JP2010247417A - 金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムと金属膜付耐熱性樹脂フィルムの製造方法および金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロール・トゥ・ロール方式により搬送される耐熱性樹脂フィルム8の両面に原子層堆積(ALD)法により金属シード層(Cu)を成膜する工程と、スパッタリングウェブコータにより各金属シード層上に金属ベース層(Cu)をそれぞれ成膜する工程と、各金属シード層上に金属ベース層が成膜された長尺の耐熱性樹脂フィルムを巻き取りロールに巻き取る巻き取り工程を具備し、かつ、これ等の工程を連続して行なうことを特徴とする。この方法によれば、ALD法により成膜されたピンホールのない金属シード層上に金属ベース層を形成しているため、金属ベース層の膜厚を薄く設定してもピンホールが生じ難く金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造効率の向上が図れる。
【選択図】図2
Description
長尺の耐熱性樹脂フィルムの両面にスパッタリング法により成膜された金属ベース層を有し、各金属ベース層上に湿式めっき法により金属膜が形成される金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造方法において、
巻き出しロールから巻き出された長尺の耐熱性樹脂フィルムをロール・トゥ・ロール方式により搬送して巻き取りロールに巻き取ると共に、巻き出しロールと巻き取りロール間の搬送路上において原子層堆積(Atomic Layer Deposition:ALD)法により上記耐熱性樹脂フィルムの両面に金属シード層をそれぞれ成膜する第一成膜工程と、
上記搬送路上において耐熱性樹脂フィルムが巻き付けられるキャンロールとスパッタカソードを有する第一スパッタリングウェブコータにより一方の金属シード層上に金属ベース層を成膜する第二成膜工程と、
上記搬送路上において上記一方の金属シード層上に金属ベース層を成膜した耐熱性樹脂フィルムが巻き付けられるキャンロールとスパッタカソードを有する第二スパッタリングウェブコータにより他方の金属シード層上に金属ベース層を成膜する第三成膜工程と、
各金属シード層上に金属ベース層がそれぞれ成膜された長尺の耐熱性樹脂フィルムを巻き取りロールに巻き取る巻き取り工程、
を具備し、かつ、上記第一成膜工程、第二成膜工程および第三成膜工程を連続して行なうことを特徴とする。
請求項1に記載の発明に係る金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造方法において、
上記第一成膜工程が、耐熱性樹脂フィルムの搬送方向に亘り第1反応ガスを導入する第1プラズマ反応室と第2反応ガスを導入する第2プラズマ反応室を交互に少なくとも1組以上配置した金属シード層の成膜手段を用いて行なうことを特徴とし、
請求項3に係る発明は、
請求項1または2に記載の発明に係る金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造方法において、
上記金属シード層が、Ni、Ni系合金、Cu、Cu系合金から選ばれる1種で構成され、かつ、上記金属ベース層が、CuまたはCu系合金から選ばれる1種で構成されることを特徴とし、
請求項4に係る発明は、
請求項1〜3のいずれかに記載の発明に係る金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造方法において、
上記長尺の耐熱性樹脂フィルムが、ポリイミドフィルムまたはアラミドフィルムから選ばれる1種で構成されることを特徴とする。
金属膜付耐熱性樹脂フィルムの製造方法において、
請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法により得られた金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの各金属ベース層上に、湿式めっき法により金属ベース層と同種の金属膜をそれぞれ形成することを特徴とする。
長尺の耐熱性樹脂フィルムの両面に原子層堆積(Atomic Layer Deposition:ALD)法によりそれぞれ成膜された金属シード層と、各金属シード層上にスパッタリング法によりそれぞれ成膜された金属ベース層とを有する金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造装置において、
第一減圧室と、隔壁を介し上記第一減圧室に隣接して設けられた第二減圧室を具備し、
上記第一減圧室内には、長尺の耐熱性樹脂フィルムを巻き出す巻き出しロールと、巻き出された耐熱性樹脂フィルムの搬送方向に亘り第1反応ガスを導入する第1プラズマ反応室と第2反応ガスを導入する第2プラズマ反応室が交互に少なくとも1組以上配置された金属シード層の成膜手段が設けられ、かつ、
上記第二減圧室内には、隔壁の開口部を介し搬入されてくる耐熱性樹脂フィルムが巻き付けられるキャンロールとスパッタカソードを有しかつ上記耐熱性樹脂フィルムの一方の金属シード層上に金属ベース層を成膜する第一スパッタリングウェブコータと、上記一方の金属シード層上に金属ベース層を成膜した耐熱性樹脂フィルムが巻き付けられるキャンロールとスパッタカソードを有しかつ上記耐熱性樹脂フィルムの他方の金属シード層上に金属ベース層を成膜する第二スパッタリングウェブコータ、および、各金属シード層上に金属ベース層がそれぞれ成膜された長尺の耐熱性樹脂フィルムを巻き取る巻き取りロールが設けられていると共に、
ロール・トゥ・ロール方式の搬送手段を構成する複数のロール群が耐熱性樹脂フィルムの搬送方向に亘り上記第一減圧室と第二減圧室にそれぞれ設けられていることを特徴とし、
請求項7に係る発明は、
請求項6に記載の発明に係る金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造装置において、
上記金属シード層の成膜手段により形成される金属シード層が、Ni、Ni系合金、Cu、Cu系合金から選ばれる1種で構成され、かつ、第一スパッタリングウェブコータと第二スパッタリングウェブコータにより形成される金属ベース層が、CuまたはCu系合金から選ばれる1種で構成されることを特徴し、
また、請求項8に係る発明は、
請求項6または7に記載の発明に係る金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造装置において、
上記長尺の耐熱性樹脂フィルムが、ポリイミドフィルムまたはアラミドフィルムから選ばれる1種で構成されることを特徴とする。
巻き出しロールから巻き出された長尺の耐熱性樹脂フィルムをロール・トゥ・ロール方式により搬送して巻き取りロールに巻き取ると共に、巻き出しロールと巻き取りロール間の搬送路上において原子層堆積(Atomic Layer Deposition:ALD)法により上記耐熱性樹脂フィルムの両面に金属シード層をそれぞれ成膜する第一成膜工程と、
上記搬送路上において耐熱性樹脂フィルムが巻き付けられるキャンロールとスパッタカソードを有する第一スパッタリングウェブコータにより一方の金属シード層上に金属ベース層を成膜する第二成膜工程と、
上記搬送路上において上記一方の金属シード層上に金属ベース層を成膜した耐熱性樹脂フィルムが巻き付けられるキャンロールとスパッタカソードを有する第二スパッタリングウェブコータにより他方の金属シード層上に金属ベース層を成膜する第三成膜工程と、
各金属シード層上に金属ベース層がそれぞれ成膜された長尺の耐熱性樹脂フィルムを巻き取りロールに巻き取る巻き取り工程、
を具備し、かつ、上記第一成膜工程、第二成膜工程および第三成膜工程を連続して行なうことを特徴としている。
請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法により得られた金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの各金属ベース層上に、湿式めっき法により金属ベース層と同種の金属膜をそれぞれ形成しているため、上記金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムが効率よく製造できる分、金属膜付耐熱性樹脂フィルムも効率よく製造することが可能となる。
第一減圧室と、隔壁を介し上記第一減圧室に隣接して設けられた第二減圧室を具備し、
上記第一減圧室内には、長尺の耐熱性樹脂フィルムを巻き出す巻き出しロールと、巻き出された耐熱性樹脂フィルムの搬送方向に亘り第1反応ガスを導入する第1プラズマ反応室と第2反応ガスを導入する第2プラズマ反応室が交互に少なくとも1組以上配置された金属シード層の成膜手段が設けられ、かつ、
上記第二減圧室内には、隔壁の開口部を介し搬入されてくる耐熱性樹脂フィルムが巻き付けられるキャンロールとスパッタカソードを有しかつ上記耐熱性樹脂フィルムの一方の金属シード層上に金属ベース層を成膜する第一スパッタリングウェブコータと、上記一方の金属シード層上に金属ベース層を成膜した耐熱性樹脂フィルムが巻き付けられるキャンロールとスパッタカソードを有しかつ上記耐熱性樹脂フィルムの他方の金属シード層上に金属ベース層を成膜する第二スパッタリングウェブコータ、および、各金属シード層上に金属ベース層がそれぞれ成膜された長尺の耐熱性樹脂フィルムを巻き取る巻き取りロールが設けられていると共に、
ロール・トゥ・ロール方式の搬送手段を構成する複数のロール群が耐熱性樹脂フィルムの搬送方向に亘り上記第一減圧室と第二減圧室にそれぞれ設けられていることから、この製造装置を用いて金属ベース層の密着力に優れかつピンホールのない金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムを効率よく確実に製造することが可能となる。
原子層堆積(Atomic Layer Deposition:ALD)法は、分子層(原子層)を構成する元素が含まれる原料ガスを真空装置内に交互に導入し、真空装置内に配置された被成膜体の最表面に吸着された分子と、次に導入される原料ガスとの反応により単原子(単分子)層ずつ堆積させる方法で、層の膜厚を原子層レベルで制御できる方法である。
B.被成膜体の最表面に第1反応ガスが化学吸着
C.被成膜体の最表面が第1反応ガスで飽和
D.真空装置から過剰な第1反応ガスおよび副生成物を排気
E.真空装置に第2反応ガス(原料ガス)を導入
F.被成膜体の最表面に吸着していた第1反応ガスと第2反応ガスが反応
G.被成膜体の最表面が第2反応ガスで飽和
I.真空装置から過剰な第2反応ガスおよび副生成物を排気
そして、ALD法では、SiO2、Al2O5、ZrO2、HfO2、Ta2O5、TiO2等の酸化物膜、AlN、TaN、TiN、TaSiN、TiSiN等の窒化物膜、Cu、Ru、Ir、Ni、Pt等の金属膜、CaF2、SrF2、MgF2等のフッ化物膜、GaAs、InP、GaP等の化合物膜の成膜が可能である。
(1)第1反応ガスである水分子を導入して被成膜体の最表面にOH基を吸着させる。
2H2O+:O−Al(CH3)2 → :Al−O−Al(OH)2+2CH4
(2)過剰水分子をパージ排気する。
(3)Al2O3膜の第2反応ガス(原料ガス)であるTMA[Trimethyl Aluminum:Al(CH3)3]ガスを導入する。TMA分子がOH基と反応してCH4ガスが発生する。
Al(CH3)3+:O−H → :O−Al(CH3)2+CH4
(1層目以降の反応)
Al(CH3)3+:Al−O−H → :Al−O−Al(CH3)2+CH4
(4)過剰なTMAガスとCH4ガスをパージ排気する。
(acac)=2,4−pentanedionate
(thd)=2,2,6,6−tetramethyl−3,5−heptanedionate
(hfac)=1,1,1,5,5,5−hexafluoro―2,4−pentanedionate
本発明の金属膜付耐熱性樹脂フィルムは、図1に示したように耐熱性樹脂フィルム1と、耐熱性樹脂フィルム1の両面に原子層堆積(ALD)法により成膜された金属シード層2と、各金属シード層2上にスパッタリング法により成膜された金属ベース層3と、各金属ベース層3上に湿式めっき法により形成された金属膜4とで構成されている。
長尺の耐熱性樹脂フィルム両面に原子層堆積(ALD)法によりそれぞれ成膜された金属シード層と、各金属シード層上にスパッタリング法によりそれぞれ成膜された金属ベース層とを有する本発明に係る金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造装置は、第一減圧室と、隔壁を介し上記第一減圧室に隣接して設けられた第二減圧室を具備し、上記第一減圧室内には、長尺の耐熱性樹脂フィルムを巻き出す巻き出しロールと、巻き出された耐熱性樹脂フィルムの搬送方向に亘り第1反応ガスを導入する第1プラズマ反応室と第2反応ガスを導入する第2プラズマ反応室が交互に少なくとも1組以上配置された金属シード層の成膜手段が設けられ、かつ、上記第二減圧室内には、隔壁の開口部を介し搬入されてくる耐熱性樹脂フィルムが巻き付けられるキャンロールとスパッタカソードを有し耐熱性樹脂フィルムの一方の金属シード層上に金属ベース層を成膜する第一スパッタリングウェブコータと、上記一方の金属シード層上に金属ベース層を成膜した耐熱性樹脂フィルムが巻き付けられるキャンロールとスパッタカソードを有し上記耐熱性樹脂フィルムの他方の金属シード層上に金属ベース層を成膜する第二スパッタリングウェブコータ、および、各金属シード層上に金属ベース層がそれぞれ成膜された長尺の耐熱性樹脂フィルムを巻き取る巻き取りロールが設けられていると共に、ロール・トゥ・ロール方式の搬送手段を構成する複数のロール群が耐熱性樹脂フィルムの搬送方向に亘り上記第一減圧室と第二減圧室にそれぞれ設けられていることを特徴としている。
[比較例]
実施例と同様に、長尺の耐熱性樹脂フィルム8には、幅500mm、長さ200m、厚さ25μmの宇部興産株式会社製の耐熱性ポリイミドフィルム「ユーピレックスS(登録商標)」を使用した。
耐熱性樹脂フィルム上にALD法による金属シード層(Cu)を成膜しかつこの金属シード層(Cu)上にスパッタリング法により金属ベース層(Cu)を成膜して製造された実施例に係る金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムと、上記ALD法による金属シード層(Cu)を形成せずに耐熱性樹脂フィルムの面上に直接スパッタリング法により金属ベース層(Cu)を成膜して製造された比較例に係る金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムについて、各金属ベース層内に存在するピンホールの数を計測した。
2 ALD法による金属シード層
3 スパッタリング法による金属ベース層
4 湿式めっき法による金属膜
5 金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造装置
6 第二減圧室
7 第一減圧室
8 耐熱性樹脂フィルム(耐熱性ポリイミドフィルム)
9 巻き出しロール
10 巻き取りロール
11 キャンロール
12 キャンロール
13 表面処理ユニット
14 第1プラズマ反応室
15 第2プラズマ反応室
16 第1プラズマ反応室
17 第2プラズマ反応室
18 第1プラズマ反応室
19 第2プラズマ反応室
20 マグネトロンスパッタカソード
21 マグネトロンスパッタカソード
22 マグネトロンスパッタカソード
23 マグネトロンスパッタカソード
24 マグネトロンスパッタカソード
25 マグネトロンスパッタカソード
26 マグネトロンスパッタカソード
27 マグネトロンスパッタカソード
28 フリーロール
29 フリーロール
30 フリーロール
31 フリーロール若しくは駆動ロール
32 フリーロール若しくは駆動ロール
33 フリーロール
34 フリーロール
35 フリーロール
36 フリーロール
37 フリーロール若しくは駆動ロール
38 フリーロール若しくは駆動ロール
39 フリーロール
40 フリーロール
41 隔壁
42 開口部
Claims (8)
- 長尺の耐熱性樹脂フィルムの両面にスパッタリング法により成膜された金属ベース層を有し、各金属ベース層上に湿式めっき法により金属膜が形成される金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造方法において、
巻き出しロールから巻き出された長尺の耐熱性樹脂フィルムをロール・トゥ・ロール方式により搬送して巻き取りロールに巻き取ると共に、巻き出しロールと巻き取りロール間の搬送路上において原子層堆積(Atomic Layer Deposition:ALD)法により上記耐熱性樹脂フィルムの両面に金属シード層をそれぞれ成膜する第一成膜工程と、
上記搬送路上において耐熱性樹脂フィルムが巻き付けられるキャンロールとスパッタカソードを有する第一スパッタリングウェブコータにより一方の金属シード層上に金属ベース層を成膜する第二成膜工程と、
上記搬送路上において上記一方の金属シード層上に金属ベース層を成膜した耐熱性樹脂フィルムが巻き付けられるキャンロールとスパッタカソードを有する第二スパッタリングウェブコータにより他方の金属シード層上に金属ベース層を成膜する第三成膜工程と、
各金属シード層上に金属ベース層がそれぞれ成膜された長尺の耐熱性樹脂フィルムを巻き取りロールに巻き取る巻き取り工程、
を具備し、かつ、上記第一成膜工程、第二成膜工程および第三成膜工程を連続して行なうことを特徴とする金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造方法。 - 上記第一成膜工程が、耐熱性樹脂フィルムの搬送方向に亘り第1反応ガスを導入する第1プラズマ反応室と第2反応ガスを導入する第2プラズマ反応室を交互に少なくとも1組以上配置した金属シード層の成膜手段を用いて行なうことを特徴とする請求項1に記載の金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造方法。
- 上記金属シード層が、Ni、Ni系合金、Cu、Cu系合金から選ばれる1種で構成され、かつ、上記金属ベース層が、CuまたはCu系合金から選ばれる1種で構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造方法。
- 上記長尺の耐熱性樹脂フィルムが、ポリイミドフィルムまたはアラミドフィルムから選ばれる1種で構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法により得られた金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの各金属ベース層上に、湿式めっき法により金属ベース層と同種の金属膜をそれぞれ形成することを特徴とする金属膜付耐熱性樹脂フィルムの製造方法。
- 長尺の耐熱性樹脂フィルムの両面に原子層堆積(Atomic Layer Deposition:ALD)法によりそれぞれ成膜された金属シード層と、各金属シード層上にスパッタリング法によりそれぞれ成膜された金属ベース層とを有する金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造装置において、
第一減圧室と、隔壁を介し上記第一減圧室に隣接して設けられた第二減圧室を具備し、
上記第一減圧室内には、長尺の耐熱性樹脂フィルムを巻き出す巻き出しロールと、巻き出された耐熱性樹脂フィルムの搬送方向に亘り第1反応ガスを導入する第1プラズマ反応室と第2反応ガスを導入する第2プラズマ反応室が交互に少なくとも1組以上配置された金属シード層の成膜手段が設けられ、かつ、
上記第二減圧室内には、隔壁の開口部を介し搬入されてくる耐熱性樹脂フィルムが巻き付けられるキャンロールとスパッタカソードを有しかつ上記耐熱性樹脂フィルムの一方の金属シード層上に金属ベース層を成膜する第一スパッタリングウェブコータと、上記一方の金属シード層上に金属ベース層を成膜した耐熱性樹脂フィルムが巻き付けられるキャンロールとスパッタカソードを有しかつ上記耐熱性樹脂フィルムの他方の金属シード層上に金属ベース層を成膜する第二スパッタリングウェブコータ、および、各金属シード層上に金属ベース層がそれぞれ成膜された長尺の耐熱性樹脂フィルムを巻き取る巻き取りロールが設けられていると共に、
ロール・トゥ・ロール方式の搬送手段を構成する複数のロール群が耐熱性樹脂フィルムの搬送方向に亘り上記第一減圧室と第二減圧室にそれぞれ設けられていることを特徴とする金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造装置。 - 上記金属シード層の成膜手段により形成される金属シード層が、Ni、Ni系合金、Cu、Cu系合金から選ばれる1種で構成され、かつ、第一スパッタリングウェブコータと第二スパッタリングウェブコータにより形成される金属ベース層が、CuまたはCu系合金から選ばれる1種で構成されることを特徴とする請求項6に記載の金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造装置。
- 上記長尺の耐熱性樹脂フィルムが、ポリイミドフィルムまたはアラミドフィルムから選ばれる1種で構成されることを特徴とする請求項6または7に記載の金属ベース層付耐熱性樹脂フィルムの製造装置。
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