JP2000019139A - セラミックス塩素ガスセンサ - Google Patents

セラミックス塩素ガスセンサ

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JP2000019139A
JP2000019139A JP10186358A JP18635898A JP2000019139A JP 2000019139 A JP2000019139 A JP 2000019139A JP 10186358 A JP10186358 A JP 10186358A JP 18635898 A JP18635898 A JP 18635898A JP 2000019139 A JP2000019139 A JP 2000019139A
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ceramic
chlorine gas
gas sensor
substrate
semiconductor
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JP10186358A
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Koji Katahira
幸司 片平
Kunihiro Koide
邦博 小出
Masaru Miyayama
勝 宮山
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TYK Corp
Original Assignee
TYK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回復時間が短く、高精度のセラミックス塩素ガ
スセンサを提供する。 【解決手段】この塩素ガスセンサ1は、電気絶縁性のセ
ラミックス基体11と、該基体11上に形成されたZn
Oを主成分とする半導体セラミックス12と、該半導体
セラミックス12の両側端に接して設けられた一対の電
極13、13’と、該半導体セラミックス12と背向す
る該基体11の他方の面側に配設されたヒータ14と、
からなる。ヒータによって一定温度に保持されるので、
再現性が高く高精度である。また、半導体セラミックス
を膜状あるいは線状とした場合は、導電率の回復時間が
短くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】塩素は工業用原料、殺菌剤や漂白
剤として様々な用途で用いられている。しかし、塩素は
毒性が強く、数ppmの濃度でも人体に有害である。そ
こで、様々な塩素ガスセンサが研究、開発されている。
本発明はZnOを主成分とする半導体セラミックスを用
いた塩素ガスセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体セラミックスであるZnO
を使った塩素ガスセンサが知られている。ZnOは30
0℃前後のとき塩素ガスの有無で導電率を大きく変化さ
せる。ZnOに塩素ガスが吸着すると、導電率が大きく
低下し、塩素ガスが脱着すると、ゆっくりと初期値に回
復する。すなわち、このガスセンサは感度が高い反面、
回復時間が長いのが問題であった。また、このガスセン
サは感度の温度依存性が高く、温度変化による測定誤差
が大きいという問題も有していた。
【0003】最近、ZnOに微量のCaOを添加すると
回復時間が短くなることが報道された(平成7年11月
28日付け日本工業新聞)が、それでも回復時間が約2
0分であり、依然として問題である。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は従来の問題
を解決するもので、回復時間が短く、温度変化の少ない
高精度なセラミックス塩素ガスセンサを提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明に係るセラミックス塩素ガスセンサは、電気絶縁性の
セラミックス基体と、該基体上に形成されたZnOを主
成分とする半導体セラミックスと、該半導体セラミック
スの両側端に接して設けられた一対の電極と、該半導体
セラミックスと背向する該セラミックス基体の他方の面
側に配設されたヒータと、からなることを特徴とする。
【0006】
【作用・効果】本発明の塩素ガスセンサをセラミックス
基体に配設されたヒータで加熱して一定温度に保持し、
塩素ガス雰囲気に曝すと、塩素ガスが半導体セラミック
スの表面から、あるいは、電気絶縁性セラミックス基体
を透過して裏面からの両面から前記半導体セラミックス
に吸着する。塩素ガスが吸着すると、前記半導体セラミ
ックスの導電率が低下する。この導電率の低下量から塩
素ガス濃度を求める。雰囲気中の塩素ガスが減少あるい
は無くなると、半導体セラミックスに吸着していた塩素
ガスが脱着し導電率が回復する。
【0007】半導体セラミックスが膜状あるいは線状と
した場合は、内部に吸着している塩素が外部に到達する
までの時間が短く、かつ、吸着している塩素ガスの量自
体が少ないので、脱着が速やかに行われ、導電率の回復
時間が短くなる。ヒータで一定温度に保持されているの
で、測定誤差が小さい。
【0008】
【発明の実施の形態】電気絶縁性のセラミックス基体
は、電気抵抗の高いマグネシア、ジルコニア、ベリリ
ア、アルミナ、シリカ、などで形成することができる。
しかし、その上に形成する膜状あるいは線状のZnOを
主成分とする半導体セラミックスとの界面での密着性の
点でアルミナが好適である。また、前記マグネシア、ジ
ルコニア、アルミナなどは、検出する塩素ガスの透過性
の点で多孔質の方がよい。
【0009】基体の形状はセンサの形状に合わせて板
状、筒状あるいは棒状でもよい。しかし、筒状の方が筒
の中にヒータを装着できるので好適である。例えば、筒
状のセラミックス基体はセラミックス粉末を筒状にプレ
ス成形後、800℃以上の温度で焼成することにより形
成される。ZnOを主成分とする半導体セラミックス
は、純粋のZnOでもZnOにCaO等を添加したもの
でもよい。純粋のZnOの方が添加する手間が省け安価
で、感度低下を防止できる点でも優れている。
【0010】電気絶縁性セラミックス基体上への前記半
導体セラミックスの膜あるいは線の形成は、ZnO粉末
に水を加えてペースト状にして塗布後焼成するペースト
法、硝酸亜鉛水溶液や酢酸亜鉛水溶液の一方あるいは両
者の混合液を塗布して焼成する溶液法、プラズマ溶射、
スパッタ等のPVD法や有機金属蒸気を反応させるCV
D法等でできる。ペースト法、溶液法での焼成は空気中
でよく、温度は600℃以上が好ましい。前記方法のう
ち、ペースト法と溶液法が簡便かつ安価で、できた膜あ
るいは線が多孔質のため塩素ガス検出感度と回復時間の
点でも優れている。膜状の場合の膜厚は、薄い方が回復
時間の点では好ましい。線状の場合の線幅は、狭い方が
回復時間の点では好ましい。
【0011】膜状あるいは線状の半導体セラミックスの
両端側に電気伝導性の金属膜を形成し、一対の電極とす
る。電気伝導性の金属としては、Pt、Au、Ni、C
u、Ag、等を用いてよいが、オーミックコンタクト性
の点でAgが好適である。この金属膜は通常のPVD
法、CVD法でも形成できるが、Pt、Au、Ni、C
u、Ag等のペーストを前記半導体セラミックスの表面
に塗布し、還元性雰囲気中で800℃以上で焼き付ける
ペースト法で形成した方がよい。その方が多孔質膜にな
って半導体セラミックスでの塩素ガスの脱着が電極を通
しても行われ、回復時間が短くなる。
【0012】半導体セラミックスと背向するセラミック
ス基体の他方の面側に配設されるヒータとしては、例え
ば、電気抵抗の高いニクロム線等をコイル状にしたいわ
ゆる金属発熱体、あるいはRuO2等の膜状ヒータやセ
ラミックスヒータでもよいが、膜状ヒータの方がセンサ
の小型化に適している。。セラミックスヒータとして
は、絶縁性セラミックスの中に埋め込まれたニクロム線
等の発熱を利用する物や、導電性セラミックス自身の抵
抗発熱を利用する物等でもよい。
【0013】半導体セラミックスの導電率の変化は直流
二端子法で測定してもよいが、前記一対の電極間に直流
電圧を印加し電極間を流れる電流変化を測定してもよ
い。後者の方が高精度である。印加電圧が高い方が電流
値が増大し、測定しやすくなるが、高電圧になると、絶
縁破壊などの問題が生じるので、数V〜数10Vが好適
である。
【0014】
【実施例】本発明の実施例を示し、本発明をさらに具体
的に説明する。 [実施例1]本実施例のセラミックス塩素ガスセンサの
断面図と回路図を図1に示す。本塩素ガスセンサ1は円
筒状の電気絶縁性セラミックス基体11と、その円筒状
基体11の外面に形成された膜状の半導体セラミックス
12と、その半導体セラミックス12の表面の両端側に
形成された一対の電極13、13’と、円筒状基体11
の内面に接して配設されたヒータ14と、からなる。一
方の電極13には直流電源21のプラス側がリード線2
3で接続され、他方の電極13’にはマイナス側が電流
計22を介して接続され、電流検出回路2を構成してい
る。
【0015】円筒状の電気絶縁性セラミックス基体11
は外径6mm、内径4mmのアルミナパイプである。こ
の円筒状基体11の外面に硝酸亜鉛水溶液10gを塗布
し、大気中、700℃、保持3時間の条件で焼成する。
この工程を2回繰り返すことによって円筒状基体11の
外面に厚さ10μmの膜状のZn0半導体セラミックス
12が形成された。
【0016】前記ZnO半導体セラミックス12の両端
側にAgペーストを塗布し、還元雰囲気中、800℃で
焼き付けることによってAg電極13、13’が形成さ
れた。リード線23はAg線で、Ag電極13、13’
に半田付けされ、塩素ガスセンサ1と電流検出回路2が
接続されている。
【0017】ヒータ14は、ニクロム線を埋め込んだア
ルミナ製セラミックヒータである。ニクロム線端子に電
源を接続し、流す電流を制御することによってセンサ1
の温度を一定に保つことができる。すなわち、センサ1
に取り付けられたサーミスタ(図示せず)の温度出力に
よって流す電流を制御して、センサ1の温度を300℃
に保持することができる。
【0018】本実施例の塩素ガスセンサ1を300℃に
温度制御し、直流電源21の出力電圧を20Vにして乾
燥空気中の塩素ガス濃度を0ppmから108ppmに
変化させたときの電流変化を測定した結果、塩素ガス濃
度が108ppmから0ppmに変化したときの電流の
立ち上がり時間、すなわち回復時間が約5分と、従来の
20分の1/4に短縮されることが示された。また、塩
素ガス濃度を変化させたときの電流変化を繰り返し測定
した結果、電流の変化量の再現性が±2%と高精度であ
ることが示された。
【0019】[実施例2]本実施例のセラミックス塩素
ガスセンサの平面図を図2に、図2のA−A線断面図を
図3に示す。本塩素ガスセンサ1は平板状の電気絶縁性
セラミックス基体11と、その平板状基体11の表面に
形成された線状の半導体セラミックス12と、その半導
体セラミックス12の表面の両端側に形成された一対の
電極13、13’と、平板状基体11の裏面のほぼ全面
に形成された膜状のヒータ14と、からなる。
【0020】平板状の電気絶縁性セラミックス基体11
は、厚さ2mmの多孔質アルミナ平板である。この平板
状基体11の表面にZnO粉末を水で練ったペーストを
塗布し、大気中、700℃、保持3時間の条件で焼成す
ることによって幅2mm、厚さ1mmの線状のZnO多
孔質半導体セラミックス12が形成された。平板状基体
11の裏面にRu02粉末を水で練ったペーストを塗布
し、大気中、600℃、保持5時間の条件で焼成し、厚
さ200μmの厚膜発熱体141を形成した。
【0021】前記半導体セラミックス12の両端側と、
厚膜発熱体141の両端側にAgペーストを塗布し、還
元雰囲気中、800℃で焼き付けることによってAg電
極13、13’および143、143’が形成された。
本実施例の塩素ガスセンサ1に実施例1と同じ電流検出
回路2(図示せず)を接続し、ヒータ14の電極14
3、143’を介して一定電力を通電して200〜30
0℃の定温に保持して、塩素ガス濃度を変化させたとき
の電流変化を測定した結果、回復時間が8分、再現性が
±5%であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のセラミックス塩素ガスセンサの断面
図と回路図。
【図2】実施例2の塩素ガスセンサの平面図。
【図3】図2のA−A線断面図。
【符号の説明】
1・・セラミックス塩素ガスセンサ、2・・電流検出回
路、11・・電気絶縁性セラミックス基体、12・・半
導体セラミックス、13、13’、142、142’・
・電極、14・・ヒータ、141・・厚膜発熱体、21
・・直流電源、22・・電流計、23・・リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮山 勝 神奈川県川崎市多摩区中野島6−29−3− 609 Fターム(参考) 2G046 AA04 BA01 BA09 BB02 BB03 BB08 BC05 BC09 BE03 BE08 DD01 EA02 EA04 FB00 FB02 FE00 FE02 FE03 FE10 FE11 FE25 FE31 FE35 FE48

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気絶縁性のセラミックス基体と、該基体
    上に形成されたZnOを主成分とする半導体セラミック
    スと、該半導体セラミックスの両側端に接して設けられ
    た一対の電極と、該半導体セラミックスと背向する該セ
    ラミックス基体の他方の面側に配設されたヒータと、か
    らなることを特徴とするセラミックス塩素ガスセンサ。
  2. 【請求項2】前記セラミックス基体はアルミナで形成さ
    れている請求項1記載のセラミックス塩素ガスセンサ。
  3. 【請求項3】前記電極はAgで形成されている請求項1
    記載のセラミックス塩素ガスセンサ。
JP10186358A 1998-07-01 1998-07-01 セラミックス塩素ガスセンサ Pending JP2000019139A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100530003B1 (ko) * 2003-06-30 2005-11-21 (주)센텍코리아 후막형 가스 센서 칩
KR100931395B1 (ko) * 2007-10-18 2009-12-11 조인셋 주식회사 세라믹 다기능 감지소자
CN104338685A (zh) * 2013-07-31 2015-02-11 昕芙旎雅有限公司 送料器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100530003B1 (ko) * 2003-06-30 2005-11-21 (주)센텍코리아 후막형 가스 센서 칩
KR100931395B1 (ko) * 2007-10-18 2009-12-11 조인셋 주식회사 세라믹 다기능 감지소자
CN104338685A (zh) * 2013-07-31 2015-02-11 昕芙旎雅有限公司 送料器

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