られたスポンジ状の沈殿物を水洗し、中和塩及
び未反応アルデヒドを除去し、乾燥して、粉末のポリビ
ニルアセタール樹脂(1)を得た。
製 ポリビニルアルコールとして、重合度3200、けん化
度88モル%であるポリビニルアルコールを用いたこ
と、及び、ベンズアルデヒドによるアセタール化度を9
モル%としたこと以外は、製造例1と同様にして、ポリ
ビニルアセタール樹脂(2)を得た。
製 ポリビニルアルコールとして、重合度600、けん化度
88モル%であるポリビニルアルコールを用いたこと、
及び、ベンズアルデヒドによるアセタール化度を12モ
ル%としたこと以外は、製造例1と同様にして、ポリビ
ニルアセタール樹脂(3)を得た。
製 ポリビニルアルコールとして、重合度2000、けん化
度98モル%であるポリビニルアルコールを用いたこ
と、及び、ベンズアルデヒドによるアセタール化度を1
0モル%としたこと以外は、製造例1と同様にして、ポ
リビニルアセタール樹脂(4)を得た。
製 ポリビニルアルコールとして、重合度3200、けん化
度98モル%であるポリビニルアルコールを用いたこ
と、及び、ベンズアルデヒドによるアセタール化度を8
モル%としたこと以外は、製造例1と同様にして、ポリ
ビニルアセタール樹脂(5)を得た。
製 ポリビニルアルコールとして、重合度600、けん化度
98モル%であるポリビニルアルコールを用いたこと、
及び、ベンズアルデヒドによるアセタール化度を14モ
ル%としたこと以外は、製造例1と同様にして、ポリビ
ニルアセタール樹脂(6)を得た。
の調製 ポリビニルアルコールとして、重合度2000、けん化
度88モル%であるポリビニルアルコールを用いたこ
と、及び、ベンズアルデヒドによるアセタール化度を3
モル%としたこと以外は、製造例1と同様にして、ポリ
ビニルアセタール樹脂(7)を得た。
の調製 ポリビニルアルコールとして、重合度2000、けん化
度98モル%であるポリビニルアルコールを用いたこ
と、及び、ベンズアルデヒドによるアセタール化度を2
0モル%としたこと以外は、製造例1と同様にして、ポ
リビニルアセタール樹脂(8)を得た。
を、水とイソプロピルアルコールとを重量比6:4で含
む混合溶剤に溶解し、続いて、ポリビニルアセタール樹
脂(1)の固形分重量に対してパーフルオロアルキルベ
タイン(サーフロンS−131、セイミケミカル社製)
を0.3重量%になるように加えて混合し、しかる後、
平均粒径0.02μmの微粉末けい酸を加え、よく混合
した後、厚さ100μmのPETフィルム上に乾燥重量
が12g/m2 となるように塗布し、乾燥させ、インク
受容層を形成した。なお、微粉末けい酸は、乾燥重量1
2g/m2 のうち、6g/m2 となるように添加した。
得られた水性インク用記録材について、耐水性、にじ
み、及び、透明性を以下に従って評価した。
4時間後に水道水に1分間浸漬し、引き上げた直後の印
字部の状態を目視により観察した。得られた結果を下記
の判定基準で表し、表1に示した。 優:浸す前と変わらない状態 良:膨張しているが、水が乾燥すると、元の状態に戻る 可:インクが一部溶出し、インク受容層が膨張している
状態 不可:インク受容層が溶解し、流れ去っている状態
4時間後の画像部の状態を、画像部周辺のぼけの具合を
目視観察することにより評価した。得られた結果を下記
の判定基準で表し、表1に示した。 ◎:画像部周辺のにじみが50μm以下の大きさ ○:画像部周辺のにじみが100μm以下の大きさ △:画像部周辺のにじみが300μm以下の大きさ ×:画像部周辺のにじみが300μmよりも大きい なお、ここで、にじみの大きさとは、画像部周辺が印字
した狙いの大きさから印字していない外側へにじんだ最
大のにじみ長さで計測した場合の長さ寸法をいう。
記の判定基準で表し、表1に示した。 ◎:全体に曇りなく、透明であった ○:透明であった △:塗膜の一部に曇りがあった ×:全面にスリガラス状の曇りがあった
で得られたポリビニルアセタール樹脂(2)を用い、ポ
リビニルアセタール樹脂(2)の固形分重量に対してパ
ーフルオロアルキルベタイン(サーフロンS−131、
セイミケミカル社製)を0.7重量%となるように加え
て混合し、しかる後、平均粒径0.01μmの微粉末ア
ルミナを加えたこと以外は、実施例1と同様にして水性
インク用記録材を作製し、実施例1と同様にして評価し
た。結果を表1に示した。
で得られたポリビニルアセタール樹脂(3)を用い、ポ
リビニルアセタール樹脂(3)の固形分重量に対してパ
ーフルオロアルキルベタイン(サーフロンS−131、
セイミケミカル社製)を0.5重量%になるように加え
て混合し、しかる後、平均粒径0.05μmのポリメタ
クリル酸メチルの球状高分子を加えたこと以外は、実施
例1と同様にして水性インク用記録材を作製し、実施例
1と同様にして評価した。結果を表1に示した。
で得られたポリビニルアセタール樹脂(4)を用い、ポ
リビニルアセタール樹脂(4)の固形分重量に対してパ
ーフルオロアルキルベタイン(サーフロンS−131、
セイミケミカル社製)を0.3重量%になるように加え
て混合し、しかる後、平均粒径0.02μmの微粉末け
い酸を加えたこと以外は、実施例1と同様にして水性イ
ンク用記録材を作製し、実施例1と同様にして評価し
た。結果を表1に示した。
で得られたポリビニルアセタール樹脂(5)を用い、ポ
リビニルアセタール樹脂(5)の固形分重量に対してパ
ーフルオロアルキルベタイン(サーフロンS−131、
セイミケミカル社製)を0.7重量%になるように加え
て混合し、しかる後、平均粒径0.01μmの微粉末ア
ルミナを加えたこと以外は、実施例1と同様にして水性
インク用記録材を作製し、実施例1と同様にして評価し
た。結果を表1に示した。
で得られたポリビニルアセタール樹脂(6)を用い、ポ
リビニルアセタール樹脂(6)の固形分重量に対してパ
ーフルオロアルキルベタイン(サーフロンS−131、
セイミケミカル社製)を0.5重量%になるように加え
て混合し、しかる後、平均粒径0.05μmのポリメタ
クリル酸メチルの球状高分子を加えたこと以外は、実施
例1と同様にして水性インク用記録材を作製し、実施例
1と同様にして評価した。結果を表1に示した。
例1で得られたポリビニルアセタール樹脂(7)を用
い、微粉末けい酸を用いなかったこと以外は、実施例1
と同様にして水性インク用記録材を作製し、実施例1と
同様にして評価した。結果を表1に示した。
例1で得られたポリビニルアセタール樹脂(7)を用
い、パーフルオロアルキルベタインを用いなかったこと
以外は、実施例4と同様にして水性インク用記録材を作
製し、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示
した。
外は、実施例2と同様にして水性インク用記録材を作製
し、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示し
た。
外は、実施例5と同様にして水性インク用記録材を作製
し、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示し
た。
こと以外は、実施例3と同様にして(ただし、インク受
容層の乾燥重量を12g/m2 となるようにした)水性
インク用記録材を作製し、実施例1と同様にして評価し
た。結果を表1に示した。
こと以外は、実施例6と同様にして(ただし、インク受
容層の乾燥重量を12g/m2 となるようにした)水性
インク用記録材を作製し、実施例1と同様にして評価し
た。結果を表1に示した。
のアセタール化度が低いため、耐水性が悪く、記録部が
溶解し、流れ去っていた。比較例2では、ポリビニルア
セタール樹脂のアセタール化度が高いため、耐水性が良
すぎて、画像部周辺にぼけがかなり大きく現れており、
従って、インクの吸収性が充分でないことが判った。
ルベタインが配合されていないため、画像部周辺にぼけ
が大きく現れており、従って、インク吸収性が充分でな
いことが判った。比較例5及び6では、微粉末をインク
受容層に添加していないため、インク受容層が膨潤し、
にじみが生じていた。
た水性インク用記録材では、芳香族アルデヒドを用いて
アセタール化されたポリビニルアセタール樹脂に、パー
フルオロアルキルベタインが配合されており、かつ、上
記微粉末も配合されているため、画像部ににじみが全く
生じず、画像部周辺におけるぼけもほとんど生じず、透
明性に優れていた。
を、水とイソプロピルアルコールとを重量比6:4で含
む混合溶剤に溶解し、続いて、ポリビニルアセタール樹
脂(1)の固形分重量に対してポリアミン(パンフィッ
クス120、一方社油脂工業社製)を3.0重量%とな
るように加えて混合し、しかる後、平均粒径0.02μ
mの微粉末けい酸を加え、よく混合した後、厚さ100
μmのPETフィルム上に乾燥重量が12g/m2 とな
るように塗布し、インク受容層を形成した。なお、微粉
末けい酸は、乾燥重量12g/m2 のうち、6g/m2
となるように添加した。得られた水性インク用記録材に
ついて、にじみ、及び、透明性を実施例1と同様にして
評価した。結果を表2に示した。また、得られた水性イ
ンク用記録材の耐水性、及び、色の経時変化について、
以下に従って評価した。
4時間後に水道水に60分間浸漬し、引き上げた直後の
印字部の状態を目視により観察した。得られた結果を下
記の判定基準で表し、表2に示した。 優:浸す前と変わらない状態 良:膨張しているが、水が乾燥すると、元の状態に戻る 可:インクが一部溶出し、インク受容層が膨張している
状態 不可:インク受容層が溶解し、流れ去っている状態
字1週間後の画像部の状態を、黒の画像部の経時変化の
具合を目視観察することにより評価した。得られた結果
を下記の判定基準で表し、表2に示した。 ○:印字初期の段階と変化なし △:印字部の一部が茶色に変色している部分がある ×:印字部全体が茶色に変色している
で得られたポリビニルアセタール樹脂(2)を用い、ポ
リビニルアセタール樹脂(2)の固形分重量に対してポ
リアミン(パンフィックスHF−2、一方社油脂工業社
製)を5.0重量%となるように加えて混合し、しかる
後、平均粒径0.01μmの微粉末アルミナを加えたこ
と以外は、実施例7と同様にして水性インク用記録材を
作製し、実施例7と同様にして評価した。結果を表2に
示した。
で得られたポリビニルアセタール樹脂(3)を用い、ポ
リビニルアセタール樹脂(3)の固形分重量に対してポ
リアミン(PAA−10L−10C、日東紡績社製)を
1.0重量%になるように加えて混合し、しかる後、平
均粒径0.05μmのポリメタクリル酸メチルの球状高
分子を加えたこと以外は、実施例7と同様にして水性イ
ンク用記録材を作製し、実施例7と同様にして評価し
た。結果を表2に示した。
で得られたポリビニルアセタール樹脂(4)を用い、ポ
リビニルアセタール樹脂(4)の固形分重量に対してポ
リアミン(パンフィックス120、一方社油脂工業社
製)を3.0重量%になるように加えて混合し、しかる
後、平均粒径0.02μmの微粉末けい酸を加えたこと
以外は、実施例7と同様にして水性インク用記録材を作
製し、実施例7と同様にして評価した。結果を表2に示
した。
で得られたポリビニルアセタール樹脂(5)を用い、ポ
リビニルアセタール樹脂(5)の固形分重量に対してポ
リアミン(パンフィックスHF−2、一方社油脂工業社
製)を5.0重量%になるように加えて混合し、しかる
後、平均粒径0.01μmの微粉末アルミナを加えたこ
と以外は、実施例7と同様にして水性インク用記録材を
作製し、実施例7と同様にして評価した。結果を表2に
示した。
で得られたポリビニルアセタール樹脂(6)を用い、ポ
リビニルアセタール樹脂(6)の固形分重量に対してポ
リアミン(PAA−10L−10C、日東紡績社製)を
1.0重量%になるように加えて混合し、しかる後、平
均粒径0.05μmのポリメタクリル酸メチルの球状高
分子を加えたこと以外は、実施例7と同様にして水性イ
ンク用記録材を作製し、実施例7と同様にして評価し
た。結果を表2に示した。
例1で得られたポリビニルアセタール樹脂(7)を用
い、微粉末けい酸を用いなかったこと以外は、実施例7
と同様にして水性インク用記録材を作製し、実施例7と
同様にして評価した。結果を表2に示した。
例1で得られたポリビニルアセタール樹脂(7)を用
い、ポリアミンを用いなかったこと以外は、実施例10
と同様にして水性インク用記録材を作製し、実施例7と
同様にして評価した。結果を表2に示した。
様にして水性インク用記録材を作製し、実施例7と同様
にして評価した。結果を表2に示した。
同様にして水性インク用記録材を作製し、実施例7と同
様にして評価した。結果を表2に示した。
こと以外は、実施例9と同様にして(ただし、インク受
容層の乾燥重量を12g/m2 となるようにした)水性
インク用記録材を作製し、実施例7と同様にして評価し
た。結果を表2に示した。
こと以外は、実施例12と同様にして(ただし、インク
受容層の乾燥重量を12g/m2 となるようにした)水
性インク用記録材を作製し、実施例7と同様にして評価
した。結果を表2に示した。
のアセタール化度が低いため、耐水性が悪く、記録部が
溶解し、流れ去っていた。比較例8では、ポリビニルア
セタール樹脂のアセタール化度が高いため、耐水性が良
すぎて、画像部周辺にぼけがかなり大きく現れており、
従って、インクの吸収性が充分でないことが判った。ま
た、耐水性が強すぎるためにインク受容層内に完全にイ
ンクが吸収されにくいため、黒インクの印字後の経時変
化においても、一部茶色化現象が見られた。
されていないため、画像部周辺にぼけが大きく現れてお
り、従って、インク吸収性が充分でないことが判った。
また、黒インクの印字後の経時変化においても、一部茶
色化現象が見られた。比較例11及び12では、微粉末
をインク受容層に添加していないため、インク受容層が
膨潤し、にじみが生じていた。
れた水性インク用記録材では、芳香族アルデヒドを用い
てアセタール化されたポリビニルアセタール樹脂に、ポ
リアミンが配合されており、かつ、上記微粉末も配合さ
れているため、画像部ににじみが全く生じず、画像部周
辺におけるぼけもほとんど生じず、印字部の経時での変
化もなく、透明性に優れていた。
構成よりなるので、単位面積当たりのインク付着量が多
くなっても、にじみが発生しにくく、水性インクの吸収
性が良好であり、かつ、インクの定着性及び耐水性に優
れており、水性インクの吸収性及び耐水性とのバランス
が優れた水性インク用記録材である。また、透明性にも
優れているので、OHP用シートとしても好適に用いる
ことができる。更に、親水性の成分としてポリアミンを
用いた場合には、水性インクとの反応性が高いので、経
時でインクの色の変化が生じず、インクジェット記録方
式、特に、カラーインクジェット記録方式のプリンター
やプロッターに好適に用いることができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 支持体上にインク受容層が設けられてな
る水性インク用記録材であって、前記インク受容層は、
ポリビニルアセタール樹脂に、パーフルオロアルキルベ
タインと、けい酸、シリカ、カオリン、クレー、アルミ
ナ、炭酸カルシウム、ゼオライト、酸化チタン、タルク
及び球状高分子からなる群より選択される少なくとも1
種からなる微粉末とを配合してなるものであることを特
徴とする水性インク用記録材。 - 【請求項2】 パーフルオロアルキルベタインは、ポリ
ビニルアセタール樹脂の固形分重量に対して、0.05
〜3.0重量%配合されることを特徴とする請求項1記
載の水性インク用記録材。 - 【請求項3】 支持体上にインク受容層が設けられてな
る水性インク用記録材であって、前記インク受容層は、
ポリビニルアセタール樹脂に、ポリアミンと、けい酸、
シリカ、カオリン、クレー、アルミナ、炭酸カルシウ
ム、ゼオライト、酸化チタン、タルク及び球状高分子か
らなる群より選択される少なくとも1種からなる微粉末
とを配合してなるものであることを特徴とする水性イン
ク用記録材。 - 【請求項4】 ポリアミンは、ポリビニルアセタール樹
脂の固形分重量に対して、0.5〜10.0重量%配合
されることを特徴とする請求項3記載の水性インク用記
録材。 - 【請求項5】 ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニ
ルアルコールを芳香族アルデヒドを用いてアセタール化
して得られるものであり、アセタール化度は6〜15モ
ル%であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記
載の水性インク用記録材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10119218A JPH11309939A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 水性インク用記録材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10119218A JPH11309939A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 水性インク用記録材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11309939A true JPH11309939A (ja) | 1999-11-09 |
Family
ID=14755888
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10119218A Pending JPH11309939A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 水性インク用記録材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11309939A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015036408A (ja) * | 2013-08-14 | 2015-02-23 | 共同印刷株式会社 | 印字定着層形成用組成物、及び印字定着層付き媒体 |
-
1998
- 1998-04-28 JP JP10119218A patent/JPH11309939A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015036408A (ja) * | 2013-08-14 | 2015-02-23 | 共同印刷株式会社 | 印字定着層形成用組成物、及び印字定着層付き媒体 |
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