JPS62214985A - 記録シ−ト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はインクジェットプリンターに好適な記録シート
に関する。更に詳しくは本発明は透光性に優れ、その記
録画像をオーバーヘッドプロジェクタ−（以下ＯＨＰと
称す）等の光学機器により透過して観察するのに適した
記録シートに関する。

〈従来の技術〉 インクジェットプリンターは、記録の鮮明さ、音の静か
さ、カラー化の容易なことなどの優れた特徴により近年
普及している。インクジェットプリンターはジェットノ
ズルの詰まりを防ぐために乾燥しにくいインクが用いら
れ、このインクの成分はバインダー、染料、溶媒、添加
剤などを水に溶解したものが一般的である。従ってイン
クジェットプリンターで印刷記録を行う場合記録シート
は吸水性を有する必要があり、通常インクを十分吸収す
る性能を付与すべく特別に設計された紙が用いられてい
る。

一方インクジェットプリンターのカラー化に伴って透明
な被記録材料に記録を行い、ＯＨＰ用記録シートとして
使用する要求が高まっている。

しかし、透明な記録シートは、通常プラスチックフィル
ムよりなるが、このプラスチックフィルムは疎水性でイ
ンクジェットプリンター用インクを全（吸収しないので
、その上に直接記録されたインクは容易に乾燥せず、指
でこすったり、重ね合わされたりすると記録部分が汚れ
て、実用にならない。

そこでこの対策として水性インクに対する受容性すなわ
ちインク吸収性を向上させるために、例えばポリビニル
アルコールを主体としてこれにグリセリン、塩化リチウ
ム、でんぷん、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース
、およびカルボキシメチルセルロース等、インクジェッ
トプリンター用インキに対し湿潤性のある材料を含有し
た水性のインク受容層を透光性基材に設けることが提案
されているが、従来のインク受容層はインク吸収性を満
足しているにしても、その一方で表面がべとついてシー
トを何枚も積層した場合ブロッキングを生じたり、又、
材料によっては透光性が低下したりする問題点を有する
ものであった。

〈発明が解決しようとする問題点〉 本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、透明
な記録シートであって、特に従来技術では不可能であっ
たインク吸収性が十分で、かつブロッキング現象や透光
性に全く問題のない、しかもＯＨＰに使用した場合記録
画像の鮮明性にすぐれたインクジェット記録用の記録シ
ートを提供するものである。

く問題点を解決するための手段〉 本発明は透光性基材と、該基材上に設けられたインク受
容層とを有している透光性記録シートに於いて、前記イ
ンク受容層に平均分子量が５　Ｘ　１０’以上の高分子
量ポリエチレンオキサイドを含有することを特徴とする
ものである。

本発明の記録シートを構成する基材としては、透光性の
優れた、例えばポリエチレンテレフタレート、ジアセテ
ート、トリアセテート、アクリル系ポリマー、セロハン
、セルロイド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポ
リイミド等のプラスチックからなるフィルムもしくは板
、ガラス板等を使用することができ、記録目的、記録画
像の用途あるいはその上部に設けられるインク受容層と
の良好な密着性が得られるかどうかなどの諸条件に応じ
て上記材料の中から適宜選択される。

本発明の記録シートを構成するインク受容層は、記録時
に記録装置や記録器具の記録手段からインクを受容し、
吸収して定着する部分である。

本発明でいうインク受容層は、上記基材上に、充分な透
光性を有する連続被膜を形成させることができ、インク
との親和性、すなわち親水性を（ｒし、良好なインク吸
収性のあるインク受容層を形成することのできる高分子
材料、例えばデンプン、カチオンデンプン、アルブミン
、ゼラチン、アラビアゴム、アルギン酸ソーダ等の天然
樹脂、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリアクリ
ルアミド、ポリビニルピロリドン、四級化ポリビニルピ
ロリドン、ポリエチレンイミン、ポリビニルピリジウム
ハライド、メラミン樹脂、ポリウレタン等の合成樹脂の
１種以上を使用して形成することができる。

本発明のインク受容層に含有されるポリエチレンオキサ
イドは、石油化学より誘導されるエチレンオキサイドを
特殊触媒により開環重合することにより得られる水溶性
熱可塑性樹脂であり、その化学式は ・・・ＣＨ２Ｃ１＋２−０−ＣＨ２−Ｃ１１２０−Ｃｔ
ｈ　　Ｃ１＋２　０・・・で示されるように炭素、酸素
原子がエーテル結合で長く直鎖状に連結しており分子の
末端に活性な水酸基を有する場合が多い。又、本発明で
いうポリエチレンオキサイドは平均分子量が５．−１０
以上、すなわち５×１０から１×１０好ましくは３×１
０５から７Ｘ１０６という高分子量の重合体であること
が必要であり、従って平均分子量が１×１０　以下の低
分子量のポリエチレンオキサイド、すなわちポリエチレ
ングリコールは本発明には適用できない。

尚、ここでいう平均分子量とは溶液粘度法による測定に
より得ることができる。

本発明で使用する高分子量のポリエチレンオキサイドと
しては、例えば凹成化学工業社が上布している商品名「
アルコックス」が存在する。

本発明のインク受容層を構成するポリエチレンオキサイ
ドは、前記透光性高分子材料に対し固型分比で３〜５０
％、好ましくは１０〜２５％になるよう配合する。又、
本発明でいうインク受容層には耐水性およびインクジェ
ットインクのにじみを防止するために、メラミンホルム
アルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、グリオキ
ザール、炭酸ジルコニウムアンモニウム等の耐水化剤を
配合することが好ましい。記録シートの記Ｈ特性をより
高めるためおよび耐ブロツキング性向上のために、記録
シートの透光性を損なわない程度に、例えばシリカ、ク
レー、タルク、ケイソウ土、炭酸カルシウム、硫酸カル
シウム、硫酸バリウム、ケイ酸アルミ、合成ゼオライト
、アルミナ、酸化亜鉛、リトポン、サチンホワイト等の
充填剤をインク受容層に分散させても良い。更に、記録
シートの生産性、記録特性、あるいは保存安定性等をよ
り高めるために、分散剤、蛍光染料、ＰＨ調整剤、消泡
剤、潤滑剤、防腐剤等の各種添加剤を混在させることも
できる。これら添加剤も記録シートの透光性を損なわな
い程度に添加される。

基材上にインク受容層を設けるには、インク受容層を形
成することのできる材料を、適当な溶剤中に溶解若しく
は分散させて調製した塗工液をロールコーティング法、
ブレードコーティング法、スプレーコーティング法、エ
アナイフコーティング法、ロッドバーコーティング法等
の方法により塗工し、これを乾燥させる方法、また、前
記のインク受容層を形成することのできる材料を均一に
混合した混合物を前記透光性基村上にホットメルトコー
ティング法、ラミネートコーティング法等により積層し
てインク受容層を形成する方法などを適用することがで
きる。

本発明の記録シートの有するインク受容層の厚さは、通
常１〜２００＃Ｉｍ程度、好ましくは５〜８０１ＩＩｍ
程度であるのが望ましい。インク受容層の厚みが厚すぎ
る場合は、透光性（直線透過率）が低下し、薄すぎる場
合には、インク吸収性が低下するので好ましくない。

なお本発明の記録シートは、すぐれた透光性を有するの
で、その用途は単にＯＨＰのみにとどまることなくスラ
イド等ＯＨＰ以外の光学機器により記録画像をスクリー
ン等への投影観察に用いるもの、カラー印刷のポジ版を
作製する際の色分解版、あるいは液晶等のカラーディス
プレーに用いるＣＭＦ等、従来の表面画像観察用以外の
用途にも適用可能である。

さらに、又、ＯＨＰ用であってもインクジェットプリン
ター以外の記録手段、例えば電子写真法によるＰＰＣ製
版や手書き等も本発明の用途に包含されるものである。

〈実施例〉 以下、実施例に従って本発明を詳述する。なお、文中、
部とあるのは重量基準である。

実施例１ 厚さ１００μＩのポリエチレンテレフタレートフィルム
からなる透光性基材の片面に下記組成の塗工液を乾燥後
の膜厚が３０μｍとなるようにブレードコーターにより
塗工し８０℃で２０分間の熱処理により乾燥させ本発明
の記録シートを得た。

上記の記録シートをオンデマンド型インクジェット記録
装置くインクジェットカラーイメージプリンター型式１
０−０７００、シャープ社製）に適用し黄、赤、青およ
び黒色の４種のインクを使用しカラー記録をおこなった
。

その結果、記録数分後に触指してもインクが指に付着す
ることがなく本発明の記録シートのインク受容層がすぐ
れたインク吸収性を有することが確認された。

次にカラー記録が施された本発明の記録シートを市販の
ＯＨＰ装置（リコーＯＨＰ　Ｗｉｄｅ、リコー社製）に
セットし、スクリーンに画像を投影したところ鮮明なカ
ラー画像が投影された。又、本発明の記録シートを１０
０枚積層し、その上から６００ｇの荷重をのせて、３０
℃９５％ＲＨ雰囲気で２４時間放置したところ、各シー
ト間のブロッキングは全くみら机なかった。

実施例２ 厚さ１００μｍのポリエチレンテレフタレートフィルム
からなる透光性基材の片面に下記組成の塗工液を乾燥後
の膜厚が８μＩとなるようブレードコーター法により塗
布し、１００℃２分間の熱処理で乾燥し本発明の記録用
得た。

上記の記録シートについて実施例１と同じ手順で評価を
おこなったところ、インク吸収性、ＯＨＰによる投影画
像の鮮明性においてすぐれた特性を有することが認めら
れた。又、ブロッキングについても全く問題な（実用上
十分耐え得るものであることを確認した。

実施例３ 下記組成の塗工液を用いたことを除き、実施例以上の記
録シートについて実施例１と同じ手順で評価をおこなっ
たところ、インク吸収性、ＯＨＰによる投影画像の鮮明
性およびブロッキング性について全く問題がなく実用上
十分耐えうるちのであることを確認した。

比較例１ 高分子量ポリエチレンオキサイドを添加しなかったこと
を除き、実施例１と同様な方法により比較用の記録シー
トを得た。この記録シートに対して実施例１と同様なイ
ンクジェット記録したところ、３０分以上経過してら触
指による指へのインク付着が生じインク受容層のインク
吸収性および乾燥性がきわめて不良であった。

比較例２ 実施例１の塗工液中の高分子量ポリエチレンオキサイド
の代わりにグリセリンを使用した他は、実施例１と同様
な方法により比較用の記録シートを得た。この記録シー
トについて実施例１と同じ手順で評価をおこなったとこ
ろインク吸収性およびＯＨＰの投影画像は良好であった
が、１００枚積層のブロッキング試験において著しいブ
ロッキングを生じ実用上問題を有するものであった。

比較例３ 実施例の塗工液中の高分子量ポリエチレンオキサイドの
代わりに平均分子量３００のポリエチレングリコールを
使用した他は、実施例１と同様な方法により比較用の記
録シートを得た。この記録シートについて実施例１と同
じ手順にて評価をおこなったところ、インク吸収性およ
びＯＨＰの投影画像は良好であったが、上記比較例２と
同様著しいブロッキング現象を生じた。

〈発明の効果〉 本発明は上記のごさき構成であるので、インクジェット
プリンターの水性に対する吸収性、乾燥性がすぐれ、又
、透光性およびブロッキング性においても全く問題のな
いすぐれた透光性記録シートを得ることができる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 透光性基材と、該基材上に設けられたインク受容層とを
   有してなる透光性記録シートに於いて、前記インク受容
   層に平均分子量が５×１０＾４以上の高分子量ポリエチ
   レンオキサイドを含有することを特徴とする記録シート
   。