JPH11305481A - 電子写真用トナー組成物 - Google Patents
電子写真用トナー組成物Info
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- JPH11305481A JPH11305481A JP7982398A JP7982398A JPH11305481A JP H11305481 A JPH11305481 A JP H11305481A JP 7982398 A JP7982398 A JP 7982398A JP 7982398 A JP7982398 A JP 7982398A JP H11305481 A JPH11305481 A JP H11305481A
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Abstract
グ性のいずれも良好でかつ、帯電の耐環境安定性が良好
な電子写真用トナー組成物を提供する。 【解決手段】 少なくとも1種のジオール、ジカルボン
酸、3価以上の多価アルコールから重縮合した、特定範
囲内のガラス転移点及び水酸基価を有する高分子化用ポ
リエステル樹脂と、少なくとも1種のジオール、ジカル
ボン酸、モノカルボン酸から重縮合した、特定範囲のガ
ラス転移点,水酸基価及び重量平均分子量を有する線状
低分子量ポリエステル樹脂との混合物とジイソシアネー
ト化合物を反応させたウレタン変成ポリエステル樹脂を
主成分とする電子写真用トナー組成物。
Description
組成物に関し、より詳しくはウレタン変性ポリエステル
樹脂を主成分とする電子写真用トナー組成物に関する。
い、電子写真法を応用した複写機やレーザープリンター
の需要は急速に増加しており、それらの性能に対する要
求に高度化してきた。特に、地球温暖化が問題となって
きており、その原因となる二酸化炭素の排出量を制限す
る動きが活発化してきた。複写機や、プリンターも例外
ではなく省エネルギー化の要請が高まってきた。あるい
は安全性の向上の見地から、より低い温度での定着処理
を可能とすることが強く要請されており、また、トナー
も低温定着性の優れたものが求められている。
は、溶融時のトナーの粘度を低下させて定着基材との接
着面積を大きくする必要があり、そのため従来は使用す
るトナーバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)を低下さ
せ、あるいは分子量を小さくしていた。しかしながらこ
のような方法では次のような不都合を生じる。即ち、ト
ナーは使用時あるいは貯蔵時に粉体として安定して存在
すること、即ち耐ブロッキング性に優れていることが必
要である。しかしながら一般的にはガラス転移点の低い
樹脂はこの耐ブロッキング性が不良である。また熱ロー
ル定着方式においては、定着時に熱ロールと溶融状態の
トナーとが直接触れるため、熱ロール上に移行したトナ
ーが次に送られてくる転写紙等を汚す、いわゆるオフセ
ット現象が生じやすい。一般的に樹脂の分子量が小さい
場合にはこの傾向が顕著である。
て、特開平4−211272号には、特定の数平均分子
量,ガラス転移点,水酸基価を有する高分子化用ポリエ
ステルと、特定の数平均分子量,ガラス転移点,水酸基
価を有する低分子量ポリエステルを特定量混合したもの
とジイソシアネートとの反応生成物を主成分とするトナ
ー組成物が提案されている。一般的に、ポリエステル樹
脂は、トナー用によく用いられているスチレンアクリル
系樹脂に比べ、一般的に吸湿性が高いため温度や湿度に
より帯電量の変化を受けやすいことが知られており、酸
価や水酸基価が高い場合はより顕著である。しかしなが
ら、低温定着性を改善する目的で低分子量ポリエステル
樹脂の分子量を小さくすると酸価が大きくなり、吸湿の
影響を受けやすくなり帯電量が不安定になる問題点があ
った。
定着性、耐オフセット性、耐ブロッキング性のいずれも
良好でかつ、帯電の耐環境安定性が良好な電子写真用ト
ナー組成物を提供することにある。
課題を解決するために鋭意検討した結果、それぞれ特定
の成分からなる特定範囲内のガラス転移点及び水酸基価
を有する高分子化用ポリエステル樹脂と、それぞれ特定
の成分からなる特定範囲のガラス転移点及び水酸基価を
有する線状低分子量ポリエステル樹脂からなる混合物と
ジイソシアネート化合物との反応物であるウレタン変性
ポリエステルを主成分とする電子写真用トナー組成物を
用いることにより、低温定着性、耐オフセット性、耐ブ
ロッキング性のいずれも優れかつ、帯電の耐環境安定性
が良好な電子写真用トナー組成物が得られることを見い
出し、本発明を完成した。
り、水酸基価が30〜80KOHmg/gであり、且つ少なく
とも1種のジオールと少なくとも1種のジカルボン酸
と、全原料モノマーを基準にして0.5〜20モル%の
量の少なくとも1種の三価以上の多価アルコール成分を
用いて重縮合した高分子化用ポリエステル樹脂(A)を1
0〜60重量%、及び、ガラス転移点が40〜70℃で
あり、水酸基価5KOHmg以下で、かつ少なくとも1種の
ジオールと少なくとも1種のジカルボン酸と少なくとも
1種のモノカルボン酸を用いて重縮合した重量平均分子
量が2500〜7000である線状低分子量ポリエステ
ル樹脂(B)を90〜40重量%からなる混合物と、高
分子化用ポリエステル樹脂(A)と線状低分子量ポリエ
ステル樹脂(B)の合計の水酸基1当量あたり0.1〜
0.6モルのジイソシアネート化合物との反応組成物で
あるウレタン変成ポリエステル樹脂(C)を主成分とし
電子写真用トナー組成物を見出した。ウレタン変性ポリ
エステル樹脂(C)には0.1〜25%のゲル分を含有
しても良く、電子写真用トナー組成物にはポリオレフィ
ンワックスを0.1〜10wt%を含有しても良い。
テル樹脂(A)とは、少なくとも一種のジオールと少な
くとも一種のジカルボン酸と少なくとも一種の三価以上
の高価アルコールとの重縮合によって得られた樹脂であ
る。ここで言うジオールとしては、例えば、エチレング
リコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレン
グリコール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレング
リコール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、水添ビスフェノールA、
ビスフェノールA・エチレンオキサイド付加物、ビスフ
ェノールA・プロピレンオキサイド付加物などを例示す
ることができる。
例えば、マロン酸、コハク酸、グルタミン酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ヘキサヒドロ無水フタ
ル酸などの脂肪族二塩基酸、マレイン酸、無水マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、などの脂肪
族飽和二塩基酸、及び無水フタル酸、フタル酸、テレフ
タル酸、イソフタル酸、などの芳香族二塩基酸及びこれ
らの低級アルキルエステルなどを例示することができ
る。
ル成分としては、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールエタンなどを例示することができ
る。三価以上の多価アルコール成分の使用割合は、全原
料モノマーを基準にして0.5〜20モル%となる量で
ある。三価以上の多価アルコール成分の使用量が0.5
モル%未満では、高分子化が困難となるため耐オフセッ
ト性が不十分となり、逆に20モル%を超えるとゲル化
する傾向が強くなるため好ましくない。
水酸基価は、30〜80KOHmg/gが好ましい。30KOHmg
/g以下ではジイソシアネートとの反応量が少なくなり、
高分子化出来にくく、耐オフセット性が低下するので好
ましくない。80KOHmg/gより大きい場合では分子量が
低すぎるため高分子化出来にくく、耐オフセット性が低
下するので好ましくない。
ガラス転移点は40〜70℃であり、45〜60℃であ
ればさらに好ましい。ガラス転移点が40℃未満ではト
ナーの耐ブロッキング性が悪化するので好ましくなく、
70℃を超えるとトナーの定着性が悪化するので好まし
くない。特にガラス転移点を上げるために、ジオールと
してビスフェノールA・エチレンオキサイド付加物また
はビスフェノールA・プロピレンオキサイド付加物を主
体として用いることが好ましい。
は、少なくとも1種のジオールと少なくとも1種のジカ
ルボン酸と少なくとも一種ののモノカルボン酸を用いて
調整された線状ポリエステル樹脂であり、ジオールとジ
カルボン酸は上記のポリエステル樹脂(A)に示したも
のを使用することができる。
酸、ナフタレンカルボン酸、サリチル酸、4−メチル安
息香酸、3−メチル安息香酸といった芳香族モノカルボ
ン酸や、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸、ドデカン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の脂
肪族モノカルボン酸のことである。しかしながら脂肪族
モノカルボン酸を用いることが出来るが、脂肪族モノカ
ルボン酸を用いるとガラス転移転が低くなる傾向がある
ため、芳香族モノカルボン酸を用いる方が好ましい。モ
ノカルボン酸の使用量は、全モノマーに対して2〜30
モルが好ましい。2モル以下では帯電の環境依存を抑制
する効果が少なく、30モル以上ではモノカルボン酸は
高分子化を阻害する作用があるため分子量が小さくなり
すぎ好ましくない。
は、水酸基価が5KOHmg/g以下であることが好ましい。
水酸基価が5KOHmg/gを超えると、ポリエステル樹脂
(A)の高分子化を妨げ、高温オフセット性を悪化させ
るので好ましくない。
高分子化用ポリエステル樹脂(A)と線状低分子ポリエ
ステル樹脂(B)の含有比率は、重量比で(A):(B)
が10:60〜90:40でありることが好ましい。高
分子化用ポリエステル樹脂(A)の含有比率が全体の1
0重量%未満では、得られるトナーの耐オフセット性が
低下するので好ましくなく、また線状低分子ポリエステ
ル樹脂(B)の含有比率が全体の40重量%未満では定
着が悪化するので好ましくない。
重縮合、溶液重縮合が用いられ、ジカルボン酸と多価ア
ルコール(ジオール及び三官能アルコール)との使用の
割合は通常、前者のカルボキシル基に対する後者の水酸
基の割合で0.7〜1.4であることが一般的である。
は、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を
例示することができる。
ポリエステル樹脂(A)と線状低分子ポリエステル樹脂
(B)の合計の水酸基1当量あたり0.1〜0.6モル
(イソシアネート基として0.2〜1.2当量)であ
り、特に0.2〜0.5モル(イソシアネート基として
0.4〜1.0当量)が好ましい。ジイソシアネートの
使用量が0.1モル未満の場合にはトナーの耐オフセッ
ト性が低下するので好ましくない。又、0.6モルを超
えると反応すべき水酸基が不足して未反応のイソシアネ
ート基が残り、逆に高分子化しずらくなるので好ましく
ない。
低分子ポリエステル樹脂(B)の混合物とジイソシアネ
ートとを反応させた、ウレタン変成ポリエステル樹脂
(C)は溶液法やバルク法等で製造でき、例えば以下の
ような方法で製造できる。即ち、ポリエステル樹脂
(A)とポリエステル樹脂(B)との混合物を二軸押出機
に一定スピードで投入し、同時にジイソシアネートも一
定速度で注入し、分散混合しながら100〜200℃で反応さ
せる。
も一般的な方法としては、例えば上記ウレタン変性ポリ
エステル樹脂を約0.5〜5mmの粒径に粉砕したものと、カ
ーボンブラック、着色剤、ポリオレフィンワックス及び
荷電調整剤、さらに必要であれば、アクリル樹脂、スチ
レン樹脂、エポキシ樹脂、マレイン化ロジン、石油樹脂
を加えて、ヘンシルミキサー等で混合した後、ニーダー
等で温度100〜150℃で溶融混練し、得られる塊を粉砕、
分級して粒径5〜15μmの粒子として得る方法が挙げられ
る。このようにして得られた電子写真用トナー組成物は
低熱量かつ高速複写に対し極めて優れたものである。
る。尚、ここで用いられている「部」は、特に断わらな
い限り重量部である。 製造例A1〜A4及び製造例B1〜B5 製造例A1〜A4は高分子化用ポリエステル樹脂
(A)、及びB1〜B5は線状低分子ポリエステル樹脂
(B)の製造例である。5リットルの4口フラスコに、
還流冷却器、水分離装置、窒素ガス導入管、温度計及び
攪拌装置を取り付け、それぞれ表1及び表2に示した種
類及び量(モル比)のジカルボン酸、ジオール、三官能
アルコール、及びモノカルボン酸を仕込み、フラスコ内
に窒素を導入しながら、180〜240℃で脱水縮合を行っ
た。反応生成物の酸価及び水酸基価が所定の値に達した
ところで反応生成物をフラスコより抜きだし、冷却・粉
砕して、高分子化用ポリエステル樹脂(A)A1〜A4
及び線状低分子ポリエステル樹脂(B)B1〜B5を得
た。高分子化用ポリエステル樹脂(A)の製造例及び物
性値を、それぞれ表1に、線状低分子ポリエステル樹脂
(B)については、表2に示した。
表5に示した。まず、高分子化用ポリエステル樹脂
(A)及び線上低分子ポリエステル樹脂(B)を表5に示
した比率で混合した。これを二軸混練器(栗本鉄工所
製, KEX-40)に10kg/hrで供給し、同時にジイソシアネ
ートを表3に示した流量で供給して混練押出反応を行っ
た。得られたものを冷却し、表3に示した性質を有する
ウレタン変性ポリエステル樹脂C1〜C5を得た。
用いて粒径0.5〜20mmに粗粉砕した後、ウレタン変成ポ
リエステル樹脂粗粒子100部とカーボンブラック(CABOT
社製Regal 330R)6部、帯電調整剤(オリエント化学製 S3
4)1部、ポリプロピレンワックス(三井化学製 NP505)1.5
部を配合し、ヘンシルミキサーにて分散混合し、二軸混
練機で混練し、塊状のトナー組成物を得た。
本ニューマチック社製、1式ミル)にて微粉砕し、次い
で分級して平均粒径約8μm(5μm以下約3重量%, 15μ
m以上約2重量%)のトナー粒子を得た。ここに流動化剤
(日本アエロジル R972)を0.5wt%を添加しトナーとし
た。このトナーを4部を、フェライトキャリア(日本鉄
粉製 F150)96部と混合し、現像剤とした。
て紙上にトナー像を転写し、転写された紙上のトナーを
市販の複写機(シャープ(株)製 SF8400A)の定着部
を改造して、定着試験を行った。熱ロールのスピードは
190mm/secに設定して実験を行った。低温オフセットが
発生せず定着している下限の温度を、定着下限温度とし
た。また、高温オフセットの発生した温度を、オフセッ
ト発生温度とした。帯電量環境依存性は、高温高湿条件
(40℃,80RH%)での帯電量と、低温低湿条件
(10℃,10RH%)での帯電量を比較し、それらの
差の大きいものを×、小さいものを○とした。これらの
評価結果を表4に示した。
4に示した。
温定着性、耐オフセット性、耐ブロッキング性のいずれ
も良好でかつ、帯電の耐環境安定性が良好である。
Claims (3)
- 【請求項1】ガラス転移点が10〜60℃であり、水酸
基価が30〜80KOHmg/gであり、且つ少なくとも1種
のジオールと少なくとも1種のジカルボン酸と、全原料
モノマーを基準にして0.5〜20モル%の量の少なく
とも1種の三価以上の多価アルコール成分を用いて重縮
合した高分子化用ポリエステル樹脂(A)を10〜60重
量%、及び、ガラス転移点が40〜70℃であり、水酸
基価5KOHmg以下で、かつ少なくとも1種のジオールと
少なくとも1種のジカルボン酸と少なくとも1種のモノ
カルボン酸を用いて重縮合した重量平均分子量が250
0〜7000である線状低分子量ポリエステル樹脂
(B)を90〜40重量%からなる混合物と、高分子化
用ポリエステル樹脂(A)と線状低分子量ポリエステル
樹脂(B)の合計の水酸基1当量あたり0.1〜0.6
モルのジイソシアネート化合物との反応組成物であるウ
レタン変性ポリエステル樹脂(C)を主成分とする電子
写真用トナー組成物。 - 【請求項2】ウレタン変性ポリエステル樹脂に0.1〜
25%のゲル分を含有することを特徴とする、請求項1
記載の電子写真用トナー組成物。 - 【請求項3】ポリオレフィンワックスを0.1〜10wt
%を含むことを特徴とする請求項1または2記載の電子
写真用トナー組成物。
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JP30469297 | 1997-11-06 | ||
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ID=26420823
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