JPH11308192A - 周波数分割多重信号の生成方法及び生成回路 - Google Patents

周波数分割多重信号の生成方法及び生成回路

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JPH11308192A
JPH11308192A JP10110359A JP11035998A JPH11308192A JP H11308192 A JPH11308192 A JP H11308192A JP 10110359 A JP10110359 A JP 10110359A JP 11035998 A JP11035998 A JP 11035998A JP H11308192 A JPH11308192 A JP H11308192A
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Keiichi Kaneko
敬一 金子
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のOFDM信号を生成するためにIDF
T演算用のIC回路やDSPは高コストであり、また、
IC回路においてはシステムに最適なデバイス選定が困
難であり、DSPにおいては、高速に動作させるのは困
難である。 【解決手段】 分割回路11は入力データAを2ビット
毎にまとめて、全部で9組のデータB1〜B9に分割す
る。時間軸波形生成回路131〜139は、入力された
2ビットデータにより、波形テーブル12の初期アドレ
スを決定する。時間軸波形生成回路131は、波形テー
ブル12の初期アドレスデータをそのまま16個出力す
る。時間軸波形生成回路132は、波形テーブル12の
初期アドレスから1ステップずつアドレスを更新しなが
らデータを読み出し時間軸波形を発生する。他の時間軸
波形生成回路133〜139は、それぞれ第+2〜−4
キャリアを発生する。加算回路14、15はI信号、Q
信号を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は周波数分割多重信号
の生成方法及び生成回路に係り、特に伝送すべき情報を
所定の帯域で伝送するための直交周波数分割多重信号の
生成方法及び生成回路に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル情報を伝送する場合、単一周
波数の搬送波をディジタル情報に基づいて位相変調(P
SK)あるいは直交振幅変調(QAM)するなどの方法
が知られている。位相変調方式は、伝送すべきディジタ
ル情報を搬送波の位相成分に対応させて変化させる変調
方式であり、直交振幅変調方式は搬送波の位相と振幅の
両方を変化させる変調方式である。従来は単一周波数の
搬送波が伝送帯域幅におさまるように変調していた。
【0003】一方、最近では新たな伝送方式として直交
周波数分割多重(OFDM)方式と呼ばれる伝送方式が
提案されている。OFDM方式は、伝送帯域幅内に複数
の直交する搬送波を発生させ、それぞれの搬送波を位相
変調や直交振幅変調する方式である。なお、「搬送波が
直交している」とは、隣接する搬送波のスペクトラムが
当該搬送波の周波数位置で零になることを意味する。
【0004】このOFDM方式は、搬送波当たりの占有
帯域幅が狭くなり変調速度が遅くなる一方、複数の搬送
波に情報を分割して伝送するため総合的な情報の伝送速
度は低下しない。また、変調速度(シンボルレート)が
遅くなるため、マルチパスによる遅延波の干渉領域にガ
ードインターバルなる緩衝時間を設けても、相対的な効
率の低下が少なくて済む。従って、このOFDM方式は
マルチパス環境下での特性に優れ、地上波ディジタル放
送の伝送方式として注目されている。
【0005】ここで、送信側においてOFDM方式の信
号発生には、伝送すべき情報を各搬送波の位相あるいは
振幅成分とみなし、周波数領域から離散フーリエ逆変換
(IDFT)を施して時間領域の信号に変換する。受信
側では離散フーリエ変換(DFT)により時間領域の信
号を周波数領域に戻す処理を行う。近年の半導体技術の
進展によりこれらの信号処理が比較的高速で実現できる
ようになったことも、このOFDM方式が注目されてい
る理由の一つである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の離散フーリエ逆
変換等は、LSI化された大規模なディジタルIC回路
で実現され、あるいは高速ディジタル信号処理プロセッ
サ(DSP)などで演算される。しかしながら、従来の
OFDM信号を生成するために用いる、これらのIC回
路やDSPは高コストである。また、IC回路において
は、汎用性を保つための多くの機能や性能(処理速度や
演算精度など)を含むため、システムに最適なデバイス
選定が困難であり、DSPにおいては、性能的に数種デ
バイスの選択性はあるもののソフトウェア処理のため高
速に動作させるのは困難である。
【0007】本発明は以上の点に鑑みなされたもので、
簡単な回路構成で安価にかつ高速に動作し得る周波数分
割多重信号の生成方法及び生成回路を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の周波数分割多重信号の生成方法は、互いに
異なる周波数の複数の搬送波が周波数分割多重されてお
り、かつ、これら複数の搬送波のそれぞれが、伝送すべ
きディジタル情報を所定のビット毎にまとめたデータに
割り当てられて所定の変調方式により変調されている周
波数分割多重信号を生成して、直交変調器へ出力する周
波数分割多重信号の生成方法であって、所定の変調方式
による信号点配置における各信号点を一巡したときの軌
跡を複数に分割して得られる、信号点を含む各点の同相
軸と直交軸に投影される数値が順次のアドレスに記憶さ
れた波形テーブルに対して、入力された伝送すべきディ
ジタル情報の所定ビット毎の分割データにより初期アド
レスを決定し、そのデータが変調する搬送波で指定され
る所定のステップ間隔で波形テーブルのデータを初期ア
ドレスから巡回的に読み出して当該搬送波の同相信号と
直交信号を生成することを、複数の搬送波のすべてに対
して行い、これにより得られた複数の同相信号同士と複
数の直交信号同士をそれぞれに加算して、周波数分割多
重信号として出力するようにしたものである。
【0009】また、本発明の周波数分割多重信号の生成
回路は、上記の目的を達成するため、伝送すべき入力デ
ィジタル情報を所定のビット毎にm個(mは1以上の正
の整数)に分割して並列出力する分割回路と、位相変調
方式による信号点配置における各信号点を一巡したとき
の軌跡を複数に分割して得られる、信号点を含む各点の
同相軸と直交軸に投影される数値が順次のアドレスに記
憶された波形テーブルと、分割回路から並列に出力され
たm個の分割データを別々に入力信号として受け、その
入力データ値によって波形テーブルの異なる2つの初期
アドレスを決定して所定のアドレス間隔で波形テーブル
の記憶値を所定の個数読み出して第一の出力信号と第二
の出力信号とを生成するm個の時間軸波形生成回路と、
m個の時間軸波形生成回路から出力されるm個の第一の
出力信号同士を加算して同相信号を出力すると共に、m
個の第二の出力信号同士を加算して直交信号を出力する
加算回路とを有する構成としたものである。
【0010】上記の本発明の周波数分割多重信号生成方
法及び生成回路では、波形テーブルに対して、入力され
た伝送すべきディジタル情報の所定ビット毎の分割デー
タにより初期アドレスを決定し、そのデータが変調する
搬送波で指定される所定のステップ間隔で波形テーブル
のデータを初期アドレスから巡回的に読み出して当該搬
送波の同相信号と直交信号を生成することを、複数の搬
送波のすべてに対して行い、これにより得られた複数の
同相信号同士と複数の直交信号同士をそれぞれに加算し
て、周波数分割多重信号として出力するようにしたた
め、回路規模の大きなディジタルIC回路やDSPを用
いることなく、所定ビットのデータで位相変調された各
搬送波が周波数分割多重された信号を生成できる。
【0011】また、本発明の周波数分割多重信号の生成
方法は、上記の目的を達成するため、所定の変調方式に
よる信号点配置における各信号点を一巡したときの軌跡
を複数に分割して得られる、信号点を含む各点の同相軸
と直交軸に投影される数値が順次のアドレスに記憶され
た波形テーブルに対して、入力された伝送すべきディジ
タル情報の所定ビット毎の分割データの一部により初期
アドレスを決定し、かつ、分割データの他の部分によ
り、そのデータが変調する搬送波で指定される所定のス
テップ間隔で波形テーブルのデータを初期アドレスから
巡回的に読み出して縮小して当該搬送波の同相信号と直
交信号を生成することを、複数の搬送波のすべてに対し
て行い、これにより得られた複数の同相信号同士と複数
の直交信号同士をそれぞれに加算して、周波数分割多重
信号として出力することを特徴とする。
【0012】また、本発明の周波数分割多重信号の生成
回路は、上記の目的を達成するため、伝送すべき入力デ
ィジタル情報を所定のビット毎にm個(mは1以上の正
の整数)に分割して並列出力する分割回路と、直交振幅
変調方式による信号点配置における各信号点を含む各点
の同相軸と直交軸に投影される数値が順次のアドレスに
記憶された波形テーブルと、分割回路から並列に出力さ
れたm個の分割データを別々に入力信号として受け、そ
の入力データ値によって波形テーブルの異なる2つの初
期アドレスと縮小率を決定して所定のアドレス間隔で波
形テーブルの記憶値を所定の個数読み出して縮小して第
一の出力信号と第二の出力信号とを生成するm個の時間
軸波形生成回路と、m個の時間軸波形生成回路から出力
されるm個の第一の出力信号同士を加算して同相信号を
出力すると共に、m個の第二の出力信号同士を加算して
直交信号を出力する加算回路とを有する構成としたもの
である。
【0013】本発明の周波数分割多重信号の生成方法及
び生成回路では、信号点を含む各点の同相軸と直交軸に
投影される数値が順次のアドレスに記憶された波形テー
ブルに対して、入力データ値によって波形テーブルの異
なる2つの初期アドレスと縮小率を決定して所定のアド
レス間隔で波形テーブルの記憶値を所定の個数読み出し
て縮小して第一の出力信号と第二の出力信号とを生成
し、複数の第一の出力信号同士を加算して同相信号を出
力すると共に、複数の第二の出力信号同士を加算して直
交信号を出力するようにしたため、回路規模の大きなデ
ィジタルIC回路やDSPを用いることなく、所定ビッ
トのデータで直交振幅変調された各搬送波が周波数分割
多重された信号を生成できる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図面と共に説明する。 図1は本発明になる周波数
分割多重信号生成回路の一実施の形態のブロック図、図
2は本発明になる周波数分割多重信号生成回路を用いた
送信装置の一例の全体構成図を示す。
【0015】まず、図2と共に、送信装置の全体構成に
ついて説明する。図2において、図1のブロック図の構
成の周波数分割多重信号生成回路1は、後述するよう
に、入力された伝送すべきデータを、図示しないMPE
Gエンコーダ等の情報符号化器でディジタル化し、その
ディジタル信号(搬送波の同相信号(I信号)と直交信
号(Q信号))をクロック分周器2から供給されるクロ
ック信号に同期して出力する。クロック信号は情報符号
化器から供給されても構わない。
【0016】出力バッファ3は、周波数分割多重信号生
成回路1からの出力ディジタル信号が不連続で一定速度
でないときに必要である。周波数分割多重信号生成回路
1としては、連続的に一定速度で出力する構成が可能で
あるので、必ずしも出力バッファ3は必要としない。回
路の簡略化のために出力速度を任意にする場合には、出
力バッファ3を備える必要が生じるが、本発明の本旨で
はないので、どちらの構成でもかまわない。それ以降の
回路構成は従来と何ら変わらない(パラメータ、搬送波
の本数などは異なる)。
【0017】すなわち、中間周波数発振器6からの中間
周波数(例えば、10.7MHz)を分周して得られた
クロック分周器2からのクロックに基づいて、出力バッ
ファ3より連続的に読み出されたI信号とQ信号は、D
/A変換器・低域フィルタ(LPF)4に供給され、こ
こでクロック分周器2からのクロックをサンプリングク
ロックとしてアナログ信号に変換された後、LPFによ
り必要な周波数帯域に成分のI信号とQ信号とが通過さ
れて直交変調器5へそれぞれ供給される。
【0018】直交変調器5は中間周波数発振器6よりの
中間周波数を第1の搬送波とし、かつ、この中間周波数
を90°シフタ7により90°シフトした中間周波数を
第2の搬送波として、それぞれD/A変換器・LPF4
より入力されたI信号とQ信号で直交振幅変調して複数
の搬送波が周波数分割多重されてなるOFDM信号を生
成する。直交変調器5より取り出されたOFDM信号
は、周波数変換器8により所定の送信周波数帯のRF信
号に周波数変換された後、送信部9で電力増幅等の送信
処理を受けて図示しないアンテナより放射される。
【0019】次に、上記の周波数分割多重信号生成回路
1について説明する。図1に示すように、周波数分割多
重信号生成回路1は、所定ビット単位で入力される伝送
すべき入力データAを所定の2ビット毎にまとめて、全
部で9組のデータB1〜B9に分割して並列出力する分
割回路11と、アドレス指定により読み出すことのでき
る前述の波形テーブル12と、分割回路11の出力デー
タB1〜B9のうちn番目(nは1〜9のうちのいずれ
か一の整数値)のデータBnを入力信号として受け、そ
の入力信号Bnによって初期アドレスを決定して所定の
アドレス間隔で波形テーブル12のディジタルデータを
16個読み出して第一の出力I信号Inと第二の出力Q
信号Qnとを生成する時間軸波形生成回路13nと、時
間軸波形生成回路13nの出力I信号及びQ信号を加算
する加算回路14及び15とより構成される。また、そ
れぞれの回路はクロック信号により同期して動作する。
【0020】次に、上記の波形テーブル12について説
明する。ここでは、システム例として直交関係を保った
9本の搬送波で情報を伝達する周波数分割多重信号を生
成するものとする。それぞれの搬送波はQPSK変調
し、すなわち1本の搬送波で2ビットの情報を伝達す
る。1シンボルでは18(=2×9)ビットの情報が伝
達できる。これは、2倍オーバーサンプリングを利用
し、信号処理としては16ポイントのIDFT演算に相
当する。上記の9本の搬送波のうち中心の搬送波を第0
キャリアと呼び、残りの8本の搬送波のうち中心搬送波
に対して高周波数側の4本の搬送波を正の周波数方向
(周波数が高い方向)へ順次第+1、+2、+3、+4
キャリアと呼び、中心搬送波に対して低周波数側の4本
の搬送波を負の周波数方向(周波数が低い方向)へ順次
第−1、−2、−3、−4キャリアと呼ぶことにする。
【0021】初めに、伝送すべきディジタル情報は、1
8ビット単位で入力し、2ビット毎に各キャリアに割り
振る。QPSKの信号点配置は、図3に示すように、I
−Q信号平面上、(0,0)、(0,1)、(1,1)
及び(1,0)の4つの信号点で表わされる。この図3
に示す信号点配置の信号点(0,0)を起点として左ま
わりに1回転したとき、一周の軌跡を図4(b)に示す
ように、16分割した各点のI軸(同相軸)とQ軸(直
交軸)に投影される数値により、図4(a)に示すよう
なアドレスと値の関係の波形テーブル12を構成する。
この波形テーブル12は例えばリード・オンリ・メモリ
(ROM)に、図4(a)に示すようなデータが記憶さ
れた構成である。
【0022】この実施の形態では、この波形テーブル1
2を用いて各キャリアの同相信号(I信号)と直交信号
(Q信号)を生成する。すなわち、すべてのキャリアに
おいて、上記の波形テーブルを読み出す初期アドレス
は、図5に示す通り、伝送情報が(0,0)のとき、I
信号はアドレス4のデータを初期アドレスとし、Q信号
はアドレス0のデータを初期アドレスとする。伝送情報
が(0,1)のときは、I信号はアドレス8のデータを
初期アドレスとし、Q信号はアドレス4のデータを初期
アドレスとする。伝送情報が(1,1)のときは、I信
号はアドレス12のデータを初期アドレスとし、Q信号
はアドレス8のデータを初期アドレスとする。更に、伝
送情報が(1,0)のとき、I信号はアドレス16のデ
ータを初期アドレスとし、Q信号はアドレス12のデー
タを初期アドレスとする。
【0023】第0キャリアの発生方法は、初期アドレス
から読み出したデータをI信号、Q信号共に各16個並
べることにより達成される(同一データが16個ず
つ)。図6(A)は信号点(0,0)を伝送する場合の
第0キャリアI信号と第0キャリアQ信号を示す。第+
1キャリアの発生方法は、I信号、Q信号共に1ステッ
プずつアドレスを更新しながらデータを各16回読み出
す。従って、信号点(0,0)を伝送する場合は、図6
(B)に示すように、第+1キャリアI信号と第+1キ
ャリアQ信号が得られる。
【0024】第+2キャリアの発生方法は、I信号、Q
信号共に2ステップずつアドレスを更新しながらデータ
を各16回読み出す。その際I信号については図5のア
ドレス4(すなわち、(0,0)時I信号初期アドレ
ス)からアドレス19の間の、図4(a)に示したコサ
インテーブルで巡回的にアドレス更新し、Q信号につい
ては図5のアドレス0(すなわち、(0,0)時Q信号
初期アドレス)からアドレス15の間の、図4(a)に
示したサインテーブルで巡回的にアドレス更新しながら
データを各16回読み出す。これにより、信号点(0,
0)を伝送する場合は、図6(C)に示すように、第+
2キャリアI信号と第+2キャリアQ信号が得られる。
【0025】第+3キャリア以降も同様で、第+3キャ
リアは3ステップずつ、第+4キャリアは4ステップず
つ、第−4キャリアは12ステップずつ波形テーブル
(コサインテーブル、サインテーブル)のアドレスを巡
回的に更新しながらデータを各16回読み出す。これに
より、信号点(0,0)を伝送する場合は、図7
(A)、(B)及び(C)に示すようなI信号とQ信号
を発生できる。また、第−3キャリアは13ステップず
つ、第−2キャリアは14ステップずつ、第−1キャリ
アは15ステップずつ波形テーブル(コサインテーブ
ル、サインテーブル)のアドレスを巡回的に更新しなが
らデータを各16回読み出す。これにより、信号点
(0,0)を伝送する場合は、図8(A)、(B)及び
(C)に示すようなI信号とQ信号を発生できる。
【0026】ここで、第−1キャリアについて15ステ
ップずつアドレスを更新することは逆方向に1ステップ
ずつアドレスを減らすことと同等なので、どちらの方法
でアドレスを指定してもよい。他の負のキャリアについ
ても同様である。一例として、すべてのキャリアが信号
点(0,0)を伝送する場合のI信号とQ信号の各キャ
リア波形を図6〜図8に示したが、これらの波形はその
まま時間軸波形である。
【0027】再び図1に戻って説明するに、分割回路1
1は伝送すべき入力データA(ディジタル情報)が所定
の時間間隔(シンボル時間)で18ビット単位で入力さ
れ、これを2ビット毎にまとめて、全部で9組のデータ
B1〜B9に分割して時間軸波形生成回路部13に並列
出力する。時間軸波形生成回路部13は、9つの時間軸
波形生成回路131〜139が並列に配置された構成と
されており、入力した2ビットデータにより、波形テー
ブル12の初期アドレスを決定する(既述した通り)。
【0028】ここで、9つの時間軸波形生成回路131
〜139のうち、1番目の時間軸波形生成回路131は
第0キャリア時間軸波形生成回路であり、既述の通り、
波形テーブル12の初期アドレスデータをそのまま16
個出力する。2番目の時間軸波形生成回路132は第+
1キャリア時間軸波形生成回路であり、既述の通り、波
形テーブル12の初期アドレスから1ステップずつアド
レスを更新しながらデータを読み出し時間軸波形を発生
する。他の時間軸波形生成回路133、134、13
5、136、137、138及び139は、それぞれ第
+2、+3、+4、−1、−2、−3及び−4キャリア
を発生する時間軸波形生成回路である。
【0029】加算回路14は、全部で9つの時間軸波形
生成回路131〜139から、それぞれ並列に出力され
るI信号I1〜I9とQ信号Q1〜Q9のうち、I信号
I1〜I9を加算して、最終的なI信号として出力す
る。同様に、加算回路15は時間軸波形生成回路131
〜139から出力されたQ信号Q1〜Q9を加算して、
最終的なQ信号として出力する。このような回路構成に
より本発明の実施の形態が具現化できる。
【0030】このように、この実施の形態によれば、デ
ィジタルIC回路やDSPに比べて低コストの記憶装置
である波形テーブル12を用いて周波数分割多重信号を
生成することができ、また、波形テーブル12はIC回
路のような汎用性を保つための多くの機能や性能(処理
速度や演算精度など)は含まないので、システムに最適
なデバイス選定が容易であり、更に、波形テーブル12
のアドレスを制御する時間軸波形生成回路部13はハー
ドウェア回路で構成されているので、ソフトウェア処理
をするDSPに比べて高速に動作させることができる。
【0031】次に、本発明の他の実施の形態として、振
幅位相変調である16QAMで変調された複数のキャリ
アからなるOFDM信号を生成する例について説明す
る。図9は16QAMの信号点配置を示す。この変調方
式では各キャリア当たり4ビットの情報を伝送できるた
め、分割回路11は36ビットの入力データを取り込
み、4ビット毎まとめて9組のデータに分割して、各時
間軸波形生成回路131〜139のうち対応する時間軸
波形生成回路に出力する。
【0032】時間軸波形生成回路131〜139は、第
1の実施の形態と同様に、入力された分割データに応じ
て、波形テーブル12の初期アドレスから所定のアドレ
ス間隔でアドレスを更新しながらデータを読み出し時間
軸波形を発生する(データを縮小する)。図9の信号点
配置から解るように初期アドレスは12種類のうちのい
ずれかを選択することが解る。
【0033】また、図9の信号点配置における信号点a
をそのまま波形テーブル12を読み出した値に対応させ
る場合(このベクトルの大きさを1としたとき:1
倍)、縮小率は2種類で下記の数値である。すなわち、
図9の信号点bでは、0.745倍で縮小し、図9の信
号点cでは、0.333倍で縮小する。このようにし
て、この実施の形態では、時間軸波形生成回路131〜
139の入力データ値によって、波形テーブル12の異
なる2つの初期アドレスと縮小率を決定して所定のアド
レス間隔で波形テーブル12の記憶値を所定の個数読み
出して縮小して第一の出力信号と第二の出力信号とを生
成することができ、該当するキャリアに位相情報と振幅
情報を乗せることができる。
【0034】なお、本発明は以上の実施の形態に限定さ
れるものでは無く、波形テーブルは実施の形態のような
一つでなく、複数具備することも可能である。例えば、
I信号生成用の波形テーブルとQ信号生成用の波形テー
ブルをそれぞれ具備する。この場合、時間的に並列に波
形データを読み出すことができて回路の高速化が図れ
る。さらに、各々の時間軸波形生成回路毎に波形テーブ
ルを具備してもかまわない。この場合、一層の高速化が
図れることは勿論である。
【0035】また、波形テーブルの代わりに、予め変調
方式に対応した複数の時間軸データ列を用意しておいて
もよい。この場合、時間軸波形生成回路は入力データに
より予め決められた時間軸データ列を選択し出力すれば
よい。また、アドレス更新のステップ間隔を任意に取る
ことによりOFDM方式では一般的な技術であるキャリ
アホールを設けることも容易である。
【0036】また、ガードインターバルの挿入について
も容易に達成できる。すなわち、決定された初期アドレ
スより以前のデータを一つまたは2つ以上読み出し、一
つであれば合計17個のデータで、2つであれば合計1
8個のデータで時間軸波形(I信号とQ信号)を形成す
ればよい。ここで初期アドレスより以前のデータを読み
出す場合、所定のステップ間隔で読み出すことは言うま
でもない。ガードインターバルの他の例として最後に読
み出したデータの次のデータ(所望のステップ間隔)を
読み出して最後に付けても構わない。
【0037】さらに、QPSK及び16QAM以外の他
の変調方式、例えば差動QPSK、OQPSK、π/4
シフトQPSKや、さらに多値のQAM変調などにも対
応できることは勿論である。また、更に同期信号(パイ
ロット信号)の挿入や、基準信号の挿入などにも応用で
き、これらの信号も本発明の直交周波数分割多重信号の
生成方法で実現できる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明方法によれ
ば、波形テーブルを用いることで、回路規模の大きなデ
ィジタルIC回路やDSPを用いることなく、所定ビッ
トのデータで変調された各搬送波が周波数分割多重され
た信号を生成でき、回路規模が小さく簡単な構成で、さ
らに処理速度が高い周波数分割多重信号の生成ができ
る。
【0039】また、本発明回路によれば、システムのパ
ラメータ(搬送波の本数や変調方式)に最適な構成で、
回路規模の小さい装置が実現でき、また、システムに最
適な仕様で安価に実現できる。また、プロセッサなどよ
りもはるかに高速な処理動作が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生成回路の一実施の形態のブロック図
である。
【図2】本発明の生成回路を用いた送信装置の一例の全
体構成図である。
【図3】QPSKの信号点配置図である。
【図4】図1中の波形テーブルと波形テーブルの数値を
構成する例の説明図である。
【図5】QPSKのI信号、Q信号の初期アドレスと波
形テーブルとの関係を説明する図である。
【図6】第0キャリアから第+2キャリアまでのI信
号、Q信号である。
【図7】第+3キャリア、第+4キャリア、第−4キャ
リアのI信号、Q信号である。
【図8】第−3キャリアから第−1キャリアまでのI信
号、Q信号である。
【図9】16QAMの信号点配置図である。
【符号の説明】
1 周波数分割多重信号生成回路 2 クロック分周器 3 出力バッファ 4 D/A変換器・LPF 5 直交変調器 6 中間周波数発振器(10.7MHz) 7 90°シフタ 11 分割回路 12 波形テーブル 13 時間軸波形生成回路部 14、15 加算回路 131 第0キャリア時間軸波形生成回路 132 第+1キャリア時間軸波形生成回路 139 第−4キャリア時間軸波形生成回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに異なる周波数の複数の搬送波が周
    波数分割多重されており、かつ、これら複数の搬送波の
    それぞれが、伝送すべきディジタル情報を所定のビット
    毎にまとめたデータに割り当てられて所定の変調方式に
    より変調されている周波数分割多重信号を生成して、直
    交変調器へ出力する周波数分割多重信号の生成方法であ
    って、 前記所定の変調方式による信号点配置における各信号点
    を一巡したときの軌跡を複数に分割して得られる、前記
    信号点を含む各点の同相軸と直交軸に投影される数値が
    順次のアドレスに記憶された波形テーブルに対して、入
    力された前記伝送すべきディジタル情報の前記所定ビッ
    ト毎の分割データにより初期アドレスを決定し、そのデ
    ータが変調する搬送波で指定される所定のステップ間隔
    で前記波形テーブルのデータを前記初期アドレスから巡
    回的に読み出して当該搬送波の同相信号と直交信号を生
    成することを、前記複数の搬送波のすべてに対して行
    い、これにより得られた複数の同相信号同士と複数の直
    交信号同士をそれぞれに加算して、前記周波数分割多重
    信号として出力することを特徴とする周波数分割多重信
    号の生成方法。
  2. 【請求項2】 互いに異なる周波数の複数の搬送波が周
    波数分割多重されており、かつ、これら複数の搬送波の
    それぞれが、伝送すべきディジタル情報を所定のビット
    毎にまとめたデータに割り当てられて所定の変調方式に
    より変調されている周波数分割多重信号を生成して、直
    交変調器へ出力する周波数分割多重信号の生成方法であ
    って、 前記所定の変調方式による信号点配置における各信号点
    を含む各点の同相軸と直交軸に投影される数値が順次の
    アドレスに記憶された波形テーブルに対して、入力され
    た前記伝送すべきディジタル情報の前記所定ビット毎の
    分割データの一部により初期アドレスを決定し、かつ、
    前記分割データの他の部分により、そのデータが変調す
    る搬送波で指定される所定のステップ間隔で前記波形テ
    ーブルのデータを前記初期アドレスから巡回的に読み出
    して縮小して当該搬送波の同相信号と直交信号を生成す
    ることを、前記複数の搬送波のすべてに対して行い、こ
    れにより得られた複数の同相信号同士と複数の直交信号
    同士をそれぞれに加算して、前記周波数分割多重信号と
    して出力することを特徴とする周波数分割多重信号の生
    成方法。
  3. 【請求項3】 伝送すべき入力ディジタル情報を所定の
    ビット毎にm個(mは1以上の正の整数)に分割して並
    列出力する分割回路と、 位相変調方式による信号点配置における各信号点を一巡
    したときの軌跡を複数に分割して得られる、前記信号点
    を含む各点の同相軸と直交軸に投影される数値が順次の
    アドレスに記憶された波形テーブルと、 前記分割回路から並列に出力されたm個の分割データを
    別々に入力信号として受け、その入力データ値によって
    前記波形テーブルの異なる2つの初期アドレスを決定し
    て所定のアドレス間隔で前記波形テーブルの記憶値を所
    定の個数読み出して第一の出力信号と第二の出力信号と
    を生成するm個の時間軸波形生成回路と、 前記m個の時間軸波形生成回路から出力される前記m個
    の第一の出力信号同士を加算して同相信号を出力すると
    共に、前記m個の第二の出力信号同士を加算して直交信
    号を出力する加算回路とを有することを特徴とする位相
    変調用の周波数分割多重信号の生成回路。
  4. 【請求項4】 伝送すべき入力ディジタル情報を所定の
    ビット毎にm個(mは1以上の正の整数)に分割して並
    列出力する分割回路と、 直交振幅変調方式による信号点配置における各信号点を
    含む各点の同相軸と直交軸に投影される数値が順次のア
    ドレスに記憶された波形テーブルと、 前記分割回路から並列に出力されたm個の分割データを
    別々に入力信号として受け、その入力データ値によって
    前記波形テーブルの異なる2つの初期アドレスと縮小率
    を決定して所定のアドレス間隔で前記波形テーブルの記
    憶値を所定の個数読み出して縮小して第一の出力信号と
    第二の出力信号とを生成するm個の時間軸波形生成回路
    と、 前記m個の時間軸波形生成回路から出力される前記m個
    の第一の出力信号同士を加算して同相信号を出力すると
    共に、前記m個の第二の出力信号同士を加算して直交信
    号を出力する加算回路とを有することを特徴とする直交
    振幅変調用の周波数分割多重信号の生成回路。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003047133A1 (fr) * 2001-11-30 2003-06-05 Hayami Matsunaga Appareil de modulation/demodulation faisant appel a une matrice et a une anti-matrice

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003047133A1 (fr) * 2001-11-30 2003-06-05 Hayami Matsunaga Appareil de modulation/demodulation faisant appel a une matrice et a une anti-matrice
US7408997B2 (en) 2001-11-30 2008-08-05 W.T. Device Company, Inc. Modulation/demodulation apparatus using matrix and anti-matrix

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