JP5929835B2 - 長尺樹脂フィルムの表面処理装置及び表面処理方法、並びに該表面処理装置を備えたロールツーロール成膜装置 - Google Patents

長尺樹脂フィルムの表面処理装置及び表面処理方法、並びに該表面処理装置を備えたロールツーロール成膜装置 Download PDF

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Description

本発明は、連続的に搬送される長尺樹脂フィルムに対してイオンビームを照射して長尺樹脂フィルムを表面処理する装置及び方法に関し、特にロールツーロールで搬送される長尺樹脂フィルムに対してスパッタリング等の成膜処理を施す成膜装置内に前処理装置として設けられる長尺樹脂フィルムの表面処理装置に関する。
液晶パネル、ノートパソコン、デジタルカメラ、携帯電話等には、耐熱性樹脂フィルム上に配線パターンが形成されたフレキシブル配線基板が用いられている。かかるフレキシブル配線基板は、耐熱性樹脂フィルムの片面若しくは両面に金属膜を成膜した金属膜付耐熱性樹脂フィルムにパターニング処理を施すことによって作製されるが、近年は配線パターンがますます繊細化、高密度化する傾向にあり、これに伴って金属膜付耐熱性樹脂フィルムには異物や凹凸等のない高品質なものが求められている。
この種の金属膜付耐熱性樹脂フィルムの製造方法として、従来、金属箔を接着剤により耐熱性樹脂フィルムに貼り付けて製造する方法(3層基板の製造方法)、金属箔に耐熱性樹脂溶液をコーティングした後、乾燥させて製造する方法(キャスティング法)、および耐熱性樹脂フィルムに真空成膜法単独により、又は真空成膜法と湿式めっき法との併用により金属膜を成膜して製造する方法(メタライジング法)等が知られている。また、メタライジング法における真空成膜法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームスパッタリング法等がある。
メタライジング法について、特許文献1には、ポリイミド絶縁層上にクロム層をスパッタリングした後、銅をスパッタリングして導体層を形成する方法が記載されている。また、特許文献2には、銅ニッケル合金をターゲットとするスパッタリングによる第一の金属薄膜と、銅をターゲットとするスパッタリングによる第二の金属薄膜とがこの順でポリイミドフィルム上に積層されたフレキシブル回路基板用材料が開示されている。
上記したポリイミドフィルム(基板)の様な耐熱性樹脂フィルムに連続的に真空成膜を行うには、ロールツーロールで長尺状の耐熱性樹脂フィルムを搬送しながらスパッタリングを行うスパッタリングウェブコータを用いることが一般的である。このスパッタリングウェブコータの内部は乾燥状態にあるため、耐熱性樹脂フィルムを搬送すると、ロール等との摩擦で容易に帯電してしまうことが知られている。耐熱性樹脂フィルムが帯電してしまうと、スパッタリングウェブコータ内に堆積あるいは浮遊している粉塵を容易に引き付けてしまい、この粉塵に起因する出っ張りや膜剥がれ、エッチング不良等の欠陥が多発することがある。
スパッタリングウェブコータには、耐熱性樹脂フィルムに成膜を行うスパッタリングカソードに加えて、その前処理のため、プラズマやイオンビームを用いた表面処理装置を備えたものがあり、これらスパッタリングカソード付近と表面処理装置付近において粉塵が多く堆積あるいは浮遊している。特に、イオンビームはプラズマに比べて指向性が高いため、イオンビームの照射により耐熱性樹脂フィルムや周辺部品がスパッタリングされ、これにより発生する物質が一箇所に堆積しやすい傾向にある。このスパッタリングにより発生した物質が一箇所に堆積している領域の近傍を帯電した耐熱性樹脂フィルムが通過すると、堆積物やそこから浮遊した粉塵を容易に引き付けてしまう。
そこで、従来は、耐熱性樹脂フィルムの搬送経路の近傍に除電装置を取り付けて耐熱性樹脂フィルムの静電気を除去したり、特許文献3に示すように樹脂フィルムに付着した微粒子の除去装置としてフィルム裏面側に振動板を設置したりしていた。しかし、特許文献3のような振動では静電気で付着した物質を良好にふるい落とすことができないことがあった。また、真空中で強力に帯電したフィルムの場合は除電装置で完全に除電するのは難しく、スパッタリングにより発生した物質が堆積している箇所の近傍を樹脂フィルムが通過する時に当該堆積物やそこから浮遊する粉塵を容易に引き付けていた。
特開平2−98994号公報 特許第3447070号公報 特開2000−331335号公報
このように、長尺樹脂フィルムの成膜の前処理としてイオンビームを用いる場合は、照射したイオンビームでスパッタリングされた物質が床等に付着して堆積物となり、これが何らかの要因で剥離して発生した粉塵が近くを通過する帯電した長尺樹脂フィルムに付着することが問題となっていた。
本発明はこのような従来の問題点に着目してなされたものであり、上記した粉塵が長尺樹脂フィルムの静電気により引き付けられて当該長尺樹脂フィルムに付着することを防ぐことが可能な長尺樹脂フィルムの表面処理方法及び表面処理装置、並びに該表面処理装置を備えたロールツーロール成膜装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、本発明者はスパッタリングにより発生する物質の付着防止対策について鋭意研究を続けた結果、イオンビームを用いる長尺樹脂フィルムの前処理装置において、イオンビームの照射によりスパッタリングされた物質が堆積しているエリアの近傍に帯電した部材を設置することにより、堆積物から発生した粉塵が帯電した長尺樹脂フィルムに引き付けられて付着するのを効果的に防止できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の長尺樹脂フィルムの表面処理装置は、減圧容器内においてロールツーロールで搬送される長尺樹脂フィルムの搬送の向きに対してイオンビームを対向する向きで照射するように設けたイオンビーム照射源を備えた長尺樹脂フィルムの表面処理装置であって、前記イオンビーム照射源から発せられたイオンビームの照射によって発生する物質が堆積している箇所に対して長尺樹脂フィルムの搬送経路よりも近い位置であって、かつ前記イオンビームに直接照射されない位置にイオンビームと同じ極性に帯電した集塵部材が設けられていることと、前記イオンビーム照射源から発せられたイオンビームが長尺樹脂フィルムに反射した後に進行する先に、前記イオンビームの照射によって発生する物質を付着させる付着部材が設けられており、前記物質が堆積している箇所が前記付着部材の表面であることを特徴としている。
また、本発明のロールツーロール成膜装置は、減圧容器内においてロールツーロールで搬送される長尺樹脂フィルムの搬送経路に沿って表面処理手段とその下流側の乾式成膜手段とを備えたロールツーロール成膜装置であって、この表面処理手段に上記した表面処理装置を用いることを特徴としている。
また、本発明の長尺樹脂フィルムの表面処理方法は、減圧容器内においてロールツーロールで搬送される長尺樹脂フィルムの表面にその搬送の向きに対向する向きからイオンビームを照射して長尺樹脂フィルムの表面を処理する方法であって、前記イオンビーム照射源から発せられたイオンビームが長尺樹脂フィルムに反射した後に進行する先に設けた付着部材によって、その表面に前記イオンビームの照射によって発生する物質を付着させて堆積物とし、この堆積物から発生する粉塵を、該付着部材の表面に対して長尺樹脂フィルムの搬送経路よりも近い位置であって、かつ前記イオンビームに直接照射されない位置に設けたイオンビームと同じ極性に帯電した集塵部材に引き寄せて付着させることを特徴としている。
また、本発明の長尺樹脂フィルムの成膜方法は、減圧容器内で長尺樹脂フィルムをロールツーロールで搬送しつつ、前記長尺樹脂フィルムの表面にイオンビームを照射して表面処理したのち乾式めっき法で成膜を行う長尺樹脂フィルムの成膜方法であって、この表面処理に上記した表面処理方法を適用することを特徴としている。
本発明によれば、イオンビームの照射によるスパッタリングで叩き出された物質が粉塵となって、帯電している長尺樹脂フィルムに引き付けられて付着することを防ぐことができ、よって粉塵に起因する膜剥がれやエッチング不良等の不具合のない高品質の金属膜付耐熱性樹脂フィルムを作製することができる。
本発明に係る表面処理装置の一具体例を備えたロールツーロール成膜装置の模式的な正面図である。 本発明に係る表面処理装置の他の具体例を備えたロールツーロール成膜装置の模式的な正面図である。 比較例の表面処理装置を備えたロールツーロール成膜装置の模式的な正面図である。 ロールツーロール成膜装置に、本発明に係る表面処理装置を設けて成膜した場合と設けないで成膜した場合とでそれぞれ発生した金属膜付耐熱性樹脂フィルムの欠陥部の個数を比較したグラフである。
金属膜付耐熱性樹脂フィルムの製造では、減圧容器内でロールツーロールで搬送される長尺樹脂フィルムをキャンロールの外周面に接触させながら、当該キャンロール外周面に対向させて配置した成膜手段により、長尺樹脂フィルムにおいてキャンロールと接触している面とは反対側の面に薄膜を成膜することが行われる。さらに、成膜の前処理としてイオンビームを長尺樹脂フィルムに照射するイオンビーム処理が行われる。
かかるイオンビームはパワー密度が高いため、照射したエリアのほとんどの物質をスパッタリングしてしまうことがある。さらに、イオンビーム処理はプラズマ処理に比べて指向性が高いため、長尺樹脂フィルムや周辺部品がスパッタリングされたときに発生する物質が一箇所に堆積しやすい傾向にある。すなわち、イオンビーム処理によるスパッタリングで叩き出された原子や分子(以降、これらをスパッタ粒子とも称する)は、プラズマ処理のように広い範囲に拡散してしまうわけではなく、イオンビームが照射面で反射した後に進行する方向にほとんどが飛来する。
そして、このイオンビームの進行先にある床面や壁面等にスパッタリングされた物質が堆積して堆積物を形成し、これが何らかの要因で剥がれて粉塵となる。この堆積物の近傍を帯電した長尺樹脂フィルムが通過すると、その静電気により粉塵は容易に引き付けられて長尺樹脂フィルムに異物として付着するという問題が生ずることがあった。この問題を防ぐためには、上記反射後のイオンビームの進行先にイオンビームのスパッタリングにより生成した原子や分子を付着させる付着部材を配置しておけばよい。
この付着部材は、付着した原子や分子が容易に剥離して粉塵を発生させないように、サンドブラストや溶射等の表面処理によって磨りガラスのように表面部に凸凹を設けてもよい。短時間の成膜であれば、このような工夫で粉塵の発生を抑制することが出来る。しかし、スパッタリングウェブコータによる成膜のように数時間に及ぶ長時間の連続成膜を行う場合は、上記した表面処理で粉塵の発生を抑えるのは難しい。
長尺樹脂フィルムの静電気による粉塵の引き付けを防ぐため、前述したように長尺樹脂フィルムの搬送経路の近傍に除電装置を設け、これにより長尺樹脂フィルムを除電することが一般的に行われているが、真空中で帯電したフィルムを簡単に除電することは難しい。特に、スパッタリングウェブコータでは、生産効率を上げるためにフィルム搬送速度を速くすることが行われているため、このように速く移動するフィルムに対して除電装置が有効に働く時間は非常に短く、十分な除電効果は期待できない。
そこで、本発明においては、粉塵の発生源である上記スパッタ粒子が堆積している領域の近傍に、好ましくはコロナ帯電で帯電させた集塵部材を配置して粉塵の集塵を行っている。集塵部材を設置する位置は、長尺樹脂フィルムの搬送経路よりも粉塵の発生源に近い位置であって、かつイオンビームに直接照射されない位置にする。集塵部材に付着した粉塵は、スパッタリングウェブコータの大気開放が行われる例えば定期点検時に粘着テープや粘着ロール等で回収すればよい。
以下、本発明の表面処理装置の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。先ず、図1を参照しながら本発明に係る長尺樹脂フィルムの表面処理装置の一具体例を備えたロールツーロール成膜装置について説明する。この図1に示すロールツーロール成膜装置は、スパッタリングウェブコータとも称され、ロールツーロールで連続的に搬送される長尺状耐熱樹脂フィルムの表面に効率よく金属膜を成膜して金属膜付耐熱性樹脂フィルムを作製することができる。
具体的に説明すると、このスパッタリングウェブコータは、減圧状態を保持できる減圧容器である真空チャンバー内に、長尺樹脂フィルムFに前処理としての表面処理を施す前処理室1と、成膜処理を施す成膜室2とを有している。これら前処理室1及び成膜室2は、各々別系統のドライポンプ、メカニカルブースターポンプ、及びターボ分子ポンプを有しており、各々独立して排気できるようになっている。前処理室1と成膜室2とは仕切板3で仕切られており、この仕切板3に設けられたスリット4を通過して長尺樹脂フィルムFは前処理室1から成膜室2に送られる。スリット4には、前処理室1と成膜室2との間の気密性を高めるため、1対の近接したロールからなるスリットロールが設けられていてもよい。
前処理室1及び成膜室2内には、長尺樹脂フィルムFの搬送経路を画定すべく、長尺樹脂フィルムFを案内するフリーロール6、7、8、及び12、温調された冷媒が内部を循環するモータ駆動のキャンロール10、キャンロール10の直近の上流側及び下流側に設けられたフィードロール9、11が配置されている。フィードロール9、11はモータで駆動されており、キャンロール10の周速度との調整によってキャンロール10外周面に長尺樹脂フィルムFを密着させるようになっている。
これらキャンロール10と、その回転に連動して回転するモータ駆動のフィードロール9、11、さらにはパウダークラッチ等により長尺樹脂フィルムFの張力バランスを保つように構成されている巻き出しロール5と巻取ロール13により、長尺樹脂フィルムFは巻き出しロール5から巻き出されて、前処理室1及び成膜室2内の搬送経路に沿って搬送された後、巻き取りロール13に巻き取られるようになっている。
キャンロール10の外周面に対向する位置には、成膜材料からなるターゲットを装備したマグネトロンスパッタリングカソード14、15、16、17が、キャンロール10外周面上の搬送経路に沿ってこの順に設けられている。なお、金属膜のスパッタリング成膜には、板状のターゲットを使用することが好ましいが、板状のターゲットを用いた場合、ターゲット上にノジュール(異物の成長)が発生することがある。このため、ノジュールの発生がなく、ターゲットの使用効率も高い円筒形のロータリーターゲットを使用してもよい。
前処理室1には、成膜室2で成膜する金属膜と長尺樹脂フィルムFとの密着力を向上させるべく、成膜面を下にして水平に搬送される長尺樹脂フィルムFの斜め下方から長尺樹脂フィルムFの搬送の向きに対向するようにイオンビーム照射源18が設けられている。イオンビームBは強い指向性を有するので、広い範囲に拡散せずに長尺樹脂フィルムFに照射することができるので、上記のごとくイオンビーム照射源18を設置することにより、長尺樹脂フィルムFの成膜側の表面に対してやや傾斜した向きであって且つ長尺樹脂フィルムFが搬送される向きに対向する向きにイオンビームBを照射させることができる。
このように長尺樹脂フィルムFに対してイオンビームBを略対向する向きで照射する理由は、イオンビームBで照射された長尺樹脂フィルムFの表層部の分子や付着物は、イオンビームBが長尺樹脂フィルムFに反射した後に進行する方向に向かってスパッタ粒子として飛散するので、イオンビーム照射源18がこのスパッタ粒子に汚染されないようにするためである。また、イオンビームBによるスパッタリングで叩き出された長尺樹脂フィルムFや周辺部品の構成原子や分子が成膜室2に向かわないようにするためである。
イオンビームBによるスパッタリングで叩き出された長尺樹脂フィルムFおよび周辺部品の構成原子や分子のほとんどは、前述したようにイオンビームBが照射面で反射した後に進行する方向に飛来するので、この進行先に当該叩き出された原子や分子からなるスパッタ粒子を付着させるべく、板状の付着部材19を水平に配置している。
この付着部材19は、付着したスパッタ粒子が容易に剥離して粉塵とならないように、サンドブラスト処理によって磨りガラスのように表面に凸凹を形成してもよい。ただし、この付着部材19に可塑剤などで粘着性を持たせた粘着シートを用いるのは好ましくない。付着部材19は当然のことながら真空チャンバー内に設置されるので、可塑剤などの有機溶剤は減圧雰囲気下では揮発して粘着性を維持できないばかりか、揮発した有機溶媒により減圧容器内を汚染するおそれがあるからである。
上記付着部材19の上方で、かつ、イオンビーム照射源18からのイオンビームBが直接照射されない位置には、板状の集塵部材22が長尺樹脂フィルムFの下面に対向するように設けられている。この集塵部材22は、集塵部材22の斜め下方に設けたコロナ帯電バー21により帯電が行われる。集塵部材22がないと、静電気を帯びた長尺樹脂フィルムFが付着部材19の近傍のエリア20を通過する時に、付着部材19から剥離したスパッタ粒子の粉塵が長尺樹脂フィルムFに引き付けられる。これに対して、上記したように集塵部材22を設けることにより、帯電した長尺樹脂フィルムFの代わりに、集塵部材22に粉塵を付着させることができる。
集塵部材22は、前述したように長尺樹脂フィルムFの搬送経路よりも粉塵の発生源である付着部材19に近い位置に設けるべく、図1に示すように付着部材19と長尺樹脂フィルムFの搬送経路との間に付着部材19に対向して配しているが、この位置に限定されるものではなく、例えば、1または複数の集塵部材を付着部材19を囲むように配してもよいし、付着部材19の堆積側の面を臨むように1または複数の集塵部材を付着部材19の端部から離間して配してもよい。なお、集塵部材22はコロナ帯電しやすいように、真空チャンバーから絶縁するのが望ましい。また、粉塵が付着した集塵部材は、粘着ロール等でクリーニングすれば、繰り返し使用することができる。あるいは、集塵部材の表面に帯電しやすいシリコーンゴムのような非溶剤型の粘着シートを直接貼り付けて、この粘着シートを交換する方法で付着物を除去してもよい。
コロナ帯電により帯電させる集塵部材は、金属ならばステンレス、アルミ、チタン、銅、及びニッケルの中から選択される金属を使用でき、樹脂ならばテフロン、アクリル、ポリイミド、ポリアミド、ポリプロピレン、ナイロン、ポロエステル、ポリエチレン、及びポリウレタンの中から選択される樹脂を使用できる。樹脂を採用する場合は、設置場所の温度によって使用できる材料が制限される事もある。また、粉塵の種類に応じて、コロナ帯電の極性を変更することがあるので、極性に応じて集塵部材の材料を選択する必要もありうる。また、集塵部材を金属板で形成する場合は、集塵部材は真空チャンバーから電気的に絶縁されていることが望ましい。集塵部材と真空チャンバーは電位が異なるからである。
ここでイオンビーム照射による長尺樹脂フィルムの表面処理について、詳しく説明する。イオンビーム照射では、イオンビーム照射源よりAr、O、N等の原料ガスがイオン化したイオンガスを照射する。このイオンガスは1000〜3000eV程度のエネルギーをもっている。使用する原料ガスによりイオンビームの極性は異なり、例えばAr、O、Nはプラスイオンとなる。
イオンビームの照射を受けた長尺樹脂フィルムは、イオンビームの極性(例えばArイオンではプラス)に帯電する。このようにして帯電した長尺樹脂フィルムに引き付けられる粉塵は、イオンビームの極性とは逆(上記のArイオンの例ではマイナス)の電荷を有しているので、集塵部材22はイオンビームと同じの極性(上記のArイオンの例ではプラス)に帯電させる必要がある。
イオンビームの照射を受けた長尺樹脂フィルムは、極表面の長尺樹脂フィルムの構成分子や付着物の除去により洗浄されるが、前述したようにイオンビームの極性に帯電する。ロールで搬送される長尺樹脂フィルムは、さらにロールとの接触や擦れなどでも帯電する。特にロールツーロールの搬送では長尺樹脂フィルムの張力など各種搬送条件が制御されるため、長尺樹脂フィルムの搬送速度とロールの周速度とが異なることがある。このように、搬送速度とロールの周速度とが異なれば、長尺樹脂フィルムは各種ロールの外周面に擦られるので帯電する。加えて、減圧雰囲気下では長尺樹脂フィルムは帯電しやすくなり、長尺樹脂フィルムが乾燥しているとより一層帯電しやすくなる。
これらによる帯電を中和させる方法として、熱電子を浴びせる装置であるニュートラライザーが知られているが、あまり効果は期待できない。これは、ニュートライザーでは帯電を一時的に中和することしかできないからである。そのため、長尺樹脂フィルムは、帯電したままスパッタリングウェブコータ内を搬送させられることになる。この帯電した状態の長尺樹脂フィルムに粉塵が付着しないようにするため、前述した付着部材19と集塵部材22とを配するのである。なお、コロナ放電は大気中では数10kVであるが、減圧雰囲気下では数kVでも効果はある。
前述したように、プラスに帯電した長尺樹脂フィルムFに引き付けられる粉塵(スパッタ粒子)はマイナスに帯電している。そこで、集塵部材22をコロナ放電によりプラスに強く帯電しておけば粉塵は長尺樹脂フィルムFに引き寄せられない。要するに、長尺樹脂フィルムFに引き付けられるマイナス電荷の粉塵を長尺樹脂フィルムFと集塵部材22とで引き寄せて、集塵部材22で取り集めるのである。そもそも粉塵は付着部材19付近から発生するので、長尺樹脂フィルムFよりも付着部材19に近い位置に設けられる集塵部材22により多くの粉塵が引き寄せられる。
イオンビーム照射源18は、アノードとカソードとの電極間で電子を放出し、この電子をイオンビーム照射源内の磁場により運動を制御しながら原料ガスのAr等の希ガス分子に衝突させる。これにより、Ar等の希ガスをイオンガスに変化させて、希ガスイオンビームとして照射するものである。このように原料ガスのArは、電子と衝突してAr原子の電子が弾き飛ばされるのでプラスに帯電したArイオンガスとなる。
図2には本発明の表面処理装置の他の具体例を備えたロールツーロール成膜装置(スパッタリングウェブコータ)が示されている。この図2の装置も、前述した図1に示すロールツーロール成膜装置とほぼ同等な構造を有しているが、コロナ帯電バー121及び集塵部材122の構成が図1に示すロールツーロール成膜装置と異なっている。すなわち、2枚の板状の集塵部材122が、それぞれ付着部材19の堆積側の面を臨むようにイオンビーム照射源18側端部とその反対側端部から離間して設けられている。これら集塵部材122は、装置正面から見てハの字状に設けられており、この2枚の集塵部材122の間をイオンビームBが通過することで集塵部材122には直接照射しないようになっている。2つの集塵部材122は、それぞれ2つのコロナ帯電バー121により帯電が行われる。
上述した表面処理装置を備えたロールツーロール成膜装置(スパッタリングウェブコータ)を用いることにより、異物の付着や凹凸の等の不具合のない金属膜付耐熱性樹脂フィルムをメタライジング法で得ることができる。例えば耐熱性樹脂フィルムの表面にNi系合金等からなるシード層とCuからなるCu膜とが積層された金属膜付耐熱性樹脂フィルムを作製することができる。この金属膜付耐熱性樹脂フィルムは、その後、サブトラクティブ法によりフレキシブル配線基板に加工される。サブトラクティブ法とは、レジストで覆われていない金属膜(例えば、上記Cu膜)をエッチングにより除去してフレキシブル配線基板を製造する方法である。
上記シード層は、金属膜付耐熱性樹脂フィルムの電気絶縁性や耐マイグレーション性等の所望の特性によりその組成が選択され、Ni−Cr合金、インコネル、コンスタンタン、モネル等の各種公知の合金を用いることができる。金属膜付耐熱性樹脂フィルムの金属膜(Cu膜)を更に厚くしたい場合は、湿式めっき法を用いて金属膜を形成してもよい。この場合は、電気めっき処理のみで金属膜を形成する場合と、一次めっきとして無電解めっき処理を行い、二次めっきとして電解めっき処理を行うような、湿式めっき法の組み合わせで金属膜を形成する場合がある。これら湿式めっき処理には、一般的な湿式めっき法の諸条件を採用することができる。
上記金属膜付耐熱性樹脂フィルムに用いる耐熱性樹脂フィルムとしては、例えば、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム、または液晶ポリマー系フィルム等から選ぶことができる。これら樹脂フィルムは、金属膜付フレキシブル基板としての柔軟性、実用上必要な強度、配線材料として好適な電気絶縁性を有する点から好ましい。
以上、本発明の表面処理装置を、長尺樹脂フィルムにNi-Cr合金やCu等の金属膜を積層して金属膜付耐熱性樹脂フィルムを作製する場合を例に挙げて説明したが、本発明は上記した場合に限定されるものではなく、長尺樹脂フィルムの表面に酸化物膜、窒化物膜、炭化物膜等を成膜する場合にも本発明の表面処理法を適用することができる。
[実施例1]
図1に示すようなロールツーロール成膜装置(スパッタリングウェブコータ)を用いて、耐熱性の長尺樹脂フィルムFとしての幅500mm、長さ520m、厚さ38μmの東レデュポン株式会社製の耐熱性ポリイミドフィルム「カプトン(登録商標)」を連続的に搬送しながら、長尺樹脂フィルムFの表面に前処理を施し且つ金属膜を成膜した。
具体的には、キャンロール10には、直径900mm、幅750mmのステンレス製で外周面に硬質クロムメッキが施されたものを使用した。前処理室1には、水平方向に搬送される長尺樹脂フィルムFの成膜側の表面に対して45度斜め下からイオンビームBが照射されるように、かつ長尺樹脂フィルムFが搬送される向きにイオンビームBの進行する向きが対向するようにイオンビーム照射源18を取り付けた。
このイオンビームBによるスパッタリングで叩き出される原子や分子を付着させる付着部材19を、イオンビームBが長尺樹脂フィルムFに反射した後に進行する進行先に水平に配置した。付着部材19にはステンレス板を用い、その表面をサンドブラストで処理して磨りガラス状に荒らした。この付着部材19に堆積した粒子を静電気の作用で引き付けるため、テフロン(登録商標)製の板状の集塵部材22を、付着部材19とその近傍を通る長尺樹脂フィルムFの搬送経路との間に設けた。
集塵部材22は長尺樹脂フィルムFに対向するように、付着部材19のほぼ真上に水平に配置したが、イオンビーム照射源18からのイオンビームBに直接照射されないように、イオンビーム照射源18から離間する方向に少しずらして配置した。また、集塵部材22と前処理室1の真空チャンバーとは電気的に絶縁させた。
そして、前処理室1の巻き出しロール5に耐熱性の長尺樹脂フィルムF(上記耐熱性ポリイミドフィルム)をセットし、その先端部をキャンロール10及び各種ロールを経由させて巻き取りロール13に取り付けた。この状態で、前処理室1と成膜室2とを各々複数台のドライポンプにより5Paまで排気した後、複数台のターボ分子ポンプとクライオコイルを用いて3×10−3Paまで排気した。
前処理室1のイオンビーム照射源18には、酸素ガスを50sccm導入すると共に、電圧制御を行ってイオンビーム電圧3kVを印加した。コロナ帯電バー21には50kVを印加して、集塵部材22をプラスに帯電させた。長尺樹脂フィルムFの表面に金属膜としてNi−Cr膜からなるシード層と、その上のCu膜とを成膜するため、マグネトロンスパッタリングカソード14にはNi−Crターゲットを用い、マグネトロンスパッタリングカソード15、16、17にはCuターゲットを用いた。更に、アルゴンガスを300sccm導入し、各カソードへの印加電力は10kWの電力制御で成膜を行った。
上記巻き出しロール5と巻き取りロール13の張力は100Nとした。更に、上流側モータ駆動フィードロール9の周速度はキャンロール10の周速度の99%とし、下流側モータ駆動フィードロール11の周速度はキャンロール10の周速度の101%とした。この設定により、長尺樹脂フィルムFは常時に引っ張られるようになり、キャンロール10の外周面に強く密着させることができる。このように長尺樹脂フィルムFをキャンロール10の外周面に強く密着させることで、水冷により20℃に温度制御されているキャンロール10と長尺樹脂フィルムFとの間の熱伝導が良好になり、高い冷却効果が期待できる。
長さ500mの長尺樹脂フィルムFが巻き出しロール5から巻き出された時点で、イオンビームB、コロナ帯電バー21、及びマグネトロンスパッタカソード14〜17への電力供給を停止し、それぞれのガス導入も停止した。最後に、長尺樹脂フィルムFの搬送を停止し、かつ、各ポンプを停止してから前処理室1と成膜室2をベント(大気開放)し、巻き出しロール5から長尺樹脂フィルムFの終端部を外し、全ての長尺樹脂フィルムFを巻き取りロール13に巻き取ってから取り外した。
[実施例2]
テフロン製の集塵部材22に代えてニッケル製の集塵部材22を用いた以外は実施例1と同様にして金属膜付耐熱性樹脂フィルムを作製した。
[実施例3]
図2に示すように、テフロン製の2枚の板状の集塵部材122を、付着部材19の堆積側の面を臨むようにそれぞれイオンビーム照射源18側端部とその反対側の端部から離間して設け、50kVを印加した2つのコロナ帯電バー121でそれぞれ帯電させた以外は実施例1と同様にして金属膜付耐熱性樹脂フィルムを作製した。なお、2枚の集塵部材122は装置正面から見てハの字状となるように設け、それらの間にイオンビームBを通過させることで集塵部材122には直接イオンビームBが照射しないようにした。
[実施例4]
テフロン製の集塵部材122に代えてニッケル製の集塵部材122を用いた以外は実施例3と同様にして金属膜付耐熱性樹脂フィルムを作製した。
[比較例1]
図3に示すように、実施例1の集塵部材22及びコロナ帯電バー21に代えて、長尺樹脂フィルムFの搬送経路のうち、付着部材19の直上に位置する粉塵が引き付けられ易いエリア20に除電装置23を配置した以外は上記実施例1と同様にして金属膜付耐熱性樹脂フィルムを作製した。
[比較例2]
集塵部材22及びコロナ帯電バー21を配置しなかった以外は上記実施例1と同様にして金属膜付耐熱性樹脂フィルムを作製した。
[評価]
上記実施例1、2、3、4と比較例1、2で成膜した各々長さ500mの金属膜付耐熱性樹脂フィルムを0、100、200、300、400、500m付近で切断し、そのフィルム幅方向中央部の幅300mm部分において、粉塵に起因していると思われる異物、膜剥がれ、または凹凸のサイズ20μm以上の欠陥を欠陥部として顕微鏡によりカウントした。
上記要領でカウントした結果を図4に示す。なお、フィルム長0m位置で前処理室と成膜室の真空排気を行い、500m位置で前処理室と成膜室のベントを行った。図4の実施例と比較例の欠陥部の個数を示すグラフから明らかな様に、実施例1〜4では粉塵に起因していると思われる欠陥部の個数が比較例1〜2に比べて著しく低く、本発明の優位性が示されている。
F 耐熱性の長尺樹脂フィルム
B イオンビーム
1 前処理室
2 成膜室
3 仕切板
4 スリット
5 巻き出しロール
6、7、8、12 フリーロール
9 上流側モータ駆動フィードロール
10 キャンロール
11 下流側モータ駆動フィードロール
13 巻き取りロール
14、15、16、17 マグネトロンスパッタリングカソード
18 イオンビーム照射源
19 付着部材
20 粉塵が引き付けられるエリア
21、121 コロナ帯電バー
22、122 集塵部材
23 除電装置

Claims (14)

  1. 減圧容器内においてロールツーロールで搬送される長尺樹脂フィルムの搬送の向きに対してイオンビームを対向する向きで照射するように設けたイオンビーム照射源を備えた長尺樹脂フィルムの表面処理装置であって、
    前記イオンビーム照射源から発せられたイオンビームの照射によって発生する物質が堆積している箇所に対して長尺樹脂フィルムの搬送経路よりも近い位置であって、かつ前記イオンビームに直接照射されない位置にイオンビームと同じ極性に帯電した集塵部材が設けられていることと、
    前記イオンビーム照射源から発せられたイオンビームが長尺樹脂フィルムに反射した後に進行する先に、前記イオンビームの照射によって発生する物質を付着させる付着部材が設けられており、前記物質が堆積している箇所が前記付着部材の表面であることを特徴とする長尺樹脂フィルムの表面処理装置。
  2. 前記集塵部材を帯電させるコロナ放電手段を更に備えていることを特徴とする、請求項1に記載の長尺樹脂フィルムの表面処理装置。
  3. 前記集塵部材の表面に粘着物質の層が形成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の長尺樹脂フィルムの表面処理装置。
  4. 前記集塵部材がステンレス、アルミ、チタン、銅、及びニッケルの中から選択される金属からなる板であることを特徴とする、請求項1からのいずれかに記載の長尺樹脂フィルムの表面処理装置。
  5. 前記集塵部材が4フッ化エチレン、アクリル、ポリイミド、ポリアミド、ポリプロピレン、ナイロン、ポロエステル、ポリエチレン、及びポリウレタンの中から選択される樹脂からなる板であることを特徴とする、請求項1からのいずれかに記載の長尺樹脂フィルムの表面処理装置。
  6. 前記金属からなる板は、前記減圧容器から電気的に絶縁されていることを特徴とする、請求項に記載の長尺樹脂フィルムの表面処理装置。
  7. 減圧容器内においてロールツーロールで搬送される長尺樹脂フィルムの搬送経路に沿って表面処理手段とその下流側の乾式成膜手段とを備えたロールツーロール成膜装置であって、
    前記表面処理手段が、請求項1からのいずれかに記載の長尺樹脂フィルムの表面処理装置であることを特徴とするロールツーロール成膜装置。
  8. 減圧容器内においてロールツーロールで搬送される長尺樹脂フィルムの表面にその搬送の向きに対向する向きからイオンビームを照射して長尺樹脂フィルムの表面を処理する方法であって、
    前記イオンビーム照射源から発せられたイオンビームが長尺樹脂フィルムに反射した後に進行する先に設けた付着部材によって、その表面に前記イオンビームの照射によって発生する物質を付着させて堆積物とし、この堆積物から発生する粉塵を、該付着部材の表面に対して長尺樹脂フィルムの搬送経路よりも近い位置であって、かつ前記イオンビームに直接照射されない位置に設けたイオンビームと同じ極性に帯電した集塵部材に引き寄せて付着させることを特徴とする長尺樹脂フィルムの表面処理方法。
  9. 前記集塵部材はコロナ放電手段により帯電されることを特徴とする、請求項に記載の長尺樹脂フィルムの表面処理方法。
  10. 前記集塵部材の表面に粘着物質の層が形成されていることを特徴とする、請求項またはに記載の長尺樹脂フィルムの表面処理方法。
  11. 前記集塵部材がステンレス、アルミ、チタン、銅、及びニッケルの中から選択される金属からなる板であることを特徴とする、請求項から10のいずれかに記載の長尺樹脂フィルムの表面処理方法。
  12. 前記集塵部材が4フッ化エチレン、アクリル、ポリイミド、ポリアミド、ポリプロピレン、ナイロン、ポロエステル、ポリエチレン、及びポリウレタンの中から選択される樹脂からなる板であることを特徴とする、請求項から10のいずれかに記載の長尺樹脂フィルムの表面処理方法。
  13. 前記金属からなる板は、減圧容器から電気的に絶縁されていることを特徴とする、請求項11に記載の長尺樹脂フィルムの表面処理方法。
  14. 減圧容器内で長尺樹脂フィルムをロールツーロールで搬送しつつ、前記長尺樹脂フィルムの表面にイオンビームを照射して表面処理したのち乾式めっき法で成膜を行う長尺樹脂フィルムの成膜方法であって、
    前記表面処理が、請求項から13のいずれかに記載の長尺樹脂フィルムの表面処理方法であることを特徴とする長尺樹脂フィルムの成膜方法。
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