JP2002172734A - ポリイミド/金属積層体、およびそれを用いたフレキシブルプリント配線板 - Google Patents

ポリイミド/金属積層体、およびそれを用いたフレキシブルプリント配線板

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JP2002172734A
JP2002172734A JP2000373184A JP2000373184A JP2002172734A JP 2002172734 A JP2002172734 A JP 2002172734A JP 2000373184 A JP2000373184 A JP 2000373184A JP 2000373184 A JP2000373184 A JP 2000373184A JP 2002172734 A JP2002172734 A JP 2002172734A
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polyimide
film
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Katsunori Yabuta
勝典 薮田
Shiro Sasaki
志朗 佐々木
Renichi Akahori
廉一 赤堀
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温高湿の厳しい環境下でも機能を損なうこ
となく作動する電気機器回路として好適なポリイミド/
金属積層体及びフレキシブルプリント配線板を提供す
る。 【解決手段】 ポリイミドフィルムの片面または両面
に、特定の金属を下地層として真空蒸着法などにより1
0〜300Åの厚み範囲で形成し、かつ該下地層上に真
空蒸着法などにより形成された1000〜5000Åの
厚み範囲の銅薄膜層と、その銅薄膜層上にメッキ法にて
形成された3〜35μmの厚み範囲の銅メッキ層を積層
してなるポリイミド/金属積層体において、121℃で
100%RHの環境に96時間暴露した後のポリイミド
フィルムと金属層との接着強度が5N/cm以上であ
り、かつ、暴露前の50%以上の保持率であることを特
徴とするポリイミド/金属積層体を提供することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は接着性に優れたポリ
イミド/金属積層体及びフレキシブルプリント配線板に
関する。更に詳しくは、電子機器、部品の小型化、軽量
化をになう接着剤レスの接着性に優れたポリイミド/金
属積層体及びフレキシブルプリント配線板に関し、常態
での接着性に併せて高温高湿の環境に暴露した後の接着
強度の保持率が高く、たとえば高温高湿の環境でも良好
に機能するポリイミド/金属積層体及びフレキシブルプ
リント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリイミドフィルムに銅箔、アル
ミニウム箔を接着剤で貼り合わせた、いわゆる3層タイ
プのポリイミド/金属積層体及びフレキシブルプリント
配線板があるが、このものは使用する接着剤に起因する
熱劣化、不純物イオンによる電気特性低下、接着剤厚み
分による小型化、軽量化の不都合など欠点を多く有して
いる。これに対して、ポリイミドフィルム上に接着剤を
用いずに直接、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレ
ーティング、銅メッキ等の方法で金属層を形成させた2
層ポリイミド/金属積層体及びフレキシブルプリント配
線板が提案されている。これに対して、例えば、特開
平4−329690号公報では、絶縁フィルムにクロム
系セラミック蒸着層、銅または銅合金蒸着層及び銅メッ
キ層を順次設けたフレキシブルな電気回路用キャリヤー
が、特開平6−29634号公報では、ポリイミドフ
ィルム主面上に下地金属薄膜、銅薄膜が形成され、もう
一方の主面上に酸素透過率の小さい薄膜を形成し、その
片面あるいは両面上に回路用銅箔を付与されたフレキシ
ブルプリント回路基板用材料が、特公平4−6555
8号公報では、電気絶縁性支持体フィルム上に25〜1
50Åの厚みのクロム/酸化クロムスパッタリング層、
1μm未満の厚みの銅スパッタリング層を付与し、銅層
にフォトレジスト組成物を塗布する回路材料の製造方法
が、特開平8−330728号公報では、フィルム中
に錫を含有するポリイミドフィルムの片面または両面
に、フィルム表面より内に向けた厚み方向に、蒸着金属
の一部または全部がフィルムに混在し、該混在層を含め
た10〜300Åの範囲の厚みからなる第1蒸着金属層
を設け、その層上に銅からなる第2蒸着層を設けたフレ
キシブルプリント配線用基板が提案されている。しかし
ながら、これら上記の技術では、常態での接着性におよ
び高温の環境に暴露した後の接着強度の保持率は改善さ
れているものの、高温高湿の環境下、例えば、121℃
で100%RHの環境下96時間でも暴露した後の接着
強度の保持率は低く、配線パターンのはく離が観測され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記従
来の問題点を解決し、高い耐環境性に優れた、特に高温
高湿の環境下でも接着強度の保持率が高いポリイミド/
金属積層体及びこれを用いたフレキシブルプリント配線
板を提供すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に至った
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるポリイミ
ド/金属積層体は、ポリイミドフィルムの片面または両
面に、ニッケル、ニッケル合金、ニッケル化合物、クロ
ム、クロム合金、クロム化合物の群から選択した1種以
上の金属を下地層として真空蒸着法、イオンプレーティ
ング法またはスパッタリング法により10〜300Åの
厚み範囲で形成し、かつ該下地層上に真空蒸着法、イオ
ンプレーティング法またはスパッタリング法により形成
された1000〜5000Åの厚み範囲の銅薄膜層と、
その銅薄膜層上にメッキ法にて形成された3〜35μm
の厚み範囲の銅メッキ層を積層してなるポリイミド/金
属積層体についてであり、121℃で100%RHの環
境に96時間暴露した後のポリイミドフィルムと金属層
との接着強度が5N/cm以上であり、かつ、暴露前の
50%以上の保持率であることを特徴とすることを内容
とする。
【0005】本発明にかかるポリイミド/金属積層体
は、部分的にイミド化または部分的に乾燥されたポリア
ミド酸フィルムまたはポリイミドフィルムの表面にチタ
ン元素を含有する有機溶媒溶液を塗布し、その後ポリア
ミド酸をポリイミドに転化し、かつこのフィルムを乾燥
したポリイミドフィルムを用いてなることを内容とす
る。
【0006】本発明にかかるポリイミド/金属積層体
は、部分的にイミド化または部分的に乾燥されたポリア
ミド酸フィルムまたはポリイミドフィルムをチタン元素
を含有する有機溶媒溶液に浸漬し、その後ポリアミド酸
をポリイミドに転化し、かつこのフィルムを乾燥したポ
リイミドフィルムを用いてなることを内容とする。
【0007】本発明にかかるポリイミド/金属積層体
は、前記ポリイミドフィルムの厚みが75μm以下であ
ることを特徴とすることを内容とする。
【0008】本発明にかかるフレキシブルプリント配線
板は、前記ポリイミド/金属積層体の金属層をエッチン
グしてパターニングすることを特徴とすることを内容と
する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明にかかるポリイミド/金属
積層体及びフレキシブルプリント配線板は、耐環境性に
優れた特性を有する。詳細には、高温高湿環境に暴露さ
れた後の、接着強度の低下の少ない信頼性の高いポリイ
ミド/金属積層体及びフレキシブルプリント配線板であ
る。
【0010】以下、本発明にかかるポリイミド/金属積
層体及びフレキシブルプリント配線板の実施の形態を具
体的に説明する。まず、本発明に係るポリイミド/金属
積層体について説明する。本発明に係るポリイミド/金
属積層体は、ポリイミドフィルムの両面または片面に金
属層を積層したものである。このポリイミド/金属積層
体の製造方法は、当業者が周知のあらゆる方法により可
能であるが、たとえば、この積層体は、通常フィルム状
のポリイミドに、金属を真空蒸着法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法、メッキ法等の方法で直接
積層したものである。この際、2種類以上の金属を順次
積層する、或いは2種類以上の金属を混合して合金とし
て積層することも可能で、ポリイミドフィルムの片面ま
たは両面にニッケル、ニッケル合金およびニッケル化合
物、クロム、クロム合金、クロム化合物の群から選択し
た1種以上の金属を下地層として形成し、さらに該下地
層上に銅層を積層したものが好ましく、下地層がニッケ
ル、ニッケル合金およびニッケル化合物であることがさ
らに好ましく、その中でニッケルがより好ましい。ま
た、下地層の厚みが、10〜500Åで、さらに好まし
くは10〜300Åであり、もっと好ましくは50〜3
00Åであり、かつ、下地層上に形成される銅層が、真
空蒸着法、イオンプレーティング法またはスパッタリン
グ法により形成された1000〜10000Åの厚み
の、さらに好ましくは1000〜5000Åの厚みの、
もっと好ましくは1500〜3000Åの厚み範囲の銅
薄膜層と、その銅薄膜層上にメッキ法にて形成された3
〜50μmの厚み、さらに好ましくは3〜35μm範囲
の銅メッキ層からなるものである。この範囲以外では、
例えば、下地層が上記範囲内であっても、銅薄膜層が2
00Åと範囲外であれば、得られるポリイミド/金属積
層体において、121℃で100%RHの環境に96時
間暴露した後のポリイミドフィルムと金属層との接着強
度が暴露前の50%を下まわってしまう。また、下地層
が2000Åと範囲外であれば、銅薄膜層が範囲内であ
っても、得られるポリイミド/金属積層体において、1
21℃で100%RHの環境に96時間暴露した後のポ
リイミドフィルムと金属層との接着強度が5N/cmを
下まわり、かつ、接着強度保持率が暴露前の50%を下
まわってしまう。下地層の厚みが上記範囲内であれば、
銅薄膜層の厚みが10000Åを越える場合には物性に
は大きな影響は無いが、膜厚形成に多くの時間を要し、
生産効率を悪化させる。また、銅薄膜層上にメッキ法に
て形成される銅メッキ層の厚みが、3μmを下まわる
と、得られるポリイミド/金属積層体を用いたフレキシ
ブルプリント配線板において導体パターンに強度がない
ために折り曲げ使用ができず、50μmを越える厚みで
は、得られるポリイミド/金属積層体を用いたフレキシ
ブルプリント配線板において、接着剤レスにした本来の
目的であるを小型化、軽量化を満足しなくなる。また、
下地層を形成する前に、ポリイミドフィルム表面をクリ
ーニング、物理的改質、化学的改質などの目的で、洗浄
処理、加熱処理、電気処理などの前処理を行ってもよ
く、やらない方が好ましい場合もある。次に、本発明に
かかるポリイミド/金属積層体及びフレキシブルプリン
ト配線板に用い得るポリイミドフィルムについて説明す
る。
【0011】本発明において使用されるポリイミドフィ
ルムは、公知の方法で製造することができる。即ちポリ
アミド酸を支持体に流延、塗布し、化学的にあるいは熱
的にイミド化することで得られる。好ましくは化学的に
イミド化することが、フィルムの靭性、破断強度、及び
生産性の観点から好ましい。
【0012】本発明に用いられるポリイミドの前駆体で
あるポリアミド酸は、基本的には、公知のあらゆるポリ
アミド酸を適用することができる。
【0013】本発明に用いられるポリアミド酸は、通
常、芳香族酸二無水物の少なくとも1種とジアミンの少
なくとも1種を、実質的等モル量を有機溶媒中に溶解さ
せて、得られたポリアミド酸有機溶媒溶液を、制御され
た温度条件下で、上記酸二無水物とジアミンの重合が完
了するまで攪拌することによって製造される。
【0014】また、ポリイミドはポリアミド酸をイミド
化して得られるが、イミド化には、熱キュア法及びケミ
カルキュア法のいずれかを用いる。熱キュア法は、脱水
閉環剤等を作用させずに加熱だけでイミド化反応を進行
させる方法である。また、ケミカルキュア法は、ポリア
ミド酸有機溶媒溶液に、無水酢酸等の酸無水物に代表さ
れる化学的転化剤と、イソキノリン、β−ピコリン、ピ
リジン等の第三級アミン類等に代表される触媒とを作用
させる方法である。ケミカルキュア法に熱キュア法を併
用してもよい。イミド化の反応条件は、ポリアミド酸の
種類、フィルムの厚さ、熱キュア法及び/またはケミカ
ルキュア法の選択等により、変動し得る。
【0015】また、本発明にかかるポリイミドフィルム
は、ポリイミドフィルムの製造工程中いずれかの段階に
おいて、チタン元素を添加することもでき、さらに好ま
しくは、部分的にイミド化または部分的に乾燥されたポ
リアミド酸フィルムまたはポリイミドフィルムにチタン
元素を含有する有機溶媒溶液を塗布、またはチタン元素
を含有する有機溶媒溶液に浸漬した後にフィルム表面に
残存する余分な液滴を取り除いた後にポリアミド酸をポ
リイミドに転化し、かつこのフィルムを乾燥することに
より得られる。
【0016】ここで、本発明にかかるポリイミド前駆体
ポリアミド酸組成物に用いられる材料について説明す
る。
【0017】本ポリイミドにおける使用のための適当な
酸無水物は、ピロメリット酸二無水物、2,3,6,7
−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,
2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)プロパン二無水物、3,4,9,10−ペリ
レンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、
1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン
二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタ
ン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ
タン二無水物、オキシジフタル酸二無水物、ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、p−フ
ェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水
物)、エチレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無
水物 )、ビスフェノールAビス(トリメリット酸モノ
エステル酸無水物)及びそれらの類似物を含む。
【0018】これらのうち、本発明にかかるポリイミド
/金属積層体における使用のための最も適当な酸二無水
物はピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、p−
フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水
物)であり、これらを単独または、任意の割合の混合物
が好ましく用い得る。
【0019】本発明にかかるポリイミド組成物において
使用し得る適当なジアミンは、4,4’−ジアミノジフ
ェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルメタ
ン、ベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン、4,
4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジア
ミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニ
ルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、
3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルジエチルシラン、
4,4’−ジアミノジフェニルシラン、4,4’−ジア
ミノジフェニルエチルホスフィンオキシド、4,4’−
ジアミノジフェニルN−メチルアミン、4,4’−ジア
ミノジフェニル N−フェニルアミン、1,4−ジアミ
ノベンゼン(p−フェニレンジアミン)、1,3−ジア
ミノベンゼン、1,2−ジアミノベンゼン、及びそれら
の類似物を含む。
【0020】これらポリイミドフィルムに用いられるジ
アミンにおいて、4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル及びp−フェニレンジアミンが特に好ましく、また、
これらをモル比で100:0から0:100、好ましく
は100:0から10:90の割合で混合した混合物が
好ましく用い得る。
【0021】ポリアミド酸を合成するための好ましい溶
媒は、アミド系溶媒すなわちN,N−ジメチルフォルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−
2−ピロリドンなどであり、N,N−ジメチルフォルム
アミドが特に好ましく用い得る。
【0022】また、イミド化をケミカルキュア法により
行なう場合、本発明にかかるポリアミド酸組成物に添加
する化学的転化剤は、例えば脂肪族酸無水物、芳香族酸
無水物、N,N ' - ジアルキルカルボジイミド、低級脂肪
族ハロゲン化物、ハロゲン化低級脂肪族ハロゲン化物、
ハロゲン化低級脂肪酸無水物、アリールホスホン酸ジハ
ロゲン化物、チオニルハロゲン化物またはそれら2種以
上の混合物が挙げられる。それらのうち、無水酢酸、無
水プロピオン酸、無水ラク酸等の脂肪族無水物またはそ
れらの2種以上の混合物が、好ましく用い得る。
【0023】また、イミド化を効果的に行うためには、
化学的転化剤に触媒を同時に用いることが好ましい。触
媒としては脂肪族第三級アミン、芳香族第三級アミン、
複素環式第三級アミン等が用いられる。それらのうち複
素環式第三級アミンから選択されるものが特に好ましく
用い得る。具体的にはキノリン、イソキノリン、β−ピ
コリン、ピリジン等が好ましく用いられる。
【0024】本発明に用いられる、チタン化合物は、有
機または無機化合物であれば限定されないが、例えば塩
化物、臭化物等のハロゲン化物、酸化物、水酸化物、炭
酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、リン酸塩、硫酸塩、珪酸塩、
ホウ酸塩、縮合リン酸塩等が挙げられる。また、チタン
原子との配位結合を形成し得る有機化合物を有する有機
チタン化合物であり得る。たとえば、ジアミン、ジホス
フィン等の中性分子やアセチルアセトナートイオン、カ
ルボン酸イオン、ジチオカルバミン酸イオン等を有する
有機化合物、またポリフィリン等の環状配位子等が挙げ
られる。これらの化合物はカップリング剤、あるいは金
属塩の形で与えられる。これらの化合物は熱重量分析に
よる熱分解温度が100℃から250℃の範囲にあるも
のが好ましく、この範囲を外れるものは所定の効果を発
現しにくい。また、一般式、化1、で示されるものが好
ましい。
【0025】
【化1】 具体的にはトリ−n−ブトキシチタンモノステアレー
ト、ジイソプロポキシチタンビス(トリエタノールアミ
ネート)、ブチルチタネートダイマー、テトラノルマル
ブチルチタネート、テトラ(2ーエチルヘキシル)チタ
ネート、チタンオクチレングリコレートなどが例示され
る他、ジヒドロキシビス(アンモニウムラクテート)チ
タニウム、ジヒドロキシチタンビスラクテート等も使用
可能である。最も好ましいのはトリ−n−ブトキシチタ
ンモノステアレートあるいはジヒドロキシチタンビスラ
クテートである。
【0026】上記のチタン元素を含むポリイミドフィル
ムを用いることにより、本発明にかかる高温高湿環境で
の耐久性に優れた信頼性の高いポリイミド/金属積層体
及びフレキシブルプリント配線板を提供し得る。
【0027】チタン元素をポリイミドフィルムに含有さ
せる方法としては、種々あるが、例えば、ポリイミドの
前駆体のポリアミド酸溶液に、チタン元素を含む化合物
を混合した後に、ポリアミド酸をポリイミドに転化する
方法がある。
【0028】また、チタン元素をポリイミドフィルムに
含有させる他の方法としては、部分的にイミド化または
部分的に乾燥されたポリアミド酸フィルムまたはポリイ
ミドフィルムに該元素を含む化合物の溶液を塗布した
後、該フィルムを加熱乾燥し、完全にイミド化する方法
がある。
【0029】上記元素をポリイミドフィルムに含有させ
るさらに他の方法としては、部分的にイミド化または部
分的に乾燥されたポリアミド酸フィルムまたはポリイミ
ドフィルムを該元素を含む化合物の溶液に浸漬した後、
該フィルムを加熱乾燥し、完全にイミド化することで付
与することができる。
【0030】まず、上記元素をポリアミド酸溶液に混合
した後、ポリアミド酸をポリイミドに転化する方法につ
いて説明する。
【0031】上記酸無水物、ジアミン、およびチタン化
合物、さらに好ましく用い得る化学的転化剤、触媒の混
合順序は、基本的には限定されない。
【0032】上記得られたポリアミド酸溶液は、通常ポ
リアミド酸固形分として15〜25wt%の濃度で得ら
れる。この範囲の濃度である場合に適当な分子量と溶液
粘度を得る。
【0033】ポリアミド酸溶液に、チタン化合物を混合
する場合の形状は、液状、コロイド状、スラリー状、あ
るいは固形状のものが可能であり、適当な溶媒に希釈し
た溶液で混合するのが、作業性、混合の均一性等の観点
から好ましい。
【0034】具体的に、例えばケミカルキュア法につい
て説明する。上記得られたポリアミド酸組成物をに化学
的転化剤と触媒を混合した後、キャスティング面にフィ
ルム状にキャスティングする。次に、例えば100℃程
度で緩やかに加熱し、化学的転化剤と触媒を活性化させ
て、キャストフィルムをポリアミド酸−ポリイミドゲル
フィルム(以下ゲルフィルムという)に転移させる。
【0035】続いて、得られたゲルフィルムを乾燥させ
て、水分や残留する溶媒及び化学的転化剤を除去するこ
とにより、ポリアミド酸がポリイミドに完全に変換され
る。
【0036】なお、ゲルフィルムは、溶媒等を多く含ん
でいるので、脱水閉環段階の前に乾燥により溶媒等を除
去する。フィルムの溶媒等をこの乾燥により除去する際
にフィルムの収縮を回避するため、例えば、連続製造法
においては、テンター工程においてゲルフィルムを、収
縮を抑制するため、抑制用のテンダークリップまたピン
を用いてフィルムの両端を保持することが好ましい。こ
の場合、乾燥の条件は、ポリアミド酸がポリイミドに完
全に変換しない比較的温和な条件で行うことができる。
【0037】また、同一段階でフィルムを乾燥かつイミ
ド化するためには、常法に従い、段階的、連続的に加熱
し、最終的に短時間の高温を用いるのが好ましい。具体
的には、最終的に500〜580℃の温度で15〜40
0秒加熱するのが好ましい。この温度より高い及び/ま
たは時間が長いと、フィルムの熱劣化が起こり問題が生
じる。逆にこの温度より低い及び/または時間が短いと
所定の効果が発現しない。
【0038】次に、上記元素を、部分的にイミド化、ま
たは部分的に乾燥されたポリアミド酸フィルムまたはポ
リイミドフィルムに上記元素を含む化合物の溶液を塗布
または浸漬した後、加熱乾燥し、ポリイミドフィルムを
得る方法について説明する。
【0039】部分的にイミド化または部分的に乾燥され
たポリアミド酸フィルムまたはポリイミドフィルム(以
下ゲルフィルムという)は公知の方法で製造することが
できる。即ち、ポリアミド酸をガラス板などの支持体上
に流延または塗布し、熱的にイミド化することによっ
て、または化学的転化剤及び触媒を低温でポリアミド酸
溶液中に混合し、引き続いてこのポリアミド酸溶液を支
持体上にフィルム状にキャストし温和な条件で加熱する
ことで化学的転化剤及び触媒を活性化することによって
製造することができる。
【0040】ゲルフィルムは、ポリアミド酸からポリイ
ミドへのイミド化の中間段階にあり、自己支持性を有
し、式1 (A−B)×100/B・・・・式1 式1中 A,Bは以下のものを表す。 A:ゲルフィルムの重量 B:ゲルフィルムを450℃で20分間加熱した後の重
量 から算出される揮発分含量は5〜500%の範囲、好ま
しくは5〜100%、より好ましくは5〜50%の範囲
にある。この範囲のフィルムを用いることが好適であ
り、外れると所定の効果が発現しにくい。
【0041】赤外線吸光分析法を用いて式2 (C/D)×100/(E/F)・・・・式2 式2中 C、D、E、Fは以下のものを表す。 C:ゲルフィルムの1370cm−1の吸収ピーク高さ D:ゲルフィルムの1500cm−1の吸収ピーク高さ E:ポリイミドフィルムの1370cm−1の吸収ピーク高さ F:ポリイミドフィルムの1500cm−1の吸収ピーク高さ から算出されるイミド化率は50%以上の範囲、好まし
くは80%以上、より好ましくは85%以上、最も好ま
しくは90%以上の範囲にある。この範囲のフィルムを
用いることが好適であり、外れると所定の効果が発現し
にくい。
【0042】本発明において、ゲルフィルムに塗布又は
浸漬する該元素を含む化合物の溶液に使用される溶剤
は、該化合物を溶解するものであれば良く、水、トルエ
ン、テトラヒドロフラン、2−プロパノール、1−ブタ
ノール、酢酸エチル、N,N−ジメチルフォルムアミ
ド、アセチルアセトンなどが使用可能である。これらの
溶剤を2種類以上混合して使用しても良い。本発明にお
いて、N,N−ジメチルフォルムアミド、1−ブタノー
ル、および水が特に好ましく用いられ得る。
【0043】溶液のチタン化合物の濃度は0.01%〜
10%好ましくは0.1%〜5%が好適である。
【0044】上記部分的にイミド化または部分的に乾燥
されたポリアミド酸フィルムまたはポリイミドフィルム
に、上記元素を含む溶液を塗布する方法は、当業者が用
い得る公知の方法を用い得るが、例えば、グラビアコー
ト、スプレーコート、ナイフコーター等を用いた塗布方
法が利用可能であり、塗布量の制御や均一性の観点よ
り、グラビアコーターが特に好ましく用い得る。塗布量
としては0.1g/m2〜100g/m2好ましくは1g
/m2〜10g/m2が好適であり、この範囲を外れる
と、効果と、フィルムの外観のバランスを両立しにく
い。
【0045】また、上記元素を含む溶液を浸漬する場合
は、特に制限はなく、一般的なディプコート法が利用し
得る。具体的には、上記溶液を入れた槽に上記部分的に
イミド化または部分的に乾燥されたポリアミド酸フィル
ムまたはポリイミドフィルムを連続的に、またはバッチ
で浸すことにより行われる。浸漬時間は1〜100秒好
ましくは1〜20秒が好適でありこの範囲を外れると、
効果と、フィルムの外観のバランスを両立しにくい。
【0046】部分的にイミド化または部分的に乾燥され
たポリアミド酸フィルムまたはポリイミドフィルムは、
上記元素を含む化合物の溶液を塗布、又は浸漬した後フ
ィルム表面の余分な液滴を除去する工程を加えること
が、フィルム表面にムラのない外観の優れたポリイミド
フィルムを得ることが出来るので好ましい。液滴の除去
は、ニップロールによる液絞り、エアナイフ、ドクター
ブレード、拭き取り、吸い取りなどの公知の方法が利用
可能であり、フィルムの外観、液切り性、作業性等の観
点より、ニップロールが好ましく用いられ得る。
【0047】この上記元素を含む溶液を塗布または浸漬
したゲルフィルムを支持体から剥離し、端部を固定して
イミド化時の収縮を回避して乾燥し、水、残留溶媒、残
存転化剤及び触媒を除去し、そしてポリアミド酸を完全
にポリイミドに転化して、本発明にかかるポリイミド/
金属積層体及びフレキシブルプリント配線板に用いられ
るポリイミドフィルムを得る。
【0048】残留揮発分を完全に除去しかつポリアミド
酸を完全にポリイミドに転化しするためには、常法に従
い、段階的、連続的に加熱し、最終的に短時間の高温を
用いるのが好ましい。具体的には、最終的に500〜5
80℃の温度で15〜400秒加熱するのが好ましい。
この温度より高い及び/または時間が長いと、フィルム
の熱劣化が起こり問題が生じる。逆にこの温度より低い
及び/または時間が短いと所定の効果が発現しない。上
記種々の方法で得られるポリイミドフィルムは、公知の
方法で無機あるいは有機物のフィラー、有機リン化合物
等の可塑剤や酸化防止剤を添加してもよく、またコロナ
放電処理やプラズマ放電処理等の公知の物理的表面処理
や、プライマー処理等の化学的表面処理を施し、さらに
良好な特性を付与し得る。また、上記製造方法で製造さ
れたポリイミドフィルムを、15kg/m以下の、さら
に好ましくは1〜10kg/mの張力で、150℃〜5
00℃で、さらに好ましくは200℃〜450℃で加熱
処理することにより加熱収縮を除去するのが好ましい。
【0049】本発明にかかるポリイミド/金属積層体に
使用する、ポリイミドフィルムの膜厚は、用途に応じて
適切な厚さを選択し得るが、具体的には5〜225μ
m、好ましくは5〜125μm、より好ましくは、5〜
75μmである。
【0050】次に、本発明にかかるフレキシブルプリン
ト配線板について説明する。フレキシブルプリント配線
板は、上記のポリイミド/金属積層体の金属部分を湿式
或いは乾式の方法でエッチングし所定の回路をパターニ
ングすることで得られる。
【0051】パターニングの後所定の素子を実装し、必
要に応じて保護フィルムを金属層の上に積層する。或い
は保護樹脂を塗布する。
【0052】本発明にかかるポリイミド/金属積層体を
用いることにより高温、高湿下の厳しい環境において、
耐久性があり、信頼性の高いポリイミド/金属積層体及
びフレキシブルプリント配線板を得ることができる。
【0053】以下に実施例を挙げて、本発明の効果を具
体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定され
るものではなく、当業者は本発明の範囲を逸脱すること
なく、種々の変更、修正、及び改変を行い得る。
【0054】なお、実施例中のフレキシブルプリント配
線板の接着強度はJIS、C−6481に従って銅パタ
ーン幅3mmで90度ピールで評価した。
【0055】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明の効果を具体
的に説明する。 (実施例1)ピロメリット酸二無水物/4,4’−ジア
ミノジフェニルエーテル/p−フェニレンジアミンをモ
ル比で4/3/1の割合で合成したポリアミド酸の17
wt%のDMF溶液90gに無水酢酸17gとイソキノ
リン2gからなる転化剤を混合、攪拌し、遠心分離によ
る脱泡の後、アルミ箔上に厚さ700μmで流延塗布し
た。攪拌から脱泡までは0℃に冷却しながら行った。こ
のアルミ箔とポリアミド酸溶液の積層体を110℃4分
間加熱し、自己支持性を有するゲルフィルムを得た。こ
のゲルフィルムの残揮発分含量は30wt%であり、イ
ミド化率は90%であった。このゲルフィルムをアルミ
箔から剥がし、フレームに固定した。得られたゲルフィ
ルムを、チタン元素濃度100ppmのジヒドロキシチ
タンビスラクテート/イソプロピルアルコール溶液に1
0秒間浸漬し、圧縮空気を吹き付けて余分な液滴を除去
した後、300℃、400℃、500℃で各1分間加熱
して厚さ50μmのポリイミドフィルムを製造した。
【0056】このポリイミドフィルムの片面に電子線加
熱方式の真空蒸着装置(日本真空社製、EBH−6)を
用いて、槽内を1×10-5トールに排気した後、電圧1
0キロボルトにて厚み100Åのニッケルを蒸着し、更
にそのニッケル層上に、排気条件が同じ槽内で、電圧1
0キロボルトにて厚み2000Åの銅を蒸着し、さらに
硫酸電気銅メッキ(陰極電流密度2A/dm2、メッキ
時間40分)により厚み15μmの銅メッキ層を形成
し、ポリイミド/金属積層体を作製した。このポリイミ
ド/金属積層体の常態での接着強度と、121℃100
%RHの環境に96時間曝露した後の金属層とポリイミ
ドフィルムの接着強度をJIS、C−6481に従って
銅パターン幅3mmで90度ピールで評価した。
【0057】この測定の結果を表1に示す。 (実施例2)ピロメリット酸二無水物/ p−フェニレ
ンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)/4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル/p−フェニレンジ
アミンをモル比で1/1/1/1の割合で合成したポリ
アミド酸の15wt%のDMF溶液90gに無水酢酸1
0gとイソキノリン8gとDMF25gからなる転化剤
を混合、攪拌し、遠心分離による脱泡の後、アルミ箔上
に厚さ250μmで流延塗布した。攪拌から脱泡までは
0℃に冷却しながら行った。このアルミ箔とポリアミド
酸溶液の積層体を140℃2分間加熱し、自己支持性を
有するゲルフィルムを得た。このゲルフィルムの残揮発
分含量は40wt%であり、イミド化率は90%であっ
た。このゲルフィルムをアルミ箔から剥がし、フレーム
に固定した。このゲルフィルムをチタン元素濃度100
ppmのジヒドロキシチタンビスラクテート/イソプロ
ピルアルコール溶液に10秒間浸漬し、ニップロールで
余分な液滴を除去した後、300℃、450℃、530
℃で各30秒間加熱して厚さ25μmのポリイミドフィ
ルムを製造した。このポリイミドフィルムを用いて実施
例1と同様の方法でニッケル厚み200Å、蒸着銅厚み
2000Å、メッキ銅厚み15μmのポリイミド/金属
積層体を作製した。実施例1と同様に測定した結果を表
1に示す。 (実施例3)3,3‘,4,4’−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物/ p−フェニレンビス(トリメリッ
ト酸モノエステル酸無水物)/4,4’−ジアミノジフ
ェニルエーテル/p−フェニレンジアミンをモル比で4
/5/7/2の割合で合成したポリアミド酸の15wt
%のDMF溶液90gに無水酢酸10gとイソキノリン
8gとDMF25gからなる転化剤を混合、攪拌し、遠
心分離による脱泡の後、アルミ箔上に厚さ250μmで
流延塗布した。攪拌から脱泡までは0℃に冷却しながら
行った。このアルミ箔とポリアミド酸溶液の積層体を1
40℃2分間加熱し、自己支持性を有するゲルフィルム
を得た。このゲルフィルムの残揮発分含量は40wt%
であり、イミド化率は0%であった。このゲルフィルム
をアルミ箔から剥がし、フレームに固定した。このゲル
フィルムをチタン元素濃度100ppmのジヒドロキシ
チタンビスラクテート/イソプロピルアルコール溶液に
10秒間浸漬し、ニップロールで余分な液滴を除去した
後、300℃、450℃、530℃で各30秒間加熱し
て厚さ25μmのポリイミドフィルムを製造した。この
ポリイミドフィルムを用いて実施例1と同様の方法でニ
ッケル厚み100Å、蒸着銅厚み2000Å、メッキ銅
厚み15μmのポリイミド/金属積層体を作製した。実
施例1と同様に測定した結果を表1に示す。 (比較例1)実施例1と同様の方法で得られたポリイミ
ドフィルムを用いて実施例1と同様の方法で、ニッケル
厚み2000Å、蒸着銅厚み2000Å、メッキ銅厚み
15μmのポリイミド/金属積層体を作製した。実施例
1と同様に測定した結果を表1に示す。 (比較例2)実施例2と同様の方法で得られたポリイミ
ドフィルムを用いて実施例1と同様の方法で、ニッケル
厚み200Å、蒸着銅厚み200Å、メッキ銅厚み15
μmのポリイミド/金属積層体を作製した。実施例1と
同様に測定した結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のポリイミ
ド/金属積層体及びフレキシブルプリント配線板は耐環
境性、特に高温高湿環境に暴露された後での接着強度が
優れる。
【0060】これによれば、高温高湿の厳しい環境下で
も機能を損なうことなく作動する電気機器回路として好
適なポリイミド/金属積層体及びフレキシブルプリント
配線板を提供することができるという有利性が与えられ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB13B AB13E AB16B AB16E AB17C AB17D AB17E AB31B AB31E AK49A BA04 BA05 BA07 BA10A BA10D BA10E EH66B EH66C EH66E EH71D EH71E GB43 JA20B JA20E JK06 YY00B YY00C YY00E

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリイミドフィルムの片面または両面に、
    ニッケル、ニッケル合金、ニッケル化合物、クロム、ク
    ロム合金、クロム化合物の群から選択した1種以上の金
    属を下地層として真空蒸着法、イオンプレーティング法
    またはスパッタリング法により10〜300Åの厚み範
    囲で形成し、かつ該下地層上に真空蒸着法、イオンプレ
    ーティング法またはスパッタリング法により形成された
    1000〜5000Åの厚み範囲の銅薄膜層と、その銅
    薄膜層上にメッキ法にて形成された3〜35μmの厚み
    範囲の銅メッキ層を積層してなるポリイミド/金属積層
    体。
  2. 【請求項2】部分的にイミド化または部分的に乾燥され
    たポリアミド酸フィルムの表面にチタン元素を含有する
    有機溶媒溶液を塗布し、その後ポリアミド酸をポリイミ
    ドに転化し、かつこのフィルムを乾燥したポリイミドフ
    ィルムを用いてなる請求項1記載のポリイミド/金属積
    層体。
  3. 【請求項3】部分的にイミド化または部分的に乾燥され
    たポリアミド酸フィルムをチタン元素を含有する有機溶
    媒溶液に浸漬し、その後ポリアミド酸をポリイミドに転
    化し、かつこのフィルムを乾燥したポリイミドフィルム
    を用いてなる請求項1記載のポリイミド/金属積層体。
  4. 【請求項4】ポリイミドフィルムの厚みが75μm以下
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載のポ
    リイミド/金属積層体。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項4記載のポリイミド/
    金属積層体の金属層をエッチングしてパターニングする
    ことを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
  6. 【請求項6】121℃で100%RHの環境に96時間
    暴露した後のポリイミドフィルムと金属層との接着強度
    が5N/cm以上であり、かつ接着強度の保持率が、暴
    露前の50%以上であることを特徴とする請求項1乃至
    5に記載のポリイミド/金属積層体。
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