JPH11294580A - 作業車両用の走行駆動トランスミッション - Google Patents

作業車両用の走行駆動トランスミッション

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JPH11294580A
JPH11294580A JP10120144A JP12014498A JPH11294580A JP H11294580 A JPH11294580 A JP H11294580A JP 10120144 A JP10120144 A JP 10120144A JP 12014498 A JP12014498 A JP 12014498A JP H11294580 A JPH11294580 A JP H11294580A
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JP
Japan
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hydraulic
clutch
transmission
valve
oil
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JP10120144A
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English (en)
Inventor
Mizuya Matsufuji
瑞哉 松藤
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Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主クラッチ機構を備える走行駆動トランスミ
ッションにおいて、油圧クラッチの作動により変速を行
う油圧式変速機構の切換弁機構を、中立位置を有しない
ものに構成する。 【解決手段】 複数油圧クラッチ50,51,52,6
2,63,64のうちの選択された油圧クラッチに対す
る油圧の給排を制御する切換弁機構79A,79B,7
9C,79Dを、中立位置を有しないものに構成する一
方、その油圧制御弁機構80を、油圧漸増型のものに構
成した。図例では主クラッチ機構を、前進用及び後進用
油圧クラッチ35,36の非作動状態で伝動経路を断つ
前後進切替え装置8に構成し、それにクラッチ作用油圧
を選択的に減圧する減圧弁機構104を付設する一方、
油圧クラッチ50〜52を備えた第1の油圧式変速装置
と油圧クラッチ62〜64を備えた第2の油圧式変速装
置とを直列接続して、2個宛の油圧クラッチの作動によ
り変速を得る油圧式変速機構を設けている。切換弁機構
の構造が簡素とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、作業車両におい
て走行動力の伝動を行うための走行駆動トランスミッシ
ョンに関するものである。
【0002】
【発明の背景】作業車両において走行駆動系に主クラッ
チ機構を設けることは言うまでもなく周知であり、また
同主クラッチ機構を、前進用油圧クラッチと後進用油圧
クラッチとを備え、これらの両油圧クラッチの非作動状
態で走行駆動経路を断つものに構成することも、例えば
特公平8−20257号公報に記載されているように良
く知られている。このような走行駆動トランスミッショ
ンにおいて、複数油圧クラッチのうち選択された油圧ク
ラッチの作動によって変速を行う油圧式変速機構を設け
る場合、油圧式変速機構の油圧クラッチの作動を切替え
制御する切換弁機構に、全油圧クラッチを非作動とする
中立位置が設けられている。
【0003】この発明の目的とするところは、従来の常
識を破って中立位置を有しない切換弁機構により油圧式
変速機構の油圧クラッチの作動を制御することとしてあ
る、作業車両用の新規な走行駆動トランスミッションを
提供することにある。
【0004】
【発明の要約】この発明は主クラッチ機構(8)と複数
油圧クラッチのうち選択された油圧クラッチの作動によ
って変速を行う油圧式変速機構(11,14)とを、こ
の順で直列に接続してある作業車両用の走行駆動トラン
スミッションにおいて、油圧式変速機構(11,14)
において前記複数油圧クラッチ(50,51,52,6
2,63,64,154)に対する油圧の給排を制御す
る切換弁機構(79A,79B,79C,79D,17
9E)を、中立位置を有しないものに構成すると共に、
選択された油圧クラッチに対する作用油圧を漸増させる
油圧制御弁機構(80)を、設けたことを特徴とする。
【0005】この発明のトランスミッションは、車両を
停止状態から発進させる場合と走行状態から停止させる
場合とには主クラッチ機構をスリップ状態を経て作動或
いは非作動状態とすることで、所要のように車両を発進
或いは停止させ得る。油圧式変速機構の変速操作は主ク
ラッチ機構を作動させたままで行われ、切換弁機構を操
作するとそれまで作動していた油圧クラッチが切られる
一方、新たな油圧クラッチが、油圧制御弁機構による油
圧の漸増下でショックなく作動される。切換弁機構を、
中立位置を有しないものに構成していることによって、
その構造が簡素となる。
【0006】主クラッチ機構(8)は、前進用油圧クラ
ッチ(35)と後進用油圧クラッチ(36)とを備え、
これらの両油圧クラッチの非作動状態で走行駆動経路を
断つものに構成し、この主クラッチ機構(8)に、該油
圧クラッチに対する作用油圧を選択的に減圧させる減圧
弁機構(104)を設けてあるものとするのが、好まし
い。油圧制御弁機構は、主クラッチ機構のスリップ状態
を得させる。
【0007】油圧式変速機構は、複数油圧クラッチ(5
0,51,52,154)の択一的な作動によって変速
を行う第1の油圧式変速装置(11)と複数油圧クラッ
チ(62,63,64)の択一的な作動によって変速を
行う第2の油圧式変速装置(14)とを直列接続してな
り、2個の油圧クラッチの択一的な作動によって変速を
行うものに構成するのが好ましい。本構造によれば変速
段数が、第1の油圧式変速装置の変速段数と第2の油圧
式変速装置の変速段数とを乗じたものとなり、比較的少
ない個数の油圧クラッチによって多段の変速を得ること
ができる。
【0008】油圧式変速機構の切換弁機構は、前記第1
の油圧式変速装置(11)の油圧クラッチ(50,5
1,52,154)の個数よりも1個少ない個数の電磁
切換弁(79A,79B,179E)と前記第2の油圧
式変速装置(14)の油圧クラッチ(62,63,6
4)の個数よりも1個少ない個数の電磁切換弁(79
C,79D)とから構成し、これらの電磁切換弁のうち
の2個を、変速操作具(130)の操作に連動して同時
にクラッチ給油位置へともたらすように構成してあるの
が、好ましい。本構造の切換弁機構は例えば各油圧式変
速装置用の切換弁を、最終段の電磁切換弁は2個の油圧
クラッチに対し油圧の給排を制御し、それまでの電磁切
換弁は1個の油圧クラッチに対する油圧の給排と次段の
電磁切換弁に対する油圧の給排とを制御するものに構成
した上で、これらの電磁切換弁を直列接続することによ
って得ることができる。本構造によれば比較的少ない個
数の電磁切換弁を、操作容易な仕方で制御して多段の変
速を得ることができる。
【0009】油圧式変速機構(11,14)の油圧制御
弁機構は、単一の電磁比例弁(80)によって構成する
のが好ましい。電磁比例弁は電流制御によって作動油の
流量、したがって油圧を制御するものであり、与える電
流値によって油圧クラッチに対する油圧漸増特性を変更
する。したがってその都度作動さすべき油圧クラッチに
最適した油圧漸増特性を、単一の電流比例弁に与える電
流値の制御により得ることができ、単純な構造で所期の
クラッチ制御を達成できる。
【0010】油圧式変速機構(11,14)にはさら
に、変速操作に連動して油圧クラッチからの排油を一旦
絞る電磁制御弁(81)を設けるのが好ましい。このよ
うな電磁制御弁を設けて切換弁機構の操作時に、それま
で作動していた油圧クラッチを即座には切らないことと
することで、新たな油圧クラッチが油圧の漸増によって
作動を開始するまでの間、伝動径路が実質的に断たれる
ことなく車両の走行が継続する。
【0011】この発明の他の特徴と長所は、添付図面を
参照して行う以下の説明から明瞭に理解できる。
【0012】
【実施例】図1は、この発明の一実施例を装備するトラ
クタの伝動機構を示している。車体は前部ハウジング
1、中間ハウジング2及び後部ハウジング3を、前後に
連接して構成されている。前部ハウジング1内の最前部
にはエンジン・フライホィール4が設置され、このフラ
イホィール4に図2の緩衝用スプリング機構5を介し接
続された原動軸6を、前部ハウジング1内の支壁部1a
を貫通させて設けている。原動軸6から走行駆動系とP
TO駆動系とを分岐させてあり、このうち走行駆動系は
原動軸6とその下方に配置した出力軸7との間に設けた
前後進切替え装置8、出力軸7に同心配置し該出力軸7
に連結した第1駆動軸9と原動軸6に同心配置した中空
の第1従動軸10との間に設けた第1の油圧式変速装置
11、第1従動軸10と同心配置し該従動軸10に連結
した中空の第2駆動軸12と第1駆動軸9に同心配置し
た第2従動軸13との間に設けた第2の油圧式変速装置
14、第2駆動軸12と同心配置され第2従動軸13に
対し減速接続された中空のカウンタ軸15を備えた機械
式変速装置16であって第2従動軸13とそれに同心配
置されたプラペラ軸17間を、互いに直結する変速段と
カウンタ軸15を介し接続する2つの変速段とを有する
機械式変速装置16を備え、プロペラ軸17後端のベベ
ルピニオン18が、左右後輪用の差動装置(図示せず)
の大径入力傘歯車19と噛合わせてある。PTO駆動系
は、原動軸6に接続した伝動軸20を中空の第1従動軸
10、第2駆動軸12及びカウンタ軸15を貫通させ、
それに同心配置した伝動軸21,22間のPTOクラッ
チ23、及び伝動軸23と機体後部に延出させたPTO
軸24との間のPTO変速装置25を介して、PTO軸
24に対し伝動する。
【0013】図2,3は、前部ハウジング1内と中間ハ
ウジング2内の前半部とを示している。これらの図に明
瞭に示すように、後端開放の前部ハウジング1の中程に
は該ハウジング1に取付けた第1の軸受枠体27を設け
てあり、また前端開放の中間ハウジング2内の最前部に
は該ハウジング2に取付けた第2の軸受枠体28を設け
てある。原動軸6及び出力軸7の後端部と第1駆動軸9
及び第1従動軸10の前端部は第1の軸受枠体27に支
持させてあり、また第1駆動軸9及び第1従動軸10の
後端部と第2駆動軸12及び第2従動軸13の前端部は
第2の軸受枠体28に支持させてある。原動軸6とPT
O駆動系の伝動軸20とは、第1の軸受枠体27内でカ
ップリング29によって連結されている。
【0014】図2に明瞭に示すように前後進切替え装置
8は、原動軸6上に遊嵌設置した2個の歯車30,31
と出力軸7上に固定設置した2個の歯車32,33とを
備え、このうち前進用の歯車30,32は直接噛合わさ
れ、また後進用の歯車31,33は、第1の軸受枠体2
7に支持させたアイドラ歯車34(図1)を介して噛合
わされている。出力軸7は後端部で、歯車33のボス部
33aを介して第1駆動軸9に対し連結されている。前
後進切替え装置8は油圧式のものに構成され、原動軸6
上に歯車30,31間で設けた前進用油圧クラッチ35
及び後進用油圧クラッチ36を備えている。各油圧クラ
ッチ35,36は、原動軸6上に固定設置したクラッチ
・シリンダ37に摺動のみ自在に支持させた複数枚の摩
擦エレメントと歯車30,31のボス部30a,31a
に摺動のみ自在に支持させた複数枚の摩擦エレメントと
を交互に配置し、戻しばね35a,36aにより移動付
勢されたピストン35b,36bを油圧の作用で移動さ
せて摩擦エレメント間の係合を得て作動させる周知の摩
擦多板式のものに構成されている。
【0015】原動軸6内には、油圧クラッチ35,36
に対し作動油を供給するための作動油通路38F,38
Rと油圧クラッチ35,36の摩擦エレメント部に対し
潤滑油を供給するための潤滑油通路38Lとを、形成し
てある。これらの油通路38F,38R,38Lは、原
動軸6の外周面に形成した環状溝を支壁部1aにおける
原動軸挿通穴の内壁面で閉鎖して原動軸6と支壁部1a
間に形成された環状油室39F,39R,39Lへと連
通させ、環状油室39F,39R,39Lによって回転
する原動軸6内の油通路38F,38R,38Lを位置
固定側の、支壁部1a内の油通路40F,40R,40
Lに接続するための油路ロータリジョイント部を構成し
てある。
【0016】油圧クラッチ35,36に対する給油用の
油圧ポンプ41は原動軸6をポンプ軸に兼用した内接歯
車式のものに構成され、支壁部1aの前面に装着されて
いる。前後進切替え装置8用のコントロールバルブ装置
42(図1)は、前部ハウジング1の一側壁に開口を設
け該開口を通し前部ハウジング1の内外にまたがらせて
設けられている。具体的な図示を省略するが、支壁部1
a内には油圧ポンプ41とコントロールバルブ装置42
間を接続する油通路及びコントロールバルブ装置42と
環状油室39F,39R,39L間を接続する上記油通
路40F,40R,40Lを、設けてある。これらの油
通路の具体構造はコントロールバルブ装置42の具体構
造を含めて、本願発明者を発明者とする米国特許No.
5,599,247に記載されている。
【0017】第1の油圧式変速装置11について説明す
ると、図3に明瞭に示すように第1駆動軸9上には3個
の歯車44,45,46が遊嵌設置され、第1従動軸1
0上には3個の歯車47,48,49が固定設置されて
いて、対応する歯車同士が噛合わされている。第1駆動
軸9上には歯車44,45,46を択一的に該駆動軸9
に対し結合するための3個の油圧クラッチ50,51,
52を設けてある。各油圧クラッチ50,51,52
は、第1駆動軸9上に固定設置したクラッチ・シリンダ
53,54(クラッチ・シリンダ53は油圧クラッチ5
0,52に共用させてある。)と歯車44,45,46
のボス部44a,45a,46aとに交互に配置した複
数枚宛の摩擦エレメントを摺動のみ自在に支持させ、戻
しばね50a,51a,52aにより移動付勢されたピ
ストン50b,51b,52bを油圧の作用で移動させ
て摩擦エレメント間の係合を得て作動させる周知の摩擦
多板式のものに構成されている。第1の油圧式変速装置
11は油圧クラッチ50を作動させ歯車44,47を変
速伝動にあずからせることで1速の変速比を、油圧クラ
ッチ51を作動させ歯車45,48を変速伝動にあずか
らせることで2速の変速比を、油圧クラッチ52を作動
させ歯車46,49を変速伝動にあずからせることで3
速の変速比を、それぞれ与える。
【0018】第2の油圧式変速装置14について説明す
ると、同様に図3に示すように第2駆動軸12は第1従
動軸10に対し、第2の軸受枠体28内でカップリング
55によって連結されている。第2駆動軸12上には3
個の歯車56,57,58を固定設置してあり、第2従
動軸13上には3個の歯車59,60,61を遊嵌設置
してあって、対応する歯車同士が噛合わされている。第
2従動軸13上には歯車59,60,61を択一的に該
従動軸13に対し結合するための3個の油圧クラッチ6
2,63,64を設けてある。各油圧クラッチ62,6
3,64は、第2従動軸13上に固定設置したクラッチ
・シリンダ65,66(クラッチ・シリンダ65は油圧
クラッチ62,63に共用させてある。)と歯車59,
60,61のボス部59a,60a,61aとに交互に
配置した複数枚宛の摩擦エレメントを摺動のみ自在に支
持させ、戻しばね62a,63a,64aにより移動付
勢されたピストン62b,63b,64bを油圧の作用
で移動させて摩擦エレメント間の係合を得て作動させる
周知の摩擦多板式のものに構成されている。第2の油圧
式変速装置14は油圧クラッチ62を作動させ歯車5
6,59を変速伝動にあずからせることで1速の変速比
を、油圧クラッチ63を作動させ歯車57,60を変速
伝動にあずからせることで2速の変速比を、油圧クラッ
チ64を作動させ歯車58,61を変速伝動にあずから
せることで3速の変速比を、それぞれ与える。
【0019】図3−6に示すように、第1駆動軸9には
3個の作動油通路68A,68B,68Cを形成してピ
ストン50b,51b,52bに向け開口させてあり、
また第2従動軸13には3個の作動油通路69A,69
B,69Cを形成してピストン62b,63b,64c
に向け開口させてある。第1駆動軸9と第1の軸受枠体
27間には、第1駆動軸9の外周面に形成した3個の環
状溝を第1の軸受枠体27の軸支承穴の内壁面で覆わせ
て形成された環状油室70A,70B,70Cを形成し
てあり、該油室70A,70B,70Cに、作動油通路
68A,68B,68Cを基端側で開口させると共に第
1の軸受枠体27内の作動油通路71A,71B,71
Cを開口させて、環状油室70A,70B,70Cを油
路のロータリジョイント部に形成している。同様に第2
従動軸13と第2の軸受枠体28間には、第2従動軸1
3内の作動油通路69A,69B,69Cと第2の軸受
枠体28内の作動油通路73A,73B,73Cとを接
続するロータリジョイント部である3個の環状油室72
A,72B,72Cが、形成されている。第1駆動軸9
と第2従動軸13には潤滑油通路68L,69Lを、第
2の軸受枠体28内で互いに連通されるように形成し
て、該通路68L,69Lを第1の軸受枠体27内の潤
滑油通路74へと連ねてある。
【0020】図4−7示すように前部ハウジング1の一
側(右側)外面の下方部にはプレート部材76を介して
厚手のプレート状バルブブロック77を、装着してあ
る。このバルブブロック77は車両軸線方向でみてほぼ
第1及び第2の軸受枠体27,28間に配置されてお
り、さらに中間ハウジング2の前端部一側(右側)外面
の下方部には他のプレート部材78を装着してある。バ
ルブブロック77の上面には、第1及び第2の油圧式変
速装置11,14における油圧クラッチ50,51,5
2及び59,60,61に対する作動油の供給を制御す
る4個の電磁切換弁79A,79B,79C,79Dを
装着し、その各油路切換えプランジャ79aをバルブブ
ロック77内に突入させてある。バルブブロック77の
下面前方位置には油圧クラッチ50,51,52及び5
9,60,61に対する作用油圧を制御するための電磁
比例弁80が装着され、また背面下方位置には同油圧ク
ラッチからの排油を制御するための電磁制御弁81が装
着されている。バルブブロック77にはまた、作動油供
給ポート82と潤滑油供給ポート83とを設けてある。
【0021】バルブブロック77内からプレート部材7
6内へ作動油通路84A,84B,84Cが導かれてお
り、また前部ハウジング1の側壁には開口85を形成し
てある。そして第1の軸受枠体27内の作動油通路71
A,71B,71Cは作動油通路84A,84B,84
Cに対し、開口85を通過させたパイプ86A,86
B,86Cによって接続されている。またバルブブロッ
ク77内からプレート部材76及び前部ハウジング1の
側壁内へ導いた作動油通路87A,87B,87Cを設
けて、これらの作動油通路に連通する作動油通路88
A,88B,88Cを中間ハウジング2の側壁内と他の
プレート部材78内に形成して、該他のプレート部材7
8の内面に開口させてある。そして第2の軸受枠体28
内の作動油通路73A,73B,73Cは作動油通路8
8A,88B,88Cに対し、中間ハウジング2側壁の
開口89を通過させたパイプ90A,90B,90Cに
よって接続されている。
【0022】これよりしてバルブブロック77の作動油
供給ポート82に供給される作動油は、電磁切換弁によ
り流れ方向を切換えられて環状油室70A,70B或い
は70Cと環状油室72A,72B或いは72Cへと供
給される。一方、潤滑油供給ポート83は、それに連通
するプレート部材76内の油通路91と第1の軸受枠体
27内の前記潤滑油供給通路74間を接続するパイプ9
2を設けることによって潤滑油供給通路74、したがっ
て第1駆動軸9内の潤滑油通路68L及び第2従動軸1
3内の潤滑油供給通路69Lに対し、常時連通させてあ
る。
【0023】図8は前後進切替え装置8の油圧クラッチ
35,36のための油圧回路、及び第1及び第2の油圧
式変速装置11,14の油圧クラッチ50,51,5
2,62,63,64のための油圧回路を、示してい
る。車体内の低部で提供された油溜まり94から前者の
油圧回路には前記油圧ポンプ41により、また後者の油
圧回路には油圧ポンプ95により、それぞれ油が供給さ
れる。後者の油圧ポンプ95は図1に示す通り、エンジ
ンにより常時駆動されるPTO駆動系の伝動軸21によ
り駆動を受けるように接続されている。すなわち機体後
部の左右のリフトアーム96を支持するリフトケース9
7が設けられていて、該ケース97に支持させた歯車を
含むギヤトレーン98を介し油圧ポンプ95の駆動が得
られる。油溜まり94内には、油圧ポンプ41と油圧ポ
ンプ95とに共用の油フィルタ99が設けられている。
【0024】前後進切替え装置8の油圧クラッチ35,
36のための油圧回路は図8に示すように、油溜まり9
4に通じる油路101から油圧ポンプ41により油を供
給される給油路102に油路遮断弁103、減圧弁10
4、及び方向切換弁105を、この順で直列に接続して
あるものに、構成されている。給油路102にはライン
フィルタ106とバイパス弁107とを、互いに並列に
接続して挿入してある。バイパス弁107は、ラインフ
ィルタ106に目詰まりが生じ上流側の油圧が高められ
たとき、リリーフ動作して必要な給油量を確保させる。
給油路102の油圧は主リリーフ弁108にて設定さ
れ、この主リリーフ弁108の二次側には、低圧リリー
フ弁109にて設定される油圧の潤滑油を油圧クラッチ
35,36方向に導く潤滑油供給油路110が、接続さ
れている。
【0025】油路遮断弁103は、給油路102端を遮
断する遮断位置Iと給油路102を油路遮断弁103と
減圧弁104間の接続油路112に対し導通させる開放
位置IIとを備え、遮断位置Iでは接続油路112を油
溜まり94に接続して該接続油路102から油をドレン
させる。減圧弁104は、方向切換弁105へ導かれた
油路113の油圧を減圧制御するもので、接続油路11
2を油路113に対し実質的に絞ることなく接続する非
作用位置Aと、接続油路112を油路113に対し可変
に絞って接続し油路113の油圧を可変に減圧する減圧
作用位置Bと、油路113から油をドレンして該油路1
13の油圧をアンロードするアンロード位置Cとを、備
えている。方向切換弁105は両油圧クラッチ35,3
6を切り状態とする中立位置N、前進用油圧クラッチ3
5を係合状態とする前進作用位置F、及び後進用油圧ク
ラッチ36を係合状態とする後進作用位置Rを備えてい
る。接続油路112に接続して油圧漸増用の周知のモジ
ュレート型リリーフ弁114を設けてあり、同リリーフ
弁114において油圧設定用スプリング114aの基端
を受ける制御ピストン114bの背後の油室は方向切換
弁105を介し、同切換弁105の中立位置Nで迅速に
油がドレンされるように油溜まり94に接続されてい
る。モジュレート型リリーフ弁114は方向切換弁10
5が作用位置F又はRに移されると、接続油路112か
ら絞り114cを介し制御ピストン114b背後に徐々
に流入する油による該ピストン114bの徐々の前進に
よって、スプリング114aを徐々に圧縮し接続油路1
12の油圧を、予定した値にまで徐々に高める。方向切
換弁105は前後進切替えレバー115によって、変位
操作される。
【0026】減圧弁104はペダル117によって操作
され、この減圧弁操作に連動して油路遮断弁103を遮
断位置Iから開放位置IIへと機械的に移すシリンダ機
構118が設けられている。このシリンダ機構118は
油路遮断弁103が一旦開放位置IIへ移されるとペダ
ル117が元位置に戻されても、該遮断弁103を介し
接続油路112の油圧を作用せしめられて油路遮断弁1
03を同開放位置IIに保持するものに、構成されてい
る。車両の停止状態からペダル117を大きく踏み込む
と減圧弁104がアンロード位置Cに移されると同時に
油路遮断弁103が開放位置IIへ移され、事後にペダ
ル117を徐々に解放し減圧弁104を、減圧作用位置
Bを経て非作用位置Aへと戻すことで、車両が徐々に発
進することになる。車両の走行状態ではペダル117を
任意に踏み込んで減圧弁104による任意の減圧状態を
得、油圧クラッチ35又は36のスリップ係合を得て車
両の低速走行を得ることができる。
【0027】同様に図8に示すように、モジュレート型
リリーフ弁114の二次側油路は潤滑油供給油路110
に合流させてある。潤滑油供給油路110には開閉弁1
19を挿入してあり、この開閉弁119は、油路113
の油圧をパイロット圧として作用され同油路113に油
圧が成立している状態でのみ開放されて、油圧クラッチ
35,36方向へ潤滑油を導くものとされている。開閉
弁119の下流側で潤滑油供給油路110はそれぞれ、
流量制御弁120F,120Rを介して前進用油圧クラ
ッチ35及び後進用油圧クラッチ36へと接続されてい
る。これらの流量制御弁120F,120Rは油圧クラ
ッチ35,36自体を利用して構成されているが、ここ
では詳細に述べない。何れにしても流量制御弁120
F,120Rは、係合状態の油圧クラッチ35又は36
に対してのみ、十分な量の潤滑油が供給されるように、
構成されている。
【0028】図8について、第1及び第2の油圧式変速
装置11,14の油圧回路を説明する。油溜まり94に
通じる油路122から油圧ポンプ95により油を供給さ
れ主リリーフ弁123により油圧を設定される給油路
に、第1及び第2の油圧式変速装置11,14の油圧ク
ラッチ50,51,52,62,63,64方向に作動
油を供給する給油路124を接続して、設けている。油
路122にはラインフィルタ125とバイパス弁126
とを、互いに並列に接続して挿入してある。バイパス弁
126は、前記バイパス弁107と同様に機能する。主
リリーフ弁123の二次側には、低圧リリーフ弁127
にて設定される油圧の潤滑油を油圧クラッチ50,5
1,52,62,63,64方向に導く潤滑油供給油路
128が、接続されている。
【0029】給油路124には電磁比例弁80が挿入さ
れている。この電磁比例弁80は電流として与えられる
指令に応じ、該弁80下流側の給油路124から油をド
レンする図示の非作用位置Nから作用位置Iに変位する
と共に、電流値に応じて給油路124を流れる油流量を
制御することによって該弁80下流側の給油路124の
油圧を、予定した値にまで徐々に立ち上がらせて行く。
電磁比例弁80の下流側で給油路124を2つの給油路
124a,124bに分岐して、給油路124aは2個
の電磁切換弁79A,79Bを介し第1の油圧式変速装
置11の3個の油圧クラッチ50,51,52に接続
し、給油路124bは2個の電磁切換弁79C,79D
を介し第2の油圧式変速装置14の3個の油圧クラッチ
62,63,64に接続している。各電磁切換弁79
A,79B,79C,79Dに対し逆止弁を介し接続さ
れた単一の排油路129が設けられ、この排油路129
に排油制御用の電磁制御弁81が挿入されている。この
電磁制御弁81は、排油路129から油を絞ることなく
油溜まり94に排出させる位置Aと、ソレノイドの励磁
により移されて絞り81aにより排油を絞る位置Bと
を、有する。
【0030】各電磁切換弁79A,79B,79C,7
9Dは中立位置を有しない4ポート、2ポジションのバ
ルブに構成されており、ソレノイドの励磁により位置I
から位置IIに移される。給油路124aは電磁切換弁
79Aに対し接続されており、この電磁切換弁79Aが
油圧クラッチ50と電磁切換弁79Bとに接続され、後
者の電磁切換弁79Bが油圧クラッチ51,52に対し
接続されている。類似して給油路124bは電磁切換弁
79Cに対し接続されており、この電磁切換弁79Cが
油圧クラッチ62と電磁切換弁79Dとに接続され、後
者の電磁切換弁79Dが油圧クラッチ63,64に対し
接続されている。電磁切換弁79A,79B,79C,
79Dの位置と第1の油圧式変速装置11の油圧クラッ
チ50,51,52及び第2の油圧式変速装置14の油
圧クラッチ62,63,64の係合する2個宛のクラッ
チとの関係は、表1に示す通りである。
【表1】
【0031】潤滑油供給油路128は、図3に示す第1
駆動軸9内及び第2従動軸13内の潤滑油通路68L,
69Lを介し走行系の6個の油圧クラッチ50,51,
52,62,63,64の摩擦エレメント部へ、潤滑油
を供給する。
【0032】第1及び第2の油圧式変速装置11,14
用の電磁切換弁79A,79B,79C,79Dは、図
9に示すように主変速レバー130によって操作され
る。該主変速レバー130と一体に回転変位される筒部
130aに可動接点Saを取付けたロータリスイッチR
Sを、設けてある。ロータリスイッチRSの固定接点
は、第1の油圧式変速装置11と第2の油圧式変速装置
14の組合わせによって9段の変速が得られるのに対応
して9個S1,S2,S3,S4,S5,S6,S7,
S8,S9、設けられている。ロータリスイッチRSに
接続してコントローラが設けられ、このコントローラは
シフトアップ・シフトダウン判定部131、及び電磁切
換弁79A,79Bの励解磁制御部132a,電磁切換
弁79C,79Dの励解磁制御部132b,電磁比例弁
80の励解磁制御部132c,電磁制御弁81の励解磁
制御部132dを有する。判定部131は何れの変速段
から他の何れの変速段へとシフトアップ或いはシフトダ
ウンがなされたかを判定して、判定結果に応じた信号を
励解磁制御部132a,132b,132c,132d
に出力する。励解磁制御部132a,132bは、変速
操作に対応した電磁切換弁79A−79Dの励解磁制御
を行う。励解磁制御部132cは選択された変速段に応
じ予定したクラッチ作用油圧の立ち上がり特性が得られ
るように、電磁比例弁80に対し指令信号を与える。励
解磁制御部132dは変速操作時に排油制御用の電磁制
御弁81を一旦、位置Aから位置Bに変位させ予定され
た油圧低下特性が得られるように、シフト前の油圧クラ
ッチからの排油流量の制限を行わせる。
【0033】他の部分について概略を説明すると、図1
に示すように機械式変速装置16のカウンタ軸15は、
歯車135,136によって第2従動軸13に減速接続
されている。カウンタ軸15上には他2個の歯車13
7,138を固定設置してあり、このうちの小径側の歯
車137に対し歯車減速機構139を介し接続された歯
車140が、カウンタ軸15外に設けられている。プロ
ペラ軸17上には歯車140に対し選択的に噛合わせ得
るシフト歯車141を摺動のみ自在に設置すると共に、
歯車138に対し噛合わされた歯車142を遊嵌設置
し、さらにプロペラ軸17を第2の油圧式変速装置14
の第2従動軸13に対し直結する位置と歯車142をプ
ロペラ軸17に対し結合する位置とに変位させ得るクラ
ッチ金物143を設けてある。以上により機械式変速装
置16はシフト歯車141を歯車140に対し噛合わせ
ることで1速(クリープ速)の変速比を、またクラッチ
金物143により歯車142をプロペラ軸17に対し結
合することで2速の変速比を、さらにクラッチ金物14
3によりプロペラ軸17を第2従動軸13に対し直結す
ることで3速の変速比を、それぞれ選択的に得させるも
のに構成されている。図1において、144はプロペラ
軸17上に固定設置された前輪駆動力取出し用の歯車、
145はプロペラ軸17上に固定したプーリーで図示省
略の駐車ブレーキの被制動体として用いるものである。
【0034】同様に図1に示すように前記PTOクラッ
チ23は、油圧クラッチに構成されている。また前記P
TO変速装置25は、PTO軸24のクラッチ金物14
7によって3段の変速を行うものに構成されている。
【0035】図10はコントローラ131,132a−
132dによる油圧の制御態様を、模式的に示してい
る。コントローラは電磁比例弁80に、何れの変速段か
ら他の何れの変速段にシフトアップ或いはシフトダウン
がなされたかに応じシフト後の時間tに対しクラッチ作
用油圧Pを、例えばカーブC1,C2或はC3のように
立ち上がらせる。一方コントローラは電磁制御弁81
に、シフト前の油圧クラッチからの排油流量を制御させ
ることでその油圧クラッチに対する作用油圧Pを経時的
に、例えばカーブCdのように低下させる。シフト前の
油圧クラッチは作用油圧の低下によってスリップ状態を
経て切れ、シフト後の油圧クラッチは作用油圧の上昇に
よってスリップ状態を経て係合するが、高速域でのシフ
トが低速域でのシフトか、シフトアップかシフトダウン
かに応じて油圧の低下特性と上昇特性とを、円滑な車速
変更が得られるように選択する。
【0036】図11は第1の油圧式変速装置においてク
ラッチ個数を1個増やし、対応して電磁切換弁を1個増
やした場合を示している。増やされた油圧クラッチ及び
電磁切換弁は、符号154及び179Eで示されてい
る。本実施例は電磁切換弁をどのように設けるかを示す
もので、第1の油圧式変速装置11用の切換弁において
最終段の電磁切換弁179Eは2個の油圧クラッチ5
2,154に対し作動油を供給するものに構成し、それ
までの電磁切換弁79A,79Bは1つの油圧クラッチ
50ないし51に作動油を供給すると共に次段の電磁切
換弁79Bないし179Eに作動油を供給するものに構
成した上で、これらの電磁切換弁79A,79B,17
9Eを給油方向において直列に接続している。この事情
は電磁切換弁を2個79A,79Bないし79C,79
D設けた場合についても、同様である。
【0037】また図11の実施例では電磁比例弁80に
直列接続した第1の切換弁200と並列接続した第2の
切換弁201を、設けている。第1の切換弁200は常
時は給油路124を開放する位置Aから閉鎖する位置B
へと、また第2の切換弁201は給油路124を迂回す
る回路202を閉鎖する位置Aから開放する位置Bへ
と、共通のハンドル203操作により移される。これは
電気系統の故障に備えたもので、そのとき電磁切換弁7
9A,79B,179E及び79C,79Dは励磁せし
められず、車両は1速の状態で走行可能である。しかし
電磁比例弁81は電気系統の故障によっては位置Nにと
どめられ、分岐路124a,124bに油圧を成立させ
ない。そこで第1及び第2の切換弁200,201を設
け電気系統の故障時には切換弁200,201を位置B
に移すこととしたものであり、これによって主リリーフ
弁123が設定する油圧を油圧クラッチ50,62に作
用させ得る。つまり電気系統の故障時には第1及び第2
の油圧式変速装置11,14を1速状態として、車両を
所定場所まで走行可能としている。この配慮は前述実施
例でもなされており、図7に示すように電気系統の故障
時に電磁比例弁80を位置Iに変位させるボルト205
を、電磁比例弁80に付設している。
【0038】図示のトラクタはエンジンの始動後に一
旦、図8に示すペダル117を大きく踏込んで油路遮断
弁103を開放位置に移し前後進切替え装置8の油圧ク
ラッチ35,36方向に作動油が供給される状態を得な
ければ発進させることができず、事後にペダル117を
徐々に解放して行くことで減圧弁104によりクラッチ
作用油圧を徐々に高めて、油圧クラッチ35又は36を
スリップ状態を経て係合させ車両の徐々の発進を得るこ
とができる。前後進切替え装置8はこの作用、或いはモ
ジュレート型リリーフ弁114による油圧の漸増作用に
よって、主クラッチとして用いることができる。第1及
び第2の油圧式変速装置11,14のシフト操作は前後
進切替え装置8を作動させたままで行われ、機械式変速
装置16は予め車両の走行条件に応じた変速段にセット
しておくが、必要であれば前後進切替えレバー115に
より方向切換弁105を中立位置Nに操作するかペダル
117により減圧弁104をアンロード位置Cに操作し
て、前後進切替え装置8の油圧クラッチ35,36を一
旦きることで、車両走行中にもシフト操作できる。車両
の停止は、ペダル117を踏込んで減圧弁104を減圧
作用位置Bへ、そして油圧アンロード位置Cへもたらす
ことで、ショックなく行わせ得る。
【0039】主クラッチとしても用いる前後進切替え装
置8は車両発進時の大きなトルク変動を制御することと
なり、また減圧弁104により油圧クラッチ35又は3
6をスリップ運転して車両を微速走行させるためにも用
いられるが、その油圧クラッチ35,36の潤滑系統を
独立させて設けていることから、摩擦エレメントの摩耗
が十分に抑制される。油圧クラッチ35,36が前後進
切替え装置8において上段側の原動軸6上に配置されて
いることにより、同クラッチ35,36が車体内に収容
された油に浸漬せず、クラッチ中立時に摩擦エレメント
が伝達し得るドラグトルクが低減される。他方、第1及
び第2の油圧式変速装置11,14の油圧クラッチ5
0,51,52及び62,63,64は、これらの変速
装置において下段側の第1駆動軸9及び第2従動軸13
上に配置されていることにより、車体内の油に浸漬して
冷却が促進される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を装備したトラクタに設け
られたトランスミッション機構を示す、模式的な一部展
開縦断側面図である。
【図2】図1に示したトラクタの前部ハウジングの前半
部を示す縦断側面図である。
【図3】図1に示したトラクタの前部ハウジングの後半
部と中間ハウジングの前半部とを示す縦断側面図であ
る。
【図4】図3のIV−IV線にほぼ沿った断面図であ
る。
【図5】図3のV−V線にほぼ沿った断面図である。
【図6】図1に示したトラクタの一部を示す横断平面図
である。
【図7】図1に示したトラクタの一部を示す縦断側面図
である。
【図8】図2,3に示した前後進切替え装置と第1及び
第2の油圧式変速装置のための油圧回路を示す回路図で
ある。
【図9】図1,3に示した第1及び第2の油圧式変速装
置のためのコントローラを示すブロック図である。
【図10】図9に示したコントローラによる油圧の制御
態様を例示する模式的なグラフである。
【図11】第1及び第2の油圧式変速装置のための油圧
回路について、第2の実施例を示す回路図である。
【符号の説明】
6 原動軸 7 出力軸 8 前後進切替え装置 9 第1駆動軸 10 第1従動軸 11 第1の油圧式変速装置 12 第2駆動軸 13 第2従動軸 14 第2の油圧式変速装置 30,31 歯車 32,33 歯車 35 前進用油圧クラッチ 36 後進用油圧クラッチ 44,45,46 歯車 47,48,49 歯車 50,51,52 油圧クラッチ 56,57,58 歯車 59,60,61 歯車 62,63,64 油圧クラッチ 76 プレート部材 77 バルブブロック 79A,79B,79C,79D 電磁切換弁 80 電磁比例弁 81 電磁制御弁 103 油路遮断弁 104 減圧弁 105 方向切換弁 114 モジュレート型リリーフ弁 115 前後進切替えレバー 117 ペダル 130 主変速レバー 131 シフトアップ・シフトダウン判定部 132a,132b,132c,132d 電磁弁制御
部 154 油圧クラッチ 179E 電磁切換弁

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主クラッチ機構(8)と複数油圧クラッ
    チのうち選択された油圧クラッチの作動によって変速を
    行う油圧式変速機構(11,14)とを、この順で直列
    に接続してある作業車両用の走行駆動トランスミッショ
    ンにおいて、油圧式変速機構(11,14)において前
    記複数油圧クラッチ(50,51,52,62,63,
    64,154)に対する油圧の給排を制御する切換弁機
    構(79A,79B,79C,79D,179E)を、
    中立位置を有しないものに構成すると共に、選択された
    油圧クラッチに対する作用油圧を漸増させる油圧制御弁
    機構(80)を、設けたことを特徴とする走行駆動トラ
    ンスミッション。
  2. 【請求項2】 主クラッチ機構(8)を前進用油圧クラ
    ッチ(35)と後進用油圧クラッチ(36)とを備え、
    これらの両油圧クラッチの非作動状態で走行駆動経路を
    断つものに構成し、この主クラッチ機構に、該油圧クラ
    ッチに対する作用油圧を選択的に減圧させる減圧弁機構
    (104)を設けてある請求項1の走行駆動トランスミ
    ッション。
  3. 【請求項3】 油圧式変速機構を、複数油圧クラッチ
    (50,51,52,154)の択一的な作動によって
    変速を行う第1の油圧式変速装置(11)と複数油圧ク
    ラッチ(62,63,64)の択一的な作動によって変
    速を行う第2の油圧式変速装置(14)とを直列接続し
    てなり、2個の油圧クラッチの択一的な作動によって変
    速を行うものに構成してある請求項1又は2の走行駆動
    トランスミッション。
  4. 【請求項4】 油圧式変速機構の前記切換弁機構を、前
    記第1の油圧式変速装置(11)の油圧クラッチの個数
    よりも1個少ない個数の電磁切換弁(79A,79B,
    179E)と前記第2の油圧式変速装置(14)の油圧
    クラッチの個数よりも1個少ない個数の電磁切換弁(7
    9C,79D)とから構成してあり、これらの電磁切換
    弁のうちの2個を、変速操作具(130)の操作に連動
    して同時にクラッチ給油位置へともたらすように構成し
    てある請求項3の走行駆動トランスミッション。
  5. 【請求項5】 油圧式変速機構(11,14)の前記油
    圧制御弁機構を、単一の電磁比例弁(80)によって構
    成してある請求項1の走行駆動トランスミッション。
  6. 【請求項6】 油圧式変速機構(11,14)に、変速
    操作に連動して油圧クラッチからの排油を一旦絞る電磁
    制御弁(81)を設けてある請求項5の走行駆動トラン
    スミッション。
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