JP4614210B2 - ガス濃度検出システム - Google Patents

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本発明は、ポンプセル及び酸素濃度測定セルを備えるガス濃度センサと、このガス濃度センサに接続されて所定の制御を行い、ポンプセルに流れるポンプ電流をガス濃度に応じた電圧信号として出力可能なセンサ制御装置とを備えるガス濃度検出システムに関する。
車載用エンジンなどの内燃機関の空燃比制御においては、空燃比制御の精度を高めるといった要望やリーンバーン化の要望に対応すべく、排気ガス中の酸素濃度(空燃比)を広域に検出可能なガス濃度センサと、そのセンサを制御するためのセンサ制御装置とを備えたガス濃度検出システムが用いられている。
そして、酸素濃度を広域に検出可能なガス濃度センサとして、ポンプセルと酸素濃度測定セルとを積層した2セル式の構造を有するものが知られている。このガス濃度センサは、より具体的には、固体電解質層を一対の電極で挟んでなるポンプセル及び酸素濃度測定セルを、各セルの一方の電極が多孔質状の拡散律速層を介して排気ガスが導入可能な中空の測定ガス室に面するように積層した構造を有している。
また、このような2セル式のガス濃度センサに接続され、酸素濃度の検出や酸素濃度測定セルの素子抵抗の検出などの制御を行うセンサ制御装置として、特許文献1及び2のセンサ制御装置が知られている。
この特許文献1及び2には、ポンプセルの内側ポンプ電極及び酸素濃度測定セルの測定電極(共に測定ガス室に面する側の電極)と接続された共通端子に接続されるノードと、ポンプセルの外側ポンプ電極と接続された第1端子に接続され、ノードの電位を一定に保持するように、ポンプセルに正負にわたるポンプ電流を流す演算増幅回路と、ノードに検出抵抗器を介して出力端子が接続され、酸素濃度測定セルの電極間の電位が一定となるように、ポンプセルに流すポンプ電流の大きさを制御するPID制御回路と、を有するセンサ制御装置が開示されている。さらに、特許文献1及び2には、酸素濃度測定セルの素子抵抗を検出するための構成として、一端が第2端子(酸素濃度測定セルの基準電極が接続された端子に相当)に接続されると共に、他端がPID制御回路の入力端子に接続され、酸素濃度測定セルの素子抵抗を検出するときに、特定時間にわたって第2端子との接続を遮断し、それ以前の第2端子の電圧を保持するサンプルホールド回路と、第2端子に接続され、酸素濃度測定セルの素子抵抗を検出するための検出用電流を通電する電流源と、を有するセンサ制御装置が開示されている。
ところで、特許文献1及び2のセンサ制御装置では、短時間ではあるものの、酸素濃度測定セルの素子抵抗を検出する処理を実行する際に、サンプルホールド回路を特定期間にわたりホールド状態にして、ガス濃度センサによる酸素濃度を検出するための処理(制御)を一時中断させる必要がある。ただし、このように素子抵抗の検出時に酸素濃度を検出するための処理を中断すると、空燃比制御自身も一時中断する等の処置が必要となり、近年益々強化される排ガス規制に対応するための精密な空燃比制御を実行できないおそれがある。
そこで、特許文献3にて、ガス濃度センサの素子抵抗の検出時に、サンプルホールド回路を用いて、ガス濃度センサにおける出力変化を遮断すると共に、それ以前のガス濃度に応じた出力を特定期間にわたり保持するようにした技術が知られている(図1、図10参照)。この技術では、ガス濃度センサの素子抵抗を検出する際には、空燃比制御自身を一時中断させることなく、サンプルホールド回路からの出力を用いた空燃比制御が実現可能となる。
特開平10−73566号公報 特開2002−257783号公報 特開平11−6813号公報
そこで、特許文献1及び2の技術において、素子抵抗の検出時にも空燃比制御を実行させられるようにすることを目的に、特許文献3の技術の適用について本発明者らが検討した結果、センサ制御装置の態様によっては、ガス濃度に応じた出力を保持するサンプルホールド回路の保持状態を解除させた直後に、センサ制御装置からの出力(ガス濃度に応じた電圧信号)にノイズ成分が重畳し、真の酸素濃度からずれた出力がなされることが分かった。具体的には、素子抵抗の検出処理が終了し、酸素濃度測定セルの基準電極と接続された第2端子の電圧を保持するサンプルホールド回路(以下、第1サンプルホールド回路という)の保持終了タイミングと、ガス濃度に応じた出力を保持するサンプルホールド回路(以下、第2サンプルホールド回路という)の保持終了タイミングとを同期させると、保持終了直後のセンサ制御装置からの出力(電圧信号)にノイズ成分が重畳することがあった。
この理由として、以下の理由が考えられる。第1サンプルホールド回路は、第2端子との接続が遮断され、それ以前の第2端子の電圧を保持した状態にあっても、極僅かな漏れ電流が第1サンプルホールド回路内のコンデンサに向かって流れ、ホールドしている電圧値が変動するため、第1サンプルホールド回路の保持状態を解除しても酸素濃度測定セルの電極間の電位は直ぐに元の値(保持前の値)に戻らないことがある。そして、このような状態で、PID制御回路にて、酸素濃度測定セルの電極間の電位が一定となるようにポンプセルに流すポンプ電流の制御がなされると、第1サンプルホールド回路を解除した直後に出力される電圧信号(検出抵抗器にて電圧変換された電圧信号)に、短期間ではあるが、実際のガス濃度とは関係のないノイズ成分が重畳してしまうのである。そして、このように誤った電圧信号に基づいて空燃比制御がなされると、適正な空燃比制御が行えず、結局精密な空燃比制御が行えなくなってしまう。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、酸素濃度測定セルの素子抵抗の検出時に、酸素濃度測定セルの基準電極に接続される第2端子の電圧を保持する第1信号ホールド手段と、ガス濃度に応じた電圧信号を保持する第2信号ホールド手段とを有するガス濃度検出システムであって、素子抵抗の検出の終了後に第1信号ホールド手段の電圧保持状態を解除したときにも、ノイズ成分が重畳した電圧信号を出力させることなく、精密な空燃比制御を促すことが可能なガス濃度検出システムを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた本発明のガス濃度検出システムは、
外側ポンプ電極及び内側ポンプ電極を有するポンプセルと測定電極及び基準電極を有する酸素濃度測定セルとが、被測定ガスを導入可能な測定ガス室に該内側ポンプ電極及び該測定電極が面するように積層されると共に、該外側ポンプ電極に接続される第1端子、該基準電極に接続される第2端子、該内側ポンプ電極及び該測定電極を同電位に接続する共通端子を備えるガス濃度センサと、
前記共通端子に接続されるノードと、前記第1端子に接続され、前記ノードの電位を一定に保持するように、該第1端子を介して前記ポンプセルに正負にわたるポンプ電流を流すポンプ電流通電手段と、前記ノードに出力端子が接続され、前記ポンプセルに流すポンプ電流の大きさを、前記酸素濃度測定セルの測定電極−基準電極間の電位が一定となるように制御する制御回路部と、一端が前記第2端子に接続されると共に、他端が前記制御回路部の入力端子に接続され、前記酸素濃度測定セルの素子抵抗を検出するときに、第1特定時間にわたって該第2端子との接続を遮断し、それ以前の該第2端子の電圧を保持する第1信号ホールド手段と、前記第2端子に接続され、前記酸素濃度測定セルの素子抵抗を検出するための検出用電流を、該第2端子を介して通電する検出用電流通電手段と、前記ポンプ電流が流れる経路の一部を構成すると共に、該ポンプ電流をガス濃度に応じた電圧信号に変換する電圧変換手段と、前記電圧変換手段にて変換した前記電圧信号を出力する電圧信号出力手段と、前記電圧信号出力手段から出力される電圧信号を取得する信号取得手段と、を含むセンサ制御装置と、
を備えるガス濃度検出システムであって、
前記センサ制御装置は、一端が前記電圧信号出力手段に接続されると共に、他端が前記信号取得手段に接続され、前記酸素濃度測定セルの素子抵抗を検出するときに、前記第1特定期間よりも長い第2特定期間にわたって前記電圧信号出力手段との接続を遮断し、それ以前の前記電圧信号を保持する第2信号ホールド手段を備えており、前記第2特定期間の開始タイミングは、前記第1特定期間の終了タイミングよりも前に設定され、且つ該第2特定期間の終了タイミングは、該第1特定期間の終了タイミングとなってから200μsec以上経過後に設定されることを特徴とする。
本発明のガス濃度検出システムでは、酸素濃度測定セルの素子抵抗を検出するときに、酸素濃度測定セルの基準電極に接続される第2端子の電圧を第1特定期間にわたって保持する第1信号ホールド手段と、ガス濃度に応じた電圧信号を第2特定期間にわたって保持する第2信号ホールド手段とを有する。そして、本発明では、両信号ホールド手段の電圧保持状態を解除するタイミングについて、第2特定期間の終了タイミング(換言すれば、第2信号ホールド手段の電圧保持状態を解除するタイミング)を、第1特定期間の終了タイミング(換言すれば、第1信号ホールド手段の電圧保持状態を解除するタイミング)よりも後に設定したことが注目すべき点である。
このように、第2特定期間の終了タイミングを第1特定期間の終了タイミングよりも後に設定することで、第1信号ホールド手段の電圧保持状態が解除された直後に信号取得手段が取得する電圧信号は、第2信号ホールド手段が保持している電圧信号となる。つまり、第1信号ホールド手段の電圧保持状態が解除されたときに、酸素濃度測定セルの測定電極−基準電極間の電位が第1信号ホールド手段による保持前の値に戻らず、その状態で制御回路部にて酸素濃度測定セルの両電極間の電位が一定となるようにポンプ電流の大きさを制御する処理がなされた場合にも、第2信号ホールド手段が電圧保持状態にある限り、電圧信号出力手段から出力される電圧信号が信号取得手段にて取得されることはない。これにより、第1信号ホールド手段による電圧保持状態を解除した直後に現れるノイズ成分が重畳した電圧信号が信号取得手段にて取得されるのを抑制することができる。
また、第1信号ホールド手段での電圧保持状態が解除されたときに、酸素濃度測定セルの電極間の電位が元の値からずれていても、制御回路部のその後の処理により酸素濃度測定セルの電極間の電位は元の値に戻るため、第1信号ホールド手段での電圧保持状態の解除後、所定の時間が経過したときに第2信号ホールド手段の電圧保持状態を解除することで、第1信号ホールドの電圧保持状態の解除に起因したノイズ成分の重畳がないあるいは非常に少ない電圧信号が電圧信号出力手段より信号取得手段に対して出力されることになる。
従って、本発明のガス濃度検出システムによれば、第1信号ホールド手段の電圧保持状態が解除されたとき、さらには第2信号ホールド手段の電圧保持状態が解除されたときのそれぞれにおいて、信号取得手段はノイズ成分の重畳のないあるいは非常に少ない電圧信号を取得することができ、信号取得手段の前段より得られる電圧信号を用いての精密な空燃比制御を実行することが可能となる。
なお、上記の第2特定期間の終了タイミングは、第1特定期間の終了タイミングの後、酸素濃度測定セルの両電極間の電位が第1信号手段による保持前の値に戻るまでの時間を見込んで適宜設定すればよく、具体的には第1特定期間の終了タイミングとなってから200μsec以上、好ましくは300μsec以上経過後に設定することが好ましい。また、第2特定期間の終了タイミングの上限値は特にはないが、実際のガス濃度に対応した電圧信号を用いての空燃比制御をできるだけ早く再開させられるように適宜設定すれば良い。
また、本発明では、構成要件同士(例えば、第2端子と第1信号ホールド手段)を「接続」という記載で表したが、この「接続」は直結されるものに限定されず、他の電子部品を介して電気的に接続された状態までを含むものである。
さらに、上記のガス濃度検出システムであって、前記第2特定期間の開始タイミングは、前記第1特定期間の開始タイミング以前に設定されると良い。
この発明のガス濃度検出システムでは、第2信号ホールド回路にて素子抵抗の検出タイミングより前の第2端子の電圧信号を確実に保持することができ、第2信号ホールド回路に素子抵抗検出時の影響が及んだ電圧が保持されるのを防ぐことができる。これにより、第2信号ホールド回路にて保持している電圧信号を用いての空燃比制御の精度をより高めることができる。
本発明にかかるガス濃度検出システムについて、図面を参照して説明する。
図1は、ポンプセル14と酸素濃度測定セル24とを有する2セル式の酸素センサ(全領域空燃比センサとも呼ばれる)10と、この酸素センサ10に接続され酸素濃度の検出や素子抵抗の検出等の所定の制御を行うセンサ制御回路20とを含むガス濃度検出システム1の回路・ブロック図である。
ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排気ガスの酸素濃度を広域に検出するためのガス濃度検出システム1は、図1に示すように、2セル式の酸素センサ10と、この酸素センサ10に接続されるセンサ制御回路20と、センサ制御回路20から出力される酸素濃度に応じたガス濃度信号Vipに基づいて酸素濃度(空燃比)を検出し、内燃機関の空燃比制御(具体的には、燃料の噴射量制御)を行うマイクロコンピュータ(以下、単にマイコンともいう)30と、を含んでいる。センサ制御回路20のIp+1、COM1、Vs+1の各端子は、それぞれ酸素センサ10に接続されている。なお、センサ制御回路20の上記した端子の酸素センサ10への接続先については、後述する。また、センサ制御回路20のCB、CC、CIの各端子は、それぞれマイコン30のCG、CF、CTの各端子に接続されている。
酸素センサ10は、図2に示すように、第1固体電解質層15を外側ポンプ電極12及び内側ポンプ電極16にて挟んだポンプセル14と、第2固体電解質層13を測定電極22及び基準電極28にて挟んだ酸素濃度測定セル24と、このポンプセル14と酸素濃度検知セル24との間に設けられ、排気ガスが導入される中空の測定ガス室21と、排気ガスを測定ガス室21に導入するための多孔質状の拡散律速層18と、酸素濃度測定セル24の基準電極28側に絶縁層26を介して積層され、酸素濃度測定セル24との間で酸素を溜め込む酸素基準室32を形成するための遮蔽層31とを有する。また、ポンプセル14の外側には、外側ポンプ電極12の被毒を防止する目的で、多孔質状の電極保護層34が設けられている。
ポンプセル14の内側ポンプ電極16及び酸素濃度測定セル24の測定電極22は、測定ガス室21に面するように配置されている。また、第1固体電解質層15、第2固体電解質層13及び遮蔽層31は、イットリアを安定化剤として固溶させた部分安定化ジルコニアを主体に形成され、外側ポンプ電極12、内側ポンプ電極16、測定電極22、基準電極28は、白金を主体に形成されている。さらに、測定ガス室21は、ポンプセル14と酸素濃度測定セル24との間に配置されるアルミナを主体とする絶縁層(図示せず)の一部を中空に形成することにより構成され、さらにその中空部分と外部空間とが連通するように絶縁層の一部を切り欠き、この切り欠き部分にアルミナを主体とする拡散律速層18を設けている。
ポンプセル14の内側ポンプ電極16と、酸素濃度測定セル24の測定電極22とは、互いに同電位に接続されると共に、酸素センサ10の共通端子COMに接続されている。そして、この共通端子COMは、センサ制御回路20の端子COM1に接続される(図1参照)。なお、図1に示すように、内側ポンプ電極16及び測定電極22は、端子COM1以外に共通配線、抵抗器62を介して、センサ制御回路20の端子Vcにも接続される。また、ポンプセル14の外側ポンプ電極12は、酸素センサ10の端子Ip+に接続され、酸素濃度測定セル24の基準電極28は、酸素センサ10の第2端子Vs+に接続されている。そして、第1端子Ip+、第2端子Vs+は、センサ制御回路20の端子Ip+1、Vs+1にそれぞれ接続される(図1参照)。
マイコン30は、図1に示すように、第1A/D変換回路58、第2A/D変換回路59、中央演算回路部60を含むようにして構成されている。この各A/D変換回路58、59は、それぞれマイコン30の端子CG、CFを介してセンサ制御回路20からのガス濃度信号Vip、素子抵抗信号Vrを取得してデジタル値に変換し、これを中央演算回路部60に出力する。中央演算回路部60は、デジタル化されたセンサ制御回路20のガス濃度信号Vip、素子抵抗信号Vrに基づき、酸素濃度の検出ないし酸素濃度測定セル24の素子抵抗の検出といった処理を行う。また、マイコン30(具体的には、中央演算回路部60)は、後述するように、センサ制御回路20に含まれるスイッチSW1〜SW9のオン、オフを制御するための切替え信号を、端子CTを介してセンサ制御回路20の端子CIに出力する機能も有する。
次に、図1に基づいて、センサ制御回路20の構成と動作について説明する。
センサ制御回路20は、端子Vcの電位を一定に保持するように、ポンプセル14に端子Ip1+(第1端子Ip+)を介してポンプ電流Ipを流すための演算増幅回路52、ポンプセル14に流すポンプ電流Ipの大きさを決定するためのPID制御回路51、酸素濃度測定セル24の基準電極28の酸素濃度(換言すれば、酸素基準室32の酸素濃度)を一定に保つために、酸素濃度測定セル24に微小電流Icpを通電するための第1電流源41、ポンプ電流Ipを制御する制御目標となる電圧を供給する定電圧源61、一端が端子Vcに接続される一方、他端が端子Poutに接続され、ポンプセル14を流れるポンプ電流Ipを電圧信号に変換する検出抵抗器50を含んでいる。
また、このセンサ制御回路20は、検出抵抗器50の両端電圧(即ち、端子Vcの電位と端子Poutの電位との差分)を所定の増幅率で増幅して、ガス検出信号Vipとして出力する第1差動増幅回路54をも含んでいる。なお、この第1差動増幅回路54は、オペアンプと抵抗器から構成される公知の回路構成であるため、図1ではブロック図として表示している。
第1電流源41、スイッチSW4、酸素濃度測定セル24は、この順に接続されて、スイッチSW4がオンのときに、酸素濃度測定セル24に一定の電流値(例えば、17μA)の微小電流Icpを流す電流路を構成している。酸素濃度測定セル24に対して、測定ガス室21の酸素を基準電極28側に汲み込む方向に微小電流Icpを流すことで、基準酸素室32は内部酸素基準源として機能することになる。
PID制御回路51は、その制御特性を決める複数の抵抗器やコンデンサ、オペアンプ等から構成される公知の回路構成を有している。そして、PID制御回路51の入力端子は、第1バッファ42、スイッチSW3、抵抗器43、45、第2バッファ46、抵抗器47、48とオペアンプ69から構成される差動増幅回路を介して端子Vs+1に接続されている。また、PID制御回路51の出力端子は、スイッチSW1、端子Pout、検出抵抗器50を介して端子Vcに接続されている。なお、PID制御回路51の前段に配置されて差動増幅回路を構成するオペアンプ69の反転入力端子は、抵抗器47と抵抗器49との接続点に接続され、非反転入力端子は、端子Vcに図示しない抵抗器を介して接続されている。また、定電圧源61は、ポンプ電流を制御する制御目標となる電圧(450mV)を、第3バッファ65、抵抗器49を介してオペアンプ69の反転入力端子に供給する。さらに、演算増幅回路52は、反転入力端子に端子Vcが接続され、非反転入力端子に基準電圧(3.6V)が印加され、また出力端子にスイッイッチSW2を介して端子Ip+1が接続されている。
さらに、第1差動増幅回路54の出力段には、スイッチSW9、抵抗器85、コンデンサ87から構成される第2サンプルホールド回路83が設けられている。なお、抵抗器85とコンデンサ87については、センサ制御回路20の端子CBとマイコン30の端子CGとの間を結ぶ配線に図1に示した接続状態で設置されるものであるが、ここではセンサ制御回路20の一部として説明することにする。このような構成を有する第2サンプルホールド回路83は、後述する酸素濃度測定セル24の素子抵抗を検出するときに、スイッチSW9がオンからオフ状態に切り替えられるものであり、それ以外のときはオン状態とされ、第1差動増幅回路54から出力されるガス濃度信号Vipを第1A/D変換回路58に出力するよう機能する。
そして、このセンサ制御回路20及びマイコン30では、酸素センサ10が活性状態にあるときに、酸素濃度(空燃比)を広域に検出する動作(処理)が実行される。以下、この動作について説明する。
酸素センサ10が活性状態に達し、且つ後述する酸素濃度測定セル24の素子抵抗を検出する処理が実行されていないとき、スイッチSW1〜SW4、SW9はオンとされ、第1電流源41より酸素濃度測定セル24に微小電流Icpが流される。そして、PID制御回路51では、オペアンプ69の出力端子からの出力が入力され、酸素濃度測定セル24の両電極間に発生する電圧(電位)Vsが450mVとなるように、ポンプ電流Ipの大きさが制御される。具体的には、PID制御回路51にて制御目標電圧(450mV)と酸素濃度測定セルの両電極間に発生する電圧Vsとの偏差量ΔVsがPID演算され、この偏差量ΔVsが検出抵抗器50を介して演算増幅回路52の出力端子にフィードバックされてポンプセル14にポンプ電流Ipを流す。このポンプ電流Ipは、その正負の値により、ポンプセル14を介して演算増幅回路52の出力端子に流れ込むか、または演算増幅回路52の出力端子から供給される。
このとき、ポンプ電流Ipの電流値及び電流の流れ方向は、排気ガス中の酸素濃度(空燃比)に応じて変化することから、このポンプ電流Ipに基づいて、排気ガス中の酸素濃度を広域に検出することができる。具体的には、検出抵抗器50が、ポンプ電流Ipが流れる経路内に配置されているため、その両端にはポンプ電流Ipの大きさに応じた電圧が発生する。そして、検出抵抗器50の両端それぞれの電位(具体的には、端子Vcの電位と端子Poutの電位)は、第1差動増幅回路54にて差動増幅され、電圧信号であるガス濃度信号Vipとして、スイッチSW9がオン状態にある第2サンプルホールド回路83を介してマイコン30側に出力される。そして、センサ制御回路20より出力されたガス濃度信号Vipは、マイコン30の端子CGに入力され、第1A/D変換回路58にてデジタル値に変換されて中央演算回路部60によって処理されて、酸素濃度(空燃比)が検出される。中央演算回路部60にて検出された酸素濃度は、燃料噴射量にフィードバックされ、これにより空燃比制御が実行される。
また、本実施の形態のガス濃度検出システム1では、酸素濃度測定セル24の素子抵抗を検出する処理系についても有している。
図1に示すように、センサ制御回路20では、第2バッファ46が、スイッチSW3、コンデンサ44と共に第1サンプルホールド回路81を構成している。つまり、この第1サンプルホールド回路81は、一端が端子Vs+1(第2端子Vs+)に接続され、他端がPID制御回路51の入力端子に接続されてなる。この第1サンプルホールド回路81は、酸素濃度検出時にはオフ状態とされ、酸素濃度測定セル24の素子抵抗を検出するときに、スイッチSW3がオンからオフ状態に切り替えられる。このようにスイッチSW3がオフ状態となることで、端子Vs+1との接続を遮断し、その直前の端子Vs+1の電圧(即ち、第2端子Vs+の電圧)を保持するように機能する。なお、スイッチSW3のオフ状態は、予め設定された第1特定期間にわたって維持される。
スイッチSW3がオンからオフ状態に切替えられると、スイッチSW5、SW6がオフからオン状態に切替えられ、第2電流源64、第3電流源73より酸素濃度測定セル24に対して、一定の電流値(−1.22mA)の検出用電流が所定の時間通電される。そして、第2差動増幅回路55より、第2バッファ46に保持されているホールド値VSH(抵抗値測定用電流を通電する直前の酸素濃度測定セル24の電圧Vs)と、酸素濃度測定セル24に検出用電流を通電している際の電位Vs+Bとの差分を所定の増幅率にて増幅した電圧信号が出力される。この電圧値は、酸素濃度測定セル24の素子抵抗値(バルク抵抗値)に比例することから、抵抗値信号Vrとして利用可能となる。そして、第2差動増幅回路55から出力される電圧信号は、信号ホールド回路56に出力される。なお、第2差動増幅回路55は、オペアンプと抵抗器から構成される公知の回路構成であるため、図1ではブロック図として表示している。
信号ホールド回路56は、コンデンサやスイッチを含む公知の回路構成を有するものであり、信号ホールド回路56に備えられるスイッチがオフからオン状態に切替わると、第2差動増幅回路55から出力される電圧信号の充放電を開始するよう構成されている。そして、信号ホールド回路56は、そのスイッチがオンされてから所定のタイミングでオフ状態とされることで、第2差動増幅回路55から出力される電圧信号を素子抵抗信号Vrとして保持し、保持した素子抵抗信号Vrを端子CCに出力する。
また、本実施の形態のガス濃度検出システム1では、第2電流源64、第3電流源73より酸素濃度測定セル24に対して、一定の電流値の検出用電流を所定の時間通電した後、続いてスイッチSW7、SW8をオフからオン状態に切り替えて、第4電流源91、第5電流源93より酸素濃度セル24に対して、検出用電流とは逆極性の一定の電流値(+1.22mA)を呈した電流を所定の時間通電可能に構成されている。このような逆極性の電流を流すのは、酸素濃度測定セル24を構成する第2固体電解質層13の配向現象によって内部起電力が影響を受け本来の酸素濃度差を反映する内部起電力値を出力しない状態から、正常な状態に復帰するまでの復帰時間を短縮させるためである。
そして、端子CCから出力される素子抵抗信号Vrは、マイコン30の端子CFを介して第3A/D変換回路59に入力されてデジタル値に変換され、中央演算回路部60によって処理されて酸素濃度測定セル24の素子抵抗値が検出される。このようにして検出された素子抵抗値は、酸素センサ10の温度にほぼ対応した値であることから、中央演算回路部60等により、検出した素子抵抗値に基づき図示しないヒータの発熱量を制御して、酸素センサ10の温度を一定に保つための処理が実行される。
さらに、本実施の形態のガス濃度検出システム1では、酸素濃度測定セル24の素子抵抗を検出する処理が行われるときに、第1サンプルホールド回路81のスイッチSW3をオフ状態にして端子Vs+1との接続を遮断し、その直前の端子Vs+1(第2端子Vs+)の電圧を保持する一方で、上記した第2サンプルホールド回路83のスイッチSW9をオンからオフ状態に切り替えて、第1差動増幅回路54との接続を遮断し、直前のガス濃度信号Vipを第2特定期間にわたって保持するようにしている。このように、第2サンプルホールド回路83を動作させることで、素子抵抗の検出タイミング以前のガス濃度信号が保持されることになり、酸素濃度測定セル24の素子抵抗を検出する処理が行われている際にも、保持しているガス濃度検知信号Vipを用いて空燃比制御を行うことができる。
次に、上述のように構成されたガス濃度検出システム1の制御について、図3、図4を参照して説明する。なお、図3及び図4に示すフローチャートは、マイコン30の中央演算回路部60内にて独立してそれぞれ実行される処理である。まず、ガス濃度信号Vip、素子抵抗信号Vrを取り込むためのフローチャートについて、図3を参照して説明する。なお、この図3は、酸素センサ10が活性状態になっているときに動作するフローチャートを示す。
図3において、まず、S1(Sはステップを表し、以下も同様とする)では、前回のガス濃度信号Vipの取得から所定時間t1(例えば10msec)が経過したか否が判定される。ここで、S1の判定条件が成立し、所定時間t1が経過すると、S2に移行し、ガス濃度信号Vipを第1A/D変換回路58にて取得し、中央演算回路部60内に取り込む処理を行う。
また、所定時間t1が経過しS2の処理が行われると、S3に移行し、素子抵抗信号Vrを第2A/D変換回路59にて取得し、中央演算回路部60内に取り込む処理を行う。そして、S3の処理を終えると、S1〜S3の処理が繰り返し実行される。
次に、図3に示したフローチャートと独立して実行される素子抵抗検出処理の一連の動作を示したフローチャートについて、図4を参照して説明する。
図4において、まず、S41で第2サンプルホールド回路83のスイッチSW9をオンからオフ状態に切り替える。これにより、第2サンプルホールド回路83は、第1差動増幅回路54との接続が遮断され、その直前に第1差動増幅回路54にて出力されていたガス濃度信号Vipを保持する。なお、以降に説明する素子抵抗検出処理の間、図3に示したフローチャートでは、所定時間t1(例えば、10msec)が経過する度に、第2サンプルホールド回路83にて保持されたガス濃度信号Vipが第1A/D変換回路58にて取得される。
S41における処理後、S42に進み、所定時間t3(例えば30μsec)が経過したか否が判定される。そして、このS42の判定条件が成立し、所定時間t3が経過すると、S43に進む。このS43では、スイッチSW1及びSW2をオンからオフ状態に切り替えると共に、第1サンプルホールド回路81のスイッチSW3をオンからオフ状態に切り替える。これにより、第1サンプルホールド回路81は、端子Vs+1との接続が遮断され、その直前の端子Vs+1(第2端子Vs+)の電圧を保持する。
ついで、S44に進み、所定時間t4(例えば30μsec)が経過した否かが判定される。そして、このS44の判定条件が成立し、所定時間t4が経過すると、S45に進む。S45では、スイッチSW5及びSW6をオフからオン状態に切り替え、第2電流源64、第3電流源73より酸素濃度測定セル24に対して検出用電流を通電し始める。そして、S46に進み、信号ホールド回路56のスイッチをオフからオン状態に切り替える。これにより、第2差動増幅回路55から出力される電圧信号が、信号ホールド回路56に入力(充電)される。
ついで、S47に進み、所定時間t5(例えば60μsec)が経過した否かが判定される。そして、このS47の判定条件が成立し、所定時間t5が経過すると、S48に進んで、信号ホールド回路56のスイッチをオンからオフ状態に切り替える。これにより、信号ホールド回路56にて、第2差動増幅回路55から出力される電圧信号のピーク値が素子抵抗信号Vrとして保持される。ついで、S49に進み、スイッチSW5及びSW6をオンからオフ状態に切り替え、検出用電流の通電を停止し、S50に進む。
S50では、スイッチSW7及びSW8をオフからオン状態に切り替え、第4電流源91及び第5電流源93より酸素濃度測定セル24に対して、検出用電流とは逆極性の一定電流を通電し始める。そして、S51に進み、所定時間t6(上記t5と同じ時間に設定されるものであり、例えば60μsec)が経過したか否かが判定される。このS51の判定条件が成立し、所定時間t6が経過すると、S52に進み、このS52にてスイッチSW7及びSW8をオフからオフ状態に切り替え、検出用電流とは逆極性の一定電流の通電を停止する。
ついで、S53に進み、所定時間t7(例えば420μsec)が経過したか否かが判定される。このS53の判定条件が成立し、所定時間t7が経過すると、S54に進む。このS54では、第1サンプルホールド回路のスイッチSW3をオフからオン状態に切り替えると共に、スイッチSW1及びSW2をオフからオン状態に切り替える処理を行う。これにより、第1サンプルホールド回路81による端子Vs+(第2端子Vs+1)の電圧保持が解除されると共に、PID制御回路51にて、酸素濃度測定セル24の両電極間に発生する電圧Vsが450mVとなるようポンプセル14に流すポンプ電流Ipの制御が再開される。ただし、このとき、第2サンプルホールド回路83のスイッチSW9はオフ状態を継続しており、第2サンプルホールド回路83にて保持しているガス濃度信号Vipが依然としてマイコン30側に出力されている。
ついで、S55に進み、所定時間t8(例えば400μsec)が経過したか否が判定される。そして、S55の判定条件が成立し、所定時間t8が経過すると、S56に進み、第2サンプルホールド回路83のスイッチSW9をオフからオン状態に切り替える。これにより、第2サンプルホールド回路83によるガス検知信号Vipの保持が解除されると共に、第1差動増幅回路54から出力されるガス検知信号Vipがオン状態とされた第2サンプルホールド回路83を介して出力される。
そして、このS56の処理後、S57に進み、所定時間t9(例えば99msec)が経過した否かが判定される。そして、S57の判定条件が成立し、所定時間t9が経過すると、S1に戻って以降の処理を繰り返し実行する。
以上に説明したように、本実施の形態のガス濃度検出システム1では、酸素濃度測定セル24の素子抵抗を検出するときに、第1サンプルホールド回路81にて、直前の端子Vs+1(第2端子Vs+)の電圧を保持する一方、第2サンプルホールド回路83にて、第1差動増幅回路54から出力される直前のガス濃度信号Vipを保持するよう構成されている。そして、この両サンプルホールド回路81、83の電圧保持状態を終了(解除)するにあたっては、第2サンプルホールド回路83の電圧保持状態を解除するタイミング(即ち、スイッチSW3をオフからオン状態に切り替えるタイミング)を、第1サンプルホールド回路81の電圧保持状態を解除するタイミング(即ち、スイッチSW9をオフからオン状態に切り替えるタイミング)より400μsecだけ後に設定している。
このように、第2サンプルホールド回路83の電圧保持状態を解除するタイミングを、第1サンプルホールド回路81のそれよりも後に設定することで、第1サンプルホールド81の電圧保持状態が解除された直後に第1A/D変換回路58が取得する電圧信号(ガス濃度信号Vip)は、第2サンプルホールド回路83が保持している電圧信号となる。つまり、第1サンプルホールド回路81の電圧保持状態が解除されたときに、酸素濃度測定セル24の電極間の電圧Vsが第1サンプルホールド回路81による保持前の値に戻らず、その状態でPID制御回路51にて酸素濃度測定セル24の両電極間の電圧Vsが一定となるようにポンプ電流Ipを制御する処理が実行された場合にも、第2サンプルホールド回路83が電圧保持状態にある限り、第1差動増幅回路54から出力される電圧信号(ガス濃度信号Vip)は第1A/D変換回路58にて取得されることはない。これにより、第1サンプルホールド回路81による電圧保持状態を解除した直後に現れるノイズ成分が重畳した電圧信号(ガス濃度信号Vip)が、第1A/D変換回路58にて取得されるのが抑制される。
また、第1サンプルホールド回路81での電圧保持状態が解除されたときに、酸素濃度測定セル24の電極間の電圧Vsが元の値(保持前の値)からずれていても、PID制御回路51の処理により酸素濃度測定セル24の電極間の電圧Vsは元の値に戻されるため、第1サンプルホールド81での電圧保持状態の解除後、所定の時間(本実施の形態では400msec)が経過したときに第2サンプルホールド回路83の電圧保持状態を解除すれば、ノイズ成分の重畳のない電圧信号(ガス濃度信号Vip)を第1差動増幅回路54より出力することができる。
従って、本実施の形態のガス濃度検出システム1によれば、第1サンプルホールド回路81が電圧保持状態を解除したとき、さらには第2サンプルホールド回路83が電圧保持状態を解除したときのそれぞれにおいて、第1A/D変換回路58が真の酸素濃度からずれたガス濃度信号Vipを取得するのを防ぐことができ、第1A/D変換回路58の前段より得られる電圧信号(ガス濃度信号Vip)を用いての精密な空燃比制御を実行することができる。
なお、本実施の形態のガス濃度検出システム1において、第1サンプルホールド回路81が特許請求の範囲に記載された第1信号ホールド手段に相当し、第2サンプルホールド回路83が第2信号ホールド手段に相当し、センサ制御回路20とマイコン30とがセンサ制御装置に相当する。また、端子Vcが特許請求の範囲に記載されたノードに相当し、演算増幅器52がポンプ電流手段に相当し、PID制御回路51が制御回路部に相当し、検出抵抗器50が電圧変換手段に相当し、第1差動増幅回路54が電圧信号出力手段に相当する。さらに、第1A/D変換回路58が特許請求の範囲に記載された信号取得手段に相当し、第2電流源64及び第3電流源73、スイッチSW5及びSW6が検出用電流通電手段に相当する。さらに、中央演算回路部60内にて実行される素子抵抗検出処理のサブルーチンの所定時間t3〜t8を足した時間が特許請求の範囲の第2特定期間に相当し、同サブルーチンの所定時間t4〜t7の時間を足した時間が第1特定期間に相当する。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲内に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
例えば、ポンプセル14を流れるポンプ電流Ipを電圧に変換する検出抵抗器50の配置位置は、PID制御回路51の出力端子と端子Vcとの間に限られず、端子Ip+1とスイッチSW2との間に配置させるようにしても良い。また、第4電流源91及び第5電流源93、スイッチSW7及びSW8については、必ずしも設ける必要はなく、必要に応じて省略しても良い。また、上記実施の形態では、素子抵抗検出処理を行うにあたり、スイッチSW1〜SW3、SW5〜SW9のオン/オフを切り替える制御をマイコン30にて行うように構成したが、センサ制御回路20内にタイマー回路部を別途設け、さらにマイコン30より素子抵抗検出を実行するための開始信号をタイマー回路部に与えるように構成することにより、このタイマー回路を用いて各スイッチを所定のタイミングを経過する毎にオン/オフ制御させるようにしても良い。
ガス濃度検出システムの概略構成を示す回路・ブロック図である。 ガス濃度検出システムを構成する酸素センサ(ガス濃度センサ)の概略構成図である。 ガス濃度信号及び素子抵抗信号を取得するための一連の動作について示したフローチャートである。 酸素濃度測定セルの素子抵抗を検出するための素子抵抗検出処理の一連の動作について示したフローチャートである。
符号の説明
1・・・ガス濃度検出システム、10・・・酸素センサ(ガス濃度センサ)、12・・・外側ポンプ電極、14・・・ポンプセル、16・・・内側ポンプ電極、20・・・センサ制御回路、21・・・測定ガス室、22・・・測定電極、24・・・酸素濃度測定セル、28・・・基準電極、30・・・マイクロコンピュータ、41・・・第1電流源、50・・・検出抵抗器、51・・・PID制御回路、52・・・演算増幅器、54・・・第1差動増幅回路、55・・・第2差動増幅回路、56・・・信号ホールド回路、58・・・第1A/D変換回路、59・・・第2A/D変換回路、60・・・中央演算回路部、64・・・第2電流源、73・・・第3電流源、81・・・第1サンプルホールド回路、83・・・第2サンプルホールド回路、Ip+・・・第1端子、COM・・・共通端子、Vs+・・・第2端子、SW1〜SW9・・・スイッチ。

Claims (2)

  1. 外側ポンプ電極及び内側ポンプ電極を有するポンプセルと測定電極及び基準電極を有する酸素濃度測定セルとが、被測定ガスを導入可能な測定ガス室に該内側ポンプ電極及び該測定電極が面するように積層されると共に、該外側ポンプ電極に接続される第1端子、該基準電極に接続される第2端子、該内側ポンプ電極及び該測定電極を同電位に接続する共通端子を備えるガス濃度センサと、
    前記共通端子に接続されるノードと、
    前記第1端子に接続され、前記ノードの電位を一定に保持するように、該第1端子を介して前記ポンプセルに正負にわたるポンプ電流を流すポンプ電流通電手段と、
    前記ノードに出力端子が接続され、前記ポンプセルに流すポンプ電流の大きさを、前記酸素濃度測定セルの測定電極−基準電極間の電位が一定となるように制御する制御回路部と、
    一端が前記第2端子に接続されると共に、他端が前記制御回路部の入力端子に接続され、前記酸素濃度測定セルの素子抵抗を検出するときに、第1特定時間にわたって該第2端子との接続を遮断し、それ以前の該第2端子の電圧を保持する第1信号ホールド手段と、
    前記第2端子に接続され、前記酸素濃度測定セルの素子抵抗を検出するための検出用電流を、該第2端子を介して通電する検出用電流通電手段と、
    前記ポンプ電流が流れる経路の一部を構成すると共に、該ポンプ電流をガス濃度に応じた電圧信号に変換する電圧変換手段と、
    前記電圧変換手段にて変換した前記電圧信号を出力する電圧信号出力手段と、
    前記電圧信号出力手段から出力される電圧信号を取得する信号取得手段と、
    を含むセンサ制御装置と、
    を備えるガス濃度検出システムであって、
    前記センサ制御装置は、
    一端が前記電圧信号出力手段に接続されると共に、他端が前記信号取得手段に接続され、前記酸素濃度測定セルの素子抵抗を検出するときに、前記第1特定期間よりも長い第2特定期間にわたって前記電圧信号出力手段との接続を遮断し、それ以前の前記電圧信号を保持する第2信号ホールド手段を備えており、
    前記第2特定期間の開始タイミングは、前記第1特定期間の終了タイミングよりも前に設定され、且つ該第2特定期間の終了タイミングは、該第1特定期間の終了タイミングとなってから200μsec以上経過後に設定される
    ことを特徴とするガス濃度検出システム。
  2. 請求項1に記載のガス濃度検出システムであって、
    前記第2特定期間の開始タイミングは、前記第1特定期間の開始タイミング以前に設定される
    ことを特徴とするガス濃度検出システム。
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