JPH11304750A - 検出器及びセンサの制御方法 - Google Patents

検出器及びセンサの制御方法

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JPH11304750A
JPH11304750A JP10124209A JP12420998A JPH11304750A JP H11304750 A JPH11304750 A JP H11304750A JP 10124209 A JP10124209 A JP 10124209A JP 12420998 A JP12420998 A JP 12420998A JP H11304750 A JPH11304750 A JP H11304750A
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光芳 服部
猛彦 ▲斉▼木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期に渡って安定して使用することができる
検出器及びセンサの制御方法を提供する。 【解決手段】 制御回路50は、ヒータ38側へ通電を
開始する際に、100°C以下の低温でセンサ20を加
熱し、センサ20の副電極26に吸着された水分を徐々
に揮発させ、副電極26の気孔から水分を発散させた後
に、約550°Cの高温(センサの定常使用温度)まで
センサ20を加熱する。即ち、副電極26に熱衝撃を与
え、気孔を破壊することがないため、炭酸ガス濃度の検
出精度が劣化し難いと共に、寿命を長くすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ヒータを備える
センサと、該センサ及びヒータへの通電を制御する制御
回路からなる検出器及びヒータを備えるセンサの制御方
法に関し、特に、炭酸ガス、NOX 、SOX 等を測定す
るための副電極構造のセンサを備える検出器及び該セン
サの制御方法に関するものである
【0002】
【従来の技術】炭酸ガス、NOX 、SOX 濃度を測定す
る際には、副電極構造の固体電解質型センサが用いられ
る。係る副電極構造のセンサは、イオン伝導体を挟んで
2個の電極を設け、一方の電極上に副電極を配設したセ
ンサ素子と、該センサ素子をイオン伝導可能な400°
C〜600°Cまで加熱するためのヒータとからなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、係る副電極構
造のセンサは、継続してガス濃度を測定している限り性
能が安定しているが、間欠的に使用すると特性が変化し
易く、また、寿命が短いという問題点があった。
【0004】この原因を本発明者が研究したところ、相
対的に湿度の高い雰囲気下で該センサによるガス濃度の
検出及び検出の停止を繰り返した際に特に劣化が短期間
で発生することが分かった。このため、本発明者は、劣
化の原因がセンサ素子に加わる熱衝撃にあることを突き
止めた。即ち、センサは、測定休止中のヒータへの通電
停止時に、多孔質の副電極に水分を吸着する。そして、
動作を開始させるためにヒータへ電圧を印加した際に、
センサは、形状が小さく熱容量も小さいため短時間でイ
オン伝導可能な高温に達する。この温度の急上昇中に、
副電極の内部は100°C以上に加熱されているのに対
して、内部に吸着されていた水分が表面から蒸発し、水
分の蒸発する際に熱が奪われ表面が冷却され、内部と表
面との間に大きな温度差が生じ、衝撃を受けているもの
と考えられる。
【0005】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、長期に
渡って安定して使用することができる検出器及びセンサ
の制御方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1は、上記目的を
達成するため、ヒータを備えるセンサと、該センサ及び
ヒータへの通電を制御する制御回路を備えた検出器にお
いて、前記制御回路が、前記ヒータへの通電開始時に、
センサを低温で加熱した後、定常使用温度になるよう加
熱する加熱手段を備えることを技術的特徴とする。
【0007】また、請求項2は、ヒータを備えるセンサ
と、該センサ及びヒータへの通電を制御する制御回路を
備えた検出器において、前記制御回路が、前記ヒータへ
の通電開始時に、センサを低温で加熱した後、定常使用
温度になるよう制御するヒータ制御回路を備えることを
技術的特徴とする。
【0008】また、請求項3の検出器は、請求項1又は
2において、前記低温が100°C以下であることを技
術的特徴とする。
【0009】また、請求項4の検出器は、請求項1〜3
において、前記センサが副電極構造のセンサであること
を技術的特徴とする。
【0010】また、請求項5の検出器は、請求項1〜4
において、前記センサが炭酸ガスセンサであることを技
術的特徴とする。
【0011】また、請求項6は、上記目的を達成するた
め、ヒータを備えるセンサと、該センサ及びヒータへの
通電を制御する制御回路を備えた検出器の制御方法にお
いて、前記ヒータへの通電開始時に、センサを低温で加
熱した後、定常使用温度になるように制御することを技
術的特徴とする。
【0012】また、請求項7のセンサの制御方法は、請
求項6において、前記低温が100°C以下であること
を技術的特徴とする。
【0013】また、請求項8のセンサの制御方法は、請
求項6又は7において、前記センサが副電極構造のセン
サであることを技術的特徴とする。
【0014】また、請求項9の検出器は、請求項6〜8
において、前記センサが炭酸ガスセンサであることを技
術的特徴とする。
【0015】また、請求項10は、上記目的を達成する
ため、ヒータを備える副電極構造のセンサと、該センサ
及びヒータへの通電を制御する制御回路からなる検出器
において、前記制御回路が、前記ヒータへの通電開始時
に、徐々に加熱することで、該センサ中に含まれる水分
を揮発させた後に、定常使用温度になるように加熱する
加熱手段を備えることを技術的特徴とする。
【0016】請求項1の検出器及び請求項6の制御方法
では、ヒータへの通電開始時に、低温で加熱した後、定
常使用温度になるように制御するため、センサを長期に
渡って安定して使用することが可能になる。
【0017】請求項2の検出器では、ヒータ制御回路が
ヒータへの通電開始時に、低温で加熱した後、定常使用
温度になるように加熱するため、センサを長期に渡って
安定して使用することが可能になる。
【0018】請求項3の検出器では、ヒータへの通電開
始時に、100°C以下の低温で加熱した後、定常使用
温度になるように制御することで、センサに含まれる水
分を熱衝撃を与えることなく揮発させるため、センサを
長期に渡って安定して使用することが可能になる。
【0019】請求項4の検出器及び請求項8のセンサの
制御方法では、副電極構造のセンサを低温で加熱した
後、定常使用温度まで加熱することで、副電極に吸収さ
れた水分を熱衝撃を与えることなく揮発させるため、長
期に渡って安定して使用することが可能になる。
【0020】請求項5の検出器及び請求項9のセンサの
制御方法では、炭酸ガスセンサを低温で加熱した後、定
常使用温度まで加熱することで、炭酸ガスセンサに吸収
された水分を熱衝撃を与えることなく揮発させるため、
長期に渡って安定して使用することが可能になる。
【0021】請求項10の検出器では、ヒータへの通電
開始時に、徐々に加熱することで、該センサ中に含まれ
る水分を揮発させた後に、定常使用温度になるように制
御し、副電極に吸収された水分を熱衝撃を与えることな
く揮発させるため、長期に渡って安定して使用すること
が可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態に係
る検出器及びセンサの制御方法について図を参照して説
明する。図1は第1実施態様の炭酸ガス濃度を検出する
ための検出器10の構成を示している。該検出器10
は、ビル空調施設、或いは、ビニールハウス等に配設さ
れ、比較的湿度の高い雰囲気中の炭酸ガス濃度を間欠的
に測定する。該検出器10は、副電極構造の固体電解質
型センサ20と、センサ20を保持するセンサ台座40
と、該センサ20を制御する制御回路50とから構成さ
れている。
【0023】センサ20は、後述するように固体電解質
体(イオン伝導体)の両面に配設された参照電極と検知
電極との間に炭酸ガス濃度に応じた電位を発生し、該電
位が図中に示す参照端子34c及び検知端子32cに現
れる。また、該センサ20の背面には、図示しないヒー
タが配設され、固体電解質の活性温度である400〜6
00°Cまでセンサ20を加熱する。
【0024】センサ台座40は、円盤形のMCナイロン
からなり、金属製の電極端子用ピン42、44と、ヒー
タ用ピン46、48が挿通されている。該電極端子用ピ
ン42、44は、引き出し線42a、44aを介してセ
ンサ20の参照端子34c及び検知端子32cへ接続さ
れている。また、ヒータ用ピン46、48は、引き出し
線46a、48aを介して上記センサ20背面のヒータ
(図示せず)へ接続されている。
【0025】制御回路50は、電極端子用ピン42、4
4を介して印加されるセンサ20の参照端子34c−検
知端子32c間の電位から炭酸ガス濃度を検出する。
【0026】また、制御回路50は、ヒータ用ピン4
6、48を介してセンサ20のヒータへ通電し、センサ
20の温度を制御する。ここで、制御回路50は、上述
したように間欠的に炭酸ガス濃度の検出を行っている。
後で細述するように、センサ20による測定の休止後、
測定を再開する際には、60秒間、100°C以下の低
温でセンサ20を加熱し、センサの固体電解質体に吸着
された水分を揮発させた後、固定電解質体を活性化させ
る定常使用温度(550°C)まで加熱し、濃度測定の
休止までセンサを該定常使用温度に保つ。
【0027】引き続き、センサ20の構造について、図
2(A)及び図2(B)を参照して説明する。図2
(A)は、図1中のセンサを拡大して示す斜視図であ
り、図2(B)は、図2(A)のB−B断面図である。
【0028】センサ20は、アルミナ基板22と、該ア
ルミナ基板22の裏面に配設されたヒータ38と、アル
ミナ基板22の上面に配設された参照電極34aと、該
参照電極34の上面に配設されたイオン伝導体(固体電
解質体)24と、該イオン伝導体24の上面に配設され
た検知電極32aと、該検知電極32a上に配設された
炭酸塩(副電極)26と、上記イオン伝導体24の周囲
に配設され、該イオン伝導体24を封止するアルミナ系
無機耐熱塗料28と、上記参照電極34aと参照端子3
4cとを接続するリード線34bと、上記検知電極32
aと検知端子32cとを接続するリード線32bとから
なる。
【0029】このセンサ20の製造工程について、図3
を参照して説明する。Na2 CO3 、ZrO2 、SiO
2 、NH4 2 PO4 を所定の割合でエタノール中ボー
ルミルを用いて混合する。混合物を乾燥してから170
°Cで4時間、900°Cで4時間、1250°Cで4
時間、熱処理を行いNa2 Zr2 SiP2 12を得る。
この微粒子を10Kg/cm2 の圧力でプレス形成した
後、1000°Cで焼成し、図3の(a)に示す3mm×
3mm×0.5mmのイオン伝導体ペレット24αを作成す
る。
【0030】一方、アルミナ形セラミックグリーンシー
トに、サーメットを10%wt混合した白金ペーストに
てヒータを印刷した後、1300°Cで焼成し、図3の
(b)に示す10mm×5mm×0.3mmのアルミナ基板2
2を作成する。この(b)は、図2(A)に示すアルミ
ナ基板22の裏面側を示していることに注意されたい。
【0031】(c)に示すよう該アルミナ基板22の表
面側に、参照電極34a、リード線34b及び参照電極
34cとなる白金ペースト34αをスクリーン印刷す
る。該白金ペーストは、サーメットを10%wt混合し
てなる。そして、白金ペースト34αの参照電極となる
部位に、(a)に示すイオン伝導体ペレット24αを裏
面側に白金ペーストをスクリーン印刷してから載置す
る。
【0032】その後、該イオン伝導体ペレット24αの
側壁に、図2(B)にて示したようにアルミナ系無機耐
熱塗料28を塗布し、イオン伝導体24の封止を行って
から、上記白金ペースト34αの焼き付けのため900
°Cで焼成し、該イオン伝導体ペレット24αをイオン
伝導体24にする。
【0033】(d)に示すようにイオン伝導体24の上
面に検知電極32aとなる金ペースト32αをメッシュ
状にスクリーン印刷し、同時にリード線32b及び検知
端子32cとなる金ペースト34βを印刷してから、8
50°Cで金ペースト32α、32βを焼成し、検知電
極32a、リード線32b及び検知端子32cを形成す
る。
【0034】(e)に示すよう焼成した検知電極32a
上に、炭酸塩(炭酸ナトリウムNa2 CO3 )26αを
スクリーン印刷し、650°Cで焼き付けることで、図
2(A)に示すセンサ20を完成する。
【0035】そして、図1に示すように、センサ台座4
0の電極端子用ピン42、44とセンサ20の参照端子
34c及び検知端子32cとを引き出し線42a、44
aにて接続し、ヒータ用ピン46、48とセンサ20背
面のヒータ38の端子38a、38b(図3の(b)参
照)を引き出し線46a、48aにて接続することで、
センサ台座40にセンサ20を固定する。
【0036】引き続き、該センサの炭酸ガス濃度の検出
動作について説明する。炭酸塩(炭酸ナトリウムNa2
CO3 )から成る副電極26は多孔質に構成されてお
り、メッシュ状の検知電極32bを介してナトリウムイ
オン伝導体(固体電解質)であるイオン伝導体24に載
置されている。ここで、該炭酸塩26中のナトリウムが
外部雰囲気中の炭酸ガス濃度に応じて、イオン伝導体2
4中にイオン伝導する。この反応は、下記の通りであ
り、このイオン伝導により、該検知電極32a及び参照
電極34a間に電位差を発生させる。
【数1】Na2 CO3 ←→ 2Na+ +CO2 +1/2
・O2+2e-
【0037】引き続き、制御回路50の構成について、
図4を参照して説明する。制御回路50は、商用交流電
圧を受ける電源52と、電源52からの電圧を低電位、
高電位、中電位に降圧するトランス54と、該トランス
54の低電位端子54a及び高電位端子54bから電位
を受け、ヒータ38へ印加する電位を該低電位と高電位
とを切り替えるヒータ制御回路60と、該トランス54
の中電位端子54cから電力の供給を受け、上記センサ
20の検知電極32a−参照電極34aの電圧に基づき
炭酸ガス濃度を算出して、算出した値(センサ出力)を
出力するセンサ制御回路70とから構成されている。該
ヒータ制御回路60は、低電位から高電位へ切り替える
リレー64と、リレー64の切り替えをヒータ38への
通電開始から60秒後に行わしめるタイマ62とからな
る。
【0038】ここで、該ヒータ制御回路60によるヒー
タ38の温度制御について、図5(A)のグラフを参照
して更に詳細に説明する。図5(A)のグラフは、横軸
にヒータへの通電開始からの経過時間を示し、縦軸にセ
ンサ20の温度を示している。該ヒータ制御回路60
は、センサ20による測定の休止後、測定を再開する際
に、60秒間、上記トランス54の低電位端子54aか
らの低電位をヒータ38側へ通電することで、100°
C以下の低温でセンサ20を加熱し、センサ20の副電
極26に吸着された水分を徐々に揮発させる。この多孔
質の副電極26の気孔から水分を発散させた後、即ち、
60秒経過後に、ヒータ制御回路60は、上記トランス
54の高電位端子54bからの高電位をヒータ38側へ
通電することで、約550°Cの高温(センサの定常使
用温度)まてセンサ20を加熱し、濃度測定の休止まで
センサを該定常使用温度に保つ。
【0039】上述したように従来技術の検出器において
は、測定を再開する際にヒータにてセンサを550°C
程度まで急激に加熱し、該副電極に熱衝撃を加えてい
た。即ち、休止後動作を再開させるためにヒータに電圧
を印加した際に、センサは、形状が小さく熱容量も小さ
いため短時間で高温に達する。この温度の急上昇中に、
休止中に副電極の内部へ吸着されていた水分が表面から
蒸発し、水分の蒸発により表面は熱が奪われ冷却される
のに対して、副電極の内部は100°C以上に加熱さ
れ、該副電極で生じる温度差により衝撃を受け、特性が
変化し炭酸ガス濃度の検出精度が低下すると共に、寿命
が短く成っていた。
【0040】これに対して、第1実施形態の検出器10
では、ヒータ38側へ通電を開始する際に、100°C
以下の低温でセンサ20を加熱し、センサ20の副電極
26に吸着された水分を徐々に揮発させ、副電極26の
気孔から水分を発散させた後に、約550°Cの高温
(センサの定常使用温度)までセンサ20を加熱する。
即ち、副電極26に熱衝撃を与え、気孔を破壊すること
がないため、炭酸ガス濃度の検出精度が劣化し難いと共
に、寿命を長くすることができる。
【0041】この第1実施形態の検出器10の試験結果
について、図6を参照して説明する。ここでは、第1実
施形態の検出器10と、従来技術の検出器、即ち、セン
サは第1実施形態と同様であるが、センサへの加熱を急
激に行う従来技術の検出器を用いて試験を行った。この
試験では、40°Cの飽和水蒸気下で、間欠的に測定、
即ち、センサを加熱して炭酸ガス濃度の測定を行った
後、ヒータへの通電を停止して冷却するサイクルを繰り
返した。
【0042】図6のグラフでは、横軸に繰り返しサイク
ル数を、縦軸に検知電極−参照電極間の起電力を取って
ある。グラフ中のIは、第1実施形態の検出器10によ
る測定結果を示している。ここでは、1000回の加熱
−冷却を繰り返しても、検知電極−参照電極間の起電力
は340〜320mVの範囲にあり、性能が安定している
と共に、長い寿命を有している。
【0043】グラフ中のPは、従来技術の検出器による
測定結果を示している。ここでは、数10回加熱−冷却
を繰り返した際に、測定が行い得なくなった。また、6
回加熱−冷却を繰り返した後に、急激に検知電極−参照
電極間の起電力が低下し、性能が劣化することが判明し
た。
【0044】引き続き、本発明の第2実施形態に係る検
出器について説明する。なお、この第2実施形態の検出
器の機械的構成は、図1を参照して上述した第1実施形
態と同様であるため説明を省略する。
【0045】図7は、第2実施形態の検出器の制御回路
150の構成を示している。第2実施形態の制御回路1
50は、ヒータ制御回路160の構成を除き、図4を参
照して上述した第1実施形態と同様である。第1実施形
態のヒータ制御回路60は、センサ20を低温で所定期
間加熱した後、高温まで加熱していた。これに対して、
第2実施形態のヒータ制御回路160では、電圧センサ
回路164が、ヒータ38に印加する電位を徐々に高
め、緩やかにセンサ20の温度を高めて行く。
【0046】図5(B)は、第2実施形態のヒータ制御
回路160によるセンサ20の温度制御を示している。
該ヒータ制御回路160は、90秒かけてセンサの温度
を室温(約20°C)から約550°Cの高温まで徐々
に加熱することで、第1実施形態の検出器10と同様に
センサ20の副電極26に吸着された水分を徐々に揮発
させ、副電極26の気孔から水分を発散させた後に、高
温(センサの定常使用温度)までセンサ20の温度を高
めて行く。即ち、第2実施形態の検出器は、副電極26
に熱衝撃を与え、気孔を破壊することがないため、炭酸
ガス濃度の検出精度が劣化し難いと共に、長寿命を有す
る。
【0047】なお、上述した第1、第2実施形態では、
本発明の構成を副電極を有する炭酸ガスセンサに適用し
た例を挙げたが、本発明は、多孔質の部材を備えるセン
サを用いる種々の検出器及びセンサの制御方法に適用し
得ることは言うまでもない。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明の検出器及びセン
サの制御方法によれば、ヒータへ通電を開始する際に、
低温でセンサを加熱し、センサに吸着された水分を徐々
に揮発させ、センサの気孔から水分を発散させた後に、
高温(センサの定常使用温度)までセンサを加熱する。
即ち、センサに熱衝撃を与え、気孔を破壊することがな
いため、検出精度が劣化し難いと共に、長寿命を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る検出器の外観を示
す斜視図である。
【図2】図2(A)は、センサの斜視図であり、図2
(B)は、図2(A)に示すセンサのB−B断面図であ
る。
【図3】センサの製造工程を示す工程図である。
【図4】第1実施形態に係る検出器の制御回路の構成を
示すブロック図である。
【図5】図5(A)は、第1実施形態の検出器による温
度制御を示すグラフであり、図5(B)は、第2実施形
態の検出器による温度制御を示すグラフである。
【図6】第1実施形態の検出器の動作試験を示すグラフ
である。
【図7】第2実施形態に係る検出器の制御回路の構成を
示すブロック図である。
【符号の説明】
10 検出器 20 センサ 22 アルミナ基板 24イオン伝導体 26 副電極 32a 検知電極 34a 参照電極 38 ヒータ 40 センサ台座 50 制御回路 60 ヒータ制御回路(加熱手段) 160 ヒータ制御回路(加熱手段)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒータを備えるセンサと、該センサ及び
    ヒータへの通電を制御する制御回路を備えた検出器にお
    いて、 前記制御回路が、前記ヒータへの通電開始時に、センサ
    を低温で加熱した後、定常使用温度になるよう加熱する
    加熱手段を備えることを特徴とする検出器。
  2. 【請求項2】 ヒータを備えるセンサと、該センサ及び
    ヒータへの通電を制御する制御回路を備えた検出器にお
    いて、 前記制御回路が、前記ヒータへの通電開始時に、センサ
    を低温で加熱した後、定常使用温度になるよう制御する
    ヒータ制御回路を備えることを特徴とする検出器。
  3. 【請求項3】 前記低温が100°C以下であることを
    特徴とする請求項1又は2の検出器。
  4. 【請求項4】 前記センサが副電極構造のセンサである
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の
    検出器。
  5. 【請求項5】 前記センサが炭酸ガスセンサであること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の検出
    器。
  6. 【請求項6】 ヒータを備えるセンサと、該センサ及び
    ヒータへの通電を制御する制御回路を備えた検出器の制
    御方法において、 前記ヒータへの通電開始時に、センサを低温で加熱した
    後、定常使用温度になるように制御することを特徴とす
    るセンサの制御方法。
  7. 【請求項7】 前記低温が100°C以下であることを
    特徴とする請求項6のセンサの制御方法。
  8. 【請求項8】 前記センサが副電極構造のセンサである
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載のセンサの制御
    方法。
  9. 【請求項9】 前記センサが炭酸ガスセンサであること
    を特徴とする請求項6〜8のいずれか1つに記載のセン
    サの制御方法
  10. 【請求項10】 ヒータを備える副電極構造のセンサ
    と、該センサ及びヒータへの通電を制御する制御回路か
    らなる検出器において、 前記制御回路が、前記ヒータへの通電開始時に、徐々に
    加熱することで、該センサ中に含まれる水分を揮発させ
    た後に、定常使用温度になるように加熱する加熱手段を
    備えることを特徴とする検出器。
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