JP2704687B2 - ガス検知素子 - Google Patents

ガス検知素子

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は小型化が容易で生産性の
高い厚膜タイプのガス検知素子に関するものであり、さ
らに詳しくは厚膜ヒーターを備えたガス検知素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】大気中のガスや湿度を検知するため、従
来、酸化鉄からなるガスセンサもしくは、湿度センサを
用いればよいことが知られている。近年、こういった検
知素子において、コストが安く、生産性の高い厚膜タイ
プのガスセンサが開発されている。この素子はコストや
生産性の点で優れているだけでなく、応答性など特性面
でも優れた特徴を有している。一方、酸化鉄を用いた検
知素子は通常の大気中で長時間使用した場合、素子表面
に水分や雑ガスなどが吸着し、特性変動の原因となる。
これらは加熱クリーニングにより取り除くことができ、
長期の信頼性を保持することが可能である。
【0003】また、検知したいガス成分の種類に応じて
検知素子の動作温度を最適値に制御することで、ガス選
択性を高め、誤動作などの問題を軽減できる。こういっ
た理由からガス検知素子や湿度検知素子には加熱又はリ
フレッシュ用のヒーターが必要であり、従来にあって
は、コイル状のヒーターで、検知素子全体を加熱する構
造のものなどが公知である。しかし、こういったヒータ
ーは生産性が悪く、また動作時の消費電力が大きいなど
の問題があり、コイル状ヒーターに代わる信頼性の高い
厚膜ヒーターが望まれていた。一方、厚膜ヒーターを含
むガス検知素子や湿度検知素子の構造に関しては従来よ
りヒーターが感ガス素子や感湿素子と同一面上に設けら
れたものと、裏面に独立に設けられたものが提案されて
いる。ここで後者の場合、加熱時の熱効率や応答性が悪
く、また製造工程で両面に素子を設ける必要があり、生
産性が低いなどの問題があった。このような問題点を改
善するには、同一面に素子とヒーターを設ければよい。
【0004】しかしながら、ヒーター素子と感ガス素子
や感湿素子とを同一面上に一体に形成したこれまでの検
知素子においては、従来、厚膜ヒーターと基板との密着
性を維持するため、厚膜ヒーターはSi 2 ,B2 3
なとのガラス成分からなる結合剤を含んでいた。こうい
った従来の厚膜ヒーターはセラミック基板との密着性は
良好である反面、長期間の使用では、ガラス成分の拡散
による素子との反応などが、特性劣化の原因となる場合
があった。また、検知素子を製造する場合にあっては、
素子の焼成工程で、やはりヒーター部のガラス成分と感
ガス部とが反応して特性が劣化したり、ヒーターと感ガ
ス部との熱膨脹係数の差、あるいは焼成の際の収縮率の
差などにより、ヒーターや感ガス部に亀裂が発生するな
どの問題があり、機械的振動や衝撃、あるいは熱サイク
ルなどに対する信頼性が十分とはいえなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
を背景にしてなされたものであって、その主たる目的は
検知素子の特性に悪影響を及ぼすことなく、また、長期
間にわたりガス検知素子又は湿度検知素子を加熱又はリ
フレッシュできる厚膜ヒーターを提供することであり、
また、ヒーター寿命の向上を図ることで信頼性の高いガ
ス検知素子又は湿度検知素子を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者らは、酸化鉄からなるガス検知素子もしく
は湿度検知素子において用いるヒーター材料について鋭
意研究した。その結果、感応部の主材である酸化鉄に高
融点の導体材料であり、かつ化学的にも安定な白金を40
〜90 Vol%添加した厚膜ヒーターを用いることによっ
て、良好な発熱特性と実用上十分高い信頼性を確認し
た。かかる高い信頼性は、このヒーター材料において、
白金と酸化鉄を用いたことにより達成されており、これ
は本発明品と感応部との熱膨脹係数や焼成収縮率の整合
性が良いことに起因するものと思われる。また、本発明
においては、ヒーター部の結合剤として感応部の主剤で
ある酸化鉄を用いており、従来みられたガラスなどの結
合剤と感ガス部あるいは感湿部を構成する感応材との反
応による特性の劣化が全くみられない。このため良好な
感度特性ならびに長期の信頼性が実現されるに至った。
このように、本発明の最大の特徴は、酸化鉄を主材とし
たガス検知素子もしくは湿度検知素子を加熱するため
に、感応部の主材である酸化鉄と高融点でかつ化学的に
安定な導体材料である白金とからなる厚膜ヒーターを用
いたことにある。ここで、本発明の組成物は、酸化鉄に
対して、焼結性を制御するための助材をガス感度を阻外
しない範囲で添加したものも含まれる。また、厚膜ヒー
ターに要求される導電性と焼結性を阻外しない範囲で白
金に金,パラジウム,ルテニウム,タングステンなどの
貴金属材料や高融点金属材料が添加されたものも含まれ
る。
【0007】
【実施例】実施例1 本実施例では、アルミナ基板に基板とヒーターとの密着
性を改善するための密着層をスクリーン印刷法により基
板全面に印刷し、乾燥後、1400℃で1h焼成した。続い
て、白金50 VOL%,酸化鉄50 VOL%よりなる厚膜ヒータ
ーを印刷した後、ヒーター層を電気的に絶縁するための
絶縁層、感ガス層からの電気信号を取り出すための電極
層、ガスを検知するための感ガス層を積層印刷し、650
℃で1h同時焼成した。焼成後、素子の密着性をテープ
剥離試験により調べたところ、各層とも十分な密着性が
得られていた。また、絶縁層又は絶縁層を介して密着し
ている感ガス層には、ガス特性を劣化するような反応物
はみられなかった。次に本発明の比較例として、一般に
市販されている厚膜ヒーターと本発明品とを用いた厚膜
素子を作成し、これらの素子に増感作用をになう金を超
微粒子状態で担持した。これらの素子について、動作温
度300 ℃でのガス特性を調べたところ、図1の結果を得
た。ここでガス感度(Rair /Rco)は、一酸化炭素30
0 ppm 中での抵抗値Rcoと通常大気中での抵抗値Rair
との比で表わしたものである。この結果から比較例Aも
しくはBについては、初期特性で4.1 と3.2 の感度しか
得られなかった。それと比較して、本発明品では10.5も
の感度が得られ、実用上、十分高い感度が得られた。ま
た、これらの検知素子を60℃,80%RHの雰囲気中で1000
hr保存した後、検知素子のガス特性を調べたところ、本
発明を用いた検知素子のガス特性にはほとんど特性劣化
がみられなかった。以上述べた通り、本発明の厚膜ヒー
ターは感ガス層に悪影響を及ぼすことなく、素子を加熱
又はリフレッシュでき、長期の信頼性に優れたガス検知
素子の実現を可能とした。
【0008】実施例2 本実施例においては、アルミナ基板とヒーター層との密
着性を向上させるための密着層をスクリーン印刷法によ
り基板全面に印刷し、1300℃で1h焼成した。続いて、
0〜100 Vol %の白金と酸化鉄にビークルを混合したペ
ーストをヒーター層として2.5 ×1.5 mmの形状で約10μ
mの膜厚に印刷し、750 ℃で1h焼成した。作成した厚
膜ヒーターと基板との密着性をテープ剥離試験により調
べたところ、どの組成のサンプルについても十分な密着
性を有していることが確認できた。次に室温でのヒータ
ー抵抗値とヒーターペーストの白金含有量の関係を調べ
たところ、図2の結果を得た。図2に示されるように、
白金含有量を増加することで、ヒーター層の導電性を高
め、ヒーターとして機能させることができる。図2の結
果により白金含有量が30 Vol%以下の場合にはヒーター
抵抗が大きくなりすぎ、また抵抗値のバラツキも大きく
なる。こういった理由から、白金含有量は40Vol%以上
が望ましい。
【0009】実施例3 本実施例では、上記実施例2で得た厚膜ヒーターにヒー
ター電圧をサイクル印加し、ヒーター素子を350 ℃に加
熱した後、50℃に戻す熱サイクル試験を行なった。室温
でのヒーター抵抗と熱サイクル数との関係を図3に示
す。なお、図3においては丸印は白金40 Vol%,三角印
は45 Vol%,四角印は50 Vol%,×印は70Vol%,ダイ
ヤ印は90 Vol%,六角印は100 Vol %を含有するヒータ
ーの場合である。白金40 Vol%を含むヒーターの室温で
のヒーター抵抗は熱サイクル数の増加に伴なって増大
し、最期には断線してしまった。白金含有量を45 Vol%
に増やしたものは、抵抗変化はあるものの断線すること
はなかった。さらに白金含有量を増したものには抵抗変
化が小さくなる傾向がみられ、特に50 Vol%以上の白金
を含むものは、数万回の熱サイクルでもほとんど抵抗変
化はみられなかった。しかし、熱サイクルを1万回終了
した後、厚膜ヒーターと基板との密着性をテープ剥離試
験により調べたところ、図4の結果を得た。ここに示さ
れるように白金含有量が100 Vol %のものは基板との密
着性に劣化がみられた。こういった理由から、厚膜ヒー
ターの白金含有量は90 Vol%以下が望ましい。このよう
に厚膜ヒーターの白金含有量を最適化することで、熱サ
イクルに対して抵抗変化が小さく、しかも、基板との密
着性に劣化のない、信頼性の高い厚膜ヒーターを得るこ
とができるようになった。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば白
金と感ガス素子もしくは感湿素子の成分である酸化鉄と
で厚膜ヒーターを構成したので、センサ特性を損ねるこ
となく、加熱又はリフレッシュ可能なガス検知素子及び
湿度検知素子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による厚膜素子と市販の厚膜ペーストを
使用して作成したヒーターを有するガスセンサーの特性
図。
【図2】本発明による厚膜ヒーターについて、室温での
白金含有量に対する導電性を示した図。
【図3】本発明による厚膜ヒーターについて、室温での
ヒーター抵抗と熱サイクル数との関係を示す図。
【図4】熱サイクルを1万回終了した後の、厚膜ヒータ
ーと基板との密着性を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥村 弘樹 埼玉県熊谷市大字三ケ尻5310番地 秩父 セメント株式会社内 ファインセラミッ クス本部内 (56)参考文献 特開 平2−138858(JP,A) 特開 昭55−10582(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に設けた酸化鉄からなる厚膜ガス
    検知素子において、酸化鉄に対して、45〜90 Vol%の白
    金を添加した厚膜ヒーターを有することを特徴とするガ
    ス検知素子。
  2. 【請求項2】 厚膜ガス検知素子に代えて湿度検知素子
    としたことを特徴とする請求項1記載の湿度検知素子。
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