JPH107828A - 記録シート - Google Patents

記録シート

Info

Publication number
JPH107828A
JPH107828A JP8166021A JP16602196A JPH107828A JP H107828 A JPH107828 A JP H107828A JP 8166021 A JP8166021 A JP 8166021A JP 16602196 A JP16602196 A JP 16602196A JP H107828 A JPH107828 A JP H107828A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording sheet
water
colloidal silica
ink
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8166021A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Nagato
康浩 長門
Takao Hamatsu
高夫 浜津
Shinichi Yamamoto
伸一 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP8166021A priority Critical patent/JPH107828A/ja
Publication of JPH107828A publication Critical patent/JPH107828A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット記録において、インク吸収性
に優れ、良好なカラー印刷が可能で、しかも耐水性、耐
擦落性に優れた記録シートを提供する。 【解決手段】 基材上に、コロイダルシリカとシリル基
含有ポリビニルアルコールおよび沸点が100〜190
℃である水溶性有機溶剤、例えばプロピレングリコール
など、を含有する塗工液が塗布されてなる記録シート。 【効果】 十分なインク吸収速度を持ち、画像品質が良
好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録シートに関す
るものであり、さらに詳しくは、インクジェットプリン
ターによって良好なカラー印刷が可能で、画像が鮮明
で、インク吸収性に優れ、しかも耐水性、耐擦落性に優
れた記録シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器の急速な普及により、オ
フィス内で文書を作成し印刷記録したり、プレゼンテー
ションのためにカラーで文書を印刷したりする要求が高
まってきている。このため、低騒音で軽量、かつコンパ
クトで、高解像度のカラー印刷が可能なプリンターが求
められている。このような要求を満たすものとしてイン
クジェットプリンターが実用化されている。
【0003】インクジェット方式は、インクの微小な液
滴を記録シートに向かって吐出し、画像を形成する方式
であり、インクジェットプリンターには吐出ノズルの詰
まりを防ぐために乾燥しにくいインクが使用されてい
る。このインクの成分は染料、溶媒、添加剤などを水に
溶解したものが一般的である。したがって記録シートは
吸水性の良いものを用いることが必要であり、通常はイ
ンク吸収性の良い専用の紙が用いられている。
【0004】一方、インクジェット方式では、会議等に
使用されるOHPフィルムや写真、印刷ポスター等の代
わりに使用されるフィルムに記録する要求が高まってき
ており、この目的のためには透明または白色のプラスチ
ックフィルムを使用する必要がある。しかし、インクジ
ェットプリンターによる印刷においてインク吸収性の低
いプラスチックフィルムを用いると、インクが吸収され
ずに画像がにじんだり、乾燥が不十分なために事実上使
用できない。
【0005】プラスチックフィルムのインク吸収性を改
良するために、その表面に吸水性の記録層を設けること
が提案されている。例えば、特開昭60−44386号
公報、特開昭60−171143号公報、特開昭60−
248385号公報には水溶性または吸水性高分子の使
用が提案され、また多数の水溶性または吸水性高分子、
例えば、ポリビニルアルコール、でんぷん、ゼラチン、
ヒドロキシエチルセルロースやメチルセルロースなどの
セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリ
ル酸、ポリメタクリル酸やその塩類などを使用した記録
層を設けることが提案されている。しかしこれらは、水
性インクの浸透を利用して記録するため十分なインク吸
収速度が得られず印刷画像のにじみを生じたり、記録層
が水溶性のために耐水性が悪く、高分子記録層が水に溶
けて消失したり、表面のべとつきを生じたりする問題点
を有するものであった。
【0006】また、記録層を多孔質にすることで毛細管
現象によってインクを迅速に吸収させ、インク吸収速度
を改良する方法が提案されている。特開昭55−515
83号公報、特開昭56−148583号公報、特開昭
60−61286号公報、特開昭60−219083号
公報、特開昭61−19389号公報には、シリカの微
粒子を用いて無機多孔質の記録層を形成しインク吸収性
を改良する方法が提案されている。また、特開平7−8
1214号公報には、数珠状コロイダルシリカと水溶性
高分子を主成分として、プラスチックフィルム上に記録
層を形成する方法が提案されているが、本発明者らの検
討によると、インク吸収性、透明性、プラスチックフィ
ルムへの接着性などの性能が不十分であった。
【0007】特開平2−276671号公報では、アル
ミナの微粒子を用いて無機多孔質の記録層を形成する方
法が提案されているが、本発明者らの検討によると、使
用するアルミナゾルの安定性を保つために固形分濃度が
上げられないことが判明し、製造工程が煩雑になると予
想される。また特開平3−215081号公報では、ア
ルミナ多孔質記録層のみではその表面が擦落しやすいた
め、シリカの保護層を設ける必要がある旨の記載があ
り、製造工程が一層煩雑になると予想される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インク吸収
性に優れ、良好なカラー印刷が可能で、しかも耐水性、
耐擦落性に優れた記録シートを提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、インク吸
収性、耐水性、耐擦落性に優れた記録シートを得るため
に種々検討を重ねてきた。そして、鎖状コロイダルシリ
カおよび結合剤としてシリル基含有ポリビニルアルコー
ルを使用し、かつ水溶性有機溶剤を含有する塗工液を塗
布することで、インクジェット記録に適した細孔径を有
する、多孔質の記録層が形成されることを見出した。さ
らに、このようにして得られた記録シートは十分なイン
ク吸収速度を持ち、記録層の耐水性が従来の水溶性高分
子を用いたものよりも優れており、耐擦落性はアルミナ
微粒子を使用した多孔質層よりも優れており、また、基
材のプラスチックフィルムとの接着性も良好であること
を見出し、本発明をなすに至った。
【0010】すなわち、本発明は、基材上に、コロイダ
ルシリカとシリル基含有ポリビニルアルコールおよび沸
点が100〜190℃である水溶性有機溶剤を含有する
塗工液が塗布されてなることを特徴とする記録シートに
関するものである。本発明に用いるコロイダルシリカ
は、球状の一次粒子が鎖状に連結した形状を持つもので
ある。鎖状のコロイダルシリカは、コロイダルシリカ同
士の結合性が良く、塗膜乾燥時にひび割れが発生しにく
いので好適に使用できる。一方、通常の球状のコロイダ
ルシリカは塗膜乾燥時にひび割れが発生したり、球状シ
リカ粒子が密に充填されて多孔質層が形成されなかった
りするので好ましくない。
【0011】本発明に用いるコロイダルシリカは、一次
粒子径が5〜40nm、鎖状に連結した長さが20〜5
00nmの範囲のものが好適に使用でき、より好ましく
は一次粒子径が5〜20nm、鎖状に連結した長さが4
0〜300nmの範囲のものである。また、コロイダル
シリカの構造は、直線状の長鎖の構造を有するものでも
良いし、途中で分岐した構造を有するものでも良い。
【0012】本発明に用いるシリル基含有ポリビニルア
ルコールは、ポリビニルアルコールの側鎖にケイ素含有
基を有するものである。このような反応性基を持つた
め、基材との接着性が良く、また、上記の鎖状コロイダ
ルシリカの結合剤として使用した場合、コロイダルシリ
カ表面のシラノール基と反応して強固に結合して、より
一層のひび割れ防止効果があるので好適に使用できる。
一方、通常のポリビニルアルコールの場合は、基材との
接着性が悪く塗膜がはがれてしまうか、上記鎖状コロイ
ダルシリカを使用した場合でもひび割れが発生してしま
うので好ましくない。
【0013】このようなシリル基含有ポリビニルアルコ
ールの製造法としては、例えば次のような例が挙げられ
る。ポリビニルアルコールは、酢酸ビニルを重合させた
後けん化して合成するが、この酢酸ビニルの重合時にケ
イ素含有化合物をモノマーとして混合し共重合させて導
入しても良いし、ポリビニルアルコールを合成した後に
ケイ素含有化合物を反応させて導入しても良い。また、
ケイ素の含有率は、ケイ素/炭素のモル比が0.01/
100〜10/100の範囲が好ましい。このケイ素含
有基はシラノール基、またはメトキシ、エトキシ、イソ
プロポキシなどのアルコキシシリル基であるものが好適
に使用できる。
【0014】また、酢酸ビニル単位のけん化度は70モ
ル%以上が好ましく、より好ましくは80モル%以上の
範囲から選ばれる。コロイダルシリカとシリル基含有ポ
リビニルアルコールの配合比率は、コロイダルシリカ/
シリル基含有ポリビニルアルコールが重量比で90/1
0〜80/20の範囲から選ばれるのが好ましい。重量
比が90/10を超える場合は、基材との接着性が不十
分となり塗膜がはがれたり、ひび割れが発生する場合が
あり、また、80/20未満の場合には、塗膜の基材と
の接着性は良く、塗膜のひび割れも発生しないが、次に
述べる水溶性有機溶剤を使用しても多孔質層が形成され
難く、インクジェットプリンターでの記録時にインクを
はじく場合がある。
【0015】本発明における水溶性有機溶剤は、インク
ジェット記録に適した多孔質記録層を形成する作用を有
する。水溶性有機溶剤を使用せずに、鎖状コロイダルシ
リカおよびシリル基含有ポリビニルアルコールからなる
塗液を塗布乾燥することにより、塗膜のひび割れがな
く、基材、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム
との接着性が良い記録層を形成することもできるが、多
孔質層が形成されないため、記録層にインクが吸収され
ずに表面ではじいてしまう。
【0016】ところが、鎖状コロイダルシリカとシリル
基含有ポリビニルアルコールおよび水溶性有機溶剤から
なる塗液を使用した場合には、多孔質記録層が形成さ
れ、インク吸収性の良好な記録シートが得られる。すな
わち、この塗液は、水、水溶性有機溶剤および固形分か
らなり、この塗液を塗布してなる塗膜の乾燥時に、水が
先に蒸発した後も該有機溶剤は塗膜中に一時的に残留
し、引き続きこの溶剤が蒸発する過程において、鎖状コ
ロイダルシリカとシリル基含有ポリビニルアルコールか
らなる多孔質層の孔径をインクジェット記録に適したも
のにコントロールする作用を有する。
【0017】また、乾燥後にはこの有機溶剤は塗膜中に
実質的に残留しないものが望ましい。有機溶剤を完全に
乾燥除去することは困難ではあるが、例えば、乾燥後の
記録シートが溶剤の臭気がしない、塗膜に対して可塑剤
的な働きをしない、記録シートに印刷するときインクの
にじみや変色などの悪影響を与えない、といった条件を
満足する濃度まで残留溶剤を少なくすることが望まれ
る。さらに詳しくは、塗膜中の残留溶媒が、乾燥後の塗
膜の重量に対して0.001〜0.1重量%の範囲であ
ることが望ましい。
【0018】したがって、この水溶性有機溶剤の沸点は
100〜190℃の範囲から選ばれる。沸点が100℃
未満の場合は、乾燥時に溶剤が先に蒸発して水が後に残
るため溶剤の効果が発現しないので好ましくない。沸点
が190℃を超える場合には、乾燥条件によっては乾燥
後も塗膜中に溶剤が残留し易く、インクのにじみや、イ
ンクと残留溶剤が反応し変色を起こす等の悪影響を及ぼ
し、また、十分に乾燥しようとすれば乾燥時間が長くな
るなどして、記録シートの塗工生産性が悪くなるので好
ましくない。
【0019】本発明において、鎖状コロイダルシリカは
水分散液として、シリル基含有ポリビニルアルコールは
水溶液として供されるため、水溶性有機溶剤は、これら
と相溶するものが望ましい。このような水溶性有機溶剤
としては、例えば、n−ブタノールなどのアルコール
類、エチレングリコール、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブなどのエチレングリコール
のモノエーテル類、プロピレングリコール、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
モノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチル
エーテルなどのプロピレングリコールのモノエーテル
類、ジオキサン、ジエトキシエタン、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチル
エーテルなどのエーテル類、N−メチルホルムアミド、
ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミドなどの窒素化合物、ジメチルスルホキシ
ドなどの硫黄化合物などが挙げられる。
【0020】コロイダルシリカと水溶性有機溶剤の配合
比率は、コロイダルシリカ/水溶性有機溶剤が重量比で
75/25〜25/75の範囲から選ばれるのが好まし
い。この重量比が75/25を超える場合には、水溶性
有機溶剤の作用が十分ではなく多孔質層が形成されにく
いので、インク吸収性が不十分となり記録層の表面でイ
ンクをはじく場合がある。また、重量比が25/75未
満の場合には、塗液の固形分濃度および粘度が低下し
て、記録シート塗工生産性が低下する場合がある。
【0021】本発明における基材は、OHP用であれば
透明プラスチックフィルムを用いる必要があるが、それ
以外の用途、例えば、写真、印刷ポスター等の代わりに
使用するのであれば着色または白色プラスチックフィル
ム、あるいは紙が使用できる。プラスチックフィルムの
材質としては、例えば、ポリエステル、ポリオレフィ
ン、ポリアミド、ポリエーテル、ポリイミド、ポリカー
ボネート、ポリ塩化ビニルなどのプラスチックフィルム
が好ましい。さらに上記のプラスチックフィルムの中で
も、品質、経済性を考慮するとポリエステル、例えばポ
リエチレンテレフタレートが好ましい。ポリエステルフ
ィルムが、公知の方法で表面処理が施されたフィルムの
場合、記録層との密着性、耐水性などが改良されるので
より好ましく使用される。
【0022】本発明において、記録層の記録特性をより
高めるために、無機または有機微粒子を分散させても良
い。無機微粒子としては、例えば、本発明の成分として
用いられる以外のシリカ、クレー、タルク、ケイソウ
土、炭酸カルシウムなどが挙げられる。有機微粒子とし
ては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリカーボネートなどが挙げられる。
【0023】本発明の記録シートにおける記録層の厚さ
は特に限定されないが、20〜50μmが好ましい。こ
れより薄いと多孔質層のインク受容量が不足するため、
吸収しきれないインクが記録層の表面にあふれてしまう
場合がある。これより厚くしても、記録シートのインク
吸収性は向上せず、また、厚く塗工するために生産性が
低下する場合がある。
【0024】本発明において、塗液の塗布方法は特に限
定されないが、グラビアコート法、リバースロールコー
ト法、キスコート法、バーコート法、ダイコート法など
公知の方法を適用することができる。また塗膜乾燥条件
は特に限定されるものではないが、基材および記録層の
諸特性に悪影響を及ぼさない範囲で行うのが好ましい。
【0025】また、塗液には、本発明の効果を損なわな
い範囲で公知の添加剤、例えば、消泡剤、増粘剤、酸化
防止剤、紫外線防止剤、染料定着剤などを含有せしめて
も良い。本発明において、記録シートのブロッキングを
防止し、かつインクジェットプリンターでの搬送性を改
良するために、記録層と反対側の表面に、無機や有機の
微粒子を含む塗剤を塗布しても良い。また、記録層と反
対側の表面にカール防止層を設けることもできる。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、実施例により本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。本発明の記録シートをインクジェットプリンター用
に使用したときの各種特性の評価方法を以下に示す。 〔塗膜の接着性〕目視にて記録シートの、塗膜の基材か
らのはがれ、塗膜のひび割れの程度を判定した。 ○:良好 △:やや不良 ×:不良 〔画像品質〕インクジェットプリンター(MJ−800
C、エプソン(株)製)を使用し、記録シートに青、
赤、緑、シアン、マゼンタ、イエロー、黒のベタ印字を
行い、拡大鏡で観察してインクのにじみ、むら、はじ
き、境界部の色混じりを判定した。 ○:良好 △:やや不良 ×:不良 〔インク吸収性〕上記と同様に記録シートにベタ印字を
行い、1分間放置後に印字部に普通紙を重ね荷重をかけ
て、紙へのインクの色移りの程度を判定した。 ○:良好 △:やや不良 ×:不良
【0027】
【実施例1】コロイダルシリカの原料として日産化学
(株)製スノーテックスOUP(固形分15.9重量%
の水分散液)を用い、また、シリル基含有ポリビニルア
ルコール(クラレ(株)製R1130)は10重量%水
溶液としたものを用い、これらとプロピレングリコール
(沸点188.2℃)を使用して塗液を作製した。
【0028】それぞれの成分が重量比で、コロイダルシ
リカ/シリル基含有ポリビニルアルコール=84/1
6、コロイダルシリカ/プロピレングリコール=33/
67になるように混合し、塗液とした。この塗液を、基
材のポリエチレンテレフタレートの透明フィルム(IC
Iジャパン(株)製メリネックス705)に、乾燥後の
厚みが25μmになるようにバーコーターにて塗布し、
乾燥機により80℃で15分間乾燥し、本発明の記録シ
ートを得た。
【0029】かくして得られた記録シートの特性は表1
に示した通りで、透明性が良く、塗膜のはがれやひび割
れもなく、インク吸収性に優れ、鮮明な画像が得られ、
インクジェットプリンター用記録シートとして良好であ
った。
【0030】
【実施例2】実施例1において、基材にポリエチレンテ
レフタレートの白色フィルム(ICIジャパン(株)製
メリネックスD330)を使用すること以外は同様にし
て本発明の記録シートを得た。かくして得られた記録シ
ートの特性は表1に示した通りで、塗膜のはがれやひび
割れもなく、インク吸収性に優れ、鮮明な画像が得ら
れ、インクジェットプリンター用記録シートとして良好
であった。
【0031】
【比較例1】実施例1において、プロピレングリコール
を使用しないこと以外は同様にして記録シートを得た。
かくして得られた記録シートの特性は表1に示した通り
で、記録シート表面でインクがはじかれ、インクジェッ
トプリンター用記録シートとして不十分なものであっ
た。
【0032】
【実施例3】実施例1において、コロイダルシリカ/プ
ロピレングリコールの重量比を80/20とした塗液を
使用すること以外は同様にして記録シートを得た。かく
して得られた記録シートの特性は表1に示した通りであ
る。
【0033】
【比較例2】実施例1において、水溶性有機溶剤として
エタノール(沸点78.3℃)を使用すること以外は同
様にして記録シートを得た。かくして得られた記録シー
トの特性は表1に示した通りで、記録シート表面でイン
クがはじかれ、インクジェットプリンター用記録シート
として不十分なものであった。
【0034】
【比較例3】実施例1において、水溶性有機溶剤として
グリセリン(沸点290℃)を使用すること以外は同様
にして記録シートを得た。かくして得られた記録シート
の特性は表1に示した通りで、塗膜に残留したグリセリ
ンによってインクのにじみが発生し、インクジェットプ
リンター用記録シートとして不十分なものであった。
【0035】
【実施例4】実施例1において、コロイダルシリカ/シ
リル基含有ポリビニルアルコールの重量比を70/30
とした塗液を使用すること以外は、同様にして記録シー
トを得た。かくして得られた記録シートの特性は表1に
示した通りである。
【0036】
【実施例5】実施例1において、コロイダルシリカ/シ
リル基含有ポリビニルアルコールの重量比を92/8と
した塗液を使用すること以外は同様にして記録シートを
得た。かくして得られた記録シートの特性は表1に示し
た通りである。
【0037】
【比較例4】実施例1において、ポリビニルアルコール
(日本合成化学(株)製NH26)を使用すること以外
は同様にして記録シートを得た。かくして得られた記録
シートの特性は表1に示した通りで、基材からのはがれ
が発生し、インクジェットプリンター用記録シートとし
て不十分なものであった。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明の記録シートは、鎖状コロイダル
シリカおよび結合剤としてシリル基含有ポリビニルアル
コールを使用し、かつ水溶性有機溶剤を含有する塗液を
基材に塗布することで、インクジェット記録に適した多
孔質の記録層が形成されている。したがって、この記録
シートは十分なインク吸収速度を持ち、画像品質が良好
で、しかも耐水性、耐擦落性に優れたものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 29/04 LGM C08L 29/04 LGM // C08K 3:36

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に、コロイダルシリカとシリル基
    含有ポリビニルアルコールおよび沸点が100〜190
    ℃である水溶性有機溶剤を含有する塗工液が塗布されて
    なることを特徴とする記録シート。
  2. 【請求項2】 コロイダルシリカ/シリル基含有ポリビ
    ニルアルコールの重量比が90/10〜80/20の範
    囲である請求項1記載の記録シート。
  3. 【請求項3】 コロイダルシリカ/沸点が100〜19
    0℃である水溶性有機溶剤の重量比が75/25〜25
    /75の範囲である請求項1又は2記載の記録シート。
  4. 【請求項4】 コロイダルシリカが鎖状である請求項
    1、2又は3記載の記録シート。
  5. 【請求項5】 沸点が100〜190℃である水溶性有
    機溶剤が、プロピレングリコールである請求項1、2、
    3又は4記載の記録シート。
  6. 【請求項6】 基材がプラスチックフィルムである請求
    項1〜5のいずれかに記載の記録シート。
  7. 【請求項7】 プラスチックフィルムがポリエステルフ
    ィルムである請求項1〜6のいずれかに記載の記録シー
    ト。
  8. 【請求項8】 プラスチックフィルムが白色ポリエステ
    ルフィルムである請求項1〜7のいずれかに記載の記録
    シート。
  9. 【請求項9】 記録シートがインクジェット用である請
    求項1〜8のいずれかに記載の記録シート。
JP8166021A 1996-06-26 1996-06-26 記録シート Withdrawn JPH107828A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8166021A JPH107828A (ja) 1996-06-26 1996-06-26 記録シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8166021A JPH107828A (ja) 1996-06-26 1996-06-26 記録シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH107828A true JPH107828A (ja) 1998-01-13

Family

ID=15823460

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8166021A Withdrawn JPH107828A (ja) 1996-06-26 1996-06-26 記録シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH107828A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6117552A (en) * 1998-01-13 2000-09-12 Dainichiseika Color & Chemicals Mfg. Co., Ltd. Ink-jet recording sheet and coating formulation for the production of the sheet
JP2002127594A (ja) * 2000-10-30 2002-05-08 Toppan Forms Co Ltd インクジェット受容層形成用インクおよびそれを用いた記録用シート
JP2002179989A (ja) * 2000-12-11 2002-06-26 Daicel Chem Ind Ltd コーティング用樹脂組成物および記録シート
GB2431660A (en) * 2005-10-28 2007-05-02 Sun Chemical Ltd Thermally resistant gas barrier lamella
GB2431659A (en) * 2005-10-28 2007-05-02 Sun Chemical Ltd Gas barrier coating having high thermal resistance
WO2014178402A1 (ja) * 2013-05-01 2014-11-06 積水化学工業株式会社 ポリビニルアルコール水溶液

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6117552A (en) * 1998-01-13 2000-09-12 Dainichiseika Color & Chemicals Mfg. Co., Ltd. Ink-jet recording sheet and coating formulation for the production of the sheet
JP2002127594A (ja) * 2000-10-30 2002-05-08 Toppan Forms Co Ltd インクジェット受容層形成用インクおよびそれを用いた記録用シート
JP2002179989A (ja) * 2000-12-11 2002-06-26 Daicel Chem Ind Ltd コーティング用樹脂組成物および記録シート
GB2431660A (en) * 2005-10-28 2007-05-02 Sun Chemical Ltd Thermally resistant gas barrier lamella
GB2431659A (en) * 2005-10-28 2007-05-02 Sun Chemical Ltd Gas barrier coating having high thermal resistance
WO2014178402A1 (ja) * 2013-05-01 2014-11-06 積水化学工業株式会社 ポリビニルアルコール水溶液
JP5845352B2 (ja) * 2013-05-01 2016-01-20 積水化学工業株式会社 ポリビニルアルコール水溶液
US9605133B2 (en) 2013-05-01 2017-03-28 Sekisui Chemical Co., Ltd. Polyvinyl alcohol aqueous solution

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5120601A (en) Recording medium and a method for the ink-jet recording using the same
JP2999605B2 (ja) インク受容層用透明液体吸収材料
JPH04288367A (ja) 液体吸収性透明材料
JPH11501584A (ja) インク受容シート
JPH10181195A (ja) インクジェットインク画像用記録要素
JP2000071610A (ja) インクジェット記録要素
JPH107828A (ja) 記録シート
CN1309609A (zh) 带有油墨迁移抑制剂的喷墨接受介质及其制造和使用方法
JPH11502476A (ja) インク受容吸収性コーティング
JPH04135889A (ja) 被記録材、及びその製造方法
EP1060085A1 (en) Ink jet recording sheet
JPH09175001A (ja) インクジェット用記録媒体
JP2000247014A (ja) 水性インク用記録材
JPH09183938A (ja) 表面被覆用組成物
JP2579233B2 (ja) 記録媒体
JPS61188181A (ja) 被記録材
EP1193079B1 (en) Lightfastness improvements of inkjet print media through the addition of photoinitiators
JP2794630B2 (ja) 記録シート
JPS62214985A (ja) 記録シ−ト
JPH1035093A (ja) インクジェット記録シート及びその製造方法
JP2022149882A (ja) インクジェット記録媒体
JP3200319B2 (ja) 記録媒体、その製造方法及びこれを用いたインクジェット記録方法
JPS62231788A (ja) 記録シ−ト
JP4018811B2 (ja) 水性インク用記録材
JP4566467B2 (ja) インクジェット用記録シート

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030902