JPH1129610A - 新規な遷移金属化合物、α−オレフィン重合用触媒成分およびα−オレフィン重合用触媒 - Google Patents
新規な遷移金属化合物、α−オレフィン重合用触媒成分およびα−オレフィン重合用触媒Info
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- JPH1129610A JPH1129610A JP19789497A JP19789497A JPH1129610A JP H1129610 A JPH1129610 A JP H1129610A JP 19789497 A JP19789497 A JP 19789497A JP 19789497 A JP19789497 A JP 19789497A JP H1129610 A JPH1129610 A JP H1129610A
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Abstract
な4族遷移金属化合物を提供する。 【解決手段】下記一般式(I)で表される新規な遷移金
属化合物。 【化1】 (一般式(I)中、Mは好ましくはジルコニウム、R1
は好ましくはフェニル基、R2は好ましくは水素原子、
X1は好ましくはハロゲン原子、X2は好ましくはシクロ
ペンタジエニル基を表す。pは1以上の整数、q及びr
は0以上の整数であり、p、q、rの和は4である。)
Description
合物、α−オレフィン重合用触媒成分およびα−オレフ
ィン重合用触媒に関するものである。
ペンタジエニル又はその類縁体を支持配位子とするメタ
ロセン化合物が知られている。また、その用途として
は、αーオレフィン重合用の均一系触媒が最も広く知ら
れている。この触媒は、一般的に言えば、重合活性が非
常に高く、分子量分布が狭い重合体が得られると言う特
徴がある。
な4族遷移金属化合物を提供することにあり、本発明の
他の目的は、エチレンを含む各種のαーオレフィンを高
収率で重合することが出来る新規な重合触媒成分および
重合触媒を提供することにある。
の要旨は、下記一般式(I)で表される新規な遷移金属
化合物に存する。
1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原
子または置換されていてもよい炭素数1〜20の炭化水
素基を表し、そして、隣接するR1とR2は、互いに結合
して環を形成してもよい。X 1は、水素原子、ハロゲン
原子、アミド基、置換されていてもよい炭素数1〜16
の炭化水素基、または、炭素数1〜16の炭化水素オキ
シ基を表す。X2は、シクロペンタジエニル基、置換さ
れていてもよい炭素数5〜24のシクロペンタジエニル
誘導体を表す。pは1以上の整数、q及びrは0以上の
整数であり、p、q、rの和は4である。
移金属化合物から成ることを特徴とするα−オレフィン
重合用触媒成分に存する。
載の遷移金属化合物から成る触媒成分(A)と、有機ア
ルミニウム化合物(b1)、請求項1記載の遷移金属化
合物と反応してそれをカチオンに変換することが可能な
イオン性化合物(b2)及びルイス酸(b3)の群から選
択される1種または2種以上の成分から成る助触媒成分
(B)とを含むことを特徴とするα−オレフィン重合用
触媒に存する。
本発明の遷移金属化合物は、請求の範囲1に記載の一般
式(I)で表される。
I)の様に極限構造で表すことも可能であり、また、一
般式(II)中の置換基R1及びR2の立体的または電子的
状況によっては左右の極限構造の一方を採ることもあ
る。なお、N−Mはσ結合、N---Mは配位結合を表
す。
を表し、その種類は、特に制限されないが、好ましく
は、チタン、ジルコニウム又はハフニウムであり、更に
好ましくはジルコニウムである。
れ独立して、水素原子、ハロゲン原子または置換されて
いてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を表す。上記の
ハロゲン原子としては、クロロ、ブロモ、ヨード、フル
オロの各原子が挙げられる。上記の炭化水素基として
は、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル等のアルキル基、
フェニル、トリル、ジメチルフェニル、イソプロピルフ
ェニル、ジイソプロピルフェニル、t−ブチルフェニ
ル、ジ−t−ブチルフェニル、クロロフェニル、ジクロ
ロフェニル、フルオロフェニル、ジフルオロフェニル、
トリフルオロメチルフェニル、ビス(トリフルオロ)フ
ェニル等のアリール基、ベンジル等のアラルキル基、フ
ッ素、塩素、臭素またはヨウ素置換の炭化水素基、トリ
メチルシリル等が挙げられる。また、上記の炭化水素基
の好ましい炭素は3〜16である。
ル、フェニル、フルオロフェニル、トリフルオロフェニ
ル、トリル、ジメチルフェニル、ジイソプロピルフェニ
ル又はt−ブチルフェニルから成る炭化水素基が好まし
く、特にフェニル基が好ましい。R2としては、水素原
子の他、メチル、エチル、イソプロピル、フェニル、ク
ロロフェニル又はトリルから成る炭化水素基が好まし
く、特に水素原子が好ましい。各R1とR2は、相互に異
なっていてもよく、また、隣接するR1とR2は、互いに
結合して環を形成してもよい。
ゲン原子、アミド基、置換されていてもよい炭素数1〜
16の炭化水素基、または、炭素数1〜16の炭化水素
オキシ基を表す。X1の具体例として、クロロ、ブロ
モ、ヨード、フルオロ、ジメチルアミド、ジエチルアミ
ド、メチルフェニルアミド、メチル、フェニル、メトキ
シ、エトキシ、フェノキシ等の原子または基が挙げられ
る。好ましいX1は、クロロ等のハロゲン原子である。
エニル基、置換されていてもよい炭素数5〜24のシク
ロペンタジエニル誘導体を表す。斯かる誘導体の具体例
としては、メチルシクロペンタジエニル、エチルシクロ
ペンタジエニル、n−ブチルシクロペンタジエニル、ジ
メチルシクロペンタジエニル、トリメチルシクロペンタ
ジエニル、ペンタメチルシクロペンタジエニル等のアル
キル置換シクロペンタジエニル、インデニル、メチルイ
ンデニル、ジメチルインデニル、トリメチルインデニ
ル、フェニルインデニル、メチルフェニルインデニル、
ベンゾインデニル、メチルベンゾインデニル等の置換イ
ンデニル、フルオレニル、アズレニル、メチルアズレニ
ル、フェニルアズレニル等が挙げられる。これらの中で
は、シクロペンタジエニル、アルキル置換シクロペンタ
ジエニル及びインデニルが好ましく、特にシクロペンタ
ジエニルが好ましい。
びrは0以上の整数であり、p、q、rの和は4であ
る。pは1又は2、qは2、rは0又は1がそれぞれ好
ましい。
りである。
ン)ジアニリナート}ジルコニウムジクロライド (2) ビス{N,N’−(1,3−ジメチル−1,3−
プロパンジイリデン)ジアニリナート}ジルコニウムジ
クロライド (3) ビス{N,N’−(1,3−プロパンジイリデ
ン)ジトルイジナート}ジルコニウムジクロライド (4) ビス{N,N’−(1,3−ジメチル−1,3−
プロパンジイリデン)ジトルイジナート}ジルコニウム
ジクロライド (5){N,N’−(1,3−プロパンジイリデン)ジア
ニリナート}シクロペンタジエニルジルコニウムジクロ
ライド
ンジイリデン)ジアニリナート}シクロペンタジエニル
ジルコニウムジクロライド (7){N,N’−(1,3−プロパンジイリデン)ジト
ルイジナート}シクロペンタジエニルジルコニウムジク
ロライド (8){N,N’−(1,3−ジメチル−1,3−プロパ
ンジイリデン)ジトルイジナート}シクロペンタジエニ
ルジルコニウムジクロライド (9){N,N’−(1,3−プロパンジイリデン)ジア
ニリナート}メチルシクロペンタジエニルジルコニウム
ジクロライド (10){N,N’−(1,3−ジメチル−1,3−プロパ
ンジイリデン)ジアニリナート}メチルシクロペンタジ
エニルジルコニウムジクロライド
ルイジナート}メチルシクロペンタジエニルジルコニウ
ムジクロライド (12){N,N’−(1,3−ジメチル−1,3−プロパ
ンジイリデン)ジトルイジナート}メチルシクロペンタ
ジエニルジルコニウムジクロライド (13){N,N’−(1,3−プロパンジイリデン)ジア
ニリナート}インデニルジルコニウムジクロライド (14){N,N’−(1,3−ジメチル−1,3−プロパ
ンジイリデン)ジアニリナート}インデニルジルコニウ
ムジクロライド (15){N,N’−(1,3−プロパンジイリデン)ジト
ルイジナート}インデニルジルコニウムジクロライド
ンジイリデン)ジトルイジナート}インデニルジルコニ
ウムジクロライド (17){N,N’−(1,3−プロパンジイリデン)ジア
ニリナート}フルオレニルジルコニウムジクロライド (18){N,N’−(1,3−ジメチル−1,3−プロパ
ンジイリデン)ジアニリナート}フルオレニルジルコニ
ウムジクロライド (19){N,N’−(1,3−プロパンジイリデン)ジト
ルイジナート}フルオレニルジルコニウムジクロライド (20){N,N’−(1,3−ジメチル−1,3−プロパ
ンジイリデン)ジトルイジナート}フルオレニルジルコ
ニウムジクロライド
ン)ジ(t−ブチルアミナート)}ジルコニウムジクロ
ライド (22) ビス{N,N’−(1,3−ジメチル−1,3−
プロパンジイリデン)ジ(t−ブチルアミナート)}ジ
ルコニウムジクロライド (23) ビス{N,N’−(1,3−プロパンジイリデ
ン)ジ(イソプロピルアミナート)}ジルコニウムジク
ロライド (24) ビス{N,N’−(1,3−ジメチル−1,3−
プロパンジイリデン)ジ(イソプロピルアミナート)}
ジルコニウムジクロライド (25){N,N’−(1,3−プロパンジイリデン)ジ
(t−ブチルアミナート)}シクロペンタジエニルジル
コニウムジクロライド
ンジイリデン)ジ(t−ブチルアミナート)}シクロペ
ンタジエニルジルコニウムジクロライド (27){N,N’−(1,3−プロパンジイリデン)ジ
(イソプロピルアミナート)}シクロペンタジエニルジ
ルコニウムジクロライド (28){N,N’−(1,3−ジメチル−1,3−プロパ
ンジイリデン)ジ(イソプロピルアミナート)}シクロ
ペンタジエニルジルコニウムジクロライド (29){N,N’−(1,3−プロパンジイリデン)ジ
(t−ブチルアミナート)}メチルシクロペンタジエニ
ルジルコニウムジクロライド (30){N,N’−(1,3−ジメチル−1,3−プロパ
ンジイリデン)ジ(t−ブチルアミナート)}メチルシ
クロペンタジエニルジルコニウムジクロライド
(イソプロピルアミナート)}メチルシクロペンタジエ
ニルジルコニウムジクロライド (32){N,N’−(1,3−ジメチル−1,3−プロパ
ンジイリデン)ジ(イソプロピルアミナート)}メチル
シクロペンタジエニルジルコニウムジクロライド (33){N,N’−(1,3−プロパンジイリデン)ジ
(t−ブチルアミナート)}インデニルジルコニウムジ
クロライド (34){N,N’−(1,3−ジメチル−1,3−プロパ
ンジイリデン)ジ(t−ブチルアミナート)}インデニ
ルジルコニウムジクロライド (35){N,N’−(1,3−プロパンジイリデン)ジ
(イソプロピルアミナート)}インデニルジルコニウム
ジクロライド
ンジイリデン)ジ(イソプロピルアミナート)}インデ
ニルジルコニウムジクロライド (37){N,N’−(1,3−プロパンジイリデン)ジ
(t−ブチルアミナート)}フルオレニルジルコニウム
ジクロライド (38){N,N’−(1,3−ジメチル−1,3−プロパ
ンジイリデン)ジ(t−ブチルアミナート)}フルオレ
ニルジルコニウムジクロライド (39){N,N’−(1,3−プロパンジイリデン)ジ
(イソプロピルアミナート)}フルオレニルジルコニウ
ムジクロライド (40){N,N’−(1,3−ジメチル−1,3−プロパ
ンジイリデン)ジ(イソプロピルアミナート)}フルオ
レニルジルコニウムジクロライド
式(III)又は(IV)に示す合成法に従って製造すること
が出来る。
ハロゲン原子、Rは炭化水素基を表し、M、R1、 R2、
X1、X2、p、q、rの各意義は、一般式(I)におけ
るのと同義である。
利用した合成法であり、通常、反応は次の様に行われ
る。すなわち、例えば、反応溶媒に原料となる4族遷移
金属のハロゲン化物と別途に調製した配位子のリチオ体
とを混合して反応させる。この際、反応溶媒としては、
例えば、エチルエーテルやテトラヒドロフラン等のエー
テル溶媒、ヘキサンやトルエン等の炭化水素溶媒などが
使用される。上記の各成分の混合順序は、特に制限され
ないが、4族遷移金属のハロゲン化物にリチオ体を添加
するのが好ましい。反応温度は、通常−78℃〜50
℃、反応時間は、通常30分から24時間とされる。得
られた遷移金属化合物の単離・精製方法としては、メチ
レンクロライド等の溶媒を使用し、分解物や副生物であ
るハロゲン化リチウム等の不溶物を濾過によって分離し
た後、溶液部から適宜の方法により遷移金属化合物を粉
末状または結晶状の固体として回収する方法が挙げられ
る。
体を利用した合成法であり、通常、反応は次の様に行わ
れる。すなわち、反応溶媒に原料となる4族遷移金属の
アミド化物と配位子のβ−イミノアミンとを混合して反
応させる。この際、反応溶媒としては、例えば、エチル
エーテルやテトラヒドロフラン等のエーテル溶媒、ヘキ
サンやトルエン等の炭化水素溶媒、メチルクロライド等
のハロゲン化炭化水素溶媒などが使用される。上記の各
成分の混合順序は、特に制限されないが、4族遷移金属
のアミド化物にβ−イミノアミンを添加するのが好まし
い。反応温度は、通常−78℃〜120℃、反応時間
は、通常30分から24時間とされる。得られた遷移金
属化合物の単離・精製方法としては、前記と同様の方法
が挙げられる。
は炭化水素残基、好ましくは炭素数1〜10、更に好ま
しくは炭素数1〜6の炭化水素残基を示す。また、複数
のR3はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。また、
mは、0〜40、好ましくは2〜30の整数を示す。
は、アルモキサンとも呼ばれる化合物であって、一種類
のトリアルキルアルミニウム又は二種類以上のトリアル
キルアルミニウムと水との反応により得られる。具体的
には、(a)一種類のトリアルキルアルミニウムと水か
ら得られる、メチルアルモキサン、エチルアルモキサ
ン、プロピルアルモキサン、ブチルアルモキサン、イソ
ブチルアルモキサン、(b)二種類のトリアルキルアル
ミニウムと水から得られる、メチルエチルアルモキサ
ン、メチルブチルアルモキサン、メチルイソブチルアル
モキサン等が例示される。これらの中では、メチルアル
モキサン及びメチルイソブチルアルモキサンが好まし
い。
間で複数種併用することも可能である。そして、上記の
アルモキサンは、公知の様々な条件下に調製することが
出来る。具体的には以下の様な方法が例示できる。
剤の存在下、トリアルキルアルミニウムを直接水と反応
させる方法 (b)トリアルキルアルミニウムと結晶水を有する塩水
和物、例えば、硫酸銅、硫酸アルミニウムの水和物とを
反応させる方法 (c)トリアルキルアルミニウムとシリカゲル等に含浸
させた水分とを反応させる方法 (d)トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミ
ニウムとを混合した後、トルエン、ベンゼン、エーテル
等の適当な有機溶剤の存在下、直接水と反応させる方法
ニウムとの混合物と結晶水を有する塩水和物、例えば、
硫酸銅、硫酸アルミニウムとの水和物とを加熱反応させ
る方法 (f)シリカゲル等に水分を含浸させ、トリイソブチル
アルミニウムで処理した後、トリメチルアルミニウムで
追加処理する方法 (g)メチルアルモキサン及びイソブチルアルモキサン
を公知の方法で合成し、これら二成分を所定量混合して
加熱反応させる方法 (h)ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素溶媒中に
硫酸銅5水塩などの結晶水を有する塩とトリメチルアル
ミニウムとを添加して約−40〜40℃の温度条件下に
反応させる方法
ルミニウムに対するモル比で通常0.5〜1.5であ
る。上記の方法で得られたメチルアルモキサンは、線状
または環状の有機アルミニウムの重合体である。
類のトリアルキルアルミニウム又は二種類以上のトリア
ルキルアルミニウムと次の一般式(VIII)で表されるア
ルキルボロン酸との10:1〜1:1(モル比)の反応
により得ることが出来る。一般式(V)中、R4は、炭
素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6の炭化水素残基
またはハロゲン化炭化水素基を示す。
る。 (a)トリメチルアルミニウムとメチルボロン酸の2:
1の反応物 (b)トリイソブチルアルミニウムとメチルボロン酸の
2:1反応物 (c)トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミ
ニウムとメチルボロン酸の1:1:1反応物 (d)トリメチルアルミニウムとエチルボロン酸の2:
1反応物 (e)トリエチルアルミニウムとブチルボロン酸の2:
1反応物
チオンに変換することが可能なイオン性化合物として
は、一般式(IX)で表される化合物が挙げられる。
成分であって、例えば、カルボニウムカチオン、トロピ
リウムカチオン、アンモニウムカチオン、オキソニウム
カチオン、スルホニウムカチオン、ホスフォニウムカチ
オン等が挙げられる。また、それ自身が還元され易い金
属の陽イオンや有機金属の陽イオン等も挙げられる。
ェニルカルボニウム、ジフェニルカルボニウム、シクロ
ヘプタトリエニウム、インデニウム、トリエチルアンモ
ニウム、トリプロピルアンモニウム、トリブチルアンモ
ニウム、N,N−ジメチルアニリニウム、ジプロピルア
ンモニウム、ジシクロヘキシルアンモニウム、トリフェ
ニルホスホニウム、トリメチルホスホニウム、トリ(ジ
メチルフェニル)ホスホニウム、トリ(メチルフェニ
ル)ホスホニウム、トリフェニルスルホニウム、トリフ
ェニルオキソニウム、トリエチルオキソニウム、ピリリ
ウム、銀イオン、金イオン、白金イオン、銅イオン、パ
ラジウムイオン、水銀イオン、フェロセニウムイオン等
が挙げられる。
アニオン成分であり、遷移金属化合物が変換されたカチ
オン種に対して対アニオンとなる成分(一般には非配位
の成分)である。Zとしては、例えば、有機ホウ素化合
物アニオン、有機アルミニウム化合物アニオン、有機ガ
リウム化合物アニオン、有機リン化合物アニオン、有機
ヒ素化合物アニオン、有機アンチモン化合物アニオン等
が挙げられ、具体的には次の化合物が挙げられる。
トリフルオロフェニル)ホウ素、テトラキス(3,5−
ジ(トリフルオロメチル)フェニル)ホウ素、テトラキ
ス(3,5−ジ(t−ブチル)フェニル)ホウ素、テト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素など (b)テトラフェニルアルミニウム、テトラキス(3,
4,5−トリフルオロフェニル)アルミニウム、テトラ
キス(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)ア
ルミニウム、テトラキス(3,5−ジ(t−ブチル)フ
ェニル)アルミニウム、テトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)アルミニウム等
−トリフルオロフェニル)ガリウム、テトラキス(3,
5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)ガリウム、テ
トラキス(3,5−ジ(t−ブチル)フェニル)ガリウ
ム、テトラキス(3,5−ジ(ペンタフルオロ)フェニ
ル)ガリウム等 (d)テトラフェニルリン、テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)リン等 (e)テトラフェニルヒ素、テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ヒ素など (f)テトラフェニルアンチモン、テトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)アンチモン等 (g)デカボレート、ウンデカボレート、カルバドデカ
ボレート、デカクロロデカボレート、その他、層状粘土
アニオン化合物など
チオンに変換可能なルイス酸としては、種々の有機ホウ
素化合物、金属ハロゲン化合物、固体酸などが例示さ
れ、その具体的例としては次の化合物が挙げられる。
ロフェニル)ホウ素、トリス(ペンタフルオロフェニ
ル)ホウ素などの有機ホウ素化合物 (b)塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、ヨウ化ア
ルミニウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨ
ウ化マグネシウム、塩化臭化マグネシウム、塩化ヨウ化
マグネシウム、臭化ヨウ化マグネシウム、塩化マグネシ
ウムハイドライド、塩化マグネシウムハイドロオキシ
ド、臭化マグネシウムハイドロオキシド、塩化マグネシ
ウムアルコキシド、臭化マグネシウムアルコキシド等の
金属ハロゲン化合物 (c)アルミナ、シリカ−アルミナ等の固体酸
媒成分(A)と助触媒成分(B)とを含むが、トリ低級
アルキルアルミニウム、ジ低級アルキルアルミニウムモ
ノハライド、モノ低級アルキルアルミニウムジハライド
及び低級アルキルアルミニウムセスキハライド並びにこ
れらの低級アルキル基の一部が芳香族オキシ基に代わっ
た化合物などを含有することが可能である。
重合させるべきモノマーの存在下または不存在下、前記
の触媒成分(A)と助触媒成分(B)とを接触させるこ
とにより調製することが出来る。
が出来る。例えば、溶液重合の場合、前記の触媒成分
(A)(遷移金属化合物)の使用量は、遷移金属原子と
して、通常10-7〜102ミリモル/リットル、好まし
くは10-4〜1ミリモル/リットルの範囲とされる。一
方、助触媒成分(B)として有機アルミニウム化合物を
使用する場合、その使用量は、Al/遷移金属のモル比
として、通常10〜100000、好ましくは100〜
20000、更に好ましくは100〜10000の範囲
とされる。助触媒成分(B)としてイオン性化合物また
はルイス酸を使用する場合、その使用量は、対遷移金属
のモル比として、通常0.1〜1000、好ましくは
0.5〜100、更に好ましくは1〜50の範囲とされ
る。
ィンは、エチレンも包含し、炭素数2〜20、好ましく
は2〜12のα−オレフィンである。具体的には、エチ
レン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペン
テン、1−ヘキセン、1−オクテン,1−デセン、1−
ドデセン,1−テトラデセン,1−ヘキサデセン、1−
オクタデセン、1−エイコセン等が挙げられる。これら
の中では、エチレン、プロピレン、1−ヘキセン又は1
−オクテンが好ましく、特に、エチレン、プロピレン又
は1−ヘキセンが好ましい。これらのα−オレフォン類
は、2種以上を混合して重合に供することが出来る。ま
た、本発明の触媒は、上記のα−オレフィンと共重合可
能な他の単量体、例えばブタジエン、1,4−ヘキサジ
エン、7−メチル−1,6−オクタジエン、1,8−ノ
ナジエン、1,9−デカジエン等の様な共役または非共
役ジエン類の共重合にも有効である。
プロパンジイリデンジアミナート配位子をもつ遷移金属
化合物は、エチレンを初めとする各種のαーオレフィン
を高収率で重合することが出来、特にα−オレフィン重
合用触媒成分として有用であるが、その多様な反応性に
より、例えば、ハイドロシリル化、ハイドロアミノ化、
水素化などの触媒反応やメタラシクロサイクル等を経由
する量論反応にも利用し得る。
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、以下の諸例にお
いては、窒素下ないしアルゴン下で脱水処理された溶媒
を使用した。また、助触媒成分として使用したたメチル
アルモキサン(MAO)は、東ソー・アクゾ社製の商品
「MMAO」(トルエン溶液、Al含量5.3重量%)
である。また、表記した重合活性とは金属1g当たりの
得られたポリマーの重量である。
ルイミン)の合成):マロンアルデヒドビス(フェニル
イミン)モノハイドロクロライド(アルドリッチ社製)
4.023gをエタノール30mL中に懸濁させた。こ
こにエタノール20mLに溶かしたt−BuOK1.8
38gを室温で加えた。このまま2時間攪拌した後、1
時間加熱還流した。溶媒を減圧除去し、メチレンクロラ
イド25mLを使用し、黄色溶液からKClを濾別し
た。メチレンクロライドを減圧にて除去し、残った黄色
固体をエタノール12mLで洗浄した。減圧乾燥した
後、目的のマロンアルデヒドビス(フェニルイミン)を
得た。収率は90重量%であった。
ロパンジイリデン)ジアニリナート}ジルコニウムジク
ロライドの合成):Ar気流下、合成例1で得たマロン
アルデヒドビス(フェニルイミン)625mgとZr
(NMe2)2Cl2(THF)2(Z. Anorg. Allg. C
hem.,1995,2021に基づいて合成)553mgの混合物に
メチレンクロライド約20mLを−78℃にて加えたと
ころ、黄色の均一溶液となった(なお、上記THFはテ
トラヒドロフランを示す)。15分このままで攪拌した
後、ドライアイスバスを外し室温で反応を45分行っ
た。その後、加熱還流を3時間行った。その過程でオレ
ンジ固体が析出した。この反応液を放冷してから減圧で
溶媒を約5mLに濃縮した後、エチルエーテル約5mL
を加え、−15℃で結晶化を行った。オレンジ固体を濾
過にて分け、エチルエーテル5mLで洗浄した。減圧乾
燥して目的のビス{N,N’−(1,3−プロパンジイ
リデン)ジアニリナート}ジルコニウムジクロライドを
得た。収率は56%重量であった。また、 1H−NMR
のケミカルシフトは次の通りであった。
(t,2H,N=CH-CH=CH-N)、6.9〜7.4(m,2
4H,フェニル及びN=CH-CH=CH-N)
ンジイリデン)ジアニリナート}シクロペンタジエニル
ジルコニウムジクロライドの合成):Ar気流下、−7
8℃でマロンアルデヒドビス(フェニルイミン)モノハ
イドロクロライド0.360gのエチルエーテルスラリ
ー15mLにn−ブチルリチウム(1.63モル/Lの
ヘキサン溶液)1.8mLを加えた。この温度で10
分、更に室温で1時間攪拌し黄色のスラリーを得た。こ
れを別に調製したシクロペンタジエニルジルコニウムト
リクロライド0.360gのエチルエーテルスラリー1
5mLに−78℃にて加えた。この温度で10分、更に
室温で2時間反応させた。減圧にて溶媒を除去し、メチ
レンクロライド抽出にて錯体と塩化リチウムを分けた。
メチレンクロライド溶液を固体が析出するまで濃縮し、
−15℃にて結晶化を行った。濾過にて錯体を分け、こ
れを減圧で乾燥した。目的の{N,N’−(1,3−プ
ロパンジイリデン)ジアニリナート}シクロペンタジエ
ニルジルコニウムジクロライドがオレンジ色固体として
得られた。収率は31重量%であった。また、1H−N
MRのケミカルシフトは次の通りであった。
(t,1H,N=CH-CH=CH-N)、6.33(s,5H,シ
クロペンタジエニル)、7.27〜7.50(m,10
H,フェニル)、7.77(d,2H,N=CH-CH=CH-N)
容積1Lのオートクレーブにトルエン500mLを入れ
40℃に昇温した。ここにMAO5.9mL、実施例1
で得られた錯体のトルエン溶液3ml(錯体量:6μモ
ル)をこの順に加えた。オートクレーブ内をエチレン置
換し、水素60mLを加えた後に70℃に昇温した。エ
チレン圧を8kg/cm2・Gとし1時間重合を行っ
た。得られたポリマーを濾過にて分別し、熱風下で乾燥
した。ポリマー収量は4.0g、重合活性は8800g
(PE)/g(Zr)、ポリマーの融点(Tm)は13
5.6℃であった。
おいて、実施例1で得られた錯体の代わりに実施例2で
得られた錯体を4.7μモル使用した以外は、実施例3
と同様にエチレンの重合を行った。ポリマー収量は5.
67g、重合活性は13200g(PE)/g(Z
r)、ポリマーの融点(Tm)は133.1℃であっ
た。
合):窒素下、内容積1Lのオートクレーブにトルエン
500mLを入れ40℃に昇温した。ここに1−ヘキセ
ン20mL、MAO5.9mL、実施例2で得られた錯
体のトルエン溶液3mL(錯体量:3μモル)をこの順
に加えた。オートクレーブ内をエチレンで置換し、水素
60mLを加えた後に70℃に昇温した。エチレン圧を
8kg/cm2・Gとし1時間重合を行った。得られた
ポリマーを濾過にて分別し、熱風下で乾燥した。ポリマ
ー収量は6.8g、重合活性は25000g(PE)/
g(Zr)、ポリマーの融点(Tm)は127.6℃で
あった。
合):実施例5において、実施例1で得れた錯体を3μ
モル使用した以外は、実施例5と同様に共重合を行なっ
た。ポリマー収量は1.2g、重合活性は4400g
(PE)/g(Zr)、ポリマーの融点(Tm)は12
6.2℃であった。
オレフィンを高収率で重合することが出来る触媒成分と
して有用な新規な4族遷移金属化合物が提供される。
Claims (3)
- 【請求項1】 下記一般式(I)で表される新規な遷移
金属化合物。 【化1】 (一般式(I)中、Mは4族遷移金属、各R1及びR
2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子また
は置換されていてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を
表し、そして、隣接するR1とR2は、互いに結合して環
を形成してもよい。X1は、水素原子、ハロゲン原子、
アミド基、置換されていてもよい炭素数1〜16の炭化
水素基、または、炭素数1〜16の炭化水素オキシ基を
表す。X2は、シクロペンタジエニル基、置換されてい
てもよい炭素数5〜24のシクロペンタジエニル誘導体
を表す。pは1以上の整数、q及びrは0以上の整数で
あり、p、q、rの和は4である。) - 【請求項2】 請求項1記載の遷移金属化合物から成る
ことを特徴とするα−オレフィン重合用触媒成分。 - 【請求項3】 請求項1記載の遷移金属化合物から成る
触媒成分(A)と、有機アルミニウム化合物(b1)、
請求項1記載の遷移金属化合物と反応してそれをカチオ
ンに変換することが可能なイオン性化合物(b2)及び
ルイス酸(b3)の群から選択される1種または2種以
上の成分から成る助触媒成分(B)とを含むことを特徴
とするα−オレフィン重合用触媒。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001247578A (ja) * | 1999-12-27 | 2001-09-11 | Tosoh Corp | 遷移金属化合物、オレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法 |
EP1238989A3 (en) * | 2001-02-21 | 2004-01-02 | Mitsui Chemicals, Inc. | Olefin polymerization catalyst and process for producing olefin polymer with the catalyst |
-
1997
- 1997-07-08 JP JP19789497A patent/JP3809254B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2001247578A (ja) * | 1999-12-27 | 2001-09-11 | Tosoh Corp | 遷移金属化合物、オレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法 |
JP4677671B2 (ja) * | 1999-12-27 | 2011-04-27 | 東ソー株式会社 | 遷移金属化合物、オレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法 |
EP1238989A3 (en) * | 2001-02-21 | 2004-01-02 | Mitsui Chemicals, Inc. | Olefin polymerization catalyst and process for producing olefin polymer with the catalyst |
US6897176B2 (en) | 2001-02-21 | 2005-05-24 | Mitsui Chemicals, Inc. | Olefin polymerization catalyst and process for producing olefin polymer with the catalyst |
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