JPH11302375A - 金属を含有するポリアミド酸組成物並びにポリイミドフィルム及びそれからなるフレキシブル印刷配線用基板及びそれらの製造方法 - Google Patents

金属を含有するポリアミド酸組成物並びにポリイミドフィルム及びそれからなるフレキシブル印刷配線用基板及びそれらの製造方法

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JPH11302375A
JPH11302375A JP32939698A JP32939698A JPH11302375A JP H11302375 A JPH11302375 A JP H11302375A JP 32939698 A JP32939698 A JP 32939698A JP 32939698 A JP32939698 A JP 32939698A JP H11302375 A JPH11302375 A JP H11302375A
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JP
Japan
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polyamic acid
film
solution
polyimide film
acid composition
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Pending
Application number
JP32939698A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Ono
和宏 小野
Masaru Nishinaka
賢 西中
Renichi Akahori
廉一 赤堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP32939698A priority Critical patent/JPH11302375A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリイミドフィルムへの各種金属化合物を
添加する際に、特性を改善及び新規特性を付与されたポ
リイミドフィルム及び該ポリイミドフィルムを用いたフ
レキシブル印刷配線用基板、及びポリイミド成形体を提
供することを目的とする。 【解決手段】ポリアミド酸有機溶媒溶液に各種金属を添
加しゲル化(異常増粘)を防止するため、ゲル化防止剤
を添加したポリイミド前駆体ポリアミド酸組成物を得る
ことにより、上記課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアミド酸組成
物及びそれからなるポリイミドフィルム、ポリイミド成
形体ならびにフレキシブル印刷配線用基板及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドフィルムは、耐熱性、耐寒
性、耐薬品性、電気絶縁性及び機械的強度のような性質
が顕著であることがよく知られている。このような特性
を有するポリイミドフィルムは、広く電子機器の分野に
使用され、例えば電気絶縁性フィルムやフレキシブル印
刷配線用基板として広く用いられている。
【0003】このような、電気絶縁性フィルムや、フレ
キシブル印刷配線用基板に用いられる場合、ポリイミド
フィルムはアクリル系またはエポキシ系に代表される可
撓性接着剤によって銅箔に接合される場合や、ポリイミ
ドフィルムに接着剤を介さず真空蒸着またはスパッタ蒸
着により金属層が直接接合される場合がある。いずれの
方法によるフレキシブル印刷回路基板等であっても、ポ
リイミドフィルムと金属層及び接着剤層との接着性が良
好であることが特性上要求される。
【0004】特に、ポリイミドフィルムを用いたフレキ
シブル配線用基板は高温高湿度環境下に曝されることが
多く、このような高温高湿度環境下においても高い接着
性が強く要求されてきている。
【0005】そこで、高温高湿環境下でのポリイミドフ
ィルムと接着剤もしくは金属層との接着強度の改善を目
的にポリイミドフィルムの表面を粗面化したり、ポリイ
ミドフィルム表面に、コロナ放電、プラズマ処理、また
は化学的表面処理によって反応性官能基の導入等の試み
がなされてきた。しかし、上述したような公知の方法で
は、高温高湿環境下における接着強度の低下の発生を防
止することが困難であった。
【0006】そこで、各種無機または有機金属化合物を
ポリイミドフィルムへ添加し、ポリイミドの高次構造を
制御することで高温高湿環境下での接着強度の低下を抑
制する試みがなされてきた。
【0007】例えば、米国特許第4742099号は、
接着性を改善するためにチタン系有機化合物を含有する
ポリイミドフィルムを開示している。
【0008】特開平7−299883号は、高温高湿度
条件でのエージング後でも高い接合力と粘着性を有する
ためにハイドロカルビル錫化合物をフィルム形成前のポ
リアミド酸溶液に添加、またはポリアミド酸重合体中に
添加したポリイミドフィルムを開示している。
【0009】また、特表平7−503984号にも、ポ
リイミドフィルム中に錫化合物等の有機金属化合物をキ
ャスト工程前に、ポリアミド酸ポリマー中に混入するこ
とにより高温高湿度条件下でのエージング後の接着性を
向上させる方法について開示している。
【0010】さらに、ポリイミドフィルムに接着性以外
にも種々の特性を付与するために各種金属化合物を添加
する場合がある。
【0011】例えば、ポリイミドフィルムの電気伝導性
を向上させるために、A.L.Endrey(U.S.P.307
3784)らは、ポリアミド酸有機溶媒溶液に銀塩を添
加し、熱処理(キュア)を行いポリイミドとし同時に金
属粒子の大きさを0.8μmにすることでポリイミドの
透明性を保持したまま電気伝導性を付与している。
【0012】また、「マクロモレキュールズ(Macromol
ecules), 17, pp.1627-1632(1984)」はフィルムの電気
抵抗率を低減するために塩化スズまたは塩化ジブチルス
ズを含有するポリイミドフィルムを開示している。
【0013】Larry T. Taylor (K.L.Mittal POLYIMIDES
Synthesis, Characterization, and Applications) ら
は、Al(acac)3 ,AgNO3 ,Li2 PdCl
4 ,AuI3 をポリイミドに添加することで、Tgの上
昇、高温での機械的強度の改善を報告している。
【0014】さらに、Robin E. Southward らは、ポリ
イミドフィルムに可溶性ランタノイド(3価)アセテー
ト三水和物を添加することで、ポリイミドフィルムの線
膨張係数を小さくすることを報告している。
【0015】また、ポリイミド成形体においても、優れ
た耐熱性に加え、耐摩耗性、耐薬品性、耐放射線性など
の諸特性を有しており、摺動部材などの機構部品とし
て、あるいは自動車、事務用機器、電気・電気機器、航
空・宇宙、原子力、一般産業機械分野等に広く利用され
ている。しかしながら、例えば、金属代替材料、精密構
造材料などとしてさらに用途を拡大していくためには、
ポリイミド成形体においても、機械的強度・靱性といっ
た機械的特性の改良が必須であり、各種金属化合物を添
加してこれらの特性を付与または改善させることが重要
である。
【0016】上述のように、ポリイミドフィルム、また
ポリイミド成形体においても、それらの特性改善及び新
規特性付与のため、種々の金属化合物の添加の試みがな
されている。
【0017】一般に、ポリイミドは、前駆体であるポリ
アミド酸の脱水反応により生成するが、ポリイミドフィ
ルムは、ポリアミド酸有機溶媒溶液と脱水閉環剤を混合
してフィルム状に流延塗布し、乾燥後、高温で加熱する
工程を経て得られる。これらの工程中に、各種無機又は
有機金属化合物を添加する方法には、大別して4種類あ
る。
【0018】1番目の方法は、ポリイミドの前駆体であ
るポリアミド酸有機溶媒溶液に、各種無機又は有機金属
化合物を添加する方法である。
【0019】2番目の方法は、ポリイミドの前駆体であ
るポリアミド酸を合成する初期の段階で、各種無機又は
有機金属化合物を添加する方法である。
【0020】3番目の方法は、各種無機又は有機金属化
合物を、脱水閉環剤及び触媒に添加する方法である。
【0021】4番目の方法法は、部分的に硬化されたポ
リアミド酸ベースフィルム、または部分的に乾燥された
ポリアミド酸ベースフィルム上に、金属塩の有機溶媒溶
液をコートした後、コートされたベースフィルムを加熱
し乾燥しかつ該ポリアミド酸を完全にポリイミドに転化
する方法である。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記1
〜3の方法ではいずれも、ポリアミド酸有機溶媒溶液に
無機又は有機金属化合物を添加すると金属原子とポリア
ミド酸の官能基の間に化学結合が生成する。すなわち、
高分子鎖間において、架橋が生じることによってポリア
ミド酸有機溶媒溶液がゲル化(異常増粘)し、ポリアミ
ド酸有機溶媒溶液をフィルム状に流延塗布することが困
難であった。
【0023】また、たとえ流延塗布できたとしても、フ
ィルムを焼成している過程において、局所的に異常増粘
を起こした箇所が外観上問題(黒点、厚みムラ)になる
等の不都合があった。
【0024】更に、このように外観上問題となるだけで
なく、電気絶縁性、耐薬品性や機械的強度においてもそ
の特性が著しく低下するという問題があった。
【0025】また、上記4の方法では、ポリアミド酸有
機溶媒溶液を流延塗布してフィルム状に形成することに
は問題はないが、部分的に硬化されたまたは部分的に乾
燥されたポリアミド酸ベースフィルム上に金属塩の有機
溶媒溶液をコートしても、フィルム表面層において部分
的にゲル化(異常増粘)が生じ、フィルムを焼成してい
る過程においてその個所が外観上問題となり、さらに
は、電気絶縁性、耐薬品性や機械的強度等の特性が著し
く低下するという問題があった。
【0026】そこで、上記問題を解決すべく、本願発明
者らは、鋭意研究の結果、金属を含有するポリイミドフ
ィルムを得るため、ポリイミドフィルムへ各種金属化合
物を添加する際に、ポリアミド酸有機溶媒溶液に各種金
属を添加してもゲル化(異常増粘)を起こさない金属化
合物の添加方法を確立した。さらに、これにより優れた
接着強度のエージング性、機械的強度等の特性を付与さ
れ、かつ、ポリイミド特有の優れた特性を維持し、外観
上も問題のないポリアミド酸組成物及びそれからなるポ
リイミドフィルム、ポリイミド成形体、及び該ポリイミ
ドフィルムを用いたフレキシブル印刷配線用基板を提供
する本発明に想到したのである。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、ポリイ
ミド前駆体であるポリアミド酸の有機溶媒溶液、無機又
は有機金属化合物、及びゲル化防止剤を含有するポリア
ミド酸組成物である。
【0028】本発明の第2は、ポリイミド前駆体である
ポリアミド酸の有機溶媒溶液、脱水閉環剤、触媒、無機
又は有機金属化合物、及びゲル化防止剤を含有すること
を特徴とするポリイミド前駆体ポリアミド酸組成物であ
る。
【0029】本発明の第3は、前記ゲル化防止剤が下記
一般式(1)化8、
【0030】
【化8】
【0031】一般式(2)化9、
【0032】
【化9】
【0033】一般式(3)化10、
【0034】
【化10】
【0035】一般式(4)化11、
【0036】
【化11】
【0037】(式中、R1 、R3 、R4 、R6 、R7
びR9 は同一または相違する、炭素数1〜12個の脂肪
族基または芳香族基、R2 、R5 、R8 及びR10は、水
素原子または炭素数1〜12個の脂肪族基あるいは芳香
族基であり、さらに各一般式においてR1 とR3 、R4
とR6 、R7 とR8 がそれぞれ結合して環を形成してい
てもよい。)に示される化合物よりなる群から選択され
た1種以上であるポリアミド酸組成物である。
【0038】本発明の第4は、前記ゲル化防止剤が、ア
セチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチ
ル、アセト酢酸アニリド、マロン酸ニトリルからなる群
から選択された1種以上であるポリアミド酸組成物であ
る。
【0039】本発明の第5は、前記有機または無機金属
化合物の金属が、Ti,Zr,V,Nb,Cr,Mo,
Mn,Fe,Ru,Co,Rh,Ni,Pd,Cu,A
g,Zn,Si,Sn,Pb,Sb,Biからなる群か
ら選択された少なくとも1種以上であるポリアミド酸組
成物である。
【0040】本発明の第6は、前記有機または無機金属
化合物が、チタン系有機金属化合物であるポリアミド酸
組成物である。
【0041】本発明の第7は、前記チタン系有機金属化
合物が、下記の一般式(5)化12、
【0042】
【化12】
【0043】一般式(6)化13、
【0044】
【化13】
【0045】一般式(7)化14、
【0046】
【化14】
【0047】に示される群から選択された少なくとも1
種であること、かつ最終的なキュア後のポリイミドフィ
ルム中の金属濃度が0.001%〜0.1重量%である
ポリアド酸組成物である。
【0048】本発明の第8は、前記チタン系有機金属化
合物が、チタン系有機金属キレート化合物であるポリア
ミド酸組成物である。
【0049】本発明の第9は、前記チタン系有機金属キ
レート化合物が、β−ジケトン、ヒドロキシカルボン
酸、ケトエステルキレート、グリコールキレートを配位
子として少なくとも1分子がチタン原子と結合している
ことを特徴とするポリアミド酸組成物。
【0050】本発明の第10は、前記ポリイミド前駆体
であるポリアミド酸が、ピロメリット酸二無水物と 4,
4'-ジアミノジフェニルエーテルとp−フェニレンジア
ミンとから製造されるポリアミド酸組成物である。
【0051】本発明の第11は、前記ポリアミド酸組成
物を用いて得られるポリイミドフィルムである。
【0052】本発明の第12は、前記ポリアミド酸組成
物を用いて得られるポリイミド成形体である。
【0053】本発明の第13は、前記ポリイミドフィル
ムと銅箔とを接着剤を介して積層一体化させてなるフレ
キシブル印刷配線用基板である。
【0054】本発明の第14は、前記ポリイミドフィル
ムに直接金属層を形成させてなるレキシブル印刷配線用
基板である。
【0055】本発明の第15は、前記ポリイミドフィル
ムの製造方法において、前記有機または無機金属化合物
と前記ゲル化防止剤を、前記ポリアミド酸組成物の製造
工程中、任意の工程中に添加することを内容とするポリ
イミドフィルムの製造方法である。
【0056】本発明の第16は、前記ポリイミドフィル
ム製造方法において、前記ゲル化防止剤を、ポリアミド
酸組成物の製造工程中、任意の工程中で添加し、有機ま
たは無機金属化合物を、同時またはゲル化防止剤を添加
後に添加した前記ポリアミド酸組成物を用いることを内
容とするポリイミドフィルムの製造方法である。
【0057】本発明の第17は、前記ポリイミドフィル
ムの製造方法において、前記ゲル化防止剤を、前記ポリ
アミド酸の有機溶媒溶液に添加することを内容とするポ
リイミドフィルムの製造方法である。
【0058】本発明の第18は、前記ポリイミドフィル
ムの製造方法において、前記ゲル化防止剤を、脱水閉環
剤・触媒混合溶液に添加することを内容とするポリイミ
ドフィルムの製造方法である。
【0059】本発明の第19は、前記ポリイミドフィル
ムの製造方法において、前記チタン系有機金属化合物
を、前記ポリアミド酸組成物の製造工程中、前記ポリア
ミド酸の有機溶媒溶液に添加することを内容とするポリ
イミドフィルムの製造方法である。
【0060】本発明の第20は、前記ポリイミドフィル
ムの製造方法において、前記チタン系有機金属化合物
を、前記ポリアミド酸組成物の製造工程中、脱水閉環剤
・触媒混合溶液に添加することを内容とするポリイミド
フィルムの製造方法である。
【0061】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるポリアミド
酸組成物並びにポリイミドフィルム、フレキブル印刷配
線基板、ポリイミド成形体及びその製造方法について、
実施の形態・1例について説明する。
【0062】本発明に用いられるポリイミドの前駆体で
あるポリアミド酸は、基本的には、公知のあらゆるポリ
アミド酸に適用することができる。
【0063】本発明に用いられるポリアミド酸は、通
常、芳香族酸二無水物の少なくとも1種とジアミンの少
なくとも1種を、実質的等モル量を有機溶媒中に溶解さ
せ得られたポリアミド酸有機溶媒溶液を、制御された温
度条件下で、上記酸二無水物とジアミンの重合が完了す
るまで攪拌することによって製造される。
【0064】また、ポリイミドはポリアミド酸をイミド
化して得られるが、イミド化には、熱キュア法及びケミ
カルキュア法のいずれかを用いる。熱キュア法は、脱水
閉環剤等を作用させずに加熱だけでイミド化反応を進行
させる方法である。また、ケミカルキュア法は、ポリア
ミド酸有機溶媒溶液に、無水酢酸等の酸無水物に代表さ
れる脱水閉環剤と、イソキノリン、β−ピコリン、ピリ
ジン等の第三級アミン類に 代表される触媒とを作用さ
せる方法である。ケミカルキュア法に熱キュア法を併用
してもよい。イミド化の反応条件は、ポリアミド酸の種
類、フィルムの厚さ、熱キュア法及び/またはケミカル
キュア法の選択等により、変動し得る。
【0065】上述したポリアミド酸の製造工程中いずれ
かの段階において、無機または有機金属化合物とゲル化
防止剤を添加することにより、本発明にかかるポリイミ
ド前駆体ポリアミド酸組成物が得られる。このポリアミ
ド酸有機溶媒溶液及び無機または有機金属化合物とゲル
化防止剤を含み、さらに好ましくは触媒及び脱水閉環剤
を含むポリアミド酸組成物をキャストし、部分的にキュ
アされた「ゲルフィルム」の状態とし、さらに最終的な
キュアを経ることにより、本発明にかかるポリイミドフ
ィルムが得られる。
【0066】具体的に、例えばケミカルキュア法につい
て説明する。ポリアミド酸組成物をキャスティング面に
フィルム状にキャスティングする。次に、例えば100
℃程度で緩やかに加熱し、脱水閉環剤と触媒を活性化さ
せて、キャストフィルムをポリアミド酸−ポリイミドゲ
ルフィルムに転移させる。
【0067】ここで、本明細書中「ゲルフィルム」なる
語は、重合体物質がゲル膨潤され、造形され、ゴム状態
になるような程度において、揮発物、主として溶媒を含
むポリアミド酸の重合体シートを意味する。
【0068】続いて、得られたゲルフィルムを乾燥させ
て、水分や残留する溶媒及び脱水閉環剤を除去すること
により、ポリアミド酸がポリイミドに完全に変換され
る。・
【0069】なお、ゲルフィルムは、溶媒等を多く含ん
でいるので、脱水閉環段階の前に乾燥により溶媒等を除
去しなければならない。フィルムの溶媒等をこの乾燥に
より除去する際にフィルムの収縮を回避するため、例え
ば、連続製造法においては、テンター工程においてゲル
フィルムを、収縮を抑制するため、抑制用のテンターク
リップまたピンを用いてフィルムの両端を保持すること
が好ましい。この場合、乾燥の条件は、ポリアミド酸が
ポリイミドに完全に変換しない比較的温和な条件で行う
ことができる。
【0070】また、同一段階でフィルムを乾燥かつイミ
ド化するためには、短時間の高温を用いるのが好まし
い。具体的には、200〜550℃の温度で15〜40
0秒加熱するのが好ましい。フィルムの膜厚が小さいほ
ど、加熱温度が低く設定することができる。
【0071】ここで、本発明にかかるポリイミド前駆体
ポリアミド酸組成物に用いられる材料について説明す
る。
【0072】本発明に用いられる有機ジアミンは、 4,
4'-ジアミノジフェニルプロパン、 4,4'-ジアミノジフ
ェニルエタン、ベンジジン、 3,3'-ジクロロベンジジ
ン、 4,4'-ジアミノジフェニルスルフィド、 3,3'-ジア
ミノジフェニルスルホン、 4,4'-ジアミノジフェニルス
ルホン、 4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、 1,5 -ジ
アミノナフタレン、 4,4'-ジアミノジフェニルジエチル
シラン、 4,4'-ジアミノジフェニルシラン、 4,4'-ジア
ミノジフェニルエチルホスフィンオキシド、 4,4'-ジア
ミノジフェニルN-メチルアミン、 4,4'-ジアミノジフェ
ニルN-フェニルアミン、p-フェニレンジアミン、1,3-ジ
アミノベンゼン、 1,2- ジアミノベンゼン、m- フェニ
レンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、 2,6 -ジア
ミノピリジン、3,3'- ジメトキシベンジジン等の他、こ
れら2種以上の混合物などが挙げられる。それらのうち
で特に好ましいものとしては、パラフェニレンジアミ
ン、 4,4'-ジアミノジフェニルエーテルが挙げられる。
【0073】本発明に用いられる有機テトラカルボン酸
二無水物は、ピロメリット酸二無水物、2,3,6,7-ナフタ
レンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'-ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6,- ナフタレンテト
ラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'-ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物、3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物、2,2-ビス( 3,4-ジカルボキシフェニ
ル) プロパン二無水物、3,4,9,10- ペリレンテトラカル
ボン酸二無水物、ビス(3,4- ジカルボキシフェニル) プ
ロパン二無水物、1,1-ビス(2,3- ジカルボキシフェニ
ル) エタン二無水物、1,1-ビス(3,4- ジカルボキシフェ
ニル) エタン二無水物、ビス(2,3- ジカルボキシフェニ
ル) メタン二無水物、ビス(3,4- ジカルボキシフェニ
ル) メタン二無水物、オキシジフタル酸二無水物、ビス
(3,4- ジカルボキシフェニル) スルホン酸二無水物、ビ
ス(3,4- ジカルボキシフェニル) スルホン酸二無水物等
の他、これら2種以上の混合物などが挙げられる。それ
らの内で、特に好ましいものとしては、ピロメリット酸
二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が挙げ
らる。
【0074】本発明に用いられる有機溶媒としては、N,
N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、
ジメチルスルホキシド、N-メチル-2- ピロリドン、テト
ラメチル尿素、ジメチルスルホン、ヘキサメチルホスホ
ルアミド、テトラメチレンスルホン等の他それら2種以
上の混合物などが挙げられる。それらの内で有機ジアミ
ンに対して良好な溶媒であるとともに有機テトラカルボ
ン酸二無水物及びポリアミド酸に対しても良好な溶媒で
あることが必要であることから、特に、N,N-ジメチルホ
ルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、 N,N- ジメチ
ルスルホキシド、N-メチル-2- ピロリドンまたはこれら
2種以上の混合物が好ましい。また、ベンゼン、ベンゾ
ニトリル、ジオキサン等の貧溶媒と組み合わせて使用す
ることができる。溶媒の使用量はポリアミド酸固形分濃
度が10〜35%であることが好ましい。この濃度は最
適の分子量を与えるからである。
【0075】また、イミド化をケミカルキュア法により
行なう場合、本発明にかかるポリアミド酸組成物に添加
する脱水閉環剤は、例えば脂肪族酸無水物、芳香族酸無
水物、N,N ' - ジアルキルカルボジイミド、低級脂肪族
ハロゲン化物、ハロゲン化低級脂肪族ハロゲン化物、ハ
ロゲン化低級脂肪酸無水物、アリールホスホン酸ジハロ
ゲン化物、チオニルハロゲン化物またはそれら2種以上
の混合物が挙げられる。それらのうち特に好ましいもの
は、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水ラク酸等の脂肪
族無水物またはそれらの2種以上の混合物である。
【0076】また、イミド化を効果的に行うためには、
脱水閉環剤に触媒を同時に用いることが好ましい。触媒
としては脂肪族第三級アミン、芳香族第三級アミン、複
素環式第三級アミン等が用いられる。それらのうち複素
環式第三級アミンから選択されるものが特に好ましい。
【0077】本発明で用いられる各種金属は、Ti,Z
r,V,Nb,Cr,Mo,Mn,Fe,Ru,Co,
Rh,Ni,Pd,Cu,Ag,Zn,Si,Sn,P
b,Sb,Bi等である。また、金属ソースとしては塩
化物、臭化物のようなハロゲン化物、酸化物、水酸化
物、炭酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、リン酸塩、硫酸塩、ケ
イ酸塩、ホウ酸塩、縮合リン酸塩等が挙げられる。ま
た、金属原子と配位結合を形成しうる有機化合物を有す
る有機金属化合物でもよい。金属原子と配位結合を形成
しうる有機化合物としてはジアミン、ジホスフィン、ジ
エーテル、トリアミン、トリホスフィン等の中性分子や
アセチルアセトナートイオン、また、カルボン酸イオ
ン、ジチオカルバミン酸イオン等を有する有機化合物、
また、ポルフィリン、フタロシアニン、シッフ塩基等の
環状配位子等が挙げられる。これらは、1種または2種
以上の混合物で用いられ得る。
【0078】また、本発明に用いられる各種金属のう
ち、チタン系有機金属化合物は、市販されているもの、
あるいはその改良品が使用される。例えば、アルキルチ
タン、アリールチタン、アルコキシチタン、アリロキシ
チタン、チタンアシレート、チタンキレート等がある。
より具体的には、テトライソプロピルチタネート、テト
ラ−n−ブチルチタネート、テトラキス(2−エチルヘ
キソキシ)チタネート、テトラステアロイルチタネー
ト、テトラキス(2−エチルヘキサンジオラト)チタ
ン、テトラオクチレングリコールチタン、ジヒドロキシ
−ビス(ラクテート)チタン、チタンラクテートアンモ
ニウム塩、ジプロポキシ−ビス(アセチルアセトナトチ
タン、ジブトキシチタン−ビス(オクチレングリコレー
ト)、ジプロポキシチタン−ビス(エチルアセトアセテ
ート)、ジプロポキシチタン−ビス(ラクテート)、ジ
プロポキシチタン−ビス(トリエタノールアミナー
ト)、ジ−n−ブトキシチタン−ビス−(トリエタノー
ルアミナート)、トリ−n−ブトキシチタンモノステア
レート、ブチルチタネートダイマ−、ポリ(チタンアセ
チルアセトナート)、TPTポリマー、TBTポリマ
ー、TBSTAポリマー、ポリ(ヒドロキシチタンステ
アレート)、イソプロピルトリステアロイルチタネー
ト、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタ
ネート、イソプロピルトリス(ジオクチルピロホスフェ
ート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチ
ルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジ
トリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2 ジ
アリルオキシメチル−1−ブトキシ)ジ(ジ−トリデシ
ルホスファイト)チタネート、ビス(ジオクチルピロホ
スフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオ
クチルピロホスフェート)エチレンチタネート、チタニ
ウムステアレート、プロパンジオキシチタンビス(エチ
ルアセトアセテート)、オキソチタンビス(モノアンモ
ニウムオキサレート)、ジ−i−プロポキシチタンジス
テアレート、イソプロポキシトリ−N−エチルアミノエ
チルアミナトチタン、テトラメチルチタネートが挙げら
れる。これらは、1種またはこれらの2種以上の混合物
で用いられ得る。
【0079】これらのうち、チタン系有機金属キレート
化合物が好ましく、特に好ましくは、β−ジケトン、ヒ
ドロキシカルボン酸、ケトエステルキレート、グリコー
ルキレートを配位子として、少なくとも1分子がチタン
原子と結合しているものが良い。これらは、貯蔵安定性
を有し、本発明に用いられる有機溶媒溶液に可溶であ
る。
【0080】また、本発明に用いられる金属原子とポリ
アミド酸もしくはポリイミドの官能基との化学結合形成
による高分子鎖間の架橋現象即ちゲル化(異常増粘)を
抑制するため添加されるゲル化防止剤は、各種金属原子
と配位結合を形成する有機化合物であればよい。
【0081】具体的には、アセチルアセトン、2,4-ヘキ
サンジオン、2,4-ヘプタンジオン、2,4-オクタンジオ
ン、3,5-ヘプタンジオン、3,5-オクタンジオン、3,5-ノ
ナンジオン、4,6-ノナンジオン、4,6-デカンジオン、5,
7-ウンデカンジオン、3-メチル-2,4- ペンタンジオン、
3-エチル-2,4- ペンタンジオン、3-プロピル-2,4- ペン
タンジオン、3-メチル-2,4- ヘキサンジオン、3-エチル
-2,4- ヘキサンジオン、3-プロピル-2,4- ヘキサンジオ
ン、3-メチル-2,4- ヘプタンジオン、3-エチル-2,4- ヘ
プタンジオン、3-プロピル-2,4- ヘプタンジオン、3-メ
チル-2,4- オクタンジオン、3-エチル-2,4- オクタンジ
オン、 3- プロピル-2,4- オクタンジオン、4-メチル-
3,5- ヘプタンジオン、4-エチル-3,5- ヘプタンジオ
ン、4-プロピル-3,5- ヘプタンジオン、4-メチル-3,5-
オクタンジオン、 4- エチル-3,5- オクタンジオン、 4
- プロピル-3,5- オクタンジオン、4-メチル-3,5- ノナ
ンジオン、4-エチル-3,5- ノナンジオン、5-メチル-4,6
- ノナンジオン、5-エチル-4,6-ノナンジオン、 5- メ
チル-4,6- デカンジオン、5-エチル-4,6- デカンジオ
ン、6-メチル-5,7- ウンデカンジオン、6-エチル-5,7-
ウンデカンジオン、ベンゾイルアセトン、1,3-ジフェニ
ル-1,3- プロパンジオン、アセト酢酸メチル、アセト酢
酸エチル、アセト酢酸プロピル、アセト酢酸ブチル、ア
セト酢酸ペンチル、アセト酢酸ヘキシル、アセト酢酸ヘ
プチル、アセト酢酸オクチル、アセト酢酸フェニル、3-
ペンタノン酸メチル、3-ペンタノン酸エチル、3-ペンタ
ノン酸プロピル、3-ペンタノン酸ブチル、3-ペンタノン
酸ペンチル、3-ペンタノン酸ヘキシル、3-ペンタノン酸
ヘプチル、3-ペンタノン酸オクチル、3-ペンタノン酸フ
ェニル、3-ヘキサノン酸メチル、3-ヘキサノン酸エチ
ル、3-ヘキサノン酸プロピル、3-ヘキサノン酸ブチル、
3-ヘキサノン酸ペンチル、3-ヘキサノン酸ヘキシル、3-
ヘキサノン酸ヘプチル、3-ヘキサノン酸オクチル、3-ヘ
キサノン酸フェニル、3-ヘプタノン酸メチル、3-ヘプタ
ノン酸エチル、3-ヘプタノン酸プロピル、3-ヘプタノン
酸ブチル、3-ヘプタノン酸オクチル、3-ヘプタノン酸フ
ェニル、2-メチル-3-ブタノン酸メチル、2-エチル-3-
ブタノン酸メチル、2-プロピル- 3-ブタノン酸メチル、
2-メチル-3- ブタノン酸エチル、2-メチル-3- ブタノン
酸プロピル、2-メチル-3- ブタノン酸ブチル、2-メチル
-3- ブタノン酸フェニル、2-エチル-3-ブタノン酸エチ
ル、2-エチル-3- ブタノン酸プロピル、2-エチル-3- ブ
タノン酸フェニル、2-プロピル-3- ブタノン酸エチル、
2-プロピル-3- ブタノン酸プロピル、2-プロピル-3- ブ
タノン酸フェニル、2-フェニル-3- ブタノン酸メチル、
2-フェニル-3- ブタノン酸エチル、2-フェニル-3- ブタ
ノン酸フェニル、3-フェニル-3- プロパノン酸メチル、
3-フェニル-3- プロパノン酸エチル、3-フェニル-3- プ
ロパノン酸フェニル、2-メチル-3- フェニル-3- プロパ
ノン酸メチル、2-エチル-3- フェニル-3- プロパノン酸
メチル、2-エチル-3- フェニル-3- プロパノン酸エチ
ル、2-メチル-3- ペンタノン酸メチル、2-メチル-3- ペ
ンタノン酸エチル、2-メチル-3- ペンタノン酸プロピ
ル、2-エチル-3- ペンタノン酸メチル、2-エチル-3- ペ
ンタノン酸エチル、2-エチル-3- ペンタノン酸オクチ
ル、2-エチル-3- ペンタノン酸フェニル、2-プロピル-3
- ペンタノン酸メチル、2-プロピル-3- ペンタノン酸エ
チル、2-プロピル-3- ペンタノン酸プロピル、2-プロピ
ル-3-ペンタノン酸オクチル、2-プロピル-3- ペンタノ
ン酸フェニル、2-フェニル-3-ペンタノン酸メチル、2-
フェニル-3- ペンタノン酸エチル、2-フェニル-3- ペン
タノン酸プロピル、2-フェニル-3- ペンタノン酸オクチ
ル、2-フェニル-3- ペンタノン酸フェニル、2-メチル-3
- ヘキサノン酸メチル、2-メチル-3- ヘキサノン酸エチ
ル、2-メチル-3- ヘキサノン酸プロピル、2-メチル-3-
ヘキサノン酸オクチル、2-メチル-3- ヘキサノン酸フェ
ニル、2-エチル-3- ヘキサノン酸メチル、2-エチル-3-
ヘキサノン酸エチル、2-エチル-3- ヘキサノン酸オクチ
ル、2-エチル-3- ヘキサノン酸フェニル、2-プロピル-3
- ヘキサノン酸メチル、2-プロピル-3- ヘキサノン酸エ
チル、2-プロピル-3- ヘキサノン酸プロピル、2-プロピ
ル-3- ヘキサノン酸オクチル、2-プロピル-3- ヘキサノ
ン酸フェニル、2-フェニル-3- ヘキサノン酸メチル、2-
フェニル-3- ヘキサノン酸エチル、2-フェニル-3- ヘキ
サノン酸プロピル、2-フェニル-3- ヘキサノン酸ブチ
ル、2-フェニル-3- ヘキサノン酸オクチル、2-フェニル
-3- ヘキサノン酸フェニル、N-メチル-3- ブタノンアミ
ド、N-エチル-3- ブタノンアミド、N-プロピル-3- ブタ
ノンアミド、N-ブチル-3- ブタノンアミド、N-オクチル
-3- ブタノンアミド、アセト酢酸アニリド、アセト酢酸
トルイジド、N-メチル-3- ペンタノンアミド、N-エチル
-3- ペンタノンアミド、N-プロピル-3- ペンタノンアミ
ド、N-オクチル-3- ペンタノンアミド、N-フェニル-3-
ペンタノンアミド、N-メチル-3- ヘキサノンアミド、N-
エチル-3- ヘキサノンアミド、N-プロピル-3- ヘキサノ
ンアミド、N-オクチル-3- ヘキサノンアミド、N-フェニ
ル-3- ヘキサノンアミド、N-メチル-3- ヘプタノンアミ
ド、N-エチル-3- ヘプタノンアミド、N-プロピル-3- ヘ
プタノンアミド、N-オクチル-3- ヘプタノンアミド、N-
フェニル-3- ヘプタノンアミド、N-メチル-3- フェニル
-3- プロパノンアミド、N-エチル-3- フェニル-3-プロ
パノンアミド、N-プロピル-3- フェニル-3- プロパノン
アミド、N-メチル-2- メチル-3- ブタノンアミド、マロ
ン酸ニトリル、2-メチル- プロピオンジニトリル、2-エ
チル- プロピオンジニトリル、2-プロピル- プロピオン
ジニトリル、2-オクチル- プロピオンジニトリル、2-フ
ェニル- プロピオンジニトリルなどが挙げられる。
【0082】その他、金属原子と六員環、五員環もしく
は四員環を形成するもの、即ち、二座配位子が含まれ
る。二座配位子以外にも、三座、四座、五座配位子でも
よい。さらには、シッフ塩基、ポルフィリン、フタロシ
アニンのような巨大環状配位子でもよい。
【0083】ポリアミド酸有機溶媒溶液への溶解性、各
種金属原子との反応性及びコストの観点より、用いられ
るゲル化防止剤は、上記のうち、好ましくは、アセチル
アセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセ
ト酢酸アニリド、マロン酸ニトリルまたはそれらの2種
以上の混合物が好ましい。
【0084】上記ゲル化防止剤の添加は、ポリアミド
酸、ポリイミドの官能基との結合形成する金属原子の配
位座の一部に、ゲル化防止剤が配位して、ポリアミド
酸、ポリイミドの官能基と金属原子との無秩序もしくは
局所的な3次元的結合によるゲル化現象を抑制するとい
う優れた効果を得ることを可能とする。
【0085】次に、無機又は金属化合物及びゲル化防止
剤の添加方法について、説明する。
【0086】本発明にかかるポリアミド酸組成物は、ポ
リアミド酸有機溶媒溶液、無機または有機金属化合物、
及びゲル化防止剤が含有されている。無機または有機金
属化合物及びゲル化防止剤の添加方法は、基本的には、
ポリイミド前駆体であるポリアミド酸組成物の製造工程
中の任意の工程中に添加することができる。
【0087】但し、ポリアミド酸合成の任意の段階でゲ
ル化防止剤及び各種金属化合物を添加する場合は、添加
順序としては、ゲル化防止剤を添加と同時またはその後
に、無機または有機金属化合物を添加するのがよい。無
機または有機金属化合物をゲル化防止剤に先立って添加
混合すると、ポリアミド酸官能基と金属原子が反応し結
合を形成しゲル化が生じてしまい、ポリアミド酸のゲル
化発生後に、ゲル化防止剤を添加してもポリアミド酸の
ゲル化を緩和することは非常に困難であるからである。
【0088】具体的に、例を挙げて説明すると、熱キュ
ア法においては、以下の添加方法が挙げられるが、これ
らに限定されない。 ゲル化防止剤を、ポリアミド酸合成段階に添加混合
し、無機または有機金属化合物を、ポリアミド酸合成後
に添加する。 ゲル化防止剤を、ポリアミド酸合成後に添加混合し、
無機または有機金属化合物をゲル化防止剤に混合もしく
はゲル化防止剤添加後に添加・混合する。
【0089】また、化学キュア法による場合は、例えば
以下の添加方法があるが、これらに限定されない。 ゲル化防止剤を、ポリアミド酸合成段階において添加
・混合し、無機または有機金属化合物を、単独添加もし
くはキュア剤に混合し、混合する。 ゲル化防止剤を、ポリアミド酸合成後のポリアミド酸
有機溶媒溶液中に添加・混合し、無機または有機金属化
合物を、単独添加もしくはキュア剤(脱水閉環剤,触
媒)に混合してからポリアミド酸有機溶媒溶液に混合す
る。 ゲル化防止剤を、ポリアミド酸合成後、キュア剤(脱
水閉環剤,触媒)に添加・混合し、ポリアミド酸有機溶
媒溶液に添加、無機または有機金属化合物を、単独添加
もしくはキュア剤に混合する。
【0090】化学キュア法によるイミド化の段階におい
ては、一般的に、脱水閉環剤及び触媒は、イミド化反応
を促進し硬化する方向に働き、さらに、金属化合物は配
位結合によりゲルを形成することから、脱水閉環剤及び
触媒に金属化合物を添加することは、ゲル化を伴う可能
性がより高くなるのであるが、本発明にかかるゲル化防
止剤を添加することにより、ゲル化防止剤が金属原子に
配位してゲル化を防止し、均一なイミド化を実現するの
である。
【0091】本発明にかかるポリアミド酸組成物中の各
構成成分の配合割合は、成形方法や条件によって異な
る。ポリアミド酸有機溶媒溶液のポリアミド酸固形分濃
度は、8−35重量%、好ましくは12.5〜27.5
重量%である。このように調製されたポリアミド酸有機
溶媒溶液に対し、脱水閉環剤は、ポリアミド酸の繰り返
し単位当たり脱水閉環剤約0.5〜10モル量、特に好
ましくは、2〜6モル量、触媒約0.01〜4モル量、
特に好ましくは、0.1〜2モル量である。
【0092】また、添加する無機または有機金属化合物
は、焼成後ポリイミドフィルムに対し、金属原子濃度
が、0.001〜1重量%の範囲になるように添加する
ことが好ましい。もしくは、ポリアミド酸組成物に対し
金属原子が、0.005重量%〜1重量%の範囲が好ま
しい。なお、添加する金属化合物の種類によりポリアミ
ド酸及びポリイミドとの反応性が相違するため、適する
金属濃度範囲は、上記範囲内において変動し得る。
【0093】無機または有機金属化合物をポリアミド酸
有機溶媒溶液に添加すると、ポリイミド主鎖同士の架橋
化位置を与えた結果、優れた特性を製造したポリイミド
に付与することができる。例えば、チタン金属化合物の
場合、ポリイミドフィルムの接着強度、特にエージング
後の接着強度を増大させ、耐熱性を獲得させる効果があ
ると考えられる。しかし、これら金属化合物をポリアミ
ド酸組成物に添加するのみでは、ポリアミド酸またはポ
リイミドの官能基と金属原子との間に、無秩序もしくは
局所的な3次元的結合が生成し、ゲル化の原因となる場
合がある。このようなゲル化が発生すると、キャスト性
外観に問題が生じ、フィルムの諸特性に影響を与えるこ
ととなる。本発明は、上記ゲル化を防止し添加する金属
の特性向上の効果を十分に発現せしめるため、ゲル化防
止剤を添加する。
【0094】本発明に用いられるゲル化防止剤の添加量
は特に限定されないが、好ましくは、添加金属原子のモ
ル量に対して、ゲル化防止剤をモル量で、0.01〜1
0000倍、好ましくは、0.1〜5000倍、更に好
ましくは1〜200倍添加する。
【0095】ゲル化防止剤の添加量は、少なすぎると、
添加した金属原子とポリアミド酸官能基との無秩序もし
くは局所的な3次元的な結合が生成し、ポリアミド酸有
機溶媒溶液がゲル化しフィルム状に流延塗布できにくく
なる。
【0096】また、添加量が多すぎると、金属原子がポ
リアミド酸官能基との結合が全く生成せず、所望の金属
原子添加効果(ポリイミドフィルムの諸特性改善・改
良、例えば接着性、誘電率、Tg等)が発現しにくくな
り、期待するポリイミドフィルムの特性改善を行なうこ
とができない。また、焼成後のフィルムが着色したり、
流延塗布されるポリアミド酸あるいはポリアミド酸溶液
の粘度が低くなり、所望の厚みを持ち、かつ厚み均一性
に優れたポリイミドフィルムを得ることが困難となる。
特に膜厚が厚いフィルムにおいて問題となる。また、ポ
リアミド酸有機溶媒溶液中のポリアミド酸固形濃度が低
下することとなり、ポリアミド酸有機溶媒溶液の粘度が
低下し取扱いにくいなどの問題が生じる。さらに製造上
コストが増加する等の経済的な問題も発生する。
【0097】ところで、フィルムの特性試験の1つであ
る接着強度の測定試験において、実際には、接着剤に直
接接着しているポリイミドフィルムの最も表層部分が、
ポリイミドフィルム本体から剥離することが、各種分析
技術により確認されている。このことは、接着強度の測
定値が、ポリイミドフィルムの厚み方向の強度を表して
いることを示す。
【0098】本発明にかかる無機または有機金属化合物
及びゲル化防止剤を添加したポリアミド酸組成物からな
るポリイミドフィルムは、上述の接着強度が良好である
ことが測定されており、従って、ポリイミドフィルムの
厚み方向の強度が高められているといえる。このことよ
り、無機または有機金属化合物を添加することにより、
イミド化の過程において、金属原子が架橋点となる高分
子のモルホロジー上の変化を与えた結果、ポリイミドフ
ィルムの厚み方向の結合を強力にしたと推測される。ま
た、ゲル化防止剤を添加することにより、金属原子への
ポリアミド酸、ポリイミドの官能基の反応を緩和させ、
ゲル化の発生を防止しつつ、暫定的なイミド化を可能と
して、均一で結晶性の高いポリイミドフィルムを完成す
ることができ、種々の優れた特性を引き出すものと考え
られる。
【0099】本発明にかかるポリアミド酸組成物は、ゲ
ル化防止剤を添加することにより、無機または有機金属
化合物をポリアミド酸有機溶媒溶液中に添加しても、ゲ
ル化を生じることなく、ポリアミド酸有機溶媒溶液を容
易にフィルム状に流延塗布することができ、焼成後のポ
リイミドフィルムは外観も良好であり、さらに高温での
接着性、電気伝導性、耐熱性、高温での機械的強度、T
gの上昇、高温での重量減少等の諸特性の改善または付
与を目的とする種々の無機または有機金属化合物を添加
する効果を、簡易、かつ充分に発揮することができ、種
々の電気機器等、例えば電気絶縁性フィルムや、フレキ
シブル印刷回路基板に用いることが可能である。
【0100】また、上述したように無機又は有機金属化
合物をポリアミド酸に添加することでイミド化の過程に
おいて、金属原子が架橋点となる高分子モルホロジー上
の変化を与えた結果、ポリイミドフィルムの結合を強化
したと考えられ、このようなフィルムはエージング後の
接着強度だけでなく、フィルム自体の機械的強度の耐加
水分解性も向上すると考えられる。なお、本発明におい
ては、機械的強度とは、具体的には引き裂き伝播抵抗値
及び引っ張り伸びで表される。
【0101】つぎに、上述のようにして得られた本発明
にかかるポリイミドフィルムを用いたフレキシブル印刷
配線用基板等に適用される積層体は、公知公用の技術に
より製造されるが、1例として、その製造方法を説明す
る。
【0102】最初に、3層積層体の製造方法を説明す
る。
【0103】まず、ポリイミドに接着剤を介して、銅箔
と貼り合わせて得られる3層積層体は、本発明にかかる
ポリイミドフィルム上に接着剤を塗布もしくはシート状
の接着剤をラミネートし、その後銅箔を貼り合わせ、接
着剤が硬化するのに充分な温度にてキュアする工程を経
る。
【0104】ここで、3層積層体は、銅箔等の金属箔を
基板に、接着剤層を介して接着する構造を取るが、この
3層積層体に用いられる接着剤材料は、従来公知の材料
を用いればよく、具体的にはエポキシ樹脂、ポリアミド
樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹
脂、ゴム系樹脂などを単独または種々の割合で溶剤と共
に混合し、必要に応じて硬化剤、硬化促進剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤などの添加剤を添加したものを用いる
ことができる。
【0105】接着剤が溶液の場合は、例えば、ポリイミ
ドフィルムを所定の幅にスリットし、バーコーター、コ
ンマコーター等を用いて1〜50μmの厚さに接着剤溶
液を塗布し、接着剤溶液中の有機溶媒を除去するために
50〜200℃の雰囲気下にて10〜600秒程度乾燥
させる。
【0106】次に、接着剤を塗布したポリイミドフィル
ムを銅箔(圧延銅箔もしくは電解銅箔)とを、50〜2
00℃の温度をかけつつ貼り合わせる。
【0107】銅箔と貼り合わせた3層積層体を接着剤に
用いられる樹脂が硬化するのに充分な温度と時間をかけ
て熱キュアする。
【0108】接着剤がシート状の場合、シートの保護層
を除去しポリイミドフィルムと50〜200℃の温度を
かけつつ両者を張り合わせる。次に、ポリイミドフィル
ムに接着剤シートを張り合わせた2層積層体の接着剤側
と銅箔(圧延銅箔、電解銅箔)を50〜200℃の温度
をかけつつ張り合わせる。該3層積層体を、接着剤に用
いられる樹脂が硬化するのに充分な温度と時間をかけて
熱キュアする。
【0109】次に、本発明にかかるポリイミドフィルム
に接着剤を介さずに真空蒸着された金属層が直接接合さ
れる2層積層体(金属被覆ポリイミドフィルム)の製造
方法を説明する。
【0110】この方法では、まず、貴金属、アルカリ土
類金属、遷移金属(例えば、銅、コバルト、ニッケル、
クロム、チタン)等の金属を有機金属化合物を含有した
ポリイミドフィルム上に蒸着堆積法またはスパッタリン
グ法によって真空蒸着させて薄い金属層を形成する。真
空蒸着金属層は、約500〜5000オングストローム
の厚さを有する単一材料層であることが好ましい。
【0111】上記真空蒸着法においては、真空圧力は1
×10-10 〜5×10-2 Torrの範囲であることが
好ましく、蒸着温度は20〜200℃の範囲であること
が好ましい。
【0112】次に、上記の薄い真空蒸着金属層に電子プ
レーティング法によって金属プレート層を設け、これに
より厚い金属層を形成して目的の金属被覆ポリイミドフ
ィルムを得る。
【0113】上記の厚い金属層は、たとえば、銅、ニッ
ケル、クロム、カドミウム、コバルト、パラジウム、プ
ラチナ、アルミニウム、亜鉛、錫、鉛、金、銀等の金属
層で、種々の厚さが選択することができるが、10〜7
0μm、好ましくは10〜35μmの範囲の厚さとする
ことが好ましい。
【0114】電子プレーティング法は、プレートされる
べきフィルム部材をカソードとしての金属イオン含有溶
液に浸漬し、その反対側にアノードを浸漬し、両者間に
直流電流を流して金属コート層を形成するものである。
【0115】上記金属被覆ポリイミドフィルムの形成に
用いられ得る他の有用な金属形成方法は、まず、ポリイ
ミドフィルム表面上に、クロム、ニッケル、チタン等の
金属のタイコート層を形成する工程を含む。そのような
タイコート層は10〜300オングストロームの範囲に
厚みを有し、上記真空蒸着金属層の上記ポリイミドフィ
ルムへの接合を促進するものである。
【0116】また、2層積層体、3層積層体は、上記ポ
リイミドフィルム上へ接着剤塗布もしくは接着剤シート
をラミネートする前に、また、上記ポリイミドフィルム
の表面上への金属の真空蒸着の前に、上記ポリイミドフ
ィルムをガスプラズマ中で処理してもよい。
【0117】ガスプラズマ処理は、真空プラズマ処理も
しくは大気圧プラズマ処理が好ましい。
【0118】ガスプラズマを形成するのに用いられ得る
ガスは、例えば、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、キ
セノン、ネオン、ラドン、窒素等の不活性ガス、また、
酸素、空気、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、四塩化炭
素、クロロホルム、水素、アンモニア、カーボンテトラ
フルオライド、トリクロロフルオロエタン、トリフルオ
ロメタン等である。また、公知のフッ化ガス、上記ガス
の混合ガスでもよい。好ましいガスは、酸素、アルゴ
ン、アンモニア及びこれらの混合ガスである。・
【0119】上記の2層又は3層積層体は、金属化合物
を添加することによる、種々の特性改善又は特性付与効
果を充分に発揮された本発明に係るポリイミドフィルム
を用いることにより、高温での接着性、電気伝導性、耐
熱性、高温での機械的強度等の優れた特性を要求される
電気電子機器に用いることができ、特にフレキシブル印
刷用基板として好適に用いられ得る。
【0120】また、本発明にかかるポリアミド酸組成物
を用いたポリイミド成形体について説明する。本発明に
かかるポリイミド成形体を製造するには、一般的にポリ
イミド樹脂は有機溶剤に不溶かつ加熱溶融しないため、
厚物成形体の製造するには、ポリイミド樹脂の粉末を製
造し、これを圧縮成形し、加熱処理を施すという方法が
用いられている。
【0121】例えば、芳香族テトラカルボン酸二無水物
と芳香族ジアミンとを有機極性溶媒中で反応させたポリ
アミド酸を主成分とする本発明にかかるポリアミド酸組
成物を、熱的に脱水閉環させ、従来公知のポリイミド樹
脂粉末を得る特公昭39−30060号に開示される方
法、また、特公昭39−9078号、特開昭61−25
2228号、特公昭61−26926号等の方法によ
り、ポリイミド樹脂の粉末を得る。これを圧縮成形し、
かつ圧縮成形時と同時および/または圧縮成形した後無
圧の状態で加熱処理を施して、本発明にかかるポリイミ
ド成形体が得られる。
【0122】上記のようにして得られた、本発明にかか
るポリイミド成形体は、ポリイミドの優れた諸特性に加
え、本発明にかかるゲル化防止剤を含有するポリアミド
酸組成物を用いることにより、強度、靱性といった機械
的特性等の諸特性を有効に発現し、自動車、事務用機
器、電気・電気機器、航空・宇宙、原子力、一般産業機
械分野等さらには摺動部材などの機構部品として広く利
用され得る。
【0123】以上述べたように、本発明にかかる金属を
含有するポリアミド酸組成物及びそれからなるポリイミ
ドフィルム及びポリイミドフィルム成形体は、ゲル化防
止剤を添加することにより、ゲル化を生じることなく製
造することができ、外観が良好であり、金属化合物を添
加する効果を充分発揮することができる。また、種々の
電気電子機器等、例えば電気絶縁性フィルムや、フレキ
シブル印刷回路基板に用いることが可能である。
【0124】以上、本発明にかかるポリアミド酸組成物
及びポリイミドフィルム、それからなるフレキシブル印
刷配線用基板、ポリイミド成形体について、製造方法も
含め説明したが、本発明は、これらの実施の形態のみに
限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内
で、当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変形を
加えた態様で実施しうるものである。
【0125】以下に、本発明の好ましい態様を実施例で
証明するが、これらの実施例は、本発明を説明するため
のものであり、限定するためのものではなく、本発明の
範囲を逸脱しない範囲で、種々の変更、修正、および改
変を行い得る。
【0126】
【実施例】実施例において、PMDAはピロメリット酸
二無水物、ODAは、 4,4'-ジアミノジフェニルエーテ
ル、DMFは、ジメチルホルムアミド、IQはイソキノ
リン、AAは無水酢酸の略号を表す。
【0127】
【比較例1】PMDA/ODAポリアミド酸の15%固
形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、IQ
(2g)、AA(17g)の混合溶液を0℃以下の冷却
しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気泡を
除き、コンマメーターを用いてアルミ箔上に流延塗布
(キャスティング)した。アルミ箔とフィルムを約10
0℃の熱風オーブンにて3分間加熱後、フィルムをアル
ミ箔から剥がしフレームで抑止した。フレームとフィル
ムを約250℃の熱風オーブンに3分間投入し、その後
450℃の熱風オーブンに3分間投入し、フィルムをキ
ュアした。その後フィルムをフレームから取り外した。
【0128】
【実施例1】PMDA/ODAポリアミド酸の15%固
形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、IQ
(2g)、AA(17g)の混合溶液と酸化チタン(2
価)アセチルアセトナート(0.05g)、アセチルア
セトン(1g)DMF溶液(15g)を0℃以下に冷却
しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気泡を
除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗布
(キャスティング)した。アルミ箔とフィルムを約10
0℃の熱風オーブンにて3分間加熱後、フィルムをアル
ミ箔から剥がしフレームで抑止した。フレームとフィル
ムを約250℃の熱風オーブンに3分間投入し、その後
450℃の熱風オーブンに3分間投入し、フィルムをキ
ュアした。その後フィルムをフレームから取り外した。
【0129】
【比較例2】PMDA/ODAポリアミド酸の15%固
形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、IQ
(2g)、AA(17g)の混合溶液と酸化チタン(2
価)アセチルアセトナート(0.05g)DMF溶液
(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合し
た。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーターを
用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)を試み
た。しかし、ポリアミド酸DMF溶液が異常増粘(ゲル
化)したためにアルミ箔上にフィルム状としてのキャス
テイングはできなかった。
【0130】
【比較例3】PMDA/ODAポリアミド酸の15%固
形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、IQ
(2g)、AA(17g)の混合溶液と塩化鉄(3価)
(0.07g)DMF溶液(15g)を0℃以下に冷却
しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気泡を
除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗布
(キャスティング)を試みた。しかし、ポリアミド酸D
MF溶液が異常増粘(ゲル化)したためにアルミ箔上に
フィルム状としてのキャステイングはできなかった。
【0131】
【実施例2】PMDA/ODAポリアミド酸の15%固
形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、IQ
(2g)、AA(17g)の混合溶液と塩化鉄(3価)
(0.07g)、アセチルアセトン(4g)DMF溶液
(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合し
た。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーターを
用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)した。
アルミ箔とフィルムを約100℃の熱風オーブンにて3
分間加熱後、フィルムをアルミ箔から剥がしフレームで
抑止した。フレームとフィルムを約250℃の熱風オー
ブンに3分間投入し、その後450℃の熱風オーブンに
3分間投入し、フィルムをキュアした。その後フィルム
をフレームから取り外した。
【0132】
【実施例3】PMDA/ODAポリアミド酸の15%固
形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、IQ
(2g)、AA(17g)の混合溶液と塩化錫(2価)
(0.08g)、アセチルアセトン(2g)DMF溶液
(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合し
た。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーターを
用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)した。
アルミ箔とフィルムを約100℃の熱風オーブンにて3
分間加熱後、フィルムをアルミ箔から剥がしフレームで
抑止した。フレームとフィルムを約250℃の熱風オー
ブンに3分間投入し、その後450℃の熱風オーブンに
3分間投入し、フィルムをキュアした。その後フィルム
をフレームから取り外した。
【0133】
【比較例4】PMDA/ODAポリアミド酸の15%固
形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、IQ
(2g)、AA(17g)の混合溶液と塩化錫(2価)
(0.08g)DMF溶液(15g)を0℃以下に冷却
しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気泡を
除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗布
(キャスティング)を試みた。しかし、ポリアミド酸D
MF溶液が異常増粘(ゲル化)したためにアルミ箔上へ
のフィルム状としてのキャステイングはできなかった。
【0134】
【実施例4】PMDA/ODAポリアミド酸の15%固
形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、IQ
(2g)、AA(17g)の混合溶液とオキシ塩化ジル
コニウム(4価)(0.05g)、アセチルアセトン
(2g)DMF溶液(15g)を0℃以下に冷却しつつ
充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気泡を除き、
コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗布(キャス
ティング)した。アルミ箔とフィルムを約100℃の熱
風オーブンにて3分間加熱後、フィルムをアルミ箔から
剥がしフレームで抑止した。フレームとフィルムを約2
50℃の熱風オーブンに3分間投入し、その後450℃
の熱風オーブンに3分間投入し、フィルムをキュアし
た。その後フィルムをフレームから取り外した。
【0135】
【比較例5】PMDA/ODAポリアミド酸の15%固
形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、IQ
(2g)、AA(17g)の混合溶液とオキシ塩化ジル
コニウム(4価)(0.05g)DMF溶液(15g)
を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠
心処理して気泡を除き、コンマコーターを用いてアルミ
箔上に流延塗布(キャスティング)を試みた。しかし、
ポリアミド酸DMF溶液が異常増粘(ゲル化)したため
にアルミ箔上へのフィルム状としてのキャステイングは
できなかった。
【0136】
【実施例5】PMDA/ODAポリアミド酸の15%固
形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、IQ
(2g)、AA(17g)の混合溶液とコバルト(2
価)アセチルアセトネート(0.30g)、アセチルア
セトン(2g)DMF溶液(15g)を0℃以下に冷却
しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気泡を
除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗布
(キャスティング)した。アルミ箔とフィルムを約10
0℃の熱風オーブンにて3分間加熱後、フィルムをアル
ミ箔から剥がしフレームで抑止した。フレームとフィル
ムを約250℃の熱風オーブンに3分間投入し、その後
450℃の熱風オーブンに3分間投入し、フィルムをキ
ュアした。その後フィルムをフレームから取り外した。
【0137】
【比較例6】PMDA/ODAポリアミド酸の15%固
形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、IQ
(2g)、AA(17g)の混合溶液とコバルト(2
価)アセチルアセトネート(0.30g)DMF溶液
(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合し
た。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーターを
用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)を試み
た。しかし、ポリアミド酸DMF溶液が異常増粘(ゲル
化)したためにアルミ箔上へのフィルム状としてのキャ
ステイングはできなかった。
【0138】
【実施例6】PMDA/ODAポリアミド酸の15%固
形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、IQ
(2g)、AA(17g)の混合溶液と酢酸クロム(3
価)(0.20g)、アセチルアセトン(2g)DMF
溶液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合
した。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーター
を用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)し
た。アルミ箔とフィルムを約100℃の熱風オーブンに
て3分間加熱後、フィルムをアルミ箔から剥がしフレー
ムで抑止した。フレームとフィルムを約250℃の熱風
オーブンに3分間投入し、その後450℃の熱風オーブ
ンに3分間投入し、フィルムをキュアした。その後フィ
ルムをフレームから取り外した。
【0139】
【比較例7】PMDA/ODAポリアミド酸の15%固
形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、IQ
(2g)、AA(17g)の混合溶液と酢酸クロム(3
価)(0.20g)DMF溶液(15g)を0℃以下に
冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気
泡を除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗
布(キャスティング)を試みた。しかし、ポリアミド酸
DMF溶液が異常増粘(ゲル化)したためにアルミ箔上
へのフィルム状としてのキャステイングはできなかっ
た。
【0140】
【実施例7】PMDA/ODAポリアミド酸の15%固
形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、IQ
(2g)、AA(17g)の混合溶液と酸化モリブデン
アセチルアセトナート(6価)(0.07g)、アセチ
ルアセトン(2g)DMF溶液(15g)を0℃以下に
冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気
泡を除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗
布(キャスティング)した。アルミ箔とフィルムを約1
00℃の熱風オーブンにて3分間加熱後、フィルムをア
ルミ箔から剥がしフレームで抑止した。フレームとフィ
ルムを約250℃の熱風オーブンに3分間投入し、その
後450℃の熱風オーブンに3分間投入し、フィルムを
キュアした。その後フィルムをフレームから取り外し
た。・・・
【0141】
【比較例8】PMDA/ODAポリアミド酸の15%固
形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、IQ
(2g)、AA(17g)の混合溶液と酸化モリブデン
アセチルアセトナート(6価)(0.07g)DMF溶
液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合し
た。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーターを
用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)を試み
た。しかし、ポリアミド酸DMF溶液が異常増粘(ゲル
化)したためにアルミ箔上へのフィルム状としてのキャ
ステイングはできなかった。
【0142】
【実施例8】PMDA/ODAポリアミド酸の15%固
形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、IQ
(2g)、AA(17g)の混合溶液と炭酸鉛(2価)
(0.10g)、アセチルアセトン(2g)DMF溶液
(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合し
た。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーターを
用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)した。
アルミ箔とフィルムを約100℃の熱風オーブンにて3
分間加熱後、フィルムをアルミ箔から剥がしフレームで
抑止した。フレームとフィルムを約250℃の熱風オー
ブンに3分間投入し、その後450℃の熱風オーブンに
3分間投入し、フィルムをキュアした。その後フィルム
をフレームから取り外した。
【0143】
【比較例9】PMDA/ODAポリアミド酸の15%固
形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、IQ
(2g)、AA(17g)の混合溶液と炭酸鉛(2価)
(0.10g)DMF溶液(15g)を0℃以下に冷却
しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気泡を
除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗布
(キャスティング)を試みた。しかし、ポリアミド酸D
MF溶液が異常増粘(ゲル化)したためにアルミ箔上へ
のフィルム状としてのキャステイングはできなかった。
【0144】
【実施例9】PMDA/ODAポリアミド酸の15%固
形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、IQ
(2g)、AA(17g)の混合溶液と塩化亜鉛(2
価)(0.20g)、アセチルアセトン(2g)DMF
溶液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合
した。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーター
を用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)し
た。アルミ箔とフィルムを約100℃の熱風オーブンに
て3分間加熱後、フィルムをアルミ箔から剥がしフレー
ムで抑止した。フレームとフィルムを約250℃の熱風
オーブンに3分間投入し、その後450℃の熱風オーブ
ンに3分間投入し、フィルムをキュアした。その後フィ
ルムをフレームから取り外した。
【0145】
【比較例10】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液と塩化亜鉛(2
価)(0.20g)DMF溶液(15g)を0℃以下に
冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気
泡を除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗
布(キャスティング)を試みた。しかし、ポリアミド酸
DMF溶液が異常増粘(ゲル化)したためにアルミ箔上
へのフィルム状としてのキャステイングはできなかっ
た。
【0146】
【実施例10】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液と塩化銅(1
価)(0.20g)、アセチルアセトン(2g)DMF
溶液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合
した。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーター
を用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)し
た。アルミ箔とフィルムを約100℃の熱風オーブンに
て3分間加熱後、フィルムをアルミ箔から剥がしフレー
ムで抑止した。フレームとフィルムを約250℃の熱風
オーブンに3分間投入し、その後450℃の熱風オーブ
ンに3分間投入し、フィルムをキュアした。そのフィル
ムをフレームから取り外した。
【0147】
【比較例11】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液と塩化銅(1
価)(0.20g)DMF溶液(15g)を0℃以下に
冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気
泡を除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗
布(キャスティング)を試みた。しかし、ポリアミド酸
DMF溶液が異常増粘(ゲル化)したためにアルミ箔上
へのフィルム状としてのキャステイングはできなかっ
た。
【0148】実施例1〜10及び比較例1〜11のポリ
アミド酸有機溶媒溶液をフィルム状に流延塗布(キャス
ティング)する際の作業性を比較例1を基準として評価
した。評価結果は、表1に示す。均一にキャストできた
ものについては○、キャストできたがゲル化部分がある
ものを△、キャストできなかったものは×とした。ま
た、得られたフィルムについては、外観、特に厚みムラ
及び黒点について30cm×30cmのサンプルを用い
て比較例1で得られたフィルムを基準に評価した。外観
については、表中サンプル中に黒点がなかったものを
○、黒点がみうけられなかったものを×とした。なお、
異常増粘(ゲル化)のためにポリアミド酸有機溶媒溶液
がフィルム状に流延塗布(キャスティング)できなかっ
た実験については、キャスト性のみ評価し、外観の欄
は、空欄とした。
【0149】
【表1】
【0150】
【比較例12】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液と酸化チタン
(2価)アセチルアセトナート(0.01g)DMF溶
液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合し
た。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーターを
用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)した。
アルミ箔とフィルムを約100℃の熱風オーブンにて3
分間加熱後、フィルムをアルミ箔から剥がしフレームで
抑制した。フレームとフィルムを約250℃の熱風オー
ブンに3分間投入し、その後450℃の熱風オーブンに
3分間投入し、フィルムをキュアした。その後フィルム
をフレームから取り外した。
【0151】
【実施例11】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液と酸化チタン
(2価)アセチルアセトナート(0.05g)、アセチ
ルアセトン(1g)DMF溶液(15g)を0℃以下に
冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気
泡を除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗
布(キャスティング)した。アルミ箔とフィルムを約1
00℃の熱風オーブンにて3分間加熱後、フィルムをア
ルミ箔から剥がしフレームで抑制した。フレームとフィ
ルムを約250℃の熱風オーブンに3分間投入し、その
後450℃の熱風オーブンに3分間投入し、フィルムを
キュアした。その後フィルムをフレームから取り外し
た。
【0152】
【比較例13】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液と酸化チタン
(2価)アセチルアセトナート(0.05g)DMF溶
液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合し
た。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーターを
用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)を試み
た。しかし、ポリアミド酸DMF溶液が異常増粘(ゲル
化)したためにアルミ箔上へのフィルム状としてのキャ
スティングはできなかった。
【0153】
【比較例14】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とトリ−n−ブ
トキシチタンモノステアレート(日本曹達株式会社製T
BSTA)(0.1g)のDMF溶液(15g)を0℃
以下に冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理
して気泡を除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に
流延塗布(キャスティング)した。アルミ箔とフィルム
を約100℃の熱風オーブンにて3分間加熱後、フィル
ムをアルミ箔から剥がしフレームで抑制した。フレーム
とフィルムを約250℃の熱風オーブンに3分間投入
し、その後450℃の熱風オーブンに3分間投入し、フ
ィルムをキュアした。その後フィルムをフレームから取
り外した。
【0154】
【実施例12】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とトリ−n−ブ
トキシチタンモノステアレート(日本曹達株式会社製T
BSTA)(0.1g)、アセチルアセトン(1g)D
MF溶液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌
混合した。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコー
ターを用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)
した。アルミ箔とフィルムを約100℃の熱風オーブン
にて3分間加熱後、フィルムをアルミ箔から剥がしフレ
ームで抑制した。フレームとフィルムを約250℃の熱
風オーブンに3分間投入し、その後450℃の熱風オー
ブンに3分間投入し、フィルムをキュアした。その後フ
ィルムをフレームから取り外した。
【0155】
【実施例13】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とトリ−n−ブ
トキシチタンモノステアレート(日本曹達株式会社製T
BSTA)(0.5g)、アセチルアセトン(3g)の
DMF溶液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪
拌混合した。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコ
ーターを用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティン
グ)した。アルミ箔とフィルムを約100℃の熱風オー
ブンにて3分間加熱後、フィルムをアルミ箔から剥がし
フレームで抑制した。フレームとフィルムを約250℃
の熱風オーブンに3分間投入し、その後450℃の熱風
オーブンに3分間投入し、フィルムをキュアした。その
後フィルムをフレームから取り外した。
【0156】
【比較例15】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とトリ−n−ブ
トキシチタンモノステアレート(日本曹達株式会社製T
BSTA)(0.5g)、アセチルアセトン(1g)の
DMF溶液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪
拌混合した。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコ
ーターを用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティン
グ)を試みた。しかし、ポリアミド酸DMF溶液が異常
増粘(ゲル化)したためにアルミ箔上へのフィルム状と
してのキャスティングはできなかった。
【0157】
【比較例16】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とトリ−n−ブ
トキシチタンモノステアレート(日本曹達株式会社製T
BSTA)(0.5g)のDMF溶液(15g)を0℃
以下に冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理
して気泡を除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に
流延塗布(キャスティング)を試みた。しかし、ポリア
ミド酸DMF溶液が異常増粘(ゲル化)したためにアル
ミ箔上へのフィルム状としてのキャスティングはできな
かった。
【0158】
【実施例14】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とジプロポキシ
ビス(アセチルアセトナト)チタン(松本製薬工業株式
会社製 TC−100)(0.1g)、アセチルアセト
ン(1g)のDMF(15g)溶液を0℃以下に冷却し
つつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気泡を除
き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗布(キ
ャスティング)した。アルミ箔とフィルムを約100℃
の熱風オーブンにて3分間加熱後、フィルムをアルミ箔
から剥がしフレームで抑制した。フレームとフィルムを
約250℃の熱風オーブンに3分間投入し、その後45
0℃の熱風オーブンに3分間投入し、フィルムをキュア
した。その後フィルムをフレームから取り外した。
【0159】
【比較例17】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とジプロポキシ
ビス(アセチルアセトナト)チタン(松本製薬工業株式
会社製 TC−100)(0.1g)のDMF溶液(1
5g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶
液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーターを用いて
アルミ箔上に流延塗布(キャスティング)を試みた。し
かし、ポリアミド酸DMF溶液が異常増粘(ゲル化)し
たためにアルミ箔上へのフィルム状としてのキャスティ
ングはできなかった。
【0160】
【実施例15】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とビス(ジオク
チルパイロホスフェート)エチレンチタネート(味の素
株式会社製 KR−238S)(0.5g)、アセチル
アセトン(1g)のDMF溶液(15g)を0℃以下に
冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気
泡を除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗
布(キャスティング)した。アルミ箔とフィルムを約1
00℃の熱風オーブンにて3分間加熱後、フィルムをア
ルミ箔から剥がしフレームで抑制した。フレームとフィ
ルムを約250℃の熱風オーブンに3分間投入し、その
後450℃の熱風オーブンに3分間投入し、フィルムを
キュアした。その後フィルムをフレームから取り外し
た。
【0161】
【比較例18】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とビス(ジオク
チルパイロホスフェート)エチレンチタネート(味の素
株式会社製 KR−238S)(0.5g)のDMF溶
液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合し
た。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーターを
用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)を試み
た。しかし、ポリアミド酸DMF溶液が異常増粘(ゲル
化)したためにアルミ箔上へのフィルム状としてのキャ
スティングはできなかった。
【0162】
【実施例16】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とテトライソプ
ロピルチタネート(松本製薬工業株式会社製 TA−1
0)(0.05g)、アセチルアセトン(1g)DMF
溶液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合
した。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーター
を用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)し
た。アルミ箔とフィルムを約100℃の熱風オーブンに
て3分間加熱後、フィルムをアルミ箔から剥がしフレー
ムで抑制した。フレームとフィルムを約250℃の熱風
オーブンに3分間投入し、その後450℃の熱風オーブ
ンに3分間投入し、フィルムをキュアした。その後フィ
ルムをフレームから取り外した。
【0163】
【比較例19】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とテトライソプ
ロピルチタネート(松本製薬工業株式会社製 TA−1
0)(0.05g)のDMF溶液(15g)を0℃以下
に冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して
気泡を除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延
塗布(キャスティング)を試みた。しかし、ポリアミド
酸DMF溶液が異常増粘(ゲル化)したためにアルミ箔
上へのフィルム状としてのキャスティングはできなかっ
た。
【0164】
【実施例17】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とテトラ−n−
ブチルチタネートポリマー(日本曹達株式会社製 B−
4)(0.08g)、アセチルアセトン(1g)のDM
F溶液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混
合した。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコータ
ーを用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)し
た。アルミ箔とフィルムを約100℃の熱風オーブンに
て3分間加熱後、フィルムをアルミ箔から剥がしフレー
ムで抑制した。フレームとフィルムを約250℃の熱風
オーブンに3分間投入し、その後450℃の熱風オーブ
ンに3分間投入し、フィルムをキュアした。その後フィ
ルムをフレームから取り外した。
【0165】
【比較例20】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とテトラ−n−
ブチルチタネートポリマー(日本曹達株式会社製 B−
4)(0.08g)のDMF溶液(15g)を0℃以下
に冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して
気泡を除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延
塗布(キャスティング)を試みた。しかし、ポリアミド
酸DMF溶液が異常増粘(ゲル化)したためにアルミ箔
上へのフィルム状としてのキャスティングはできなかっ
た。
【0166】
【実施例18】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とビス(ジオク
チルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート
(味の素株式会社 KR−138S)(0.05g)、
アセチルアセトン(1g)のDMF溶液(15g)を0
℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処
理して気泡を除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上
に流延塗布(キャスティング)した。アルミ箔とフィル
ムを約100℃の熱風オーブンにて3分間加熱後、フィ
ルムをアルミ箔から剥がしフレームで抑制した。フレー
ムとフィルムを約250℃の熱風オーブンに3分間投入
し、その後450℃の熱風オーブンに3分間投入し、フ
ィルムをキュアした。その後フィルムをフレームから取
り外した。
【0167】
【実施例19】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とビス(ジオク
チルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート
(味の素 KR−138S)(0.1g)、アセチルア
セトン(2g)のDMF溶液(15g)を0℃以下に冷
却しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気泡
を除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗布
(キャスティング)した。アルミ箔とフィルムを約10
0℃の熱風オーブンにて3分間加熱後、フィルムをアル
ミ箔から剥がしフレームで抑制した。フレームとフィル
ムを約250℃の熱風オーブンに3分間投入し、その後
450℃の熱風オーブンに3分間投入し、フィルムをキ
ュアした。その後フィルムをフレームから取り外した。
【0168】
【比較例21】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とビス(ジオク
チルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート
(味の素 KR−138S)(0.05g)のDMF溶
液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合し
た。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーターを
用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)を試み
た。しかし、ポリアミド酸DMF溶液が異常増粘(ゲル
化)したためにアルミ箔上へのフィルム状としてのキャ
スティングはできなかった。
【0169】
【実施例20】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とトリ−n−ブ
トキシチタンモノステアレート(日本曹達製 TBST
A)(0.2g)、アセチルアセトン(4g)のDMF
溶液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合
した。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーター
を用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)し
た。アルミ箔とフィルムを約100℃の熱風オーブンに
て3分間加熱後、フィルムをアルミ箔から剥がしフレー
ムで抑制した。フレームとフィルムを約250℃の熱風
オーブンに3分間投入し、その後450℃の熱風オーブ
ンに3分間投入し、フィルムをキュアした。その後フィ
ルムをフレームから取り外した。
【0170】
【実施例21】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とブチルチタネ
ートダイマー(松本製薬製 TA−22)(0.1
g)、アセチルアセトン(2g)のDMF溶液(15
g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶液
を遠心処理して気泡を除き、コンマコーターを用いてア
ルミ箔上に流延塗布(キャスティング)した。アルミ箔
とフィルムを約100℃の熱風オーブンにて3分間加熱
後、フィルムをアルミ箔から剥がしフレームで抑制し
た。フレームとフィルムを約250℃の熱風オーブンに
3分間投入し、その後450℃の熱風オーブンに3分間
投入し、フィルムをキュアした。その後フィルムをフレ
ームから取り外した。
【0171】
【実施例22】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とテトラ−n−
ブチルチタネート(松本製薬工業株式会社製 TA−2
5)(0.2g)、アセチルアセトン(2g)のDMF
溶液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合
した。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーター
を用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)し
た。アルミ箔とフィルムを約100℃の熱風オーブンに
て3分間加熱後、フィルムをアルミ箔から剥がしフレー
ムで抑制した。フレームとフィルムを約250℃の熱風
オーブンに3分間投入し、その後450℃の熱風オーブ
ンに3分間投入し、フィルムをキュアした。その後フィ
ルムをフレームから取り外した。
【0172】
【実施例23】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とテトラキス
(2−エチルヘキソキシ)チタネート(松本製薬工業株
式会社製 TA−30)(0.2g)、アセチルアセト
ン(2g)のDMF溶液(15g)を0℃以下に冷却し
つつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気泡を除
き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗布(キ
ャスティング)した。アルミ箔とフィルムを約100℃
の熱風オーブンにて3分間加熱後、フィルムをアルミ箔
から剥がしフレームで抑制した。フレームとフィルムを
約250℃の熱風オーブンに3分間投入し、その後45
0℃の熱風オーブンに3分間投入し、フィルムをキュア
した。その後フィルムをフレームから取り外した。
【0173】
【比較例22】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とトリ−n−ブ
トキシチタンモノステアレート(日本曹達株式会社製
TBSTA)(0.2g)のDMF溶液(15g)を0
℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処
理して気泡を除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上
に流延塗布(キャスティング)を試みた。しかし、ポリ
アミド酸DMF溶液が異常増粘(ゲル化)したためにア
ルミ箔上へのフィルム状としてのキャスティングはでき
なかった。
【0174】
【比較例23】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とブチルチタネ
ートダイマー(松本製薬工業株式会社製 TA−22)
(0.1g)のDMF溶液(15g)を0℃以下に冷却
しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気泡を
除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗布
(キャスティング)を試みた。しかし、ポリアミド酸D
MF溶液が異常増粘(ゲル化)したためにアルミ箔上へ
のフィルム状としてのキャスティングはできなかった。
【0175】
【比較例24】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とテトラ−n−
ブチルチタネート(松本製薬工業株式会社製 TA−2
5)(0.2g)のDMF溶液(15g)を0℃以下に
冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気
泡を除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗
布(キャスティング)を試みた。しかし、ポリアミド酸
DMF溶液が異常増粘(ゲル化)したためにアルミ箔上
へのフィルム状としてのキャスティングはできなかっ
た。
【0176】
【比較例25】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とテトラキス
(2−エチルヘキソキシ)チタネート(松本製薬工業株
式会社製 TA−30)(0.2g)のDMF溶液(1
5g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶
液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーターを用いて
アルミ箔上に流延塗布(キャスティング)を試みた。し
かし、ポリアミド酸DMF溶液が異常増粘(ゲル化)し
たためにアルミ箔上へのフィルム状としてのキャスティ
ングはできなかった。
【0177】
【比較例26】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液とブチルチタネ
ートダイマー(松本製薬工業株式会社製 TA−22)
(0.1g)、アセチルアセトン(0.5g)のDMF
溶液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合
した。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーター
を用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)し
た。アルミ箔とフィルムを約100℃の熱風オーブンに
て3分間加熱後、フィルムをアルミ箔から剥がしフレー
ムで抑制した。フレームとフィルムを約250℃の熱風
オーブンに3分間投入し、その後450℃の熱風オーブ
ンに3分間投入し、フィルムをキュアした。その後フィ
ルムをフレームから取り外した。
【0178】
【実施例24】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液にチタンラクテ
ートアンモニウム塩(松本製薬工業株式会社製 TC−
300)(0.36g)、アセチルアセトン(2g)の
DMF溶液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪
拌混合した。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコ
ーターを用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティン
グ)した。アルミ箔とフィルムを約100℃の熱風オー
ブンにて3分間加熱後、フィルムをアルミ箔から剥がし
フレームで抑制した。フレームとフィルムを約250℃
の熱風オーブンに3分間投入し、その後450℃の熱風
オーブンに3分間投入し、フィルムをキュアした。その
後フィルムをフレームから取り外した。
【0179】
【実施例25】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液にジヒドロキシ
ービス(ラクテート)チタン(松本製薬工業株式会社製
TC−310)(0.15g)、アセチルアセトン
(2g)のDMF溶液(15g)を0℃以下に冷却しつ
つ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気泡を除
き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗布(キ
ャスティング)した。アルミ箔とフィルムを約100℃
の熱風オーブンにて3分間加熱後、フィルムをアルミ箔
から剥がしフレームで抑制した。フレームとフィルムを
約250℃の熱風オーブンに3分間投入し、その後45
0℃の熱風オーブンに3分間投入し、フィルムをキュア
した。その後フィルムをフレームから取り外した。
【0180】
【実施例26】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液にジプロポキシ
チタンービス(トリエタノールアミナート)(松本製薬
工業株式会社製 TC−400)(0.15g)、アセ
チルアセトン(2g)のDMF溶液(15g)を0℃以
下に冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理し
て気泡を除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流
延塗布(キャスティング)した。アルミ箔とフィルムを
約100℃の熱風オーブンにて3分間加熱後、フィルム
をアルミ箔から剥がしフレームで抑制した。フレームと
フィルムを約250℃の熱風オーブンに3分間投入し、
その後450℃の熱風オーブンに3分間投入し、フィル
ムをキュアした。その後フィルムをフレームから取り外
した。
【0181】
【実施例27】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液にイソプロピル
トリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネート(味
の素株式会社製 KR−38S)(0.32g)、アセ
チルアセトン(2g)のDMF溶液(15g)を0℃以
下に冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理し
て気泡を除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流
延塗布(キャスティング)した。アルミ箔とフィルムを
約100℃の熱風オーブンにて3分間加熱後、フィルム
をアルミ箔から剥がしフレームで抑制した。フレームと
フィルムを約250℃の熱風オーブンに3分間投入し、
その後450℃の熱風オーブンに3分間投入し、フィル
ムをキュアした。その後フィルムをフレームから取り外
した。
【0182】
【実施例28】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液にイソプロピル
トリドデシルベンゼンスルホニルチタネート(味の素株
式会社製 KR−9SA)(0.27g)、アセチルア
セトン(2g)のDMF溶液(15g)を0℃以下に冷
却しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理して気泡
を除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に流延塗布
(キャスティング)した。アルミ箔とフィルムを約10
0℃の熱風オーブンにて3分間加熱後、フィルムをアル
ミ箔から剥がしフレームで抑制した。フレームとフィル
ムを約250℃の熱風オーブンに3分間投入し、その後
450℃の熱風オーブンに3分間投入し、フィルムをキ
ュアした。その後フィルムをフレームから取り外した。
【0183】
【比較例27】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液にチタンラクテ
ートアンモニウム塩(松本製薬工業株式会社製 TC−
300)(0.36g)のDMF溶液(15g)を0℃
以下に冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶液を遠心処理
して気泡を除き、コンマコーターを用いてアルミ箔上に
流延塗布(キャスティング)を試みた。しかし、ポリア
ミド酸DMF溶液が異常増粘したためにアルミ箔上への
フィルム状としてのキャスティングはできなかった。
【0184】
【比較例28】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液に、ジヒドロキ
シービス(ラクテート)チタン(松本製薬工業株式会社
製 TC−310)(0.15g)のDMF溶液(15
g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合した。溶液
を遠心処理して気泡を除き、コンマコーターを用いてア
ルミ箔上に流延塗布(キャスティング)を試みた。しか
し、ポリアミド酸DMF溶液が異常増粘したためにアル
ミ箔上へのフィルム状としてのキャスティングはできな
かった。
【0185】
【比較例29】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液に、ジプロポキ
シチタンービス(トリエタノールアミナート)(松本製
薬工業株式会社製 TC−400)(0.15g)のD
MF溶液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌
混合した。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコー
ターを用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)
を試みた。しかし、ポリアミド酸DMF溶液が異常増粘
したためにアルミ箔上へのフィルム状としてのキャステ
ィングはできなかった。
【0186】
【比較例30】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液に、イソプロピ
ルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネート
(味の素株式会社製 KR−38S)(0.32g)の
DMF溶液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪
拌混合した。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコ
ーターを用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティン
グ)を試みた。しかし、ポリアミド酸DMF溶液が異常
増粘したためにアルミ箔上へのフィルム状としてのキャ
スティングはできなかった。
【0187】
【比較例31】PMDA/ODAポリアミド酸の15%
固形分DMF溶液(80.0g)にDMF(9g)、I
Q(2g)、AA(17g)の混合溶液に、イソプロピ
ルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート(味の素
株式会社製 KR−9SA)(0.27g)のDMF溶
液(15g)を0℃以下に冷却しつつ充分に攪拌混合し
た。溶液を遠心処理して気泡を除き、コンマコーターを
用いてアルミ箔上に流延塗布(キャスティング)を試み
た。しかし、ポリアミド酸DMF溶液が異常増粘したた
めにアルミ箔上へのフィルム状としてのキャスティング
はできなかった。
【0188】実施例11〜28及び比較例1、12〜3
1において、ポリアミド酸有機溶媒溶液をフィルム状に
流延塗布(キャスティング)する際の作業性、および外
観を、実施例1−10、比較例1−11と同様に、比較
例1を基準として評価した。尚、異常増粘(ゲル化)の
ためにポリアミド酸有機溶媒溶液がフィルム状のキャス
ティングできなかったものについては、表2、表3にお
いてキャスト性のみ評価した。評価結果は表2、表3に
示す。
【0189】
【表2】
【0190】
【表3】
【0191】3層積層体の作成方法を以下に記述する。
実施例11〜19及び比較例1、12〜21の得られた
フィルムをナイロンエポキシ系接着剤と銅箔(三井金属
製電解銅箔 3EC VLP)を用いて積層して、ポリ
イミドフィルム/接着剤/銅箔の3層積層物を作成し
た。この積層物の初期の接着強さをナイロンエポキシ系
接着剤を用いてJIS 6472−1995−第8項に
準じ測定を実施した。得られた値をポリイミドフィルム
の初期接着強度とする。評価結果は表2に示す。
【0192】更に、積層物を150℃で300時間熱風
オーブンに投入した後、接着強さを測定した。得られた
値をポリイミドフィルムのエージング後接着強度とす
る。評価結果は表2に示す。
【0193】次に、金属被覆ポリイミドフィルムの製造
方法を記述する。
【0194】実施例20〜28及び比較例1、21〜3
1の得られたフィルムを10cm×10cmにカット
し、これらのサンプルをアルバック製EBH6型電子ビ
ームエバポレータ内に設置した。電子ビーム加熱を用い
て、ポリイミドフィルムの表面上に約500〜1000
オングストロームの厚さを有する銅の真空蒸着層を直接
形成した。真空蒸着は、1×10-4Torrの圧力で実
施した。
【0195】その後、上記被覆ポリイミドフィルムの真
空蒸着層上に厚さ35μmの銅プレート層を形成した。
【0196】この金属被覆ポリイミドフィルムの初期の
接着強度をJIS 6472−1995−第8項に準
じ、測定を実施した。この値をもって初期値とした。
【0197】次に、金属被覆ポリイミドフィルムを24
時間、120℃、相対湿度100%の条件でエージング
を行った。24時間エージング後の上記ポリイミドフィ
ルムの接着強度をJIS 6472−1995−第8項
に準じ、測定を実施した。この値をエージング後の接着
強度とした。評価結果を表3に示す。
【0198】次に、実施例11、12、14、15,1
6、17、18、20、21、22、23、24、2
5、26、27、28、及び、比較例1、12、14に
て得られたフィルム(25μm 厚のフィルム)につい
て、常態で引き裂き伝播抵抗、引張伸びとプレッシャー
クッカー(150℃、100%RH,4気圧)に12時
間暴露前後の各測定値の保持率を表4に示す。なお、引
き裂き伝播抵抗は、IPC−2.4.19の方法に従っ
て測定した。
【0199】
【表4】
【0200】
【発明の効果】本発明によれば、無機または有機金属化
合物を含有するポリイミドの前駆体であるポリアミド酸
の組成物にゲル化防止剤を添加することにより、ゲル化
防止剤を添加することにより、ゲル化を生じることなく
製造することができ、外観が良好であり、金属化合物を
添加する効果を充分発揮し得るポリイミドフィルム及び
ポリイミド組成物を製造することができる。また、種々
の電気電子機器等、例えば電気絶縁性フィルムや、フレ
キシブル印刷回路基板に用いることが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 79/08 C08L 79/08 A H05K 1/03 610 H05K 1/03 610P 670 670Z

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイミド前駆体であるポリアミド酸の
    有機溶媒溶液、無機又は有機金属化合物、及びゲル化防
    止剤を含有することを特徴とするポリアミド酸組成物。
  2. 【請求項2】 ポリイミド前駆体であるポリアミド酸の
    有機溶媒溶液、脱水閉環剤、触媒、無機又は有機金属化
    合物、及びゲル化防止剤を含有することを特徴とするポ
    リアミド酸組成物。
  3. 【請求項3】 前記ゲル化防止剤が、下記一般式(1)
    化1、 【化1】 一般式(2)化2、 【化2】 一般式(3)化3、 【化3】 一般式(4)化4、 【化4】 (式中、R1 、R3 、R4 、R6 、R7 及びR9 は同一
    または相違する、炭素数1〜12個の脂肪族基または芳
    香族基、R2 、R5 、R8 及びR10は、水素原子または
    炭素数1〜12個の脂肪族基あるいは芳香族基であり、
    さらに各一般式においてR1 とR3 、R4 とR6 、R7
    とR9 がそれぞれ結合して環を形成していてもよい。)
    に示される化合物よりなる群から選択された1種以上の
    ゲル化防止剤を含有することを特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載するポリアミド酸組成物。
  4. 【請求項4】 前記ゲル化防止剤が、アセチルアセト
    ン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸
    アニリド、マロン酸ニトリルからなる群から選択された
    1種以上であることを特徴とする請求項3に記載するポ
    リアミド酸組成物。
  5. 【請求項5】 前記有機又は無機金属化合物が、Ti,
    Zr,V,Nb,Cr,Mo,Mn,Fe,Ru,C
    o,Rh,Ni,Pd,Cu,Ag,Zn,Si,S
    n,Pb,Sb,Biからなる群から選択された少なく
    とも1種以上である有機または無機金属化合物を含有す
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載するポ
    リアミド酸組成物。
  6. 【請求項6】 前記有機または無機金属化合物が、チタ
    ン系有機金属化合物であることを特徴とする請求項5に
    記載するポリアミド酸組成物。
  7. 【請求項7】 前記チタン系有機金属化合物が、下記の
    一般式(5)化5、 【化5】 一般式(6)化6、 【化6】 一般式(7)化7、 【化7】 に示される群から選択された少なくとも1種であるこ
    と、かつ最終的なキュア後のポリイミドフィルム中の金
    属濃度が0.001%〜0.1重量%であることを特徴
    とする請求項6に記載するポリアミド酸組成物。
  8. 【請求項8】 前記チタン系有機金属化合物が、チタン
    系有機金属キレート化合物であることを特徴とする請求
    項7に記載するポリアミド酸組成物。
  9. 【請求項9】 前記チタン系有機金属キレート化合物
    が、β−ジケトン、ヒドロキシカルボン酸、ケトエステ
    ルキレート、グリコールキレートを配位子として少なく
    とも1分子がチタン原子と結合していることを特徴とす
    る請求項8に記載するポリアミド酸組成物。
  10. 【請求項10】 前記ポリイミド前駆体であるポリアミ
    ド酸が、ピロメリット酸二無水物と 4,4'-ジアミノジフ
    ェニルエーテルとp−フェニレンジアミンとから製造さ
    れることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか
    に記載するポリアミド酸組成物。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至請求項10に記載するポ
    リアミド酸組成物を用いて得られることを特徴とするポ
    リイミドフィルム。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至請求項10に記載するポ
    リアミド酸組成物を用いて得られることを特徴とするポ
    リイミド成形体。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載するポリイミドフィ
    ルムと銅箔とを接着剤を介して積層一体化させてなるこ
    とを特徴とするフレキシブル印刷配線用基板。
  14. 【請求項14】 請求項11に記載するポリイミドフィ
    ルムに直接金属層を形成させてなることを特徴とするフ
    レキシブル印刷配線用基板。
  15. 【請求項15】 請求項11に記載するポリイミドフィ
    ルムの製造方法において、前記有機または無機金属化合
    物と前記ゲル化防止剤を、前記ポリアミド酸組成物の製
    造工程中、任意の工程中に添加することを特徴とするポ
    リイミドフィルムの製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項11に記載するポリイミドフィ
    ルムの製造方法において、前記ゲル化防止剤を、ポリア
    ミド酸組成物の製造工程中、任意の工程中で添加し、有
    機または無機金属化合物を、同時またはゲル化防止剤を
    添加後に添加した前記ポリアミド酸組成物を用いること
    を特徴とするポリイミドフィルムの製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項11に記載するポリイミドフィ
    ルムの製造方法において、前記ゲル化防止剤を、前記ポ
    リアミド酸の有機溶媒溶液に添加することを特徴とする
    ポリイミドフィルムの製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項11に記載するポリイミドフィ
    ルムの製造方法において、前記ゲル化防止剤を、脱水閉
    環剤・触媒混合溶液に添加することを特徴とするポリイ
    ミドフィルムの製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項11に記載するポリイミドフィ
    ルムの製造方法において、前記チタン系有機金属化合物
    を、前記ポリアミド酸組成物の製造工程中、前記ポリア
    ミド酸の有機溶媒溶液に添加することを特徴とするポリ
    イミドフィルムの製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項11に記載するポリイミドフィ
    ルムの製造方法において、前記チタン系有機金属化合物
    を、前記ポリアミド酸組成物の製造工程中、脱水閉環剤
    ・触媒混合溶液に添加することを特徴とするポリイミド
    フィルムの製造方法。
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