JP6447459B2 - 成膜方法及びその装置並びに成膜体製造装置 - Google Patents

成膜方法及びその装置並びに成膜体製造装置 Download PDF

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本発明は、ウェブ状、枚葉状の成膜対象物の表面を成膜する成膜方法に係り、特に、成膜用ターゲットに対するスパッタ処理を改善した成膜方法及びその装置並びに成膜装置を含んで成膜体を製造する成膜体製造装置に関する。
液晶パネル、ノートパソコン、デジタルカメラ、携帯電話等には、耐熱性樹脂フィルム上に金属膜を被覆して得られる多種類のフレキシブル配線基板が用いられ、このフレキシブル配線基板には、耐熱性樹脂フィルムの片面若しくは両面に金属膜を成膜した金属膜付耐熱性樹脂フィルムが用いられている。そして、金属膜付耐熱性樹脂フィルムは、配線パターンの繊細化、高密度化に伴い、金属膜付耐熱性樹脂フィルム自体が平面であることが重要である。
この種の金属膜付耐熱性樹脂フィルムの製造方法として、従来、金属箔を接着剤により耐熱性樹脂フィルムに貼り付けて製造する方法(3層基板の製造方法)、金属箔に耐熱性樹脂溶液をコーティングしかつ乾燥させて製造する方法(キャスティング法)、および、耐熱性樹脂フィルムに真空成膜法若しくは真空成膜法と湿式めっき法により金属膜を成膜して製造する方法(メタライジング法)等が知られている。また、メタライジング法の真空成膜法には、真空蒸着法、マグネトロンスパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームスパッタリング法等がある。
そして、メタライジング法として、特許文献1では、ポリイミド絶縁層上にクロム層をスパッタリングした後、銅をスパッタリングしてポリイミド絶縁層上へ導体層を形成する方法が開示され、特許文献2では、ポリイミドフィルム上に、銅ニッケル合金をターゲットとしてスパッタリングにより形成された第一の金属薄膜と、銅をターゲットとしてスパッタリングにより形成された第二の金属薄膜の順に積層して形成されたフレキシブル回路基板用材料が開示されている。尚、ポリイミドフィルム(基板)の様な耐熱性樹脂フィルムに真空成膜を行うにはスパッタリングウェブコータを用いることが一般的である。
ところで、上述した真空成膜法において、一般に、スパッタリング法は真空蒸着法と比較して成膜速度には劣るが、密着性に優れることが知られている。その中でも、磁石が固定されたマグネトロンスパッタ装置のカソードは単純な構成のため、もっともよく利用されている。
ところが、膜原料となるターゲットは、全面が均一に掘れる訳ではなく、磁石配列に伴う磁束密度の強い箇所にはエロージョン領域(スパッタ処理により掘れる領域)が存在するものの、磁石配列に伴う磁束密度の弱い箇所に対応した例えば中央部にはエロージョン領域以外の非エロージョン領域(ターゲット表面のスパッタ処理量が少なく、表面が浅く掘れる領域)が存在するため、ターゲット全重量のわずか30%程度しか使用することができない。そこで、ターゲットのエロージョン領域を全面に広げることができる金属膜付耐熱性樹脂フィルムの製造装置が望まれていた。
特許文献3では、エロージョン領域(スパッタリングにより掘れる領域)を拡大するために磁石を移動させる方法が提供されている。しかしながら、この方法はマグネトロンスパッタ装置のカソード構造に磁石を駆動する駆動部分があるため、構造が複雑になってしまい、信頼性に劣る場合がある。
一方、特許文献4では、イオンビームスパッタ法を用いてシード層であるクロム薄膜と、副キャリア層であるタンタル薄膜を形成し、マグネトロンスパッタ法を用いて主キャリア層であるタンタル薄膜を形成する低抵抗タンタル薄膜の製造方法が開示されている。
特許文献4では、成膜する薄膜毎に異なるスパッタ法を採用する方式である。確かに、イオンビームスパッタ法は、マグネトロンスパッタ法より、さらに、成膜速度が遅いが高品質な成膜が出来る方法として知られているため、イオンビームスパッタ法を用いて成膜した薄膜のターゲットの使用効率は高いものになるが、マグネトロンスパッタ法を採用して成膜したタンタル薄膜のターゲットの使用効率が低いという技術的課題は解消されていない。尚、イオンビームスパッタ法では、イオンビームは指向性が高く、ターゲットの一部のみエロージョン領域となってしまうため、ターゲットを揺動させる方法等が用いられている。
特開平2−98994号公報(問題点を解決するための手段) 特開平6−97616号公報(課題を解決するための手段,図1) 特開2009−167492号公報(発明を実施するための最良の形態,図1) 特開2002−74625号公報(発明の実施の形態,図1)
本発明が解決しようとする技術的課題は、成膜用ターゲットの使用効率及び成膜対象物の成膜速度の両方を向上させることにある。
そこで、上記課題を解決するため、本発明者が鋭意研究を続けた結果、共通の成膜用ターゲットに対してマグネトロンスパッタ処理に加えてイオンビームスパッタ処理を行うことが可能か否かを検討し、以下に示す本発明の着想に至り、成膜用ターゲットの非エロージョン領域を低減して使用効率の向上を図り、更に、成膜対象物の成膜速度の向上をも達成することを見出すに至った。
本発明の第1の技術的特徴は、移動する成膜対象物の表面を予め決められた薄膜で成膜するに際し、成膜用ターゲットに対してマグネトロンスパッタ装置による第1のスパッタ処理を行うと共に、前記成膜用ターゲットのうち第1のスパッタ処理によるエロージョン領域を予測し、当該エロージョン領域以外の非エロージョン領域の中で選定された対象領域に対してイオンビームスパッタ装置による第2のスパッタ処理を行うことを特徴とする成膜方法である。
本発明の第2の技術的特徴は、移動する成膜対象物の表面を予め決められた薄膜で成膜する成膜装置において、前記成膜対象物に対向した箇所に設置される成膜用ターゲットと、前記成膜用ターゲットのうち前記成膜対象物とは反対側の背面に設置されて第1のスパッタ処理を行うマグネトロンスパッタ装置と、前記成膜用ターゲットの前記成膜対象物側の表面にイオンビームが照射可能な箇所に設置され、前記成膜用ターゲットのうち第1のスパッタ処理によるエロージョン領域を予測し、当該エロージョン領域以外の非エロージョン領域の中で選定された対象領域に対して第2のスパッタ処理を行うイオンビームスパッタ装置と、を備えたことを特徴とする成膜装置である。
本発明の第3の技術的特徴は第2の技術的特徴を備えた成膜装置において、前記マグネトロンスパッタ装置による第1のスパッタ処理及び前記イオンビームスパッタ装置による第2のスパッタ処理は、少なくとも一部が同じ時間帯に行われることを特徴とする成膜装置である。
本発明の第の技術的特徴は、第2の技術的特徴を備えた成膜装置において、前記マグネトロンスパッタ装置による第1のスパッタ処理及び前記イオンビームスパッタ装置による第2のスパッタ処理は、前記成膜対象物の表面に対して夫々が生成したスパッタ粒子を混在させて成膜するように並行して行われることを特徴とする成膜装置である。
本発明の第の技術的特徴は、第2の技術的特徴を備えた成膜装置において、前記マグネトロンスパッタ装置による第1のスパッタ処理及び前記イオンビームスパッタ装置による第2のスパッタ処理を個別に制御可能な制御装置を備えていることを特徴とする成膜装置である。
本発明の第の技術的特徴は、第2の技術的特徴を備えた成膜装置において、前記成膜用ターゲットは、前記成膜対象物の移動方向に対して非平行に設置され、前記イオンビームスパッタ装置は、前記成膜対象物の移動方向に対して前記成膜用ターゲットが拡開する側に設置され、前記成膜用ターゲットの設置面における垂線に対して傾斜する角度で第2のスパッタ処理としてのイオンビームを照射し、前記垂線に対するイオンビームの正反射方向に向かう領域に位置する前記成膜対象物の表面に前記成膜用ターゲットからのスパッタ粒子を飛翔させることを特徴とする成膜装置である。
本発明の第の技術的特徴は、成膜前の成膜対象物及び成膜後の成膜体を収容する収容室、前記収容室に隣接して設けられて成膜用環境を保つ成膜室が設けられる装置筐体と、前記収容室内の成膜対象物を前記成膜室に移動させ、成膜室内で成膜完了した成膜体を前記収容室に移動させる移動機構と、前記成膜室内に一若しくは複数設置され、前記移動機構にて移動させられる成膜対象物の表面を成膜する第乃至第6の技術的特徴のいずれかを備えた成膜装置と、を備えたことを特徴とする成膜体製造装置である。
本発明の第の技術的特徴は、第の技術的特徴を備えた成膜体製造装置において、前記移動機構による前記成膜対象物の移動速度及び前記成膜装置による成膜速度を個別に制御可能な制御装置を備えていることを特徴とする成膜体製造装置である。
本発明の第の技術的特徴は、第又は第の技術的特徴を備えた成膜体製造装置のうち、ウェブ状の成膜対象物の表面を成膜して成膜体とする態様において、前記移動機構は、前記収容室に設置されてウェブ状の成膜対象物を巻き出す巻出し部材と、前記収容室に設置されて前記ウェブ状の成膜体を巻き取る巻取り部材と、前記成膜室に設置され、前記ウェブ状の成膜対象物を保持して駆動回転し且つ予め決められた温度に調整される回転保持体と、前記回転保持体と前記巻出し部材、巻取り部材との間において前記ウェブ状の成膜対象物又は成膜後の成膜体を掛け渡して搬送する搬送部材と、を有し、前記成膜装置は前記回転保持体に対向して一若しくは複数設置され、前記回転保持体に保持されている成膜対象物の表面を成膜することを特徴とする成膜体製造装置である。
本発明の第1の技術的特徴によれば、成膜用ターゲットの使用効率及び成膜対象物の成膜速度の両方を向上させることができるほか、成膜用ターゲットに対する第2のスパッタ処理による使用効率を高めることができる。
本発明の第2の技術的特徴によれば、成膜用ターゲットの使用効率及び成膜対象物の成膜速度の両方を向上させることができるほか、成膜用ターゲットに対する第2のスパッタ処理による使用効率を高めることが可能な成膜方法を具現化することができる
本発明の第の技術的特徴によれば、本構成を有さない態様に比べて、単位時間当たりのスパッタ処理量を高めることができる。
本発明の第の技術的特徴によれば、本構成を有さない態様に比べて、成膜対象物への成膜性をより均一にすることができる。
本発明の第の技術的特徴によれば、第1、第2のスパッタ処理量を調整し、成膜用ターゲットの使用効率及び成膜対象物への成膜性を微調整することができる。
本発明の第の技術的特徴によれば、成膜対象物の移動機構と干渉することなく、イオンビームスパッタ装置の設置スペースを容易に確保することができる。
本発明の第の技術的特徴によれば、成膜用ターゲットの使用効率及び成膜対象物の成膜速度の両方を向上させることができるほか、成膜用ターゲットに対する第2のスパッタ処理による使用効率を高めることが可能な成膜装置を含む成膜体製造装置を提供することができる。
本発明の第の技術的特徴によれば、成膜対象物の移動速度及び成膜装置による成膜速度を調整し、成膜体の製造条件を微調整することができる。
本発明の第の技術的特徴によれば、ウェブ状の成膜対象物の表面を成膜して成膜体とする製造装置において、成膜用ターゲットの使用効率及び成膜対象物の成膜速度の両方を向上させることが可能な成膜装置を含む成膜体製造装置を提供することができる。
(a)は本発明が適用された成膜装置を含む成膜体製造装置の実施の形態の概要を示す説明図、(b)は(a)の成膜装置によるスパッタ処理を模式的に示す説明図である。 実施の形態1に係る成膜体製造装置の全体構成を示す説明図である。 実施の形態1で用いられる成膜装置の要部を示す説明図である。 (a)は実施の形態1で用いられるマグネトロンスパッタ装置の基本構成を示す説明図、(b)はマグネトロンスパッタ装置の磁石の配置例を示す説明図、(c)は成膜用ターゲットの使用状況を模式的に示す説明図である。 実施の形態1で用いられる成膜体製造装置の制御系を示す説明図である。 (a)は実施の形態1で用いられる成膜装置において、成膜用ターゲットの第1のスパッタ処理による使用状態を示す説明図、(b)は同成膜装置において、成膜用ターゲットの第2のスパッタ処理による使用状態を示す説明図である。 比較の形態1に係る成膜体製造装置の一例を示す説明図である。
◎実施の形態の概要
図1(a)は本発明が適用された成膜装置及びこれを用いた成膜体製造装置の実施の形態の概要を示す。
同図において、成膜体製造装置は、成膜前の成膜対象物1及び成膜後の成膜体5を収容する収容室6a,6c、収容室6a,6cに隣接して設けられて成膜用環境を保つ成膜室6bが設けられる装置筐体6と、収容室6a内の成膜対象物1を成膜室6bに移動させ、成膜室6b内で成膜完了した成膜体5を収容室6cに移動させる移動機構7と、成膜室6b内に一若しくは複数設置され、移動機構7にて移動させられる成膜対象物1の表面を成膜する成膜装置8と、を備えたものである。
ここで、装置筐体6は収容室6a,6cと成膜室6bとを含むものであればよく、収容室6a,6cは成膜対象物1及び成膜体5を別個に収容するものでもよいし、共用して収容するものでもよい。
また、移動機構7は、収容室6aと成膜室6bとの間で、成膜対象物1を移動し、成膜後の成膜体5を収容室6cに移動させるものであれば適宜選定して差し支えないが、収容室6a,6cと成膜室6bとは室内環境が通常異なるので、両者の室内環境を維持するように留意する必要がある。
更に、成膜体製造装置の好ましい態様としては、移動機構7による成膜対象物1の移動速度及び成膜装置8による成膜速度を個別に制御可能な制御装置(図示せず)を備えている態様が挙げられる。本例では、成膜対象物1の移動速度と、成膜装置8による成膜速度とを個別に制御することで、成膜体5の製造条件を調整することができる。
更にまた、成膜体製造装置の代表的態様としては、ウェブ状の成膜対象物1の表面を成膜して成膜体5とする態様において、移動機構7は、収容室6a(例えば収容室6cと共用)に設置されてウェブ状の成膜対象物1を巻き出す巻出し部材(図示せず)と、収容室6a(6c)に設置されてウェブ状の成膜体5を巻き取る巻取り部材(図示せず)と、成膜室6bに設置され、ウェブ状の成膜対象物1を保持して駆動回転し且つ予め決められた温度に調整される回転保持体(図示せず)と、回転保持体と巻出し部材、巻取り部材との間においてウェブ状の成膜対象物1又は成膜後の成膜体5を掛け渡して搬送する搬送部材(図示せず)と、を有し、成膜装置8は回転保持体に対向して一若しくは複数設置され、回転保持体に保持されている成膜対象物1の表面を成膜する態様が挙げられる。
これは、所謂ロールツーロール方式と称するものであり、また、成膜装置8は回転保持体に対向して一若しくは複数設置されればよいが、複数の成膜装置8が設置される態様では、少なくとも一部の成膜装置8が後述するようにマグネトロンスパッタ装置3とイオンビームスパッタ装置4とを併用するものであればよい。
次に、本実施の形態で用いられる成膜装置8は、移動する成膜対象物1の表面を予め決められた薄膜5aで成膜するものであって、成膜対象物1に対向した箇所に設置される成膜用ターゲット2と、成膜用ターゲット2のうち成膜対象物1とは反対側の背面に設置されて第1のスパッタ処理SPを行うマグネトロンスパッタ装置3と、成膜用ターゲット2の成膜対象物1側の表面にイオンビームが照射可能な箇所に設置され、成膜用ターゲット2のうち第1のスパッタ処理SPによるエロージョン領域Re(図1(b)参照)以外の非エロージョン領域Rn(図1(b)参照)を少なくとも含んで第2のスパッタ処理SPを行うイオンビームスパッタ装置4と、を備えている。尚、図1(a)(b)中、符号9(本例では9a〜9c)はマグネトロンスパッタ装置3のカソードに内蔵される磁石を示し、これらの磁石9の配置に伴う磁界分布により成膜用ターゲット2にはエロージョン領域Re以外に非エロージョン領域Rnが必然的に生成される。
このような成膜装置8において、成膜方法は、移動する成膜対象物1の表面を予め決められた薄膜5aで成膜するに際し、成膜用ターゲット2に対してマグネトロンスパッタ装置3による第1のスパッタ処理SPを行うと共に、成膜用ターゲット2のうち第1のスパッタ処理SPによるエロージョン領域Re以外の非エロージョン領域Rnを少なくとも含んでイオンビームスパッタ装置4による第2のスパッタ処理SPを行うことである。
このような技術的手段において、成膜装置8としては、共用される成膜用ターゲット2、マグネトロンスパッタ装置3及びイオンビームスパッタ装置4が挙げられる。
ここで、イオンビームスパッタ装置4による第2のスパッタ処理SPは、成膜用ターゲット2のうち第1のスパッタ処理SPによるエロージョン領域Re以外の非エロージョン領域Rnを少なくとも含んで行われる。よって、第2のスパッタ処理SPが第1のスパッタ処理SPによるエロージョン領域Reに及んで行われる態様も含まれる。但し、第1のスパッタ処理SPによるエロージョン領域Reに対して第2のスパッタ処理SPを行っても、非エロージョン領域Rnに比べて使用効率は低い。
次に、本実施の形態に係る成膜装置の代表的態様又は好ましい態様について説明する。
先ず、イオンビームスパッタ装置4の好ましい態様としては、成膜用ターゲット2のうち第1のスパッタ処理SPによるエロージョン領域Re以外の非エロージョン領域Rnを第2のスパッタ処理SPの対象領域とする態様が挙げられる。本例では、イオンビームスパッタ装置4による第2のスパッタ処理SPは、第1のスパッタ処理SPによるエロージョン領域Re以外の非エロージョン領域Rnを対象領域とし、その分、成膜用ターゲット2のエロージョン領域Reの割合が拡大する。
また、第1、第2のスパッタ処理SP,SPの好ましい態様としては、マグネトロンスパッタ装置3による第1のスパッタ処理SP及びイオンビームスパッタ装置4による第2のスパッタ処理SPは、少なくとも一部が同じ時間帯に行われる態様が挙げられる。本例では、第1、第2のスパッタ処理SP,SPが少なくとも一部同じ時間帯で行われるため、単位時間当たりのスパッタ処理量が高まる。
更に、第1、第2のスパッタ処理SP,SPの好ましい態様としては、マグネトロンスパッタ装置3による第1のスパッタ処理SP及びイオンビームスパッタ装置4による第2のスパッタ処理SPは、成膜対象物1の表面に対して夫々が生成したスパッタ粒子を混在させて成膜するように並行して行われる態様が挙げられる。本例では、第1、第2のスパッタ処理SP,SPが並行して行われるため、生成されたスパッタ粒子が混在して成膜される。夫々のスパッタ粒子が分離された状態で成膜される態様の場合には、第2のスパッタ処理SPが行われる領域の片寄りに伴い、第2のスパッタ処理SPにより生成されるスパッタ粒子の分布にばらつきが生じ易いが、第1のスパッタ処理SPと並行して行われると、各スパッタ処理SP,SPに生成されるスパッタ粒子が混在することで、均等な分布になり易い。
更にまた、マグネトロンスパッタ装置3による第1のスパッタ処理SP及びイオンビームスパッタ装置4による第2のスパッタ処理SPを個別に制御可能な制御装置(図示せず)を備えている態様が好ましい。本例では、各スパッタ処理SP,SPを個別に制御することで、それぞれのスパッタ処理量を調整することが可能である。
また、イオンビームスパッタ装置4の好ましい設置例としては、成膜用ターゲット2は、成膜対象物1の移動方向に対して非平行に設置され、イオンビームスパッタ装置4は、成膜対象物1の移動方向に対して成膜用ターゲット2が拡開する側に設置され、成膜用ターゲット2の設置面における垂線に対して傾斜する角度で第2のスパッタ処理SPとしてのイオンビームを照射し、垂線に対するイオンビームの正反射方向に向かう領域に位置する成膜対象物1の表面に成膜用ターゲット2からのスパッタ粒子を飛翔させる態様が挙げられる。
ここで、成膜対象物1の移動方向とは、成膜対象物1が直線軌跡に沿って移動する態様ではその直線軌跡の方向を指し、成膜対象物1が曲線軌跡に沿って移動する態様では曲線軌跡の接線方向を指す。仮に、成膜対象物1の移動方向に対して成膜用ターゲット2を平行に設置すると、イオンビームスパッタ装置4からのイオンビームを成膜用ターゲット2に対して斜め方向から照射するに当たって、成膜対象物1と成膜用ターゲット2との間の狭い空間にイオンビームスパッタ装置4の設置スペースを確保する必要があり、成膜対象物1の移動機構7と干渉する懸念がある。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明をより詳細に説明する。
◎実施の形態1
先ず、本実施の形態に係る成膜体製造装置における製造対象は、広く成膜対象物の表面を成膜して成膜体とするものに適用することができるものであるが、その代表的態様として、以下の実施の形態では、金属膜付耐熱性樹脂フィルムを例に挙げて説明する。
−金属膜付耐熱性樹脂フィルム−
金属膜付耐熱性樹脂フィルムとしては、耐熱性樹脂フィルムの表面にNi系合金等から成る膜とCu膜が積層された構造体が例示される。このような構造を有する金属膜付耐熱性樹脂フィルムは、サブトラクティブ法によりフレキシブル配線基板に加工される。ここで、サブトラクティブ法とは、レジストで覆われていない金属膜(例えば、上記Cu膜)をエッチングにより除去してフレキシブル配線基板を製造する方法である。
上記Ni系合金等から成る膜はシード層と呼ばれ、金属膜付耐熱性樹脂フィルムの電気絶縁性や耐マイグレーション性等の所望の特性によりその組成が選択される。そして、シード層には、Ni−Cr合金やインコネルやコンズタンタンやモネル等の各種公知の合金を用いることができる。また、金属膜付耐熱性樹脂フィルムの金属膜(Cu膜)を更に厚くしたい場合、湿式めっき法を用いて金属膜を形成することがある。そして、電気めっき処理のみで金属膜を形成する場合と、一次めっきとして無電解めっき処理を行い、二次めっきとして電解めっき処理等の湿式めっき法を組み合わせて行う場合がある。湿式めっき処理は、常法による湿式めっき法の諸条件を採用すればよい。
また、上記金属膜付耐熱性樹脂フィルムに用いる耐熱性樹脂フィルムとしては、例えば、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルムまたは液晶ポリマー系フィルムから選ばれる樹脂フィルムが挙げられ、金属膜付フレキシブル基板としての柔軟性、実用上必要な強度、配線材料として好適な電気絶縁性を有する点から好ましい。
尚、上記金属膜付耐熱性樹脂フィルムとして、長尺耐熱性樹脂フィルムへNi-Cr合金やCu等の金属膜を積層した構造体を例示したが、上記金属膜のほか、目的に応じて酸化物膜、窒化物膜、炭化物膜等の成膜にも適用できることは勿論である。
図2は実施の形態1に係る成膜体製造装置の全体構成を示す。
−成膜体製造装置の全体構成−
本実施の形態では、成膜体製造装置は、ウェブ状の長尺耐熱性フィルムの表面を金属膜で成膜して成膜体とする製造装置を示し、この種の金属膜付耐熱性樹脂フィルムの製造装置には、長尺耐熱性樹脂フィルム面に効率よく金属膜が成膜されるスパッタリングウェブコータが一般的に用いられている。
すなわち、金属膜付耐熱性樹脂フィルムの製造装置(スパッタリングウェブコータ)は、装置筐体としての真空チャンバ11を有し、この真空チャンバ11内の上部に成膜前後のフィルムが収容される収容室11aを、下部に成膜室11bを確保するように仕切り板12によって区画されている。
また、長尺耐熱性樹脂フィルム13は、仕切り板12に設けられた開口12aを通じて収容室11aから成膜室11bに搬入され、また、成膜後には成膜室11bから収容室11aへと搬出されるようになっている。尚、仕切り板12の開口12aの気密性を高めるため、2本のロールが近接して配置されたスリットロールを開口12aに付設してもよい。また、収容室11aから成膜室11bは、別系統のドライポンプ、メカニカルブースターポンプとターボ分子ポンプを用いて、独立排気している。
また、長尺耐熱性樹脂フィルム13は、収容室11a内に設けられた巻出しロール14から巻き出されて収容室11a内の巻取りロール20に巻き取られるようになっており、成膜室11b内の巻出しロール14と巻取りロール20間の搬送路上に、モータ駆動されかつ温調された冷媒が内部に循環するキャンロール17が配置されている。
更に、収容室11a内の巻出しロール14と巻取りロール20間の搬送路上には、長尺耐熱性樹脂フィルム13を案内するガイドロール15,19が設けられており、かつ、キャンロール17の両側近傍には、キャンロール17の周速度との調整によってキャンロール17外周面に長尺耐熱性樹脂フィルム13を密着させるモータ駆動のフィードロール16,18が配置されている。
そして、巻出しロール14と巻取りロール20はパウダークラッチ等により長尺耐熱性樹脂フィルム13の張力バランスを保っており、キャンロール17の回転とこれに連動して回転するモータ駆動のフィードロール16,18により、巻出しロール14から長尺耐熱性樹脂フィルム13が巻き出されて巻取りロール20に巻き取られるようになっている。
また、フィードロール16,18とキャンロール17との周速度が搬送方向下流側に位置する程速くなるように制御することにより、長尺耐熱性樹脂フィルム13を長さ方向に伸ばした状態でキャンロール17表面に接触(密着)させることができる。また、長尺耐熱性樹脂フィルム13に張力を付与するためにガイドロール15,19をエクスパンドロールとし、フィードロール16,18とエクスパンドロールとの両者を組み合わせることで、キャンロール17の表面に長尺耐熱性樹脂フィルム13を接触(密着)させるようにしてもよい。
ここで、各ロール表面はハードクロム湿式めっき膜に形成されていてもよく、あるいは、CVD法(化学気相成膜法)、ALD法(原子層堆積法)、イオンプレーティング法、スパッタリング法等により形成された硬質で耐摩耗性の高いDLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜表面若しくは金属窒化膜表面に形成されていてもよい。
また、キャンロール17の近傍には、キャンロール17の外周面に対向して複数の成膜装置30,40が設置されている。
そして、本例では、成膜装置30,40による成膜処理を行う前に長尺耐熱性樹脂フィルム13と金属膜との密着性を高めるための表面処理ユニット25が成膜室11b内に設けられている。
尚、表面処理ユニット25における真空中での表面処理方法として、プラズマ処理、イオンビーム処理、UV光処理等がある。
−成膜装置−
本実施の形態では、成膜装置30,40は、図2に示すように、キャンロール17に対向して成膜用の金属ターゲット23,24を設置したものである。この金属ターゲット23,24はキャンロール17の法線L(具体的にはL,L)に対して非直交な位置に配置されている。見方を変えると、長尺耐熱性樹脂フィルム13は、図3に示すように、キャンロール17の周面のうち法線L(具体的にはL)と交差する部位での接線方向に延びる基準線Hを搬送方向とするものであるが、金属ターゲット23,24は基準線Hとは非平行に配置されている。本例では、金属ターゲット23は、基準線Hに対して長尺耐熱性樹脂フィルム13の搬送方向下流側が拡開するように角度αで傾斜配置され、また、金属ターゲット24は、基準線Hに対して長尺耐熱性樹脂フィルム13の搬送方向上流側が拡開するように角度βで傾斜配置されている。
また、本実施の形態では、金属ターゲット23,24に対向するキャンロール17上にはキャンロール17の回転に伴って長尺耐熱性樹脂フィルム13が搬送されるが、図3に示すように、キャンロール17の周囲はカバー26で覆われており、このカバー26には成膜装置30,40による成膜処理が実施される箇所に処理開口27が開設されている。
尚、金属ターゲット23,24は後述するマグネトロンスパッタ装置31,41のカソード32,42に固定具50(図6(a)(b)参照)を介して固定されている。
本実施の形態において、成膜装置30,40は、金属ターゲット23,24のキャンロール17とは反対側の背面に設置されるマグネトロンスパッタ装置31,41と、金属ターゲット23,24に対してイオンビームを照射するイオンビームスパッタ装置35,45と、を併用している。
ここで、マグネトロンスパッタ装置31,41は、図4(a)(b)に示すように、金属ターゲット23,24の背面に磁石33,43が内蔵されたカソード32,42を有し、このカソード32,42に電圧を印加することで金属ターゲット23,24の表面に漏洩磁界Mを作用させ、金属ターゲット23,24の近傍に生成されたプラズマPLによって金属ターゲット23,24の表面に対して第1のスパッタ処理SPを行う。
このとき、カソード32,42内の磁石33,43は、図4(a)(b)に示すように、長方形状のカソード32,42の短手方向(図中x方向)に対して3列(33a〜33c,43a〜43c)に配置され、カソード32,42の長手方向(図中y方向)に対して中央に一列配置されると共に、これを取り囲むように配置されている。
従って、本例では、カソード32,42内の磁石33,43の配列パターンにより中央の磁石33b(又は43b)と、周囲の磁石33a,33c(又は43a,43c)との間に磁束密度の強い漏洩磁界が作用することから、金属ターゲット23,24の表面では、図4(c)に示すように、第1のスパッタ処理SPが行われ、カソード32,42の中央の磁石33b列、43b列を取り囲むような形状のエロージョン領域Re(図6(a)参照)が生成される。この状態では、金属ターゲット23,24のエロージョン領域Re以外には非エロージョン領域Rnが存在している。
また、本実施の形態では、成膜装置30のイオンビームスパッタ装置35は、図2に示すように、金属ターゲット23に対して長尺耐熱性樹脂フィルム13の搬送方向下流側にイオン銃36を設置し、このイオン銃36から照射されるイオンビームBmを金属ターゲット23の表面に当てることで第2のスパッタ処理SPを行うようになっている。
一方、成膜装置40のイオンビームスパッタ装置45は、図2及び図3に示すように、金属ターゲット24に対して長尺耐熱性樹脂フィルム13の搬送方向上流側にイオン銃46を設置し、このイオン銃46から照射されるイオンビームBmを金属ターゲット24の表面に当てることで第2のスパッタ処理SPを行うようになっている。
本例では、イオン銃36,46からのイオンビームBmは、金属ターゲット23,24の設置面の垂線に対して所定の角度θで金属ターゲット23,24の表面に入射し、第のスパッタ処理SP を行い、イオンビームBmの入射方向に対して主に正反射方向に向かって第のスパッタ処理SP に伴って生成されるスパッタ粒子(原子又は分子等)を飛翔させるようになっている。
特に、本例では、イオンビームスパッタ装置35,45は、図4(c)に示すように、マグネトロンスパッタ装置31,41による第1のスパッタ処理SPに伴う金属ターゲット23,24のエロージョン領域Re以外の非エロージョン領域Rnのうち、本例では、図4(c)のリング状のエロージョン領域Reの内側に位置する非エロージョン領域Rnを含むように予め走査範囲Scを選定し、当該走査範囲Scの全域に対してイオンビームBmを順次走査して照射し、第2のスパッタ処理SPを行うようになっている。
尚、本実施の形態では、1枚の金属ターゲット23,24に対してマグネトロンスパッタ装置31,41による第1のスパッタ処理SPとイオンビームスパッタ装置35,45による第2のスパッタ処理SPを行うため、金属ターゲット23,24への熱負荷を低減するために、通常より水冷を強化する必要がある。
−制御系−
また、本実施の形態では、成膜体製造装置は、図5に示すような制御系を備えている。
同図において、成膜体製造装置の制御系は、マイクロコンピュータからなる制御装置100を有し、この制御装置100によってキャンロール17の速度及び温調を制御すると共に、フィードロール16,18の駆動、速度を制御し、また、成膜装置30,40によるスパッタ処理量及び表面処理ユニット25による表面処理量を制御するようになっている。
そして、この制御装置100には操作パネル110が接続され、操作パネル110を操作することで、長尺耐熱性樹脂フィルム13の搬送速度であるフィルム搬送速度v、第1のスパッタ処理SP、第2のスパッタ処理SPの各処理量を個別に調整することが可能である。
−金属ターゲットの使用状態−
本実施の形態では、成膜装置30,40により、長尺耐熱性樹脂フィルム13の表面に金属膜を成膜する。
このとき、成膜装置30,40のマグネトロンスパッタ装置31,41は、図6(a)に示すように、磁石33,43内蔵のカソード32,42による漏洩磁界を金属ターゲット23,24に作用させ、この結果、金属ターゲット23,24では磁石33,43の配列パターンに依存するリング状のエロージョン領域Reが生成され、このリング状のエロージョン領域Reを除く箇所には非エロージョン領域Rnが残る。このような金属ターゲット23,24は、使用効率が低いばかりでなく、非エロ−ジョン領域Rnには、スパッタリングされたスパッタ粒子である原子(分子)が堆積することもある。この堆積物が剥がれ落ちたり、浮き上がることが異常放電に起因するという懸念がある。
しかしながら、本実施の形態では、成膜装置30,40のイオンビームスパッタ装置35,45は、図6(b)に示すように、マグネトロンスパッタ装置31,41による第1のスパッタ処理SPでは、ほとんどスパッタリングされなかった金属ターゲット23,24のエロージョン領域Reで囲まれた中央部の非エロ−ジョン領域Rnに対し、イオンビームBmによる第2のスパッタ処理SPを行っているため、第1のスパッタ処理SPでは残存していた非エロ−ジョン領域Rnはほとんど存在しなくなり、エロージョン領域Reに至る。このことにより、金属ターゲット23,24の使用効率も向上し、また、非エロージョン領域Rnへのスパッタ粒子の堆積に起因する異常放電も起こり難い。
ここで、イオンビームBmは、適切なマグネット構造あるいは加速グリッド構造により、拡散型ビームではなく収束型ビームが適しており、主として非エロ−ジョン領域Rnに照射されるようになっている。
イオンビームBmの照射範囲が非エロージョン領域Rnを超えてしまうと、マグネトロンスパッタ装置31,41によるエロージョン領域Reまでも、イオンビームBmでさらにスパッタ処理を行うことになってしまい、成膜速度の向上と異常放電の防止には効果的であるが、金属ターゲット23,24使用効率の向上にはあまり有効ではない。
また、金属ターゲット23,24に対する使用効率を向上させるという観点からすれば、マグネトロンスパッタ装置31,41による第1のスパッタ処理SPと、イオンビームスパッタ装置35,45による第2のスパッタ処理SPとを略同時に並行して行うのが好ましい。この場合、第2のスパッタ処理SPについては、第1のスパッタ処理SPによる金属ターゲット23,24のエロージョン領域Reを予め予測しておき、予測したエロージョン領域Re以外の非エロージョン領域Rnに対して第2のスパッタ処理SPを行うようにすればよい。
このとき、第1のスパッタ処理SP及び第2のスパッタ処理SPが並行して行われると、両方のスパッタ処理で生成されたスパッタ粒子が混在した状態で、長尺耐熱性樹脂フィルム13の表面を成膜することになるため、スパッタ粒子による成膜性が略均一に保たれる。
また、第1のスパッタ処理SPに加えて第2のスパッタ処理SPが行われるため、第1のスパッタ処理SPだけの態様に比べて、金属ターゲット23,24の使用効率が向上する。この状態では、例えばフィルム搬送速度vを速く設定したとしても、単位時間当たりのスパッタ処理量が増加する分、第1のスパッタ処理SPだけの態様で得られる成膜の厚さと同等の厚さの成膜を得ることが可能である。
尚、本実施の形態では、イオンビームスパッタ装置35,45による第2のスパッタ処理SPは、金属ターゲット23,24の中央部に残った非エロージョン領域Rnを処理対象としているが、これに限られるものではなく、金属ターゲット23,24の周囲に残った非エロージョン領域Rnを処理対象にしてもよい。
このように、本実施の形態に係る成膜体製造装置によれば、単純な構造のマグネトロンスパッタ装置による第1のスパッタ処理とイオンビームスパッタ装置による第2のスパッタ処理の両方を組み合わせることにより、ターゲット使用効率と成膜速度の向上、非エロージョン領域の低減の効果を得ることが可能になり、成膜時間の短縮、生産能力の向上、生産コストの低減を期待することが可能である。
◎比較の形態1
図7は比較の形態1に係る成膜体製造装置を示す。
同図において、成膜体製造装置の基本的構成は、実施の形態1と略同様であるが、成膜装置130,140が実施の形態1と異なり、マグネトロンスパッタ装置131,141のみを備えている。尚、実施の形態1と同様な構成要素については実施の形態1と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
比較の形態1によれば、各成膜装置130,140では、マグネトロンスパッタ装置131,141によるスパッタ処理が金属ターゲット23,24に対して行われるため、金属ターゲット23,24にはエロージョン領域Re以外の非エロージョン領域Rnが多く残ってしまい、実施の形態1に比べて、金属ターゲット23,24の使用効率が悪いことが理解される。
また、比較の形態1では、各成膜装置130,140にはマグネトロンスパッタ装置131,141に加えてイオンビームスパッタ装置を設置する必要がないため、金属ターゲット23,24はキャンロール17の法線L(具体的にはL,L)に対して略直交する配置にすることが可能であることが理解される。この点、実施の形態1の成膜装置30,40のように、マグネトロンスパッタ装置31,41に加えてイオンビームスパッタ装置35,45を設置する場合には、金属ターゲット23,24の設置姿勢を工夫することが必要であることが理解される。
以下、本発明を適用した具体的な実施例について説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
図2に示す実施の形態1に係る金属膜付耐熱性樹脂フィルムの製造装置(スパッタリングウェブコータ)を用い、長尺耐熱性樹脂フィルム13には、幅500mm、長さ1000m、厚さ25μmの東レデュポン株式会社製の耐熱性ポリイミドフィルム「カプトン(登録商標)」を使用した。
また、図2に示すキャンロール17は、直径900mm、幅750mmのステンレス製で、ロール本体表面にハードクロムめっきが施されている。
更に、収容室11aの表面処理ユニット25には、アルゴンガスが30sccm導入されるイオンビーム照射を採用し、DCイオンビーム電圧3kVを印加した。
イオンビームはマグネトロンスパッタ装置31,41に取り付けられた金属製カソード32,42の垂線方向から30°傾いた位置に配置され、マグネトロンスパッタ装置31,41のカソード32,42もキャンロール17の法線方向から30°傾いた位置に配置されている。
また、上記耐熱性ポリイミドフィルム(耐熱性樹脂フィルム)13に成膜される金属膜はシード層であるNi−Cr膜の上にCu膜を成膜するものとし、かつ、マグネトロンスパッタ装置31のカソード32にはNi−Crターゲットを用い、マグネトロンスパッタ装置41のカソード42にはCuターゲットを用い、更に、アルゴンガスを300sccm導入し、マグネトロンスパッタ装置31,41のカソード32,42への印加電力はそれぞれ10kW、27kWで、電力制御で成膜を行った。この条件で、フィルム搬送速度v(図5参照)を2m/minにすると、Ni−Cr層の膜厚は25nm、Cu層の膜厚は75nmになる。
また、イオンビームスパッタ装置35,45に用いるイオンビームには、Arガスを50sccm導入してDCイオンビーム電圧4kVを印加した。
また、上記巻出しロール14と巻取りロール20の張力は80Nとした。更に、上流側モータ駆動フィードロール16の周速度はキャンロール17の周速度の99.9%とし、かつ、下流側モータ駆動フィードロール18の周速度はキャンロール17の周速度(2m/分)の100.1%とした。この設定により、耐熱性ポリイミドフィルム(耐熱性樹脂フィルム)13は徐々に引っ張られることになり、キャンロール17表面に強く密着する。また、キャンロール17は水冷により20℃に制御されており、上記耐熱性ポリイミドフィルム(耐熱性樹脂フィルム)13がキャンロール17表面に強く密着しないと熱伝導による冷却効果は期待できない。
そして、収容室11aの巻出しロール14に上記耐熱性ポリイミドフィルム(耐熱性樹脂フィルム)13をセットし、かつ、表面処理ユニット25、キャンロール17を経由して上記耐熱性ポリイミドフィルム13の先端部を巻取りロール20に取り付けた。
また、上記真空チャンバ11における成膜室11bと収容室11aとを複数台のドライポンプにより5Paまで排気した後、更に、複数台のターボ分子ポンプとクライオコイルを用いて3×10−3Paまで排気した。
そして、耐熱性ポリイミドフィルム(耐熱性樹脂フィルム)13の搬送速度を3m/分にした後、表面処理ユニット25のイオンビームに酸素ガスを導入して電圧を印加し、かつ、各マグネトロンスパッタ装置31,41のカソード32,42にアルゴンガスを導入して電力を印加し、Ni−Cr膜のシード層とその上に成膜するCu膜の成膜を開始した。
ここで、成膜中の異常放電をスパッタ電源の機能であるスパッタ電流値の上昇回数でカウントし、異常放電が発生したと同時に1ms間スパッタ電力を遮断し、異常放電を終息させた。
耐熱性ポリイミドフィルム13の全長に成膜が完了した後、耐熱性ポリイミドフィルム13の搬送を停止し、かつ、各ポンプを停止してから成膜室11bと収容室11aをベント(大気開放)し、巻出しロール14の耐熱性ポリイミドフィルム13の終端部を外し、全ての耐熱性ポリイミドフィルム13を巻取りロール20に巻き取ってから取り外した。
そして、金属ターゲットを交換せずに合計10本の耐熱性ポリイミドフィルムの成膜、すなわち10000mの連続成膜を行った。
<実施例2>
イオンビームスパッタ装置35,45に用いるイオンビームに、Arガスを50sccm導入してDCイオンビーム電圧3kV印加すること以外は、実施例1の成膜条件と同様に、耐熱性ポリイミドフィルムの全長に成膜を行った。そして、合計10本の耐熱性ポリイミドフィルムの成膜、すなわち10000mの成膜を行った。
<実施例3>
イオンビームスパッタ装置35,45に用いるイオンビームに、Arガスを50sccm導入してDCイオンビーム電圧2kV印加すること以外は、実施例1の成膜条件と同様に、耐熱性ポリイミドフィルムの全長に成膜を行った。そして、合計10本の耐熱性ポリイミドフィルムの成膜、すなわち10000mの成膜を行った。
<比較例1>
イオンビームスパッタ装置35,45に用いるイオンビームに、Arガスを導入せず、DCイオンビーム電圧を停止すること以外は、実施例1の成膜条件と同様に、耐熱性ポリイミドフィルムの全長に成膜を行った。そして、合計10本の耐熱性ポリイミドフィルムの成膜、すなわち10000mの成膜を行った。
<評価>
実施例1〜3及び比較例1の評価として、実施例1、実施例2、実施例3と比較例1に使用した金属ターゲットを取り外し、重量測定によるターゲット使用効率を求めた。さらに、成膜した耐熱性ポリイミドフィルムのNi−Cr層とCu層の平均膜厚をX線吸収量によって求めた。金属ターゲット使用効率、平均膜厚、異常放電のカウントを表1にまとめる。
Figure 0006447459
表1に示す結果から、実施例1〜3では、1枚のターゲットに対してマグネトロンスパッタ装置による第1のスパッタ処理とイオンビームスパッタ装置による第2のスパッタ処理とを行う構成により、成膜速度の向上、ターゲット使用効率の向上と異常放電回数の低減が確認できた。
また、比較例1では、成膜速度の低下、ターゲット使用効率の低下と異常放電回数の増加が確認された。
以上の結果から、単純な構造のマグネトロンスパッタ装置による第1のスパッタ処理とイオンビームスパッタ装置による第2のスパッタ処理の両方を組み合わせることにより、ターゲット使用効率と成膜速度の向上、非エロージョン領域の低減の効果を得ることがわかる。
1 成膜対象物
2 成膜用ターゲット
3 マグネトロンスパッタ装置
4 イオンビームスパッタ装置
5 成膜体
5a 薄膜
6 装置筐体
6a 収容室
6b 成膜室
6c 収容室
7 移動機構
8 成膜装置
9(9a,9b,9c) 磁石
11 真空チャンバ
11a 収容室
11b 成膜室
12 仕切り板
12a 開口
13 耐熱性樹脂フィルム
14 巻出しロール
15 ガイドロール
16 フィードロール
17 キャンロール
18 フィードロール
19 ガイドロール
20 巻取りロール
23 金属ターゲット
24 金属ターゲット
25 表面処理ユニット
26 カバー
27 処理開口
30 成膜装置
31 マグネトロンスパッタ装置
32 カソード
33(33a〜33c) 磁石
35 イオンビームスパッタ装置
36 イオン銃
40 成膜装置
41 マグネトロンスパッタ装置
42 カソード
43(33a〜33c) 磁石
45 イオンビームスパッタ装置
46 イオン銃
50 固定具
100 制御装置
110 操作パネル
130 成膜装置
140 成膜装置
SP 第1のスパッタ処理
SP 第2のスパッタ処理
Re エロージョン領域
Rn 非エロージョン領域
Bm イオンビーム

Claims (9)

  1. 移動する成膜対象物の表面を予め決められた薄膜で成膜するに際し、
    成膜用ターゲットに対してマグネトロンスパッタ装置による第1のスパッタ処理を行うと共に、前記成膜用ターゲットのうち第1のスパッタ処理によるエロージョン領域を予測し、当該エロージョン領域以外の非エロージョン領域の中で選定された対象領域に対してイオンビームスパッタ装置による第2のスパッタ処理を行うことを特徴とする成膜方法。
  2. 移動する成膜対象物の表面を予め決められた薄膜で成膜する成膜装置において、
    前記成膜対象物に対向した箇所に設置される成膜用ターゲットと、
    前記成膜用ターゲットのうち前記成膜対象物とは反対側の背面に設置されて第1のスパッタ処理を行うマグネトロンスパッタ装置と、
    前記成膜用ターゲットの前記成膜対象物側の表面にイオンビームが照射可能な箇所に設置され、前記成膜用ターゲットのうち第1のスパッタ処理によるエロージョン領域を予測し、当該エロージョン領域以外の非エロージョン領域の中で選定された対象領域に対して第2のスパッタ処理を行うイオンビームスパッタ装置と、
    を備えたことを特徴とする成膜装置。
  3. 請求項2に記載の成膜装置において、
    前記マグネトロンスパッタ装置による第1のスパッタ処理及び前記イオンビームスパッタ装置による第2のスパッタ処理は、少なくとも一部が同じ時間帯に行われることを特徴とする成膜装置。
  4. 請求項2に記載の成膜装置において、
    前記マグネトロンスパッタ装置による第1のスパッタ処理及び前記イオンビームスパッタ装置による第2のスパッタ処理は、前記成膜対象物の表面に対して夫々が生成したスパッタ粒子を混在させて成膜するように並行して行われることを特徴とする成膜装置。
  5. 請求項2に記載の成膜装置において、
    前記マグネトロンスパッタ装置による第1のスパッタ処理及び前記イオンビームスパッタ装置による第2のスパッタ処理を個別に制御可能な制御装置を備えていることを特徴とする成膜装置。
  6. 請求項2に記載の成膜装置において、
    前記成膜用ターゲットは、前記成膜対象物の移動方向に対して非平行に設置され、
    前記イオンビームスパッタ装置は、前記成膜対象物の移動方向に対して前記成膜用ターゲットが拡開する側に設置され、前記成膜用ターゲットの設置面における垂線に対して傾斜する角度で第2のスパッタ処理としてのイオンビームを照射し、前記垂線に対するイオンビームの正反射方向に向かう領域に位置する前記成膜対象物の表面に前記成膜用ターゲットからのスパッタ粒子を飛翔させることを特徴とする成膜装置。
  7. 成膜前の成膜対象物及び成膜後の成膜体を収容する収容室、前記収容室に隣接して設けられて成膜用環境を保つ成膜室が設けられる装置筐体と、
    前記収容室内の成膜対象物を前記成膜室に移動させ、成膜室内で成膜完了した成膜体を前記収容室に移動させる移動機構と、
    前記成膜室内に一若しくは複数設置され、前記移動機構にて移動させられる成膜対象物の表面を成膜する請求項乃至6のいずれかに記載の成膜装置と、
    を備えたことを特徴とする成膜体製造装置。
  8. 請求項に記載の成膜体製造装置において、
    前記移動機構による前記成膜対象物の移動速度及び前記成膜装置による成膜速度を個別に制御可能な制御装置を備えていることを特徴とする成膜体製造装置。
  9. 請求項又はに記載の成膜体製造装置のうち、ウェブ状の成膜対象物の表面を成膜して成膜体とする態様において、
    前記移動機構は、前記収容室に設置されてウェブ状の成膜対象物を巻き出す巻出し部材と、前記収容室に設置されて前記ウェブ状の成膜体を巻き取る巻取り部材と、前記成膜室に設置され、前記ウェブ状の成膜対象物を保持して駆動回転し且つ予め決められた温度に調整される回転保持体と、前記回転保持体と前記巻出し部材、巻取り部材との間において前記ウェブ状の成膜対象物又は成膜後の成膜体を掛け渡して搬送する搬送部材と、を有し、
    前記成膜装置は前記回転保持体に対向して一若しくは複数設置され、前記回転保持体に保持されている成膜対象物の表面を成膜することを特徴とする成膜体製造装置。
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