JPH1048180A - 全領域酸素センサの温度制御方法及び装置 - Google Patents
全領域酸素センサの温度制御方法及び装置Info
- Publication number
- JPH1048180A JPH1048180A JP8217815A JP21781596A JPH1048180A JP H1048180 A JPH1048180 A JP H1048180A JP 8217815 A JP8217815 A JP 8217815A JP 21781596 A JP21781596 A JP 21781596A JP H1048180 A JPH1048180 A JP H1048180A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electromotive force
- voltage
- current
- cell
- resistance value
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)
Abstract
サの温度制御方法及び装置を提供する。 【解決手段】 一定の雰囲気である拡散室20と一定酸
素濃度である酸素基準室26とに挟まれた起電力セル2
4に一定電流ICONST を印加して抵抗値を測定するた
め、酸素センサ素子10の測定定雰囲気中の酸素濃度と
は無関係に、抵抗値を正確に測定することができる。ま
た、該起電力セル24の抵抗値を、電流の印加を開始し
た時点から所定タイミングT2にて測定するため、直流
によって測定した際に含まれる起電力セル24の多孔質
電極22、24の劣化等による抵抗の変化分を含まず、
正確に測定できる
Description
ス中に含まれる酸素の濃度を検出する全領域酸素センサ
の温度制御方法及び温度制御装置に関するものである。
標値に制御し、排気ガス中のCO、NOx 、HCを軽減
するために、排気系に酸素センサを設け、空燃比と相関
関係を持つ排気中の酸素濃度に応じて、燃料供給量をフ
ィードバック制御することが知られている。このフィー
ドバック制御に用いられる酸素センサとしては、特定の
酸素濃度(特に理論空燃比雰囲気)で出力がステップ状
に変化するλセンサと、リーン領域からリッチ領域まで
連続的に出力が変化する全領域酸素センサとが主に用い
られている。全領域酸素センサは、上述したように排気
ガス中の酸素濃度を連続的に測定でき、フィードバック
制御の速度及び精度を向上させ得るため、より高速な高
精度制御が要求される際に用いられている。
体電解質体の2つのセルを間隔を介して対向配設し、一
方のセルを間隔内の酸素を周囲にくみ出すもしくは周囲
から酸素をくみ込むポンプセルとして用い、また、他方
のセルを酸素基準室と間隔との酸素濃度差によって電圧
を生じる起電力セルとして用い、起電力セルの出力が一
定になるようにポンプセルを動作させ、その時に該ポン
プセルに流す電流を、測定酸素濃度比例値として測定す
る。この全領域酸素センサの動作原理は、本出願人の出
願に係る特開昭62−148849号中に詳述されてい
る。
は、該ポンプセル及び起電力セルを所定温度以上に加熱
し、酸素イオン伝導性固体電解質体の活性を高める必要
がある。このため、全領域酸素センサには、加熱用のヒ
ータがポンプセル及び起電力セルの近傍に取り付けられ
ている。
O、NOx、HC等の有害ガス成分を更に低減すること
が求められている。この有害ガスの除去には、酸素セン
サにて排気ガス中の酸素濃度を更に正確に測定し、空燃
比のフィードバック制御を高速で行う必要がある。ここ
で、酸素センサの精度を高めるためには、酸素センサの
温度を一定に保つことが要求される。一定温度を実現す
るために、ヒータの抵抗値を測定することにより、温度
を測定し、測定温度をセル温度とほぼ等しいと見なし
て、ヒータの温度を一定に保つ方法が取られている。
温度が低いときや、ガスの流速が高いときには、セル温
度とヒータ温度が一致しなくなり、高精度でセル温度を
制御することができなかった。
なされたものであり、その目的とするところは、温度を
正確に一定に保ち得る全領域酸素センサの温度制御方法
及び装置を提供することにある。
め、請求項1の全領域酸素センサの温度制御方法では、
加熱用ヒータによって加熱される酸素イオン伝導性固体
電解質体の両面に多孔質電極が設けられた2つのセル
を、間隔を介して対向配設し、一方のセルを前記間隔内
の酸素を周囲にくみ出すもしくは酸素をくみ込むポンプ
セル、他方のセルを酸素基準室と前記間隔との酸素濃度
差によって電圧を生じる起電力セルとしてそれぞれ使用
し、酸素濃度を測定する全領域酸素センサの、前記2つ
のセルの温度を、前記加熱用ヒータを用いて制御する全
領域酸素センサの温度制御方法であって、前記起電力セ
ルに抵抗値測定用の一定の電流もしくは電圧を印加し、
前記起電力セルの抵抗値を、該抵抗値に前記多孔質電極
と前記固体電解質体の界面における抵抗成分が含まれな
い様に、前記抵抗値測定用電流もしくは電圧の印加後所
定時間以内に測定し、測定した前記起電力セルの抵抗値
が一定値となるように、前記ヒータを制御することを技
術的特徴とする。
抗値を測定した後に、前記抵抗値測定用電流もしくは電
圧の印加に引き続いて該電流もしくは電圧とは逆極性
の、一定の電流もしくは電圧を所定時間印加することを
特徴とする。
領域酸素センサの温度制御装置では、 加熱用ヒータに
よって加熱される酸素イオン伝導性固体電解質体の両面
に多孔質電極が設けられた2つのセルを、間隔を介して
対向配設し、一方のセルを前記間隔内の酸素を周囲にく
み出すもしくは酸素をくみ込むポンプセル、他方のセル
を酸素基準室と前記間隔との酸素濃度差によって電圧を
生じる起電力セルとしてそれぞれ使用し、酸素濃度を測
定する全領域酸素センサの、前記2つのセルの温度を、
前記加熱用ヒータを用いて制御する全領域酸素センサの
温度制御装置であって、前記起電力セルに抵抗値測定用
の一定の電流もしくは電圧を印加する第1の電流もしく
は電圧印加手段と、前記起電力セルの抵抗値を、該抵抗
値に前記多孔質電極と前記固体電解質体の界面における
抵抗成分が含まれない様に、前記抵抗値測定用電流もし
くは電圧の印加後所定時間以内に測定を行う抵抗値測定
手段と、前記起電力セルの抵抗値を測定した後、前記抵
抗値測定用電流もしくは電圧の印加に引き続いて該電流
もしくは電圧とは逆極性の一定電流もしくは電圧を所定
時間印加する第2の電流もしくは電圧印加手段と、測定
した前記起電力セルの抵抗値が一定値となるように、前
記ヒータを制御する温度制御手段と、から成ることを特
徴とする。
領域酸素センサでは請求項3の温度制御装置を備えたこ
とを特徴とする。
定雰囲気に保持されている間隔と一定酸素濃度である酸
素基準室とに挟まれた起電力セルに電圧又は電流を印加
して抵抗値を測定するため、全領域酸素センサの測定雰
囲気中の酸素濃度とは無関係に、抵抗値を正確に測定す
ることができる。また、該起電力セルの抵抗値を、該抵
抗値に前記多孔質電極と前記固体電解質体の界面におけ
る抵抗成分が含まれない様に、電圧及び電流の印加を開
始した時点から所定タイミングにて測定するため、低周
波の電流又は電圧によって測定した際に含まれる起電力
セルの多孔質電極と固体電解質体の界面の劣化等による
該界面における抵抗成分の変化分を含まず、起電力セル
の固体電解質体のバルク抵抗成分が正確に測定できる。
従ってセルの温度を正確に反映した抵抗値を得ることが
できる。
印加する際に、前記抵抗測定用の電圧又は電流の印加に
引き続いて該電流又は電圧に対して逆極性の一定の電圧
又は電流を印加するため、大きな電流を流した場合に生
じる酸素イオン伝導性固体電解質体の配向現象によって
内部起電力が影響を受け本来の酸素濃度差を反映する内
部起電力値を出力しない状態から復帰するまでの復帰時
間を短縮でき、抵抗値の測定後に短時間で酸素濃度の測
定を再開することが可能となる。
定雰囲気に保たれた間隔と一定酸素濃度である酸素基準
室とに挟まれた起電力セルに電圧又は電流を印加して抵
抗値を測定するため、測定雰囲気中の酸素濃度とは無関
係に、抵抗値を正確に測定することができる。また、該
起電力セルの抵抗値を、該抵抗値に前記多孔質電極と前
記固体電解質体の界面における抵抗成分が含まれない様
に測定するため、低周波の電流もしくは電圧によって測
定した際に含まれる起電力セルの多孔質電極と固体電解
質体との界面の劣化等による該界面における抵抗成分の
変化分を含まず、起電力セルの固体電解質体のバルク抵
抗成分が正確に測定できる。
様について図を参照して説明する。図1は、本発明の一
実施態様に係る全領域酸素センサを示している。セル1
0は排気ガス系に配設される。該セル10は、排気ガス
中の酸素濃度を測定すると共に該セル10の温度を測定
するコントローラ50に接続されている。このセル10
には、ヒータ制御回路60にて制御されるヒータ70
が、図示しないセラミック製接合剤を介して取り付けら
れている。ヒータ70は、絶縁材料としてアルミナ等の
セラミックから成りその内部にヒータ配線72が配設さ
れている。ヒータ制御回路60は、コントローラ50に
より測定されるセル10の抵抗値を、目標値に保つよう
ヒータ70へ電力を印加し、該セル10の温度を設定値
に維持する。
散層18と、起電力セル24と、補強板30とを積層す
ることにより構成されている。ポンプセル14は、酸素
イオン伝導性固体電解質材料である安定化または部分安
定化ジルコニア(ZrO2 )により形成され、その表面
と裏面のそれぞれに主として白金で形成された多孔質電
極12、16を有している。測定ガスに晒される表面側
の多孔質電極12は、Ip+電流を流すためにIp+電
圧が印加されるためIp+電極として参照する。また、
裏面側の多孔質電極14は、Ip電流を流すためにIp
−電圧が印加されるためIp−電極として参照する。
安定化ジルコニア(ZrO2 )により形成され、その表
面と裏面のそれぞれに主として白金で形成された多孔質
電極22、28を有している。拡散室20側に配設され
た多孔質電極18は、起電力セル24の起電力VsのV
s−電圧が生じるためVs−電極として参照し、また、
基準酸素室26側に配設された多孔質電極28は、Vs
+電圧が生じるためVs+電極として参照する。なお、
基準酸素室26の基準酸素は多孔質電極22から一定酸
素を多孔質電極28にポンピングする事により生成す
る。ポンプセル14と起電力セル24との間には、多孔
質拡散層18により包囲された拡散室20が形成されて
いる。即ち、該拡散室20は、多孔質拡散層18を介し
て測定ガス雰囲気と連通されている。なお、本実施態様
では、多孔質物質を充填して成る多孔質拡散層18を用
いるが、この代わりに小孔を配設することも可能であ
る。
の酸素濃度との差に応じた酸素が、拡散室20側に多孔
質拡散層18を介して拡散して行く。ここで、拡散室2
0内の雰囲気が理論空燃比に保たれるとき、ほぼ酸素濃
度が一定に保たれている基準酸素室26との間で、起電
力セル24のVs+電極28とVs−電極22との間に
は、約0.45vの電位が発生する。このため、コント
ローラ50は、ポンプセル14に流す電流Ipを、上記
起電力セル電位24の起電力Vsが0.45vとなるよ
うに調整することで、拡散室20内の雰囲気を理論空燃
比に保ち、この理論空燃比に保つためのポンプセル電流
量Ipに基づき、測定ガス中の酸素濃度を測定する。
図2を参照して制御動作について述べる。コントローラ
50は、セル10により酸素濃度を測定する動作と、セ
ル10の起電力セル24のバルク抵抗を測定することで
温度を測定する動作とを行っている。ここでは、まず、
酸素濃度測定について説明する。
4Vが印加され、他方の入力端子はVCENT点に接続され
ており、出力端子にて、ポンプセル14を介して流れる
Ip電流が変化しても、VCENT点に於いて4Vに保っよ
うに動作する。PID制御を行うPID回路は起電力セ
ル24の起電力Vsを検出し、抵抗R1を介して流すI
p電流によってVsを一定(0.45V)に保つように
ポンプセル14の電流Ipを決定する動作を行う。この
ように、PID回路にて起電力セル24の起電力が0.
45Vに保持された状態で、ポンプセル14に流される
電流Ipの量に比例する電圧がPID回路の出力端に現
れ、この電圧を酸素濃度検出回路52で、図示しないA
/D回路にてデェジタル値に変換した後、保持している
マップから対応する酸素濃度値を検索し、この値を図示
しないエンジン制御装置側へ出力する。
24の温度(抵抗)測定動作について説明する。オペア
ンプOP1は、コンデンサC1と共にサンプルホールド
回路を形成し、起電力セル24の温度測定のための電圧
印加中において電圧印加直前の、該起電力セル24の起
電力Vsを保ちPID回路に入力する役割を果たす。オ
ペアンプOP3は、オペアンプOP1に保持されている
ホールド値(抵抗値測定用電圧印加直前の起電力セル2
4の起電力Vs)と、起電力セル24に抵抗値測定用の
電流−Iconst を印加した際の電位値との差分をA/D
回路へ出力する。
ち、サンプルホールド回路電圧ホールド動作を制御す
る。また、スイッチSW2は、起電力セル24の抵抗値
測定用の一定電流−Iconst をオン・オフし、スイッチ
SW3は、スイッチSW2にて流される抵抗値測定用の
電流−Iconstとは逆極性の一定電流+Iconst をオン
・オフする。
ングチャートと共に起電力セル24の起電力Vsを図3
に示す。スイッチSW1は、上述したように所定のイン
ターバルT5毎に設定された時間T6(約500μs)
に渡りオフし、起電力セル24の抵抗測定を可能ならし
める。なお、このオフ時間T6においては、オペアンプ
OP1から成るサンプルホールド回路にて、PID回路
への入力値は0.45Vに維持される。
が経過した後、スイッチSW2が時間T3(約100μ
s)に渡りオンし、抵抗値測定用の一定電流−Iconst
が起電力セル24側に流される。この電流−Iconst の
極性は、起電力セル24に生じる内部起電力と逆極性で
あって、この電流−Iconst によって起電力セル24の
両端の電圧が、図中に示すようにΔVs分低下する。
後、時間T2(約60μs)が経過してから、当該時点
(印加開始から60μs経過時)でのオペアンプOP3
の出力を、A/D変換回路がアナログ値からデェジタル
値に変換してヒータ制御回路側60へ出力する。ヒータ
制御回路60は、この測定された値、即ち、起電力セル
24のバルク抵抗値と相関する値が目標値となるように
ヒータ70への通電を制御する。この制御は実質的に、
起電力セル24のバルク抵抗値が目標値よりも高いとき
には、電圧を高め、また、目標値よりも低いときには、
電圧を下げることにより、酸素センサ素子10の温度を
正確に目標温度(800°C)に保つよう機能する。
から60μs経過時の値を測定するのは、測定された抵
抗値に前記多孔質電極と前記固体電解質体の界面におけ
る抵抗成分が含まれないようにするためである。これ
は、低周波の電流や電圧によって測定を行うと起電力セ
ル24の多孔質電極22、28と固体電解質体との界面
の劣化等による該界面における抵抗成分の変化分を含む
値が検出されるため、この変化分によって正確に測定が
行い得なくなるからである。逆に言えばこの測定の時間
を変化させることにより劣化を含めた抵抗を測定し、劣
化検出に用いることが可能となる。
SW2をオフすると同時に、スイッチSW3をオンし、
スイッチSW2をオンした時間とほぼ等しい時間T3に
渡り、抵抗値測定用の上記電流−Iconst とは逆極性の
一定電流+Iconst を起電力セル24側に印加する。こ
れは、起電力セル24を構成する酸素イオン伝導性固体
電解質体の配向現象によって内部起電力が影響を受け本
来の酸素濃度差を反映する内部起電力値を出力しない状
態から、正常な状態に復帰するまでの復帰時間を短縮さ
せ、抵抗値の測定後に酸素濃度の測定を短時間で再開し
得るようにするためである。
現象と考えられる正規の起電力までの復帰時間につい
て、図4を参照して説明する。図4(A)は、抵抗値測
定用の上記電流−Iconst に相当する4.88mAの電
流をパルス状に起電力セル24へ印加し、その後該電流
を止めた場合の起電力セルの起電力Vsの変化を示し、
図4(B)は、上記電流−Iconst に相当する4.88
mAの電流をパルス状に印加した後、該電流の−Icons
t と逆極性の電流+Iconst をパルス状に起電力セル2
4へ印加した場合、即ち、交番状に印加した場合の起電
力セルの起電力Vsの変化を示している。図4(A)に
示すように4.88mAの電流をパルス状に1回加えた
だけの場合には、復帰までに16msec必要となった。こ
れに対して、図4(B)に示すように電流を交番状に加
えた場合は、0.5msecで復帰することができた。この
様に、本実施態様では、電流を交番状に加えることで起
電力セル24を用いる酸素濃度の測定を短時間で再開し
得るようにしいてる。
間T3の経過後、スイッチSW3がオフとなった後、時
間T4が経過したタイミングで、スイッチSW1がオン
し、起電力セル24の起電力Vsが再び、オペアンプO
P1を介してPID回路に加えられ、酸素濃度の測定が
再開される。そして、インターバルT5の経過後スイッ
チSW1がオフし、再び起電力セル24の抵抗値を測定
する。
起電力セル24の抵抗値を測定することでセル10の温
度を測定している。この作用について図5のグラフを参
照して説明する。図5(A)は、起電力セル24側に交
流電流を印加して抵抗値を測定した際のグラフであり、
図5(B)は、ポンプセル14側に交流電流を印加して
抵抗値を測定した際のグラフである。図中で縦軸には測
定された抵抗値を、また、横軸にはセル10温度に相当
するヒータ電圧を取っている。ここで、○は、A/F2
3(リーン状態)雰囲気中にて20Hz(低周波)で測定
した際の値を、●は、A/F23(リーン状態)雰囲気
中にて1KHz(高周波)で測定した際の値を、Δは、理
論空燃比の雰囲気中にて20Hz(低周波)で測定した際
の値を、■は、理論空燃比の雰囲気中にて1KHz(高周
波)で測定した際の値を示している。
では、理論空燃比の雰囲気中で測定された抵抗値と、リ
ーン雰囲気中で測定された抵抗値とがほぼ等しく、酸素
基準室によらず正確に抵抗値が測定できることが分か
る。これに対して、図5(B)のグラフでは、理論空燃
比の雰囲気中で測定された抵抗値と、リーン雰囲気中で
測定された抵抗値とが異なり、酸素基準室により抵抗値
が正確に測定できないことが分かる。これは、起電力セ
ル24(図1参照)に電流を印加した際に、該起電力セ
ル24は、理論空燃比の雰囲気に固定されている拡散室
20と、一定酸素濃度である酸素基準室26とに挟まれ
ているので該起電力セルの両側の酸素濃度は常に一定で
ある。これに対して、ポンプセル14は、酸素濃度の変
化している測定ガスと、理論空燃比の雰囲気に固定され
ている拡散室20とに挟まれ、ポンプセルの両側の酸素
濃度差は測定ガス中の酸素濃度によって常に変動するか
らである。
素センサの温度制御方法及び装置では、理論空燃比の雰
囲気である間隔と一定酸素濃度である酸素基準室とに挟
まれた起電力セルに電圧又は電流を印加して抵抗値を測
定するため、測定雰囲気中の酸素濃度とは無関係に、抵
抗値を正確に測定することができる。また、該起電力セ
ルの抵抗値を、多孔質電極と固体電解質体の界面の抵抗
成分が含まれないように測定するため、低周波の電流や
電圧によって測定した場合に含まれる起電力セルの多孔
質電極と固体電解質体の界面の劣化等による抵抗の変化
分によ影響を受けず、正確にセンサ素子の温度を測定で
きる。
抵抗測定用の電圧もしくは電流を印加する際に、前記抵
抗測定用の電圧もしくは電流の印加に引き続いて該抵抗
測定用の電圧もしくは電流とは逆極性の電圧もしくは電
流を印加するため、酸素イオン伝導性固体電解質体の配
向現象によって内部起電力が影響を受け本来の酸素濃度
差を反映する内部起電力値を出力しない状態から、正常
な状態に復帰するまでの復帰時間を短縮でき、抵抗値の
測定後に短時間で酸素濃度の測定を再開することが可能
となる。
成を示す説明図である。
チャートである。
一回起電力セルへ印加した際の起電力セル起電力Vsを
示し、図4(B)は、電流を交番状に印加した際の起電
力セル起電力Vsを示している。
て抵抗値を測定したグラフであり、図5(B)は、ポン
プセルに交流電流を印加して抵抗値を測定したグラフで
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 加熱用ヒータによって加熱される酸素イ
オン伝導性固体電解質体の両面に多孔質電極が設けられ
た2つのセルを、間隔を介して対向配設し、一方のセル
を前記間隔内の酸素を周囲にくみ出すもしくは酸素をく
み込むポンプセル、他方のセルを酸素基準室と前記間隔
との酸素濃度差によって電圧を生じる起電力セルとして
それぞれ使用し、酸素濃度を測定する全領域酸素センサ
の、前記2つのセルの温度を、前記加熱用ヒータを用い
て制御する全領域酸素センサの温度制御方法であって、 前記起電力セルに抵抗値測定用の一定の電流もしくは電
圧を印加し、 前記起電力セルの抵抗値を、該抵抗値に前記多孔質電極
と前記固体電解質体の界面における抵抗成分が含まれな
い様に、前記抵抗値測定用電流もしくは電圧の印加後所
定時間以内に測定し、 測定した前記起電力セルの抵抗値が一定値となるよう
に、前記ヒータを制御することを特徴とする全領域酸素
センサの温度制御方法。 - 【請求項2】 前記起電力セルの抵抗値を測定した後
に、前記抵抗値測定用電流もしくは電圧の印加に引き続
いて該電流もしくは電圧とは逆極性の、一定の電流もし
くは電圧を所定時間印加することを特徴とする請求項1
の全領域酸素センサの温度制御方法。 - 【請求項3】 加熱用ヒータによって加熱される酸素イ
オン伝導性固体電解質体の両面に多孔質電極が設けられ
た2つのセルを、間隔を介して対向配設し、一方のセル
を前記間隔内の酸素を周囲にくみ出すもしくは酸素をく
み込むポンプセル、他方のセルを酸素基準室と前記間隔
との酸素濃度差によって電圧を生じる起電力セルとして
それぞれ使用し、酸素濃度を測定する全領域酸素センサ
の、前記2つのセルの温度を、前記加熱用ヒータを用い
て制御する全領域酸素センサの温度制御装置であって、 前記起電力セルに抵抗値測定用の一定の電流もしくは電
圧を印加する第1の電流もしくは電圧印加手段と、 前記起電力セルの抵抗値を、該抵抗値に前記多孔質電極
と前記固体電解質体の界面における抵抗成分が含まれな
い様に、前記抵抗値測定用電流もしくは電圧の印加後所
定時間以内に測定を行う抵抗値測定手段と、 前記起電力セルの抵抗値を測定した後、前記抵抗値測定
用電流もしくは電圧の印加に引き続いて該電流もしくは
電圧とは逆極性の一定電流もしくは電圧を所定時間印加
する第2の電流もしくは電圧印加手段と、測定した前記
起電力セルの抵抗値が一定値となるように、前記ヒータ
を制御する温度制御手段と、から成ることを特徴とする
全領域酸素センサの温度制御装置。 - 【請求項4】 請求項3の温度制御装置を備えた全領域
酸素センサ。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21781596A JP3645665B2 (ja) | 1996-07-31 | 1996-07-31 | 全領域酸素センサの温度制御方法及び装置 |
DE69725937T DE69725937T2 (de) | 1996-07-31 | 1997-07-30 | Temperaturregelung für eine Lambda-Sonde mit grossem Messbereich |
EP97113127A EP0822326B1 (en) | 1996-07-31 | 1997-07-30 | Temperature control for a wide range oxygen sensor |
US08/903,940 US6120677A (en) | 1996-07-31 | 1997-07-31 | Temperature control for all range oxygen sensor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21781596A JP3645665B2 (ja) | 1996-07-31 | 1996-07-31 | 全領域酸素センサの温度制御方法及び装置 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003346491A Division JP2004029039A (ja) | 2003-10-06 | 2003-10-06 | 起電力セルの温度制御方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1048180A true JPH1048180A (ja) | 1998-02-20 |
JP3645665B2 JP3645665B2 (ja) | 2005-05-11 |
Family
ID=16710180
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21781596A Expired - Lifetime JP3645665B2 (ja) | 1996-07-31 | 1996-07-31 | 全領域酸素センサの温度制御方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3645665B2 (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1571444A2 (en) | 2004-01-27 | 2005-09-07 | Ngk Spark Plug Co., Ltd | Gas detecting system |
JP2005274554A (ja) * | 2004-01-27 | 2005-10-06 | Ngk Spark Plug Co Ltd | ガス検出システム |
JP2006343317A (ja) * | 2005-05-09 | 2006-12-21 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 素子インピーダンス検出装置 |
JP2007205819A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-08-16 | Ngk Spark Plug Co Ltd | ガス濃度検出システム |
US7393441B2 (en) | 2003-04-23 | 2008-07-01 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Controller for gas concentration sensor |
US7481094B2 (en) | 2005-03-31 | 2009-01-27 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Gas sensor control unit |
JP2009069167A (ja) * | 2002-11-08 | 2009-04-02 | Denso Corp | ガス濃度検出装置 |
DE102009052158A1 (de) | 2008-11-06 | 2010-06-10 | NGK Spark Plug Co., Ltd., Nagoya-shi | Vorrichtung und Verfahren zur Gassensorsteuerung |
DE102009048100A1 (de) | 2008-10-02 | 2010-06-10 | NGK Spark Plug Co., Ltd., Nagoya-shi | Anomaliediagnosevorrichtung und Anomaliediagnoseverfahren für einen Gassensor |
DE102015201123A1 (de) | 2014-02-05 | 2015-08-06 | Denso Corporation | Impedanzdetektor für ein element eines sauerstoffkonzentrationssensors |
DE102015206374A1 (de) | 2014-04-11 | 2015-10-15 | Denso Corporation | Impedanzdetektor für sauerstoffkonzentrationssensorelement |
DE102015208431A1 (de) | 2014-05-07 | 2015-11-12 | Denso Corporation | Luft-Kraftstoff-Verhältnis-Sensor-Steuervorrichtung |
DE10352064B4 (de) * | 2002-11-08 | 2019-10-31 | Denso Corporation | Gaskonzentrationsmessgerät mit hohem Auflösungsvermögen |
-
1996
- 1996-07-31 JP JP21781596A patent/JP3645665B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (23)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10352064B4 (de) * | 2002-11-08 | 2019-10-31 | Denso Corporation | Gaskonzentrationsmessgerät mit hohem Auflösungsvermögen |
JP2009069167A (ja) * | 2002-11-08 | 2009-04-02 | Denso Corp | ガス濃度検出装置 |
US7846313B2 (en) | 2003-04-23 | 2010-12-07 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Controller for gas concentration sensor |
US7393441B2 (en) | 2003-04-23 | 2008-07-01 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Controller for gas concentration sensor |
US7909970B2 (en) | 2003-04-23 | 2011-03-22 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Controller for gas concentration sensor |
JP2005274554A (ja) * | 2004-01-27 | 2005-10-06 | Ngk Spark Plug Co Ltd | ガス検出システム |
EP1571444A2 (en) | 2004-01-27 | 2005-09-07 | Ngk Spark Plug Co., Ltd | Gas detecting system |
US7481094B2 (en) | 2005-03-31 | 2009-01-27 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Gas sensor control unit |
JP2006343317A (ja) * | 2005-05-09 | 2006-12-21 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 素子インピーダンス検出装置 |
JP4614210B2 (ja) * | 2006-01-31 | 2011-01-19 | 日本特殊陶業株式会社 | ガス濃度検出システム |
JP2007205819A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-08-16 | Ngk Spark Plug Co Ltd | ガス濃度検出システム |
DE102009048100B4 (de) * | 2008-10-02 | 2016-04-07 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Anomaliediagnosevorrichtung und Anomaliediagnoseverfahren für einen Gassensor |
US8257578B2 (en) | 2008-10-02 | 2012-09-04 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Anomaly diagnosing apparatus and anomaly diagnosing method for gas sensor |
DE102009048100A1 (de) | 2008-10-02 | 2010-06-10 | NGK Spark Plug Co., Ltd., Nagoya-shi | Anomaliediagnosevorrichtung und Anomaliediagnoseverfahren für einen Gassensor |
US8623186B2 (en) | 2008-11-06 | 2014-01-07 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Apparatus and process for gas sensor control |
US9347913B2 (en) | 2008-11-06 | 2016-05-24 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Apparatus and process for gas sensor control |
DE102009052158A1 (de) | 2008-11-06 | 2010-06-10 | NGK Spark Plug Co., Ltd., Nagoya-shi | Vorrichtung und Verfahren zur Gassensorsteuerung |
JP2015148472A (ja) * | 2014-02-05 | 2015-08-20 | 株式会社デンソー | 酸素濃度センサの素子インピーダンス検出装置 |
DE102015201123A1 (de) | 2014-02-05 | 2015-08-06 | Denso Corporation | Impedanzdetektor für ein element eines sauerstoffkonzentrationssensors |
DE102015206374A1 (de) | 2014-04-11 | 2015-10-15 | Denso Corporation | Impedanzdetektor für sauerstoffkonzentrationssensorelement |
JP2015203599A (ja) * | 2014-04-11 | 2015-11-16 | 株式会社デンソー | 酸素濃度センサの素子インピーダンス検出装置 |
DE102015208431A1 (de) | 2014-05-07 | 2015-11-12 | Denso Corporation | Luft-Kraftstoff-Verhältnis-Sensor-Steuervorrichtung |
DE102015208431B4 (de) | 2014-05-07 | 2023-03-09 | Denso Corporation | Luft-Kraftstoff-Verhältnis-Sensor-Steuervorrichtung mit Umschalter für Einzellen- und Zweizellen-Luft-Kraftstoff-Verhältnis-Sensorbetrieb |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3645665B2 (ja) | 2005-05-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6120677A (en) | Temperature control for all range oxygen sensor | |
EP1239282B1 (en) | Gas sensor and method of heating the same | |
EP0841562A2 (en) | Method and apparatus for measuring oxygen concentration and nitrogen oxide concentration | |
JPH0560052B2 (ja) | ||
JP3645665B2 (ja) | 全領域酸素センサの温度制御方法及び装置 | |
JPH0548420B2 (ja) | ||
JP2000065793A (ja) | ガス混合気の酸素濃度を測定する測定センサの制御のための方法 | |
JP3436611B2 (ja) | 酸素センサ用ヒータの通電制御方法及び装置 | |
US6099717A (en) | Method of and apparatus for detecting a deteriorated condition of a wide range air-fuel ratio sensor | |
JP7128090B2 (ja) | センサ制御装置およびセンサ制御方法 | |
JP6700910B2 (ja) | ガスセンサの制御装置 | |
JP4572735B2 (ja) | ガス濃度検出装置 | |
JP6147630B2 (ja) | ガスセンサのヒータ制御装置 | |
JP4562042B2 (ja) | センサ制御装置、センサ制御方法 | |
JP3958755B2 (ja) | 全領域空燃比センサの劣化状態検出方法及び装置 | |
JP3563941B2 (ja) | 全領域空燃比センサの劣化状態検出方法及び装置 | |
JP3587943B2 (ja) | 全領域空燃比センサの温度制御方法及び装置 | |
JP2017053802A (ja) | ガス濃度湿度検出装置及びガス濃度湿度検出方法 | |
JPH10221182A (ja) | 全領域空燃比センサを用いた温度測定方法及び装置 | |
JPH10288595A (ja) | 窒素酸化物濃度検出装置 | |
JPH10246720A (ja) | 全領域空燃比センサの異常検出方法 | |
JP2004029039A (ja) | 起電力セルの温度制御方法及び装置 | |
JP3736444B2 (ja) | 内燃機関のガス濃度検出装置 | |
JP3615319B2 (ja) | 全領域空燃比センサ、全領域空燃比センサの温度制御方法及び装置 | |
JPH0245819B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040217 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040414 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050111 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050204 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090210 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090210 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100210 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100210 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110210 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110210 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120210 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120210 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130210 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130210 Year of fee payment: 8 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |